JP5564167B2 - 苦味マスキング剤及び苦味低減方法 - Google Patents

苦味マスキング剤及び苦味低減方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5564167B2
JP5564167B2 JP2008134605A JP2008134605A JP5564167B2 JP 5564167 B2 JP5564167 B2 JP 5564167B2 JP 2008134605 A JP2008134605 A JP 2008134605A JP 2008134605 A JP2008134605 A JP 2008134605A JP 5564167 B2 JP5564167 B2 JP 5564167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bitterness
yeast
peptide
molecular weight
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008134605A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009278917A (ja
Inventor
順子 谷澤
善也 伏見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP2008134605A priority Critical patent/JP5564167B2/ja
Publication of JP2009278917A publication Critical patent/JP2009278917A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5564167B2 publication Critical patent/JP5564167B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、酵母由来ペプチドを有効成分とする苦味マスキング剤、酵母由来ペプチドを含有させることを特徴とする苦味低減方法、該方法を用いて製造された飲食品、並びに、該苦味マスキング剤を含有する飲食品に関する。
味には、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5種類があると言われており、これらを味の基本5原味という。該5原味が複雑に組み合わされることにより、各飲食品の味が決定されている。このうち、苦味を呈する物質には、適量を摂取することにより、有用な生理活性物質として機能するものがある。このような苦味を呈する物質として、例えば、カフェイン等のアルカロイド類、カテキン等のポリフェノール類、ククルビタシン等のテルペノイド類、タンパク質の加水分解物等がある。
一方で、甘味や旨味といった広く好まれる味と異なり、苦味は一般的に好まれ難い味である。このため、従来から、飲食品や医薬品等の苦味を抑制する研究が広く行われている。このような飲食品の苦味を抑制する方法として、例えば、(1)枯草菌培養物より菌体を分離、除去した画分、酵母エキスをイオン交換樹脂処理により分画した酸性区分、又は酵母エキスをポーラスポリマー処理により分画した親水性区分を主成分とする、食品、食品添加物の苦味マスキング剤に係る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。該方法は、多種多様な物質を含む酵母エキスの分画物等を主成分とすることにより、飲食品中の苦味をマスキングするものである。酵母エキスには苦味を呈する成分も多く含まれているが、該苦味成分は疎水性のものが多いため、酵母エキスから疎水性物質を除去した酸性区分や親水性区分を用いることにより、マスキング能の高い苦味マスキング剤を提供するものである。
その他、(2)ポリ−γ−グルタミン酸、その分解物及びその塩類から選ばれた1種以上を有効成分とする苦味抑制剤に係る発明も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。ポリ−γ−グルタミン酸等を有効成分とすることにより、苦味物質含有組成物、特にロイシン、イソロイシンをはじめとするアミノ酸含有組成物において、充分に苦味を低減することができる。
特開昭63−300617号公報 国際公開第00/21390号パンフレット
上記(1)の苦味マスキング剤や上記(2)の苦味抑制剤は、添加により飲食品等の苦味を低減し得るものであるが、その低減効果は充分ではないという問題がある。さらに、(2)の苦味抑制剤の主成分たるポリ−γ−グルタミン酸は納豆の粘々の主成分であり、添加により飲食品等の食感が損なわれるおそれがある。
本発明は、飲食品が本来有する味を損なうことなく、安全かつ安価に、飲食品の苦味様を低減する方法、並びに、該方法に供することができる苦味マスキング剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチドを有効成分とする組成物が、飲食品や医薬品等の経口用組成物の苦味を低減し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチドを有効成分とし、前記酵母由来ペプチドが、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることを特徴とする、苦味マスキング剤を提供するものである。
また、本発明は、さらに5’−リボヌクレオチド類及び旨味アミノ酸を含むことを特徴とする前記いずれか記載の苦味マスキング剤を提供するものである。
また、本発明は、経口用組成物に、上記マスキング剤を含有させることを特徴とする、苦味低減方法を提供するものである。
また、本発明は、前記いずれか記載の苦味低減方法を用いることを特徴とする飲食品の製造方法を提供するものである。
本発明の苦味マスキング剤及び苦味低減方法により、飲食品等の経口用組成物が本来有する味を損なうおそれなく、苦味を低減することができる。酵母エキスは、通常飲食品に用いられているものであるため、酵母エキス由来の非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であるペプチドも、安全かつ安価に、飲食品等の苦味を低減することができる。
