JP5577667B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は特定の樹脂組成物、封止用樹脂組成物フィルム、該フィルムを用いた有機ELデバイスに関する。
有機EL(Electroluminescence)素子は、低電圧で高輝度の発光を得ることができる極めて有用な素材であるが、水分に弱いという致命的欠点を有するため、安価で加工しやすい樹脂組成物からなる封止剤が併用される場合が多い。一方、有機EL素子は熱にも弱いという欠点も併せ持つため、使用される樹脂組成物には、低温硬化性が求められていた。
特許文献1には、イソシアネート化合物をイミダゾール類でブロックしたブロックイソシアネートを硬化剤として用いることにより、低温硬化しうる樹脂組成物が開示されている。しかしながら、本組成ではフィルム化ができないという新たな問題が発生しうることが判明した。
また、特許文献2には、硬化剤としてイミダゾールを用いた封止フィルムが開示されている。しかしながら、封止フィルムの保存安定性は必ずしも満足いくものではなかった。
特開昭59−227925号公報 特開2000−297199号公報
本発明の課題は、100℃未満で硬化し、低い透湿度、高い接着性を併せ持ち、高い保存安定性を有し、フィルム化に耐え得る樹脂組成物を提供することである。
本発明者等は鋭意研究をした結果、特定のブロックイソシアネート硬化剤、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂を含有させることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
[1]イソシアネート化合物をイミダゾール類でブロックしたブロックイソシアネート、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂を含有することを特徴とする樹脂組成物。
[2]上記[1]に記載の樹脂組成物に、無機充填材を含有することを特徴とする樹脂組成物。
[3]上記[1]又は上記[2]に記載の樹脂組成物に、反応調整剤を含有することを特徴とする樹脂組成物。
[4]上記[1]〜[3]に記載の樹脂組成物に、吸湿性金属酸化物を含有することを特徴とする樹脂組成物。
[5]上記[1]〜[4]に記載の樹脂組成物を支持体にコーティングして得られる封止用樹脂組成物フィルム。
[6]上記[5]記載の封止用樹脂組成物フィルムを有機EL素子に封止又はラミネートしてなる有機ELデバイス。
特定のブロックイソシアネート硬化剤、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂を含有させることにより、100℃未満で硬化し、低い透湿度、高い接着性を併せ持ち、高い保存安定性を有し、フィルム化に耐え得る樹脂組成物を提供することができるようになった。
本発明のフィルムは、(A)イソシアネート化合物をイミダゾール類でブロックしたブロックイソシアネート、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノキシ樹脂を含有することを特徴とする樹脂組成物である。
[(A)イソシアネート化合物をイミダゾール類でブロックしたブロックイソシアネート]
本発明において使用される(A)イソシアネート化合物をイミダゾール類でブロックしたブロックイソシアネートは、樹脂組成物の保存安定性を向上させながら、他の諸物性を安定的に保つことができる。(A)成分としては、イソシアネート化合物をイミダゾール化合物でブロックする反応(以下、「本反応」と言う)を経て得られるもので、公知の方法で得ることができる。非溶媒系、溶媒系のどちらであっても本反応は進行可能である。溶剤系の場合、イソシアネート基に対して不活性な非プロトン性溶剤、例えば、トルエン、ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレンなどを用いるのが好ましい。
ブロックイソシアネートの合成に用いられるイソシアネート類としては、特に制限されないが、例えばイソシアン酸メチル、イソシアン酸エチル、イソシアン酸プロピル、イソシアン酸イソブチル、イソシアン酸ヘキシル、イソシアン酸フェニル等のモノイソシアネート類、メタンジイソシアネート、1,2−エチレンジイソシアネート、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどのアルキレンジイソシアネート類、3、3‘−ジイソシアネートジプロピルエーテル、及び同様のアルキレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート類、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、フルオレンジイソシアネート、4,4‘−ビフェニルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、さらに、両末端イソシアネートであるプレポリマーも挙げることができる。中でも、溶解性、反応性という点から脂環式ジイソシアネート類、芳香族ジイソシアネート類が好ましく、シクロヘキサンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネートが、ブロック体の溶解性がよいという点でより好ましい。
ブロックイソシアネートの合成に用いられるイミダゾール類としては、特に制限されないが、例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4メチルイミダゾールなどの活性水素基を残したイミダゾール化合物が挙げられる。中でも、ブロック体の融点が高く、樹脂組成物の保存安定性が良いという点から2−メチルチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾールが好ましく、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールがより好ましい。
また、市場で調達可能なものとして、四国化成工業(株)製の2MZ、2E4MZ、2PHZ、1B2MZ、1BZ、2P4HZなどが挙げられる。
イミダゾール類の使用量は、イソシアネート化合物中のイソシアネート基1当量に対して0.1〜3当量が好ましく、0.2〜2当量がより好ましい。未反応のイソシアネート化合物およびイミダゾール類は、ブロック化反応終了後に濾別、再結晶などの方法により除去しておくことが好ましい。
