JP2006247757A - ワーク保持装置及びワーク保持方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】形状の異なるワーク毎に専用の保持装置を設けることなく、一つの装置で複数種の形状の異なるワークに対応することができ、新たに形状の異なる製品を生産する場合にも容易に対応することができるワーク保持装置を提供する。
【解決手段】ワーク保持装置10は、本体ベース11上に取り外し可能に固定される治具ベース12を備え、治具ベース12上にワーク支持ユニット20が固定されている。ワーク支持ユニット20は、治具ベース12に対してX軸方向にスライド可能に設けられた支持バー18上にスライド可能及び固定位置調整可能に設けられた支柱22を備えている。支柱22の上部にワーク受け部25が固定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】ワーク保持装置10は、本体ベース11上に取り外し可能に固定される治具ベース12を備え、治具ベース12上にワーク支持ユニット20が固定されている。ワーク支持ユニット20は、治具ベース12に対してX軸方向にスライド可能に設けられた支持バー18上にスライド可能及び固定位置調整可能に設けられた支柱22を備えている。支柱22の上部にワーク受け部25が固定されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ワーク保持装置及びワーク保持方法に係り、詳しくは自動車のボディパネル等のパネル状のワークの保持に適したワーク保持装置及びワーク保持方法に関する。
自動車のボディパネル等のパネル状のワークに対して、部品の溶接、組み付け(アッセンブリ)、あるいはワークの精度測定(チェッキングフィクスチャ)等の作業を行う際には、ワークを規定された所定の姿勢で保持する必要がある。この種の用途に用いられるワーク保持装置は、定盤(ベース)上に複数のクランプ装置が装備されている。そして、各クランプ装置は保持すべきワークの形状に対応した箇所に設けられている。従来は、各ワーク毎に専用の保持装置を使用するのが一般的であった。しかし、専用の保持装置では、定盤、受け部、クランプがワークに合わせて専用構造になっている。そのため、新たに形状の異なるワークを生産する場合には専用の保持装置の設計、製作、設置が必要となり、高い設備コスト、長いリードタイム、広い設置スペースが必要となる。その結果、多品種少量生産に素早く対応するのが難しい。
そこで、多種多様なワークにも対応可能な汎用性を有するワーク保持装置が望まれており、多種のワークにも対応可能な汎用性を有するワーク保持装置が提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。特許文献1の保持装置では、ベースの所定位置に多数の支持部材が設けられ、それぞれの支持部材に、シリンダにより駆動される上下動部材に対してクランプ片がクランプシリンダにより開閉可能に支持されている。そして、ワークの形状に対応して上下動部材の高さを調整してクランプ片でワークを支持する。
特開平4−294934号公報(明細書の段落[0011]〜[0013]、図1,2)
特許文献1に記載されたワークの保持装置では、クランプ片の高さを調整することにより、複数種のワークに対応することができる。そして、ワークの大きさがある範囲内であれば、外形形状が異なっている場合でも、支持部材の数を多くすることにより対応することができる。しかし、ワークの大きさが大きく異なる場合は、適切な状態で支持することができない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は形状の異なるワーク毎に専用の保持装置を設けることなく、一つの装置で複数種の形状の異なるワークに対応することができ、新たに形状の異なる製品を生産する場合にも容易に対応することができるワーク保持装置及びワーク保持方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ベース上に、ワーク受け部を少なくとも3個備え、前記ワーク受け部の少なくとも1個が前記ベース上をスライド可能、かつ固定位置を変更可能に構成されており、前記ワーク受け部の少なくとも1個が高さ調整可能に構成されている。
3点は1平面を決定する。そして、この発明では、少なくとも3個備えられた各ワーク受け部の少なくとも1個の高さ調整が可能なため、ワークの形状に対応してワーク受け部の高さを調整することにより、ワークを所定の姿勢で保持することができる。また、ワークの大きさが大きく異なる場合でも、スライド可能なワーク受け部の固定位置を変更することにより対応できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スライド可能なワーク受け部は、1軸方向にスライド可能に設けられている。従って、この発明では、ワーク受け部を1軸方向ではなく曲線状あるいは任意の方向へ移動可能とする場合に比較して、ワーク受け部を移動させる構成が簡単になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スライド可能なワーク受け部は、2軸以上の方向にスライド可能に設けられている。ここで、「2軸以上の方向」には、X軸、Y軸、Z軸のように直線方向に限らず、回転軸を中心とした円弧方向をも含む。従って、この発明では、ワーク受け部の位置をワークの形状に合った保持位置に配置するのが、ワーク受け部が1軸方向へ移動可能な構成に比較して容易になる。