JP5561552B2 - 生体信号測定装置及び生体状態分析システム - Google Patents

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Description

本発明は、生体信号を検出して生体の状態を分析する技術に関し、特に、生体信号を非侵襲で検出可能なエアクッションを用いた生体信号測定装置及び生体信号分析システムに関する。
運転中の運転者の生体状態を監視することは、近年、事故予防策として注目されている。本出願人も、例えば、特許文献1として、内部に三次元立体編物を挿入した空気袋を備え、この空気袋を例えば人の腰部に対応する部位に配置し、空気袋の空気圧変動を測定し、得られた空気圧変動の時系列データから人の生体信号を検出し、人の生体の状態を分析するシステムを開示している。また、非特許文献1及び2においても、腰腸肋筋に沿うようにエアパックセンサを配置して人の生体信号を検出する試みが報告されている。
特開2007−90032号公報 「非侵襲型センサによって測定された生体ゆらぎ信号の疲労と入眠予知への応用」、落合直輝(外6名)、第39回日本人間工学会 中国・四国支部大会 講演論文集、平成18年11月25日発行、発行所:日本人間工学会 中国・四国支部事務局 「非侵襲生体信号センシング機能を有する車両用シートの試作」、前田慎一郎(外4名)、第39回日本人間工学会 中国・四国支部大会 講演論文集、平成18年11月25日発行、発行所:日本人間工学会 中国・四国支部事務局
特許文献1及び非特許文献1、2は、腰部付近から脈波を検知して人の生体状態の分析に利用できることを示しているが、これらに示されたエアパックセンサ(エアクッション)は、縦長で、シートバック部の両側部に配置されているため、人がこのシートに着座した際に、エアクッションを異物として感じやすい。これを解決するに当たって、エアクッションと人体との間に異物感を軽減するためのクッション材を配置することが考えられるが、このようなクッション材を配置した場合には、エアクッションによる生体信号の検知感度が鈍ることになる。また、自動車などの乗物用シートに着座している場合には、シートバック部から伝達される振動はノイズとなるため、これを除去する工夫を行う必要がある。上記した従来の技術においても、そのための工夫が種々なされているが、外部振動の影響はできるだけ低減できることがより好ましいことはもとよりである。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、乗物用シートなどの人体支持手段に着座している人に異物感を感じさせることない一方で、生体信号を高い感度で検知でき、しかも、外部から入力される振動の影響の除去効果も高い生体信号測定装置及び該生体信号測定装置を用いた生体信号分析システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の生体信号測定装置は、空気袋を備えたエアクッションと、荷重変動に伴う前記空気袋の空気圧変動を検出するセンサとを備えてなり、前記エアクッションを、人体支持手段における、少なくとも人の腰部付近を支持する部位の表皮部材と該表皮部材の裏面側に配設されるクッション支持部材との間に組み込み、人の状態を分析する状態分析手段に前記センサの出力信号を送信する生体信号測定装置であって、
前記表皮部材と前記エアクッションとの間に、前記エアクッションを被覆する大きさを備えたビーズ発泡樹脂弾性部材を配置したことを特徴とする。
前記ビーズ発泡樹脂弾性部材は、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材と第2のビーズ発泡樹脂弾性部材とが積層されてなり、前記第1のビーズ発泡樹脂弾性部材及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、いずれも、ビーズ発泡体と該ビーズ発泡体の外面を被覆する被覆材とからなることが好ましい。
前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、一方のビーズ発泡樹脂弾性部材を構成するビーズ発泡体を被覆する被覆材と他方のビーズ発泡樹脂弾性部材を構成するビーズ発泡体を被覆する被覆材の伸縮性が異なることが好ましい。
前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、いずれか一方のビーズ発泡樹脂弾性部材を構成するビーズ発泡体を被覆する被覆材が、熱可塑性エラストマー弾性繊維を相互に溶融接着して形成された弾性繊維不織布であり、他方のビーズ発泡樹脂弾性部材を構成するビーズ発泡体を被覆する被覆材が、前記弾性繊維不織布よりも伸縮性が小さい熱可塑性ポリエステルかなる不織布であることが好ましい。
さらに、前記第1のビーズ発泡樹脂弾性部材の表面及び前記第2のビーズ発泡樹脂弾性部材の裏面に、それぞれポリエステルフィルムが貼着されていることが好ましい。
測定盤上に置いた前記エアクッション上にそれぞれ配置して、直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数が、前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材のいずれも、前記エアクッションのみを直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数よりも高く、いずれか一方のビーズ発泡樹脂弾性部材のバネ定数が他方のビーズ発泡樹脂弾性部材のバネ定数の1.1〜1.4倍の範囲であり、かつ、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材を積層して測定盤上に置いた前記エアクッション上に配置して、直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数が前記エアクッションのみのバネ定数0.8〜1.2倍の範囲であることが好ましい。
前記エアクッションの空気袋内に、三次元立体編物が配設されていることが好ましい。
前記エアクッションは、所定の長さを有し、長さ方向に連接される一方、隣接するもの同士で空気の流通がない複数の小空気袋と、その各小空気袋内に配置される三次元立体編物とを備えてなり、前記小空気袋のいずれかの空気圧変動を測定する構成であることが好ましい。
前記エアクッションは、所定の長さを有し、少なくとも2つ重ね合わせて用いられ、そのうち、人体支持手段の表皮部材側に配置される表側エアクッションは、長さ方向に連接される一方、隣接するもの同士で空気の流通がない複数の小空気袋と、その各小空気袋内に配置される三次元立体編物とを備えてなり、前記小空気袋のいずれかの空気圧変動を測定する構成であることが好ましい。
前記空気圧変動を測定する小空気袋は、前記複数の小空気袋のうち、背部の大動脈の脈波を検知可能な領域に位置する小空気袋であることが好ましい。
