JP5569091B2 - 多孔質半導体および色素増感太陽電池 - Google Patents

多孔質半導体および色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、多孔質半導体およびこの多孔質半導体を備える色素増感太陽電池に関する。
近年直面しているエネルギー問題や地球環境問題を解決するために、従来の化石燃料に代替し得るエネルギーに関して多様な研究が進められている。
中でも、太陽光エネルギーを利用する太陽電池は、資源が無限であるのみならず、環境調和型デバイスであるため大きな注目を集めている。
特に、色素増感太陽電池は、使用する材料が安価であること、製造プロセスに真空装置を用いなくても済むことなどの利点から、グレッツェルらにより提案されて以来、実用化に向けた研究が盛んに行われている。
この色素増感太陽電池では、多孔質状の金属酸化物からなる半導体電極に色素を吸着させた、光吸収作用を有する半導体電極が用いられている。
太陽電池の光電変換効率は、太陽光の吸収によって発生した電子量に比例することから、変換効率を向上させるためには、半導体電極上の色素吸着量を大きくする必要がある。
このため、色素増感太陽電池用の色素には、金属酸化物に対する、高い親和性や密着性を有することが求められる。
従来、高い光電変換効率を実現するには、一般的に、純度の高い単一種の色素を用いるのがよいとされてきた。これは複数種の色素を1つの半導体層の上に混在させた場合、色素同士の間で電子の授受または電子とホールの再結合が起こったり、励起された色素から半導体層に譲り渡された電子が別種の色素に捕獲されたりして、励起された光増感色素から透明電極に到達する電子数が減少し、吸収された光子から電流が得られる比率、すなわち量子収率が著しく低下すると考えられるからである。
一方、異なる吸収波長を持つ2種類の色素を吸着させることにより、広範囲の波長領域の光を吸収し、光電変換効率を向上している例が報告されている(特許文献1参照)。
しかしながら、色素を段階的に吸着させることにより、多孔質半導体上に積層構造を作り、エネルギー取り出し効率を改善する試みはなされていない。
特開2007−234580号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、エネルギー取り出し効率が改善された色素増感太陽電池を与え得る多孔質半導体、およびこれを用いた色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、電子バンド構造の異なる2種以上の色素を用い、最低空軌道(以下、LUMOという場合もある)のエネルギー準位の最も低い色素を金属酸化物の表面側に偏在させてなる多孔質半導体を用いることで、エネルギー取り出し効率等の諸特性がより改善された色素増感太陽電池が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 金属酸化物と、その表面の少なくとも一部を覆う、電子バンド構造の異なる2種類以上の色素を含む増感剤層とを有し、前記増感剤層内において、前記2種以上の色素のうち、最低空軌道のエネルギー準位の最も低いものが、前記金属酸化物の表面側に偏在しており、前記色素が、式(1)で表されるカルボニルチオフェン化合物および式(5)で表されるフォスフォリルチオフェン化合物であることを特徴とする多孔質半導体、
〔(式中、R 1 〜R 6 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表し、m、n、oおよびpは、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m+n+o、かつ、2≦m+n+o+p≦1,000を満足し、Zは、下記式(2)〜(4)から選ばれる2価の有機基であり、
7 〜R 16 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表す。)
(式中、R 17 〜R 26 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表し、m’、n’、o’およびp’は、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m’+n’+o’、かつ、2≦m’+n’+o’+p’≦1,000を満足し、Yは、下記式(6)〜(8)から選ばれる2価の有機基であり、
27 〜R 36 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表す。)〕
2. 前記が、前記式(2)で表される2価の有機基であり、前記Yが、前記式(6)で表される2価の有機基であの多孔質半導体、
3. 前記2種類以上の色素が、前記金属酸化物の表面側から最低空軌道のエネルギー準位の低い順に階層状に偏在する1または2の多孔質半導体、
4. 前記増感剤層が、前記2種以上の色素を、最低空軌道のエネルギー準位の低い順に前記金属酸化物上に吸着させて形成された1〜3のいずれかの多孔質半導体、
5. 光透過性を有する基板と、この基板に積層された透明導電膜と、この透明導電膜に積層された金属酸化物からなる多孔質半導体とを有し、前記多孔質半導体が1〜4のいずれかの多孔質半導体であることを特徴とする半導体電極、
6. 5の半導体電極と、対極と、これら半導体電極および対極間に介在する電解質と、を備えて構成される色素増感太陽電池
を提供する。
本発明によれば、エネルギー取り出し効率等の諸特性がより改善された色素増感太陽電池を提供できる。
実施例1で得られた光電変換電極10の断面STEM像およびEDS分析結果を示す図である。 実施例1で得られた光電変換電極10の吸収スペクトルを示す図である。 比較例2で得られた光電変換電極10の吸収スペクトルを示す図である。 実施例1で作製した色素増感太陽電池の概略断面図である。 実施例1で作製した色素増感太陽電池セルのIPCEスペクトルを示す図である。 比較例1で作製した色素増感太陽電池セルのIPCEスペクトルを示す図である。 比較例2で作製した色素増感太陽電池セルのIPCEスペクトルを示す図である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
なお、本明細書中、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを意味し、「Me」はメチル基を、「Et」はエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「Ph」はフェニル基を意味する。
本発明に係る多孔質半導体は、金属酸化物と、その表面の少なくとも一部を覆う、電子バンド構造の異なる2種類以上の色素を含む増感剤層とを有し、増感剤層内において、2種以上の色素のうち、LUMOのエネルギー準位の最も低いものが、金属酸化物の表面側に偏在している、好ましくは、LUMOエネルギー準位の低い順に階層状に偏在しているものである。
