JP5570055B2 - 車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルター - Google Patents

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Description

本発明は、車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターに関し、例えばAMラジオ放送の周波数帯で発生する高周波ノイズを低減するために利用される。
例えば、車載ラジオ受信機で中波放送(520kHz〜1650kHzの周波数帯のAM(振幅変調)放送)を受信し聴取する場合、車上の機器から発生する高周波ノイズの周波数が放送の周波数帯と重なるため、高周波ノイズが車載ラジオ受信機のアンテナで受信され、受信した放送にノイズが混入し、スピーカから出力される音響にノイズが現れる。
ノイズ源の一例としては、自動車のリアデフォッガー(後部窓用の結露防止器)がある。すなわち、リアデフォッガーのスイッチをオンオフし、電源から負荷(熱線)に流れる電流に大きな変化が生じる時に高周波電流が発生し、この高周波電流に起因する電磁波が電源ライン等を経由して外部に輻射され、リアデフォッガーの近傍に配置されているラジオのアンテナで高周波ノイズとして受信される。
そこで、高周波ノイズの輻射を低減するために、ノイズ源になり得る電源ラインには、ノイズフィルターを挿入するのが一般的である(特許文献1)。このような用途に用いられるノイズフィルターは、図8に示すように構成されている。このノイズフィルターは、外観上は図8に示すように1個のコンデンサで構成されているが、このコンデンサが内部に残留インダクタンスを有しているので、等価的には図9に示すように1個のコンデンサの容量(キャパシタンス)成分と残留インダクタンス成分(L)とが直列に接続された回路を形成しており、自己共振型トラップフィルターになっている。つまり、共振周波数の近傍で回路の抵抗値が小さくなるので、電源ラインとアースの間にこのノイズフィルターを接続することにより、共振周波数の近傍の高周波ノイズ成分だけが濾波され、輻射される電磁波(ノイズ)が低減される。
特開2006−238529号公報
しかしながら、図8、図9に示したような従来のコンデンサ型ノイズフィルターの場合には、濾波できるノイズの周波数帯域幅が非常に狭く、ノイズの減衰量も最大で60dB程度と性能が貧弱であるため、十分なノイズ低減効果が得られなかった。
例えば、車載ラジオ受信機で中波放送を受信する場合には、理想的には、520kHz〜1650kHzの周波数帯のほぼ全域に渡って、60dB以上のノイズ低減量が得られるような性能がノイズフィルターに望まれる。しかし、従来のコンデンサ型ノイズフィルターの場合には、例えば800kHz付近の周波数帯で100kHz程度の狭い帯域幅だけでしか大きなノイズ低減量(60dB)が得られず、他の周波数帯ではノイズの発生を十分に抑制できない。
ノイズフィルターについては、上記のコンデンサ型に限らず様々な構成や特性のものが従来より存在している。しかし、高性能の特性が得られるノイズフィルターは、それを構成する部品の数が多くなって部品コストが高くなったり、接続箇所が多くなって製造コストや取り付け作業のコストが嵩むという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用する部品の数や接続点の数の増加を抑制すると共に、広い周波数帯域幅に渡って高周波ノイズを十分に低減することが可能な車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) 少なくとも1つのコンデンサにより構成される車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターであって、
入力端子と出力端子との間を接続する電線で少なくとも1個のループを形成し、前記ループの交差部を固定し、前記ループの途中の箇所に前記コンデンサの反接地側の一端が接続された、
こと。
(2) 上記(1)の構成の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターであって、
前記ループのほぼ中間の位置に前記コンデンサの反接地側の一端が接続された、
こと。
(3) 上記(1)の構成の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターであって、
前記コンデンサとして互いに独立した第1のコンデンサと第2のコンデンサとを有し、
前記電線には、前記ループとして互いに独立した第1のループと第2のループとが、それぞれの前記交差部が互いに離れて位置するように形成され、
前記第1のコンデンサは反接地側の一端が前記第1のループと接続され他端が接地され、
前記第2のコンデンサは反接地側の一端が前記第2のループと接続され他端が接地された、
こと。
上記(1)の構成の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターによれば、前記ループによって疑似的に形成されるインダクタの途中の箇所に前記コンデンサの一端が接続されることになり、周波数特性の良好なノイズフィルターが実現する。すなわち、従来のような単純な直列共振回路ではないため、広い周波数帯域に渡ってノイズを十分に減衰させることが可能になる。しかも、前記線路の形状の工夫によって擬似的に形成されるインダクタを利用するので、特別なインダクタを追加する必要が無く、部品数が増えることもないし、接続箇所が増えることもないので、低コストで提供できる。
上記(2)の構成の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターによれば、広い周波数帯域に渡ってノイズを十分に減衰させることが可能になる。
上記(3)の構成の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターによれば、一方のループが他方のループに影響を与えることなく、それぞれがフィルターの機能を有する回路を2段直列に接続することができるので、ノイズの減衰量を増大させることができる。
