JPH10296988A - インク貯蔵容器 - Google Patents
インク貯蔵容器Info
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- JPH10296988A JPH10296988A JP10798497A JP10798497A JPH10296988A JP H10296988 A JPH10296988 A JP H10296988A JP 10798497 A JP10798497 A JP 10798497A JP 10798497 A JP10798497 A JP 10798497A JP H10296988 A JPH10296988 A JP H10296988A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インク貯蔵容器内の負圧を所望の範囲に保
ち、インクを最後まで使い切る。 【解決手段】 インク貯蔵容器1(インクタンク1)の
側壁1aには大気連通孔4が形成され、側壁1aの外面
には一端が大気連通孔4と連通する大気連通溝5が複数
折れ曲って形成されている。他端を除く大気連通溝5及
び大気連通孔4はシール6により密閉されている。側壁
1cには大気連通孔4に向けてリブ7が設けられ、リブ
7と側壁1aの間には、大気連通孔4を塞ぐ親インク性
の吸蔵体8が挿入してある。フタ3の内面には、大気連
通孔3aを介してのみ大気と連通する伸縮可能な気密袋
13が設けられ、バネ15により矢印C方向に引っ張ら
れている。
ち、インクを最後まで使い切る。 【解決手段】 インク貯蔵容器1(インクタンク1)の
側壁1aには大気連通孔4が形成され、側壁1aの外面
には一端が大気連通孔4と連通する大気連通溝5が複数
折れ曲って形成されている。他端を除く大気連通溝5及
び大気連通孔4はシール6により密閉されている。側壁
1cには大気連通孔4に向けてリブ7が設けられ、リブ
7と側壁1aの間には、大気連通孔4を塞ぐ親インク性
の吸蔵体8が挿入してある。フタ3の内面には、大気連
通孔3aを介してのみ大気と連通する伸縮可能な気密袋
13が設けられ、バネ15により矢印C方向に引っ張ら
れている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発生する負圧によ
りインクを保持すると共に、インクジェットヘッドにイ
ンクを供給するインク貯蔵容器に関する。
りインクを保持すると共に、インクジェットヘッドにイ
ンクを供給するインク貯蔵容器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、インクジェットヘッドにインク
を供給するインク貯蔵容器は、大気に対して密閉されて
発生する負圧により、インクを保持している。このよう
な負圧型インク貯蔵容器は、例えば底面に微小隙間が形
成され、インクの表面張力を利用してタンク内の負圧を
所望の範囲内にコントロールしていた。或いは他の方法
として、インク貯蔵容器の上面から底面付近まで伸ばし
て設けた管状の突起の先端部にメニスカス形成部材を設
け、インクの表面張力を利用してタンク内の負圧を所望
の範囲内にコントロールしていた。
を供給するインク貯蔵容器は、大気に対して密閉されて
発生する負圧により、インクを保持している。このよう
な負圧型インク貯蔵容器は、例えば底面に微小隙間が形
成され、インクの表面張力を利用してタンク内の負圧を
所望の範囲内にコントロールしていた。或いは他の方法
として、インク貯蔵容器の上面から底面付近まで伸ばし
て設けた管状の突起の先端部にメニスカス形成部材を設
け、インクの表面張力を利用してタンク内の負圧を所望
の範囲内にコントロールしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のインク貯蔵容器
にあっては、インクジェットヘッドに連通させ上方に配
置し、インクジェットヘッドから印字動作によってイン
クが吐出されることにより、インク貯蔵容器内のインク
がインクジェットヘッドに供給されるものがある。この
場合、印刷動作に伴ってインク貯蔵容器内のインクが徐
々に減少していきインク残量が少なくなると、インクに
