JP5569805B2 - 線材表面の加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、線材の表面あらし、酸化スケール落とし、表面研磨、異物除去、バリ取り、丸み付け等を行う線材表面の加工装置に関する。
一般的に、断面形状が円形、略円形、多角形、異形等である長尺物(「線材」ともいう)の表面加工を、バイト、研削ホイール、ブラシ、ベルトサンダ等を用いて行うことがあったが、特に断面寸法の小さい線材等の場合には、その外周を連続的にして一様に切削することが困難であった。
このため、従来、線材の酸化スケールや錆を除去する場合には酸洗法、潤滑剤や付着物を除去する場合には、アルカリ洗浄法、有機溶剤洗浄法等の化学的手法が用いられていた。また、機械加工の方法としては、対とされた弾性ローラ間に研磨材とともに線材を通過させる研削加工法が用いられていた(特許文献1)。
しかし、前者の化学的手法では、大量の水を使用し、廃水処理や環境対策が必要となり、且つ設備が大規模なものとなるといった問題があり、さらに、線材同士が接触して、線材表面に一様に浸漬しない場合があり、このような場合には加工ムラが残ってしまうという問題があった。
また、後者の機械的方法(特許文献1)の場合には、図9に示すように、弾性ローラ104へ研磨材を効率よく供給するために弾性ローラ104は横方向に並べて線材(長尺物)103を挟み込むようにされ、線材103は、上下方向に走行される。一般的に長尺物の生産ラインにおいては、床面より一定高さの水平線上を一直線に走行しながら加工されることが多いが、特許文献1の方法で加工するためにはリターンプーリ105などを用いて、図9に示すように、走行方向を上下方向に変え、弾性ローラの対の数の分だけ上下往復数を増やす必要がある。プーリ部品の増加に伴い装置が大型化してしまいスペースの確保が必要になるという問題があった。また、細い線材の加工ラインの場合毎分1000m程の高速度で走行させることがあり、リターンプーリを通過する際に大きな抵抗が発生し、加工ラインの線材走行駆動手段が大型化してしまい、さらに走行中に断線するおそれがあるという問題があった。
特開2004−268240号公報
本発明の目的は、機械的方法で表面加工を可能として環境負荷を抑制するとともに、線材の走行に負担を与えることなく、高速で且つムラのない表面加工を可能とする線材表面の加工装置を提供することにある。
本発明に係る線材表面の加工装置は、走行される線材の表面を加工する線材表面の加工装置において、円錐状の摺接面を有し、且つ、走行される前記線材に対して回転されながら該摺接面を摺接させる複数の回転摺接体と、前記複数の回転摺接体のそれぞれの上方に配置され、前記摺接面に上方から研磨材を供給する複数の研磨材供給部と、前記摺接面に前記研磨材を付着させるための液体又は溶液を供給させるバインダ供給部とを備え、前記複数の回転摺接体は、前記線材の上方から摺接面を摺接させる一又は複数の回転摺接体と、前記線材の下方から摺接面を摺接させる一又は複数の回転摺接体とを有する。
本発明は、回転摺接体の配置及び摺接面の形状を上述のようにすることで、線材の走行に負担を与えることなく、高速で且つムラのない表面加工を実現する。また、本発明は、機械的な構成で表面加工を実現するので、環境負荷を抑制できる。
本発明が適用された線材表面の加工装置の斜視図である。 線材表面の加工装置とともに用いられる線材走行駆動手段を説明するための正面図である。 線材表面の加工装置の正面図である。 線材表面の加工装置を構成する回転摺接体の斜視図である。 線材表面の加工装置の線材と直行する断面を線材の断面とともに示す断面図である。(a)は、回転摺接体がD2方向に移動された状態の断面図である。(b)は、回転摺接体がD1方向に移動された状態の断面図である。 線材表面の加工装置の各回転摺接体と線材との接触する向きを説明するための断面図である。(a)は、第1群及び第3群がD1側へ移動し、第2群及び第4群がD2側へ移動した状態の断面図である。(b)は、第1群〜第4群が移動範囲において中央にある状態の断面図である。(c)は、第1群及び第3群がD2側へ移動し、第2群及び第4群がD1側へ移動した状態の断面図である。 線材表面の加工装置の変形例について説明する図である。(a)及び(b)は、変形例に先立つ図1〜図6に示す例における回転摺接体と線材との関係を示す正面図及び側面図である。(c)及び(d)は、図1〜図6に示す例に対して回転摺接体の配置関係を変更し、線材走行方向から見たときに回転摺接体がラップする部分が存在するように配置した変形例における回転摺接体と線材との関係を示す正面図及び側面図である。 線材表面の加工装置を構成する回転摺接体の変形例について説明する図である。(a)は、変形例に先立つ図1〜図7で用いられた回転摺接体の側面図であり、(b)は、図1〜図7で用いられた回転摺接体の例に対して摺接面を外側に向けて膨らませるように変形した変形例の回転摺接体の側面図である。 従来の線材表面の加工装置を示す図である。