本発明によれば、使用する部品の数や接続点の数の増加を抑制すると共に、広い周波数帯域幅に渡って高周波ノイズを十分に低減することが可能になる。すなわち、従来のような単純な直列共振回路ではないため、広い周波数帯域に渡ってノイズを十分に減衰させることが可能になる。しかも、前記線路の形状の工夫によって擬似的に形成されるインダクタを利用するので、特別なインダクタを追加する必要が無く、部品数が増えることもないし、接続箇所が増えることもないので、低コストで提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の実施の形態における車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの外観を表す斜視図である。 図1に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの基本的な回路構成例を表す結線図である。 図2に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの等価回路を表す電気回路図である。 本実施の形態における車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの変形例の外観を表す斜視図であり、(a)、(b)は、1本の電線によって2つのループが形成された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの外観である。 図4に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの変形例の構成を表す結線図である。 図5に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの等価回路を表す電気回路図である。 3種類の構成の各コンデンサ型ノイズフィルターに関する代表的な周波数−減衰量特性をそれぞれ表すグラフである。 従来のコンデンサ型ノイズフィルターの構成を示す電気回路図である。 図8に示したコンデンサ型ノイズフィルターの等価回路を表す電気回路図である。
本発明の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターに関する具体的な実施の形態について各図を参照しながら以下に説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態における車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの外観が図1に示されている。図1は、1本の電線によって1つのループが形成された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの外観である。また、図1に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの基本的な回路構成例が結線図として図2に示されており、図2に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの等価回路が図3に示されている。以下、図1に示した1本の電線によって1つのループが形成された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターについて詳細に説明する。
図1に示された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、1本の電線11と、この電線11に接続された電子部品ユニット10とを有している。電線11は可撓性でかつ電気絶縁性の材料(樹脂など)によって被覆されている。電線11の一端および他端には、接続用の端子14、15がそれぞれ接続されている。端子14、15は、図1では丸形状のものが記載されているが、この形状に限定されるものではなく、例えば、U字形状やコネクタに挿入可能な形状など、様々な形状の端子を適用することができる。
電子部品ユニット10は、部品ケース10aと、接地用金属部材(ブラケット)10cと、係止部材10dとを有している。部品ケース10aは、電気絶縁性の材料により箱状に形成される。接地用金属部材10cを車両ボディの金属部分(接地されている箇所)に当接し、係止部材10dと車両ボディとを係止することにより、接地用金属部材10cが車両に接地された状態で電子部品ユニット10を車両に固定することができる。
部品ケース10aの内部には、図2に示されているコンデンサ13に相当する部品が1つ収容されている。電線11は、部品ケース10aを貫通するように配置され、部品ケース10aと固定されている。部品ケース10aに収容されているコンデンサ13は、一方の端子が電線11の導体と電気的に接続され、他端が接地用金属部材10cと電気的に接続されている。
また、図1に示すように、電線11の中間部分では、入力側の一区間11aと出力側の一区間11bとが積層し、且つその積層した区間の両側では交差し、これら区間の間の電線を輪状(ループ状)に1回周回するように電線11の形状が加工される。さらに、この状態で各電線11における積層した区間がそれぞれテープ巻きされる。これにより、電線11には1つのループ16が形成されている。また、積層される電線11の入力側の一区間11aと出力側の一区間11bの距離は、一例として20mm程度の距離が想定される。また、電線11を輪状に1回周回した状態でテープ巻きする構成について説明したが、この構成に限られるものではない。
電線11と電子部品ユニット10内のコンデンサ13とを接続する位置については、図1に示すようにループ16のほぼ中央部(11aと11bとが交差する位置と対向する位置)に位置している。
図1に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、代表的な使用形態では、ノイズ発生源となる特定の負荷の電源ラインに挿入して使用される。例えば、電線11の一端の端子14は自動車の電源側の+12Vラインと接続され、電線11の他端の端子15は、負荷であるリアデフォッガーの熱線と接続される。勿論、熱線への通電のオンオフを制御するために、図示しない適当なスイッチ回路、例えばリレーや手動切り替えスイッチが電源と負荷との間に接続される。
従って、図1に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、基本的な構成として図2に示すようなフィルター回路を1つ有しており、このフィルター回路は、等価的には図3に示すような電気回路を形成している。
つまり、端子14、15の間に線路である電線11の形状により形成されたループ16が存在し、このループ16の中間位置が、電子部品ユニット10内のコンデンサ13及び接地用金属部材10cを経由して車体アースに接地される。
