JP5566958B2 - エレベータシステム - Google Patents

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Description

本発明はエレベータシステムに係り、特に乗りかごと釣り合い錘をメインロープで繋ぎ、このメインロープを巻上機のシーブで巻き上げてメインロープとシーブの間の摩擦によって乗りかごを昇降させるエレベータシステムに関する。
一般に、エレベータシステム(以下では単にエレベータと称する。)はトラクション方式と呼ばれるものが多く普及している。このトラクション方式は乗りかごと釣り合い錘がメインロープによって懸架されており、巻上機でメインロープを巻き上げることにより乗りかごと釣り合い錘が逆方向に上下に昇降するものである。
最近のエレベータは機械室レスエレベータが主流となりつつあり、これは巻上機を昇降路内に配置することが大きな特徴となっている。そして、巻上機を乗りかご或いは釣り合い錘の上部に配置する構成と、巻上機を乗りかごと昇降路壁の隙間に配置する構成の2つに大別される。
この機械室レスエレベータでは動滑車の原理を用いて乗りかごと釣り合い錘にプーリを配置し、巻上機によるメインロープ巻き取り量が乗りかごの移動量の2倍となる、いわゆる2対1ローピングの構成をとる場合が多い。これによると巻上機の巻き取りに必要な力を低減できるものである。
この構成によれば、巻上機によるメインロープ巻き取り量と乗りかごの移動量が等しい1対1ローピングに比べて巻き取りに必要なトルクが少なく済むためモータ等から構成される巻上機を小型化することができる。
ところで、エレベータの乗りかごが移動する昇降路は、昇降路の水平面の通路断面積と乗りかごの天井部と昇降路頂部の間の隙間を縮小することが強く要請されている。
このため、2対1ローピングと併せ、巻上機(モータ含む)を複数台設置して定格トルクの小さい小型モータを用い、これによって乗りかごの天井部と昇降路頂部の間の隙間を縮小することが提案されてきている。
乗りかごの天井部と昇降路頂部の間の隙間を縮小する機械室レスエレベータ、並びに複数のモータを用いたエレベータとしては、例えば特許文献1に記載のようなエレベータが提案されている。
この特許文献1に記載のエレベータは、特許文献1の図1及び図2にあるように1対1ローピングで乗りかごの下端と釣り合い錘をメインロープで連結し、昇降路頂部にアウターロータ式のモータを使用した巻上機を配置している。これにより機械室を不要とし、かつ乗りかごの天井部と昇降路頭頂部の間の隙間をできるだけ縮小する構成を実現している。
また、特許文献1に記載のエレベータは、特許文献1の図4及び図5にあるように乗りかご上部と釣り合い錘をメインロープで連結し、2個のモータを釣り合い錘の上方に設置する構成や、あるいは乗りかごと釣り合い錘の各々の上方にモータを設置する構成を提案している。
これによれば、巻上機を2個に分割することによって1台あたりのモータに必要なトルクを1個で駆動するときに比べて半分にすることができるので、その結果として巻上機を小型化することができる。
特開平7−117957号公報
特許文献1に記載のエレベータ構成では、機械室を不要とすることを目的として巻上機を乗りかご或いは釣り合い錘の上部に配置する構成と、巻上機を乗りかごと昇降路壁の隙間に配置する構成の2つを示している。
特許文献1においては巻上機に胴長型のアウターロータ式モータを用いているが、鋼線ロープを用いた場合、メインロープにはシーブに巻き付ける屈曲率に制限がある。小さい屈曲率(小径のシーブ)のシーブに巻きつけると無理やりメインロープを曲げることになってメインロープの短寿命化を招く恐れがある。
これを防ぐためにはメインロープの直径dを例えば10ミリメータとすると、その40倍以上の400ミリメータの直径Dを有するシーブが必要といわれている。
そのため、通常に使用されているアウターロータ式モータではシーブの直径が400ミリメータであるので、巻上機としてみると更に体格寸法は大きくなるものである。