ブロック化反応に際して、その反応促進することを目的として、反応触媒を使用することができる。反応触媒としては、一般に塩基性を有するものが好ましく、具体的にはテトラメチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイド、酢酸等の有機弱酸塩、アルキルカルボン酸の例えばスズ、亜鉛、鉛等の金属塩、ナトリウム、カリウム等の金属アルコラート、ヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物、トリブチルホスフィン等のリン系化合物等が挙げられる。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
触媒量は、通常、イソシアネート化合物とイミダゾール類の総重量に対し、10〜10000ppmが好ましく、20〜5000ppmがより好ましい。
これら反応触媒が樹脂組成物又は樹脂フィルムの保存安定性や硬化物特性を悪化させる可能性があるので、該触媒を酸性化合物などで中和することが望ましい。この場合の酸性化合物としては、例えば、塩酸、燐酸などの無機酸、p-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸メチルエステル等のスルホン酸またはその誘導体、燐酸エチル等がある。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
この中和反応は、−20℃〜150℃の範囲で行うことが好ましく、0〜100℃がより好ましい。150℃を越えると副反応を起こす可能性があり、−20℃以下の場合には反応が遅くなる傾向がある。
ブロックイソシアネートの樹脂組成物中の含有量の上限値は、保存安定性を損なうのを防止するという観点から、10重量%が好ましく、8重量%がより好ましく、6重量%が更に好ましい。一方、ブロックイソシアネートの樹脂組成物中の含有量の下限値は、十分な硬化性を得るという観点から、0.1重量%が好ましく、0.5重量%がより好ましく、1重量%が更に好ましい。
[(B)エポキシ樹脂]
本発明で使用するエポキシ樹脂は、特に制限されるものでないが、1分子当り平均して2個以上のエポキシ基を有するものが好ましい。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂(例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、ジグリシジルトルイジン、ジグリシジルアニリン等)、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のグリシジルエーテル化物、及びアルコール類のジグリシジルエーテル化物、並びにこれらのエポキシ樹脂のアルキル置換体、ハロゲン化物及び水素添加物等が挙げられる。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
エポキシ樹脂は、これらの中でも、本発明の樹脂組成物の高耐熱性及び低透湿性を保つ等の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン構造を有するエポキシ樹脂等が好ましい。
また、エポキシ樹脂は、液状であっても、固形状であっても、液状と固形状の両方を用いてもよい。ここで、「液状」及び「固形状」とは、常温(25℃)でのエポキシ樹脂の状態である。塗工性、加工性、接着性の観点から、使用するエポキシ樹脂全体の少なくとも10重量%以上が液状であるのが好ましい。かかる液状樹脂の具体例として、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート828EL」)、ナフタレン型2官能エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製「HP4032」、「HP4032D])、液状ビスフェノールAF型エポキシ樹脂(東都化成(株)製「ZX1059」)、水素添加された構造のエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコートYX8000」)がある。中でも高耐熱であり低粘度であるジャパンエポキシレジン(株)社製の「エピコート828EL」が好ましい。また、固形エポキシ樹脂の具体例として、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4700」)、ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP7200」)、ナフトール型エポキシ樹脂(東都化成(株)製「ESN-475V」)、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「PB-3600」)、ビフェニル構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、「NC3000L」、ジャパンエポキシレジン(株)製「YX4000」)などが挙げられ、中でも硬化物が低吸水率、低透湿率の硬化物を与える低粘度であるDIC(株)製「HP7200」が好ましい。
なお、本発明において、エポキシ樹脂は反応性の観点から、エポキシ当量が100〜1000の範囲のものが好ましく、120〜1000の範囲のものがより好ましい。ここでエポキシ当量とはエポキシ基を含む樹脂の質量(g)であり、JIS K 7236に規定された方法に従って測定されるものである。
[(C)フェノキシ樹脂]
本発明に用いるフェノキシ樹脂は、特に限定されるものではなく、ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、ビスフェノールS骨格、ビスフェノールアセトフェノン骨格、ノボラック骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格、ジシクロペンタジエン骨格、ノルボルネン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格、アダマンタン骨格、テルペン骨格、トリメチルシクロヘキサン骨格から選択される1種以上の骨格を有するものが挙げられる。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
フェノキシ樹脂の市販品としては、具体的には、ジャパンエポキシレジン(株)製1256、4250(ビスフェノールA骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX8100(ビスフェノールS骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX6954(ビスフェノールアセトフェノン骨格含有フェノキシ樹脂)、ユニオンカーバイド社製PKHH(重量平均分子量(Mw)42600、数平均分子量(Mn)11200)、東都化成(株)製FX280、FX293、ジャパンエポキシレジン(株)製YL7553BH30、YL6794、YL7213、YL7290、YL7482等が挙げられ、なかでもジャパンエポキシレジン(株)製1256(ビスフェノールA骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX8100(ビスフェノールS骨格含有フェノキシ樹脂)、ジャパンエポキシレジン(株)製YX6954(ビスフェノールアセトフェノン骨格含有フェノキシ樹脂)、ユニオンカーバイド社製PKHH(重量平均分子量(Mw)42600、数平均分子量(Mn)11200)が好ましい。
