JP5563845B2 - 仕口用溶接支持台 - Google Patents
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従来の仕口用溶接装置では、既存の回転ポジショナを使用することなく、新たに専用のポジショナを製造する必要があった。また、仕口一つに対して一台が必要であることと、構造も複雑であるため、仕口一つの溶接作業に対して費用がかかりすぎ、かつ、仕口一基ごとに固定、溶接作業、取り外し作業を行うため、作業効率が上がらないという問題があった。
そして、前記支持機構は、前記支持レールが、互いに離間して平行に設け、前記仕口の梁取付部に当接するレール部と、このレール部を支持するレール支持脚とを有し、前記ガイド係合移動部が、前記レール部間に沿って移動する案内部と、この案内部から突出して前記レール部間上に配置されるボルト部とを備え、前記爪ガイド台が、前記ボルト部に挿通して配置される台本体と、この台本体の中央に形成した凹溝部とを備え、前記凹溝部の溝内において他端側の凹底面を平面に形成すると共に、前記凹溝部の溝内において一端側の凹底面を前記平面から下方に傾斜する傾斜面に形成し、また、前記支持爪部が、前記ボルト部に挿通して前記爪ガイド台の凹溝部にガイドされる爪本体と、この爪本体の一端側に形成され前記爪ガイド台から前記仕口側に突出して当該仕口の梁取付部に当接するワーク当接部と、前記爪本体の他端側に形成され前記凹溝部の平面又は傾斜面に当接するガイド当接部とを備え、前記固定ナット部は、前記ボルトに係合して前記支持爪部を前記仕口の梁取付部側に押圧する構成とした。
仕口用溶接支持台は、仕口を複数同一平面上に支持して一対の回転ポジショナの間に保持するため、仕口の溶接作業の効率化が可能で、さらに、既存の回転ポジショナを利用できるので、既存の回転ポジショナの溶接装置の移動領域において、溶接作業が可能となる。
さらに、仕口用溶接支持台は、支持爪部に貫通長穴を形成して、その支持爪部の位置が調整でき、固定ナット部の嵌合リングで爪本体の凹凸面に嵌合して固定できるので、さらに適切な梁取付部の支持が強固に安定して行うことができる。
図1に示すように、仕口用溶接支持台1は、複数(ここでは3基)の仕口Wを支持して既存の回転ポジショナ50,50間に保持されて使用されるものである。また、回転ポジショナ50,50間に亘る方向に沿って、既存の溶接装置70が併設されている。
図4及び図5に示すように、支持機構5は、クロスフレーム2bの上面である載置面となる位置に設けた支持レール6と、この支持レール6に案内されて移動するガイド係合移動部7と、このガイド係合移動部7に挿通して設けた爪ガイド台8と、この爪ガイド台8にガイドされかつガイド係合移動部7に係合して仕口Wを支持する支持爪部9と、この支持爪部9を固定する固定ナット部10とを備えている。
ボルト部7cは、案内部7aの中央の案内凸部7bの位置に植設されており、支持レール6の間から上方に突出するように設けられている。
凹溝部8dは、後記する支持爪部9の横幅よりも広く形成され、支持爪部9の長手方向における部分を溝内に位置させ安定して固定させるものである。
なお、爪ガイド台8は、ボルト部7cに挿通する挿通穴8bから一端側及び他端側が対称ではなく、ここでは、どちらか一方が長くなるように形成されている。
ワーク当接部9bは、爪ガイド台8の台本体8aの一端から仕口Wの梁取付部Wb側に突出するように形成されている。なお、ここでは、ワーク当接部9bは、その当接面が曲面となるように形成されることで、水平板Wb2の押圧する状態に数ミリ範囲の変動があっても、適切に当接して支持することができるようになっている。
ガイド当接部9cは、爪ガイド台8の凹溝部8dの凹底面に当接するように、爪本体部9aの中央裏面から下方に垂下あるいは突出した状態となるように形成され、その当接面が曲面となるように形成されることで、爪ガイド台8の平面又は傾斜面8eに適切に当接して支持することができるようになっている。
