JP5575442B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

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本発明は、口腔用組成物に関するものである。
齲蝕の原因として歯垢(プラーク)の付着があり、従来から口腔衛生においてはその除去や付着予防、すなわち歯垢付着予防が重要であることが指摘されている。歯垢は、ストレプトコッカス・ミュータンス(S.mutans)が産生する酵素である膜結合型グルコシルトランスフェラーゼがスクロースを基質として、粘着性で且つ不溶性のグルカンを合成し、このグルカンを介してストレプトコッカス・ミュータンスが歯面に強固に付着して形成されるものである。
歯牙表面に付着した歯垢除去方法としては、歯ブラシ等による機械的な歯垢除去が一般的である。しかしながら、歯ブラシ等による機械的な方法は、訓練を受けた上手な磨き方で長時間かけて行わなければ充分に歯垢を除去することはできない。
また、上記のような方法は、歯垢の除去を目的とするもので、歯垢の付着予防(齲蝕予防)の効果は小さい。
そこで、歯垢の歯牙表面への付着を予防する方法として、例えば、ストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素に対する抗体を含有する口腔用組成物を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、持続的に歯垢の付着を防止するのが困難で、十分に齲蝕や歯周病を予防または改善するものではなかった。
特許第2641228号
本発明の目的は、齲蝕や歯周病等の口腔内疾患を予防または改善することが可能な口腔用組成物を提供することにある。
このような目的は、下記(1))の本発明により達成される。
(1) ストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素を免役した鶏卵から得られる鶏卵抗体と、
殺菌剤として塩化セチルピリジニウムおよびイソプロピルメチルフェノールと、を含み、
前記鶏卵抗体の配合量をA[wt%]、前記殺菌剤の配合量をB[wt%]としたとき、0.67≦A/B≦33.33の関係を満足することを特徴とする口腔用組成物。
(2) 前記鶏卵抗体の配合量は、0.001〜10wt%である上記(1)に記載の口腔用組成物。
本発明によれば、齲蝕や歯周病等の口腔内疾患を予防または改善することが可能な口腔用組成物を提供することができる。
以下、本発明の口腔用組成物の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書中における口腔用組成物は、練歯磨剤、粉歯磨剤、液状歯磨剤、液体歯磨剤などの歯磨剤類、トローチ剤、錠剤、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤、洗口剤、及びチューインガム等を含むものである。
本発明の口腔用組成物は、歯垢の形成を抑制し、口腔内疾患の予防効果を目的として使用されるものであり、後述するような鶏卵抗体を含み、かつ、殺菌剤を含むことに特徴を有している。
ところで、従来より、齲蝕や歯周病等の口腔内疾患を予防または改善するために、種々の口腔用組成物が開発されているが、従来の口腔用組成物では、口腔内細菌の活動や患部の炎症を抑制するだけで、持続的に歯垢の付着を十分に防止するのが困難で、十分に齲蝕および歯周病を予防または改善するものではなかった。
これに対して、本発明の口腔用組成物は、後述するような鶏卵抗体と、殺菌剤とを含むことにより、持続的に歯牙への歯垢の付着を防止することができ、口腔内疾患の優れた予防効果を発揮することができる。
以下、各成分について詳細に説明する。
[鶏卵抗体]
鶏卵抗体は、ストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素を免役した鶏卵から得られる抗体であり、ストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素を不活性にする機能を有している。
ところで、口腔内疾患は、一般に、歯牙表面に形成される歯垢によって生じる。
そして、この歯垢は、一般に、口腔内細菌であるストレプトコッカス・ミュータンスによって生じる。
ストレプトコッカス・ミュータンスは、口腔内において膜結合型グルコシルトランスフェラーゼを産生する。産生された膜結合型グルコシルトランスフェラーゼは、スクロースを基質として、粘着性を有する不溶性のグルカンを合成する。
この合成されたグルカンを介して、ストレプトコッカス・ミュータンスが歯牙表面に強固に付着して、歯垢を形成する。この歯垢により齲蝕が発生する。また、この歯垢が口腔内に長期にわたって保持されることにより、歯肉炎、歯周炎等の歯周病が発生する。