漬っていた上述の微小隙間や管状の突起先端部がインク
から露出してしまう。従って、インク貯蔵容器内の負圧
を所望の範囲に保てなくなってしまい、インク貯蔵容器
内のインクを最後まで使い切れないという問題が起こっ
ていた。
にあっては、インクジェットヘッドに連通させ上方に配
置し、インクジェットヘッドから印字動作によってイン
クが吐出されることにより、インク貯蔵容器内のインク
がインクジェットヘッドに供給されるものがある。この
場合、印刷動作に伴ってインク貯蔵容器内のインクが徐
々に減少していきインク残量が少なくなると、インクに
漬っていた上述の微小隙間や管状の突起先端部がインク
から露出してしまう。従って、インク貯蔵容器内の負圧
を所望の範囲に保てなくなってしまい、インク貯蔵容器
内のインクを最後まで使い切れないという問題が起こっ
ていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明が講じた解決手段は、インク貯蔵容器の壁の
一部に大気と連通する大気連通孔を形成し、大気連通孔
を内部から塞ぐ新インク性のインク吸蔵体を設けたもの
である。
に、本発明が講じた解決手段は、インク貯蔵容器の壁の
一部に大気と連通する大気連通孔を形成し、大気連通孔
を内部から塞ぐ新インク性のインク吸蔵体を設けたもの
である。
【0005】上述の解決手段によれば、インク吸蔵体は
インク貯蔵容器にインクを充填するとインクを吸収す
る。印字動作によりインク貯蔵容器内のインク残量が少
なくなると、インク吸蔵体は露出するが、大気連通孔は
インクを吸収しているインク吸蔵体を介しているので露
出しない。
インク貯蔵容器にインクを充填するとインクを吸収す
る。印字動作によりインク貯蔵容器内のインク残量が少
なくなると、インク吸蔵体は露出するが、大気連通孔は
インクを吸収しているインク吸蔵体を介しているので露
出しない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面に共通す
る要素には同一の符号を付す。図1は本発明に係る実施
の形態におけるインク貯蔵容器を示す概略斜視図、図2
及び図3は実施の形態のインク貯蔵容器を示す断面図で
ある。
を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面に共通す
る要素には同一の符号を付す。図1は本発明に係る実施
の形態におけるインク貯蔵容器を示す概略斜視図、図2
及び図3は実施の形態のインク貯蔵容器を示す断面図で
ある。
【0007】インク貯蔵容器1(以下、インクタンク1
と記す)は、側壁1a〜1d及び底面1eから成るケー
ス2とフタ3を備えており、ケース2にフタ3を固着し
て密閉される。また、インクタンク1の内部は後述のイ
ンクが注入され満たされる。
と記す)は、側壁1a〜1d及び底面1eから成るケー
ス2とフタ3を備えており、ケース2にフタ3を固着し
て密閉される。また、インクタンク1の内部は後述のイ
ンクが注入され満たされる。
【0008】ケース2の側壁1aには、底面1eに近い
下側に、大気連通孔4が形成されている。側壁1aの内
面は、大気連通孔4の周囲の面1fが突出して(厚みを
持たせて)形成されており、面1fのフタ3側の上部は
斜面1gとなっており(図2参照)、側壁1aの他の内
面と滑らかに繋がっている。
下側に、大気連通孔4が形成されている。側壁1aの内
面は、大気連通孔4の周囲の面1fが突出して(厚みを
持たせて)形成されており、面1fのフタ3側の上部は
斜面1gとなっており(図2参照)、側壁1aの他の内
面と滑らかに繋がっている。
【0009】また、側壁1aの外面には大気連通溝5が
形成されている。大気連通溝5の一端は大気連通孔4と
連通し、他端は大気連通孔4よりも上方に位置してい
る。さらに、側壁1aの外面側には大気連通溝5の他端
を除く大気連通溝5及び大気連通孔4を密閉するシール
6が設けられている。従って、空気は大気連通溝5の他
端から大気連通孔4に進入することになる。
形成されている。大気連通溝5の一端は大気連通孔4と
連通し、他端は大気連通孔4よりも上方に位置してい
る。さらに、側壁1aの外面側には大気連通溝5の他端