フェノキシ樹脂の樹脂組成物中の含有量の上限値は、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対し、硬化物の低透湿性が損なわれるのを防止し、加湿後の密着強度が低下するのを防止するという観点から、30重量%が好ましく、20重量%がより好ましい。一方、フェノキシ樹脂の樹脂組成物中の含有量の下限値は、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対し、十分な可とう性を得ると言う観点から、1重量%が好ましく、5重量%がより好ましい。
フェノキシ樹脂の重量平均分子量の上限値は、エポキシ樹脂相溶性という観点から150000が好ましく、80000がより好ましく、50000が更に好ましく、45000が更に一層好ましく、40000が殊更好ましく、35000が特に好ましい。一方、当該フェノキシ樹脂の重量平均分子量の下限値は、フィルム加工時の成形性、組成物硬化物の機械的強度という観点から2000が好ましく、10000がより好ましく、12000が更に好ましく、15000が更に一層好ましく、17000が殊更好ましく、20000が特に好ましい。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン換算)で測定した値である。GPC法による数平均分子量は、具体的には、測定装置として(株)島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工(株)社製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてN−メチルピロリドンにリチウムブロマイドを0.4重量%溶解させた溶液を用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。
[(D)無機充填材]
本発明の樹脂組成物には、硬化物の耐透湿性向上、密着性向上、フィルム加工時のはじき防止等の点から、さらに無機充填剤を含有させることができる。無機充填剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。これらの中でも、樹脂硬化物の低い透湿性を維持する観点から、タルク、マイカが好ましく、タルクが特に好ましい。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
無機充填材の平均粒径の上限値は良好な透湿度を維持する又は有機ELディバイス成型時の有機EL素子へのダメージ回避という観点から、10μmが好ましく、5μmがより好ましい。一方、無機充填材の平均粒径の下限値は、組成物の粘度が上昇し、取り扱い性が低下するのを防止するという観点から、0.01μmが好ましく、0.05μmがより好ましい。
上記無機充填材の平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、無機充填材を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製 LA−500等を使用することができる。
本発明の樹脂組成物において、無機充填剤を使用する場合、無機充填剤の含有量の上限値は、組成物の粘度が上昇するのを防止し、硬化物の強度が低下して脆くなるのを防止するという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対し、50重量%が好ましく、40重量%がより好ましい。一方、無機充填剤の含有量の下限値は、無機充填材を配合する効果を十分得るという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対し、1重量%が好ましく、5重量%がより好ましい。
[(E)反応調整剤]
本発明の樹脂組成物には、反応性を制御し低温硬化性と保存安定性のバランスを取る等の点から、さらに反応調整剤を含有させることができる。本発明の樹脂組成物に使用される反応調整剤としては、イオン液体、ルイス塩基類などが挙げられる。なかでも、低温硬化性と保存安定性のバランスという点で、イオン液体が好ましい。イオン液体は、カチオンとアニオンの塩であり、かかるイオン液体を構成するカチオンとしては、イミダゾリウムイオン、ピペリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピラゾニウムイオン、グアニジニウムイオン、ピリジニウムイオン等のアンモニウム系カチオン;テトラアルキルホスホニウムカチオン(例えば、テトラブチルホスホニウムイオン、トリブチルヘキシルホスホニウムイオン等)等ホスホニウム系カチオン;トリエチルスルホニウムイオン等のスルホニウム系カチオン等が挙げられる。
また、かかるイオン液体を構成するアニオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物系アニオン;メタンスルホン酸イオン等のアルキル硫酸系アニオン;トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロホスホン酸イオン、トリフルオロトリス(ペンタフルオロエチル)ホスホン酸イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、トリフルオロ酢酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン等の含フッ素化合物系アニオン;フェノールイオン、2−メトキシフェノールイオン、2,6−ジ−tertブチルフェノールイオン等のフェノール系アニオン;アスパラギン酸イオン、グルタミン酸イオン等の酸性アミノ酸イオン;グリシンイオン、アラニンイオン、フェニルアラニンイオン等の中性アミノ酸イオン;N−ベンゾイルアラニンイオン、N−アセチルフェニルアラニンイオン、N−アセチルグリシンイオン等の下記一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸イオン;ギ酸イオン、酢酸イオン、デカン酸イオン、2−ピロリドン−5−カルボン酸イオン、α−リポ酸イオン、乳酸イオン、酒石酸イオン、馬尿酸イオン、N−メチル馬尿酸イオン、安息香酸イオン等のカルボン酸系アニオンが挙げられる。