前記人体支持手段は、シートクッション部とシートバック部とを備えたシートであり、前記エアクッションは、前記シートバック部の上下方向に沿って配置され、前記空気圧変動を測定する小空気袋は、幅40〜100mm、長さ120〜200mmであり、該小空気袋のシートバック部の中心寄りの側縁と下縁の交差部が、シートクッション部の上面からシートバック部の表面に沿った長さで150〜280mmの範囲、シートバック部の中心から60〜120mmの範囲となるように設けられることが好ましい。
前記エアクッションは、シートバック部の中心を挟んで左右に対象位置に2つ設けられ、そのうちの一方のエアクッションにおける小空気袋の空気圧変動を測定することが好ましい。
前記各エアクッションは、幅40〜100mm、全長400〜600mmであり、
幅60〜120mmの接続部とその両側に設けられたクッション収容部を備えた収容体の該各クッション収容部に前記各エアクッションが収容されてユニット化されていることが好ましい。
前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、幅が前記2つのエアクッションの頂部間の長さ以上であることが好ましい。
また、本発明の生体状態分析システムは、前記生体信号測定装置と、
前記生体信号測定装置のエアクッションの空気圧変動を検出するセンサの出力信号から、前記人体支持手段により支持されている人の状態を分析する状態分析手段と
を具備することを特徴とする。
また、前記状態分析手段が、前記生体信号測定装置のセンサより得られる出力信号の時系列波形の各周期のピーク値から、所定時間範囲ごとに上限側のピーク値と下限側のピーク値との差を算出し、この差をパワー値とし、パワー値の時系列データを求めると共に、パワー値の所定時間範囲における時間軸に対する傾きを、所定回数スライド計算して求めるパワー値傾き算出手段と、
前記生体信号測定装置のセンサより得られる出力信号の時系列波形から、最大リアプノフ指数の時系列データを求めると共に、最大リアプノフ指数の所定時間範囲における時間軸に対する傾きを、所定回数スライド計算して求める最大リアプノフ指数傾き算出手段と、
前記パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段により得られる各傾き時系列波形を重ねた際に、2つの傾き時系列波形が逆位相の関係になっている波形を入眠予兆信号と判定する入眠予兆判定手段と
を具備することが好ましい。
また、前記状態分析手段が、前記生体信号測定装置のセンサから得られる出力信号の時系列波形を微分して微分波形を求める微分波形算出手段をさらに有し、前記パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段は、前記微分波形算出手段により得られた微分波形からパワー値傾き及び最大リアプノフ指数傾きを算出することが好ましい。
また、前記状態分析手段が、前記パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段により得られたパワー値傾きの時系列波形及び最大リアプノフ指数傾きの時系列波形を微分し、それぞれの傾き時系列波形の微分波形を求める傾き時系列微分波形算出手段をさらに有することが好ましい。
本発明では、人体支持手段の表皮部材とエアクッションとの間に、エアクッションを被覆する大きさを備えたビーズ発泡樹脂弾性部材を配置した構成である。ビーズ発泡樹脂弾性部材を備えることにより、エアクッションを装填することによる異物感がなくなる。また、ビーズ発泡樹脂弾性部材を複数枚重ねて配置し、好ましくは、直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数が、エアクッションよりも高く、かつ、相互にバネ定数の異なる2枚のビーズ発泡樹脂弾性部材を重ねて配置することにより、生体信号を減衰させずにエアクッションに伝達できる。従って、ビーズ発泡樹脂弾性部材を配置した場合には、異物感の軽減を図りつつ、生体信号の測定を、ビーズ発泡樹脂弾性部材を配置していない場合と同様の感度で検知できる。
図1は、本発明の一の実施形態に係る生体信号測定装置をシートに組み込んだ状態を示した図である。 図2は、上記実施形態に係る生体信号測定装置をより詳細に示した図である。 図3は、エアクッションユニットを示した図であり、(a)は正面方向から見た断面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は(a)のA−A線断面図である。 図4は、エアクッションユニットの分解斜視図である。 図5(a),(b)は、試験例で用いたエアクッションユニットのサイズを説明するための図である。 図6は、試験例1における荷重−たわみ特性の測定方法を説明するための図である。 図7は、図6の測定結果を示した図である。 図8は、試験例2の試験方法を説明するための図である。 図9(a)〜(d)は、試験例2において、1.0Hz〜2.5Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図10(a)〜(d)は、試験例2において、3.0Hz〜4.5Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図11(a)〜(d)は、試験例2において、5.0Hz〜6.5Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図12(a)〜(d)は、試験例2において、7.0Hz〜8.5Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図13(a)〜(c)は、試験例2において、9.0Hz〜10.0Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図14(a),(b)は、試験例3の試験方法を説明するための図である。 図15は、試験例3において、1.0Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図16は、試験例3において、1.5Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図17は、試験例3において、2.0Hzで加振した際のセンサの出力を示した図である。 図18(a)〜(e)は、試験例4において、5名の被験者の背部の大動脈の脈波(エアパック脈波)と指尖容積脈波の時系列波形である。 図19(a)〜(e)は、図18(a)〜(e)のそれぞれの周波数分析結果を示した図である。 図20は、試験例5における指尖容積脈波の周波数変動、エアパック脈波の周波数変動、センサの電気信号から抽出した呼吸成分の周波数変動を示した図である。 図21は、簡易脳波計から計測されたα波、β波、θ波の分布率を示す図である。 図22(a)は、指尖容積脈波のHF成分、LF/HF成分の時系列変動を示す図であり、図22(b)は、エアパック脈波のHF成分、LF/HF成分の時系列変動を示す図である。 