JP5569141B2 - 電力変換装置、ディスクリート型の制御型半導体素子及び制御型半導体素子モジュール - Google Patents

電力変換装置、ディスクリート型の制御型半導体素子及び制御型半導体素子モジュール Download PDF

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Description

本発明は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)等の制御型半導体素子を用いた電力変換装置、ディスクリート型の制御型半導体素子及び制御型半導体素子モジュールに関する。
IGBT等の制御型半導体素子を用いた電力変換装置として、例えば、図11に示すインバータ回路が挙げられる。
この電力変換装置では、図11に示すように、電源51から供給される三相交流電力が、インバータ主回路部52で所定の電力に変換された後、三相モータ53に供給されるようになっている。
インバータ主回路部52は、図11に示すように、直列に接続された2つのダイオードDからなるダイオード接続部が、3組並列に接続されてなる交流直流変換部61と、IGBTとこれに逆並列に接続されたダイオードとからなるスイッチ手段SWが2つ直列に接続されたスイッチ接続部が、3組並列に接続されてなる直流交流変換部62と、平滑用のコンデンサ63とから構成され、交流直流変換部61とコンデンサ63と直流交流変換部62とが、電源51側からこの順に並列に接続されて、三相のインバータを構成している。
そして、交流直流変換部61を構成する3組のダイオード接続部のそれぞれが電源51から供給される三相交流電力の各相それぞれに対応し、入力ケーブル54により、ダイオード接続部のダイオードどうしの接続点のそれぞれと電源51の各相に対応する図示しない端子とが接続される。同様に、直流交流変換部62を構成する3組のスイッチ接続部のそれぞれがU相、V相、W相のそれぞれに対応し、出力ケーブル55により、スイッチ接続部のスイッチ手段SWどうしの接続点のそれぞれと三相モータ53の各相に対応する図示しない端子とが接続される。さらに、入力ケーブル54のアース線及び出力ケーブル55のアース線により、インバータ主回路部52及び三相モータ53が共通の接地電位に接続されている。なお、ここでは、入力ケーブル54のアース線及び出力ケーブル55のアース線により、インバータ主回路部52及び三相モータ53が共通の接地電位に接続されているが、アースの接続方法はこれに限るものではない。
また、直流交流変換部62の各スイッチ手段SWを構成するIGBTのゲート端子とエミッタ端子との間に、ゲート駆動ケーブル56を介してゲート駆動回路57が接続されている。なお、図11では、1つのIGBTのみにゲート駆動回路57が接続されているが実際には、各IGBTのそれぞれにゲート駆動回路57がゲート駆動ケーブル56を介して接続されている。
そして、図示しない制御装置によって、各ゲート駆動回路57を制御することにより、ゲート駆動回路57が、IGBTのゲート−エミッタ端子間に出力するゲート駆動電圧をON電圧又はOFF電圧に切り替えると、これに応じて、IGBTがスイッチング動作する。そのため、電源51からの供給電力が、IGBTのON/OFF動作に応じた所定電力に変換されて、三相モータ53に供給される。
ところで、IGBTのスイッチング動作時には、IGBTから出力される電圧や電流に高周波成分が含まれるためノイズが発生する。そして、このノイズ電圧やノイズ電流が電磁結合を介してインバータ回路のあらゆる部位へと伝わることにより、インバータ回路内には様々なアンテナが形成され、放射ノイズが発生する。
このインバータ回路から発生される放射ノイズのノイズレベルは、ノイズ電流レベルや、アンテナとしての放射効率に比例する。すなわち、高レベルのノイズ電流が流れる部位や、放射効率が高い部位から、高レベルの放射ノイズが発生する。
この放射効率が高い部位の例としてインバータ主回路部52と接続される入力ケーブル54及び出力ケーブル55が挙げられる。
一般に、これら入出力ケーブルは、数mの長さのものが用いられ、インバータ回路の他の部位に用いられている接続ケーブルに比較して長いため放射効率が高くなる。そのため、このような入出力ケーブルからの放射ノイズを低減することにより、インバータ回路からの放射ノイズを低減する方法が提案されている。
例えば、出力ケーブルに流れるノイズ電流成分を低減させるため、コモンモードノイズ対策を行うフィルタ回路等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−231268号公報
ところで、上述のように、入出力ケーブルの放射効率は比較的高いことが知られているが、インバータ主回路部52を構成するIGBTとこのIGBTを駆動するためのゲート駆動回路57とを接続するゲート駆動ケーブル56も、入出力ケーブルと同等、又はそれ以上の高レベルの放射ノイズが発生することがある。
つまり、インバータ主回路部52を構成するIGBTのスイッチング動作に伴い流れるノイズ電流は、インバータ主回路部52と接続される入力ケーブル54及び出力ケーブル55に流れるだけでなく、IGBTの、ゲート−エミッタ端子間に接続されるゲート駆動ケーブル56にも流れる。
図12は、入力ケーブル54、出力ケーブル55、及びゲート駆動ケーブル56のそれぞれを流れるノイズ電流レベルの実測結果の一例を示したものである。図11において、横軸は周波数〔Hz〕(「E+6」は、「×106」を意味する)、縦軸は電流〔dBμA〕である。また、L1は入力ケーブル54のノイズ電流レベル、L2は出力ケーブル55のノイズ電流レベル、L3はゲート駆動ケーブル56のノイズ電流レベルを表したものである。
