JP2000313164A - インクジェット記録用バインダー組成物 - Google Patents

インクジェット記録用バインダー組成物

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JP2000313164A
JP2000313164A JP11123920A JP12392099A JP2000313164A JP 2000313164 A JP2000313164 A JP 2000313164A JP 11123920 A JP11123920 A JP 11123920A JP 12392099 A JP12392099 A JP 12392099A JP 2000313164 A JP2000313164 A JP 2000313164A
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Japan
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cationic
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JP11123920A
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English (en)
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Masahiko Otsuka
雅彦 大塚
Isao Kosako
勲 小迫
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの量が従来に比べ増えている高画質の
モードでのインクジェット印刷における、インク吸収性
が良好で、印刷物の発色性、耐水性を高度に改善でき、
かつインク受理層の強度が低下しないインクジェット記
録用バインダー組成物を提供することにある。 【解決手段】 支持体の少なくとも一方の表面または内
部にインク受理層を有するインクジェット記録シートで
あって、該インク受理層が平均粒径50〜200nmで
あるカチオン性ラテックス、無機充填剤とからなること
を特徴とするインクジェット記録用バインダー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用バインダー組成物に関するものであり、さらに詳しく
はインク受理層の強度が高く、かつインクジェットイン
クの吸収性、印刷後の発色性、耐水性に優れたバインダ
ー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、フルカラー
化が容易であり、低騒音で印字品質に優れていることか
ら、近年急速に普及しつつある。インクジェット記録に
は、安全性、記録適性の面から主に水系インクが使用さ
れている。この水系インクをノズルから微細な滴とし、
記録用シートに向けて飛翔させることによって印刷が行
われる。したがって、記録シートは速やかにインクを吸
収することが要求される。すなわち、インク吸収性の低
い記録シートでは、記録終了後もインクが記録用シート
の表面に残り、装置や次の印刷物の汚れ等につながる。
【0003】これに対して、インク吸収性を向上させる
ために、インク受理層にシリカ等の充填材と親水性の樹
脂との組み合わせにより解決してきた。しかしながら印
刷物の耐水性が極めて低下する問題点を抱えてきた。こ
れらの課題に対して、特開平8−244336号公報、
特開平10−195276号公報、特開平10−264
511号公報には、カチオン性のラテックスをベースに
インクジェット記録用シートの耐水性、印刷性等を改良
した技術が開示されている。
【0004】これらの技術によりインク吸収性、耐水性
等はかなり解決されてきた。しかしながら、近年インク
ジェット印刷での画質をより写真に近づけるため、例え
ば低濃度のインクを用い、そのインク量を増やすことに
より実施している。これに対して、従来技術に加えて、
無機充填剤を増やすことによりインク吸収性の向上は図
られるものの、インク受理層そのものの強度低下につな
がり、かつ印刷物の耐水性も低下する問題を抱えてい
る。したがってよりインクを吸収し、そのうえで印刷物
の耐水性も維持し、写真画質に近い発色性が発現するイ
ンク受理層が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クの量が従来に比べ増えている高画質のモードでのイン
クジェット印刷における、インク吸収性が良好で、印刷
物の発色性、耐水性を高度に改善でき、かつインク受理
層の強度が低下しないインクジェット記録用バインダー
組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、支持
体の少なくとも一方の表面に直接又は間接にインク受理
層を有するインクジェット記録シートの該インク受理層
形成用であって、平均粒径50〜200nmであるカチ
オン性ラテックス、無機充填剤とからなることを特徴と
するインクジェット記録用バインダー組成物であり、無
機充填剤が非晶質合成シリカである。以下に本発明を詳
細に説明する。本発明のカチオン性ラテックスは例えば
カチオン性のラジカル重合性モノマーを主成分として乳
化重合により得られ、又は乳化重合ではなく溶液重合後
水を添加して水分散により得ることもできる。さらに
は、ラテックスの形態を取った後、第3級アミン、第4
級アンモニウム化合物などを添加し、カチオン性として
も良い。好ましくは乳化重合方法で得るカチオン性ラテ
ックスである。