Figure 0005577667
(但し、R−CO−は炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖の脂肪酸より誘導されるアシル基、或いは、置換または無置換ベンゾイル基であり、−NH−CHX−CO2はアスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸イオン、或いはグリシン、アラニン、フェニルアラニン等の中性アミノ酸イオンである。)
上述の中でも、カチオンは、アンモニウム系カチオン、ホスホニウム系カチオンが好ましく、イミダゾリウムイオン、ホスホニウムイオンがより好ましい。イミダゾリウムイオンは、より詳細には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウムイオン等である。
また、アニオンは、フェノール系アニオン、一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸イオン又はカルボン酸系アニオンが好ましく、N−アシルアミノ酸イオン又はカルボン酸系アニオンがより好ましい。
フェノール系アニオンの具体例としては、2,6−ジ−tertブチルフェノールイオンが挙げられる。また、カルボン酸系アニオンの具体例としては、酢酸イオン、デカン酸イオン、2−ピロリドン−5−カルボン酸イオン、ギ酸イオン、α−リポ酸イオン、乳酸イオン、酒石酸イオン、馬尿酸イオン、N−メチル馬尿酸イオン等が挙げられ、中でも、酢酸イオン、2−ピロリドン−5−カルボン酸イオン、ギ酸イオン、乳酸イオン、酒石酸イオン、馬尿酸イオン、N−メチル馬尿酸イオンが好ましく、酢酸イオン、N−メチル馬尿酸イオン、ギ酸イオンが殊更好ましい。また、一般式(1)で示されるN−アシルアミノ酸イオンの具体例としては、N−ベンゾイルアラニンイオン、N−アセチルフェニルアラニンイオン、アスパラギン酸イオン、グリシンイオン、N−アセチルグリシンイオン等が挙げられ、中でも、N−ベンゾイルアラニンイオン、N−アセチルフェニルアラニンイオン、N−アセチルグリシンイオンが好ましく、N−アセチルグリシンイオンが殊更好ましい。
具体的なイオン液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムラクテート、テトラブチルホスホニウム2−ピロリドン−5−カルボキシレート、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムデカノエート、テトラブチルホスホニウムトリフルオロアセテート、テトラブチルホスホニウムα−リポエート、ギ酸テトラブチルホスホニウム塩、テトラブチルホスホニウムラクテート、酒石酸ビス(テトラブチルホスホニウム)塩、馬尿酸テトラブチルホスホニウム塩、N−メチル馬尿酸テトラブチルホスホニウム塩、ベンゾイルーDL−アラニンテトラブチルホスホニウム塩、N−アセチルフェニルアラニンテトラブチルホスホニウム塩、2,6−ジ−tertブチルフェノールテトラブチルホスホニウム塩、L−アスパラギン酸モノテトラブチルホスホニウム塩、グリシンテトラブチルホスホニウム塩、N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムラクテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、ギ酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、N−メチル馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、酒石酸ビス(1−エチル−3−メチルイミダゾリウム)塩、N−アセチルグリシン1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩が好ましく、N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、ギ酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩、N−メチル馬尿酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム塩が殊更好ましい。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
上記イオン液体の合成法としては、アルキルイミダゾリウム、アルキルピリジニウム、アルキルアンモニウム及びアルキルスルホニウムイオン等のカチオン部位と、ハロゲンを含むアニオン部位から構成される前駆体に、NaBF4、NaPF6、CF3SO3NaやLiN(SO2CF3)2等を反応させるアニオン交換法、アミン系物質と酸エステルとを反応させてアルキル基を導入しつつ、有機酸残基が対アニオンになるような酸エステル法、及びアミン類を有機酸で中和して塩を得る中和法等があるがこれらに限定されない。アニオンとカチオンと溶媒による中和法では、アニオンとカチオンとを当量使用し、得られた反応液中の溶媒を留去して、そのまま用いることも可能であるし、更に有機溶媒(メタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトン等)を差し液濃縮しても構わない。
本発明の樹脂組成物において、反応調整剤を使用する場合、反応調整剤の含有量の上限値は、保存安定性を損なうのを防止するという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対し、10重量%が好ましく、5重量%がより好ましく、3重量%が更に好ましい。一方、反応調整剤の含有量の下限値は、反応調整剤の効果を十分に得るという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対し、0.5重量%が好ましく、2重量%がより好ましい。
[(F)吸湿性金属酸化物]