本発明の苦味マスキング剤は、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチド(以下、本発明の酵母由来ペプチド、ということがある。)を有効成分とすることを特徴とする。ここで、非極性側鎖アミノ酸とは、アミノ酸の側鎖が非極性であるアミノ酸を意味する。具体的には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、プロリンである。一方、中性側鎖アミノ酸とは、アミノ酸の側鎖が中性かつ極性であるアミノ酸を意味する。具体的には、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミンである。
非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であるペプチドとは、ペプチドを構成するアミノ酸(アミノ酸残基)のうちの50重量%以上が、側鎖が非極性であるアミノ酸残基又は側鎖が中性であるアミノ酸残基からなることを意味する。本発明においては、苦味マスキング剤の有効成分とするペプチド全体において、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であればよく、必ずしも個々のペプチドにおいて非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であることを要さない。例えば、有効成分として添加される酵母由来ペプチド全体のアミノ酸組成(重量)を調べた場合に、全アミノ酸量に対する非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の総和量の重量比が50%以上であればよい。
本発明の酵母由来ペプチドは、遊離アミノ酸ではなくペプチドであれば特に分子量に限定はないが、平均分子量が50,000以下であることが好ましく、平均分子量が3,000〜50,000であることがより好ましく、平均分子量が3,000〜10,000であることがさらに好ましい。その他、本発明の苦味マスキング剤の有効成分である酵母由来ペプチドとしては、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることや、分画分子量が10,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることも好ましい。平均分子量が50,000以下であるペプチドを有効成分とすることにより、より高い苦味マスキング効果が得られるためである。また、平均分子量が3,000以上のペプチドを有効成分とすることにより、本発明の苦味マスキング剤が添加される苦味を有する飲食品等が本来有する風味を損なうおそれを抑えることができる。
本発明の酵母由来ペプチドは、可食性の酵母由来のものであれば、特に限定されるものではなく、食品製造の分野において通常用いられている酵母由来のペプチドを用いることができる。該酵母として、例えば、パン製造に用いられているパン酵母、食料や飼料等の製造に用いられているトルラ酵母、ビール製造に用いられているビール酵母等がある。増殖性が良好であることから、パン酵母やトルラ酵母であることが好ましく、サッカロマイセス(Saccharomyces)に属する菌やキャンディダ(Candida)に属する菌であることがより好ましく、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する菌やキャンディダ・ユーティリス(Candida utilis)に属する酵母であることが特に好ましい。
本発明の酵母由来ペプチドは、酵母により産生されたペプチドであれば特に限定されるものではないが、酵母エキスや酵母エキスから調製されたものとして添加することが好ましい。酵母エキスは、製造等が簡便であり、安価に酵母由来ペプチドを得ることができるためである。なお、酵母エキス中のペプチド組成を調べるためには、まず、常法により酵母エキス中の遊離アミノ酸の重量組成を調べた後、塩酸等を用いた分解処理により、酵母エキス中のペプチドやタンパク質等を分解し、総アミノ酸組成を調べる。この総アミノ酸組成から、遊離アミノ酸組成を差し引いた重量が、酵母エキス中のペプチド量となる。
非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチドを含有するように、酵母エキスを調製した酵母エキス調製物を、本発明の苦味マスキング剤の有効成分としてもよい。このような酵母エキス調製物は、酵母エキスから、側鎖が塩基性又は酸性であるアミノ酸残基を多く含むペプチドを除去することにより得ることができる。酵母エキスからの塩基性又は酸性側鎖のアミノ酸含有量の多いペプチドの除去は、例えば、酵母エキスを、酸性担体や塩基性担体を充填したカラムに通すことにより行うことができる。酵母エキスを、酸性担体を充填したカラムに通し、その後、さらに塩基性担体を充填したカラムに通してもよく、塩基性担体を充填したカラムに通した後に酸性担体を充填したカラムに通してもよい。
平均分子量が50,000以下である酵母由来ペプチドを本発明の苦味マスキング剤の有効成分とする場合には、例えば、常法により調製した酵母エキスを、分画分子量が50,000である限外濾過膜(第一膜)に通し、この第一膜を透過した区分を有効成分として添加することができる。その他、平均分子量が3,000〜50,000である酵母由来ペプチドを有効成分とする場合には、常法により調製した酵母エキスを、分画分子量が50,000である限外濾過膜(第一膜)に通し、この第一膜を透過した区分を、さらに分画分子量が3,000である限外濾過膜(第二膜)に通し、この第二膜透過しなかった区分を回収し、この回収された区分を、本発明の苦味マスキング剤の有効成分として添加することができる。また、平均分子量が3,000〜10,000である酵母由来ペプチドを有効成分とする場合には、常法により調製した酵母エキスを、分画分子量が10,000である限外濾過膜(第一膜)に通し、この第一膜を透過した区分を、さらに分画分子量が3,000である限外濾過膜(第二膜)に通し、この第二膜透過しなかった区分を回収し、この回収された区分を、本発明の苦味マスキング剤の有効成分として添加してもよい。