【0007】乳化重合の方法に関しては特に制限はな
く、従来公知の方法が適用できる。例えば、水性媒体中
でラジカル重合性モノマー、ラジカル重合開始剤、界面
活性剤、必要に応じて連鎖移動剤、その他添加剤の存在
下で、ラジカル重合性モノマーを重合させる。重合に際
しては、全ラジカル重合性モノマーを全重合過程で均一
に重合する方法や、重合過程で逐次、あるいは連続的に
変化させることもできる。
【0008】本発明においてカチオン性ラテックスを得
るために、例えばラジカル重合性モノマーにカチオン性
のモノマーを含有してもよく、またラジカル重合開始剤
がカチオン性でもよく、さらに界面活性剤もカチオン性
を用いても良く、またこれらの併用であっても良い。カ
チオン性ラジカル重合性モノマーとしては、カチオン性
の官能基を有するラジカル重合性モノマーであればよ
く、カチオン性官能基として例えば第3級アミノ基、第
4級アンモニウム基が挙げられる。第3級アミノ基、第
4級アンモニウム基を有するラジカル重合性モノマーと
しては、第3級アミノ基又はその塩基を有する種々のラ
ジカル重合性モノマーほか、第4級アンモニウム塩基を
有する又は第4級アンモニウム塩基を形成可能な種々の
ラジカル重合性モノマーが使用できる。
【0009】例えば、ジC1-4 アルキルアミノ−C2-3
アルキル(メタ)アクリルアミド又はその塩[ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド又はこれらの塩など]、ジC1-
4 アルキルアミノ−C2-3 アルキル(メタ)アクリレー
ト又はその塩[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノプロピル(メタ)アクリレート又はこれらの塩な
ど]、ジC1-4 アルキルアミノ−C2-3 アルキル基置換
芳香族ビニル又はその塩[4−(2−ジメチルアミノエ
チル)スチレン、4−(2−ジメチルアミノプロピル)
スチレンなどやこれらの塩など]、窒素含有複素環式単
量体又はその塩[ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、ビニルピロリドン又はこれらの塩など]などが含ま
れる。塩としては、ハロゲン化水素酸塩(塩酸塩,臭化
水素酸塩など)、ハロゲン化アルキル(塩化メチル、塩
化エチル、塩化プロピル、塩化ブチル、塩化ベンジル、
エピクロルヒドリン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プ
ロピル、臭化ブチルなど)、硫酸塩、アルキル硫酸塩
(メチル硫酸塩,エチル硫酸塩など)、アルキルスルホ
ン酸塩,アリールスルホン酸塩、カルボン酸塩(ギ酸
塩、酢酸塩など)などが挙げられる。
【0010】好ましくは、ジC1-4 アルキルアミノ−C
2-3 アルキル(メタ)アクリルアミド又はその塩、又は
ジC1-4 アルキルアミノ−C2-3 アルキル(メタ)アク
リレート又はその塩である。カチオン性ラジカル重合性
モノマー以外にも必要に応じてラジカル重合性モノマー
は併用してもよく、例えば芳香族不飽和化合物、α,β
−不飽和モノカルボン酸アルキルエステル、不飽和カル
ボン酸、等を挙げることができる。
【0011】芳香族不飽和化合物としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどが挙
げられる α,β−不飽和モノカルボン酸のアルキルエステルとし
ては、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキ
ルエステルが挙げられる。アクリル酸またはメタクリル
酸のアルキルエステルとしては、例えば、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプ
ロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチ
ルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられる。不飽
和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、モノアルキ
ルイタコネート等が挙げられる。
【0012】上記以外のラジカル重合性モノマーも必要
に応じて組み合わせてもよい。例えば、水酸基含有モノ
マー、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ポリエチレングリコールアクリレート;アミド基含有モ
ノマー、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N,N−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンア
クリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド;メチロ
ール基含有モノマー、例えば、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチロー
ルアクリルアミド、ジメチロールメタクリルアミド;ア
ルコキシメチル基含有モノマー、例えば、N−メトキシ
メチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリル
アミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブト
キシメチルメタクリルアミド;エポキシ基含有モノマ