図12に示すように、ゲート駆動ケーブル56のノイズ電流レベルL3は、入力ケーブル54のノイズ電流レベルL1及び出力ケーブル55のノイズ電流レベルL2に比較して高い。すなわち、ゲート駆動ケーブル56には、入力ケーブル54及び出力ケーブル55よりも高いレベルのノイズ電流が流れていることがわかる。
また、インバータ主回路部52を構成するIGBTとゲート駆動回路57とを接続するゲート駆動ケーブル56のケーブル長は、場合によっては数〔m〕にもなる。したがって、ゲート駆動ケーブル56のアンテナ放射効率は、入出力ケーブルと同等レベルとなる可能性がある。
そのため、入出力ケーブルからの放射ノイズの低減を図ったとしても、インバータ回路全体としてみればインバータ回路からの放射ノイズの低減は不十分であり、放射ノイズをより低減することの可能なインバータ回路が望まれていた。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、放射ノイズをより低減することの可能な、制御型半導体素子を用いた電力変換装置、ディスクリート型の制御型半導体素子及び制御型半導体素子モジュールを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電力変換装置は、制御型半導体素子と、当該制御型半導体素子を駆動する駆動回路と、を備えた電力変換装置において、前記制御型半導体素子と前記駆動回路との間に形成される導通経路の、前記制御型半導体素子端子近傍の位置に、コモンモードノイズ低減手段を備えることを特徴としている。
また、請求項2に係る電力変換装置は、前記制御型半導体素子は、前記駆動回路からの駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を有し、前記第1の端子と前記駆動回路とを接続する第1の信号線及び前記第2の端子と前記駆動回路とを接続する第2の信号線からなる駆動ケーブルを備え、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の信号線及び前記第2の信号線に介挿され且つ前記制御型半導体素子近傍に配置されるコモンモード
リアクトルであることを特徴としている。
また、請求項3記載の電力変換装置は、前記制御型半導体素子は、前記駆動回路からの駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を有し、前記第1の端子及び第2の端子と前記駆動回路とを接続するための駆動ケーブルを備え、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記駆動ケーブルの、前記制御型半導体素子近傍に設けられた中空の磁性体からなるコアであって、当該コアの中空部に前記駆動ケーブルが貫通して配置されることを特徴としている。
また、本発明の請求項4に係るディスクリート型の制御型半導体素子は、駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を構成する脚をそれぞれ備えたディスクリート型の制御型半導体素子であって、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍にコモンモードノイズ低減手段を備えることを特徴としている。
また、請求項5に係るディスクリート型の制御型半導体素子は、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍に介挿されたコモンモードリアクトルであることを特徴としている。
さらに、本発明の請求項6に係るディスクリート型の制御型半導体素子は、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍に設けられた中空の磁性体からなるコアであって、当該コアの中空部に前記第1の端子の脚と第2の端子の脚とが共に貫通して配置されることを特徴としている。
また、本発明の請求項7に係る制御型半導体素子モジュールは、制御型半導体素子から構成され且つ駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を備えた制御型半導体チップを有し、前記第1の端子及び前記第2の端子のそれぞれに、前記駆動信号を供給するための第1の配線及び第2の配線を備えた制御型半導体素子モジュールであって、前記第1の配線及び前記第2の配線に、コモンモードノイズ低減手段を備え、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍に備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項8に係る制御型半導体素子モジュールは、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の配線及び前記第2の配線に介挿されるコモンモードリアクトルであることを特徴としている。
さらに、本発明の請求項9に係る制御型半導体素子モジュールは、前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の配線及び前記第2の配線に設けられた中空の磁性体からなるコアであって、当該コアの中空部に前記第1の配線及び前記第2の配線が共に貫通して配置されることを特徴としている。