図23(a)は、指尖容積脈波のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形を示した図であり、図23(b)は、エアパック脈波のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形を示した図である。 図24(a)は、試験例6において、指尖容積脈波の周波数変動を示した図であり、図24(b)は、指尖容積脈波のHF成分、LF/HF成分の時系列変動を示す図である。図24(c)は、指尖容積脈のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形を示した図である。 図25(a)は、試験例6のエアパック脈波の原波形を示し、図25(b)はその微分波形を示す図である。 図26(a)は、図25(a)のエアパック脈波の原波形から求めたパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形であり、図26(b)は、図25(b)のエアパック脈波の微分波形から求めたパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形であり、図26(c)は、図26(b)の傾き時系列波形の微分波形を示す図である。 図27は、試験例6において加振機により加振した際の加振波形を示した図である。
以下、図面に示した本発明の実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る生体信号測定装置1を組み込んだ自動車用のシート500の外観を示した図である。この図に示したように、生体信号測定装置1は、シートバック部510に組み込まれて用いられる。
生体信号測定装置1は、エアクッションユニット100と、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20と、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30とを有して構成されている。エアクッションユニット100は、収容体15と、該収容体15に収容した2つのエアクッション10を備えて構成される。各エアクッション10は、図3及び図4に示したように、表側エアクッション11と裏側エアクッション12とが積層されて構成され、収容体15の左右にそれぞれ配置される。表側エアクッション11は、3つの小空気袋111が縦方向に連接されている一方、そのそれぞれは空気の流通がないように形成されている。各小空気袋111内には、復元力付与部材としての三次元立体編物112が配置されている。
裏側エアクッション12は、3つの小空気袋111を連接してなる表側エアクッション11の全長と同じ長さの大空気袋121とこの大空気袋121内に収容される復元力付与部材としての三次元立体編物122とを備えて構成される(図4参照)。表側エアクッション11と裏側エアクッション12とは、長手方向に沿った一方の側縁同士が接合され、接合された側縁を中心にして2つ折りにされて、相互に重ね合わせられて用いられる(図3(d)及び図4参照)。
本実施形態では、このように表側エアクッション11と裏側エアクッション12とが相互に重ね合わせられたエアクッション10が左右に配置される。左右に配置することにより、着座者の背への当たりが左右均等になり、違和感を感じにくくなる。また、左右の表側エアクッション11,11のいずれか一方を構成するいずれかの小空気袋111にセンサ取付チューブ111aが設けられ、その内側に空気圧変動を測定するセンサ111bが固定されている。なお、センサ取付チューブ111aは密閉されている。裏側エアクッション12を構成する大空気袋121にセンサを配設することもできるが、容量の大きい空気袋に設けると、脈波による空気圧変動が吸収されてしまう場合があるため、小空気袋111に設けることが好ましい。但し、図4に示したように、予め、大空気袋121に取付チューブ121aを設けその部位にセンサを配設しておき、必要に応じて、大空気袋121の空気圧変動を測定することで、小空気袋111の測定結果の検証に利用できるようにしておいてもよい。小空気袋111は、このような生体信号による空気圧変動に敏感に反応させるために、大きさは、幅40〜100mm、長さ120〜200mmの範囲が好ましい。小空気袋111の素材は限定されるものではないが、例えば、ポリウレタンエラストマー(例えば、シーダム株式会社製、品番「DUS605−CDR」)からなるシートを用いて形成することができる。センサ111bとしては、小空気袋111内の空気圧を測定できるものであればよく、例えば、コンデンサ型マイクロフォンセンサを用いることができる。
大空気袋121の大きさ及び小空気袋111を3つ連接した場合の全体の大きさとしては、自動車のシート500のシートバック部510に用いる場合、幅40〜100mm、全長400〜600mmの範囲とすることが好ましい。長さが短い場合、シートバック部510において、着座者が、腰部付近の一部分のみに異物感を感じるため、400mm以上の長さとして、できるだけ、着座者の背全体に対応させることが好ましい。
なお、本実施形態では、エアクッション10を表側エアクッション11と裏側エアクッション12とを相互に重ね合わせて構成しているが、表側エアクッション11のみから構成することも可能である。
空気圧変動を検出するセンサ111bは、本実施形態では、着座者の左側に配置されるエアクッション10を構成する表側エアクッション11の中央の小空気袋111に設けている。この小空気袋111の位置は、着座者の背部の大動脈(特に、「下向大動脈」)の脈波を検知可能な領域に相当する。背部の大動脈の脈波を検知可能な領域は、着座者の体格により一律ではないが、身長158cmの日本人女性から身長185cmの日本人男性までの様々な体格の被験者20名で測定したところ、該小空気袋111(幅60mm、長さ160mm)をシートバック部510の中心寄りの側縁と下縁の交差部P(図2及び図3参照)が、シートクッション部520の上面からシートバック部510の表面に沿った長さL:220mm、シートバック部510の中心からの距離M:80mmとなるように設定したところ、上記全ての被験者において大動脈の脈波を検知できた。小空気袋111の大きさが、幅40〜100mm、長さ120〜200mmの範囲の場合、交差部Pの位置を、シートクッション部520の上面からシートバック部510の表面に沿った長さで150〜280mm、シートバック部510の中心から60〜120mmの範囲に設定することが好ましい。
上記した2つのエアクッション10をシートバック部510において容易に所定の位置に設定できるようにユニット化しておくことが好ましい。従って、図2〜図4に示したような収容体15にエアクッション10を装填したエアクッションユニット100として構成とすることが好ましい。収容体15は、両側にエアクッション10を収容する袋状のエアクッション収容部151を有し、2つのエアクッション収容部151間に接続部152を有している。