本発明において酵母エキスとは、酵母が有する様々な成分を抽出したものであり、アミノ酸やペプチド、核酸、ミネラル等が含まれている。また、酵母の種類や培養条件、抽出条件によって、各種成分の含有比を調整することができる。
酵母エキスの抽出方法は、特に限定されるものではなく、酵母等の生物原料からエキスを抽出する際に通常用いられる方法のうち、いずれの方法を用いてもよい。該抽出方法として、例えば、自己消化法、酵素分解法等がある。ここで、自己消化法とは、酵母が本来有している酵素の働きにより、酵母を可溶化し、抽出する方法であり、遊離アミノ酸含有量の多い酵母エキスを得ることができる。一方、酵素分解法とは、熱処理等により、酵母が有する酵素等を不活性化した後、分解酵素を添加して酵母を可溶化し、抽出する方法である。外部から適当な酵素を添加することにより、酵素反応を簡便に制御し得るため、遊離アミノ酸や核酸の含有量を調整することができる。酵素分解法において用いられる酵素は、通常生体成分を分解する際に用いられる酵素であれば、特に限定されるものではなく、任意の酵素を用いることができる。該酵素として、例えば、酵母の細胞壁を分解し得る酵素、タンパク質分解酵素、核酸分解酵素等があり、これらを適宜併用することにより、酵母から各種成分を効率よく抽出することができる。
本発明の苦味マスキング剤においては、1種類の酵母由来のペプチドを有効成分としてもよく、複数種類の酵母由来のペプチドを有効成分としてもよい。例えば、サッカロマイセス・セレビシエに属する酵母とキャンディダ・ユーティリスに属する酵母をそれぞれ別個に培養した後に集菌したものを混合した混合菌体から抽出することにより得られた酵母エキスを有効成分としてもよく、培養した各酵母を別個に抽出することにより得られた酵母エキスを混合することにより得られた酵母エキスを有効成分としてもよい。なお、酵母の培養は、常法により行うことができる。
本発明の苦味マスキング剤は、本発明の酵母由来ペプチド以外にも、飲食品等の苦味低減効果を有する物質や、飲食品等の呈味改善効果を有する物質等を含有していてもよい。例えば、本発明の苦味マスキング剤は、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸等を含有していることが好ましい。この点からも、本発明の酵母由来ペプチドとして、酵母エキスを用いることが好ましい。酵母エキスには、本発明の酵母由来ペプチドに加えて、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸等も豊富に含まれているためである。
後述する実施例に記載のように、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸も、非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチドには劣るものの、苦味低減効果を有している。このため、本発明の苦味マスキング剤に5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸等を含有させることにより、より高い苦味マスキング効果が得られる。なお、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸は共に旨味の呈味成分であることから、これらを添加することにより旨味が増すことにより、相対的に苦味が低減されているのではないかと推察される。
本発明において5’−リボヌクレオチド類とは、旨味を有する核酸系呈味物質を意味する。該5’−リボヌクレオチド類として、例えば、5’−イノシン酸、5’−グアニル酸、5’−アデニル酸、5’−ウラジル酸、5’−シチジル酸、及び、これらの金属塩等がある。また、該5’−リボヌクレオチド類の起源は、特に限定されるものではなく、合成物であってもよく、天然物由来のものであってもよい。該合成物には、食品添加物である、5’−イノシン酸2ナトリウムや5’−グアニル酸2ナトリウム等の核酸系調味料等がある。該天然物として、例えば、酵母エキス、鰹エキス、椎茸エキス等がある。本発明においては、5’−リボヌクレオチド類として、酵母エキス由来の5’−リボヌクレオチド類であることが特に好ましい。
本発明において旨味アミノ酸とは、旨味を有するアミノ酸を意味する。該旨味アミノ酸として、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸が挙げられる。
本発明の苦味マスキング剤を、飲食品や経口摂取される医薬品等の経口用組成物に添加することにより、該経口用組成物の苦味を低減することができる。苦味成分には、幾つかの種類があるが、本発明の酵母由来ペプチドが有する苦味マスキング能は、いずれの種類の苦味も低減することができる。例えば、本発明の苦味マスキング剤は、キニーネ、カフェイン等のアルカロイド類、ステビア等の高感度甘味料、タンパク質加水分解物等が有する苦味成分に対して、苦味低減効果を奏する。
本発明の苦味マスキング剤が添加される経口用組成物は、苦味を有する経口用組成物であれば特に限定されるものではない。該経口用組成物として、例えば、ソース類、ドレッシング類、スープ類等の調味加工食品、米菓、スナック類、飴類等の菓子類、サプリメント等の機能性食品等の飲食品が挙げられる。また、剤型が錠剤や液剤等の医薬品であってもよい。
経口用組成物に対する本発明の苦味マスキング剤の添加量は、該経口用組成物が有する苦味を低減し得る量であれば、特に限定されるものではなく、経口用組成物の種類、該経口用組成物中の苦味成分の種類や量、苦味マスキング剤中の有効成分量、苦味マスキング剤中に含有されている本発明の酵母由来ペプチド以外の成分の種類等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、苦味マスキング剤中の有効成分量(本発明の酵母由来ペプチド量)として、経口用組成物中に含有されている苦味成分量の10〜1/1000量となるように添加することにより、経口用組成物の苦味を低減することができる。本発明の苦味マスキング剤は、非常に苦味マスキング能が高いため、添加量が微量であったとしても、充分に飲食品等の経口用組成物の苦味を低減することができるためである。