を除く大気連通溝5及び大気連通孔4を密閉するシール
6が設けられている。従って、空気は大気連通溝5の他
端から大気連通孔4に進入することになる。
【0010】ところで大気連通溝5は、図1に示すよう
に、複数折れ曲って経路を長くして形成してあり、これ
により、インクタンク1内のインクが大気連通孔4から
大気連通溝5を通じて外に出てしまわず、また、大気連
通溝5を通じて大気連通孔4に埃やゴミ等の異物が進入
してしまわない。さらに大気連通溝5を形成することに
より、大気連通孔4からインクタンク1内への急激な空
気の進入をも防止している。
に、複数折れ曲って経路を長くして形成してあり、これ
により、インクタンク1内のインクが大気連通孔4から
大気連通溝5を通じて外に出てしまわず、また、大気連
通溝5を通じて大気連通孔4に埃やゴミ等の異物が進入
してしまわない。さらに大気連通溝5を形成することに
より、大気連通孔4からインクタンク1内への急激な空
気の進入をも防止している。
【0011】ケース2の側壁1aと対向する側壁1cに
は、板状の2枚のリブ7が大気連通孔4に向けて設けて
ある。リブ7と側壁1aとの間には所望の間隔が形成さ
れており、この間隔に、この間隔よりも厚みのある吸蔵
体8が挿入してある。
は、板状の2枚のリブ7が大気連通孔4に向けて設けて
ある。リブ7と側壁1aとの間には所望の間隔が形成さ
れており、この間隔に、この間隔よりも厚みのある吸蔵
体8が挿入してある。
【0012】吸蔵体8は、例えば羊毛等で作られた親イ
ンク性のフエルトにより形成されており、吸蔵体8の矢
印A、B方向(図1参照)の幅は大気連通孔4の直径よ
りも広く、矢印C、D方向の高さは底面1eから斜面1
gまでの高さよりも高くしてある。従って、側壁1aと
リブ7との間に吸蔵体8を挿入すると、吸蔵体8は図2
に示すように面1fに押付けられて(密着して)若干変
形し、大気連通孔4は吸蔵体8により塞がれる。
ンク性のフエルトにより形成されており、吸蔵体8の矢
印A、B方向(図1参照)の幅は大気連通孔4の直径よ
りも広く、矢印C、D方向の高さは底面1eから斜面1
gまでの高さよりも高くしてある。従って、側壁1aと
リブ7との間に吸蔵体8を挿入すると、吸蔵体8は図2
に示すように面1fに押付けられて(密着して)若干変
形し、大気連通孔4は吸蔵体8により塞がれる。
【0013】ケース2の底面1eには管状の供給口9が
設けられている。供給口9は、図示せぬインクジェット
ヘッド(以下、ヘッドと記す)にインクを供給する後述
の流路と接続されて、ヘッド内部と連通する。供給口9
は、図3に示すように底面1eと接する位置に設けられ
たフィルタ10及びパッキン11(図3参照)を有して
いる。
設けられている。供給口9は、図示せぬインクジェット
ヘッド(以下、ヘッドと記す)にインクを供給する後述
の流路と接続されて、ヘッド内部と連通する。供給口9
は、図3に示すように底面1eと接する位置に設けられ
たフィルタ10及びパッキン11(図3参照)を有して
いる。
【0014】フィルタ10は、外部からの空気の進入を
阻止し、インクのみ通過できるようにしている。またパ
ッキン11は、供給口9を塞いでインク漏れを防止して
おり、押え部材12により固定されている。パッキン1
1には中央部にタブ11aが形成されており、タブ11
aを矢印D方向に引き抜くことにより中央部が除去で
き、供給口9が開放され、インクタンク1をインクジェ
ットヘッドに接続可能となる。
阻止し、インクのみ通過できるようにしている。またパ
ッキン11は、供給口9を塞いでインク漏れを防止して
おり、押え部材12により固定されている。パッキン1
1には中央部にタブ11aが形成されており、タブ11
aを矢印D方向に引き抜くことにより中央部が除去で
き、供給口9が開放され、インクタンク1をインクジェ
ットヘッドに接続可能となる。
【0015】フタ3には大気連通孔3aが形成されてい
る。フタ3の内面には気密袋13が伸縮可能に設けられ
ている。フタ3の内面と対向する気密袋13の底面には
プレート14が接着され、プレート14とフタ3の内面
との間には引っ張りバネ15が固定されている。バネ1
5は、一端がフタ3の内面に固定され他端がプレート1
4に固定されており、プレート14を矢印C方向に引っ