このように、LUMOのエネルギー準位のより低い色素を、金属酸化物側に偏在させることで、増感剤層内に、その外側から内側に向かって段階的に低下するエネルギーレベルを構築できる結果、電荷分離の効率化を図ることができる結果、得られる太陽電池において、エネルギー取り出し効率等の諸特性を改善することができる。
この場合、色素としては、従来、色素増感太陽電池に用いられている種々の色素を用いることができ、例えば、シス−ジ(チオシアナト)−N,N’−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボン酸)ルテニウム(II)等のルテニウム−ビピリジン錯体、オスミウム錯体、鉄錯体、銅錯体、白金錯体、レニウム錯体等の金属錯体色素;メチン色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、アゾ系色素、クマリン系色素、キサンテン色素や、国際公開第2006/109895号パンフレット記載のフォスフォリルチオフェン化合物系色素等の有機色素などを用いることができる。
さらには、上記式(1)で示されるカルボニルチオフェン化合物系色素を用いることもできる。
そして、本発明においては、任意に選択した2種以上の色素のうち、LUMOのエネルギー準位の最も低いものが金属酸化物の表面側に偏在するような態様で増感剤層を形成すればよい。
特に、色素のエネルギーバンド構造や、金属酸化物への吸着の容易さ、得られる太陽電池の諸特性などを考慮すると、本発明においては、少なくとも上記式(1)で示されるカルボニルチオフェン化合物と、上記式(5)で示されるフォスフォリルチオフェン化合物とを組み合わせて用いることが好ましい。
この場合、式(1)で示されるカルボニルチオフェン化合物のエネルギー準位は、チオフェン環上の置換基によっても変動するが、一般的に、HOMO(最高占有軌道),LUMOともに、式(5)で示されるフォスフォリルチオフェン化合物のそれらよりも0.2eV程度低い(深い)ため、カルボニルチオフェン化合物を金属酸化物側に偏在させた増感剤層とする。
式(1)および(5)において、炭素数1〜20アルキル基としては、鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、c−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、c−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、c−ペンチル基、2−メチル−c−ブチル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、c−ヘキシル基、1−メチル−c−ペンチル基、1−エチル−c−ブチル基、1,2−ジメチル−c−ブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基等が挙げられ。
上記式(1)において、R1〜R4としては、半導体電極を構成する金属酸化物に対する吸着性や、ワニス調製時の有機溶媒に対する溶解性をより高めることを考慮すると、水素原子、炭素数1〜10アルキル基が好ましい。
また、式(5)において、R17〜R24としては、上記と同様の理由から、カルボニルチオフェン化合物に対する吸着性や、ワニス調製時の有機溶媒に対する溶解性をより高めることを考慮すると、水素原子、炭素数1〜10アルキル基が好ましい。
また、式(1)および式(5)において、R5、R6、R25およびR26としては、水素原子、炭素数1〜10アルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(1)におけるZは、上記式(2)〜(4)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であるが、特に、式(2)で表される2価の有機基が好適であり、特に、R7およびR8が共に水素原子である非置換チオフェニル基が好適である。
一方、式(5)におけるYは、上記式(6)〜(8)から選ばれる少なくとも1種の2価の有機基であるが、特に、式(6)で表される2価の有機基が好適であり、特に、R27およびR28が共に水素原子である非置換チオフェニル基が好適である。
上記m、n、oおよびpは、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m+n+o、かつ、2≦m+n+o+p≦1,000を満足する整数であるが、2≦m+n+o+p≦200が好ましく、5≦m+n+o+p≦200がより好ましい。特に、n、m、oおよびpのいずれか2つが0である化合物、さらには、n、mおよびoのいずれか2つが0である化合物が好適である。
なお、この化合物は、2≦m+n+o+p≦20を満たす程度のオリゴマーでも、20≦m+n+o+p≦1,000を満たすポリマーでもよい。
カルボニルチオフェン化合物の分子量は特に限定されるものではないが、ポリマーの場合、重量平均分子量1,000〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましい。
上記m’、n’、o’およびp’は、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m’+n’+o’、かつ、2≦m’+n’+o’+p’≦1,000を満足する整数であるが、2≦m’+n’+o’+p’≦200が好ましく、5≦m’+n’+o’+p’≦200がより好ましい。特に、m’、n’、o’およびp’のいずれか2つが0である化合物、さらには、m’、n’およびo’のいずれか2つが0である化合物が好適である。
なお、この化合物は、2≦m’+n’+o’+p’≦20を満たす程度のオリゴマーでも、20≦m’+n’+o’+p’≦1,000を満たすポリマーでもよい。
フォスフォリルチオフェン化合物の分子量は特に限定されるものではないが、ポリマーの場合、重量平均分子量1,000〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィーによるポリスチレン換算値である。
上記カルボニルチオフェン化合物およびフォスフォリルチオフェン化合物の両末端は、互いに独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20モノアルキルアミノ基、炭素数1〜20ジアルキルアミノ基、置換または非置換のフェニル基、置換または非置換のナフチル基、置換または非置換のアントラニル基、炭素数1〜10トリアルキルスタニル基、炭素数1〜10トリアルキルシリル基等が好適であるが、特に、水素原子が好ましい。