以下、本発明を適用した線材表面の加工装置1(以下、「加工装置1」という。)について図面を参照して説明する。本発明や以下の説明において、線材とは、断面形状が円形、略円形、多角形、異形等である長尺物を意味する。また、この線材として、ばね材料や電線等の金属製を想定するが、光ファイバ等のガラス繊維や、釣り糸等のナイロン製線や、その他樹脂製のものにも本発明は適用可能である。また、円錐状とは、円錐面や、円錐面を底面と平行な平面等の平面で切り取った形状を含むものとする。ここで、溶液とは、液体状態の均一な混合物を意味し、すなわち、一つの液体に一又は複数の他の物質(固体、液体又は気体)が溶解してできたものを意味するものとする。さらにこの溶液には、ゾル(コロイド溶液)も含まれるものとする。
図1に示す加工装置1は、図2に示す線材走行駆動手段2により走行される被処理製品である線材3の表面を加工する線材表面の加工装置である。この加工装置1は、複数の回転摺接体4を備える。この回転摺接体4は研磨材が供給される円錐状の摺接面5を有し、かつ、走行される線材3に対して、回転されながら該摺接面5を摺接させる。すなわち、被処理製品としての線材3は、後述のように研磨材が存在する回転摺接体4の摺接面5に接触走行されることで研磨加工が行われる。尚、回転摺接体4は、円錐形状でもよいが、ここでは、図4に示すような円錐台形状とされており、線材3を研磨する所謂ポリシャである。
また、加工装置1は、回転摺接体4を回転軸4aと平行な方向Dへ駆動して移動させる摺接体駆動手段として第1及び第2摺接体駆動手段6,7を備えている。
複数の回転摺接体4は、図3に示すように、線材3の上方から摺接面5を摺接させる一又は複数の回転摺接体(以下、「上側回転摺接体4G1,4G2」ともいう。)と、線材3の下方から摺接面5を摺接させる一又は複数の回転摺接体(以下、「下側回転摺接体4G3,4G4」ともいう。)とを有している。尚、本装置の変形例として、これらの回転摺接体4G1〜4G4に加えて斜め方向から摺接するような回転摺接体を追加するように構成しても良い。
この複数の回転摺接体4は、回転軸4aが互いに平行となるように配置されている(図5参照)。そして、複数の回転摺接体4は、摺接面5の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置されている。このような構成により、後述のように、線材3に対して複数の方向から摺接でき、加工性能が向上する。ここで、先細る向きとは、回転軸に直交する断面が円形とされているが、径が小さくなる方向に向いていることを示す。すなわち、ここでは回転摺接体4は図4等に示すように円錐台であるので、底面が大きい側である大底面4c側から底面が小さい側である小底面4b側に向いていることを示す。先細る向きが反対方向とは、径が小さくなる方向が異なるように配置されていることを示し、換言すると図3に示すように、軸方向の片側から見たときに大底面と小底面が混在することを示す。具体的に加工装置1においては、この先細る方向が、図中D2で示す摺接体駆動手段側か、若しくは、図中D1で示す通線作業側(作業者側)とされている。尚図中Duは、装置が配置された状態の上側を示し、Ddは、下側を示す。
さらにここでは、線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体4G1,4G2は、複数であり、摺接面5の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置され、線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体4G3,4G4は、複数であり、摺接面5の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置されている。このような構成により、後述の図6等に示すように、線材3に対して4つの方向から摺接させることができ、線材3の断面全周を満遍なく加工することができ、加工性能が著しく向上する。
尚、前記線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体のうち、先細る向きが第1の方向D1であるものを第1群の回転摺接体4G1とし、先細る向きが前記第1の方向D1の反対方向である第2の方向D2であるものを第2群の回転摺接体4G2とする。また、前記線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体のうち、先細る向きが前記第2の方向D2であるものを第3群の回転摺接体4G3とし、先細る向きが前記第1の方向D1であるものを第4群の回転摺接体4G1とする。ここでは、各群の回転摺接体は、2個ずつであるが、1個でも3個以上(複数個)でもよい。