ー、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシ
ジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレート;
多官能性モノマー、例えば、ジビニルベンゼン、ポリオ
キシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメ
タクリレート、ポリオキシプロピレンジアクリレート、
ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ブタンジオー
ルジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート;α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸
のモノまたはジエステル、例えば、マレイン酸モノまた
はジブチル、フマル酸モノまたはジオクチル;ビニルエ
ステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル;不
飽和ニトリル、例えば、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル;オレフィン、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン;塩素含有ビニルモノマー、例えば、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、クロロプレンなどを挙げることができ
る。
【0013】本発明においてカチオン性ラジカル重合性
モノマーは全ラジカル重合性モノマー100重量部に対
して0.5〜50重量部である。0.5重量部以上で発
色性に問題がなく、50重量部以下で耐水性に問題がな
い。好ましくは全ラジカル重合性モノマー100重量部
に対して1〜40重量部である。カチオン性の重合開始
剤としては次のものが使用できる。例えば2,2’−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2’−
アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)
2塩酸塩2、2’−アゾビス(2−メチルブタンアミド
オキシム)2塩酸塩4水和物などが挙げられる。
【0014】これら以外にも、過硫酸塩、過酸化物、水
溶性のアゾビス化合物、過酸化物−還元剤のレドックス
系等が必要に応じて用いられる。過硫酸塩としては例え
ば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリ
ム等が挙げられ、過酸化物としては例えば過酸化水素、
t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシマレイン酸、コハク酸パーオキシドが挙げられ、水
溶性アゾビス化合物としては例えば2,2’−アゾビス
(N−ヒドロキシエチルイソブチルアミド)、4,4’
−アゾビス(4−シアノペンタン酸)等が挙げられる。
【0015】過酸化物−還元剤のレドックス系として
は、例えば先の過酸化物にナトリウムスルホオキシレー
トホルムアルデヒド、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸
ナトリウム、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウ
ム、L−アスコルビン酸、およびその塩、第一銅塩、第
一鉄塩等の還元剤の添加が挙げられる。油溶性の重合開
始剤としては例えば過酸化物、油溶性のアゾビス化合物
等が挙げられ、過酸化物としては、例えば過酸化ジブチ
ル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンハイ
ドロ過酸化物等が挙げられ、油溶性のアゾビス化合物と
しては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、
2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル
等が挙げられる。
【0016】カチオン性界面活性剤としては次のものが
挙げられる。例えば、第4級アンモニウム型、脂肪族ア
ミン型、複素環アミン型が挙げられ、第4級アンモニウ
ム型としては例えば長鎖第一級アミン塩、ジアルキルジ
メチルアンモニウム塩、長鎖第三級アミン塩、アルキル
トリメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等
が挙げられ、脂肪族アミン型としては例えばポリオキシ
エチレンアルキルアミン等が挙げられ、複素環アミン型
としては例えばアルキルイミダゾリン等が挙げられる。
これら以外にも必要に応じて、非イオン性、アニオン
性、両性の界面活性剤を用いてもよい。
【0017】非イオン性界面活性剤としては、例えばエ
ーテル型、エステル型、アルカノールアミド型等が挙げ
られ、エーテル型としては例えばポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルチオエーテル等
が挙げられ、エステル型としては例えばポリオキシエチ
レンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪
酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂
肪酸エステル等が挙げられ、アルカノールアミド型とし