ここで、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20モノアルキルアミノ基の具体例としては、NHMe、NHEt、NHPr−n、NHPr−i、NHBu−n、NHBu−i、NHBu−s、NHBu−t、NHPen−n、NHCHEt2、NHHex−n、NHHep−n、NHOct−n、NHDec−n等が挙げられる。
炭素数1〜20ジアルキルアミノ基の具体例としては、NMe2、NEt2、N(Pr−n)2、N(Pr−i)2、N(Bu−n)2、N(Bu−i)2、N(Bu−s)2、N(Bu−t)2、N(Pen−n)2、N(CHEt22、N(Hex−n)2、N(Hep−n)2、N(Oct−n)2、N(Dec−n)2、N(Me)(Bu−n)、N(Me)(Pen−n)、N(Me)(Hex−n)、N(Me)(Hep−n)、N(Me)(Oct−n)、N(Me)(Dec−n)等が挙げられる。
炭素数1〜10トリアルキルスタニル基の具体例としては、SnMe3、SnEt3、Sn(Pr−n)3、Sn(Pr−i)3、Sn(Bu−n)3、Sn(Bu−i)3、Sn(Bu−s)3、Sn(Bu−t)3等が挙げられる。
炭素数1〜10トリアルキルシリル基の具体例としては、SiMe3、SiEt3、Si(Pr−n)3、Si(Pr−i)3、Si(Bu−n)3、Si(Bu−i)3、Si(Bu−s)3、Si(Bu−t)3等が挙げられる。
置換または非置換のフェニル基の具体例としては、フェニル、o−メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェニル、o−トリフルオロメチルフェニル、m−トリフルオロメチルフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、p−エチルフェニル、p−i−プロピルフェニル、p−t−ブチルフェニル、o−クロルフェニル、m−クロルフェニル、p−クロルフェニル、o−ブロモフェニル、m−ブロモフェニル、p−ブロモフェニル、o−フルオロフェニル、p−フルオロフェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニル、o−トリフルオロメトキシフェニル、p−トリフルオロメトキシフェニル、o−ニトロフェニル、m−ニトロフェニル、p−ニトロフェニル、o−ジメチルアミノフェニル、m−ジメチルアミノフェニル、p−ジメチルアミノフェニル、p−シアノフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ビストリフルオロメチルフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ビストリフルオロメトキシフェニル、3,5−ジエチルフェニル、3,5−ジ−i−プロピルフェニル、3,5−ジクロルフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジニトロフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメチルフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリストリフルオロメトキシフェニル、2,4,6−トリクロルフェニル、2,4,6−トリブロモフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、o−ビフェニリル、m−ビフェニリル、p−ビフェニリル等が挙げられる。
置換または非置換のナフチル基の具体例としては、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ブチル−1−ナフチル、3−ブチル−1−ナフチル、4−ブチル−1−ナフチル、5−ブチル−1−ナフチル、6−ブチル−1−ナフチル、7−ブチル−1−ナフチル、8−ブチル−1−ナフチル、1−ブチル−2−ナフチル、3−ブチル−2−ナフチル、4−ブチル−2−ナフチル、5−ブチル−2−ナフチル、6−ブチル−2−ナフチル、7−ブチル−2−ナフチル、8−ブチル−2−ナフチル、2−ヘキシル−1−ナフチル、3−ヘキシル−1−ナフチル、4−ヘキシル−1−ナフチル、5−ヘキシル−1−ナフチル、6−ヘキシル−1−ナフチル、7−ヘキシル−1−ナフチル、8−ヘキシル−1−ナフチル、1−ヘキシル−2−ナフチル、3−ヘキシル−2−ナフチル、4−ヘキシル−2−ナフチル、5−ヘキシル−2−ナフチル、6−ヘキシル−2−ナフチル、7−ヘキシル−2−ナフチル、8−ヘキシル−2−ナフチル、2−オクチル−1−ナフチル、3−オクチル−1−ナフチル、4−オクチル−1−ナフチル、5−オクチル−1−ナフチル、6−オクチル−1−ナフチル、7−オクチル−1−ナフチル、8−オクチル−1−ナフチル、1−オクチル−2−ナフチル、3−オクチル−2−ナフチル、4−オクチル−2−ナフチル、5−オクチル−2−ナフチル、6−オクチル−2−ナフチル、7−オクチル−2−ナフチル、8−オクチル−2−ナフチル、2−フェニル−1−ナフチル、3−フェニル−1−ナフチル、4−フェニル−1−ナフチル、5−フェニル−1−ナフチル、6−フェニル−1−ナフチル、7−フェニル−1−ナフチル、8−フェニル−1−ナフチル、1−フェニル−2−ナフチル、3−フェニル−2−ナフチル、4−フェニル−2−ナフチル、5−フェニル−2−ナフチル、6−フェニル−2−ナフチル、7−フェニル−2−ナフチル、8−フェニル−2−ナフチル、2−メトキシ−1−ナフチル、3−メトキシ−1−ナフチル、4−メトキシ−1−ナフチル、5−メトキシ−1−ナフチル、6−メトキシ−1−ナフチル、7−メトキシ−1−ナフチル、8−メトキシ−1−ナフチル、1−メトキシ−2−ナフチル、3−メトキシ−2−ナフチル、4−メトキシ−2−ナフチル、5−メトキシ−2−ナフチル、6−メトキシ−2−ナフチル、7−メトキシ−2−ナフチル、8−メトキシ−2−ナフチル、2−エトキシ−1−ナフチル、3−エトキシ−1−ナフチル、4−エトキシ−1−ナフチル、5−エトキシ−1−ナフチル、6−エトキシ−1−ナフチル、7−エトキシ−1−ナフチル、8−エトキシ−1−ナフチル、1−エトキシ−2−ナフチル、3−エトキシ−2−ナフチル、4−エトキシ−2−ナフチル、5−エトキシ−2−ナフチル、6−エトキシ−2−ナフチル、7−エトキシ−2−ナフチル、8−エトキシ−2−ナフチル、2−ブトキシ−1−ナフチル、3−ブトキシ−1−ナフチル、4−ブトキシ−1−ナフチル、5−ブトキシ−1−ナフチル、6−ブトキシ−1−ナフチル、7−ブトキシ−1−ナフチル、8−ブトキシ−1−ナフチル、1−ブトキシ−2−ナフチル、3−ブトキシ−2−ナフチル、4−ブトキシ−2−ナフチル、5−ブトキシ−2−ナフチル、6−ブトキシ−2−ナフチル、7−ブトキシ−2−ナフチル、8−ブトキシ−2−ナフチル、2−アミノ−1−ナフチル、3−アミノ−1−ナフチル、4−アミノ−1−ナフチル、5−アミノ−1−ナフチル、6−アミノ−1−ナフチル、7−アミノ−1−ナフチル、8−アミノ−1−ナフチル、1−アミノ−2−ナフチル、3−アミノ−2−ナフチル、4−アミノ−2−ナフチル、5−アミノ−2−ナフチル、6−アミノ−2−ナフチル、7−アミノ−2−ナフチル、8−アミノ−2−ナフチル、2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ナフチル、1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ナフチル、2−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル、1−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル等が挙げられる。