本発明の樹脂組成物には、硬化物の耐透湿性をより向上させるために、さらに吸湿性金属酸化物を含有させる事ができる。ここで、「吸湿性金属酸化物」とは、水分を吸収する能力をもち、吸湿した水分と化学反応して水酸化物になる金属酸化物を意味する。具体的には、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム等から選ばれる1種か、或いは、2種以上の混合物若しくは固溶物である。中でも、吸湿性が高い点、コスト、原料の安定性の点から、酸化カルシウム、酸化マグネシウムが好ましい。2種以上の混合物若しくは固溶物の例としては、具体的には、焼成ドロマイト(酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを含む混合物)、焼成ハイドロタルサイト(酸化カルシウムと酸化アルミニウムの固溶物)等が挙げられる。このような吸湿性金属酸化物は、種々の技術分野において吸湿材として公知であり、市販品を使用することができる。具体的には、酸化カルシウム(三共製粉社製「モイストップ#10」等)、酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キョーワマグMF−150」、「キョーワマグMF−30」、タテホ化学工業社製「ピュアマグFNMG」等)、軽焼酸化マグネシウム(タテホ化学工業社製の「#500」、「#1000」、「#5000」等)、焼成ドロマイト(吉澤石灰社製「KT」等)、焼成ハイドロタルサイト(戸田工業社製「ハイドロタルサイト」等)等が挙げられる。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
吸湿性金属酸化物の平均粒径は特に限定はされないが、吸湿性金属酸化物の平均粒径の上限値は、封止する工程にて粗粒子が有機EL素子を損傷するのを防止し、樹脂成分との界面結合力を高めるという観点から10μmが好ましく、5μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましい。一方、吸湿性金属酸化物の平均粒径の下限値は、粒子同士の凝集が起きやすくなり組成物中での分散不良によって硬化物に十分に高い耐透湿性を付与することが困難になるのを防止するという観点から、0.001μmが好ましく、0.01μmがより好ましく、0.1μmが更に好ましい。
吸湿性金属酸化物の市販品の平均粒径が10μm以下であれば、それをそのまま使用できるが、市販品の平均粒径が10μmを超える場合、粉砕、分級等を行って平均粒径10μm以下の粒状物に調製してから使用するのが好ましい。
また、吸湿性金属酸化物は平均粒子径が上記の好適範囲内にあって、粒子径が20μm以上の粗大粒子を含まないものが好ましい。より好ましくは、5μm以上の粗大粒子を含まないことである。このような粗大粒子を含まないことで、封止工程でEL素子に損傷を与えにくいという点で有利に作用する。
吸湿性金属酸化物の平均粒子径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、吸湿性金属酸化物を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、株式会社堀場製作所製 LA−500を使用することができる。
吸湿性金属酸化物は、表面処理剤で表面処理したものを用いることができる。また、表面処理剤は樹脂組成物ワニス中に直接配合しても良い。このような表面処理吸湿性金属酸化物を使用することで、樹脂混合工程で、当該吸湿性金属酸化物が吸湿することを避け、硬化物が吸湿性を保持できるという利点がある。そのことで、硬化物の接着安定性をより高めることができる。
表面処理に使用する表面処理剤としては、例えば、高級脂肪酸、アルキルシラン類、シランカップリング剤等を使用することができ、中でも、高級脂肪酸又はアルキルシラン類が好適である。
高級脂肪酸は、例えば、ステアリン酸、モンタン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸などの炭素数18以上の高級脂肪酸が好ましい。これらは1種又は2種以上を選択して使用できる。中でも、ステアリン酸が好ましい。
アルキルシラン類としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、n−オクタデシルジメチル(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシランおよび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン及び11−メルカプトウンデシルトリメトキシシランなどのメルカプト系シランカップリング剤;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシランなどのアミノ系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド系シランカップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランおよびビニルメチルジエトキシシランなどのビニル系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシランなどのスチリル系シランカップリング剤;3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよび3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリレート系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート系シランカップリング剤、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤;フェニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を使用してもよい。
表面処理は、例えば、未処理の吸湿性金属酸化物を混合機で常温にて攪拌分散させながら、表面処理剤(高級脂肪酸、アルキルシラン類又はシランカップリング剤)を添加噴霧して5〜60分間攪拌することによって行なうことができる。混合機としては、公知の混合機を使用することができ、例えば、Vブレンダー、リボンブレンダー、バブルコーンブレンダー等のブレンダー、ヘンシェルミキサー及びコンクリートミキサー等のミキサー、ボールミル、カッターミル等が挙げられる。又、ボールミルなどで吸湿材を粉砕する際に、前記の高級脂肪酸、アルキルシラン類又はシランカップリング剤を混合し、表面処理する方法も可能である。表面処理剤(高級脂肪酸、アルキルシラン類又はシランカップリング剤)の処理量は吸湿性金属酸化物の種類又は表面処理剤の種類等によっても異なるが、吸湿性金属酸化物に対して1〜10重量%が好ましい。
吸湿性金属酸化物の含有量の上限値は、吸湿性金属酸化物を使用する場合、樹脂組成物の粘度上昇を防止し、硬化物の強度が低下して脆くなるのを防止するという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対して、40重量%が好ましく、30重量%がより好ましく、20重量%が更に好ましい。一方、吸湿性金属酸化物の含有量の下限値は、吸湿性金属酸化物の効果を十分に得るという観点から、樹脂組成物中の不揮発分100重量%に対して、1重量%が好ましく、5重量%がより好ましく、10重量%が更に好ましい。
[添加剤]