さらにまた、本発明の請求項10に係る制御型半導体素子モジュールは、制御型半導体素子から構成され且つ駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を有する制御型半導体チップを備えた制御型半導体素子モジュールであって、前記駆動信号を供給する駆動回路を、前記制御型半導体素子モジュールに接続するための駆動ケーブル接続用の接続コネクタ部と、磁性体からなるコアと、を有し、前記コアは、前記接続コネクタ部の前記第1の端子と接続される第1の外部端子及び前記第2の端子と接続される第2の外部端子の周囲を囲むように前記接続コネクタ部と一体に形成されていることを特徴としている。
さらに、本発明の請求項11に係る電力変換装置は、制御型半導体素子と、当該制御型半導体素子を駆動する駆動回路と、前記制御型半導体素子と前記駆動回路とを接続する駆動ケーブルと、を備えた電力変換装置において、前記制御型半導体素子として、請求項4から請求項6の何れか1項に記載のディスクリート型の制御型半導体素子または、請求項7から請求項10の何れか1項に記載の制御型半導体素子モジュールを適用したことを特徴としている。
なお、ここでいう制御型半導体素子とは、IGBTやIEGT、バイポーラトランジスタ、さらに、MOSFET(MOS電界効果トランジスタ)等の、駆動信号が供給される、第1の端子(例えばIGBTの場合にはゲート端子)及び第2の端子(例えばIGBTの場合にはエミッタ端子)を備え、第1の端子及び第2の端子に供給される駆動信号に応じてON/OFF動作する制御型の半導体素子のことをいい、ディスクリート型の半導体素子や、半導体チップ、半導体モジュール等、その大きさや規模は問わず、外部から駆動信号を供給することでON/OFF動作するようになっている制御型の半導体素子の機能を備えたものをいう。
また、ディスクリート型の制御型半導体素子とは、前記制御型半導体素子の機能のみを有する単機能の半導体素子であって、例えばディスクリートIGBTのことをいう。
また、制御型半導体素子モジュールとは、前記制御型半導体素子からなる半導体チップが銅などの金属ベース上に絶縁層を介して回路パターン上に実装され、半導体チップの、駆動信号が供給される、第1の端子や第2の端子がワイヤや金属パターンなどの配線により外部端子に接続されてパッケージされた回路のことをいい、例えば、インバータ回路を構成するIGBTモジュールのことをいう。
本発明に係る電力変換装置によれば、制御型半導体素子と駆動回路とを接続する駆動ケーブル等といった制御型半導体素子と駆動回路との間に形成される導通経路の制御型半導体素子近傍の位置に、コモンモードリアクトルや磁性体からなるコア等といったコモンモードノイズ低減手段を設けたため、制御型半導体素子のスイッチング動作により生じるノイズ電流が流れることにより駆動ケーブルに生じる放射ノイズを低減することができる。
特に、単に、駆動回路と制御型半導体素子との間に磁性体コアやコモンモードリアクトル等のコモンモードノイズ低減手段を設けただけでなく、コモンモードノイズ低減手段を、制御型半導体素子近傍に設けたため、ノイズ源である制御型半導体素子から駆動回路へのノイズの伝搬が最小範囲に抑えられることになり、単に、磁性体コアやコモンモードリアクトルを設けた場合に比較して、駆動ケーブルからの放射低減効果をより高めることができる。
また、ディスクリート型の制御型半導体素子の、駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を構成する脚の制御型半導体素子近傍の位置や、制御型半導体素子モジュールを構成する制御型半導体チップの第1の端子及び第2の端子に接続される第1の配線及び第2の配線に、コモンモードリアクトルや磁性体コアといったコモンモードノイズ低減手段を設けたり、また、制御型半導体モジュール内の駆動ケーブル接続用の接続コネクタ部の、制御型半導体チップの第1の端子及び第2の端子と接続される外部端子の周囲を囲むように、コネクタ部と一体にコアを接続したりしているため、スイッチング動作により生じるノイズ電流が制御型半導体素子の端子の脚から外部に流れること、或いは制御型半導体素子モジュールから外部に流れることを回避することができ、さらにコモンモードノイズ低減手段を、制御型半導体素子により近い位置に設けているため、第1の端子及び第2の端子の脚部分や、第1の端子及び第2の端子と接続される第1の配線及び第2の配線にノイズ電流が流れることによる放射ノイズの低減をも図ることができる。
さらに、ディスクリート型の制御型半導体素子や、制御型半導体モジュール内にコモンモードノイズ低減手段を組み込んでいるため、これらディスクリート型の制御型半導体素子や制御型半導体モジュールを用いて電力変換装置を構成するだけで、別途コモンモードノイズ低減手段を設ける作業を行うことなく実現することができ作業効率を向上させることができる。
そして、このようなディスクリート型の制御型半導体素子や、制御型半導体素子モジュールを用いて電力変換装置を構成することにより、制御型半導体素子と駆動回路とを接続する駆動ケーブルから放射される放射ノイズを低減することができるため、結果的に電力変換装置全体における放射ノイズを低減することができる。
本発明を適用した電力変換装置の概略構成図である。 第2の実施の形態における電力変換装置の概略構成図である。 第3の実施の形態におけるIGBTの概略構成図である。 第4の実施の形態におけるIGBTの概略構成図である。 第5の実施の形態におけるIGBTモジュールM1の一例である。 IGBTモジュールM1の回路図の一部である。 IGBTモジュールM1の回路図の一例である。 第6の実施の形態におけるIGBTモジュールM2の一例である。 IGBTモジュールM2の回路図の一例である。 第7の実施の形態におけるIGBTモジュールのコネクタ部の一例である。 従来のインバータ回路の概略構成図である。 ノイズ電流レベルの一例である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した電力変換装置の一例を示したものである。なお、電力変換装置の基本的な構成は、図11に示す従来の電力変換装置と同様であるので、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