置換または非置換のアントラニル基の具体例としては、1−アントラニル、2−アントラニル、9−アントラニル、2−ブチル−1−アントラニル、3−ブチル−1−アントラニル、4−ブチル−1−アントラニル、5−ブチル−1−アントラニル、6−ブチル−1−アントラニル、7−ブチル−1−アントラニル、8−ブチル−1−アントラニル、9−ブチル−1−アントラニル、10−ブチル−1−アントラニル、1−ブチル−2−アントラニル、3−ブチル−2−アントラニル、4−ブチル−2−アントラニル、5−ブチル−2−アントラニル、6−ブチル−2−アントラニル、7−ブチル−2−アントラニル、8−ブチル−2−アントラニル、9−ブチル−2−アントラニル、10−ブチル−2−アントラニル、1−ブチル−9−アントラニル、2−ブチル−9−アントラニル、3−ブチル−9−アントラニル、4−ブチル−9−アントラニル、10−ブチル−9−アントラニル、2−ヘキシル−1−アントラニル、3−ヘキシル−1−アントラニル、4−ヘキシル−1−アントラニル、5−ヘキシル−1−アントラニル、6−ヘキシル−1−アントラニル、7−ヘキシル−1−アントラニル、8−ヘキシル−1−アントラニル、9−ヘキシル−1−アントラニル、10−ヘキシル−1−アントラニル、1−ヘキシル−2−アントラニル、3−ヘキシル−2−アントラニル、4−ヘキシル−2−アントラニル、5−ヘキシル−2−アントラニル、6−ヘキシル−2−アントラニル、7−ヘキシル−2−アントラニル、8−ヘキシル−2−アントラニル、9−ヘキシル−2−アントラニル、10−ヘキシル−2−アントラニル、1−ヘキシル−9−アントラニル、2−ヘキシル−9−アントラニル、3−ヘキシル−9−アントラニル、4−ヘキシル−9−アントラニル、10−ヘキシル−9−アントラニル、2−オクチル−1−アントラニル、3−オクチル−1−アントラニル、4−オクチル−1−アントラニル、5−オクチル−1−アントラニル、6−オクチル−1−アントラニル、7−オクチル−1−アントラニル、8−オクチル−1−アントラニル、9−オクチル−1−アントラニル、10−オクチル−1−アントラニル、1−オクチル−2−アントラニル、3−オクチル−2−アントラニル、4−オクチル−2−アントラニル、5−オクチル−2−アントラニル、6−オクチル−2−アントラニル、7−オクチル−2−アントラニル、8−オクチル−2−アントラニル、9−オクチル−2−アントラニル、10−オクチル−2−アントラニル、1−オクチル−9−アントラニル、2−オクチル−9−アントラニル、3−オクチル−9−アントラニル、4−オクチル−9−アントラニル、10−オクチル−9−アントラニル、2−フェニル−1−アントラニル、3−フェニル−1−アントラニル、4−フェニル−1−アントラニル、5−フェニル−1−アントラニル、6−フェニル−1−アントラニル、7−フェニル−1−アントラニル、8−フェニル−1−アントラニル、9−フェニル−1−アントラニル、10−フェニル−1−アントラニル、1−フェニル−2−アントラニル、3−フェニル−2−アントラニル、4−フェニル−2−アントラニル、5−フェニル−2−アントラニル、6−フェニル−2−アントラニル、7−フェニル−2−アントラニル、8−フェニル−2−アントラニル、9−フェニル−2−アントラニル、10−フェニル−2−アントラニル、1−フェニル−9−アントラニル、2−フェニル−9−アントラニル、3−フェニル−9−アントラニル、4−フェニル−9−アントラニル、10−フェニル−9−アントラニル、2−メトキシ−1−アントラニル、3−メトキシ−1−アントラニル、4−メトキシ−1−アントラニル、5−メトキシ−1−アントラニル、6−メトキシ−1−アントラニル、7−メトキシ−1−アントラニル、8−メトキシ−1−アントラニル、9−メトキシ−1−アントラニル、10−メトキシ−1−アントラニル、1−メトキシ−2−アントラニル、3−メトキシ−2−アントラニル、4−メトキシ−2−アントラニル、5−メトキシ−2−アントラニル、6−メトキシ−2−アントラニル、7−メトキシ−2−アントラニル、8−メトキシ−2−アントラニル、9−メトキシ−2−アントラニル、10−メトキシ−2−アントラニル、1−メトキシ−9−アントラニル、2−メトキシ−9−アントラニル、3−メトキシ−9−アントラニル、4−メトキシ−9−アントラニル、10−メトキシ−9−アントラニル、2−エトキシ−1−アントラニル、3−エトキシ−1−アントラニル、4−エトキシ−1−アントラニル、5−エトキシ−1−アントラニル、6−エトキシ−1−アントラニル、7−エトキシ−1−アントラニル、8−エトキシ−1−アントラニル、9−エトキシ−1−アントラニル、10−エトキシ−1−アントラニル、1−エトキシ−2−アントラニル、3−エトキシ−2−アントラニル、4−エトキシ−2−アントラニル、5−エトキシ−2−アントラニル、6−エトキシ−2−アントラニル、7−エトキシ−2−アントラニル、8−エトキシ−2−アントラニル、9−エトキシ−2−アントラニル、10−エトキシ−2−アントラニル、1−エトキシ−9−アントラニル、2−エトキシ−9−アントラニル、3−エトキシ−9−アントラニル、4−エトキシ−9−アントラニル、10−エトキシ−9−アントラニル、2−ブトキシ−1−アントラニル、3−ブトキシ−1−アントラニル、4−ブトキシ−1−アントラニル、5−ブトキシ−1−アントラニル、6−ブトキシ−1−アントラニル、7−ブトキシ−1−アントラニル、8−ブトキシ−1−アントラニル、9−ブトキシ−1−アントラニル、10−ブトキシ−1−アントラニル、1−ブトキシ−2−アントラニル、3−ブトキシ−2−アントラニル、4−ブトキシ−2−アントラニル、5−ブトキシ−2−アントラニル、6−ブトキシ−2−アントラニル、7−ブトキシ−2−アントラニル、8−ブトキシ−2−アントラニル、9−ブトキシ−2−アントラニル、10−ブトキシ−2−アントラニル、1−ブトキシ−9−アントラニル、2−ブトキシ−9−アントラニル、3−ブトキシ−9−アントラニル、4−ブトキシ−9−アントラニル、10−ブトキシ−9−アントラニル、2−アミノ−1−アントラニル、3−アミノ−1−アントラニル、4−アミノ−1−アントラニル、5−アミノ−1−アントラニル、6−アミノ−1−アントラニル、7−アミノ−1−アントラニル、8−アミノ−1−アントラニル、9−アミノ−1−アントラニル、10−アミノ−1−アントラニル、1−アミノ−2−アントラニル、3−アミノ−2−アントラニル、4−アミノ−2−アントラニル、5−アミノ−2−アントラニル、6−アミノ−2−アントラニル、7−アミノ−2−アントラニル、8−アミノ−2−アントラニル、9−アミノ−2−アントラニル、10−アミノ−2−アントラニル、1−アミノ−9−アントラニル、2−アミノ−9−アントラニル、3−アミノ−9−アントラニル、4−アミノ−9−アントラニル、10−アミノ−9−アントラニル、2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、9−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、10−(N,N−ジメチルアミノ)−1−アントラニル、1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、5−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、6−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、7−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、8−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、9−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、10−(N,N−ジメチルアミノ)−2−アントラニル、1−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、2−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、3−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、4−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、10−(N,N−ジメチルアミノ)−9−アントラニル、2−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、9−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、10−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−アントラニル、1−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、5−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、7−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、8−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、9−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、10−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−アントラニル、1−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、2−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、3−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル、10−(N,N−ジフェニルアミノ)−9−アントラニル等が挙げられる。
本発明の色素増感太陽電池用色素として用いられる、式(1)で示されるカルボニルチオフェン化合物は、市販のアルキル チオフェン−3−カルボキシレートをN−ハロスクシンイミド等のハロゲン化試薬でハロゲン化して得られたカルボニルチオフェンモノマー化合物を、適宜な手法により、カップリングや、重合することで製造できる。
一方、式(5)で示されるフォスフォリルチオフェン化合物は、国際公開第2009/119428号パンフレット記載の方法で合成することができる。
カップリング法としては、特に限定されるものでなく、例えば、ビアリールカップリング、Stilleカップリング、Suzukiカップリング、Ullmannカップリング、Heck反応、薗頭カップリング、Grignard反応等を用いることができる。
重合法としては、カルボニルチオフェン化合物を重合できる手法であれば特に限定されるものではなく、例えば、化学酸化重合、電解酸化重合、触媒重合等の公知の重合法から適宜選択すればよいが、本発明においては、触媒重合が好適である。
触媒重合は、カルボニルチオフェンモノマー化合物、および必要に応じて用いられる上記Zに対応するモノマーを、金属触媒の存在下で反応させ、式(1)で表されるカルボニルチオフェンオリゴマーまたはポリマー化合物とする方法である。
触媒重合に用いられるカルボニルチオフェンモノマー化合物や、Zを与えるモノマーとしては、末端(重合部位)置換基がハロゲン原子のカルボニルチオフェン化合物が好ましい。中でも、末端が臭素原子のものが好適である。
金属触媒としては、ニッケル錯体等が挙げられ、具体例としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)等に代表されるニッケル(0)錯体、または塩化ニッケル、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロライド、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロライド、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(II)ジクロライド、トリス(2,2’−ビピリジル)ニッケル(II)ジブロマイド等に代表されるニッケル(II)錯体と1,5−シクロオクタジエン、2,2‘−ビピリジン、トリフェニルホスフィンに代表される各種の配位子との組み合わせが挙げられる。これらの中でも、得られるポリマーの重合度を高めることを考慮すると、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル、1,5−シクロオクタジエンおよび2,2’−ビピリジンの組み合わせが好ましい。
金属触媒の使用量は、基質の全モノマー化合物が有するハロゲン原子に対して0.05〜2.0モル倍が好ましく、特に0.5〜0.8モル倍が好ましい。
配位子の使用量は、基質の全モノマー化合物が有するハロゲン原子に対して0.05〜2.0モル倍が好ましく、特に0.5〜0.8モル倍が好ましい。
反応溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル化合物類が好ましい。中でも、1,4−ジオキサンが生成したポリマーの重合度が高いという点で好適である。
反応温度は、使用溶媒の沸点以下であればよく、通常、20〜200℃程度である。
反応時間は、特に限定されるものではないが、通常、1〜48時間程度である。
本発明において、上述した色素を含む増感剤層が形成される、多孔質半導体を構成する金属酸化物としては、特に限定されるものではなく、従来、色素増感太陽電池の半導体電極に用いられているものから適宜選択して用いることができる。その具体例としては、TiO2、SnO2、Fe23、WO3、ZnO、Nb25等が挙げられる。
上記式(1)および(5)で示される色素を用いる場合、それらのLUMOのエネルギー準位と、金属酸化物の伝導体帯のエネルギー準位とを考慮すると、金属酸化物としてはTiO2を用いることが好ましい。
金属酸化物表面に、増感剤層を形成する(半導体電極を作製する)手法としては、エネルギー準位の低い色素を金属酸化物表面側に偏在させ得るものであれば、特に限定されるものではなく、従来公知の方法から適宜選択して用いることができる。
その具体例としては、使用する色素を含む溶液(ワニス)をそれぞれ調製し、各色素をLUMOのエネルギー準位の低い順に、段階的に金属酸化物表面に吸着させ、各色素を積層させる手法が挙げられる。
より具体的には、第1段階として、LUMOのエネルギー準位の最も低い色素含有ワニスに金属酸化物を有する透明導電膜付基板を浸漬し、第2段階以降として、当該色素を吸着させた基板を、さらに、LUMOのエネルギー準位の低い順序で、各色素含有ワニスに浸漬させる方法や、この手法において、各段階におけるワニス中への基板の浸漬に換えて、ワニスを基板に塗布する方法等が挙げられる。
また、金属酸化物を上記各ワニスに浸漬したり、金属酸化物に上記各ワニスを塗布したりして、予め金属酸化物表面に増感剤層を形成させた後で、透明導電膜付基板にそれを付着させてもよい。
これらの手法によって、金属酸化物の最表面側にLUMOのエネルギー準位の最も低い色素層が形成され、その上に、LUMOのエネルギー準位の低い順に各色素層が積層された、すなわち、各色素が階層状に偏在した増感剤層を有する金属酸化物が付着した半導体電極が得られる。
なお、本発明では、各色素層の界面において、2種類の色素が混じり合う現象が生じてもよく、そのような場合であっても、金属酸化物の表面側にLUMOのエネルギー準位の最も低い色素が偏在している態様に変わりはなく、また、各色素が階層状に偏在している態様にも変わりはない。
色素を含む溶液(ワニス)を調製する際の溶媒は、色素の溶解能を有するものであれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、クロロホルムなどが挙げられる。
各溶液(ワニス)中の色素濃度は、特に限定されるものではないが、0.01〜10mmol/L程度とすることができる。
色素の全吸着量は、例えば、半導体の単位表面積(1m2)あたり、0.01〜100mmol程度とすることができる。
なお、色素の使用割合は特に限定されるものではないが、質量比で、LUMOのエネルギー準位が最も低い色素を1とした場合、それ以外の色素を、それぞれ、0.1〜10とすることが好ましく、0.5〜2とすることがより好ましい。
例えば、式(1)で示されるカルボニルチオフェン化合物と、式(5)で示されるフォスフォリルチオフェン化合物とを用いる場合、それらの使用比率は、質量比でカルボニルチオフェン化合物:フォスフォリルチオフェン化合物=10:1〜1:10程度とすることができるが、5:1〜1:5が好ましく、特に、2:1〜1:2がより好ましい。
上記基板としては、色素増感太陽電池に通常用いられる光透過性を有する材料からなるものが挙げられる。
その具体例としては、ガラス基板、透明ポリマーフィルム、これらの積層体などを用いることができる。
上記透明ポリマーフィルムの材料としては、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等を用いることができる。
また、透明導電膜を構成する材料としては、例えば、白金,金,銀,銅,亜鉛,チタン,アルミニウム,インジウム,これらの合金等の金属、インジウム−スズ複合酸化物,フッ素またはアンチモンをドープした酸化スズ等の導電性金属酸化物などを用いることができるが、特に、フッ素またはアンチモンをドープした二酸化スズ、インジウム−スズ酸化物を用いることが好ましい。この透明導電層は、上記透明基板の表面に塗布または蒸着することで形成できる。
本発明の色素増感太陽電池は、上述した半導体電極と、対極と、これら半導体電極および対極間に介在する電解質と、を備えて構成されるものである。
本発明の色素増感太陽電池においては、上述した半導体電極を用いることにその特徴があるため、その他の太陽電池構成部材としては特に限定されるものではなく、公知のものから適宜選択して用いることができる。
それらの一例を挙げると、対極としては、色素増感太陽電池の正極として作用するものであれば、特に限定はなく、例えば、ガラス基板やプラスチックフィルム等に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、およびマグネシウムから選ばれる少なくとも1種の金属を塗布または蒸着させた電極等が挙げられる。
電解質としては、例えば、LiI,NaI,KI,CsI,CaI2等の金属ヨウ化物、4級ピリジニウムまたはイミダゾリウム化合物のヨウ素塩、テトラアルキルアンモニウム化合物のヨウ素塩等の電解質塩と、これから生じるI-と酸化還元対を形成し得るヨウ素と、有機溶媒とを含むものが挙げられる。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類;ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類などが挙げられる。
その他、本発明の色素増感太陽電池には、保護層や反射防止層などの機能層を適宜な位置に設けてもよい。
以下、合成例、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例にて使用した分析装置および条件は、下記のとおりである。
[1]1H−NMR、13C−NMR、31P−NMR
機種:JNM−A500(JEOL Ltd.)、またはAVANCE 400S(Bruker)
[2]ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)
機種:TOSOH:HLC−8220GPC,カラム:SHODEX GPC KF−804L+GPC KF−805L,カラム温度:40℃,検出器:UV検出器(254nm)およびRI検出器,溶離液:THF,カラム流速:1.0ml/min.
[3]吸収スペクトル
機種:UV−3600、島津製作所(株)製
[4]IPCE(incident−photon conversion efficiency)スペクトル
500WのXeランプを分光器(SM−250、分光計器(株)製)を用い、300〜1,100nmの範囲で分光し、10nm間隔で単色光を照射し、セルからの光電流を電流計(6487、Keithley製)で検出し、この光電流スペクトルを基準シリコン受光素子で計測したスペクトルを分光感度で補正し、測定した。
[5]電流電圧測定
ソーラーシミュレーター(YSS−80、山下電装(株)製)を用い、擬似太陽光源(AM1.5,100mW/cm2)を照射し、太陽電池セルの電流電圧特性(HSV−100、HOKUTO DENKO製)を測定した。
[6]STEM測定
機種:HT−2700(日立ハイテクノロジーズ製)
[7]EDS分析
機種:X max−80(堀場製作所製)、ディテクター受光面積:80mm
[合成例1]ポリチオフェン誘導体PT−P−Etの製造
国際公開第2006/109895号パンフレット記載の方法で合成した2,5−ジブロモ−3−ジエトキシフォスフォリルチオフェン0.756g(2.00mmol)、2,2’−ビピリジル0.937g(6.00mmol、1.2当量)を反応容器に投入し、反応容器を窒素置換した後に、2,5−ジブロモチオフェン0.726g(3.00mmol)、1,5−シクロオクタジエン0.541g(5.00mmol、1.0当量)、および1,4−ジオキサン50mlをシリンジで加えた。続いて、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)1.650g(6.00mmol、1.2当量)を加え、60℃で5時間加熱撹拌した。
反応終了後、反応液をセライトでろ過し、クロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を10質量%塩酸水溶液で1回、10質量%食塩水で3回洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過後、溶媒を留去した。留去後の残渣にクロロホルムを加えて溶解し、n−ヘキサンに滴下し、析出した固体をろ過で回収し、n−ヘキサンで洗浄した。これを真空ポンプで減圧して乾燥させ、赤色固体を0.351g得た。
Mw(GPC):9,232
1H−NMR(CDCl3):1.29−1.35(br), 4.11−4.21(br), 7.13−7.22(br), 7.50−7.83(br)
[合成例2]ポリチオフェン誘導体PT−Pの製造
合成例1で得られたポリチオフェン誘導体PT−P−Et0.070gを反応容器に投入し、窒素雰囲気下で、塩化メチレン7ml、アセトニトリル5mlを加えて溶解させた後、ヨードトリメチルシラン0.096gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で1時間撹拌した。反応後、水を加えて、室温で30分間撹拌し、28質量%アンモニア水を加えて粗生成物を溶解させ、クロロホルムで5回洗浄した。水層から水を留去した。留去後の残渣に水を加えて溶解させ、アセトンに滴下し、析出した固体をろ過で回収し、アセトンで洗浄した。これを真空ポンプで減圧して乾燥させ、赤色固体を0.055g得た。
1H−NMR(CD3OD):1.14−1.32(br), 3.82−4.16(br), 7.22−7.78(br)
[合成例3]メチル 2,5−ジブロモチオフェン−3−カルボキシレートの製造
市販のメチル チオフェン−3−カルボキシレート、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸を反応容器に投入し、75℃に昇温した。そこにN−ブロモスクシイミドを加え、75℃で2.5時間加熱した。反応終了後、酢酸エチルで抽出し、有機層を10質量%チオ硫酸ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製(酢酸エチル/ヘキサン=1/10→1/6)し、白色の固体を得た。
1H−NMR(CDCl3):3.87(s,3H),7.35(s,1H)
[合成例4]ポリチオフェン誘導体PT−C−Meの製造
合成例3で得られたメチル 2,5−ジブロモチオフェン−3−カルボキシレートと2,5−ジブロモチオフェン、2,2’−ビピリジル(1.2当量)、1,5−シクロオクタジエン(1.0当量)、およびビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(1.2当量)を反応容器に投入し、窒素雰囲気下でN,N−ジメチルホルムアミドを加え、60℃で4時間加熱した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、クロロホルムで残渣を洗浄した。ろ液を14%アンモニア水、2M塩酸水溶液、水で洗浄し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、溶媒を留去した。これをシリカゲルカラムで精製(クロロホルム/メタノール=100/0→95/5)で精製し、濃赤色固体を得た。
Mw(GPC):2,700
[合成例5]ポリチオフェン誘導体PT−Cの製造
合成例4で得られたポリチオフェン誘導体PT−C−Me、N,N−ジメチルホルムアミドを反応容器に投入し、100℃に昇温した。ここに、20質量%水酸化ナトリウム水溶液(12当量)を滴下し、100℃で2時間加熱した。反応終了後、2M塩酸水溶液を加えた後に、乾固した。得られた固体を水で洗浄し、ろ過して、濃赤色固体を得た。
Mw(GPC):2,700
[実施例1]
[1]光電変換電極の作製
図4に示されるように、表面抵抗値10Ω/sqのFTO(F:SnO2)膜12付きガラス基板11(サイズ:15mm×25mm)上に、チタニアペースト(Ti−Nanoxide T/S,SOLARONIXS社製)をスクリーン印刷法により塗布し、120℃で3分間乾燥させた後、500℃で30分間焼成し、チタニア半導体層13を形成した。焼成後のチタニア半導体層13の膜厚を触針式膜厚計(型番:ET4000A、(株)小阪研究所製)で計測したところ、8μmであった。
次に、合成例5で得られたポリチオフェン誘導体PT−Cのジメチルスルホキシド溶液(濃度:0.1mM)に、上記焼成後の基板を浸漬し、ポリチオフェン誘導体PT−C(色素)(図示省略)をチタニア半導体層13に吸着させ、さらに、合成例2で得られたポリチオフェン誘導体PT−Pのジメチルスルホキシド溶液(濃度:0.1mM)に、PT−Cを吸着させた基板を浸漬し、ポリチオフェン誘導体PT−CおよびPT−Pの階層構造を持つ光電変換電極10を作製した。
[2]光電変換電極10の観察
実施例1で得られた光電変換電極10の断面STEM像およびEDS分析結果を図1に示した。実施例1で使用したポリチオフェン誘導体PT−Pはリンを含有しているのに対し、ポリチオフェン誘導体PT−Cはリンを含有していないことに注目し、EDSの分析結果を見ると、A層(上層)にはリン含有量が多いのに対し、B層(下層)にはリンの含有量が少ないため、チタニア上にPT−C、PT−Pの順に階層構造が形成されていることが確認された。
[3]太陽電池セルの作製
直径0.7mmの電解液注入孔を2つ有するFTO膜付きガラス基板15上に、Pt層14を成膜(膜厚:1nm)した対極20の周囲にエチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂膜(ハイミラン、三井・デュポンポリケミカル(株)製)(膜厚:30nm)を配置し、上記で得られた光電変換電極10と貼り合わせた。その後、電解液注入孔から、0.1mol/Lのヨウ化リチウム、0.025mol/Lのヨウ素、0.5mol/Lのジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド、および0.5mol/Lのt−ブチルピリジンを含むアセトニトリル溶液からなる電解質30を注入し、色素増感太陽電池セル1を作製した。
実施例1で得られた光電変換電極10の吸収スペクトルを図2に示す。図2と、後述する比較例2で得られた光電変換電極の吸収スペクトルを示す図3とを比較すると、PT−Cの単独吸着よりPT−CとPT−Pの段階吸着の方が、吸光量が増加していることがわかる。
実施例1で得られた太陽電池セルについて、300〜800nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPCEスペクトルを図5に示す。図5に示されるように、紫外から650nmにわたって光吸収に対応した領域でIPCEが得られていることがわかる。
また、得られた太陽電池セルの電流電圧特性を測定した。その結果と450nmにおけるIPCEを併せて表1に示す。表1に示されるように、測定時によってデータに多少のばらつきはあるものの、1.55%の光電変換効率が得られており、450nmにおけるIPCEは67.6%であることがわかる。
[比較例1]
チタニア半導体層13へ吸着させる色素をポリチオフェン誘導体PT−Pのみに変更した以外は、実施例1と同様にして、光電変換電極および太陽電池セルを作製した。
比較例1で得られた太陽電池セルについて、300〜800nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPCEスペクトルを図6に示す。図6に示されるように、紫外から600nmにわたって光吸収に対応した領域でIPCEが得られていることがわかる。
また、得られた太陽電池セルの電流電圧特性を測定した。その結果と450nmにおけるIPCEを併せて表1に示す。表1に示されるように、1.04%の光電変換効率が得られており、450nmにおけるIPCEは54.8%であることがわかる。
[比較例2]
チタニア半導体層13へ吸着させる色素をポリチオフェン誘導体PT−Cのみに変更した以外は、実施例1と同様にして、光電変換電極および太陽電池セルを作製した。
比較例2で得られた光電変換電極10の吸収スペクトルを図3に示す。
比較例2で得られた太陽電池セルについて、300〜800nmの範囲でIPCEを計測した。得られたIPCEスペクトルを図7に示す。図7に示されるように、紫外から650nmにわたって光吸収に対応した領域でIPCEが得られていることがわかる。
また、得られた太陽電池セルの電流電圧特性を測定した。その結果と450nmにおけるIPCEを併せて表1に示す。表1に示されるように、1.46%の光電変換効率が得られており、450nmにおけるIPCEは56.1%であることがわかる。
1 太陽電池セル(色素増感太陽電池)
10 光電変換電極
11 ガラス基板(光透過性を有する基板)
12 FTO膜(透明導電膜)
13 光増感色素が吸着したチタニア半導体層(多孔質半導体)
14 Pt層
15 ガラス基板
20 対極
30 電解質

Claims (6)

  1. 金属酸化物と、その表面の少なくとも一部を覆う、電子バンド構造の異なる2種類以上の色素を含む増感剤層とを有し、
    前記増感剤層内において、前記2種以上の色素のうち、最低空軌道のエネルギー準位の最も低いものが、前記金属酸化物の表面側に偏在しており、
    前記色素が、式(1)で表されるカルボニルチオフェン化合物および式(5)で表されるフォスフォリルチオフェン化合物であることを特徴とする多孔質半導体。
    〔(式中、R 1 〜R 6 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表し、
    m、n、oおよびpは、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m+n+o、かつ、2≦m+n+o+p≦1,000を満足し、
    Zは、下記式(2)〜(4)から選ばれる2価の有機基であり、
    7 〜R 16 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表す。)
    (式中、R 17 〜R 26 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表し、
    m’、n’、o’およびp’は、それぞれ独立して、0または1以上の整数を表し、1≦m’+n’+o’、かつ、2≦m’+n’+o’+p’≦1,000を満足し、
    Yは、下記式(6)〜(8)から選ばれる2価の有機基であり、
    27 〜R 36 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜20アルキル基を表す。)〕
  2. 前記が、前記式(2)で表される2価の有機基であり、前記Yが、前記式(6)で表される2価の有機基である請求項記載の多孔質半導体。
  3. 前記2種類以上の色素が、前記金属酸化物の表面側から最低空軌道のエネルギー準位の低い順に階層状に偏在する請求項1または2記載の多孔質半導体。
  4. 前記増感剤層が、前記2種以上の色素を、最低空軌道のエネルギー準位の低い順に前記金属酸化物上に吸着させて形成された請求項1〜3のいずれか1項記載の多孔質半導体
  5. 光透過性を有する基板と、この基板に積層された透明導電膜と、この透明導電膜に積層された金属酸化物からなる多孔質半導体とを有し、
    前記多孔質半導体が請求項1〜4のいずれか1項記載の多孔質半導体であることを特徴とする半導体電極。
  6. 請求項5記載の半導体電極と、対極と、これら半導体電極および対極間に介在する電解質と、を備えて構成される色素増感太陽電池。
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