2つのエアクッション収容部151には、それぞれエアクッション10が挿入される。また、エアクッション収容部151には、エアクッション10とほぼ同じ大きさの三次元立体編物40を、エアクッション10の裏側エアクッション12の背面側に重ねて挿入することが好ましい(図3(d)参照)。三次元立体編物40を配置することにより、シートバック部510を通じて人体側に入力される振動を除振する効果がより高くなる。
接続部152は、2つのエアクッション部151を所定間隔をおいて支持できるものであればよく、幅60〜120mm程度で形成される。接続部152も、袋状に形成し、その内部に三次元立体編物45を挿入することが好ましい(図3(d)及び図4参照)。これにより、該接続部152を通じて入力される振動も、該三次元立体編物45を挿入することにより効果的に除振できる。
なお、上記したように、小空気袋111は、例えば、ポリウレタンエラストマー(例えば、シーダム株式会社製、品番「DUS605−CDR」)からなるシートを用いて形成されるが、裏側クッション材12を形成する大空気袋121及び収容体15も、同じ素材を用いて形成することが好ましい。また、小空気袋111、大空気袋121、エアクッション収容部151及び接続部152内に装填される各三次元立体編物は、例えば、特開2002−331603号公報に開示されているように、互いに離間して配置された一対のグランド編地と、該一対のグランド編地間を往復して両者を結合する多数の連結糸とを有する立体的な三次元構造となった編地である。
一方のグランド編地は、例えば、単繊維を撚った糸から、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地組織(細目)によって形成され、他方のグランド編地は、例えば、短繊維を撚った糸から、ハニカム状(六角形)のメッシュを有する編み目構造に形成されている。もちろん、この編地組織は任意であり、細目組織やハニカム状以外の編地組織を採用することもできるし、両者とも細目組織を採用するなど、その組み合わせも任意である。連結糸は、一方のグランド編地と他方のグランド編地とが所定の間隔を保持するように、2つのグランド編地間に編み込んだものである。このような三次元立体編物としては、例えば、以下のようなものを用いることができる。なお、各三次元立体編物は、必要に応じて複数枚積層して用いることもできる。
(1)製品番号:49076D(住江織物(株)製)
材質:
表側のグランド編地・・・300デシテックス/288fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸と700デシテックス/192fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸との撚り糸
裏側のグランド編地・・・450デシテックス/108fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸と350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントとの組み合わせ
連結糸・・・・・・・・・350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメント
(2)製品番号:49013D(住江織物(株)製)
材質:
表側のグランド編地・・・450デシテックス/108fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸の2本の撚り糸
裏側のグランド編地・・・450デシテックス/108fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸の2本の撚り糸
連結糸・・・・・・・・・350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメント
(3)製品番号:69030D(住江織物(株)製)
材質:
表側のグランド編地・・・450デシテックス/144fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸の2本の撚り糸
裏側のグランド編地・・・450デシテックス/144fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸と350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントとの組み合わせ
連結糸・・・・・・・・・350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメント
(4)旭化成せんい(株)製の製品番号:T24053AY5−1S
第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20と第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30とは、シートバック部510の表皮部材とエアクッション10を収容した収容体15(エアクッションユニット100)との間に配設され、2つのエアクッション10の全長に相当する長さを有し、2つのエアクッション10の頂部間の長さに相当する幅を有している。従って、長さが400〜600mm、幅が250〜350mm程度の大きさのものを用いることが好ましい。これにより、2つのエアクッション10が共に覆われるため、2つのエアクッション10の凹凸を感じにくくなる。
第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20は、平板状に形成されたビーズ発泡体と、その外面に貼着される被覆材とから構成されている。ビーズ発泡体としては、ポリスチレン、ポリプロピレン及びポリエチレンのいずれか少なくとも一つを含む樹脂のビーズ法による発泡成形体が用いられる。なお、発泡倍率は任意であり限定されるものではない。被覆材は、ビーズ発泡体の外面に接着により貼着され、高い伸度と回復率を有する素材であり、好ましくは、伸度200%以上、100%伸長時の回復率が80%以上である弾性繊維不織布が用いられる。例えば、特開2007−92217号公報に開示された熱可塑性エラストマー弾性繊維が相互に溶融接着された不織布を用いることができる。具体的には、KBセーレン(株)製、商品名「エスパンシオーネ」を用いることができる。
第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30は、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20と同様にビーズ発泡体を備えて構成されるが、その外面を覆う被覆材としては、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20において用いた弾性繊維不織布よりも伸縮性の小さい素材、例えば、熱可塑性ポリエステルからなる不織布が用いられる。具体的には、帝人(株)製のポリエチレンナフタレート(PEN)繊維(1100dtex)から形成した2軸織物(縦:20本/inch、横:20本/inch)を用いることができる。