張っている。気密袋13は大気連通孔3aを介してのみ
空気と連通し、その他はフタ3に固着され密閉された空
間となっている。
る。フタ3の内面には気密袋13が伸縮可能に設けられ
ている。フタ3の内面と対向する気密袋13の底面には
プレート14が接着され、プレート14とフタ3の内面
との間には引っ張りバネ15が固定されている。バネ1
5は、一端がフタ3の内面に固定され他端がプレート1
4に固定されており、プレート14を矢印C方向に引っ
張っている。気密袋13は大気連通孔3aを介してのみ
空気と連通し、その他はフタ3に固着され密閉された空
間となっている。
【0016】なお、図1〜図3に示す気密袋13は、説
明を分かり易くする上で、実際よりも矢印D方向側に広
げてある。
明を分かり易くする上で、実際よりも矢印D方向側に広
げてある。
【0017】ここで、インクタンク1の印刷動作に伴う
変化を図4及び図5を加えて説明する。図4は、実施の
形態のインク貯蔵容器の内部負圧とインク残量との関係
を説明する図であり、縦軸はインク貯蔵容器内部の負圧
を表し、横軸はインク貯蔵容器内のインク残量を表す。
また、図5は実施の形態のインク貯蔵容器の動作説明図
である。なお、未使用のインクタンク1(インク量はフ
ルの状態)は初期負圧が予め設定されている。
変化を図4及び図5を加えて説明する。図4は、実施の
形態のインク貯蔵容器の内部負圧とインク残量との関係
を説明する図であり、縦軸はインク貯蔵容器内部の負圧
を表し、横軸はインク貯蔵容器内のインク残量を表す。
また、図5は実施の形態のインク貯蔵容器の動作説明図
である。なお、未使用のインクタンク1(インク量はフ
ルの状態)は初期負圧が予め設定されている。
【0018】インクタンク1内は、インクタンク1が貯
蔵可能な容積にほぼ近い量のインク20が充填され(フ
ルの状態)、吸蔵体8はインク20充填と同時にインク
20を吸収保持し大気連通孔4からの空気の進入に対す
る抵抗として作用している。このとき、インクタンク1
内の負圧と気密袋13のバネ15の付勢力が釣り合い、
気密袋13は矢印C方向へ引っ張り上げられ、折り畳ま
れて縮んだ状態となっている(図5(1)参照)。
蔵可能な容積にほぼ近い量のインク20が充填され(フ
ルの状態)、吸蔵体8はインク20充填と同時にインク
20を吸収保持し大気連通孔4からの空気の進入に対す
る抵抗として作用している。このとき、インクタンク1
内の負圧と気密袋13のバネ15の付勢力が釣り合い、
気密袋13は矢印C方向へ引っ張り上げられ、折り畳ま
れて縮んだ状態となっている(図5(1)参照)。
【0019】この状態において、インクタンク1のタブ
11aを引き抜いた後、ヘッドの流路16と接続する
と、ヘッドは印刷動作可能となる。
11aを引き抜いた後、ヘッドの流路16と接続する
と、ヘッドは印刷動作可能となる。
【0020】ところで、インクタンク1をヘッドの流路
16に接続直後は、インクタンク1の流路16との接続
部に空気が侵入している場合があり、この場合、予めヘ
ッド側からインク20を吸引することにより空気を吸
引、排出し、インク20内の気泡混入によるヘッドのイ
ンク吐出不良を防止する。
16に接続直後は、インクタンク1の流路16との接続
部に空気が侵入している場合があり、この場合、予めヘ
ッド側からインク20を吸引することにより空気を吸
引、排出し、インク20内の気泡混入によるヘッドのイ
ンク吐出不良を防止する。
【0021】印刷動作を開始すると、ヘッドはインク2
0を吐出して印刷を行い、インクタンク1内のインク2
0はヘッド側に引かれ徐々に消費される。インクタンク
1内は負圧に保たれているので、インク20の消費量に
従って徐々に、気密袋13が矢印D方向に引っ張られ
る。同時に大気連通孔3aから気密袋13に空気が侵入
し、気密袋13は徐々に膨らんでいく。
0を吐出して印刷を行い、インクタンク1内のインク2
0はヘッド側に引かれ徐々に消費される。インクタンク
1内は負圧に保たれているので、インク20の消費量に
従って徐々に、気密袋13が矢印D方向に引っ張られ
る。同時に大気連通孔3aから気密袋13に空気が侵入
し、気密袋13は徐々に膨らんでいく。