口腔用組成物が、ストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素に対する鶏卵抗体と殺菌剤とを含むことにより、その相乗効果により、歯牙表面に歯垢が付着するのを効果的に防止することができ、優れた齲蝕予防効果、歯周病予防効果を発揮する。すなわち、殺菌剤によってストレプトコッカス・ミュータンス自体を不活性化しつつ、抗体によってストレプトコッカス・ミュータンスが産生した酵素を不活性化することにより、歯牙表面への歯垢の付着によるバイオフィルム(歯垢の層)の形成を抑制し、齲蝕および歯周病の発生を確実に防止することができる。また、前述したような抗体と、殺菌剤とを含むことにより、長時間にわたって、歯垢(バイオフィルム)の形成を抑制することができ、齲蝕および歯周病等の口腔内疾患の発生を予防することができる。
このように鶏卵抗体は、前述したようにストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素に作用するものであるのが好ましいが、ストレプトコッカス・ミュータンスの歯牙への接着因子である膜結合型グルコシルトランスフェラーゼに対して作用するものであるのがより好ましい。これにより、ストレプトコッカス・ミュータンスが歯牙表面に付着するのを阻害することができ、より効果的に歯垢の付着を防止することができる。その結果、齲蝕および歯周病の発生をより効率よく防止することができる。
膜結合型グルコシルトランスフェラーゼに対して作用する鶏卵抗体は、膜結合型グルコシルトランスフェラーゼを免役した鶏が産生する卵より調製された免疫グロブリンとして得ることができる。
このようにして得られた免疫グロブリンとして抗体は、ストレプトコッカス・ミュータンスの歯牙への付着因子に対して作用するだけでなく、膜結合型グルコシルトランスフェラーゼの産生も抑制する。その結果、グルカンの合成を阻害し、歯垢の形成をさらに効果的に抑制することができる。
このような鶏卵抗体を用いることにより、ストレプトコッカス・ミュータンスの働きをより効果的に抑制することができ、その結果、齲蝕および歯周病等の口腔内疾患の発生を効率よく予防することができる。
上述したような鶏卵抗体の配合量は、0.001〜10wt%であるのが好ましく、0.05〜5wt%であるのがより好ましい。これにより、ストレプトコッカス・ミュータンスの働きをより確実に抑制することができる。これに対して、抗体の含有量が前記下限値未満であると、口腔内に滞留する抗体の量を十分なものとするのが困難となり、ストレプトコッカス・ミュータンスの働きを十分に抑制するのが困難となる場合がある。一方、抗体の含有量が前記上限値を超えると、含有量に見合うだけの効果が十分に得られない場合がある。
[殺菌剤]
次に、殺菌剤について説明する。
本発明の口腔用組成物に用いられる殺菌剤としては、特に限定されず、例えば、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、塩酸クロルヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ラウロイルサルコシンナトリウム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述した殺菌剤の中でも、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、ラウロイルサルコシンナトリウムおよび塩酸クロルヘキシジンよりなる群から選択される少なくとも1種を用いるのが好ましく、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノールの双方を用いるのがより好ましい。これにより、すでに存在する口腔内疾患の原因菌をより効果的に殺菌除去することができ、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
口腔用組成物中の殺菌剤の配合量は、特に限定されないが、0.001〜5wt%であるのが好ましく、0.01〜0.5wt%であるのがより好ましい。殺菌剤の配合量がこのような範囲のものであると、口腔内疾患の発生をより効率良く抑制することができる。
また、鶏卵抗体の配合量をA[wt%]、殺菌剤の配合量をB[wt%]としたとき、0.02≦A/B≦1000の関係を満足するのが好ましく、1.0≦A/B≦100の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、鶏卵抗体および殺菌剤を併用することによる相乗効果をより効果的に発揮させることができ、歯垢の形成をより長期にわたって抑制することができる。その結果、口腔内疾患の発生をより効果的に防止または抑制することができる。
[その他の成分]
また、本発明の口腔用組成物には、その剤型に応じて、種々の成分を配合してもよい。例えば、本発明の口腔用組成物を練歯磨剤に適用した場合、研磨剤、湿潤剤、粘結剤、発泡剤、甘味剤、防腐剤、香料成分、上記以外の薬用成分等を配合することができる。