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果が発揮される範囲で、上述した成分以外の各種樹脂添加剤を任意で含有させても良い。このような樹脂添加剤としては、例えば、ゴム粒子、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等の有機充填剤、オルベン、ベントン等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系の消泡剤又はレベリング剤、トリアゾール化合物、チアゾール化合物、トリアジン化合物、ポルフィリン化合物等の密着性付与剤等を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物の用途は、特に限定されないが、半導体、太陽電池、高輝度LED、LCDシール、有機EL等の各種デバイスに用いることができ、特に有機ELデバイスに好適に使用することができる。
[封止用樹脂組成物フィルム]
封止用樹脂組成物フィルムは、当業者に公知の方法、例えば、有機溶剤に樹脂組成物を溶解したワニスを調製し、支持体上に、ワニスを塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等によって有機溶剤を乾燥させて樹脂組成物層を形成させることによって製造することができる。
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」とも略称する)、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を使用してもよいが、100℃未満での硬化の為に、低沸点のものが好ましい。
乾燥条件は特に制限はないが、50〜100℃の範囲内で3〜15分が好ましい。50℃未満の場合には、フィルム中に残存する溶剤量が多くなり、積層後の有機EL素子へのダメージが大きくなる傾向にあり、100℃以上の場合には、封止用樹脂組成物フィルムの保存安定性が悪くなる傾向にある。
乾燥後に形成される樹脂組成物層の厚みは、3μm〜200μmが好ましく、5μm〜100μmがより好ましく、5μm〜50μmが更に好ましい。
なお、後述のように、樹脂組成物層上に封止基材を積層した構造では、水分の浸入は樹脂組成物層側面からのみとなるため、樹脂組成物層は層厚を薄くするのが、外気との接触面積が少なくなり、水分を遮断する上で望ましい。また、層厚が小さすぎると、有機EL素子形成基板上に転写後、塗膜の厚みの均一性が低下することで、素子へのダメージを与えたり、封止基材を貼り合わせる場合の作業性が低下する傾向にある。
封止用樹脂組成物フィルムに使用する支持体としては、防湿性を有する支持体(封止基材)を用いるのが好ましい。封止基材としては、防湿性を有するプラスチックフィルムまたは、銅箔、アルムニウム箔などの金属箔等が挙げられる。防湿性を有するプラスチックフィルムとしては表面に酸化ケイ素(シリカ)、窒化ケイ素、SiCN、アモルファスシリコン等の無機物を蒸着させたプラスチックフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド等のプラスチックフィルムが使用できる。プラスチックフィルムとしては、とくにPETが好ましい。市販されている防湿性を有するプラスチックフィルムの例としては、テックバリアHX、AX、LX、Lシリーズ(三菱樹脂社製)や更に防湿効果を高めたX−BARRIER(三菱樹脂社製)等が挙げられる。封止基材は2層以上の複層構造を有するものを使用しても良い。又、ハンドリング性を向上させるために、前記プラスチックフィルムと前記金属箔を接着剤を介して張り合わせたタイプの支持体も、安価であり、工業的には好都合である。
なお、防湿性を有しないプラスチックフィルム等を支持体として用いることもできるが、その場合、封止用樹脂組成物フィルムにより有機EL素子が形成された基板上に樹脂組成物層を形成した後、支持体を剥離し、その後、樹脂組成物層上に、別途、封止基材を積層するのが好ましい。
支持体の厚さは特に限定されないが、封止用樹脂組成物フィルムの取り扱い性等の観点から、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
また、本発明のフィルムは実際に封止構造の形成に使用する前までは、樹脂組成物層表面へのゴミ等の付着やキズを防止するために保護フィルムで保護されているのが好ましく、保護フィルムとしては、支持体で例示したプラスチックフィルムを用いることができる。保護フィルムは予めマット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。離型剤としては、具体的には、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤等が挙げられる。離型剤は異なる種類のものを混合して用いてもよい。
保護フィルムの厚さも特に制限されないが、1〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
[有機ELデバイス製造方法]
本発明の樹脂組成物ワニスを用いた有機EL素子の封止は、有機EL素子が形成された基板に直接塗布し有機EL素子を被覆するように樹脂組成物層を形成する。有機EL素子に影響のない程度に上述した溶媒等を必要に応じて添加してよい。溶媒を使用した場合は、塗布後に乾燥を行い、樹脂組成物層を形成する。樹脂組成物層の厚みは、上述の封止用樹脂組成物フィルムにおける樹脂組成物層の厚みと同様である。
本発明の封止用樹脂組成物フィルムを用いた有機EL素子の封止は、封止用樹脂組成物フィルムを有機EL素子が形成された基板にラミネートしてその樹脂組成物層を該基板上に転写することで、有機EL素子を樹脂組成物層で被覆するようにしてもよい。工業的には、かかる封止用樹脂組成物フィルムを用いる方法が好適である。封止用樹脂組成物フィルムを使用する場合は、封止用樹脂組成物フィルムの樹脂組成物層が保護フィルムで保護されている場合はこれを剥離した後、樹脂組成物層が該基板に直接接するように、封止用樹脂組成物フィルムを該基板上にラミネートする。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。なお、封止用樹脂組成物フィルムの支持体として封止基材を使用した場合は、封止用樹脂組成物フィルムを有機EL素子形成基板にラミネートした後、支持体を剥離せず、そのまま後述の樹脂組成物層の熱硬化作業を行なうことができ、これによって、有機EL素子の封止が完了する。
