JPH02183609A - 雑音抑止線および雑音防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、車両のワイヤハーネスなどの、信号および電
力搬送線路上において、不要な高周波雑音を抑止し、他
の電子機器などに妨害を与えることを防止する技術に関
するものである。

〔従来の技術〕

車載電装品には、点火系、パワーウィンドモータ等の各
種アクチュエータやスイッチ等、多くの電気雑音源が含
まれており、ラジオノイズの発生や電子制御式燃料噴射
装置の誤動作を引き起こす要因となっている。

このようなノイズを防止する装置として、個々の電気雑
音源に雑音防止器を組み込む以外に、特開昭５８−２１
４４３８号は、大電流が流れる電装品用ワイヤハーネス
に、アースハーネスを密着、一体化、捻回すること等に
より沿設して雑音を防止す名技術を開示している。これ
は両ハーネス間の結合容量（キャパシタンス）の増大に
よってバイパスコンデンサの作用をさせ、電気雑音をア
ースに吸収させることを目的にしたものである。しかし
コンデンサの容量が極板の面積と距離によって決定され
るから、電気雑音の吸収を良くするには、大電流が流れ
るワイヤハーネス毎に長く沿設しなければならず、ハー
ネスの肥大、重量化を招（。

また、他のノイズ防止装置としては、雑音抑止線を使用
するものが知られている。これは、第５図に示すように
、フューエルポンプなどの電気雑音源ａの電源線すにト
ラップワイヤと称する一対の雑音抑止線Ｃを接続したも
のである。このようにすることによって、フューエルポ
ンプａで発生した電気雑音は、雑音抑止線Ｃで吸収され
、電源線すに伝達するのを防止できる。なお、雑音抑止
線Ｃの線長！０は、電気雑音の波長の約１／４に相当し
、共振する長さになっている。また、ｄはコネクタであ
って、車両側ワイヤハーネスすなわち電源線すと、フュ
ーエルポンプのリード線ｅを結合するものである。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、従来の雑音抑止線Ｃは線長！０が１／４波長の
電気長に相当し、かつその形態が第６図、第７図に示す
ように半波長ダイポールアンテナＢを構成し、空中線と
同様に作用する。そのため、電気雑音の一部が空間に電
磁波として輻射されたり、電源線を伝導して直接混入し
て他の電子機器に妨害を与えるという問題があった。

本発明は、上記の問題に着目してなされたもので、電気
雑音を防止できる雑音抑止線と、その雑音抑止線を用い
た雑音防止装置を提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するために本発明の雑音抑止電線は、
絶縁性の棒材に二本の絶縁電線を揃えて螺旋状に配設し
た構成としている。

また、本発明の雑音防止装置は、電気雑音源の電源線ま
たは信号線に上記の雑音抑止線を接続した構成としてい
る。

〔作　用〕

二本揃えて螺旋状に形成された絶縁電線の各線に、絶対
値が等しく逆向きの雑音電流（電気雑音）を通電する。

こうすることによって、隣接するループに流れる電流に
よって生じる磁束は、相互に逆向きになり、打ち消し合
う。したがって、電気雑音による電磁波や雑音電流が相
殺される。

このような雑音抑止電線を、電気雑音源の電源線に接続
すれば、発生する電気雑音を吸収し、電源線または信号
線には、電気雑音の入らない電気のみが通電され、他の
機器への悪影響を防止できる。

［実施例］ 第１図によって、本発明による雑音抑止線の一実施例を
説明する。同図において、１は棒材で、誘電率の高いポ
リプロピレンなどの高分子化合物から、−様の断面形状
で形成されている。２，３は絶縁線で、引き揃えた状態
で、棒材ｌに螺旋状に巻き付けられ、雑音抑止線Ａが形
成される。螺旋のピッチはできるだけ密な方が、上記の
磁束の打ち消しが効果的になる。

第２図は、雑音防止装置の実施例で、４は広範な周波数
の雑音源としての小型直流モータで、たとえば、パワー
ウィンドレギュレータモータや、ウィンドシールドワイ
パーモータ等である。このモータ４の電源側に上記の雑
音抑止線Ａの一端が接続される。さらに、雑音抑止線Ａ
の他端に、正負の電源線５，６が接続され、一方の電線
５はアースに、他方の電線６は被害を受ける電子機器７
に接続される。電子機器７のもう一方には電線５が結線
され、アースに接続される。８は直流電源で、自動車に
車載されたバッテリーなどである。

