JP5577683B2 - 感熱転写受像シート - Google Patents

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Description

本発明は高い平滑性を有し、画像故障のない優れた画像形成が可能な感熱転写受像シートを提供することである。
従来から熱転写方式を用いて被転写体に文字や画像を形成することが行われている。熱転写方式としては、感熱昇華型転写方式と感熱溶融型転写方式が広く用いられている。このうち、感熱昇華型転写方式は昇華性染料を色材とし、それを画像情報に応じて発熱制御されたサーマルヘッドやレーザー光等の加熱デバイスを用いて、熱転写シート上の昇華性染料層中の染料を感熱転写受像シート等の被転写体に移行させて画像を形成させる方式である。この感熱昇華型転写方式は、極めて短時間の過熱によってドット単位で染料の移行量を制御できる。このように形成された画像は、使用する色材が染料であることから非常に鮮明であり、かつ透明性に優れているため、得られる画像は中間調の再現性や階調性に優れ、極めて高精細な画像を得ることができる。このため、フルカラー銀塩写真に匹敵する高品質の画像を得ることができる。しかも、銀塩写真に比べて、ドライであること、デジタルデータから直接可視像化できる、複製作りが簡単であるなどの利点を持っている。
一般的に感熱転写受像シートは少なくとも支持体上に染料受像層(受容層)と断熱層が形成されている。受容層形成用樹脂としては、染料染着性、離型性に優れ、熱転写時に熱転写シートと感熱転写受像シートとの間において融着等の異常転写が起こらない点で、塩化ビニル系樹脂が使用されている。塩化ビニル系樹脂は受容層形成のために基材シートに塗工するに際し、従来、有機溶剤に溶解させて用いられてきた。
しかしながら、有機溶剤使用により作業環境の悪化が懸念されている。
そこで、塩化ビニル系樹脂ラテックスを使用して、有機溶剤を使用することなく受容層を形成する方法が広く検討されている(特許文献1)。
しかしながら、塩化ビニル系樹脂ラテックスにより作製された受容層は、乾燥後に塗布膜表面がひび割れ、白抜けなどの画像故障を発生し、問題となっていた。
特開2006−264087号公報
本発明は高い平滑性を有し、画像故障のない優れた画像形成が可能な感熱転写受像シートを提供することにある。
本発明者は上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物の存在下、乳化重合によって得られる塩化ビニル系樹脂ラテックスを用いて形成された受容層を有する感熱転写受像シートは高い表面平滑性を有し、画像故障のない優れた画像形成が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、支持体上に断熱層と受容層を有する感熱転写受像シートであって、該受容層が、塩化ビニル系樹脂、及び塩化ビニル系樹脂100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部を含有することを特徴とする感熱転写受像シートである。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の感熱転写受像シートは、支持体上に断熱層と受容層を有するものであり、該受容層が、塩化ビニル系樹脂、及び塩化ビニル系樹脂100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部を含有するものである。
本発明の感熱転写受像シートは、感熱転写受像シートの光沢性や帯電性などを調整するため、受容層と支持体との間には下地層が形成されていることが好ましく、支持体上に下地層、断熱層、受容層の順に形成されることが好ましい。
(受容層)
受容層は、インクシートから移行してくる染料を受容し、形成された画像を維持する役割を果たす。受容層は、少なくとも染料を受容し得る塩化ビニル系樹脂を含有する。塩化ビニル系樹脂はラテックスとして水溶性の分散媒中に分散して使用される。
受容層は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部、好ましくは0.4〜0.9重量部を含有するものである。スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物の含有量が0.05重量部未満の場合は、塩化ビニル系樹脂ラテックスの濡れ性が低下するために支持体または断熱層上への均一な塗布が困難となり、得られる感熱受像シートの表面平滑性が悪化する。また、1重量部を越える場合は、感熱転写受像シートの耐水性が悪化するおそれがある。
スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸エステルナトリウム、ミリスチル硫酸エステル等のアルキル硫酸エステル塩類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩類;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類等を挙げることができる。
受容層は、塩化ビニル系樹脂,スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物以外にも、目的に応じて、例えば、水溶性ポリマー、離型剤、界面活性剤等も含有することができる。
水溶性ポリマーは、染料に染着した染料が拡散することを防止し、転写画像の経時変化が小さい記録画像を形成できるため、受容層に含有することができる。ここに、水溶性ポリマーは、例えば、ポリビニルアルコール類、ゼラチン等があげられ、これらのうちゼラチンが好ましい。