図2に示す車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、高周波の電気回路として見ると、図3に示すようにループ16が擬似的にインダクタを形成しており、このインダクタの中間位置にコンデンサ13の一端が接続され、コンデンサ13の他端が接地されている。このため、この車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターを使用すると、従来のコンデンサ型ノイズフィルターのような単純なLC直列回路とは構成が大きく異なるので、広い周波数帯域に渡って大きい減衰量が得られる。具体的な特性については後で説明する。
しかも、ループ16により形成される疑似的なインダクタを利用しているので、特性の良好なフィルターを構成するために、特別なインダクタを新たな部品として接続する必要がなく、部品数の増加や接続点の数の増大を避けることができ、部品コストや製造コストの増大を抑制できる。
(第2の実施の形態)
図1〜図3に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの変形例が図4〜図6に示されている。本実施の形態における車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの変形例の外観が図4(a)、図4(b)に示されている。図4(a)、図4(b)は、1本の電線によって2つのループが形成された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの外観である。また、図4に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの基本的な回路構成例が結線図として図5に示されており、図5に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの等価回路が図6に示されている。図4に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、端的に言えば、図2に示したフィルター回路を2回路分備えたものである。以下、図4に示した1本の電線によって2つのループが形成された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターについて詳細に説明する。
図4(a)に示された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、1本の電線11と、この電線11に接続された電子部品ユニット101、102とを有している。電線11は可撓性でかつ電気絶縁性の材料(樹脂など)によってそれぞれ被覆されている。電線11の一端および他端には、接続用の端子14、15がそれぞれ接続されている。端子14、15は、図4(a)では丸形状のものが記載されているが、この形状に限定されるものではなく、例えば、U字形状やコネクタに挿入可能な形状など、様々な形状の端子を適用することができる。
電子部品ユニット101、102は、第1の実施の形態で説明した電子部品ユニット10と同様のものであるため、説明を省略する。
図4(a)に示すように、電線11の中間部分には2つのループ16a、16bが直列接続された状態で形成されている。つまり、端子14、15の間に線路である電線11の形状により形成されたループ16a、16bが存在し、この各ループ16a、16bの中間位置が、電子部品ユニット101、102内のコンデンサ(図5に示されているコンデンサ23、24に相当)及び接地用金属部材を経由して車体アースに接地される。ループ16a、16bを形成する手法、および電線11と電子部品ユニット101、102内の各コンデンサとを接続する位置については、第1の実施の形態で説明したものと同様のものであるため、説明を省略する。
また、図4(b)に示された車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、1本の電線11と、この電線11に接続された電子部品ユニット10とを有している。電線11は可撓性でかつ電気絶縁性の材料(樹脂など)によって被覆されている。電線11の一端および他端には、接続用の端子14、15がそれぞれ接続されている。端子14、15は、図4(b)では丸形状のものが記載されているが、この形状に限定されるものではなく、例えば、U字形状やコネクタに挿入可能な形状など、様々な形状の端子を適用することができる。
電子部品ユニット10は、2つの部品ケース10a、10bと、接地用金属部材(ブラケット)10cと、係止部材10dとを有している。2つの部品ケース10a、10bは、それぞれ電気絶縁性の材料により箱状に形成され、厚み方向に重ねて構成してある。接地用金属部材10cを車両ボディの金属部分(接地されている箇所)に当接し、係止部材10dと車両ボディとを係止することにより、接地用金属部材10cが車両に接地された状態で電子部品ユニット10を車両に固定することができる。
2つの部品ケース10a、10bのそれぞれの内部には、図5に示されているコンデンサ23、24に相当する部品が1つずつ収容されている。電線11は、部品ケース10a及び10bを貫通するように配置され、部品ケース10a、10bと固定されている。部品ケース10aに収容されている第1のコンデンサ23は、一方の端子が電線11の導体と電気的に接続され、他端が接地用金属部材10cと電気的に接続されている。同様に、部品ケース10bに収容されている第2のコンデンサ24は、一方の端子が電線11の導体と電気的に接続され、他端が接地用金属部材10cと電気的に接続されている。
また、図4(b)に示すように、電線11の中間部分では、入力側の一区間11a、12aと出力側の一区間11b、12bとが互いに隣接する位置で交差し、これらの間で輪状に1回周回するように電線11の形状が加工され、この状態で電線11における交差した箇所がそれぞれテープ巻きされる。これにより、電線11には2つのループ16a、16bが形成されている。ループ16a、16bを形成する手法、および電線11と電子部品ユニット10内の各コンデンサ23、24とを接続する位置については、第1の実施の形態で説明したものと同様のものであるため、説明を省略する。
従って、図4(a)、図4(b)に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、基本的な構成として図5に示すようなフィルター回路を2つ有しており、各々のフィルター回路は、等価的には図6に示すような電気回路を形成している。図5、図6に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、図1〜図3に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターを2回路分用いてこれらを直列に接続し、特性を改善できるように構成してある。