また、例えば、円弧方向の中心軸が水平面に対して傾斜していれば、ワーク受け部が高さ調節不能の場合でも、ワーク受け部の位置を三次元的に変更可能になる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スライド可能なワーク受け部は、平面上で直交する2軸方向にスライド可能に設けられている。従って、この発明では、簡単な構成でワーク受け部の位置を所望の位置へ移動させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記ワーク受け部と共同してワークを挟持するクランプ部を備えたクランプ機構が、前記ワーク受け部とともに昇降可能に設けられている。この発明では、ワーク受け部のみでワークを支持する構成に比較して、ワークをより安定した状態で保持することができる。また、クランプ機構がワーク受け部と独立して高さ調整可能な構成に比較して、構成が簡単になる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記クランプ機構は、前記クランプ部をクランプ位置と退避位置とに配置する移動可能なアームを備え、前記アームには、前記クランプ部が退避位置に配置された状態でワークを前記ワーク受け部上へガイド可能なワークガイドが固定されている。この発明では、クランプ部が退避位置に配置された状態では、ワークガイドがワークを前記ワーク受け部上へガイド可能な位置に配置され、ワークガイドの作用によりワークがワーク受け部の所定の位置に円滑に載置される。そして、クランプ部がクランプ位置に配置されると、ワークガイドはワークに対する作業に支障とならない位置に移動される。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記ベースは、本体ベースに対して取り外し可能に固定されている。
ワーク保持装置が保持するワークの種類の変更に対応するためには、ワーク受け部のベース上での位置や高さを調整する必要がある。ワーク受け部の高さ調整は、ワーク受け部のベース上での位置調整に比較して精度良く行う必要があり、調整には時間がかかる。ベースがワーク保持装置の本体から取り外し不能な場合は、ワーク受け部の高さ調整を変更前のワークの生産終了後にしか行うことができない。そのため、ワークの種類変更の際にワーク受け部の高さ調整が完了するまで、生産が長時間停止することになる。しかし、この発明では、ベースが、本体ベースに対して取り外し可能なため、予備のベースで予め各ワーク受け部の高さを適正な高さに調整しておき、変更前のワークの生産が終了後、直ちにベースを交換することにより、ワークの種類変更の際における生産停止時間を短くすることができる。
ワーク保持装置が保持するワークの種類の変更に対応するためには、ワーク受け部のベース上での位置や高さを調整する必要がある。ワーク受け部の高さ調整は、ワーク受け部のベース上での位置調整に比較して精度良く行う必要があり、調整には時間がかかる。ベースがワーク保持装置の本体から取り外し不能な場合は、ワーク受け部の高さ調整を変更前のワークの生産終了後にしか行うことができない。そのため、ワークの種類変更の際にワーク受け部の高さ調整が完了するまで、生産が長時間停止することになる。しかし、この発明では、ベースが、本体ベースに対して取り外し可能なため、予備のベースで予め各ワーク受け部の高さを適正な高さに調整しておき、変更前のワークの生産が終了後、直ちにベースを交換することにより、ワークの種類変更の際における生産停止時間を短くすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載のワーク保持装置を使用するワーク保持方法であって、起伏を有するワークを保持する際に、正規のワークと同じものをベースワークとして使用し、ベースワークの上に樹脂パッドを介して正規のワークを載置した状態でワークをクランプする。この発明のワーク保持方法では、水平方向への移動を規制するガイドがなくてもワークを所定の姿勢で正確に保持することができる。
本発明によれば、形状の異なるワーク毎に専用の保持装置を設けることなく、一つの装置で複数種の形状の異なるワークに対応することができ、新たに形状の異なる製品を生産する場合にも容易に対応することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。図1はワーク保持装置の概略分解斜視図、図2(a)は治具ベースの斜視図、(b)は連結部材の斜視図、(c)は連結部材の取付け状態を示す部分断面図である。図3はワーク支持ユニットの斜視図であり、図4(a)は受け部材の上側部の正面図、(b)は受け部材の上側部の断面図である。図5(a),(b)は作用を説明する模式断面図である。
図1に示すように、ワーク保持装置10は、本体ベース11と、本体ベース11上に取り外し可能に固定されるベースとしての治具ベース12と、治具ベース12上に固定されたワーク支持ユニット20とを備えている。
本体ベース11は、金属製のフレームを組み合わせた形状で外形略直方体状に形成され、上部に長方形状の載置部13を備えている。載置部13の上面には対角線上に一対の位置決め部13aが突設され、各辺に対応する側面には治具ベース12を載置部13に上方から載置する際に、治具ベース12を案内する案内片13bが固定されている。治具ベース12は下面に位置決め部13aが嵌合される嵌合穴(図示せず)を備え、該嵌合穴が位置決め部13aに嵌合されて載置部13上に固定され、ワンタッチで本体ベース11に対して着脱可能となっている。