本発明における電力変換装置は、図1に示すように、図11に示す従来の電力変換装置においてさらに、コモンモードリアクトル11を備えたものである。
このコモンモードリアクトル11は、インバータ主回路部52を構成するIGBTのゲート端子とエミッタ端子との間にゲート駆動回路57を接続するゲート駆動ケーブル56に介挿される。
すなわち、ゲート駆動ケーブル56の、IGBTのゲート端子及びゲート駆動回路57を接続する信号線m1と、IGBTのエミッタ端子及びゲート駆動回路57を接続する信号線m2とに、コモンモードリアクトル11が介挿されている。
なお、図1では、直流交流変換部62のU相の下アームのスイッチ手段SWを構成するIGBTと接続されるゲート駆動ケーブル56のみにコモンモードリアクトル11が介挿されているが、実際には、各スイッチ手段SWを構成する6個のIGBTに接続される図示しないゲート駆動ケーブルのそれぞれに、同様にコモンモードリアクトル11が介挿される。
また、このコモンモードリアクトル11は、IGBT近傍に設けられている。ここで、前述のように、IGBTのスイッチング動作により生じるノイズ電流はゲート駆動ケーブル56にも流れ、ゲート駆動ケーブル56から放射ノイズとして放射される。このため、ノイズ電流が流れることにより放射ノイズが発生する以前にノイズ電流を低減すれば、放射ノイズを効果的に低減することができる。
したがって、IGBTの近傍にコモンモードリアクトル11を設け、ゲート駆動ケーブル56において放射ノイズが生じる以前の段階でノイズ電流の低減を図っている。上述のように、ノイズ電流がゲート駆動ケーブル56を流れる以前にスイッチングノイズを低減すれば、放射ノイズの発生をより的確に低減することができるため、コモンモードリアクトル11の配置位置はIGBTに近い位置であるほど好ましい。
図1に示すように、ゲート駆動ケーブル56にコモンモードリアクトル11を介挿することにより、IGBTのスイッチング動作により生じたノイズ電流はコモンモードリアクトル11により低減される。このため、ゲート駆動ケーブル56に流れるノイズ電流が低減され、このノイズ電流がゲート駆動ケーブル56を流れることによって生じる放射ノイズの発生を低減することができる。
したがって、ゲート駆動ケーブル56からの放射ノイズの発生を低減することができるため、結果的に、電力変換装置全体における放射ノイズの発生を低減することができる。
ここで、第1の実施の形態において、IGBTが制御型半導体素子に対応し、ゲート駆動回路57が駆動回路に対応し、ゲート駆動ケーブル56が駆動ケーブルに対応し、コモンモードリアクトル11がコモンモードノイズ低減手段に対応し、ゲート端子が第1の端子に対応し、エミッタ端子が第2の端子に対応し、信号線m1が第1の信号線に対応し、信号線m2が第2の信号線に対応している。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態における電力変換装置は、図2に示すように、図1に示す第1の実施の形態における電力変換装置において、コモンモードリアクトル11に替えて、磁性体からなる中空のコア12が設けられている。なお、図1と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
このコア12は、例えばNi−Zn系で構成され、図2に示すようにゲート駆動ケーブル56の周囲に取り付けられている。すなわち、IGBTのゲート端子とゲート駆動回路57とを接続する信号線m1と、IGBTのエミッタ端子とゲート駆動回路57とを接続する信号線m2とが、共にコア12の中空部を貫通するように配置される。
そして、コア12の配置位置も、上記コモンモードリアクトル11の場合と同様に、ノイズ電流の発生源であるIGBTに近いほど好ましい。そして、各スイッチ手段SWを構成するIGBTに接続されるゲート駆動ケーブル56それぞれに、その周囲にコア12が取り付けられている。
図2に示すように、ゲート駆動ケーブル56の周囲にコア12を設けることにより、IGBTのスイッチング動作により生じたノイズ電流はコア12により低減される。このため、ゲート駆動ケーブル56に流れるノイズ電流が低減され、ゲート駆動ケーブル56に生じる放射ノイズを低減することができ、結果的に電力変換装置全体における放射ノイズの発生を低減することができる。
ここで、第2の実施の形態において、IGBTが制御型半導体素子に対応し、図2のコア12がコモンモードノイズ低減手段に対応している。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、図1に示す電力変換装置において、コモンモードリアクトル11を用いずに、IGBTとして、コモンモードリアクトルを備えたディスクリート型のIGBTaを用いたものである。
この第3の実施の形態における電力変換装置を構成するIGBTは、図3に示すIGBTaで構成される。
図3において、21はIGBT本体、22は端子脚部であって、22Gはゲート端子の脚、22Cはコレクタ端子の脚、22Eはエミッタ端子の脚である。
ゲート端子の脚22G及びエミッタ端子22Eの脚には、コモンモードリアクトル25が介挿され、且つ、コモンモードリアクトル25は、ゲート端子の脚22G及びエミッタ端子の脚22Eの、IGBT本体21への付け根近傍に配置されている。つまり、この場合もノイズ電流をよりノイズ源に近い箇所で低減することによって、ゲート端子の脚22G、エミッタ端子の脚22Eからの放射ノイズの発生を低減するようにしている。