例えば、釣り合い錘の幅が約200ミリメータの場合には巻上機が釣り合い錘からはみ出した寸法分だけ余計に昇降路の水平方向の通路断面積を拡大しなければならない。
更に、乗りかごと釣り合い錘をつなぐメインロープは両端で昇降路壁に固定されるメインロープ端部を有しており、このメインロープ端部には張力調整用のばねなどが設けるので、このための寸法を昇降路に確保することが必要である。よって、これらの部品の配置寸法を確保しながら釣り合い錘の上部に巻上機を配置するには昇降路の高さ寸法も拡大せねばならない。
本発明は上述したような課題を総合的に検討し、エレベータを構成する部品を特定の構造、数値に規定してエレベータとして昇降路の通路断面積と昇降路の高さの縮小を図ることができるエレベータを提供することを目的としている。
本発明の特徴は、乗りかごと釣り合い錘にそれぞれプーリを設けて2対1ローピングとし、メインロープの直径dとシーブの直径Dの関係がD/d<20となる柔軟性を有するメインロープとシーブを用いて乗りかごと釣り合い錘のそれぞれを連結し、巻上機が釣り合い錘の上方で釣り合い錘の長辺に対して巻上機の回転軸が平行になる向きに配置され、更に巻上機は複数の巻上機よりなり、巻上機の夫々のシーブには複数のメインロープが巻き掛けられているエレベータシステムにある。
以上述べたように、2対1ローピングと、シーブの直径Dとメインロープの直径dの比がD/d<20になる柔軟性を有するメインロープとシーブを採用してモータとシーブを小型化し、この小型化によって巻上機の幅が釣り合い錘の幅と同等かそれ以下の巻上機とし、この巻上機を釣り合い錘の作動範囲より上側で、しかも釣り合い錘の長辺とモータの軸が平行で且つ釣り合い錘の上側への投影範囲内に配置したので、昇降路の水平方向の通路断面積を縮小でき、また昇降路の高さ寸法も縮小できるという効果を奏するものである。
本発明の一実施例になるエレベータの全体の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施例になるエレベータの昇降路の断面を示す断面図である。 本発明の一実施例になるエレベータに使用される柔軟性を有するメインロープの断面図である。 本発明の他の実施例になるエレベータの昇降路の断面を示す断面図である。 本発明の更に他の実施例になるエレベータの巻上機の側面を示す側面図である。 第4図のP方向矢視図を示す正面図である。 本発明の更に他の実施例になるエレベータの巻上機と釣り合い錘を示す正面図である。 本発明の更に他の実施例になるエレベータの昇降路の断面を示す断面図である。
以下、図面に基づき本発明の一実施例になるエレベータの構成を説明するが、図1と図2に基づいて大略を説明する。
一般に、エレベータは乗りかご1と釣り合い錘2をメインロープ3でつなぎ、メインロープ3の途中に巻上機5を配置してメインロープを巻き上げ、この巻き上げ動作で乗りかご1と釣り合い錘2を上下逆方向に昇降させるものである。
本実施例のメインロープ3は2本の対で用いられるもので、メインロープ3の一端30aには張力調整用のばね31が設けられて昇降路壁に固定された梁32に懸架され、もう一方の他端30bも張力調整用のばね31が設けられて昇降路壁に固定された梁32に懸架されている。
乗りかごの1の天井部には2個のプーリ6aとプーリ6bが固定されており、乗りかご1は巻上機5によって昇降されるようになっている。尚、プーリ6aとプーリ6bは乗りかご1の底部に設けられても良いものである。
図2は乗りかご1の天井部に配置したプーリ6aとプーリ6bの状態を示しており、各プーリ6a、6bには2個のメインロープ案内溝12aとインロープ案内溝12bが設けられ、各メインロープ3a、3bが通過するようになっている。各メインロープ3a、3bはプーリ6bを抜けると巻上機5のシーブ9aとシーブ9bに導かれる。
巻上機5は一対の単位巻上機5aと単位巻上機5b(以下単に巻上機とする。)より構成されており、巻上機5aと巻上機5bは第1モータ10aと第2モータ10b及びそれぞれの第1モータ10aと第2モータ10bによって回転されるシーブ9aとシーブ9bより構成され、巻上機5は昇降路壁に固定された梁32に設置されている。