第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20と第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30とを積層する順序は限定されるものではないが、シートバック部510の表皮部材511に近い側に、弾性の高い第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を配設することが好ましい。また、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30を構成するビーズ発泡体は、厚さ約5〜6mm程度とし、その外面に、厚さ約1mm以下の上記した弾性繊維不織布や熱可塑性ポリエステルからなる不織布を貼着して形成される。なお、本実施形態では、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20の表皮部材511に対向する面、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30のエアクッションユニット100に対向する面に、それぞれPENフィルムなどのポリエステルフィルムを貼着している。これにより、生体信号の伝達性が向上する。
本実施形態において人体支持手段を構成するシート500のシートバック部510は、表皮部材511と該表皮部材511の背面側に配設されるクッション支持部材512とを備えてなり、該表皮部材511とクッション支持部材512との間にエアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)と第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30が組み込まれる。この際、クッション支持部材512側にまずエアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)が配置され、その表面側に第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30が、さらにその表面側に第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20が配置された上で、表皮部材511により被覆される。なお、クッション支持部材512は、例えば、三次元立体編物をシートバック部510の左右一対のサイドフレームの後端縁間に張って形成することもできるし、合成樹脂板から形成することもできる。表皮部材511は、例えば、三次元立体編物、合成皮革、皮革、あるいはこれらの積層体などを左右一対のサイドフレームの前縁間に張って設けることができる。
このように、本実施形態においては、表皮部材511の裏面側に所定の大きさの第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30が積層して配置され、さらにその後方に左右一対のエアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)が配置される構成であるため、着座者が背にエアクッション10の凹凸を感じることなくなり、生体信号を測定するためのエアクッション10を有する構成でありながら、座り心地が向上する。
(試験例1)
(静荷重特性)
図6に示したように、測定盤上に、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)のみを単独で置いた場合(図7の「エアパック」のデータ)、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)上に第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を積層した場合(図7の「A+エアパック」のデータ)、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)上に第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30を積層した場合(図7の「B+エアパック」のデータ)、及び、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100)上に第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30を積層し、さらにその上に第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を積層した場合(図7の「A+B+エアパック」のデータ)について、センサ111bが付設された小空気袋111に対応する位置を、直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧して荷重−たわみ特性を測定した。エアクッション10の各空気袋111,121内に収容した三次元立体編物は、住江織物(株)製、製品番号49013Dであり、各部位の主な寸法は、図5(a),(b)に示したとおりであった。
その結果を図7に示す。収容体15により保持されたエアクッション10が、背部の大動脈の脈波によって生じる空気圧変動は、エアクッション10を保持した収容体15のみを単独で置いた場合(図7の「エアパック」)の荷重−たわみ特性に従うことになる。従って、この荷重−たわみ特性よりもバネ定数が高くなった場合には、エアクッション10を保持した収容体15を直接表皮部材511の裏面側に配置した場合よりも大動脈の脈波の感度が鈍ることになる。そこで、各荷重−たわみ特性から得られるバネ定数を比較すると、第1又は第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30のいずれかのみを、エアクッションユニット100(エアクッション10を保持した収容体15)と積層した場合(図7の「A+エアパック」,「B+エアパック」)よりも、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30の両方を積層した場合(図7の「A+B+エアパック」)の方が、エアクッションユニット100(エアクッション10を保持した収容体15)のみを単独で置いて測定した場合のバネ定数に近いことがわかる。従って、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30を両方とも積層して用いた場合には、これらをエアクッション10に積層しているにも拘わらず、脈波をほとんど減衰させずに伝達できると共に、エアクッション10を単体で用いた場合のように異物感も感じることが少なくなる。