本発明の苦味低減方法は、経口用組成物に、本発明の酵母由来ペプチドを含有させることを特徴とする。経口用組成物に含有させる本発明の酵母由来ペプチドの量は、該経口用組成物が有する苦味を低減し得る量であれば、特に限定されるものではなく、経口用組成物の種類、該経口用組成物中の苦味成分の種類や量等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、本発明の酵母由来ペプチドを、経口用組成物中に含有されている苦味成分量の10〜1/1000量となるように添加することにより、該経口用組成物の苦味を低減することができる。なお、本発明の苦味低減方法の対象となる経口用組成物は、本発明の苦味マスキング剤を添加し得る経口用組成物で挙げられたものと同じである。
本発明の苦味低減方法において用いられる本発明の酵母由来ペプチドは、本発明の苦味マスキング剤の有効成分として用いられるものと同じものを用いることができる。酵母エキスであることが好ましく、含有されるペプチドの平均分子量が3,000〜50,000となるように調製した酵母エキス調製物であることがより好ましい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下において「%」は、特に記載がない限り、「重量%」を意味する。
[参考例1]苦味物質溶液の調製
4種類の苦味物質を用いて、各苦味物質の苦味を評価しやすい濃度となるように、それぞれ含有する苦味物質溶液を調製した。各苦味物質の濃度は、専門パネラー5名の評価に基づいて設定した。
4種類の苦味物質として、代表的な苦味物質である塩酸キニーネ(試薬特級、和光純薬工業社製)、カフェイン(試薬特級、和光純薬工業社製)、後味にエグ味、苦味を有するステビア製剤ハイステビア100(池田糖化社製)、及びタンパク質加水分解物を用いた。タンパク質加水分解物としては、ゼラチン(ニッピ社製)を、エンド型タンパク質加水分解酵素アルカラーゼ(Novo社製)を用いて室温で15時間酵素反応処理した後、90℃30分間ボイルして酵素を失活させて得られたものを用いた。
この結果、0.006%塩酸キニーネ溶液、0.04%カフェイン溶液、0.01%ステビア製剤溶液、及び0.1%タンパク質加水分解物溶液を調製した。
[実施例1]
酵母エキスVertexIG20(日本たばこ産業社製)の苦味マスキング能について調べた。
具体的には、参考例1で調製した4種類の苦味物質溶液に対し、VertexIG20を添加し、各溶液の苦味強度の変化を調べた。苦味強度の評価は、参考例1で調製した苦味物質溶液の苦味強度を5点、蒸留水の苦味強度を0点とし、専門パネラー5名による官能評価を行った。
この結果、4種類全ての溶液において、VertexIG20を添加することにより、苦味が低減することが確認された。表1は、各苦味物質溶液中の苦味物質濃度と、専門パネラー5名の評価による苦味強度の平均値が2.0点となった時の、各苦味物質溶液中のVertexIG20濃度とを示したものである。すなわち、酵母エキスVertexIG20を微量添加することにより、優れた苦味マスキング効果が得られることが明らかである。
Figure 0005564167
[参考例2]VertexIG20の模擬液の調製
VertexIG20とほぼ同様の組成を有し、ペプチドを含有しない模擬液を調製した。具体的には、VertexIG20を一般分析し、各構成成分をグループ化した。例えば、K+、Ca++、Fe++等は無機塩類、AMP(5’−アデニル酸)、IMP(5’−イノシン酸)、GMP(5’−グアニル酸)、CMP(5’−シチジル酸)、UMP(5’−ウラシル酸)等は5’−リボヌクレオチド類、クエン酸、コハク酸、乳酸等は有機酸類とグループ化した。
その後、合成試薬(試薬特級、和光純薬工業社製)を用いて、グループごとの組成が、VertexIG20とほぼ同様となるように再構成した模擬液を調製した。模擬液の組成を表2に示す。なお、各アミノ酸は、遊離アミノ酸として、合成試薬を添加した。
Figure 0005564167
[実施例2]
参考例1において調製した0.04%カフェイン溶液に、VertexIG20と、参考例2において調製した模擬液を、それぞれ0.3%となるように添加し、実施例1と同様にして苦味強度を評価した。
この結果、専門パネラー5名による苦味強度の平均は、VertexIG20添加カフェイン溶液では2.0点であったのに対して、模擬液添加カフェイン溶液では3.2点であった。
このように、模擬液添加カフェイン溶液の苦味強度が、無添加のカフェイン溶液の苦味強度よりも小さいことから、模擬液中に含まれている成分にも苦味マスキング能があることが確認された。しかしながら、VertexIG20添加カフェイン溶液のほうが、模擬液添加カフェイン溶液よりも苦味強度が小さいことから、VertexIG20中には、模擬液中には含まれていない苦味マスキング能を有する物質があることが明らかである。
[参考例3]模擬液中の苦味マスキング効果成分の特定
模擬液中の苦味マスキング効果成分を特定するために、表2記載のグループごとのOmission Testを実施し、苦味マスキング効果が消失または弱くなるグループをスクリーニングした。苦味マスキング効果は、実施例1と同様にして苦味強度を評価し、得られた苦味強度の値に基づき判断した。この結果、5’−リボヌクレオチド類グループ、遊離酸性アミノ酸グループにおいてのみ、苦味マスキング効果の消失又は減弱が確認された。
次に、0.04%カフェイン溶液に、5’−リボヌクレオチド類グループと遊離酸性アミノ酸グループのグループ構成成分を個別に又は組み合わせて添加し、各グループ構成成分の苦味マスキング効果を調べた。この結果、IMP、GMP、AMP、CMP、UMP、グルタミン酸(Glu)及びアスパラギン酸(Asp)を、それぞれ個別に添加した場合、及びそれぞれを組み合わせて添加した場合に、苦味マスキング効果が観察された。なお、上述したように、酸性アミノ酸であるグルタミン酸とアスパラギン酸は旨味アミノ酸であり、IMP、GMP、AMP、CMP、UMP等は旨味を有する核酸系呈味物質である。