本体ベース11は、収納空間14を有し、収納空間14にはキャスターを備えた台車15に搭載された状態で、制御盤等の電装部品や備品(いずれも図示せず)等が収納可能となっている。台車15には、ハンドル15aが取り付けられている。
図2(a)に示すように、治具ベース12は、長方形状の枠体16と、その内側に枠体16の長手方向に沿って延びるように固定された桟17とを備えている。枠体16の内面及び桟17の両側面にはガイド溝16a,17aがそれぞれ形成されている。枠体16及び桟17で区画された領域内には、それぞれ複数本(この実施形態では4本)の支持バー18がガイド溝16a,17aに沿ってスライド可能、かつ固定位置を変更可能に設けられている。即ち、支持バー18は、治具ベース12上を1軸方向にスライド可能に設けられている。支持バー18にはその長手方向に沿って溝18aが形成されている。
枠体16の四隅(角部)及び枠体16と桟17、枠体16と支持バー18あるいは桟17と支持バー18で構成される角部には連結部材19がそれぞれ設けられている(3個のみ図示)。枠体16の角部及び枠体16と桟17の角部に固定される連結部材19は、図2(b),(c)に示すように、L字状を成す本体19aと、本体19aに形成された孔に貫通される六角穴付きボルト19bと、ガイド溝16a,17a内に収容されるナット19cとで構成されている。そして、ボルト19bとナット19cにより本体19aが枠体16及び桟17に締め付け固定されている。
また、枠体16と支持バー18あるいは桟17と支持バー18で構成される角部に設けられる連結部材19は、支持バー18に形成されたたねじ孔にボルト19bが螺合されて本体19aが支持バー18に固定され、枠体16及び桟17に対しては、ボルト19b及びナット19cにより締め付け固定される。そして、ボルト19bを緩めた状態で支持バー18のスライドが可能となるように構成されている。なお、支持バー18用の連結部材19は図2(a)に1個のみ図示して、他は図示を省略している。
図1及び図2(a)に示すように、ワーク支持ユニット20は、各支持バー18上に溝18aに沿って摺動可能、かつ固定位置を変更可能に設けられている。なお、ワーク支持ユニット20は、ワーク受け部及びクランプ機構等を備えているが、図1及び図2(a)においては、図示の都合上、クランプ機構等を省略している。
図3に示すように、ワーク支持ユニット20は、ベースプレート21上に立設された伸縮可能な支柱22を備えている。支柱22は、円筒状の大径部22aと、大径部22aに対して突出長変更可能に挿入された小径部22bとを備えている。小径部22bは、大径部22aの途中に形成されたねじ孔に螺合された締結具23により締め付けられて、大径部22aに固定されている。なお、小径部22bの外面には長手方向に沿って延びる平面部(図示せず)が形成され、締結具23はその先端が前記平面部に圧接された状態で小径部22bを締め付ける。
ベースプレート21には、孔21aが一対形成されている。そして、ベースプレート21は、孔21aに挿通されるボルト24と、ボルト24に螺合された状態で、支持バー18の溝18a内を溝18aに沿って移動可能に収容されているナット(図示せず)とによって、支持バー18に固定されるようになっている。従って、桟17の延びる方向をX軸方向とすると、ワーク支持ユニット20は、支持バー18と共にX軸方向に移動可能で、支持バー18上をY軸方向に移動可能となっている。即ち、ワーク支持ユニット20は、治具ベース12上を2軸方向にスライド可能に設けられている。
支柱22の上部、即ち小径部22bの上部にはワーク受け部25が固定されている。ワーク受け部25は、支持部26の上部に硬質材製(この実施形態では鉄製)で椀状(カップ状)の受け部材27が揺動可能に支持されている。ここで、「椀状」とは、外形が回転体形状のものを意味し、円錐台状、円錐台の中心軸を通る仮想平面と、円錐台の斜面との交線が外側に凸又は内側に凸の曲線となる変形された円錐台形状、半球状等がある。この実施形態では、受け部材27は円錐台状に形成されるとともに、開口端部にフランジ部27aを備えている。
図4(a),(b)に示すように、支持部26の上端部には雄ねじ部26aが設けられ、受け部材27は、雄ねじ部26aに螺合されたナット26b,26cの間に位置する状態で揺動可能に取り付けられている。そして、ナット26b,26cの位置を調整することにより受け部材27の揺動量及び上下方向の位置が調整可能に構成されている。
図3に示すように、支柱22の小径部22bには、支持アーム28が基端において回動可能、かつ任意の位置で締結具29よって締め付け固定可能な状態で取り付けられている。支持アーム28の先端には、クランプ機構30が支持されている。即ち、クランプ機構30は、ワーク受け部25とともに昇降可能に設けられている。
クランプ機構30は、ワーク受け部25と共同してワークWを挟持するクランプ部31と、クランプ部31をクランプ位置と退避位置とに配置する回動可能なアーム32と、アーム32を昇降及び回動させる駆動機構としてのロータリクランプシリンダ33とを備えている。ロータリクランプシリンダ33は、ピストンロッド33aが上方へ突出可能に支持アーム28の先端に固定されている。そして、ピストンロッド33aには、平面形状がほぼL字状に形成されたアーム32の中間部が固定され、アーム32の一端にクランプ部31が固定されている。