そして、直流交流変換部62を構成する6個のIGBTとして、図3に示すIGBTaを用いる。
これにより、IGBTaからなるIGBTとゲート駆動回路57とがゲート駆動ケーブル56により接続されることになり、IGBTaをスイッチング動作させることにより生じるノイズ電流は、IGBTaのゲート端子の脚22G及びエミッタ端子の脚22Eに設けられたコモンモードリアクトル25によって低減される。このため、ノイズ電流がゲート駆動ケーブル56を流れることを抑制することができ、すなわちゲート駆動ケーブル56からの放射ノイズを低減することができるため、結果的に電力変換装置からの放射ノイズを低減することができる。
ここで、第3の実施の形態において、IGBTaがディスクリート型の制御型半導体素子に対応し、ゲート端子の脚22Gが第1の端子の脚に対応し、エミッタ端子の脚22Eが第2の端子の脚に対応し、コモンモードリアクトル25がコモンモードノイズ低減手段に対応している。
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
この第4の実施の形態における電力変換装置は、第3の実施の形態において、IGBTとしてIGBTaに替えて、図4に示すディスクリート型のIGBTbを適用したものである。なお、図4において、図3に示す第3の実施の形態におけるIGBTaと同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、IGBTbは、コモンモードリアクトル25に替えて、コア27が設けられている。
すなわち、図4に示すように端子脚部22の3本の脚22C、22G、22Eは、直方体形状のIGBT本体21の一つの平面に、脚の付け根分が当該平面と略垂直となるように設けられ、且つ前記並び順に配置されている。そして、コレクタ端子の脚22Cは直線状に形成されているが、ゲート端子の脚22G及びエミッタ端子の脚22Eは、脚の途中に、カタカナの“コ”の字状に屈折された屈折部22aが形成されている。そして、この屈折部22aに中空の磁性体からなるコア27が設けられ、コレクタ端子の脚22Cを除く、ゲート端子の脚22Gとエミッタ端子の脚22Eとがコア27の中空部を貫通するように配置されている。
さらに、屈折部22aは、ゲート端子の脚22G及びエミッタ端子の脚22Eの付け根部分に近い位置に形成されている。このため、コア27がゲート端子の脚22G及びエミッタ端子の脚22Eの付け根部近傍に配置されることになって、上記実施の形態と同様に、ノイズ源であるIGBT本体21により近い位置でそのスイッチング動作により生じるノイズ電流が低減されることになって、ゲート端子の脚22G、エミッタ端子の脚22Eからの放射ノイズの発生を低減するようにしている。
したがって、この第4の実施の形態においても上記第3の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
ここで、第4の実施の形態において、IGBTbがディスクリート型の制御型半導体素子に対応し、ゲート端子の脚22Gが第1の端子の脚に対応し、エミッタ端子の脚22Eが第2の端子の脚に対応し、コア27がコモンモードノイズ低減手段に対応している。
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。
この第5の実施の形態は、図11に示す電力変換装置において、直流交流変換部62として、IGBTチップを備えたIGBTモジュールM1を用いたものである。
図5は、第5の実施の形態における直流交流変換部62を構成するIGBTモジュールM1の一例である。
このIGBTモジュールM1は、図5に示すように、銅などの金属ベース上に絶縁層を介して6個のIGBTチップ30が回路パターン上に実装されて構成される。また、IGBTモジュールM1には各IGBTチップ30の端子と、ゲート駆動回路57等の外部回路とを接続するための外部端子が形成されている。
IGBTモジュールM1は、上アームを構成する、U相のIGBTu用のゲート端子Gu及びエミッタ端子Euと、V相のIGBTv用のゲート端子Gv及びエミッタ端子Evと、W相のIGBTw用のゲート端子Gw及びエミッタ端子Ewと、を備える。また、下アームを構成する、U相のIGBTx用のゲート端子Gx、V相のIGBTv用のゲート端子Gy、W相のIGBTz用のゲート端子Gz、下アームを構成するIGBT用の低電位側外部端子Ngを備える。さらに、高電位側の外部端子P、低電位側の外部端子N、U相の出力端子U、V相の出力端子V及びW相の出力端子Wを備える。
そして、図6に示す、IGBTモジュールM1により構成される三相の上下アーム回路において、上下アーム回路の高電位側の電源ラインPi及び低電位側の電源ラインNiと、図5の高電位側の外部端子P及び低電位側の外部端子Nとがそれぞれ接続され、図6の各相のスイッチ手段SWどうしの接続点Ui、Vi、Wiと、図5の対応するU相の出力端子U、V相の出力端子V、W相の出力端子Wとがそれぞれ接続される。
また、図6に示す、上アームを構成するIGBTu、IGBTv、IGBTw、すなわち図5のIGBTu、IGBTv、IGBTwのそれぞれに対応するIGBTチップ30のゲート端子Gui、Gvi、Gwi、エミッタ端子Eui、Evi、Ewiと、図5の対応するゲート端子Gu、Gv、Gw、エミッタ端子Eu、Ev、Ewと、がそれぞれ接続され、同様に、下アームを構成するIGBTx、IGBTy、IGBTz(図5の対応するIGBTチップ30)のゲート端子Gxi、Gyi、Gziと、対応するゲート端子Gx、Gy、Gzと、がそれぞれ接続される。そして、下アームを構成するIGBTx、IGBTy、IGBTzのエミッタ端子Exi、Eyi、Eziは、IGBT用の低電位側外部端子Ngに接続される。