離型剤は、画像形成時に熱転写シートとの熱融着を防ぐために、受容層に含有することができる。離型剤は、各種ワックス分散物を用いることができる。ワックス分散物としては、公知の分散物を使用することができる。好ましい化合物の例としては、モンタンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックスをあげることができる。
界面活性剤は、塩化ビニル系樹脂ラテックスの支持体または断熱層上への均一な塗布性を得るため、受容層に含有することができる。界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤は、例えば、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類等を挙げることができる。
(塩化ビニル系樹脂ラテックス)
塩化ビニル系樹脂ラテックスは、受容層の形成に使用されるものであり、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部、好ましくは0.4〜0.9重量部を含有するものである。スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物が0.05重量部未満の場合は、表面張力が高いため均一な塗工が困難であり、1重量部を超える場合は、感熱転写受像シートの耐水性が悪化する。
塩化ビニル系樹脂ラテックス中の塩化ビニル系樹脂の平均粒子径は、長期貯蔵後の沈殿物発生を抑制するため、平均粒子径は0.3μm以下であることが好ましい。
塩化ビニル系樹脂ラテックスは、塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体とこれに共重合し得る単量体との混合単量体を、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部の存在下、乳化重合することによって得られる。また、塩化ビニル系樹脂ラテックスとして2種類以上の塩化ビニル系樹脂ラテックスをブレンドして用いることも可能である。
乳化重合は、水、又は水と水に混合し得る有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、アセトン等)との混合溶媒を分散媒とし、分散媒に対して5〜150重量%の塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体とこれに共重合し得る単量体との混合単量体を、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物の存在下、重合開始剤を用い、30〜100℃程度、好ましくは60〜90℃で3〜24時間、攪拌下重合することにより行われる。
塩化ビニル単量体に共重合し得る単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物類;アクリル酸のメチル,エチル,ブチル等のエステル、メタクリル酸のメチル,エチル,ブチル等のエステル類、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のモノオレフィン類;塩化ビニリデン、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ、これらは2種以上でも用いることができる。
スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸エステルナトリウム、ミリスチル硫酸エステル等のアルキル硫酸エステル塩類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩類;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類等を挙げることができる。
また、スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物以外にも、受容層塗布膜表面の平滑性を悪化しない範囲で界面活性剤を使用することが可能である。界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤は、例えば、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類等を挙げることができる。
前記重合開始剤は、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性開始剤、チロニトリル、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシピバレートに代表されるアゾ化合物、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等の油溶性開始剤等を挙げることができる。
(断熱層)
断熱層は、サーマルヘッド等を用いた加熱転写時における熱から支持体を保護する役割を果たす。また、高いクッション性を有するので、基材として紙を用いた場合であっても、印字感度の高い感熱転写受像シートを得ることができる。断熱層としては、例えば、ポリマー粒子中に熱伝導率の低い空気を含む層、中空ポリマー粒子を含む層等があげられる。
断熱層は、中空ポリマーラテックスや水溶性ポリマーを含有することができる。中空ポリマーラテックスは市販されており、例えば、日本ゼオン社製ニポール(登録商標)MH5055や、松本油脂製薬社製F‐30等が挙げられる。また、水溶性ポリマーは受容層で記載した水溶性ポリマーが好ましい。