一方、防湿性を有しない支持体を使用した場合は、支持体を剥離し、露出した樹脂組成物層に封止基材を圧着し、後述の樹脂組成物層の熱硬化作業を行なうのが好ましい。この場合、封止基材としては、封止用樹脂組成物フィルムの支持体として使用するには不向きなガラス板、金属板等の可とう性を有しない封止基材を用いることもできる。封止基材の圧着時の圧力は0.5〜10kgf/cm2程度が好適であり、加熱下に圧着する場合、その温度は50〜130℃程度である。封止基材としては、例えば、ガラス板、防湿層を形成したプラスチック板(シート、フィルム)、軟鋼板等の金属板等が使用される。また、封止基材の厚みは有機ELデバイス自体を薄くかつ軽くするという観点から5mm以下が好ましく、より好ましくは1mm以下、特に好ましくは100μm以下であり、水分透過を防ぐ観点から、5μm以上が好ましく、より好ましくは10μm以上、特に好ましくは20μm以上である。封止基材は2枚またはそれ以上を貼り合わせて使用しても良い。
透明基板上に有機EL素子が形成されている場合、透明基板側をディスプレイの表示面や照明器具の発光面にすれば、支持体には必ずしも透明材料を使用する必要はなく、金属板、金属箔、不透明のプラスチックフィルムまたは板等を使用してもよい。これとは逆に有機EL素子が不透明または透明性の低い材料からなる基板上に形成されている場合、封止基材側をディスプレイの表示面や照明器具の発光面にする必要から、封止基材にはガラス板や透明プラスチックフィルム、透明プラスチック板等が使用される。
樹脂組成物層を熱硬化する方法は特に制限はなく、種々のものを使用できる。例えば、熱風循環式オーブン、赤外線ヒーター、ヒートガン、高周波誘導加熱装置、ヒートツールの圧着による加熱などが挙げられる。本発明の樹脂組成物は極めて良好な低温硬化性を有しており、120℃以下、好適には100℃以下、さらに好適には95℃以下という低温域で、概ね120分以下、好適には90分以下、さらに好適には60分以下の短時間で硬化し得る。従って、有機EL素子の熱による劣化を極めて少なくすることができる。なお、硬化温度及び硬化時間のそれぞれの下限値は、十分に満足できる硬化物の接着性(密着性)を確保する観点から、硬化温度においては、50℃以上が好ましく、55℃以上がより好ましく、硬化時間においては20分以上が好ましく、30分以上がより好ましい。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[ブロックイソシアネートの合成]
下記表1のように、イミダゾール0.2molにジクロロメタン200mlを加え、触媒としてジブチルスズジラウレートを微量添加した後、充分に攪拌しながらイソシアネート0.2molを滴下、室温で1時間放置した。反応の終点は反応液のIR測定にてイソシアネートピーク(2250/cm−1)付近の消失によって確認した。
反応液をエバポレーターにかけて析出した白色固体をヘキサンで洗浄し、吸引ろ過にて精製白色固体を得た(収率97%)。精製した白色固体は1H−NMR及びC13−NMRで構造の確認を行った。1H−NMRでは、ウレタン結合のN−H(5.3ppm付近)、C13−NMRでは、ウレタン結合のカルボニル(152ppm付近)を確認した。
Figure 0005577667
[使用材料]
実験に用いた使用材料について説明する。
(A)ブロックイソシアネート
・上記合成品
(B)エポキシ樹脂
・固形エポキシ樹脂(DIC社製「HP7200H」:ジシクロペンタジエン型固形エポキシ樹脂、エポキシ当量(278g/eq))
・ゴム微粒子分散液状エポキシ樹脂(日本触媒社製「BPA328」:一次粒子径が0.3umの2層構造のアクリル樹脂粒子がエポキシ当量185のビスフェノールA型エポキシ樹脂に17重量%含有してなる組成物。エポキシ当量230g/eq))
(C)フェノキシ樹脂
・ジャパンエポキシレジン社製「YL7213−B35」(重量平均分子量35000、樹脂固形分35%のMEK溶液)
(D)無機充填材
・タルク:日本タルク社製「FG−15」を湿式粉砕したもののMEKスラリー(固形分として38%、平均粒径:1.3μm)。
(E)反応調整剤
・イオン液体硬化剤(N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩)
(F)吸湿性金属酸化物
・ハイドロタルサイト酸化物:戸田工業社製「ハイドロタルサイト」を完全焼成したもの(平均粒径:0.4μm)。
(G)カップリング剤
・シランカップリング剤:信越化学社製「KBM−403」(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
[測定・評価方法]
次に、測定・評価方法について説明する。
(フィルム化の評価)
実施例及び比較例で得られるワニスをバーコータで乾燥後の膜厚が40umになるようにコーティングし、50〜75℃で8分間乾燥させた後に、樹脂組成物の分離がなく、フィルムの柔軟性不足で割れなどが生じなかった場合に○とし、樹脂組成物が分離してフィルムとならなかったものや取り扱い性が困難なものを×と評価した。
(接着力の測定
アルミニウム箔(幅50mm、長さ50mm、厚み50um)を2枚用意し、1枚目のアルミニウム箔の片面に、支持体上にある樹脂組成物層(幅40mm、長さ50mm)を重ね合わせて、真空ラミネータにより、温度80℃、圧力1kgf/cm(9.8×10Pa)の条件でラミネートした。そして、支持体を剥離し、露出した樹脂組成物層上に2枚目のアルミニウム箔を重ねて同じ条件にてラミネートを行い、アルミニウム箔、樹脂組成物層、アルミニウム箔の3層構造の試験片を作成した。この試験片を95℃、30分の条件で加熱硬化後、幅10mm、長さ50mmの矩形の試験片にカットし、JIS K―6854のT型剥離試験方法に準拠して、試験片の長手方向の接着力を測定した。接着力が2.0〜3.4N/cmは○とし、3.5N/cm以上は◎と評価した。また、フィルム化が困難なもの、あるいはフィルム化できたもののその後の評価に耐えられないフィルムのものは「−」と記載した。
(透湿度の評価)
樹脂組成物フィルムを95℃/30分間熱硬化させた硬化物について、JISZ208に準拠する方法にて、85℃/85%RH、24hrでの水蒸気透過量を測定した。透湿度が230g/cm2・24hr未満を◎とし、230〜350g/cm2・24hrを○と評価した。また、フィルム化が困難なもの、あるいはフィルム化できたもののその後の評価に耐えられないフィルムのものは「−」と記載した。
(保存安定性の評価)
動的粘弾性測定装置として、(株)ユー・ビー・エム社製型式Rheosol-G3000を用い、樹脂組成物フィルムの溶融粘度を測定した(測定条件;5℃/分昇温)樹脂組成物フィルムを23℃で保存し、24時間保存後の溶融粘度を測定し、溶融粘度の最小値を得た。保存前の溶融粘度最小値に対する増粘率から保存安定性を評価した。増粘率が1.3未満は◎とし、1.3〜1.5は○とし、1.5を超える場合は×と評価した。また、フィルム化が困難なもの、あるいはフィルム化できたもののその後の評価に耐えられないフィルムのものは「−」と記載した。