このとき、IGBTチップ30の各端子と外部端子とは、図5に示すように、ワイヤ等の内部配線で接続される。
さらに、IGBTチップ30の例えばゲート端子Gwiとゲート端子Gwとを接続する内部配線k1と、IGBTチップ30のエミッタ端子Ewiとエミッタ端子Ewとを接続する内部配線k2には、コモンモードリアクトル31が介挿されている。
なお、図5では、1つのIGBTチップ30のみが外部端子に接続され、且つ一部の端子のみが外部端子に接続されているが実際には、各IGBTチップ30の各端子がそれぞれ対応する外部端子にワイヤ等の内部配線によって接続されている。
このため、このIGBTモジュールM1全体の回路図は、図7に示すように、各IGBTチップ30のゲート端子及びエミッタ端子と、これに対応する、IGBTモジュールM1の外部端子との間に、コモンモードリアクトル31が介挿された回路となる。
したがって、IGBTチップ30を駆動させ、IGBTをスイッチング動作させることにより生じるノイズ電流は、IGBTチップ30のゲート端子及びエミッタ端子に設けられたコモンモードリアクトル31によって低減される。このため、ノイズ電流がゲート駆動ケーブル56を流れることを抑制することができ、すなわちゲート駆動ケーブル56からの放射ノイズを低減することができるため、結果的に電力変換装置からの放射ノイズを低減することができる。
この場合、IGBTモジュールM1内で、IGBTチップ30のスイッチング動作によるノイズ電流を低減することができるため、このノイズ電流がIGBTモジュールM1の外部に流れることを抑制することができる。
ここで、IGBTチップ30が制御型半導体チップに対応し、内部配線k1が第1の配線に対応し、内部配線k2が第2の配線に対応し、IGBTモジュールM1が制御型半導体素子モジュールに対応し、コモンモードリアクトル31がコモンモードノイズ低減手段に対応している。
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。
この第6の実施の形態は、直流交流変換部62に、IGBTモジュールM2を適用したものである。このIGBTモジュールM2は、第5の実施の形態におけるIGBTモジュールM1において、コモンモードリアクトル31に替えて、磁性体からなるコア35を設けたものである。そのため、同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図8は、IGBTモジュールM2の概略構成図である。
IGBTモジュールM1と同様に、IGBTモジュールM2の各IGBTチップ30の各端子と、外部接続端子とは、図8に示すように、ワイヤ等の内部配線で接続されている。
さらに、IGBTチップ30の例えばゲート端子Gwiとゲート端子Gwとを接続する内部配線k1と、IGBTチップ30のエミッタ端子Ewiとエミッタ端子Ewとを接続する内部配線k2には、中空の磁性体からなるコア35が設けられ、コア35の中空部を内部配線k1及びk2が共に貫通するように配置されている。
なお、図8では、1つのIGBTチップ30のみが外部端子に接続され、且つ一部の端子のみが外部続端子に接続されているが実際には、各IGBT30の各端子がそれぞれ対応する外部端子にワイヤ等の内部配線によって接続されている。
このため、このIGBTモジュールM2全体の回路図は、図9に示すように、各IGBTチップ30のゲート端子及びエミッタ端子と、これに対応する、IGBTモジュールM1の外部端子との間に、コア35が介挿された回路となる。
したがって、IGBTチップ30を駆動させ、IGBTをスイッチング動作させることにより生じるノイズ電流は、IGBTチップ30のゲート端子及びエミッタ端子に設けられたコア35によって低減される。
したがって、この場合も、上記第5の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
また、上記第5の実施の形態や第6の実施の形態では、コモンモードリアクトル31やコア35を、IGBTモジュール内の内部配線k1及びk2に設けているため、例えばIGBTモジュール外にコモンモードリアクトル31やコア35を設ける場合に比較して、IGBT30により近い位置に設けられることになるが、例えば、IGBTモジュール内での配置の問題等から、内部配線k1、k2が比較的長くなる場合等には、コモンモードリアクトル31をIGBTチップ30近傍に設けるようにすれば、より効果的にノイズ電流を抑制することができる。
ここで、IGBTチップ30が制御型半導体チップに対応し、内部配線k1が第1の配線に対応し、内部配線k2が第2の配線に対応し、IGBTモジュールM2が制御型半導体素子モジュールに対応し、コア35がコモンモードノイズ低減手段に対応している。
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。
この第7の実施の形態における電力変換装置は、図1の直流交流変換部62として、図10に示すIGBTモジュールM3を用いたものである。
図10は、図5や図8に示すように、回路パターン上に配置されたIGBTチップが配線されパッケージ化されてなるIGBTモジュールM3において、IGBTモジュールM3に外部回路を接続するためのコネクタ部40の外観を示したものである。