また、仮に、水平板Wb2が凹溝部8dの平面よりも薄い場合には、ワーク当接部9bを下方に傾斜させて、ワーク当接部9bを、爪部本体9aの下端を傾斜面8eに干渉しないように下方に下げて、その姿勢で固定ナット部10を締めて、ワーク当接部9bを水平板Wb2に当接するようにする。そして、すでに説明したように、固定ナット部10により押圧して支持爪部9により水平板Wb2を押圧して支持するようにする。
はじめに、仕口用溶接支持台1に仕口を載置する。仕口Wは、図示しないクレーンあるいはリフト等で持ち上げられて、載置部2の支持機構5の支持レール6上に載置される。仕口用溶接支持台1は、ここでは、仕口Wを3基支持することができるので、順次、仕口Wを仕口用溶接支持台1に載置して支持機構5で支持する。支持機構5で水平板Wb2を支持する手順は前記したようにして行う。
仕口用溶接支持台1は、仕口Wが支持機構5により支持されると、回転ポジショナ50の位置にクレーンあるいはリフト等により搬送される。回転ポジショナ50は、図6に示すように、環状保持部51の円弧部分51aを昇降アーム機構53により解放して、仕口用溶接支持台1の柱状部3,3を受け取ることができる状態とする。
図6(c)に示すように、回転ポジショナ50の昇降アーム機構53により円弧部分51aを閉じて、上方の固定治具52を調整して柱状部3を固定治具52で作業者が固定した状態とする。以上のような作業により、仕口用溶接支持台1は、環状保持部51に柱状部3を保持されて、回転ポジショナ50に設置される。
そして、仕口Wを同一平面で直線的に載置部2に配置することができるので、仕口Wの同一箇所の溶接をステージとしたときに、その一つ一つのステージ単位で溶接作業をすることが可能となる。また、溶接装置70を2台あるいは3台配置して溶接作業を行うことで、作業効率が向上する。
図8に示すように、仕口用溶接支持台1Aは、載置部2の両端に介在フレーム4,4を介して柱状部3,3が設けられ、かつ、その柱状部3,3の外側にそれぞれ介在フレーム14,14を介して矩形環状体12,12が設けられており、さらに、その矩形環状体12,12に支持機構5が設置されている。
矩形環状体12,12は、それぞれ一方と他方が左右対称となるように構成されており、サイドフレーム2a,2a及びクロスフレーム2b,2bと同じ設置間隔になるように、前後左右のフレーム12a,12a,12b,12bが配置されており、同一平面に支持機構5を設けるように構成されている。
なお、矩形環状体12,12は、柱状部3,3の左右に設けられても、回転ポジショナ50,50は、すでに説明したように、円弧部分51aが解放されるように構成されているので、既存の回転ポジショナ50,50に保持させて使用することができる。
そして、仕口Wは、その梁取付部Wbが3つである構成であっても、梁取付部Wbが2つである構成であっても支持機構5により支持することが可能となる。特に、梁取付部Wbが2つで仕口コアWaの隣合う壁面に形成されているような仕口の場合には、図示しない保持ガイドを二つの支持機構5,5で支持して、仕口コアWaの下面を保持ガイドで支えるように支持するようにして対応することができる。また、仕口コアWaの壁面の中央に梁取付部Wbが仮溶接されていない場合でも、支持機構の支持レール6に沿ってガイド係合移動部7、爪ガイド台8、支持爪部9等を移動させて対応することができる。
2 載置部
2a サイドフレーム
2b クロスフレーム
3 柱状部
4 介在フレーム
5 支持機構
6 支持レール
7 ガイド係合移動部
8 爪ガイド台
9 支持爪部
10 固定ナット部
50 回転ポジショナ
51 環状保持部(環状部)
52 固定治具
53 昇降アーム機構
54 ブラケット
55 レール台車
56 ポジショナ用移動レール
60 溶接用移動レール
70 溶接装置
71 溶接本体機構
72 基幹部
73 ロボットアーム
74 溶接ノズル
W 仕口
Wa 仕口コア
Wb 梁取付部
Wb1 垂直板
Wb2 水平板
Claims (7)
- 仕口コアの壁面に梁取付部を仮溶接して接続した仕口を着脱自在に支持して敷設された移動レール上をレール台車を介してスライド移動可能な一対の回転ポジショナに保持させる仕口用溶接支持台であって、