研磨剤としては、シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、含水ケイ酸、無水ケイ酸、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物等の歯磨用リン酸水素カルシウム、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
研磨剤の配合量は、特に限定されないが、3〜60wt%であるのが好ましく、10〜45wt%であるのがより好ましい。
湿潤剤としては、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ソルビット、マルチトール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール等の多価アルコール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
湿潤剤の配合量は、特に限定されないが、1〜60wt%であるのが好ましく、5〜50wt%であるのがより好ましい。
粘結剤としては、カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
粘結剤の配合量は、特に限定されないが、0.1〜5.0wt%が好ましく、0.5〜3.0wt%であるのがより好ましい。
発泡剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−アシルグルタメート等のN−アシルアミノ酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
発泡剤の配合量は、特に限定されないが、0.1〜10.0wt%であるのが好ましく、0.5〜5.0wt%であるのがより好ましい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
甘味剤の配合量は、特に限定されないが、0.005〜5.0wt%であるのが好ましく、0.01〜3.0wt%であるのがより好ましい。
防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
防腐剤の配合量は、その種類等によって異なるが、0.005〜5.0wt%であるのが好ましく、0.01〜3.0wt%であるのがより好ましい。
香料成分としては、l−メントール、アネトール、メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサリシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモール、シンナミックアルデヒド、トランス−2−ヘキセナール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、これらを含有する精油等を配合してもよい。また、上記香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい。
香料成分の配合量は、特に限定されないが、0.02〜2wt%であるのが好ましく、0.05〜1.5wt%であるのがより好ましい。
薬用成分としては、モノフルオロホスフェイト、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ゼオライト、ビサボロール、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アルミニウムヒドロキシルアラントイン、乳酸アルミニウム、ジヒドロコレステロール、銅クロロフィリン塩、グァイアズレンスルホン酸塩、デキストラナーゼ、塩酸ピリドキシン、塩化ナトリウム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を配合することができる。
また、上述した成分の他にも、例えば、青色1号等の色素、酸化チタン等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、エデト酸塩等のキレート剤、チャエキス、チャ乾留液、グルタミン酸ナトリウム等の矯味剤等を含んでいてもよい。
また、得られた練歯磨剤等の組成物は、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチックボトル、エアゾール容器等に充填して使用することができる。
以上、本発明の口腔用組成物について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明の口腔用組成物には、前述した成分の他に、任意の機能を有する成分を配合することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