図10に示すように、IGBTモジュールM3は、外部端子として、高電位側の外部端子P、低電位側の外部端子N、U相の出力端子U、V相の出力端子V、W相の出力端子W、前記図7に示す、上アームを構成する、U相のIGBTu用のゲート端子Gu及びエミッタ端子Euと、V相のIGBTv用のゲート端子Gv及びエミッタ端子Evと、W相のIGBTw用のゲート端子Gw及びエミッタ端子Ewと、を有し、これらはそれぞれコネクタ化され、U相コネクタCu、V相コネクタCv、W相コネクタCwが形成されている。さらに、下アームを構成する、U相のIGBTx用のゲート端子Gx、V相のIGBTv用のゲート端子Gy、W相のIGBTz用のゲート端子Gz、下アームを構成するIGBT用の低電位側外部端子Ngを有し、これらは一つにコネクタ化されて、下アーム用コネクタCdが形成されている。
そして、これら外部端子は、IGBTモジュールM3のパッケージ内部で、それぞれ対応するIGBTチップ30の各端子や、上下アームを構成する直列に接続されたIGBTチップ30どうしの接続点等、といった所定の接続点と、内部配線や銅箔等で接続され、特にIGBTチップ30のゲート端子及びエミッタ端子と、これに対応する外部端子の間は、ワイヤ等の内部配線で接続される。
さらに、コネクタ部40において、U相コネクタCuには、ゲート端子Gu及びエミッタ端子Euを共に囲むように磁性体からなるコア41が、U相コネクタCuと一体に組み込まれて形成されている。同様に、V相コネクタCv、W相コネクタCwのそれぞれにも磁性体からなるコア41が一体に組み込まれ、さらに、下アーム用コネクタCdにも、ゲート端子Gx、Gy、Gz及び低電位側外部端子Nを囲むように、下アーム用コネクタCdと一体に磁性体からなるコア41が組み込まれている。
そのため、直流交流変換部62の各IGBTが、ゲート駆動回路57によって駆動制御されると、IGBTがスイッチング動作することより生じるノイズ電流は、例えば上アームを構成するIGBTuの場合には、IGBTuのゲート端子Gui及びエミッタ端子Eui、U相コネクタCuのゲート端子Gu及びエミッタ端子Euを経由して、ゲート駆動ケーブル56へと流れることになるが、U相コネクタCuには、コア41が組み込まれており、且つこのコア41は、ゲート端子Gu及びエミッタ端子Euの周囲を囲むように配置されている。このため、U相コネクタCuにおいて、コア41によりノイズ電流は低減されることになる。
したがって、IGBTのスイッチング動作により生じたノイズ電流は、IGBTモジュールM3内において低減されるため、ノイズ電流を抑制することができると共に、ノイズ電流が、IGBTモジュールM3から外部に流れることを抑制することができる。そのため、IGBTモジュールM3と接続されるゲート駆動ケーブル56に流れるノイズ電流によりゲート駆動ケーブル56から発生される放射ノイズを低減することができる。
なお、この場合も、コア41の配置位置はIGBT本体に近い位置であるほど好ましい。
ここで、IGBTチップ30が制御型半導体素子に対応し、IGBTモジュールM3が制御型半導体素子モジュールに対応し、各IGBTチップ30のゲート端子がそれぞれ第1の端子に対応し、各IGBTチップ30のエミッタ端子がそれぞれ第2の端子に対応し、コネクタ部40の各ゲート端子Gu〜Gwがそれぞれ第1の外部端子に対応し、各エミッタ端子Eu〜Ewがそれぞれ第2の外部端子に対応し、コネクタ部40が接続コネクタ部に対応し、コア41が磁性体からなるコアに対応している。
なお、上記第3から第7の実施の形態においては、それぞれディスクリート型IGBTと一体、或いは、IGBTモジュールと一体に、コモンモードノイズ低減手段としての、コモンモードリアクトルやコアが組み込まれている。したがって、これらディスクリート型IGBTやIGBTモジュールを用いて電力変換装置を構成する際に、コモンモードノイズ低減手段を新たに設ける必要はなく、単に、これらディスクリート型IGBTやIGBTモジュールを用いるだけで、コモンモードノイズの低減を図ることの可能な電力変換装置を実現することができる。したがって、電力変換装置を組み立てる際の作業効率をより向上させることができる。
また、上記実施の形態のうち、コモンモードノイズ低減手段としてコアを用いた実施の形態においては、コアの材質としてNi−Zn系を適用することができるが、これに限るものではなく磁性体のコアであれば適用することができる。また、コアの巻数は、1ターンとしてもよく、また、複数ターンとしてもよい。
また、上記実施の形態のうち、コモンモードノイズ低減手段としてコモンモードリアクトルを用いた実施の形態において、リアクトルに用いるコア・リアクトル形状や、ターン数等に制約はない。
また、上記実施の形態においては、IGBTを用いた電力変換装置について説明したが、IGBTに限るものではなく、IEGT、IEGT、或いはバイポーラトランジスタ、MOSFET等、制御端子を有し、制御端子に駆動信号を供給することによりオンオフ動作するようになっている制御型半導体素子を用いた電力変換装置であっても適用することができる。
また、電力変換装置を構成する場合に限るものではなく、ディスクリート型のIGBTaやIGBTb単体、或いは、IGBTモジュールM1〜M3単体、或いは他の素子と組み合わせて回路を構成する場合であっても適用することができる。
また、電力変換装置としてインバータ回路を適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、他の電力変換装置、例えば無停電電源装置(UPS)であっても適用することができる。また、電力変換装置に限らず、IGBT等の制御型半導体素子のスイッチング動作により制御型半導体素子から出力される電圧や電流の高周波成分に起因してノイズが発生する回路に適用すると効果的である。
11、25、31 コモンモードリアクトル
12、27、35、41 コア
21 IGBT本体
22 端子脚部
30 IGBTチップ
40 コネクタ部