【0022】さらに、気密袋13が矢印D方向に引っ張
られて膨らむことにより、バネ15も同方向に伸びる。
一方、バネ15は、プレート14を矢印C方向へ引っ張
っているので、気密袋13を縮めようとする力(矢印C
方向への力)が大きくなる。従って、インクタンク1内
の負圧も大きくなる(図4の領域E参照)。
られて膨らむことにより、バネ15も同方向に伸びる。
一方、バネ15は、プレート14を矢印C方向へ引っ張
っているので、気密袋13を縮めようとする力(矢印C
方向への力)が大きくなる。従って、インクタンク1内
の負圧も大きくなる(図4の領域E参照)。
【0023】このときのインクタンク1内の負圧は、大
気連通孔4から吸蔵体8の内部を空気が抜けるために必
要な負圧Pよりも小さく、従って、インクタンク1の外
部の空気は大気連通溝5及び大気連通孔4を介してイン
クタンク1内に進入することはない。
気連通孔4から吸蔵体8の内部を空気が抜けるために必
要な負圧Pよりも小さく、従って、インクタンク1の外
部の空気は大気連通溝5及び大気連通孔4を介してイン
クタンク1内に進入することはない。
【0024】さらに印刷動作を続け、インクタンク1内
のインク20を消費していくと、インクタンク1内の負
圧が負圧P以上となった時点(図4に示す領域Eと領域
Fとの境界)で、大気連通溝5及び大気連通孔4を介し
て空気30が吸蔵体8の内部を通り抜け、インクタンク
1内に進入する(図3(3)参照)。以後、インク20
が消費されても、大気連通孔4からインクタンク1内へ
の空気30の進入により、インクタンク1内の負圧が調
整され、負圧Pよりも大きくならない。
のインク20を消費していくと、インクタンク1内の負
圧が負圧P以上となった時点(図4に示す領域Eと領域
Fとの境界)で、大気連通溝5及び大気連通孔4を介し
て空気30が吸蔵体8の内部を通り抜け、インクタンク
1内に進入する(図3(3)参照)。以後、インク20
が消費されても、大気連通孔4からインクタンク1内へ
の空気30の進入により、インクタンク1内の負圧が調
整され、負圧Pよりも大きくならない。
【0025】さらに、インク20が消費されると図5
(3)に示すインク液面20aが矢印D方向に徐々に下
がるが、吸蔵体8はインク20を吸収保持し且つ面1f
に密着しているので、インク液面20aが大気連通孔4
より下がっても、大気連通孔4の周囲の状況に変化は起
こらない。従って、インクタンク1内の負圧は、インク
タンク1のインク20を使い切るまで(エンプティ状態
になるまで)、負圧P以下に保持される。
(3)に示すインク液面20aが矢印D方向に徐々に下
がるが、吸蔵体8はインク20を吸収保持し且つ面1f
に密着しているので、インク液面20aが大気連通孔4
より下がっても、大気連通孔4の周囲の状況に変化は起
こらない。従って、インクタンク1内の負圧は、インク
タンク1のインク20を使い切るまで(エンプティ状態
になるまで)、負圧P以下に保持される。
【0026】本実施の形態では、親インク性の吸蔵体8
を用いているので、インクタンク1内のインク20の消
費により大気連通孔4から吸蔵体8を介して空気30が
通過した後、吸蔵体8はインク20を速やかに再充填す
ることができる。これにより、インクタンク1内の負圧
状態を安定した状態に保つことができる。吸蔵体8の代
りに、例えばウレタンスポンジ等の疎インク性の吸蔵体
を用いた場合は、一度空気が通過した後にインク20を
速やかに再充填できるとは限らず、空気進入に対する吸
蔵体8の抵抗の値が変化してインクタンク内の負圧状態
が安定しない可能性がある。
を用いているので、インクタンク1内のインク20の消
費により大気連通孔4から吸蔵体8を介して空気30が
通過した後、吸蔵体8はインク20を速やかに再充填す
ることができる。これにより、インクタンク1内の負圧
状態を安定した状態に保つことができる。吸蔵体8の代
りに、例えばウレタンスポンジ等の疎インク性の吸蔵体
を用いた場合は、一度空気が通過した後にインク20を
速やかに再充填できるとは限らず、空気進入に対する吸
蔵体8の抵抗の値が変化してインクタンク内の負圧状態
が安定しない可能性がある。
【0027】また、本実施の形態では、親インク性の吸