次に示す手順にて下記の表2に示す配合組成の硬化性樹脂組成物ワニスA〜Gを調製し、表3にその評価結果を示した。なお、表1に示す各材料の配合量の数値は重量部である。
(実施例1)
固形エポキシ樹脂(DIC社製「HP7200H」)をMEKに溶解させ75%MEK溶液とし、ゴム微粒子分散液状エポキシ樹脂(日本触媒社製「BPA328」)と、シランカップリング剤(信越化学社製「KBM−403」)とを添加して混合物Aを作製した。一方、合成したイソシアネートブロックイミダゾール「2PZ−C」をフェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製「YL7213」)の35%MEK溶液に溶解させた混合溶解物Bを作成し、混合物Aと合わせて高速回転ミキサーで均一に混合し、ワニスAを得た。次に、ワニスAをアルキッド系離型剤で処理されたPETフィルム(厚さ38μm)の離型処理面上に、乾燥後の樹脂組成物層の厚さが40μmになるようダイコーターにて均一に塗布し、50〜75℃で8分間乾燥させることにより、樹脂組成物フィルムを得た。
(実施例2)
混合物Aにタルク(日本タルク社製「FG−15」を湿式粉砕したもので、固形分38%のMEKスラリー)を配合し、アジホモミキサーロボミックス型混合攪拌機(プライミクス社製)にて均一に分散混合した。これと混合溶解物Bとを合わせて高速回転ミキサーで均一に混合し、ワニスBを得た。次に、ワニスBを使用し、実施例1と全く同様にして樹脂組成物フィルムを得た。
(実施例3)
混合溶解物Bにイオン液体(N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩)を添加すること以外は実施例2でのワニスBと同様の方法により、下記表1の配合表に従い、ワニスCを調製した。次に、ワニスCを使用し、実施例1と全く同様にして樹脂組成物フィルムを得た。
(実施例4)
混合物Aとタルク(日本タルク社製「FG−15」を湿式粉砕したもので、固形分38%のMEKスラリー)、ハイドロタルサイト酸化物(戸田工業社製「ハイドロタルサイト」を完全焼成したもの)を配合し、アジホモミキサーロボミックス型混合攪拌機(プライミクス社製)にて均一に分散混合した。これに混合溶解物Bとイオン液体(N−アセチルグリシンテトラブチルホスホニウム塩)を添加して高速回転ミキサーで均一に分散して、ワニスDを得た。次に、ワニスDを使用し、実施例1と全く同様にして樹脂組成物フィルムを得た。
(比較例1)
合成したブロックイソシアネート「2PZ−C」を混合物Aに溶解させ高速回転ミキサーで均一に分散して、ワニスEを得た。次に、ワニスEを使用し、実施例1と全く同様にして樹脂組成物フィルムを得ようとしたものの、50〜75℃で8分間乾燥させた後に、樹脂組成物が分離してフィルムとならなかった。
(比較例2)
合成したブロックイソシアネート「2PZ−C」の替わりにイミダゾール(四国化成社製「2PZ」)を用いること以外は実施例2でのワニスBと同様の方法により、下記表1の配合表に従い、ワニスFを調製した。次に、ワニスFを使用し、実施例1と全く同様にして樹脂組成物フィルムを得た。
(比較例3)
合成したブロックイソシアネート「2PZ−C」の替わりに酸無水物リカシッドMH−700(メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、新日本理化社製)を用いること以外は実施例3でのワニスCと同様の方法により、下記表1の配合表に従い、ワニスGを調製した。次に、ワニスGを使用し、実施例1と全く同様にして樹脂組成物フィルムを得たものの、強度不充分のため取り扱い性が困難で、以後の評価に耐えうるものではなかった。
Figure 0005577667
Figure 0005577667
実施例1〜4から、本発明の樹脂組成物は、95℃という低温でも短時間で硬化して高い接着力で接着し、かつ樹脂組成物フィルムの保存安定性も使用できる範囲であり、しかも、硬化物は実用上十分に低い透湿度を有するものとなることが分かる。従って、本発明によれば、水分や熱による劣化を生じやすい有機EL素子に対し、有機EL素子の劣化を生じさせることなく高信頼性の封止構造を形成できる封止材となる樹脂組成物及び封止用樹脂組成物フィルムを得ることができ、信頼性の高い有機EL表示装置の提供を可能にすることが分かる。一方、比較例1ではフェノキシ樹脂を用いていないため、フィルム化が困難であった。比較例2では、イミダゾールを用いているため、保存安定性が悪く、封止用樹脂組成物フィルムの形態で流通させるためには致命的な欠点を有することが分かった。比較例3では、酸無水物の硬化剤を用いているため、フィルム化できたものの、割れや欠けが発生し評価を行うことができなかった。
本発明の樹脂組成物は、特定のブロックイソシアネート硬化剤、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂を含有させることにより、100℃未満で硬化し、低い透湿度、高い接着性を併せ持ち、高い保存安定性を有し、フィルム化に耐え得る樹脂組成物、又はその組成物を用いた樹脂フィルム、封止用樹脂組成物フィルム、有機ELデバイスを提供できるようになった。更にこれらを搭載した、フラットパネル用の封止樹脂、プリント回路板の防湿保護フィルム、リチウムイオン電池の防湿フィルム、包装用ラミネートフィルム 等の用途にも適用できるテレビ、携帯電話、デジタルカメラ等の電気製品や、自動二輪車、自動車、電車、船舶、航空機等の乗物も提供できるようになった。

Claims (6)

  1. イソシアネート化合物をイミダゾール類でブロックしたブロックイソシアネート、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂およびイオン液体を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物に、無機充填材を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物に、吸湿性金属酸化物を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  4. 吸湿性金属酸化物が、焼成ハイドロタルサイトである請求項3記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物を支持体にコーティングして得られる封止用樹脂組成物フィルム。
  6. 請求項5記載の封止用樹脂組成物フィルムを有機EL素子に封止又はラミネートしてなる有機ELデバイス。
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