ては例えば脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチ
レンアルキルアミド等が挙げられる。アニオン性界面活
性剤としては、例えばカルボン酸型、硫酸エステル型、
スルホン酸型、リン酸エステル型等が挙げられる。両性
界面活性剤としては、例えばN−アルキルアミノ酸型、
イミダゾリン型等が挙げられる。
【0018】また上記で挙げた非反応性の界面活性剤と
ともに、反応性の界面活性剤も併用してもよい。反応性
界面活性剤は一分子中にラジカル重合性二重結合の官能
基を有しかつポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン複合タイ
プのアルキルエーテルまたはアルコールを有するもので
ある。また一分子中にラジカル重合性二重結合を有しか
つスルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩
基、スルホン酸エステル塩基から選ばれる一個以上の官
能基を有するもの(なおここでいう塩とはナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩を指す)でもよい。
【0019】カチオン性ラテックスのTgは−30〜6
0℃である。−30℃以上で耐水性に問題がなく、60
℃以下でインク受理層の強度に問題がない。好ましくは
−20℃〜40℃である。本発明のカチオン性ラテック
スの粒子径は50nm〜200nmである。この粒子径
はラテックス製造時の界面活性剤、ラジカル開始剤等の
量をコントロールすることにより達成される。50nm
以上で耐水性に問題なく、200nm以下で発色性に問
題がない。好ましくは80nm〜180nmである。
【0020】本発明においてカチオン性ラテックスは異
層構造であってもよい。異層構造とは例えばコアシェル
化が挙げられる。コアシェル化の場合、例えば、コア部
とシェル部との間でTg差がある場合、ゲル量に差があ
る場合、分子量に差がある場合、またはカチオン性の官
能基量に差がある場合などが挙げられる。好ましくは、
カチオン性の官能基量に差がある場合であり、シェル部
がカチオン性官能基が存在する重合体であり、コア部に
はカチオン性官能基がない重合体からなるものがよい。
本発明のカチオン性ラテックスには必要に応じて、界面
活性剤、分散剤、防腐剤、消泡剤、増粘剤、溶剤等を添
加しても良い。
【0021】本発明に用いられる無機充填材は合成シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭
酸亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、硫酸バリウム、サチンホワイト、リト
ポン、カオリン、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイソ
ウ土、合成ゼオライト、スメクタイト、層状無機高分子
等が挙げられる。インク吸収性、発色性等から合成シリ
カであり、さらに非晶質合成シリカが好ましい。無機充
填材はカチオン性ラテックス100重量部に対して、1
0〜500重量部である。無機充填材が10重量部以上
で発色性性に問題がなく、500重量部以下で印刷物の
耐水性に問題がない。好ましくはカチオン性ラテックス
100重量部に対して、50〜400重量部である。
【0022】本発明において必要に応じて、次の材料を
配合してもよい。例えば、水溶性樹脂、水溶性第4級ア
ンモニウム塩オリゴマー等が挙げられる。水溶性樹脂と
しては、例えばポリビニルアルコール、カチオン化ポリ
ビニルアルコール、エチレン変性ポリビニルアルコー
ル、シラノール変性ポリビニルアルコール、セルロース
系樹脂(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシセルロース、カルボキシセルロース等)、キチン、
キトサン、デンプン、カチオンデンプン、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエ
ーテル、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリビニ
ルピリジン、ゼラチン、カゼイン類、シクロデキストリ
ン類、水性硝化綿等を挙げることができる。
【0023】水溶性第4級アンモニウム塩オリゴマーと
しては、例えばポリエチレンイミン塩、ジメチルアミン
エピハロヒドリン縮合体、ポリビニルアミン塩、ポリア
リルアミン塩、ポリジメチルアミノエチルメタクリレー
ト4級塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ジア
リルアミナクリルアミド共重合体の塩、ポリスチレンの
4級アンモニウム塩等が挙げられる。本発明において使
用される支持体は紙、合成紙、プラスチックペーパー、
フィルム、金属板、金属箔、アルミニウム等を蒸着した
プラスチックフィルム等が挙げられる。本発明のインク
受理層を支持体の上に直接塗布しても良く、必要に応じ
て多層構成でもよい。例えばインク受理層の下層にアン
カー層があってもよく、またインク受理層の上層に光沢
層があってもよい。
【0024】本発明のインク受理層を塗布する方法も限
定されない。例えば、ロールコーター、エアナイフコー
ター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、カ
ーテンコーター、バーコーター、ダイコーター、グラビ
アコーター等の一般的なコーターが挙げられる。本発明
のインク受理層は支持体に1〜50g/m2 塗布しても