(下地層)
下地層は、感熱転写受像シートの光沢性や帯電性などを調整するために形成されるものである。下地層としては、例えば、白地調整層、帯電調整層、接着層、プライマー層等があげられる。
(支持体)
支持体は、例えば、耐水性支持体、導電性支持体等があげられるが、耐水性支持体が好ましい。耐水性支持体を用いることで支持体中に水分が吸収されるのを防止して、受容層の経時による性能変化を防止することができる。耐水性支持体としては、例えば、コート紙やラミネート紙等があげられる。コート紙は、原紙等のシートに、各種の樹脂、ゴムラテックス又は高分子材料を片面又は両面に塗工した紙であり、用途に応じて塗工量が異なる。
(感熱転写シート)
熱転写画像形成の際に、上述した本発明の感熱転写受像シートと併せて使用される感熱転写シート(インクシート)は支持体上に拡散転写染料を含む色素層を設けたものであり、任意のインクシートを使用することができる。熱転写時の熱エネルギーの付与手段は、従来公知の付与手段のいずれも使用することができ、例えば、サーマルプリンター等の記録装置によって記録時間をコントロールすることにより、5〜100mJ/mm程度の熱エネルギーを付与することによって所期の目的を十分に達成することができる。また、本発明の感熱転写受像シートは、支持体を適宜選択することにより、熱転写記録可能な枚葉又はロール状の感熱転写受像シート、カード類、透過型原稿作成シート等の各種用途に適用することもできる。
本発明の感熱転写受像シートは、感熱転写記録方式を利用したプリンター、複写機などに利用することができる。
本発明の感熱転写受像シートは、高い表面平滑性を有し、画像故障のない優れた画像を形成することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
感熱転写受像シートを構成する支持体は、以下の通り作製した。
(支持体の作製)
アカシアからなるLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)50重量%及びアスペンからなるLBKP50重量%をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解し、パルプスラリーを調製した。
次いで、上記で得られたパルプスラリーに、対パルプ当り、カチオン変性でんぷん(CAT0304L、日本NSC(株)製)1.3重量%、アニオン性ポリアクリルアミド(DA41404、星光PMC製)0.15重量%、アルキルケテンダイマー(サイズバインK、荒川化学(株)製)0.29重量%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29重量%。ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(アラフィックス100、荒川化学(株)製)0.32重量%を加えた後、消泡剤0.12重量%を加えた。
前記のようにして調整したパルプスラリーを長抄紙機で抄紙し、ウェップのフェルト面をドラムドライヤーシリンダーにドライヤーカンパスを介して押し当てて乾燥する工程において、ドライヤーカンパスの引張り力を1.6kg/cmに設定して乾燥を行った後、サイズプレスにて原紙の両面にポリビニルアルコール(KL−118、(株)クラレ製)を1g/m塗布して乾燥し、カレンダー処理を行い、支持体を作製した。
合成例1
2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水900g、塩化ビニル単量体750g、3重量%過硫酸カリウム5g及び5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液75gを仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を進めた。66℃における塩化ビニルの飽和蒸気圧より0.2MPa圧力が低下した後、未反応の塩化ビニル単量体を回収、塩化ビニル樹脂ラテックス(ラテックス1)を得た。ラテックス1中の塩化ビニル樹脂の平均粒子径を以下の方法で測定したところ0.1μmであった。
<平均粒子径>
ラテックスをレーザー透過率が75〜85%となるように水を添加し濃度調整を行った測定用試料を、レーザー回折/散乱式粒径測定装置(商品名LA−920、堀場製作場(株)製)を用いて、メジアン径を測定し、平均粒子径とした。
合成例2
塩化ビニル単量体750gを、塩化ビニル単量体600gとアクリル酸ブチル150gとした以外は合成例1と同様の方法で作製し、塩化ビニル系樹脂ラテックス(ラテックス2)を得た。ラテックス2中の塩化ビニル系樹脂の平均粒子径を測定したところ0.1μmであった。
合成例3
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムをラウリル硫酸ナトリウムとした以外は合成例1と同様の方法で作製し、塩化ビニル樹脂ラテックス(ラテックス3)を得た。ラテックス3中の塩化ビニル樹脂の平均粒子径を測定したところ0.1μmであった。
合成例4
塩化ビニル単量体750gを、塩化ビニル単量体600gとアクリル酸ブチル150gとした以外は合成例3と同様の方法で作製し、塩化ビニル系樹脂ラテックス(ラテックス4)を得た。ラテックス4中の塩化ビニル系樹脂の平均粒子径を測定したところ0.1μmであった。
合成例5
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液6gを仕込んだ以外は合成例1と同様の方法で作製し、塩化ビニル樹脂ラテックス(ラテックス5)を得た。ラテックス5中の塩化ビニル樹脂の平均粒子径を測定したところ0.1μmであった。