[実施例3]
模擬液中には含まれていないVertexIG20の成分であるペプチドについて、苦味マスキング能を調べた。
酵母由来ペプチド溶液の調製 まず、1%VertexIG20溶液を、公称分画分子量50,000のUF(限界濾過)膜(旭化成社製:AHP−0013)を用いて分画した。次に、膜透過した画分液を、公称分画分子量10,000のUF膜(旭化成社製:SLP−0053)を用いて分画した。膜透過しなかった画分液を回収し、蒸留水で2倍(重量比)希釈し、再び分画分子量10,000のUF膜を用いて分画して、膜透過しなかった液を回収した。この希釈と分画を合計5回繰り返し、最後に膜透過しなかった画分液中のペプチドを、平均分子量10,000〜50,000のペプチドとした。
同様に、1%VertexIG20溶液を、10,000のUF膜(旭化成社製:SLP−0053)を用いて分画した。次に、膜透過した画分液を、公称分画分子量3,000のUF膜(旭化成社製:SEP−0013)を用いて分画した。膜透過しなかった画分液を回収し、蒸留水で2倍(重量比)希釈し、再び分画分子量3,000のUF膜を用いて分画して、膜透過しなかった液を回収した。この希釈と分画を合計5回繰り返し、最後に膜透過しなかった画分液中のペプチドを、平均分子量3,000〜10,000のペプチドとした。
各酵母由来ペプチドのアミノ酸分析値 VertexIG20の全ペプチド、平均分子量10,000〜50,000のペプチド、平均分子量3,000〜10,000のペプチドの、それぞれのVertexIG20中の重量比を求めた。結果を表3に示す。なお、VertexIG20の全アミノ酸分析値から遊離アミノ酸分析値を差し引いた値を、VertexIG20の全ペプチド量とした。
また、VertexIG20の全アミノ酸、遊離アミノ酸、全ペプチド、平均分子量10,000〜50,000のペプチド、及び平均分子量3,000〜10,000のペプチドの、それぞれのアミノ酸分析値を表4に示した。
Figure 0005564167
Figure 0005564167
各酵母由来ペプチドの苦味マスキング能の測定 VertexIG20の全ペプチド、平均分子量10,000〜50,000のペプチド、平均分子量3,000〜10,000のペプチドの、それぞれの苦味マスキング能を測定した。
具体的には、参考例1において調製した0.04%カフェイン溶液に、VertexIG20、上記(1)において調製した平均分子量10,000〜50,000のペプチド、及び平均分子量3,000〜10,000のペプチドを、それぞれ、VertexIG20として0.3%となるように添加し、実施例1と同様にして苦味強度を評価した。
この結果、専門パネラー5名による苦味強度の平均は、VertexIG20添加カフェイン溶液では2.0点であったのに対して、平均分子量10,000〜50,000のペプチド添加カフェイン溶液では3.5点であり、平均分子量3,000〜10,000のペプチド添加カフェイン溶液では2.5点であった。すなわち、VertexIG20の構成成分のうち、平均分子量50,000以下、好ましくは10,000以下のペプチドが、苦味マスキング効果の主要成分であることが明らかである。
[実施例4]
VertexIG20、実施例3(1)と同様にして調製したVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチド、同じく実施例3(1)と同様にして調製したVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチド、イーストエキス21TF(日本たばこ産業社製)、イーストエキス21V(日本たばこ産業社製)、イーストエキス21V(日本たばこ産業社製)に加えて、市販の酵母エキスA〜Eの苦味マスキング能を調べた。
具体的には、実施例3(3)と同様にして、0.04%カフェイン溶液に、各酵母エキス等を0.3%となるように添加して苦味強度を評価した。評価結果を表5に示す。表5中、「◎」は専門パネラー5名による苦味強度の官能評価点が2.5以下であったことを示し、「○」は2.6〜3.5であったことを示し、「△」は3.6〜4.5であったことを示し、「×」は4.6以上であったことを示している。また、表中、「3k−10k」はVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチドを、「10k−50k」はVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチドを、それぞれ示している。
また、これらの酵母エキス中のペプチド含量、及び参考例3において明らかにされた苦味マスキング能を有する5’−リボヌクレオチド類及び旨味アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)の含量もそれぞれ測定した。この測定結果も表5に示す。なお、表中、「5’−リボヌクレオチド類」は無水の2ナトリウム塩として、「旨味アミノ酸」は無水グルタミン酸及び無水アスパラギン酸として、「ペプチド」は、全アミノ酸から遊離アミノ酸値を差し引いた値とした。
この結果、苦味マスキング能はVertexIG20が最も高いことが明らかになった。一方、酵母エキスAにおいて苦味マスキング能が確認されたものの、その他の酵母エキスでは、特段の苦味マスキング能は確認されなかった。
そこで、参考例2と同様にして、酵母エキスAとほぼ同様の組成を有し、ペプチドを含有しない模擬液を調製し、酵母エキスAと同様にして該模擬液の苦味マスキング能を調べた。この結果も表5に示す。
これらの結果から、各酵母エキスのペプチド、5’−リボヌクレオチド類、及び酸性アミノ酸の含量と、苦味マスキング能との相関は低く、酵母由来ペプチドのうち、特定の組成のペプチドが苦味マスキング能を有していることが明らかである。
Figure 0005564167
[実施例5]