なお、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20のみを複数枚積層した場合、あるいは、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30のみを複数枚積層した場合には、それぞれ、図7の「A+エアパック」のデータ、「B+エアパック」のデータとあまり変わらない結果となったことから、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20と第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30とはバネ定数の異なる構成とし、それらを重ね合わせることが好ましい。図7の実験結果から、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30のバネ定数が第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20のバネ定数の1.1〜1.4倍の範囲とすることが好ましい。この特性は、上記したように、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20は、相対的に伸縮性の高い弾性繊維不織布で被覆し、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30は、相対的に伸縮性の小さい不織布で被覆することにより付与される。また、エアクッション10を保持した収容体15上に第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30を積層し、さらにその上に第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を積層した場合(図7の「A+B+エアパック」)のバネ定数は、エアクッション10のみのバネ定数に相当する図7の「エアパック」で示されたバネ定数の0.8〜1.2倍の範囲となるようにすることが好ましい。
(試験例2)
(外乱振動の影響)
図8に示したように、加振機の加振台上に、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100,試験例1のものと同じ構造、サイズ)を載置し、そのさらに上面に、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30と第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を順に積層したもの(図8では、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30と第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を重ね合わせたものを「緩衝材」として表示)について(図7の「A+B+エアパック」と同じ形態)、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20上に2kgの重りを載せ、振幅1mmで1.0Hz〜10Hzまで、0.5Hz刻みで加振した(試験例2−A)。また、エアクッション10を保持した収容体15に代えて、小空気袋111を一つ加振台上に配置し、その上に、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30と第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を順に積層し、さらに、2kgの重りを載せて同様に加振した(比較例2−A)。なお、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20の表皮部材511に対向する面、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30のエアクッションユニット100に対向する面には、それぞれPENフィルムが貼着されている。そして、それぞれについて小空気袋111のに設けたセンサ111b(コンデンサ型マイクロフォンセンサ)の出力電圧を測定した。その結果を図9〜図13に示す。
図9〜図13から、試験例2−Aの場合には、1.0Hz〜10Hzまでのいずれの周波数においても、出力電圧の変化がほとんどないのに対し、比較例2−Aの場合には、試験例2−Aよりも相対的に出力電圧の変化が大きい。従って、試験例2−Aの構成とすることにより、シートバック部510からの外部振動の出力電圧への影響が極めて小さくなる。その一方、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30側から入力される生体信号は、後述の試験例3のようにセンサ111bにより出力電圧の変化として捉えることができる。
(試験例3)
(外乱振動の影響と生体信号の検出)
図14(a)に示したように、加振機の加振台上に、シートバック部510におけるクッション支持部材512に相当する三次元立体編物(3Dネット)、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100,試験例1のものと同じ構造、サイズ)、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20、シートバック部510における表皮部材511に相当する三次元立体編物(3Dネット)を順に積層し、その上に2kgの重りを載せ、振幅1mmで、大動脈の脈波の周波数に近い1.0Hz、1.5Hz、2.0Hzで加振した。図14(a)は、クッション支持部材512側から振動を入力するようにして、本実施形態の生体信号測定装置1をシートバック部510に実際に組み込んだ際に受ける外乱振動の影響を調べるものである。
一方、図14(b)は、図14(a)と逆の順序で配置している。すなわち、シートバック部510における表皮部材511に相当する三次元立体編物(3Dネット)、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30、エアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100,試験例1のものと同じ構造、サイズ)、クッション支持部材512に相当する三次元立体編物(3Dネット)の順で積層している。この状態で加振することにより、表皮部材511側から入力される背部の大動脈の脈波の検出感度を調べることができる。なお、重りを2kgにしたのは、人が着座した際に、腰部からエアクッションユニット100が配設されているシートバック部510にかかる荷重が、直径98mmの面積で2kgに相当するためである。
結果を図15〜図17に示す。図において、「エアパック外乱模擬」が図14(a)の結果であり、「エアパック生体信号模擬」が図14(b)の結果である。また、加振機の入力波形も併せて示す。これらの図から、「エアパック外乱模擬」は、振幅がほとんどない直線に近い状態であり、外乱振動はほとんど除去されることがわかる。逆に、「エアパック生体信号模擬」は、入力波形よりも増幅していることがわかる。このことから、本実施形態の構成によれば、乗車時のような外乱振動が入力される動的条件下においても、1.0Hz〜2.0Hz付近の大動脈の脈波を、外乱振動に埋もれさせることなく、確実に検出できると言える。
(試験例4)