すなわち、図5、図6に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターにおいては、電線11の入力側の端子14に近い位置に第1のループ16aが形成され、出力側の端子15に近い位置に第2のループ16bが形成され、第1のループ16aと第2のループ16bとが直列に接続されている。また、第1のコンデンサ23と第2のコンデンサ24とが用意してあり、第1のコンデンサ23は一端が第1のループ16aの中央部と接続してあり、他端が接地してある。また、第2のコンデンサ24は一端が第2のループ16bの中央部と接続してあり、他端が接地してある。
なお、図5、図6に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターにおける2つのループ16a、16bについては、第1のループ16aの積層した区間(11a、11b)と第2のループ16bの積層した区間(12a、12b)との距離を離して配置することが好ましい。これは、ループ同士が互いに干渉することを抑制するためである。
図4(a)、図4(b)に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、代表的な使用形態では、ノイズ発生源となる特定の負荷の電源ラインに挿入して使用される。例えば、電線11の一端の端子14は自動車の電源側の+12Vラインと接続され、電線11の他端の端子15は、負荷であるリアデフォッガーの熱線と接続される。勿論、熱線への通電のオンオフを制御するために、図示しない適当なスイッチ回路、例えばリレーや手動切り替えスイッチが電源と負荷との間に接続される。
図5に示す車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターは、高周波の電気回路として見ると、図6に示すようにループ16a、16bが擬似的にインダクタを形成しており、このインダクタの中間位置にコンデンサ23、24の一端が接続され、コンデンサ23、24の他端が接地されている。このため、この車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターを使用すると、従来のコンデンサ型ノイズフィルターのような単純なLC直列回路とは構成が大きく異なるので、広い周波数帯域に渡って大きい減衰量が得られる。具体的な特性については後で説明する。
しかも、ループ16a、16bにより形成される疑似的なインダクタを利用しているので、特性の良好なフィルターを構成するために、特別なインダクタを新たな部品として接続する必要がなく、部品数の増加や接続点の数の増大を避けることができ、部品コストや製造コストの増大を抑制できる。
次に、前述のコンデンサ型ノイズフィルターの具体的な特性の違いについて説明する。3種類の構成の各コンデンサ型ノイズフィルターに関する代表的な周波数−減衰量特性がそれぞれ図7のグラフに示されている。図7において、「TypeA」として示されている曲線は従来例(図8、図9の構成)のノイズフィルターの特性を表し、「Type C」として示されている曲線は図1〜図3に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの特性を表し、「Type B」として示されている曲線は図4〜図6に示した車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターの特性を表している。
図7を参照すると、従来の構成(TypeA)では、60dBの減衰量が得られるのは、共振点に相当する700kHz近傍を中心とする100kHz程度の非常に狭い帯域幅の範囲内のみに限られており、例えば300kHz〜2500kHzの周波数帯域の全体に対しては40dB程度の減衰量しか得られないことが分かる。
一方、本発明の(TypeC)の構成では、中波ラジオ放送の周波数帯(520kHz〜1650kHz)の全域をカバーする(520kHz〜2500kHz)の周波数帯に対して、50dBの減衰量が得られることが分かる。つまり、従来の構成と比べて広い帯域に渡ってより大きな減衰量が得られる。
また、本発明の(TypeB)の構成では、中波ラジオ放送の周波数帯の全域をカバーする(500kHz〜4000kHz)の周波数帯に対して、60dBの減衰量が得られることが分かる。つまり、(TypeC)の構成と比べても、より広い周波数帯域に渡って更に大きな減衰量が得られる。
10、101、102 電子部品ユニット
10a、10b 部品ケース
10c 接地用金属部材
10d 係止部材
11 電線
11a、12a 入力側の一区間
11b、12b 出力側の一区間
13 コンデンサ
14、15 端子
16 ループ
16a 第1のループ
16b 第2のループ
23 第1のコンデンサ
24 第2のコンデンサ

Claims (3)

  1. 少なくとも1つのコンデンサにより構成される車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルターであって、
    入力端子と出力端子との間を接続する電線で少なくとも1個のループを形成し、前記ループの交差部を固定し、前記ループの途中の箇所に前記コンデンサの反接地側の一端が接続された、
    ことを特徴とする車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルター。
  2. 前記ループのほぼ中間の位置に前記コンデンサの反接地側の一端が接続された、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルター。
  3. 前記コンデンサとして互いに独立した第1のコンデンサと第2のコンデンサとを有し、
    前記電線には、前記ループとして互いに独立した第1のループと第2のループとが、それぞれの前記交差部が互いに離れて位置するように形成され、
    前記第1のコンデンサは反接地側の一端が前記第1のループと接続され他端が接地され、
    前記第2のコンデンサは反接地側の一端が前記第2のループと接続され他端が接地された、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車載機器用コンデンサ型高周波ノイズフィルター。
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