巻上機5aと巻上機5bは図1及び図2からわかるように対向して配置されており、互いのシーブ9aとシーブ9bの間の距離がプーリ6bのメインロープ案内溝12aとインロープ案内溝12bの間隔に近いものとなっている。このように間隔を決めると、メインロープ3aとメインロープ3bのプーリ6bのメインロープ案内溝12aとインロープ案内溝12bから出てくる角度が小さくなり、好ましくは平行になりメインロープ3aとメインロープ3bの寿命を長くできる効果がある。
巻上機5は乗りかご1とは反対側で釣り合い錘2に固定されたプーリ8とメインロープ3a及びメインロープ3bで連結されており、プーリ8にはプーリ6aと同様に2個のメインロープ案内溝12aとメインロープ案内溝12bが設けられている。
このプーリ8は釣り合い錘2の長辺方向に沿って取り付けられ、図1において釣り合い錘2の上側方向の投影面積内に収まるように配置されている。つまり、釣り合い錘2の長辺に対してプーリ8の回転軸が直交するように取り付けられている。
このように、2本のメインロープ3a、3bは昇降路壁の梁32に懸架された一端30aを出発点として乗りかご1のプーリ6aとプーリ6bを通過し、プーリ6aとプーリ6bを抜けて巻上機5のシーブ9aとシーブ9bを通って釣り合い錘2のプーリ8に入り、メインロープの他端30bに至って昇降路壁の梁32に懸架されるようになっている。
そして、この実施例によると乗りかご1と釣り合い錘2に動滑車であるプーリ6a、プーリ6b及びプーリ8を設けてあるので、シーブ9a、9bのメインロープ巻き取り量に対して、乗りかご1の移動量が1/2となる2対1ローピングの構成となっている。
したがって、乗りかご1の移動量は1/2であるが巻き上げに必要な力は1対1ローピングの場合に比べて少なくても良くなり、第1モータ10aと第2モータ10bに必要なトルクを低減して巻上機5aと巻上機5bの小型化を図ることができる。
釣り合い錘2が配置される昇降路の上方空間には梁32が固定され、この梁32に2台の巻上機5a及び巻上機5bが設置されおり、それぞれの巻上機軸に取り付けられたシーブ9аとシーブ9bにメインロープ3を巻き掛けている。
上述したように、メインロープ3a、3bはそれぞれ乗りかご上部のプーリ6aとプーリ6bを介して、その一端を建屋側に直接固定し、他端は釣り合い錘2の上面に設置したプーリ8を通過して建屋側に固定されている。
尚、2台の巻上機5aと巻上機5bは乗りかご1に不要な振動が発生しないように図示しない制御装置で作動を同期させて駆動制御されている。
ここで、第1モータ10aと第2モータ10bに必要なトルクはシーブ9aとシーブ9bの直径に比例して大きくなる。つまり、シーブ9aとシーブ9bの直径が大きくなるとメインロープ3a、3bが作用している作用点までのモーメントの腕の長さが長くなってより大きなトルクが必要となってくるからである。よって、第1モータ10aと第2モータ10bをより小型化のためにはシーブ9aとシーブ9bの直径を小さくするアプローチが必要である。
ところが、一般にエレベータに使用するメインロープは鋼線からなるメインロープであり、このメインロープはシーブ9aとシーブ9bの直径をDとし、メインロープの直径をdとした場合、鋼線からなるメインロープでは少なくともD/d>40で用いることが求められている。
このような要請は例えば、建築基準法および同法関連法令、昇降機技術基準の解説内のロープ式エレベータの強度検証法に記載されている。
したがって、第1モータ10aと第2モータ10bに必要なトルクを低減するべく、シーブ9aとシーブ9bの直径を小さくして第1モータ10aと第2モータ10bを小型化しようとするアプローチに対して、上述したように鋼線を使用するメインロープではこのアプローチを阻害することになる。
これに対して、例えば、細素線で構成され、その外周を合成樹脂で被覆したロープやベルト等の柔軟性の高いメインロープを用いればシーブ9aとシーブ9bの直径を小さくすることができるので上述のアプローチに沿ったものとなる。