(生体信号の測定)
図2に示したように、シート500のシートバック部510に、上記実施形態で説明したエアクッション10を保持した収容体15(エアクッションユニット100,試験例1のものと同じ構造、サイズ)、第2のビーズ発泡樹脂弾性部材30、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材20を順に収容した。なお、このシートバック部510に使用した表皮部材511は、三次元立体編物である(住江織物(株)製、製品番号49013D)。また、センサ111bを備えた、着座者の左側のエアクッション10を構成する中央の小空気袋111(幅60mm、長さ160mm)のシートバック部510の中心寄りの側縁と下縁の交差部Pが、シートクッション部520の上面からシートバック部510の表面に沿った長さで220mm、シートバック部510の中心から80mmとなるようにシートバック部510に組み込んだ。そして、上記小空気袋111のセンサ111bからの電気信号を測定して得られる空気圧変動をもとに人の状態を分析するコンピュータからなる状態分析手段60を配置し(図1参照)、20歳代から40歳代の日本人男性5名をそれぞれシート500に着座させ、背部の大動脈の脈波を採取した。また、各被験者には指尖容積脈波計((株)アムコ製、フィンガークリッププローブ SR−5C)を装着し、指尖容積脈波も測定した。
図18は、5名の被験者の背部の大動脈脈波(エアパック脈波)と指尖容積脈波の時系列波形であり、図19はそれぞれの周波数分析結果を示す。これらの図から、エアパック脈波と指尖容積脈波の周波数が一致し、エアパック脈波においても、指尖容積脈波の場合と同様に、第3高調波成分まで精度よく捉えられていることがわかる。厚さ5〜6mm程度の薄い第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30は、質量が小さいと共に、弾性の異なる被覆材をそれぞれビーズ発泡体に被覆しており、これらのバネ定数を利用して増幅しているため、ビーズ発泡体の気泡(バブル)が音波を吸収しにくい。そして、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30の積層体は、固有振動数が1Hz近傍となっていると考えられ、エアパック脈波を減衰しにくいと考えられる。
(試験例5)
(静的着座状態での状態判定)
試験例4のシート500に30歳代の健康な日本人男性を着座させ、1時間の居眠り検知実験を行った。この被験者には、試験例4と同じ指尖容積脈波計を装着して指尖容積脈波を測定すると共に、簡易脳波計(フューテックエレクトロニクス(株)、FM−515A)を装着して脳波の測定も行った。
図20は、指尖容積脈波の周波数変動、エアパック脈波の周波数変動、センサ111bの電気信号から抽出した呼吸成分の周波数変動を示した図であるが、3つの周波数変動がよく一致していることがわかる。図中、900秒以降において、3つの周波数変動がいずれも減少傾向を示しているが、これは、900秒から閉眼させたことに伴う眠気によるものと考えられる。
図21は、簡易脳波計から計測されたα波、β波、θ波の分布率を示す。900秒の閉眼直後からα波、θ波が上昇し、β波は下降している。これは、閉眼による効果でリラックス状態に誘導されたものと判断される。そして1200秒付近でα波の分布率が低下し、θ波の分布率が上昇していることから睡眠に入ったと判断される。
図22(a)は、指尖容積脈波のHF成分、LF/HF成分の時系列変動を示す図であり、図22(b)は、エアパック脈波のHF成分、LF/HF成分の時系列変動を示す図である。LF/HF成分は、交感神経活動の状態を示す指標であり、HF成分は、副交感神経活動の指標である。図22(a)では、指尖容積脈波のHF成分は900秒を境に上昇し、LF/HF成分は下降傾向になっていることから、睡眠状態に移行していることが捉えられているが、図22(b)のエアパック脈波のHF成分、LF/HF成分が同様の傾向を示しており、エアパック脈波から自律神経の変動の様子が捉えられることがわかる。また、図中、1900秒、2400秒、3100秒における特徴的なピークは、図21のβ波の分布率の一時的な上昇とも一致している。
図23(a),(b)は、指尖容積脈波とエアパック脈波のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形を示した図である。
なお、パワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形の算出は、本出願人が特開2004−344612において提案した手法を利用したものである。具体的には、小空気袋111のセンサ111bからの電気信号をコンピュータからなる状態分析手段60により受信する。状態分析手段60には、パワー値傾き算出手段、最大リアプノフ指数傾き算出手段、入眠予兆判定手段等のコンピュータプログラムが設定されている。パワー値傾き算出手段は、センサ111bより受信した信号の時系列波形の各周期のピーク値から、所定時間範囲ごとに上限側のピーク値と下限側のピーク値との差を算出し、この差をパワー値とし、パワー値の時系列データを求めると共に、パワー値の所定時間範囲における時間軸に対する傾きを、所定回数スライド計算して求める。より詳細には、センサ111bより受信した信号の時系列波形について、SavitzkyとGolayによる平滑化微分法により、極大値と極小値を求める。そして、5秒ごとに極大値と極小値を切り分け、それぞれの平均値を求める。求めた極大値と極小値のそれぞれの平均値の差の二乗をパワー値とし、このパワー値を5秒ごとにプロットし、パワー値の時系列波形を作る。この時系列波形からパワー値の大域的な変化を読み取るために、ある時間幅Tw(180秒)について最小二乗法でパワー値の傾きを求める。次に、オーバーラップ時間Tl(162秒)で次の時間幅Twを同様に計算して結果をプロットする。この計算(スライド計算)を順次繰り返して得られるのがパワー値の傾きの時系列波形となる。
最大リアプノフ指数傾き算出手段は、センサ111bより受信した信号の時系列波形から、最大リアプノフ指数の時系列データを求めると共に、最大リアプノフ指数の所定時間範囲における時間軸に対する傾きを、所定回数スライド計算して求める。すなわち、時系列波形をカオス解析して最大リアプノフ指数を算出した後、上記と同様に、平滑化微分によって極大値と極小値を求め、スライド計算することにより傾きの時系列波形を求める。
入眠予兆判定手段は、上記したパワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段により得られる各傾き時系列波形を重ねた際に、2つの傾き時系列波形が逆位相の関係になっている波形を入眠予兆信号と判定する。好ましくは、2つの傾き時系列波形において、パワー値の傾きの時系列波形で低周波、大振幅の波形が生じ、かつ、パワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形が逆位相となっている波形が生じているか否かを判定する。図23(a),(b)を見ると、いずれも約400秒〜約450秒付近にこの入眠予兆信号があり、振幅が小さくなった1200秒付近で入眠ポイントに入っている。従って、背部の大動脈の脈波から、指尖容積脈波と同様に入眠予兆を判定できることがわかる。