蔵体8を用いているので、インクタンク1内にインク2
0が残っている状態で、供給口9をヘッドの流路16か
ら取り外し、インクタンク1を種々の向きに置いた場
合、吸蔵体8はインク20を保持して大気連通孔4を塞
いでいるので、供給口9のフィルタ10の封止効果と併
せて、インクタンク1内の負圧を保持することができ
る。
蔵体8を用いているので、インクタンク1内にインク2
0が残っている状態で、供給口9をヘッドの流路16か
ら取り外し、インクタンク1を種々の向きに置いた場
合、吸蔵体8はインク20を保持して大気連通孔4を塞
いでいるので、供給口9のフィルタ10の封止効果と併
せて、インクタンク1内の負圧を保持することができ
る。
【0028】一般に、インクタンク内からインク漏れが
発生する原因の一つは、インクタンク内の空気の体積と
圧力が、温度及び気圧の変化(環境の変化)により変化
して、インクタンク内の負圧が小さくなる場合である。
即ち、インクタンク内の空気体積が例えば温度上昇によ
り膨脹してインクタンク内の負圧が小さくなると、イン
クタンクはインクを保持できなくなり、インク漏れが発
生する。
発生する原因の一つは、インクタンク内の空気の体積と
圧力が、温度及び気圧の変化(環境の変化)により変化
して、インクタンク内の負圧が小さくなる場合である。
即ち、インクタンク内の空気体積が例えば温度上昇によ
り膨脹してインクタンク内の負圧が小さくなると、イン
クタンクはインクを保持できなくなり、インク漏れが発
生する。
【0029】この環境の変化は、インクタンク1の供給
口9がヘッドの流路16に接続された状態での通常の使
用時に発生するが、インクタンク1は、大気連通孔4が
親インク性の吸蔵体8に塞がれ、また気密袋13を備え
ていることにより、環境変化の影響を緩和し、インク漏
れを発生させない構造となっている。
口9がヘッドの流路16に接続された状態での通常の使
用時に発生するが、インクタンク1は、大気連通孔4が
親インク性の吸蔵体8に塞がれ、また気密袋13を備え
ていることにより、環境変化の影響を緩和し、インク漏
れを発生させない構造となっている。
【0030】詳しくは、インクタンク1内のインク20
が図5(1)に示すフルの状態のときは、インクタンク
1内には空気は殆ど入っていない。従って、環境の変化
によるインクタンク1内の負圧の変化は殆ど起こらな
い。しかしながら、インク20が図5(2)、(3)に
示す状態の量であるときは、インクタンク1内には空気
30が有り、環境の変化により空気30の体積と圧力が
変化する。
が図5(1)に示すフルの状態のときは、インクタンク
1内には空気は殆ど入っていない。従って、環境の変化
によるインクタンク1内の負圧の変化は殆ど起こらな
い。しかしながら、インク20が図5(2)、(3)に
示す状態の量であるときは、インクタンク1内には空気
30が有り、環境の変化により空気30の体積と圧力が
変化する。
【0031】このとき、空気30の体積が収縮する変化
であると、インクタンク1内の負圧は大きくなる。しか
しながら、大気連通孔4から空気が供給され、負圧は所
定負圧(負圧P)以下に保たれる。或いは、空気30の
体積が膨脹する変化であると、インクタンク1内の負圧
は小さくなる。しかしながら、気密袋13にはバネ15
により常に縮む方向の力が働いているので、気密袋13
が縮んで負圧の変化を緩和し、インク20の漏れを防止
する。
であると、インクタンク1内の負圧は大きくなる。しか
しながら、大気連通孔4から空気が供給され、負圧は所
定負圧(負圧P)以下に保たれる。或いは、空気30の
体積が膨脹する変化であると、インクタンク1内の負圧
は小さくなる。しかしながら、気密袋13にはバネ15
により常に縮む方向の力が働いているので、気密袋13
が縮んで負圧の変化を緩和し、インク20の漏れを防止
する。
【0032】ところで、ケース2は内部負圧の変化によ
り体積が小さくなる方向(変形方向)に力が掛かるが、
本実施の形態では、ケース2の内部に設けたリブ7によ
り従来よりもケース2の剛性を向上させることができ
る。また、リブ7を面1fと対向させて設けることによ
り、吸蔵体8の組立は簡単に行える。
り体積が小さくなる方向(変形方向)に力が掛かるが、