つまり、鋼線を使用したロープの場合はシーブ9aとシーブ9bの直径を小さくすると無理やり鋼線を曲げることになって寿命が短くなるが、柔軟性の高いロープではこのようなことがなくなりシーブ9aとシーブ9bの直径を小さくしても寿命が長くできるものである。
例えば、シーブ9aとシーブ9bの直径を1/2に小径化すればモータ10aとモータ10bに必要なトルクも1/2で済むので、巻上機5aと巻上機5bの幅寸法を小型化することが可能となる。
上述した柔軟性の高いメインロープは素線を細線化するとともに材料に高張力鋼を用いることによって得られ、鋼線の場合と比べてD/d=20以下でも鋼線のメインロープと同等の疲労強度と長期信頼性を実現することができる。
この柔軟性を有するメインロープとしては図3に示されるものを採用すると良く、以下のような構成にして柔軟性を有するメインロープ3a(3b)が得られる。
図3において、細素線300を6本集めて単位素線301を形成し、また、この単位素線301を6本集めて基本素線302を形成し、更にこの基本素線302を5本集めて本線とし、これらの周囲から柔軟性を有する合成樹脂303でモールドしてメインロープ3a(3b)が得られるものである。
本発明においては上述したアプローチを行う上で、シーブの直径Dとメインロープの直径dの比がD/d<20になるメインロープとシーブを採用することが重要である。このためには柔軟性の高いロープ材料を使用することが必要となってくる。
このようにして、モータとシーブを小型にすることが可能となったが、このアプローチによれば釣り合い錘2の幅に合わせたモータとシーブの小型化が実現できるものである。つまり、釣り合い錘2の幅と同等かそれ以下の寸法のモータとシーブの小型化が実現できるものである。
次に、第1モータ10aと第2モータ10bの配置方法について詳細に説明する。
図1及び図2において、第1モータ10aと第2モータ10bは釣り合い錘2の作動範囲より上側の梁32に固定されており、かつ第1モータ10aと第2モータ10bは各々が独立に備えたシーブ9aとシーブ9bを対向させ、かつ2個の第1モータ10aと第2モータ10bのモータ軸が同一線上になるように設置されている。
第1モータ10aと第2モータ10bは幅方向寸法よりも軸方向寸法が短い薄型タイプや、幅寸法よりも軸方向寸法が長い胴長タイプを使用することができる。
本実施例では釣り合い錘2との関係から胴長型の第1モータ10aと第2モータ10bを使用しており、巻上機の最大幅寸法がつり合い重り2の幅寸法と同等か或いはそれ以下となるようなモータが使用されている。この場合、先に述べたようにシーブもこの関係を備えていることが好ましい。
尚、胴長型のモータを使用する理由は、釣り合い錘2の上側に向けた投影面積内に収まるようにするためにはモータは必然的に小型でなければならないが、小型にしたときにトルクがより多く得られるようにするためである。
このような構成によれば、釣り合い錘2の作動範囲の上側で、且つ釣り合い錘2の上側に向けた投影面積内に位置するように巻上機5aと巻上機5bが設けられるので、乗りかご1と巻上機5aと巻上機5bとが昇降路の同一断面内で干渉することがなくなり昇降路の断面積を縮小できる。つまり、釣り合い錘2の作動範囲の投影面積範囲に巻上機5が配置できるので昇降路の断面積を縮小できるものである。
また、巻上機5aと巻上機5bが乗りかご1の上部ではなく、その横側に配置することが可能となるので、乗りかご1の天井部と昇降路頂部の間の隙間を縮小することができる。つまり、乗りかご1の上部に巻上機5aと巻上機5bが存在しなくなる分だけ隙間が短縮できるわけである。
また、シーブ9aとシ−ブ9bを対向させることによって、メインロープ3aとメインロープ3bの距離を近づけてシーブ9a、9bの下方で釣り合い錘2に入射する角度を小さくでき、これによってメインロープ3aとメインロープ3bの寿命を長くすることに貢献できる。
また、シーブ9aとシーブ9bにはメインロープの本数によって総本数を分割して配置できる、例えば、メインロープ3aと メインロープ3bのそれぞれが2本で構成されたとすると、メインロープの総本数は4本となるが、巻上機5が巻上機5aと巻上機5bの2個の場合は各々のシーブ9aとシーブ9bに巻き掛けるロープは2本ずつとなる。よって、巻上機5とメインロープの総本数は偶数とするのが望ましい。