一対の前記回転ポジショナの間となる位置に複数の前記仕口を同一平面に載置するように設けた載置部と、この載置部に設けられ前記仕口の梁取付部を支持する支持機構と、前記載置部の両端に設けられ、前記回転ポジショナの環状部の内側に設けた固定治具にそれぞれ着脱自在に保持される柱状部と、を備えることを特徴とする仕口用溶接支持台。 - 前記載置部は、長手方向に平行に設けたサイドフレームと、このサイドフレームに直交する方向に所定間隔で平行に設けたクロスフレームとを備え、前記サイドフレームと前記クロスフレームとで矩形環状に形成する位置の当該サイドフレーム及び当該クロスフレームの同一平面に前記支持機構を設置し、
前記サイドフレームと前記クロスフレームとで矩形環状に囲まれた中央に前記仕口の仕口コアが位置するように前記支持機構により前記梁取付部を支持する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の仕口用溶接支持台。 - 前記柱状部のそれぞれに接続して前記回転ポジショナの外側に設置した矩形環状体と、この矩形環状体の同一平面となるそれぞれのフレームに設けた前記支持機構とを備え、
前記矩形環状体は、前記サイドフレーム及び前記クロスフレームに対応する間隔となるように、その矩形環状体の前後左右のフレームを配置して形成され、
前記矩形環状体の中央に前記仕口の仕口コアが位置するように前記支持機構により前記梁取付部を支持する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の仕口用溶接支持台。 - 前記載置部と前記柱状部とは、前記載置部の仕口を載置する載置面方向に直交する垂直面方向に配置した介在フレームを介して接続したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の仕口用溶接支持台。
- 前記矩形環状体と前記柱状部とは、前記矩形環状体の仕口を載置する載置面方向に直交する垂直面方向に配置した介在フレームを介して接続したことを特徴とする請求項3に記載の仕口用溶接支持台。
- 前記支持機構は、前記載置部に設けた支持レールと、この支持レールに沿って移動する一対のガイド係合移動部と、このガイド係合移動部のそれぞれに係合される爪ガイド台と、前記ガイド係合移動部に係合されて前記爪ガイド台にガイドされる支持爪部と、この支持爪部を前記ガイド係合移動部に係合して固定する固定ナット部とを備え、
前記支持レールは、互いに離間して平行に設け、前記仕口の梁取付部に当接するレール部と、このレール部を支持するレール支持脚とを有し、
前記ガイド係合移動部は、前記レール部間に沿って移動する案内部と、この案内部から突出して前記レール部間上に配置されるボルト部とを備え、
前記爪ガイド台は、前記ボルト部に挿通して配置される台本体と、この台本体の中央に形成した凹溝部とを備え、前記凹溝部の溝内において他端側の凹底面を平面に形成すると共に、前記凹溝部の溝内において一端側の凹底面を前記平面から下方に傾斜する傾斜面に形成し、
前記支持爪部は、前記ボルト部に挿通して前記爪ガイド台の凹溝部にガイドされる爪本体と、この爪本体の一端側に形成され前記爪ガイド台から前記仕口側に突出して当該仕口の梁取付部に当接するワーク当接部と、前記爪本体の他端側に形成され前記凹溝部の平面又は傾斜面に当接するガイド当接部とを備え、
前記固定ナット部は、前記ボルトに係合して前記支持爪部を前記仕口の梁取付部側に押圧することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の仕口用溶接支持台。 - 前記支持爪部は、前記ワーク当接部及び前記ガイド当接部までの間で厚み方向に貫通して形成され前記固定ナット部に挿通する貫通長穴と、この貫通長穴に沿って前記爪本体部に形成した凹凸面とを備え、
前記固定ナット部は、前記凹凸面に嵌合する嵌合リングと、この嵌合リングを押える押えナットとを備えることを特徴とする請求項6に記載の仕口用溶接支持台。
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