第1,第2摺接体駆動手段6,7は、第1群及び第3群の回転摺接体4G1,4G3を一方向に駆動しているときに、第2群及び第4群の回転摺接体4G2,4G4を反対方向に駆動するように往復移動させる。具体的に、第1,第2摺接体駆動手段6,7は、それぞれ、固定部11と、固定部11に対してD1,D2方向に可動する可動部12と、可動部12をD1,D2方向に可動自在となるようにガイドするガイドロッド13と、可動部12をD1,D2方向に駆動するシリンダ14とを備える。尚、図5は、第2摺接体駆動手段7を示す図であるが、第1摺接体駆動手段6も同様の構成を有している。このように、各回転摺接体4G1〜4G4は、中心軸の一方側が第1、第2摺接体駆動手段6,7の可動部12に接続され、中心軸の他方側が線材3を当該加工装置1にセットするために開放されている。図中D2が、摺接体駆動手段側であり、D1が線材セット側(作業者側)である。
第1摺接体駆動手段6は、第1群及び第3群の回転摺接体4G1,4G3を1セットとなるように固定部11に取り付けており、これらの回転摺接体4G1,4G3を同時に、D1方向又はD2方向に駆動することができる。この1セットとなる第1群及び第3群の回転摺接体4G1,4G3は、走行する線材3を互いに挟み込む配置とされている。第2摺接体駆動手段7は、第2群及び第4群の回転摺接体4G2,4G4を1セットとなるように固定部11に取り付けており、これらの回転摺接体4G2,4G4を同時に、D1方向又はD2方向に駆動することができる。この1セットとなる第2群及び第4群の回転摺接体4G2,4G4は、走行する線材3を互いに挟み込む配置とされている。換言すると、第1群及び第3群は、互いに対向する部分の母線が平行でD2方向(摺接体駆動手段側)に向けて(斜め)上方向きとなる回転摺接体の組み合わせである。第2群及び第4群は、互いに対向する部分の母線が平行でD2方向に向けて(斜め)下方向きとなる回転摺接体の組み合わせである。
第1及び第2の摺接体駆動手段6,7は、それぞれ駆動する回転摺接体をD1,D2方向のうち反対方向に同期するように駆動することで図6(a)〜図6(c)に示すように、線材3に対して4方向から摺接面を摺接させ線材3の断面全周を満遍なく加工可能な状態で、且つ摺接面の線材3に摺接させる位置を変更することができる。これにより、各回転摺接体4G1〜4G4の部分的な磨耗を回避でき、加工性能を長く保持することができ、装置の長寿命化を実現できる。尚、ここでは、摺接体駆動手段を2つ設け、一方の可動部に第1群及び第3群を設け、他方の可動部に第2群及び第4群を設けるようにしたが、これに限られるものでなく、例えば各群毎の摺接体駆動手段を設けても、上述のように同期するように駆動すれば同様の効果が得られる。
ところで、回転摺接体4は、回転駆動手段としてのモータ21及び駆動歯車22により、回転駆動されている。回転駆動方向は、線材3の駆動方向と同一でも反対でも問題ないが、ここでは例えば同一方向とされている。具体的に、モータ21は、第1及び第2摺接体駆動手段6,7のそれぞれに1つ設けられており、駆動伝達手段である複数の駆動歯車22を回転させる。駆動歯車22は、回転摺接体4の個数と同じ数だけ設けられており、モータ21により発生された回転力を回転摺接体4に伝達して、各回転摺接体4を回転軸4aを中心に回転させる。
回転摺接体4は、ショア硬さ計によるゴム硬さ(デュロメータ硬さ)が40〜90の弾性体で前記摺接面を形成する部分が形成されてい。回転摺接体4は、線材3の走行軌跡を挟み込むように配置される。これより低い(軟らかい)と耐摩耗性が悪く、交換頻度が高くなるほか線材(長尺物)3への押し付け力を得られにくく、加工性も低下し、逆に大きい(硬い)と回転摺接体4が充分に歪まないことから線材3の断面になじまず、長尺物Wの断面のうち部分的に加工されない部位が生じてしまう恐れがあるからである。例えば、回転摺接体4としては、ショア硬さ計によるゴム硬さ60程度のブタジエンゴムが用いられ、最大外径が100mmであり、毎分10回転の回転数で回転される。このとき、第1及び第2摺接体駆動手段6,7により回転摺接体の軸方向の移動は、60秒で1往復とした。