このような本実施例の構成によれば、モータ軸にかかる吊り下げ荷重を1つのシーブで全ロープを吊り下げする場合に比べて半分で済むため、第1モータ10aと第2モータ10bの軸およびそれを支える筐体を小型化することができる。
また、巻上機5の数は本実施のような2個に限定されず、3個以上であっても良く、例えば、ロープ本数が8本の場合には巻上機を4個としても良いことはいうまでもない。
以上述べたように、2対1ローピングと、シーブの直径Dとメインロープの直径dの比がD/d<20になる柔軟性を有するメインロープとシーブを採用してモータとシーブの小型化し、この小型化によって巻上機の幅が釣り合い錘の幅と同等かそれ以下の巻上機とし、この巻上機を釣り合い錘の作動範囲より上側で、しかも釣り合い錘の長辺とモータの軸が平行で且つ釣り合い錘の上側への投影範囲内に配置したので、昇降路の水平方向の通路断面積を縮小でき、また昇降路の高さ寸法も縮小できるという効果を奏するものである。
次に図4を用いて本発明の他の実施例になるエレベータを詳細に説明するが、図2に示す実施例と異なっているのは乗りかご1の天井部に設けたプーリ6がプーリ6aとプーリ6bの組みを一対とすると、プーリ6cとプーリ6dのもう一対の組みが所定距離をおいて設けられていることである。
更に、これに併せ、巻上機5aと巻上機5bのシーブ9aとシーブ9bもこの所定距離に併せて間隔をおいて梁32上に設けられている。
そして、プーリ6aとプーリ6bにはメインロープ3aが通され、プーリ6cとプーリ6dにはメインロープ3bが通されるようになり、メインロープ3aとメインロープ3bは巻上機5aと巻上機5bのシーブ9aとシーブ9bに巻き掛けられている。
このような構成によると、メインロープ3aとメインロープ3bの間隔が広く取れるので乗りかご1の吊り下げ安定性が向上するといった効果、メインロープ3aとメインロープ3bの絡みの危険性を低減できるといった効果及びメインロープ3aとメインロープ3bが各プーリの案内溝に円滑に入り込めるようになって寿命を長くすることができるといった効果の少なくともいずれか一つの効果が期待できるものである。
尚、本実施例では乗りかご1のプーリ6を二対だけ準備したが、釣り合い錘2に設けられているプーリ8についても乗りかご1のそれぞれのプーリに対応して2個用いることができる。
次に、本発明の更に他の実施例である昇降路上部の巻上機5aと巻上機5bの配置例を図5及び図6を用いて説明する。
図1〜図3に示す実施例では、巻上機5aと巻上機5bは互いに対向する形態で梁32に固定されているので巻上機5aと巻上機5bの軸方向長さが加算されて横方向に長い巻上機5となっている。
これに対して、本実施例では巻上機5の横方向の長さ(軸方向長さ)を短くする構成を提案するもので、巻上機5全体の軸方向の総長さ寸法Lを短縮するために、巻上機5aと巻上機5bを高さ方向に積み上げるように設置したことを特徴としている。
2台の巻上機5aと巻上機5bはモータ軸方向に所定量ずらして配置されており、下方に位置する第2モータ10bのシーブ9bは上方の第1モータ10aのシーブ9aよりも軸方向にSだけずらされており、第1モータ10aのシーブ9aへ巻き掛けられているメインロープの通過を妨げないようになっている。
そして、第1モータ10aの設置ベース24aと第2モータ10bの設置ベース24bは連結部材23を介して結合されており、最終的に1つの巻上機ベース26に防振ゴム25を介して固定されている。
巻上機5aと巻上機5bは隣接する居室への固体伝搬音を防止することと、乗りかご1の振動を低減するために防振ゴムを設置するが、本実施例によれば防振ゴム25を各々の第1モータ10aと第2モータ10bの設置ベース24a及び24bに設ける必要がなく、これによって、部品点数を削減し、巻上機5aと巻上機5bの高さ方向の長さを縮小することができる。