実施例4において苦味マスキング能を測定したVertexIG20、VertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチド、VertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチド、イーストエキス21TF、イーストエキス21V、イーストエキス21A、及び酵母エキスA〜Eのアミノ酸組成を、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、及び非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の、3区分に分類して比較した。この結果を図1に示す。図1中、「Vertex」はVertexIG20を、「3k-10k」はVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチドを、「10k-50k」はVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチドを、「21TF」はイーストエキス21TFを、「21V」はイーストエキス21Vを、「21A」はイーストエキス21Aを、「A」〜「E」は「酵母エキスA」〜「酵母エキスE」を、それぞれ示している。また、「酸性」は酸性アミノ酸の和、「塩基性」は塩基性アミノ酸の和、「非極性+中性」は非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和を、それぞれ示している。
この結果、実施例4において苦味マスキング能が高かったVertexIG20、VertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチド、VertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチド、及び酵母エキスAでは、非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の組成比、すなわち全アミノ酸量に占める割合が50重量%以上と高いことが分かった。また、苦味マスキング効果が観察されたイーストエキス21TF及び酵母Dも、全アミノ酸量に占める割合が50重量%以上であったが、苦味マスキング効果が観察されなかったイーストエキス21V、イーストエキス21V、酵母B、酵母C及び酵母Eは、全アミノ酸量に占める割合が50重量%未満であった。
これらの結果から、苦味マスキング効果を奏しているのは、酵母由来ペプチドのうち、非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の組成比が50%以上のペプチドであることが明らかである。
[実施例6]
L−フェニルアラニン化合物含有の低カロリー炭酸飲料(コカコーラ社製)に対し、VertexIG20、VertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチド、5’−リボヌクレオチド類、及び旨味アミノ酸(酸性アミノ酸)混合物を添加し、苦味強度を調べた。VertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチドとしては、実施例3(1)で調製したVertexIG20由来平均分子量3,000〜10,000のペプチドとVertexIG20由来平均分子量10,000〜50,000のペプチドの混合物を用いた。また、5’−リボヌクレオチド類としては、参考例2で調製した模擬液の組成(表2参照。)から、5’−リボヌクレオチド類以外の化合物を除いた液を用いた。旨味アミノ酸混合物としては、同じく参考例2で調製した模擬液の組成から、遊離酸性アミノ酸以外の化合物を除いた液を用いた。
具体的には、低カロリー炭酸飲料に、各添加物を、表6に示すように単独又は組み合わせて添加し、専門パネラー5名による苦味強度の官能評価を実施した。低カロリー炭酸飲料に対するそれぞれの添加量は、VertexIG20換算として0.01%となるように調整した。苦味強度の評価結果を表6に示す。表6中、「Blank」は低カロリー炭酸飲料のみを、「Vertex」はVertexIG20を、「Vertex3k−50k」はVertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチドを、それぞれ示している。また、「苦味評価点」は、Blankの苦味強度を5点とした相対評価の平均値であり、数値が大きいものほど苦味が強いことを示している。「好ましさ評点」は、好ましい順番に1位から順位をつけた平均順位であり、数値が小さいものほど好ましいと評価されたことを示している。
この結果、VertexIG20を添加した場合が、最も苦味が低減されていた。一方、VertexIG20由来平均分子量3,000〜50,000のペプチドを添加した場合には、5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸との併用の有無にかかわらず、該ペプチドを添加しなかった場合よりも苦味が低減されていた。また、該ペプチドと5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸を併用することにより、より好ましさが増大する傾向が観察された。特に、VertexIG20を単独で添加した場合と、該ペプチドと5’−リボヌクレオチド類と旨味アミノ酸とを併用した場合では、苦味評価点と好ましさ評点のいずれもがほぼ同等の値であり、VertexIG20の添加により、苦味マスキング効果と嗜好性改善効果の両効果が得られることが明らかとなった。
すなわち、これらの結果から、酵母由来ペプチドでアミノ酸組成のうち非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の組成比が50%以上のペプチドに、苦味マスギング効果があり、苦味を呈する飲食品の嗜好性を高めていること、及び5’−リボヌクレオチド類や旨味アミノ酸と併用することにより、さらにその効果が高められることが明らかである。
Figure 0005564167
[参考例4]酵母由来以外のペプチドの苦味マスキング能の測定
牛由来ペプチド、豚由来ペプチド、及び魚由来ペプチドの苦味マスキング能を調べた。