以上によって、モータ４と電子機器７が並列に接続され
た回路が形成される。電源８から電源線５．６を通して
電流が流れると、雑音抑止線Ａの一方の電線を経由して
モータ４に給電され、モータ４を回転してふたたび雑音
抑止線Ａの他方の電線からアースを経て電＃８に戻る。

電源線５，６からの電気は、電子機器７の方にも供給さ
れる。

ところで、モータ４が回転することによって、高周波の
電気雑音が発生し、雑音抑止線Ａを通って電子機器７に
向かう。

第３図は、その状態について示した図である。

ループ状に形成された電線２，３の断面が示され、前記
雑音電流の方向が記入されている。２ａ、２ｂは一方の
電線２によって形成された隣合うループで、３ａ、３ｂ
は他方の電線３による隣合うループを示す。電線２，３
が並んで螺旋状に配されるから、これらのループは２ａ
、３ａ、２ｂ、３ｂの順で並び、電流が交互に逆に流れ
る。したがって、ループ２ａ、２ｂの中心に発生する磁
束Ｈ２とループ３ａ、３ｂの中心に発生する磁束Ｈ３も
、逆方向となり、相互に打ち消しあい、雑音電流が相殺
される。このとき、各ループ２ａ、３ａ等の中心は棒材
ｌの軸と一致しているから、磁束Ｈ１とＨ２の作用点に
ズレが無く、効果的に打ち消しあい、電線５，６には雑
音のない電流が流れ、電子機器７に給電される。また、
磁束が打ち消し合うことから、外部に雑音電波を輻射す
ることもなくなる。

次に、雑音抑止線Ａの二本の電線２，３間の結合容量に
ついてみると、本発明では、第３図に示すように、たと
えばループ２ｂについて前後に隣接するループ３ａと３
ｂの双方との間でＣＩ　、Ｃ２の容量を持つことになる
。これを概念的に示したのが第４図（ａ）である。この
ように積層型または巻き取り型のコンデンサのように極
板としての占有率が向上する。合成された容量Ｃ０は、
第４図（ｂ）に示すようにＣｏ　＝　Ｃｔ　十Ｃ２とな
り容量が大きくなる。棒材１として誘電率の高いポリプ
ロピレンなどを用いたり、ループのピッチＰ（第３図）
を変えることによって、容量も変化し、高周波雑音の吸
収低減に効果的な容量を選択することができる。

また、本発明の雑音抑止線Ａは、第１図のように電源線
として使用する場合に限定されるものではなく、第５図
の従来例で示したように空中線として使用しても、雑音
防止機能を発揮できるものである。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、電気雑音をすべて
雑音抑止線で吸収し、相殺することによって雑音防止が
でき、広範な周波数の雑音を低減することができる。ま
た電線二本を並べて捲く構成であるから、結合容量も大
きくなり、電気雑音の吸収がよくなる。さらに、雑音抑
止線の構成が非常に簡単であり、ローコストで製造でき
、雑音防止フィルター等に比べ、軽量かつ小径であり、
ワイヤハーネスに組み込み易い等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の雑音抑止線の構成を示す一部破断図、 第２図は本発明の雑音防止装置の構成を示す図、第３図
は雑音抑止線のループの詳細を示す図、第４図は雑音抑
止線を構成する二本の電線の結合容量を示す図で、（ａ
）は概念図、（ｂ）は配線図、 第５図は従来の雑音防止装置の構成を示す図、第６図は
半波長ダイポールアンテナの原理説明図、 第７図は半波長ダイポールアンテナと比較した雑音抑止
線の作用説明図である。 Ａ・・・雑音抑止線、ｌ・・・絶縁性の棒材、２，３・
・・絶縁電線、４・・・電気雑音源。 特許出願人　　　　　矢崎総業株式会社ネー コ創 第２図 第 図 （ｂ） 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）絶縁性の棒材に二本の絶縁電線を揃えて螺旋状に
   配設したことを特徴とする雑音抑止線。
2. （２）電気雑音源の電源線に請求項１の雑音抑止線を接
   続したことを特徴とする雑音防止装置。