また、加工装置1は、複数の研磨材供給部8と、複数のバインダ供給部9とを備える。複数の研磨材供給部8は、複数の回転摺接体4のそれぞれの上方に配置され、摺接面5に上方から研磨材を供給する。研磨材供給部8は、例えばパイプ状の供給部を有しており、この供給部から円錐状の摺接面5に研磨材を供給する。研磨材の供給は、連続又は断続で行われる。研磨材としては、例えば粒度#220のシリコンカーバイド製のものを用い、供給量としては、40秒おきに各回転摺接体4に1ccずつ供給する。この場合、研磨材切出しヘッドの往復により研磨材一定時間おきに定量に切り出す装置(図示せず)を用いることができる。尚、研磨材としては、アルミナ、セラミックス、ガラス粉、シリカ粉、金属粉等から選ばれる単体又は混合物であっても良い。
複数のバインダ供給部9は、摺接面5に研磨材を付着させるための液体又は溶液を供給させるものである。ここでは、バインダ供給部9は、回転摺接体4の上方及び下方に設けられ、バインダを霧状に若しくは直接、且つ連続若しくは断続的に供給する。ここでは、バインダ供給部9は、例えば図示しない圧縮エア源及びバインダタンクに接続された気液混合ノズルである。バインダとしては、水を用い、供給量としては、摺接面5に5秒噴射と1分停止とを繰り返す動作により供給した。尚、バインダは、寒天、糖類などの高分子有機物などの水溶液であって、研磨材を摺接面5に付着することができれば良い。さらにバインダにより摺接面5に付着した研磨材は、線材3との接触により脱落する程度の付着力であれば、加工に使われた研磨材の脱落と新たな研磨材の供給とを繰返すことが可能であり、加工程度を均一にすることができる。
また、ここでは、研磨材供給部8及びバインダ供給部9を設けるように構成したが、研磨材供給部から、研磨材にバインダを既に混合したスラリー状の研磨材を供給するようにしても同様の効果が得られる。
さらに、加工装置1を構成する回転摺接体の表面に研磨材が練り込まれて付着されているようにしてもよい。換言すると、回転摺接体は、摺接面を形成する部分が研磨材、又は研磨材が分散された材料により形成されていてもよい。すなわち、本発明においては、回転摺接体の摺接面には研磨材が存在するように構成すればよい。すなわち、その態様としては、まず、上述の図1〜図6等を用いて説明したような、弾性体からなる回転摺接体の摺接面に外部から研磨材を供給させる機構を併せ持つようなものがある。また、その態様として、研磨材を焼成して形成され、例えばディスクグラインダの砥石のように回転摺接体全体が研磨材によりなるものがある。さらに、その態様として、弾性体に研磨材を練り込んで分散配合されるもので、砂消しゴムのように、弾性力があって線材表面に密着でき、表面の研磨材により研削力を併せ持つものがある。
以上のように構成された加工装置1においては、線材(長尺物)3を走行させることにより、線材は、研磨材の存在する回転摺接体4の摺接面5に接触することによって、線材3の表面は、従来のように走行方向を変えることなく水平状態で走行しながら研磨加工がなされる。
本発明を適用した加工装置1は、円錐状の摺接面5を有し、且つ、走行される線材3に対して回転されながら該摺接面を摺接させる複数の回転摺接体4を備え、複数の回転摺接体4は、線材の上方から摺接面を摺接させる一又は複数の回転摺接体と、線材の下方から摺接面を摺接させる一又は複数の回転摺接体とを有するように構成した点に特徴を有する。加工装置1は、回転摺接体の配置及び摺接面の形状を上述のようにすることで、線材3の走行に負担を与えることなく、高速で且つムラのない表面加工を実現する。また、該加工装置1は機械的な構成で表面加工を実現するので、環境負荷を抑制できる。
また、加工装置1によれば、ポリシャである回転摺接体4の形状と配置を工夫して線材3の走行方向を略水平に保った状態で、線材表面を均一な加工が可能であり、さらに、高速加工が可能であるという利点がある。さらに、従来に比較して線材を上方へ持ち上げるための部品が不要となり、部品点数が少なくなるほか、高所での通線作業もなくなり、操作性も向上する。
また、加工装置1は、研磨材供給部8と、バインダ供給部9とにより回転摺接体4の摺接面5に研磨材を供給し続けることができ、線材(長尺物)を先端から末端まで加工品質が変化しない状態で連続加工することができる。
さらに、加工装置1は、回転摺接体4がショア硬さ計によるゴム硬さ40〜90の弾性体で摺接面5を形成したので、適度に変形して線材3の大部分を覆うことができ、ムラがなくなるように加工することができる。

また、加工装置1は、線材3の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体4G1,4G2が、摺接面5の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置され、線材3の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体4G3,4G4が、摺接面5の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置されていることにより、線材3に直交する断面において、線材3を抱え込む状態となり、加工時に線材3の振動によって発生する可能性のある脱落を抑制することができる。