この実施例の場合、巻上機5aと巻上機5bを高さ方向に積み上げるための空間が必要となるが、乗りかご1を軽量化することによって釣り合い錘2の軽量化(釣り合い錘の積層枚数を低減できる)も可能になり、この結果、巻上機5aと巻上機5bを高さ方向に積み上げるための空間を釣り合い錘2の上方に確保することが可能となる。
尚、本発明の実施例で使用される合成樹脂303で被覆された柔軟性のあるメインロープは一般的に従来の鋼線を使用したメインロープに比べて摩擦係数を高めることができるので、乗りかご1を軽量化した場合では鋼線を使用したメインロープは滑りを生じ易いが、合成樹脂303で被覆されたメインロープは鋼線を使用したロープに比べて有利である。
2台の第1モータ10aと第2モータ10bには、モータ軸に固定されて回転するブレーキディスクまたはブレーキドラムをシューで押し付けてブレーキをかけるブレーキ機構21aとブレーキ機構21bがシーブ9aとシーブ9bの反対側に取り付けられている。
これによって、乗りかご1が所定の階に停止した際に乗りかご1が昇降しないようにしているものであるが、ブレーキ機構21a及びブレーキ機構21bのうち一方が故障したり、ブレーキシューが異常に摩耗した場合でも、他方のブレーキ機構が働くので乗りかご1の動き出しを防止したり、速度の上昇を抑制することができる。
このブレーキ機構は第1モータ10aや第2モータ10bに取り付けているが、モータの数が多くなった場合には乗りかご1に2重系を備えた制動ブレーキ(図示せず)を設ければ、個々のモータにブレーキ機構を取り付けなくとも良い。
次に、本発明の更に他の実施例である、図5及び図6で説明した巻上機5aと巻上機5bの配置例を採用した場合の釣り合い錘2に取り付けられるプーリの配置例を説明する。
図7において、釣り合い錘2には上述の通り高さ方向の長さを縮小する要請が多くあり、このため、本実施例では小型のプーリ11aとプーリ11bの2個を釣り合い錘2の上部に取り付けたものである。この実施例の場合では、釣り合い錘2の長辺に対してプーリ11aとプーリ11bの軸心が直交するように、言い換えればプーリ11aとプーリ11bが釣り合い錘2の長に沿って、且つ釣り合い錘2の上側に見た投影面積内に位置するように配置されている。
そして、各々のプーリ11aとプーリ11bはロープ総本数Nに対してN/2本ずつのメインロープ3aとメイン ロープ3bを巻き掛けている。
この構造によれば、各々のプーリ11aとプーリ11bの軸にかかる荷重は1個のプーリですべてのロープを巻き掛けた場合に比べて半分となるため、モータ1台あたりの軸およびプーリを軽量にすることができる。
更に、プーリ11aとプーリ11bの案内溝の数はN/2個でよいので、釣り合い錘2に設置したプーリを薄型化することが可能となり、これを設置する釣り合い錘2も薄型化が可能となる。
また、昇降路の上部に設けた第1モータ10aと第2モータ10bはプーリ11aとプーリ11bから出てシーブ9aと シーブ9bに入射する角度が小さくなるように軸方向にずらして配置すれば、メインロープ3aと メインロープ3bの摩耗を抑制すると共に、乗りかご1の振動を抑えることができる。特に周囲を合成樹脂303で被覆したロープにおいては入射角度を小さくすることによって外周の合成樹脂303の摩耗を軽減する効果が大きいものである。
次に、本発明の更に他の実施例になるエレベータについて昇降路の断面を示す図8用いて説明する。
図8は釣り合い錘2を乗りかご1の側面に配置したエレベータの昇降路の断面図を表わしており、乗りかご1の上面にはプーリ6aとプーリ6bが配置され、メインロープ3aとメインロープ3bが案内溝12aと案内溝12bを通過する。
更に、メインロープ3aとメインロープ3bは釣り合い錘2の上部のシーブ9aとシーブ9bに巻き掛けられて建屋側に固定される。
そして、巻上機5aと巻上機5bは釣り合い錘2の走行を案内するレール13aとレール13bを連結する梁(図示しないが図1に示す梁32である)に固定されている。
通常のエレベータの場合、プーリ6aとプーリ6bに加工した案内溝12aと案内溝12bの間隔Wはメインロープ直径dにロープ3aとロープ3bの許容振れ量を足した寸法である。