各ペプチドは、牛、豚、魚由来のタンパク質を加水分解することにより得られた平均分子量3,000〜5,000のペプチド(いずれもニッピ社製)を用いた。これらのペプチドのアミノ酸組成を、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、及び非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の和の、3区分に分類して比較した。この結果を図2に示す。図2中、「酸性」、「塩基性」及び「非極性+中性」は図1と同じである。また、「牛由来」は牛由来の平均分子量3,000〜5,000のペプチドを、「豚由来」は豚由来の平均分子量3,000〜5,000のペプチドを、「魚由来」は魚由来の平均分子量3,000〜5,000のペプチドを、それぞれ示している。この結果、いずれの生物種由来ペプチドも、非極性側鎖アミノ酸と中性極性アミノ酸の組成比の和が50重量%以上であった。
その後、実施例3(3)と同様にして、0.04%カフェイン溶液に、各生物種由来ペプチドを0.3%となるように添加して苦味強度を評価した。
この結果、いずれの生物種由来ペプチドを添加した場合であっても、苦味マスキング効果は観察されなかった。すなわち、特に酵母由来ペプチドに苦味マスキング能があることが明らかである。
本発明の苦味マスキング剤及び苦味低減方法により、効果的かつ安価に、飲食品等の苦味を低減することができるため、苦味成分を有する飲食品や医薬品等の製造分野等で利用が可能である。
実施例4において苦味マスキング能を測定した酵母エキス等のアミノ酸組成を示した図である。 参考例4において苦味マスキング能を測定したエキス由来ペプチドのアミノ酸組成を示した図である。

Claims (4)

  1. 非極性側鎖アミノ酸と中性側鎖アミノ酸の組成比の和が50重量%以上である酵母由来ペプチドを有効成分とし、前記酵母由来ペプチドが、分画分子量が50,000である限外濾過膜は透過するが、分画分子量が3,000である限外濾過膜は透過しないペプチドであることを特徴とする、苦味マスキング剤。
  2. さらに5’−リボヌクレオチド類及び旨味アミノ酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の苦味マスキング剤。
  3. 経口用組成物に、請求項1又は2に記載の苦味マスキング剤を含有させることを特徴とする、苦味低減方法。
  4. 請求項3に記載の苦味低減方法を用いることを特徴とする飲食品の製造方法。
JP2008134605A 2008-05-22 2008-05-22 苦味マスキング剤及び苦味低減方法 Active JP5564167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008134605A JP5564167B2 (ja) 2008-05-22 2008-05-22 苦味マスキング剤及び苦味低減方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008134605A JP5564167B2 (ja) 2008-05-22 2008-05-22 苦味マスキング剤及び苦味低減方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014016186A Division JP2014073139A (ja) 2014-01-30 2014-01-30 苦味マスキング剤、苦味低減方法及び飲食品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009278917A JP2009278917A (ja) 2009-12-03
JP5564167B2 true JP5564167B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=41450080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008134605A Active JP5564167B2 (ja) 2008-05-22 2008-05-22 苦味マスキング剤及び苦味低減方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5564167B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013013390A (ja) 2010-09-16 2013-01-24 Yasuyuki Yamada 苦味マスキング食材、及び苦味マスキング方法
JP2012105597A (ja) * 2010-11-18 2012-06-07 Tablemark Co Ltd 塩化カリウムに由来するエグ味及び/又は金属味の抑制方法
JP6160098B2 (ja) * 2013-01-31 2017-07-12 ユーハ味覚糖株式会社 ガレート型カテキンとタンパク質との複合体を用いた不快味のマスキング剤の製造方法
US10736829B2 (en) 2015-09-30 2020-08-11 Symrise Ag Use of certain hydroxybenzoic acid amides for masking unpleasant taste impressions
CN111587073A (zh) * 2018-01-15 2020-08-25 西雅图咖米公司 半固态含咖啡因的组合物以及其制造和使用的方法
CN113248566B (zh) * 2021-02-10 2022-02-11 渤海大学 一种具有苦味阻滞作用的活性肽
WO2022244696A1 (ja) 2021-05-17 2022-11-24 味の素株式会社 異味抑制用組成物

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4810227B1 (ja) * 1964-02-27 1973-04-02
JPS5417014B2 (ja) * 1974-03-09 1979-06-27