よい。1g/m 2 以上で発色性に問題がなく、50g/
2 以下で耐水性に問題がない。好ましくは3〜30g
/m2 である。本発明のインク受理層はカチオン性ラテ
ックス、無機充填剤からなる配合品を支持体に塗布後、
80〜160℃で5〜300秒の乾燥により得ることが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明する
が、これらは本発明の範囲を限定しない。なお、特に指
定のない場合は重量基準とする。本発明における各種物
性の評価は以下の通りである。 (1)インク発色性 インクジェットカラープリンター(PM−750C;エ
プソン(株)製)により、インクジェット記録シート
へ、黒、シアン、マゼンタ、イエローのベタ印刷を行っ
た。フォトプリント紙モード、及び推奨設定の印刷モー
ドで印刷を実施した。ベタ印刷の濃度はマクベス濃度計
(RD−918;サカタインクス(株)製)により測定
を行った。
【0026】(2)インク吸収性 (1)のベタ印刷直後に、印刷面を指で擦りその状態を
観察した。評価の基準は以下の通り。 〇:指にインクの付着なし。 △:わずかに指にインクの付着がある ×:指にインクの付着が認められる。 △以上を合格とした。 (3)耐水性 ベタ印刷物を流水中に5分浸漬し、印刷状態を目視観察
した。評価基準は以下の通り。 〇:インクの流出なし。 △:わずかにインクの流出がある ×:全ての色でインクの流出が認められる。 △以上を合格とした。
【0027】(4)表面強度 ベタ印刷前のインクジェット記録シート表面を指で擦
り、その状態を観察した。評価基準は以下の通り。 〇:指に顔料の転移なし。 △:わずかに指に顔料(無機充填材)の転移がある ×:指に顔料の転移が認められる。 △以上を合格とした。 (5)粒径:光散乱法により測定を行った。数平均粒径
を採用した。
【0028】
【実施例】(製造例1〜7)カチオン性ラテックスの製
造例を示す。表1に示すラジカル重合性単量体1000
部に、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム塩25%
に調整した水溶液10部、及びエマルゲン920[花王
(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル]の25%に調整した水溶液20部、2、2’−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩3部、蒸留水5
86部を添加し、ホモミキサーで撹拌を行いプレ乳化物
を作製した。
【0029】別に撹拌機付きフラスコに蒸留水780
部、初期乳化剤として塩化ステアリルトリメチルアンモ
ニウム塩25%水溶液(カチオン活性剤と略)、エマル
ゲン920の25%水溶液(ノニオン活性剤と略)を表
1に示す所定量で仕込み、80℃に昇温し、2、2’−
アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩3部を水5
0部に溶解したものを添加する。これに、前記プレ乳化
物を4時間かけて連続滴下する。その後2時間同温度に
て攪拌を続けた。その後30℃以下まで冷却し、その後
80メッシュの金網を用いて濾過を行った。濾過後、固
型分を40%となるよう水を添加し調整した。得られた
ラテックスの粒径を表1に示す。
【0030】(実施例1〜7)表2に示す材料を次のよ
うに配合した(なお、表2記載の数値は固形分を表
す)。水1000部攪拌下に、非晶質合成シリカ(ファ
インシールX37:(株)トクヤマ製)を所定量添加し
15分続けて攪拌した。次に、ラテックスを所定量投入
し更に15分攪拌を続けた。その後、配合品の固形分が
20%となるよう水を攪拌下に追加し、配合品を得た。
次に坪量70gの上質紙にバーコーターで、配合品を塗
布した。塗布後、速やかに130℃にコントロールした
熱風乾燥機に90秒放置し、乾燥させ塗工紙を得た。塗
布量は10g/m2 となるよう、バーコーターで調節し
た。乾燥した塗工紙を、線圧50kgのカレンダーを通
すことによって、インクジェット記録シートとした。得
られた本発明のインクジェット記録シートの評価結果
を、合わせて表2に示す。
【0031】(比較例1〜3)表3に示す配合品を実施
例と同様に作製した。また実施例と同様に記録シートを
作製し、実施例と同様にインクジェット記録シートの評
価を行った。評価結果を合わせて表3に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、インクの量が従来に比
べ増えている高画質のモードでのインクジェット印刷に
おける、インク吸収性が良好で、印刷物の発色性、耐水
性を高度に改善でき、かつインク受理層の強度が低下し
ないインクジェット記録用バインダー組成物を提供する
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の表面に直接又
    は間接にインク受理層を有するインクジェット記録シー
    トの該インク受理層形成用であって、平均粒径50〜2
    00nmであるカチオン性ラテックス、無機充填剤とか
    らなることを特徴とするインクジェット記録用バインダ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】 無機充填剤が非晶質合成シリカであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用バ
    インダー組成物。
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