本実施の形態では、ケース2の内部に設けたリブ7によ
り従来よりもケース2の剛性を向上させることができ
る。また、リブ7を面1fと対向させて設けることによ
り、吸蔵体8の組立は簡単に行える。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
インク貯蔵容器の壁の一部に大気と連通する大気連通孔
を形成し、大気連通孔を内部から塞ぐ新インク性のイン
ク吸蔵体を設けることにより、印刷動作に伴ってインク
貯蔵容器内のインクが徐々に減少していきインク残量が
少なくなっても、大気連通孔はインクから露出してしま
うことがない。従って、インク貯蔵容器内の負圧を所望
の範囲に保つことができ、インクを最後まで使い切るこ
とができる。
インク貯蔵容器の壁の一部に大気と連通する大気連通孔
を形成し、大気連通孔を内部から塞ぐ新インク性のイン
ク吸蔵体を設けることにより、印刷動作に伴ってインク
貯蔵容器内のインクが徐々に減少していきインク残量が
少なくなっても、大気連通孔はインクから露出してしま
うことがない。従って、インク貯蔵容器内の負圧を所望
の範囲に保つことができ、インクを最後まで使い切るこ
とができる。
【図1】本発明に係る実施の形態におけるインク貯蔵容
器を示す概略斜視図である。
器を示す概略斜視図である。
【図2】実施の形態のインク貯蔵容器を示す断面図であ
る。
る。
【図3】実施の形態のインク貯蔵容器を示す断面図であ
る。
る。
【図4】実施の形態のインク貯蔵容器の内部負圧とイン
ク残量の関係説明図である。
ク残量の関係説明図である。
【図5】実施の形態のインク貯蔵容器の動作説明図であ
る。
る。
1 インク貯蔵容器 1a 側壁 1e 底面 3a、4 大気連通孔 5 大気連通溝 6 シール 7 リブ 8 吸蔵体 13 気密袋
Claims (5)
- 【請求項1】 内部に発生する負圧によりインクを保持
すると共に、インクジェットヘッドにインクを供給する
インク貯蔵容器において、 壁の一部に大気と連通する大気連通孔を形成し、 前記大気連通孔を内部から塞ぐ親インク性のインク吸蔵
体を設けたことを特徴とするインク貯蔵容器。 - 【請求項2】 伸縮可能に形成され、常時縮み方向の力
が作用すると共に大気と連通する気密袋を内部に設けた
請求項1記載のインク貯蔵容器。 - 【請求項3】 前記インク吸蔵体を前記大気連通孔周囲
の面に密着させる押付け部材を内部に設けた請求項1又
は請求項2記載のインク貯蔵容器。 - 【請求項4】 前記大気連通孔は側壁に形成され、この
側壁の外側に一端側が大気連通孔と連通し、折れ曲った
形状の溝を形成し、 前記溝の他端側を露出させて溝及び前記大気連通孔を密
閉するシール部材を前記側壁の外側に設けた請求項3記
載のインク貯蔵容器。 - 【請求項5】 内部に発生する負圧によりインクを保持
すると共に、インクジェットヘッドにインクを供給する
インク貯蔵容器を備えたインクジェットプリンタにおい
て、 前記インク貯蔵容器は、 壁の一部に大気と連通する大気連通孔が形成され、 内部に、前記大気連通孔を塞ぐ新インク性のインク吸蔵
体と、伸縮可能で且つ常時縮み方向の力が作用すると共
に大気と連通する気密袋とを有することを特徴とするイ
ンクジェットプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10798497A JPH10296988A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | インク貯蔵容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10798497A JPH10296988A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | インク貯蔵容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10296988A true JPH10296988A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14473041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10798497A