51 電源
52 インバータ主回路部
53 三相モータ
56 ゲート駆動ケーブル
57 ゲート駆動回路
62 直流交流変換部
Cu U相コネクタ
Cv V相コネクタ
Cw W相コネクタ
Cd 下アーム用コネクタCd
k1、k2 内部配線
m1、m2 信号線
M1、M2、M3 IGBTモジュール

Claims (11)

  1. 制御型半導体素子と、
    当該制御型半導体素子を駆動する駆動回路と、
    を備えた電力変換装置において、
    前記制御型半導体素子と前記駆動回路との間に形成される導通経路の、前記制御型半導体素子端子近傍の位置に、コモンモードノイズ低減手段を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御型半導体素子は、前記駆動回路からの駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を有し、
    前記第1の端子と前記駆動回路とを接続する第1の信号線及び前記第2の端子と前記駆動回路とを接続する第2の信号線からなる駆動ケーブルを備え、
    前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の信号線及び前記第2の信号線に介挿され且つ前記制御型半導体素子近傍に配置されるコモンモードリアクトルであることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記制御型半導体素子は、前記駆動回路からの駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を有し、
    前記第1の端子及び第2の端子と前記駆動回路とを接続するための駆動ケーブルを備え

    前記コモンモードノイズ低減手段は、前記駆動ケーブルの、前記制御型半導体素子近傍に設けられた中空の磁性体からなるコアであって、当該コアの中空部に前記駆動ケーブルが貫通して配置されることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  4. 駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を構成する脚をそれぞれ備えたディスクリート型の制御型半導体素子であって、
    前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍にコモンモードノイズ低減手段を備えることを特徴とするディスクリート型の制御型半導体素子。
  5. 前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍に介挿されたコモンモードリアクトルであることを特徴とする請求項4記載のディスクリート型の制御型半導体素子。
  6. 前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍に設けられた中空の磁性体からなるコアであって、当該コアの中空部に前記第1の端子の脚と第2の端子の脚とが共に貫通して配置されることを特徴とする請求項4記載のディスクリート型の制御型半導体素子。
  7. 制御型半導体素子から構成され且つ駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を備えた制御型半導体チップを有し、
    前記第1の端子及び前記第2の端子のそれぞれに、前記駆動信号を供給するための第1の配線及び第2の配線を備えた制御型半導体素子モジュールであって、
    前記第1の配線及び前記第2の配線に、コモンモードノイズ低減手段を備え
    前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の端子及び第2の端子の各脚の付け根近傍に備えることを特徴とする制御型半導体素子モジュール。
  8. 前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の配線及び前記第2の配線に介挿されるコモンモードリアクトルであることを特徴とする請求項7記載の制御型半導体素子モジュール。
  9. 前記コモンモードノイズ低減手段は、前記第1の配線及び前記第2の配線に設けられた中空の磁性体からなるコアであって、当該コアの中空部に前記第1の配線及び前記第2の配線が共に貫通して配置されることを特徴とする請求項7記載の制御型半導体素子モジュール。
  10. 制御型半導体素子から構成され且つ駆動信号が供給される第1の端子及び第2の端子を有する制御型半導体チップを備えた制御型半導体素子モジュールであって、
    前記駆動信号を供給する駆動回路を、前記制御型半導体素子モジュールに接続するための駆動ケーブル接続用の接続コネクタ部と、
    磁性体からなるコアと、を有し、
    前記コアは、前記接続コネクタ部の前記第1の端子と接続される第1の外部端子及び前記第2の端子と接続される第2の外部端子の周囲を囲むように前記接続コネクタ部と一体に形成されていることを特徴とする制御型半導体素子モジュール。
  11. 制御型半導体素子と、
    当該制御型半導体素子を駆動する駆動回路と、
    前記制御型半導体素子と前記駆動回路とを接続する駆動ケーブルと、を備えた電力変換装置において、
    前記制御型半導体素子として、請求項4から請求項6の何れか1項に記載のディスクリート型の制御型半導体素子または、請求項7から請求項10の何れか1項に記載の制御型半導体素子モジュールを適用したことを特徴とする電力変換装置。
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