合成例6
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液6gを仕込んだ以外は合成例2と同様の方法で作製し、塩化ビニル系樹脂ラテックス(ラテックス6)を得た。ラテックス6中の塩化ビニル系樹脂の平均粒子径を測定したところ0.1μmであった。
実施例1
以下の方法で、感熱転写受像シート1を作製し、以下の評価方法により評価した結果を表1に示す。感熱転写受像シート1を用い作製された画像は白抜けが発生しなかった。
Figure 0005577683
<感熱転写受像シート1の作製>
上記のように作製した支持体上に下層から順に下地層、断熱層、受容層の構成の多層構成塗布物を塗布した。感熱転写受像シート1に用いた塗工液の組成と塗布量を以下に示す。
(下地層塗工液)
スチレンブタジエンラテックス(SR103、日本エイアンドエル(株)製)93重量%、PVA 8.7%水溶液 57重量%をNaOH水溶液でpH8に調整し、下地層塗工液とし、下地層が21ml/mとなるよう塗布した。
(断熱層塗工液)
中空ポリマーラテックス(ニポール(登録商標)MH5055、日本ゼオン(株)製)38重量%、16%ゼラチン水溶液26重量%、水4重量%をNaOH水溶液でpH8に調整し、断熱層塗工液とし、断熱層が45ml/mとなるよう塗布した。
(受容層塗工液)
ラテックス1を10重量%、ラテックス2を40重量%、10%ゼラチン水溶液10重量%、マイクロクリスタリンワックス(EMUSTAR 42X、日本製蝋(株)製)7重量%、水35重量%をNaOH水溶液でpH8に調整し、受容層塗工液とし、受容層が18ml/mとなるよう塗布した(受容層中のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物含有量:塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.5重量部)。
<評価方法>
(印画方法)
プリンター(P−330、オリンパス(株)製)及び熱転写シート(P−330用)を用いて、各感熱転写受像シートを用い、出力画像は、白からマックスマゼンタ(マゼンタベタ)に変化する階調画像とした。
(白抜けの評価)
白抜けの評価は、以下の判断を基準に行った。
5:画像中、白抜けが全く認められず、実用上問題ない。
4:マゼンタベタ部分は全く白抜けが認められず、低濃度部分にわずかに白抜けが認められるが、実用上問題ない。
3:マゼンタベタ部分はほとんど白抜けが認められないが、低濃度部分に若干の白抜けが認められ、実用上問題である。
2:マゼンタベタ部分にわずかの白抜け、低濃度部分に多数の白抜けが認められ、実用上問題である。
1:低濃度部分、マゼンタベタともに白抜けが多数認められ、実用上問題である。
実施例2
以下の方法で、感熱転写受像シート2を作製し、上記評価方法により評価した。その結果を表1に示す。実施例1と同様、白抜けは発生しなかった。
<感熱転写受像シート2の作製>
感熱転写受像シート1において、受容層に用いたラテックス1をラテックス3に、ラテックス2をラテックス4に変更した以外は、感熱転写受像シート1と同様の方法で作製した(受容層中のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物含有量:塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.5重量部)。
比較例1
以下の方法で、感熱転写受像シート3を作製し、上記評価方法により評価した。その結果を表1に示す。感熱転写受像シート3を用い作製された画像は白抜けが発生した。
<感熱転写受像シート3の作製>
感熱転写受像シート1において、受容層に用いたラテックス1をラテックス5に、ラテックス2をラテックス6に変更した以外は、感熱転写受像シート1と同様の方法で作製した(受容層中のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物含有量:塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.04重量部)。

Claims (2)

  1. 支持体上に断熱層と受容層を有する感熱転写受像シートであって、該受容層が、塩化ビニル単独樹脂又は塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合樹脂である塩化ビニル系樹脂、及び塩化ビニル系樹脂100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部を含有し、かつ、塩化ビニル単量体の全量を仕込んだ後に乳化重合を行って得られた、該塩化ビニル系樹脂、及び該塩化ビニル系樹脂100重量部に対してスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物0.05〜1重量部を含有する塩化ビニル系樹脂ラテックスを用いて形成されており、さらに、該塩化ビニル系樹脂ラテックス中の該塩化ビニル系樹脂の平均粒子径が0.3μm以下であることを特徴とする感熱転写受像シート。
  2. スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する有機化合物が、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写受像シート。
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