Withdrawn JPH10296988A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | インク貯蔵容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10296988A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1231065A3 (en) * | 2001-02-09 | 2002-11-06 | Canon Kabushiki Kaisha | Pressure adjustment chamber, ink-jet recording head having the same, and ink-jet recording device using the same |
KR100374593B1 (ko) * | 1999-12-21 | 2003-03-03 | 삼성전자주식회사 | 잉크젯 프린트헤드용 카트리지 |
KR100445117B1 (ko) * | 2002-03-20 | 2004-08-21 | 삼성전자주식회사 | 잉크 카트리지의 압력조절장치 및 이를 구비하는 인쇄기용잉크 카트리지 |
WO2004087426A1 (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-14 | Sharp Kabushiki Kaisha | インク供給装置 |
US7883170B2 (en) | 2006-12-27 | 2011-02-08 | Seiko Epson Corporation | Liquid droplet ejection apparatus and method for manufacturing device |
JP2011207067A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Seiko Epson Corp | 液体容器および液体噴射装置 |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP10798497A patent/JPH10296988A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100374593B1 (ko) * | 1999-12-21 | 2003-03-03 | 삼성전자주식회사 | 잉크젯 프린트헤드용 카트리지 |
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US6733117B2 (en) | 2001-02-09 | 2004-05-11 | Canon Kabushiki Kaisha | Pressure adjustment chamber, ink-jet recording head having the same, and ink-jet recording device using the same |
KR100445117B1 (ko) * | 2002-03-20 | 2004-08-21 | 삼성전자주식회사 | 잉크 카트리지의 압력조절장치 및 이를 구비하는 인쇄기용잉크 카트리지 |
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US7883170B2 (en) | 2006-12-27 | 2011-02-08 | Seiko Epson Corporation | Liquid droplet ejection apparatus and method for manufacturing device |
JP2011207067A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Seiko Epson Corp | 液体容器および液体噴射装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |