JP5568965B2 - ロール状長尺炭素繊維シートの製造方法と、ロール状に巻き取られた長尺炭素繊維シート前駆体及び長尺炭素繊維シート - Google Patents
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Description
本発明のロール状に巻き取られた長尺の炭素繊維シートの製造方法の第1の基本構成は、紙管上をロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート前駆体又は第一炭素繊維シートの端部に、炭素繊維前駆体とフェノール樹脂とからなるシート状接着材を配置する工程と;第一炭素繊維シート前駆体又は第一炭素繊維シートの端部に第二炭素繊維シート前駆体又は第二炭素繊維シートの端部を重ねる工程と;その重なり部を熱プレス装置で加熱加圧して接着し、繋ぎ合わせた後に第二炭素繊維シート前駆体又は第二炭素繊維シートをロール状の第一炭素繊維シート前駆体又は第一炭素繊維シートに巻取る工程と;前記繋ぎ合わされたロール状の炭素繊維シート前駆体又は炭素繊維シートを巻き出しながら連続的に炭素化する工程とを含んでなるロール状長尺炭素繊維シートの製造方法にある。
まず、本発明に係る長尺の炭素繊維シート前駆体及び長尺の炭素繊維シートについて述べる。
図1〜図5は、比較的長尺の第一炭素繊維シート前駆体11の端部と、同じく比較的長尺の第二炭素繊維シート前駆体12の端部とを、両側端部が互いに揃えられた状態で長手方向に重ねられ、まっすぐに繋ぎ合わされたときの多様な接続部の例を平面図で示している。本実施形態にあっては、比較的長尺の第一炭素繊維シート前駆体11は予め紙管にロール状に巻き取られた状態にあり、比較的長尺の第二炭素繊維シート前駆体12も同じく別の紙管に予め巻き取られた状態にある。ただし、本発明にあっては、炭素繊維シート前駆体の端部と炭素繊維シートの端部とを後述するシート状接着材又は液状接着剤により繋ぎ合わせる場合をも含んでおり、その場合にも繋ぎ合わされた長尺シートは、炭素化工程を経て、シート状接着材又は液状接着剤とともに炭素化される。
繋ぎ合わされる第一及び第二炭素繊維シート前駆体11,12は、炭素化可能な繊維又は炭素化された繊維を含むシートであり、織物状、不織布状、ペーパー状のいずれでもよい。第一及び第二炭素繊維シート前駆体11,12の長さ、厚さ及び目付は、使用目的に応じて適宜設定できるが、炭素化された炭素繊維シートが亀裂や破断なしに円滑にロール状に巻き取りを可能にするには、例えば、長さは50〜1500m、厚さは0.1〜10mm、目付は10〜200g/m2 であることが好ましい。
また、前記接着剤21bに使用される炭素材においても適宜選択できる。例えば、黒鉛粉、カーボンブラック、ミルドファイバー等を用いることができ、塗布厚については塗布層ごとに50〜100μm程度で均一に塗布することが好ましい。
本発明に係る複数の炭素繊維シート前駆体を繋ぎ合わせた長尺のロール状炭素繊維シート前駆体14及び最終製品としての長尺のロール状炭素繊維シート15は、例えば、繋ぎ合わせる2以上のロール状の炭素繊維シートを予め製造しておき、図6に示すように、それらを上述の構成となるように上記シート状接着材21a又は前記接着剤21bで繋ぎ合わせたのち、図7に示すように、先に製造された複数の炭素繊維シート前駆体を繋ぎ合わせた長尺のロール状炭素繊維シート前駆体14上に直接巻き取り、或いは図8に示すように、前記シート状接着材21a又は接着剤21bで複数の炭素繊維シート前駆体を繋ぎ合わせた長尺のロール状炭素繊維シート前駆体14を、図9に示すように、連続的に熱処理して製造することができる。この方法によれば、炭素化を行う熱処理炉の稼働効率を高めることができるばかりでなく、最終製品である長尺の炭素繊維シートをロール状に形成できるため、以降の製品の取り扱いが容易となり、二次加工などの作業効率や搬送効率などを高めることが可能となる。
以下、この製造方法について図7〜図9に基づいて具体的に説明する。
なお、複数の炭素繊維シート前駆体を繋ぎ合わせた長尺のロール状炭素繊維シート前駆体14は、製造される炭素繊維シートの用途に応じて、図7に示すように必要枚の数炭素繊維シート前駆体14a,14b,14c……を繋ぎ合されてもよく、各繋ぎ合わせ箇所における繋ぎ合わせの寸法や形態は独立して設定できる。
なお、後述するように、炭素繊維シート前駆体を複数の温度で熱処理する場合、途中の段階まで熱処理したシートも炭素繊維シート前駆体に含まれるものとする。
炭素化炉内及び前炭素化炉内には、図示を省略するが、屈曲部材が設けられていることが好ましい。そして、炭素繊維シート前駆体を前記屈曲部材に接触させながら熱処理炉内を走行させることが好ましい。こうすることで、得られる炭素繊維シートにシワや凹凸が発生しにくくなる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されないことは、以上の説明からも理解できるところであろう。
12 第二炭素繊維シート前駆体
14 複数の炭素繊維シート前駆体を繋ぎ合わせた長尺のロール状炭素繊維シート前駆体
15 最終製品としての長尺のロール状炭素繊維シート
20 重なり部
21a シート状接着材
21b 接着剤
22 仮留め部(両端部)
31 前熱処理炉
32 焼成炉
34 巻出し部
35 熱プレス装置
35a 上部プレス板
35b 下部プレス板
36 多孔質炭素繊維シート
37 巻取り部
38 ニップロール
41 第1シャフト
42 第2シャフト
43 紙管
Claims (6)
- ロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート前駆体の端部に又はロール状に巻き取られた第一炭素繊維シートの端部に、炭素繊維前駆体とフェノール樹脂とからなるシート状接着材を配置する工程と;
前記第一炭素繊維シート前駆体の端部又は前記第一炭素繊維シートの端部に第二炭素繊維シート前駆体の端部又は第二炭素繊維シートの端部を重ね重なり部をつくる工程と;
その重なり部を熱プレス装置で加熱加圧して、繋ぎ合わせた後に、第二炭素繊維シート前駆体又は第二炭素繊維シートをロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート前駆体上に又はロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート上に巻き取り、繋ぎ合わされてロール状に巻き取られた巻き取り体をつくる工程と;
前記繋ぎ合わされてロール状に巻き取られた巻き取り体から巻き出しながら連続的に炭素化して巻き取る工程と;
を含んでなるロール状長尺炭素繊維シートの製造方法。 - 紙管上をロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート前駆体の端部に又はロール状に巻き取られた第一炭素繊維シートの端部にフェノール樹脂と炭素材とからなる接着剤を塗布する工程と;
前記第一炭素繊維シート前駆体の端部又は第一炭素繊維シートの端部に第二炭素繊維シート前駆体の端部又は第二炭素繊維シートの端部を重ね重なり部をつくる工程と;
その重なり部を熱プレス装置で加熱加圧して、繋ぎ合わせた後に第二炭素繊維シート前駆体又は第二炭素繊維シートを、ロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート前駆体上に又はロール状に巻き取られた第一炭素繊維シート上に巻き取り、繋ぎ合わされてロール状に巻き取られた巻き取り体をつくる工程と;
前記繋ぎ合わされてロール状に巻き取られた巻き取り体から巻き出しながら連続的に炭素化して巻き取る工程と;
を含んでなるロール状長尺炭素繊維シートの製造方法。 - 前記シート状接着材を第一炭素繊維シート前駆体の端部に又は第一炭素繊維シートの端部にシート長手方向に対して不連続となるように配置し、次いで前記第二炭素繊維シート前駆体の端部に又は前記第二炭素繊維シートの端部に重ねて接着したのち、その一方にロール状に巻き取り、これを順次複数回繰り返し行って単一のロール状炭素繊維シート前駆体又はロール状炭素繊維シートを得ることを含んでなる請求項1記載の長尺炭素繊維シートの製造方法。
- 前記接着剤を第一炭素繊維シート前駆体の端部に又は第一炭素繊維シートの端部にシート長手方向に対して不連続となるように塗布し、次いで前記第二炭素繊維シート前駆体の端部に又は前記第二炭素繊維シートの端部に重ねて接着したのち、その一方にロール状に巻き取り、これを順次複数回繰り返し行って単一のロール状炭素繊維シート前駆体又はロール状炭素繊維シートを得ることを含んでなる請求項2記載の長尺炭素繊維シートの製造方法。
- 炭素繊維シート前駆体端部同士が重なっており、その重なり部が炭素繊維前駆体とフェノール樹脂とからなるシート状接着材層又はフェノール樹脂と炭素材からなる接着剤層を介して繋ぎ合わされてロール状に巻き取られた長尺炭素繊維シート前駆体であって、前記重なり部の接着層が炭素繊維シート前駆体の長手方向に対して不連続に配されてなるロール状の長尺炭素繊維シート前駆体。
- 前記炭素繊維シート前駆体を連続的に炭素化してなる炭素繊維シートの端部同士が重なっており、その重なり部が前記シート状接着材又はフェノール樹脂と炭素材からなる接着剤を炭素化してなる炭化物接着層を介して繋ぎ合わされてロール状に巻き取られた長尺炭素繊維シートであって、前記炭化物接着層が炭素繊維シートの長手方向に対して不連続に配されてなるロール状の長尺炭素繊維シート。
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