JPS5173113A (ja) * 1974-12-23 1976-06-24 Kikkoman Shoyu Co Ltd Kumiojusuruiyakuhinno kumishaheiho
JPS62289161A (ja) * 1986-06-06 1987-12-16 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd 酵母エキス組成物
JPH02150251A (ja) * 1988-11-30 1990-06-08 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd 食品,食品添加物の苦味マスキング剤及び苦味を低減させる方法
EP0846173B1 (en) * 1995-08-24 2005-10-19 Genaera Corporation Use of an anti-interleukin-9 antibody for the preparation of a medicament for the treatment of asthma
JP3654710B2 (ja) * 1996-05-28 2005-06-02 太陽化学株式会社 風味改善組成物
HU226866B1 (en) * 1997-09-09 2009-12-28 Hoffmann La Roche Fracture healing using pthrp analogs
CA2356533C (en) * 1998-12-23 2010-07-13 Mount Sinai School Of Medicine Inhibitors of the bitter taste response
JP3436706B2 (ja) * 1999-03-26 2003-08-18 雪印乳業株式会社 高甘味度甘味料の苦味低減又は除去剤
JP2001112433A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Kohjin Co Ltd 甘味改善剤及びそれを用いた食品
JP2002255994A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Mitsukan Group Honsha:Kk 呈味向上作用を有する新規ペプチド、該新規ペプチドを含有するペプチド含有調味液及びその製造方法、並びに該新規ペプチド及び/又は該ペプチド含有調味液を用いた食品の呈味改善方法
JP4333961B2 (ja) * 2006-05-12 2009-09-16 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 閉花受粉性イネの作出法およびその選抜法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009278917A (ja) 2009-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5564167B2 (ja) 苦味マスキング剤及び苦味低減方法
Amorim et al. Nutritional ingredients from spent brewer's yeast obtained by hydrolysis and selective membrane filtration integrated in a pilot process
US10196430B2 (en) Effective use of yeast and yeast extract residue
EP2380901B1 (en) Angiotensin converting enzyme inhibitory peptide
KR101724311B1 (ko) 감염 음식품용 조성물
JP2006525794A (ja) 5’−リボヌクレオチドの製造
JP2012105653A (ja) 5’−リボヌクレオチドを含有する組成物の製造方法およびその組成物
CN108024548A (zh) 源自酵母细胞壁的风味料
KR20190031420A (ko) 저염 천연발효조미료 및 그 제조방법
JP7245827B2 (ja) 改良された栄養価を有するエンドウマメタンパク質組成物
JP2007222116A (ja) 健康飲食品
KR102063303B1 (ko) 복합발효를 통한 코쿠미가 증가된 저염발효물 제조방법
JP2018033424A (ja) 呈味改質組成物
JP2018161149A (ja) 液体食品組成物
TWI377914B (ja)
CN106901311B (zh) 呈味肽和应用
JP2014073139A (ja) 苦味マスキング剤、苦味低減方法及び飲食品の製造方法
JP2014200212A (ja) 酸味低減剤
EP4305968A1 (en) Protein degradation product production method and enzyme preparation
JP6000741B2 (ja) ローヤルゼリー溶液及びその製造方法
US20190239538A1 (en) Method for producing whey protein hydrolysate having superior flavor
JP2000106826A (ja) クロレラペプチド含有組成物
EP4215055A1 (en) Method of manufacturing processed coconut milk
AU2020224843A1 (en) Protein-containing oral composition and method for improving flavor of protein-containing oral composition
JP5292633B2 (ja) 腎不全予防剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110502

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5564167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250