また、加工装置1は、摺接体駆動手段が第1群及び第3群の回転摺接体4G1,4G3を一方向に駆動しているときに、これと同期して第2群及び第4群の回転摺接体4G2,4G4を反対方向に駆動するように往復移動させていることにより、線材3が各回転摺接体4の母線上を往復することとなり、局部磨耗を抑制して、長寿命化を実現できる。
また、加工装置1において、回転摺接体4は作業者側D1においてスペースを確保でき、その交換作業が簡便になるほか、回転摺接体4の形状の特徴を生かして単純な往復運動(摺接体駆動手段による回転摺接体の軸方向への移動動作)をさせるだけで、回転摺接体4の局部磨耗もなくすことができ、交換頻度も減少させることができ、ランニングコストを低減させることを実現する。
次に、図1〜図6に示す加工装置1の変形例である加工装置31について、図7を用いて説明する。加工装置31は、回転摺接体4の配置を変更したことを除いて、上述の加工装置1と同様の構成とされている。図7(a)及び図7(b)に示すように加工装置1は、線材走行方向から見たときに、回転摺接体は、その対向する母線が一致するか若しくは線材の幅分以下の隙間を有するように配置されている。ここで、線材走行方向から見たとは、線材の断面を含む平面における関係を意味し、例えば図7(b)や図7(b)に示す関係である。また、線材の幅とは、該母線の対向方向における幅を意味する。すなわち、図7(b)は、第1群及び第3群の右側面図を示しているが、第1群及び第3群の回転摺接体4G1、4G3は、その対向する母線が略一致するように配置されることで、上述したように、当該部分で線材3を挟んだ状態で摺接して加工することを可能とする。第2群及び第4群についてもその対向する母線の方向が異なることを除いて同様の配置とされている。これに対して、図7(c)及び図7(d)に示す加工装置31は、対向配置された第1群及び第3群が互いにラップするように上下方向に近接するように移動され、同様に、対向配置された第2群及び第4群が互いにラップするように上下方向に近接するように移動された状態で配置されて構成されている。尚、図7(d)は、図7(b)と同様に、第1群及び第3群の右側面図を示しており、領域X部分がラップした状態(重なる領域を有する状態)となっているが、第2群及び第4群も同様の関係となっている。
このように、加工装置31は、対向配置される回転摺接体が、線材3の走行方向から投影したときに、その摺接部分において重なる領域を有するように配置されている。具体的に対向配置される第1群及び第3群の回転摺接体4G1,4G3は、図7(d)に示すようにその摺接面5付近の部分(摺接部分)において重なる領域Xを有した状態で配置されている。同様に、対向配置される第2群及び第4群の回転摺接体4G2,4G4は、図示しないが、摺接部分において重なる領域を有した状態で配置されている。尚、対向配置される回転摺接体とは、線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体と、この回転摺接体と先細る向きが反対方向であって且つ線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体とを一組としたものである。
図7(c)及び図7(d)に示す加工装置31は、上述の加工装置1の効果に加えて、図7(c)に示すように線材3の長さ方向において各回転摺接体4に接触する部分が増加し、換言すると線材3が各回転摺接体4に接触する時間が増加し、これにより、研削力が向上し、加工性能が向上する。
尚、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、線材の上方側から摺接する回転摺接体群(上述では第1群及び第2群)と、線材の下方側から摺接する回転摺接体群(上述では第3群及び第4群)との、いずれか一方及び両方を、近接離間する方向、すなわち上下方向に駆動させる上下駆動機構を設けるように構成してもよい。かかる上下駆動機構を有する加工装置は、上述した加工装置1による加工と、加工装置31による加工とを切り換えて行うことができるとともに、線材の種類(大きさや太さ)に応じてその加工程度を調整することができるという効果を奏する。