本実施例によれば、間隔Wはメインロープの直径dに比べて十分大きく、例えばメインロープの直径dの2倍以上に設定して乗りかご1上部のプーリ6aとプーリ6b及びシーブ9aとシーブ9bの入射角度が最小となるように決定すればよい。
これによって、メインロープ3aとメインロープ3bの表面の摩耗を抑制すると共に、乗りかご1の振動を抑えることができる。
また、本実施例によれば、巻上機5は巻上機5aと巻上機5bの2台があるので、万一1台の巻上機が故障した場合には乗りかご1と釣り合い錘2の荷重アンバランス状態を監視して、残された巻上機で乗りかごを上昇もしくは下降させることができる。
アンバランス状態の確認方法としては、乗りかご1の荷重検出計もしくは、ロープ張力、モータトルクの方法があるのでいずれかの情報を用いればよい。
また、片方の巻上機が故障した場合では2台の巻上機が正常な場合に比べて総トルクは減少するが、復旧の際の短時間であれば正常な巻上機の最大トルク付近で乗りかごを低速で昇降させることができる。
1…乗りかご、2…釣り合い錘、3…メインロープ、5a…巻上機、5b…巻上機、6a…乗りかごのプーリ、6b…乗りかごのプーリ、8…釣り合い錘のプーリ、9a…シーブ、9b…シーブ、
10a…モータ、10b…モータ、11…釣り合い錘プーリ、12a…プーリの案内溝、12b…プーリの案内溝、13…釣り合い錘レール、14…かご側レール、21…ブレーキ、23…連結部材、24…設置ベース、25…防振ゴム、26…巻上機ベース。

Claims (7)

  1. 一端が昇降路に固定されたメインロープが通過するプーリを備えた前記昇降路を昇降する乗りかごと、他端が昇降路に固定されたメインロープが通過するプーリを備えた前記昇降路に沿って昇降する釣り合い錘と、前記釣合い錘と前記乗りかごの間で前記メインロープが巻き掛けられたシーブ及びこのシーブを回転させるモータより構成された巻上機とを備えたエレベータシステムにおいて、
    前記メインロープが柔軟性を有するメインロープであって、しかも前記メインロープと前記シーブは前記メインロープの直径をdとし、シーブの直径をDとしたときD/d<20となる関係を有し、
    更に、前記巻上機が前記釣り合い錘の上方で前記釣り合い錘の長辺に対してその回転軸が平行になる向きに配置されていると共に、
    前記巻上機は複数の単位巻上機よりなり、前記単位巻上機の夫々のシーブには複数のメインロープが巻き掛けられていることを特徴とするエレベータシステム。
  2. 請求項1に記載されたエレベータシステムにおいて、前記シーブの直径は前記釣り合い錘の幅と同等かそれ以下であることを特徴とするエレベータシステム。
  3. 請求項1に記載されたエレベータシステムにおいて、前記複数の単位巻上機は2台の前記単位巻上機よりなり、前記単位巻上機の夫々の前記シーブには2本のメインロープが巻き掛けられていることを特徴とするエレベータシステム。
  4. 請求項3に記載されたエレベータシステムにおいて、前記2台の単位巻上機はそれぞれのシーブが対向して前記昇降路に設けられた梁に固定されていることを特徴とするエレベータシステム。
  5. 請求項3に記載されたエレベータシステムにおいて、前記2台の単位巻上機はそれぞれのシーブが重ならない位置で高さ方向に積み上げられて前記昇降路に設けられた梁に固定されていることを特徴とするエレベータシステム。
  6. 請求項3に記載されたエレベータシステムにおいて、前記2台の単位巻上機は防振ゴムを介して前記昇降路に設けられた梁に固定されることを特徴とするエレベータシステム。
  7. 請求項1に記載されたエレベータシステムにおいて、前記柔軟性を有したメインロープは、鋼よりなる細素線を複数本集めた単位素線と、前記単位素線を複数本集めた基本素線と、前記基本素線を複数本集めた本線とからなり、これらの周囲から柔軟性を有する合成樹脂でモールドしたロープであることを特徴とするエレベータシステム。
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