アーム32は、ピストンロッド33aに固定されるとともにクランプ部31が固定される固定部32aと、固定部32aに対して取付位置が水平方向において調整可能に構成されたガイド支持部32bとを備えている。固定部32aはクランプ部31の取付け側と反対側端部が90度に屈曲され、屈曲部に2個のねじ孔(図示せず)が上下に並んで形成されている。ガイド支持部32bにはその長手方向に延びる2個の長孔(図示せず)が前記ねじ孔と対向する位置に形成されている。そして、ガイド支持部32bは、前記長孔を貫通してねじ孔に螺合されるボルト(図示せず)により、固定部32aに対して位置調整可能に固定されるようになっている。
クランプ部31は、ワーク受け部25とほぼ同様に構成され、アーム32から下方へ延びるように固定された支持部34の下部に硬質材製(この実施形態では鉄製)の椀状のクランプ部材35が支持されている。図5(a),(b)に示すように、クランプ部材35は、支持部34の下端部に雄ねじ部34aが設けられ、クランプ部材35は、雄ねじ部34aに螺合されたナット34b,34cの間に位置する状態で揺動可能に取り付けられている。そして、ナット34b,34cの位置を調整することによりクランプ部材35の揺動量及び上下方向の位置が調整可能に構成されている。この実施形態では、クランプ部材35は円錐台状に形成されるとともに、開口端部にフランジ部35aを備えている。
アーム32の他端には、クランプ部31が退避位置に配置された状態でワークWをガイド可能な、ワークガイド36が固定されている。ワークガイド36は、断面円形のロッドで構成され、アーム32に固定された部分より上側が斜め上方へ向かって延び、アーム32に固定された部分より下側が下方へ垂直に延びるように形成されている。ワークガイド36は、ワークWが治具ベース12の上方から受け部材27上にセット(載置)される際、ワークWを所定位置へ案内する役割を果たす。
支持アーム28の中間部には、位置決めガイド37が上方へ向かって延びる状態で、摺動可能かつ締結具38により固定可能に設けられている。位置決めガイド37は四角柱の上部が斜めに切り欠かかれた形状に形成されている。位置決めガイド37は、受け部材27上にセットされるワークWの正確な位置決めを行うのに使用されるものである。
次に前記のように構成されたワーク保持装置10の作用を説明する。
ワーク保持装置10の使用に先立って、各ワーク支持ユニット20をワークWの形状に対応した最適な支持位置へ配置する作業が行われる。この作業には、各支持バー18をX軸方向へスライドさせた後、所定位置に固定する作業と、ベースプレート21を支持バー18に沿ってY軸方向へスライドさせた後、所定位置に固定する作業とがある。
ワーク保持装置10の使用に先立って、各ワーク支持ユニット20をワークWの形状に対応した最適な支持位置へ配置する作業が行われる。この作業には、各支持バー18をX軸方向へスライドさせた後、所定位置に固定する作業と、ベースプレート21を支持バー18に沿ってY軸方向へスライドさせた後、所定位置に固定する作業とがある。
各支持バー18をスライドさせる場合は、支持バー18を枠体16及び桟17に固定している連結部材19のボルト19bを一方へ回転させて締め付けを解除する。その状態で支持バー18を所定位置までスライドさせた後、ボルト19bを逆方向へ回転させると、本体19aが枠体16及び桟17に締め付け固定されて、支持バー18が固定される。また、ベースプレート21を支持バー18に沿ってスライドさせる場合は、ボルト24を緩める。そして、その状態で支柱22を持って所定位置までスライドさせた後、ボルト24を締め付ける。
次に各ワーク支持ユニット20におけるワーク受け部25の高さ調整を行う。この調整は、締結具23を緩めた状態で支持アーム28を持って小径部22bを所定の高さまで移動させた後、締結具23を締め付けることで行う。また、必要に応じて位置決めガイド37及びワークガイド36の位置調整が行われる。以上で準備作業が完了する。
なお、この準備作業は、ワーク保持装置10が設けられたラインが使用中の場合は、予備の治具ベース12において行い、ワークWの種類を変更する段階で、それまで使用されていた治具ベース12と、前記準備作業が終了した治具ベース12との交換が行われる。従って、例えば、一つのラインでA,B2種類のワークWを、所定数ずつ交互に生産する場合等に、ワークWの種類変更に伴うラインの停止時間を短くできる。
ワークWをワーク保持装置10上に保持(セット)する際、図3に鎖線で示すように、クランプ部31が退避位置に配置された状態で行われる。この状態では、ワークガイド36がワークWをワーク受け部25上に案内するのに適した位置に配置された状態となる。この状態で、ワークWが上方からワーク保持装置10上に搬入される。そして、ワークWが下降する際、ワークWがワークガイド36と係合して所定位置へと案内される。そして、ワークWが各ワーク受け部25の受け部材27に支承された状態となる。
次にロータリクランプシリンダ33が駆動され、ピストンロッド33aが回動しながら下降され、ワークWが受け部材27及びクランプ部材35とにより挟持された状態となる。なお、図3に実線で示す状態では、図示の都合上、受け部材27とクランプ部材35との間隔を誇張して表している。
支承すべきワークWの面が水平ではなく傾斜している場合でも支持可能な構成として、ピンあるいは球面で支持する場合は、ワークWを点で支持することになる。しかし、この実施形態では、受け部材27及びクランプ部材35は、椀状に形成されて円形の部分でワークWを支承するとともに揺動可能に構成されているため、支承すべきワークWの面が水平ではなく傾斜している場合でも、広い範囲でワークWを確実に支持でき、ワークWを正確に支持することができる。
各受け部材27及びクランプ部材35がワークWを支持する高さは、同種のワークWを繰り返し交換して溶接などの作業を行う際に、精度良く同じにする必要がある。受け部材27をゴム等の比較的柔らかな材料で形成した場合には、同じ挟持位置でも高さが異なる状態となる場合がある。しかし。この実施形態では、受け部材27が硬質材製のため、ワークWを再現性良く同じ高さ位置で支持することができる。
ワークWの水平方向の位置決めは、位置決めガイド37によって行われるが、ワークWに起伏が有る場合、位置決めガイド37を用いずに行うこともできる。具体的には、図5(a)に示すように、正規のワークWと同じものをベースワークBWとして使用し、ベースワークBWの上に樹脂パッド39を介して正規のワークWを載置する。その状態で受け部材27及びクランプ部材35により、ベースワークBW及びワークWを挟持する。この場合、ベースワークBW及びワークWの起伏部が対応することにより位置決めが行われた状態で、正規のワークWが支持(保持)される。なお、樹脂パッド39は、ベースワークBWに固定されている。
ワークWが平坦な形状の場合は、ベースワークBWは位置決め作用を持たないため、図5(b)に示すように、ワークWの位置決めを位置決めガイド37で行い、受け部材27及びクランプ部材35によってワークWを直接挟持する。
この実施形態では以下の効果を有する。
(1)治具ベース12上に、高さ調整可能に設けられたワーク受け部25を少なくとも3個備え、ワーク受け部25の少なくとも1個が治具ベース12上をスライド可能、かつ固定位置を変更可能に構成されている。従って、各ワーク受け部25の高さを調整することにより、ワークWを所定の姿勢で保持することができ、ワークWの大きさが大きく異なる場合でも、スライド可能なワーク受け部25の固定位置を変更することにより対応できる。その結果、形状の異なるワークW毎に専用の保持装置を設けることなく、一つの装置で複数種の形状の異なるワークWに対応することができ、新たに形状の異なる製品を生産する場合にも短期間で容易に対応することができる。また、部品の標準化(共通化)により、故障の低減や予備部品の少量化が可能となり、管理費も低減できる。また、ワークW毎に生産ラインを設ける必要がなく、生産スペースを小さくすることができる。
(1)治具ベース12上に、高さ調整可能に設けられたワーク受け部25を少なくとも3個備え、ワーク受け部25の少なくとも1個が治具ベース12上をスライド可能、かつ固定位置を変更可能に構成されている。従って、各ワーク受け部25の高さを調整することにより、ワークWを所定の姿勢で保持することができ、ワークWの大きさが大きく異なる場合でも、スライド可能なワーク受け部25の固定位置を変更することにより対応できる。その結果、形状の異なるワークW毎に専用の保持装置を設けることなく、一つの装置で複数種の形状の異なるワークWに対応することができ、新たに形状の異なる製品を生産する場合にも短期間で容易に対応することができる。また、部品の標準化(共通化)により、故障の低減や予備部品の少量化が可能となり、管理費も低減できる。また、ワークW毎に生産ラインを設ける必要がなく、生産スペースを小さくすることができる。
(2)全てのワーク受け部25が2軸方向にスライド可能に設けられている。従って、ワーク受け部25の位置をワークWの形状に合った保持位置に配置するのが容易になる。また、固定位置の微調整が容易となる。
(3)ワーク受け部25と共同してワークWを挟持するクランプ部31を備えたクランプ機構30が、ワーク受け部25とともに昇降可能に設けられている。従って、ワーク受け部25のみでワークWを支持する構成に比較して、ワークWをより安定した状態で保持することができる。また、クランプ機構30がワーク受け部25と独立して高さ調整可能な構成に比較して、構成が簡単になる。
(4)クランプ機構30は、クランプ部31をクランプ位置と退避位置とに配置する回動可能なアーム32を備え、アーム32には、クランプ部31が退避位置に配置された状態でワークWをガイド可能なワークガイド36が固定されている。従って、ワークWを治具ベース12上に搬入する際、ワークガイド36がワークWをガイド可能な位置に配置された状態では、クランプ部31が退避位置に確実に配置され、クランプ部31が搬入されるワークWと干渉するのを確実に防止できる。また、クランプ部31がクランプ位置に配置された状態では、ワークガイド36はワークWに対する作業に支障とならない位置に移動される。
(5)クランプ機構30は、クランプ部31を支持するアーム32が、上下方向に延びる軸を中心として回動することにより、ワークWの搬入時にクランプ部31をワークWと干渉しない退避位置に移動させる。従って、アーム32が水平方向に延びる軸を中心とした回動動作で、クランプ部31を退避位置へ移動させる構成に比較して、少ない回動角度でクランプ部31を退避位置へ移動させることができる。
(6)治具ベース12は、本体ベース11に対して取り外し可能に固定されている。従って、ワークの種類変更の際に、予備の治具ベース12で予め各ワーク受け部25の高さを適正な高さに調整しておき、変更前のワークWの生産が終了後、直ちに治具ベース12を交換することにより、ワークWの種類変更の際における生産停止時間を短くすることができる。
(7)ワーク受け部25は、支持部26の上部に硬質材製の椀状の受け部材27が揺動可能に支持されており、クランプ部31は、支持部34の下部に硬質材製の椀状のクランプ部材35が揺動可能に支持されている。従って、ワークWの形状により、受け部材27で支持すべきワークWの面が水平状態及び傾斜状態の区別無く、良好に挟持することができる。
(8)受け部材27及びクランプ部材35がフランジ部27a,35aを備えているため、ワークWをより安定して挟持することができる。
(9)形状に起伏のあるワークWを保持(支持)する場合、正規のワークWと同じものをベースワークBWとして使用し、ベースワークBWの上に樹脂パッド39を介して正規のワークWを載置することにより、位置決めガイド37を用いずにワークWの位置決めを行うこともできる。
(9)形状に起伏のあるワークWを保持(支持)する場合、正規のワークWと同じものをベースワークBWとして使用し、ベースワークBWの上に樹脂パッド39を介して正規のワークWを載置することにより、位置決めガイド37を用いずにワークWの位置決めを行うこともできる。
(10)位置決めガイド37は、支持アーム28上をスライド可能に設けられており、締結具38によって固定される。従って、ワークWの種類の変更に対応して、固定位置を適正な位置決め位置に調整するのが容易である。
(11)本体ベース11に設けられた収納空間14に、台車15に搭載された状態で制御盤等の電装部品が収納可能となっている。従って、電装部品のメンテナンスや部品交換等の作業時に、台車15を収納空間14から引き出して行うことにより、作業が容易になる。
(12)アーム32は、ワークガイド36を支持するガイド支持部32bが水平方向に位置調整可能に構成されているため、ワークガイド36をワークWの種類の変更に対応して、適正なガイド位置に調整するのが容易になる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成してもよい。
○ ワーク支持ユニット20は、必ずしもクランプ機構30を備えていなくてもよい。ワークWを支持する際、ワークWをその周縁あるいは周縁に近い部分のみにおいて支持する場合は、全てのワーク支持ユニット20がワークWをクランプして支持するのが望ましい。しかし、ワークWの形状によってはワークWをその周縁から離れた中央寄りにおいても支持する方が好ましい場合がある。このような場合は、ワークWをその中央寄りにおい支持するワーク支持ユニット20はクランプ機構30を備えなくてもよい。このワーク支持ユニット20は、ワークガイド36及び位置決めガイド37も設ける必要はない。また、ワークWの形状によっては、ワークW全体を単にワーク受け部25のみで支持してもワークWに対する作業を行うことができる場合もある。従って、治具ベース12上に設けるワーク支持ユニット20として、クランプ機構30を備えたものと、クランプ機構30を備えないものとを混在させたり、クランプ機構30を備えないワーク支持ユニット20のみを設ける構成としたりしてもよい。
○ ワーク支持ユニット20は、必ずしもクランプ機構30を備えていなくてもよい。ワークWを支持する際、ワークWをその周縁あるいは周縁に近い部分のみにおいて支持する場合は、全てのワーク支持ユニット20がワークWをクランプして支持するのが望ましい。しかし、ワークWの形状によってはワークWをその周縁から離れた中央寄りにおいても支持する方が好ましい場合がある。このような場合は、ワークWをその中央寄りにおい支持するワーク支持ユニット20はクランプ機構30を備えなくてもよい。このワーク支持ユニット20は、ワークガイド36及び位置決めガイド37も設ける必要はない。また、ワークWの形状によっては、ワークW全体を単にワーク受け部25のみで支持してもワークWに対する作業を行うことができる場合もある。従って、治具ベース12上に設けるワーク支持ユニット20として、クランプ機構30を備えたものと、クランプ機構30を備えないものとを混在させたり、クランプ機構30を備えないワーク支持ユニット20のみを設ける構成としたりしてもよい。
○ ワーク支持ユニット20は、少なくとも3個設けられていればよいが、4個以上設けられているのが好ましい。なぜならば、ワーク支持ユニット20が4個であれば、3個のワーク支持ユニット20で一平面を決定し、他の1個のワーク支持ユニット20で安定性を図ることが容易になる。
○ 図6に示すように、ワークWをその周縁部で支持するためのワーク支持ユニット20においても、ワークガイド36及びクランプ機構30を省略してもよい。また、位置決めガイド37をも省略してもよい。その場合は、支持アーム28も不要となり、ワーク支持ユニット20は、支持バー18に沿ってスライド可能に設けられた支柱22にワーク受け部25が固定された構成となる。
○ ワーク支持ユニット20において、ワークガイド36を省略してもよい。その場合、図3に示す構成において、ピストンロッド33aの先端に固定されたアーム32は、例えば、ワークガイド36を支持する部分を省略した直線状となる。
○ クランプ機構30は、クランプ部31を支持するアーム32が、ロータリクランプシリンダ33のピストンロッド33aに固定され、上下方向に延びる軸を中心とした回動及び昇降によりクランプ部31をクランプ位置と退避位置とに移動させる構成に限らない。例えば、図7に示すように、クランプ部31を支持するアーム40が水平方向に延びる軸41を中心とした回動動作で、クランプ部31をクランプ位置と退避位置とへ移動させる構成としてもよい。アーム40を駆動する駆動手段としては、例えば、シリンダ42が使用される。
○ クランプ部31を支持するアーム40が水平方向に延びる軸41を中心とした回動動作で、クランプ部31をクランプ位置と退避位置とへ移動させる構成として、手動操作されるトグルクランプを使用してもよい。
○ クランプ機構30は、ワーク受け部25が固定された支柱22に支持されて、ワーク受け部25と一体でスライド及び昇降可能な構成に限らず、ワーク受け部25と独立してスライド及び昇降可能な構成としてもよい。
○ 桟17の数を複数として、支持バー18が配設される領域を3領域以上としたり、支持バー18の数をワーク支持ユニット20の数より多くして、後からワーク支持ユニット20の追加を容易にしたりしてもよい。
○ 桟17をなくして支持バー18を枠体16にスライド可能に設け、1本の支持バー18に複数のワーク支持ユニット20を設けてもよい。また、桟17を有する治具ベース12においても、1本の支持バー18に複数のワーク支持ユニット20を設けてもよい。
○ ワーク支持ユニット20を2軸方向へスライド可能とする場合、互いに直交するX軸及びY軸方向に限らず、2軸が斜めに交差する方向であってもよい。
○ ワーク支持ユニット20を2軸方向へスライド可能とする場合、スライド可能な支持バー18を設けなくてもよい。例えば、図8に示すように、桟17を格子状に設け、各桟17に、支持バー18の場合と同様に、ベースプレート21の固定に使用するボルト24と螺合するナット(図示せず)が移動可能な溝17bを設ける。そして、ワーク支持ユニット20を溝17bに沿ってスライド可能に設ける。
○ ワーク支持ユニット20を2軸方向へスライド可能とする場合、スライド可能な支持バー18を設けなくてもよい。例えば、図8に示すように、桟17を格子状に設け、各桟17に、支持バー18の場合と同様に、ベースプレート21の固定に使用するボルト24と螺合するナット(図示せず)が移動可能な溝17bを設ける。そして、ワーク支持ユニット20を溝17bに沿ってスライド可能に設ける。
○ ワーク支持ユニット20は、1軸方向にのみスライド可能であってもよい。例えば、桟17を複数本平行に設けるとともに、各桟17に溝17bを設け、ワーク支持ユニット20を溝17bに沿ってスライド可能に設ける。
○ ワーク支持ユニット20のスライド経路は直線状に限らず、曲線状あるいは一部が直線状で一部が曲線状であってもよい。
○ 図9に示すように、治具ベース12を本体ベース11と一体構造としてもよい。この場合、位置決め部13a及び案内片13bが不要になる。なお、図9においては、ワーク支持ユニット20のクランプ機構30等の図示を省略している。
○ 図9に示すように、治具ベース12を本体ベース11と一体構造としてもよい。この場合、位置決め部13a及び案内片13bが不要になる。なお、図9においては、ワーク支持ユニット20のクランプ機構30等の図示を省略している。
○ 台車15を設けずに、収納空間14に棚を設けて電装部品等を収納する構成としてもよい。
○ 受け部材27及びクランプ部材35はフランジ部27a,35aを備えていなくてもよい。
○ 受け部材27及びクランプ部材35はフランジ部27a,35aを備えていなくてもよい。
○ 受け部材27及びクランプ部材35を揺動可能に支持する構造は、支持部26,34の雄ねじ部26a,34aに螺合されたナット26b,26c又はナット34b,34c間に受け部材27又はクランプ部材35を配置する構成に限らない。例えば、支持部26,34の端部に支持部26,34より小径の凸部を同軸状に設け、その凸部に雄ねじ部を形成する。そして、受け部材27又はクランプ部材35を前記凸部に螺合されるナットと、支持部26,34の端面との間に遊びを有する状態で配置される構成としてもよい。ナットの螺合位置を調整することにより、受け部材27又はクランプ部材35の揺動量が調整される。
○ 一組のナット26b,26c又はナット34b,34cを使用して受け部材27又はクランプ部材35を揺動可能に支持する構成に代えて、支持部26,34をボルトで構成する。そして、そのボルトの頭がナット26c,34cの役割を果たし、ナット26b,34bとボルトの頭との距離を変更することにより、受け部材27又はクランプ部材35の揺動量を調整可能に構成してもよい。
○ 受け部材27及びクランプ部材35の構成は、椀状のものに遊びを持たせた状態で支持部26,34に取り付けた構成に限らず、公知のクランプ装置の受け部材及びクランプ部材の構成を採用してもよい。
○ ベースワークBWを用いてワークWを保持するワーク保持方法は、ワーク支持ユニット20が治具ベース12上をスライド可能に設けられたワーク保持装置を使用する場合に限らず、ワーク支持ユニット20が治具ベース12上の所定位置に固定された構成のワーク保持装置を使用しても実施できる。
○ ワークWは自動車のドアパネルやボディパネルなどの自動車用のパネルに限らず、他のパネルであってもよい。
○ ワーク受け部25の昇降・スライドはモータで行ってもよい。ワーク受け部25の先端にセンサを設けてワークの形状やワークWが置かれた位置に対応してワーク受け部25を昇降・スライドさせることにより、ワークWを安定して保持できる。
○ ワーク受け部25の昇降・スライドはモータで行ってもよい。ワーク受け部25の先端にセンサを設けてワークの形状やワークWが置かれた位置に対応してワーク受け部25を昇降・スライドさせることにより、ワークWを安定して保持できる。
○ ワーク受け部25は3軸以上の方向にスライド可能でもよい。ここで言う軸方向とは、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向のような直線方向に限らず、回転軸を中心とした円弧方向をも含む。例えば、円弧方向の中心軸が水平面に対して傾斜していれば、ワーク受け部25が高さ調節不能の場合でも、ワーク受け部25の位置を三次元的に変更可能になる。
○ ワーク受け部25は直立、即ち支柱22が垂直に延びるのが望ましいが、斜め方向に延びるようにしてもよい。また、支柱22全体が斜めに延びるものに限らず、支柱22の基端側は垂直に延び、途中から斜めに延びるようにしてもよい。また、全体が斜めに延びるものと、途中から斜めに延びるものとを混在させてもよい。この場合、大きく湾曲したワークWにおいて、ワーク受け部25の先端をワーク面に対し垂直に当てることが可能となり有効である。
○ ワーク受け部25は、少なくとも3個備えられ、ワーク受け部25の少なくとも1個がベース上をスライド可能、かつ固定位置を変更可能に構成されていればよい。また、全てのワーク受け部25が高さ調整可能に構成されている必要はなく、少なくとも1個のワーク受け部25が高さ調整可能に構成されていればよい。
○ クランプ機構30を構成し、クランプ部31をクランプ位置と退避位置とに配置するアーム32は、回動以外の移動によりクランプ部31をクランプ位置と退避位置とに配置可能な構成としてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項4に記載の発明において、前記ワーク受け部は、前記ベース上において1軸方向にスライド可能かつ固定位置を調整可能に設けられた支持バーに対して、その長手方向にスライド可能かつ固定位置を調整可能に設けられた支柱に固定されている。
(1)請求項4に記載の発明において、前記ワーク受け部は、前記ベース上において1軸方向にスライド可能かつ固定位置を調整可能に設けられた支持バーに対して、その長手方向にスライド可能かつ固定位置を調整可能に設けられた支柱に固定されている。
(2)支持部の上部に硬質材製の椀状の受け部材が揺動可能に支持されたワーク受け部と、支持部の下部に硬質材製の椀状のクランプ部材が揺動可能に支持されたクランプ部とを備え、前記クランプ部材は前記受け部材と共同してワークを挟持するクランプ位置と、前記ワークを前記受け部材上から移動させるのを許容する退避位置とに移動可能に構成されているクランプ装置。
(3)前記技術的思想(2)に記載の発明において、前記支持部は雄ねじ部を備えており、前記受け部材は、前記雄ねじ部に螺合するナットの位置により揺動量の調整が可能に構成されている。
(4)前記技術的思想(2)又は(3)に記載の発明において、前記クランプ部材は支持アームに支持されており、前記支持アームは昇降及び回動可能に設けられ、かつ前記クランプ部材を前記受け部材と同軸上で昇降可能に構成されている。
(5)前記技術的思想(4)に記載の発明において、前記ワーク受け部は前記支持部を昇降可能に支持する支柱を備え、前記支持アームを昇降及び回動させる駆動機構は、前記支柱に前記支持部と一体的に昇降可能に支持されている。
(6)少なくとも3個のワーク受け部と、前記ワーク受け部と共同してワークを挟持するクランプ部を備えたクランプ機構によりワークを保持するワーク保持方法であって、起伏を有するワークを保持する際に、正規のワークと同じものをベースワークとして使用し、ベースワークの上に樹脂パッドを介して正規のワークを載置した状態でワークを挟持するワーク保持方法。
W…ワーク、BW…ベースワーク、10…ワーク保持装置、11…本体ベース、12…ベースとしての治具ベース、25…ワーク受け部、30…クランプ機構、31…クランプ部、32,40…アーム、36…ワークガイド、39…樹脂パッド。
Claims (8)
- ベース上に、ワーク受け部を少なくとも3個備え、前記ワーク受け部の少なくとも1個が前記ベース上をスライド可能、かつ固定位置を変更可能に構成されており、前記ワーク受け部の少なくとも1個が高さ調整可能に構成されているワーク保持装置。
- 前記スライド可能なワーク受け部は、1軸方向にスライド可能に設けられている請求項1に記載のワーク保持装置。
- 前記スライド可能なワーク受け部は、2軸以上の方向にスライド可能に設けられている請求項1に記載のワーク保持装置。
- 前記スライド可能なワーク受け部は、平面上で直交する2軸方向にスライド可能に設けられている請求項1に記載のワーク保持装置。
- 前記ワーク受け部と共同してワークを挟持するクランプ部を備えたクランプ機構が、前記ワーク受け部とともに昇降可能に設けられている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のワーク保持装置。
- 前記クランプ機構は、前記クランプ部をクランプ位置と退避位置とに配置する移動可能なアームを備え、前記アームには、前記クランプ部が退避位置に配置された状態でワークを前記ワーク受け部上へガイド可能なワークガイドが固定されている請求項5に記載のワーク保持装置。
- 前記ベースは、本体ベースに対して取り外し可能に固定されている請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のワーク保持装置。
- 請求項5又は請求項6に記載のワーク保持装置を使用するワーク保持方法であって、起伏を有するワークを保持する際に、正規のワークと同じものをベースワークとして使用し、ベースワークの上に樹脂パッドを介して正規のワークを載置した状態でワークをクランプするワーク保持方法。
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