また、上述した加工装置1,31等を構成する回転摺接体は、上述した図1〜図7を用いて説明した回転摺接体4に限られるものではなく、例えば、図8(b)に示すような先端先細り形状を有する回転摺接体35であってもよい。すなわち、上述した回転摺接体4は、図8(a)に示すように、単純な円錐台であり、その断面や側面から投影した形状において、摺接面5は、直線Y1とされている。これに対して図8(b)に示す回転摺接体34は、円錐台の摺接面が膨らんだ形状とされ、その断面や側面から投影した形状において、摺接面35は、直線Y1に対して外側に膨らんだ曲線Y2とされている。円錐形状を外側に向けて膨らませた形状とされた摺接面35を有する回転摺接体34は、上述した加工装置1等に用いられることで、図7で説明した加工装置31と同様の効果を奏する。すなわち、回転摺接体34は、上下に取り付けられ先細り方向が異なるように対向配置されたときに、線材の走行方向から投影したときに重なる領域を有する。
よって、図8(b)に示す回転摺接体34を用いた加工装置は、上述の加工装置1と同様の効果が得られるのに加えて、図7(c)で説明したのと同様に、線材3の長さ方向において各回転摺接体に接触する部分が増加し、換言すると線材3が各回転摺接体に接触する時間が増加し、これにより、研削力が向上し、加工性能が向上する。
1 加工装置
3 線材
4 回転摺接体
5 摺接面
6,7 第1、第2摺接体駆動手段
8 研磨材供給部

Claims (9)

  1. 走行される線材の表面を加工する線材表面の加工装置において、
    円錐状の摺接面を有し、且つ、走行される前記線材に対して回転されながら該摺接面を摺接させる複数の回転摺接体と、
    前記複数の回転摺接体のそれぞれの上方に配置され、前記摺接面に上方から研磨材を供給する複数の研磨材供給部と、
    前記摺接面に前記研磨材を付着させるための液体又は溶液を供給させるバインダ供給部とを備え、
    前記複数の回転摺接体は、前記線材の上方から摺接面を摺接させる一又は複数の回転摺接体と、前記線材の下方から摺接面を摺接させる一又は複数の回転摺接体とを有する線材表面の加工装置。
  2. 前記回転摺接体は、ショア硬さ計によるゴム硬さが40〜90の弾性体で前記摺接面を形成する部分が形成されている請求項記載の線材表面の加工装置。
  3. 前記回転摺接体は、前記摺接面を形成する部分が研磨材、又は研磨材が分散された材料により形成されている請求項1記載の線材表面の加工装置。
  4. 前記複数の回転摺接体は、回転軸が互いに平行となるように配置され、前記摺接面の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置されている請求項1乃至請求項の内いずれか1項に記載の線材表面の加工装置。
  5. 前記線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体は、複数であり、前記摺接面の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置され、
    前記線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体は、複数であり、前記摺接面の円錐状の先細る向きが反対方向のものが混在するように配置される請求項記載の線材表面の加工装置。
  6. 前記回転摺接体を回転軸と平行な方向へ駆動する摺接体駆動手段を備える請求項記載の線材表面の加工装置。
  7. 前記線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体のうち、先細る向きが第1の方向であるものを第1群とし、先細る向きが前記第1の方向の反対方向である第2の方向であるものを第2群とし、前記線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体のうち、先細る向きが前記第2の方向であるものを第3群とし、先細る向きが前記第1の方向であるものを第4群としたとき、
    前記摺接体駆動手段は、第1群及び第3群の回転摺接体を一方向に駆動しているときに、第2群及び第4群の回転摺接体を反対方向に駆動するように往復移動させる請求項記載の線材表面の加工装置。
  8. 前記線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体と、この回転摺接体と先細る向きが反対方向であって且つ前記線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体とが、前記線材の走行方向から投影したときに、対向する母線が前記線材の幅より小さい隙間を有するか、又は接するように配置されている請求項記載の線材表面の加工装置。
  9. 前記線材の上方から摺接面を摺接させる回転摺接体と、この回転摺接体と先細る向きが反対方向であって且つ前記線材の下方から摺接面を摺接させる回転摺接体とが、前記線材の走行方向から投影したときに重なるように配置されている請求項記載の線材表面の加工装置。
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