比較
下記1〜10の成分(単位:wt%)を用いて、常法に従って練歯磨剤を製造した。
1.鶏卵抗体 : 1.0
2.塩化セチルピリジニウム : 0.05
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 : 2.0
4.リン酸水素カルシウム :30.0
5.無水ケイ酸 :10.0
6.濃グリセリン :25.0
7.カルボキシメチルセルロースナトリウム : 1.0
8.ポリエチレングリコール400 : 2.0
9.香料 : 1.0
10.蒸留水 : 残部
比較
鶏卵抗体および殺菌剤の配合量を表1に示すように変更した以外は、前記比較と同様にして練歯磨きを製造した。
比較1013、実施例8〜11
殺菌剤として、表1に示すものを表1に示す配合量で配合した以外は、前記比較と同様にして練歯磨剤を製造した。
(比較例1)
鶏卵抗体および殺菌剤を配合しなかった以外は、前記比較と同様にして練歯磨剤を製造した。
(比較例2)
鶏卵抗体を配合しなかった以外は、前記比較と同様にして練歯磨剤を製造した。
(比較例3)
鶏卵抗体を配合しなかった以外は、前記比較と同様にして練歯磨剤を製造した。
(比較例4)
殺菌剤を配合しなかった以外は、前記比較と同様にして練歯磨剤を製造した。
(比較例5)
殺菌剤を配合しなかった以外は、前記比較と同様にして練歯磨剤を製造した。
各実施例および各比較例の各成分の配合量等を表1に示す。なお、上述した各実施例および各比較例において用いた鶏卵抗体としては、ストレプトコッカス・ミュータンスの膜結合型グルコシルトランスフェラーゼを免役した鶏が産生する卵より調製された免疫グロブリンとして得られたものを用いた。また、表中、塩化セチルピリジニウムをCPC、イソプロピルメチルフェノールをIMP、ラウロイルサルコシンナトリウムをLS、塩酸クロルヘキシジンをCHと示した。
<評価>
[歯垢形成の抑制効果]
齲蝕および歯周病の原因となる歯垢の抑制効果を評価した。歯垢付着状態の評価法にはPHP(Patient Hygine Performance)法を採用した。評価の対象歯として、上顎左右6番の頬側、下顎左右6番の舌側および上顎右1番、下顎左1番の舌側の計6歯を用いた。被験者に歯垢染色液で用いて染色した後、各歯を5分割し、これら各部に歯垢があれば1点を加え、なければ0点として、各人1歯あたりの平均値を算出した(最高5点)。
歯磨きをしないで水洗口のみ行った30分後の歯垢付着状態が、上記の評価方法で1歯あたりの平均値が1点以上の「歯垢あり」と判定された、20〜40才の健常人45人を5人ずつ9群に任意に組分けした。各群に、各実施例および各比較例で得られた6種類の歯磨剤のうち、任意の1種類の歯磨剤で、1日3回3分間のブラッシングを14日間行ってもらった。なお、各群間で同種(同じ実施例または比較例)の歯磨剤を用いないようにした。また、14日間の間、他の口腔用組成物の使用を禁止した。14日後の各被験者の歯垢付着状態を、試験開始前と同じ評価方法で判定し、平均化した値を結果として使用した。
(各被験者に対する判定基準)
著 効:PHPスコアが著しく改善した。
有 効:PHPスコアが改善した。
やや有効:PHPスコアがやや改善した。
効果無し:使用前後での変化がほとんど確認できなかった。
(各群に対する評価基準)
A :群中の被験者全員が著効または有効であった。
B :群中の被験者のうち4人が著効または有効であった。
C :群中の被験者のうち3人が著効または有効であった。
D :群中の被験者のうち1人または2人が著効または有効であった。
E :著効または有効を示す被験者がいなかった。
以上の評価結果を、表1に合わせて示す。
Figure 0005575442
表1から明らかなように、各実施例で得られた歯磨剤は、いずれも優れた歯垢形成抑制効果を有しており、齲蝕や歯周病等の口腔内疾患の優れた予防・改善効果を有していた。特に、殺菌剤として塩化セチルピリジニウムとイソプロピルメチルフェノールとを配合した歯磨剤は、特に優れた歯垢形成抑制効果を有していた。
これに対し、各比較例で得られた歯磨剤は、いずれも齲蝕予防効果が低いものであった。

Claims (2)

  1. ストレプトコッカス・ミュータンスが産生する酵素を免役した鶏卵から得られる鶏卵抗体と、
    殺菌剤として塩化セチルピリジニウムおよびイソプロピルメチルフェノールと、を含み、
    前記鶏卵抗体の配合量をA[wt%]、前記殺菌剤の配合量をB[wt%]としたとき、0.67≦A/B≦33.33の関係を満足することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 前記鶏卵抗体の配合量は、0.001〜10wt%である請求項1に記載の口腔用組成物。
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