(試験例6)
(動的状態での状態判定)
試験例4のシート500を加振機上にセットし、30歳代の健康な日本人男性を着座させ、30分間の居眠り検知実験を行った。この実験の際の加振波形は、小型ミニバンで車道を60km/hにて走行中の加速度データを半分に圧縮した図27に示した波形である。また、試験例5と同様に、900秒から閉眼させて行った。この被験者には、試験例4と同じ指尖容積脈波計を装着して指尖容積脈波も測定した。
図24(a)は、指尖容積脈波の周波数変動を示した図であり、閉眼させた900秒以降、大きく減少していることがわかる。図24(b)は、指尖容積脈波のHF成分、LF/HF成分の時系列変動を示す図である。図24(b)では、指尖容積脈波のHF成分は900秒を境に上昇し、LF/HF成分は下降傾向になっていることから、睡眠状態に移行していることが捉えられている。また、LF/HF成分において、下降傾向を示した後に1200秒の手前で最初に現れた特徴的なピークは入眠予兆現象と考えられる。図24(c)は、試験例4と同様の計算手法で求めた指尖容積脈のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形を示した図である。図24(c)では、900秒〜1200秒の間に、パワー値の傾きの時系列波形で低周波、大振幅の波形が生じ、かつ、パワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形が逆位相となっている波形があり、この時点で入眠予兆現象が生じていたことがわかる。
一方、図25(a)はエアパック脈波の原波形を示し、このエアパック脈波の原波形から、パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段によって求めたパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形が図26(a)である。図24(a)〜(c)で示した指尖容積脈波の解析結果によれば、上記のように900秒〜1200秒の間で入眠予兆現象が生じていたと考えられるが、図26(a)のエアパック脈波のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形では、900秒〜1200秒の間で入眠予兆現象の特徴的波形が生じているか否かが明確ではない。
そこで、状態分析手段60には、センサ111bから得られる出力信号の時系列波形(原波形)を微分して微分波形を求める微分波形算出手段を有する構成とすることが好ましく、さらには、パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段により得られたパワー値傾きの時系列波形及び最大リアプノフ指数傾きの時系列波形をさらに微分し、それぞれの傾き時系列波形の微分波形を求める傾き時系列微分波形算出手段を有する構成とすることがより好ましい。
微分波形算出手段は、図25(b)に示したように、エアパック脈波の原波形を微分した微分波形を求める。パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段は、このエアパック脈波微分波形を用いて、パワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形を図26(b)のように求める。図26(b)によれば、900秒〜1200秒間において、パワー値の傾きの時系列波形で低周波、大振幅の波形が生じ、かつ、パワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形が逆位相となっている波形があることがわかる。
傾き時系列微分波形算出手段は、図26(b)のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形をさらに微分し、図26(c)に示した波形を求める。図26(c)によれば、図26(b)に残っていた高周波の信号の影響をより低減でき、図24(c)に示した指尖容積脈波のパワー値及び最大リアプノフ指数の傾き時系列波形により近づき、動的状態において、エアパック脈波を利用した状態判定をより正確に行うことができることがわかる。
ここで、図25(b)の微分波形は、図25(a)に示した原波形を、微分波形算出手段により1階微分して得たデータである。また、図26(c)の微分波形は、図26(b)のパワー値及び最大リアプノフ指数の各傾き時系列波形を、傾き時系列微分波形算出手段により1階微分して得たデータである。すなわち、微分対象の原波形又は傾き時系列波形をいずれも1階微分して得たものであるが、微分波形算出手段及び傾き時系列微分波形算出手段のいずれにおいても、2階微分して微分波形を求めるようにしてもよい。微分処理すると、微分対象の原波形又は傾き時系列波形の高周波成分が強調され、それにより、末梢の脈波である指尖容積脈波の時系列波形に近似してくるが、1階微分と2階微分とでは強調の程度が異なるため、脈波の原波形の形やそれに含有される高周波成分のレベルにより、いずれの結果が指尖容積脈波の時系列波形に近似するかは一概には言えず個人差がある。すなわち、微分波形算出手段及び傾き時系列微分波形算出手段のいずれにおいても1階微分を行うと指尖容積脈波の時系列波形に近似する場合(人)、微分波形算出手段及び傾き時系列微分波形算出手段のいずれにおいても2階微分を行うと指尖容積脈波の時系列波形に近似する場合(人)、微分波形算出手段及び傾き時系列微分波形算出手段のいずれか一方を1階微分、他方を2階微分で計算処理すると指尖容積脈波の時系列波形に近似する場合(人)がある。そこで、いずれで計算処理すると指尖容積脈波の時系列波形に近似するかは、例えば、当初の数日間は、自動車に乗る度に、1階微分及び2階微分の両方の計算結果を用いて処理し、そのデータを予め記憶しておいた指尖容積脈波の時系列波形と比較して、該指尖容積脈波の時系列波形により近似する傾向を算出できる組み合わせを微分波形算出手段及び傾き時系列微分波形算出手段に自動設定できるニューラルネットワークを用いた学習機能を持たせることが好ましい。
なお、上記実施形態においては、人体支持手段として自動車用のシートにエアクッション10、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材20,30を組み込んでいるが、人体支持手段としては、ベッドなどの寝具、病院設備における診断用の椅子等に組み込むこともできる。
1 生体信号測定装置
10 エアクッション
11 表側エアクッション
111 小空気袋
111b センサ
112 三次元立体編物
12 裏側エアクッション
121 大空気袋
122 三次元立体編物
15 収容体
100 エアクッションユニット
20 第1のビーズ発泡樹脂弾性部材
30 第2のビーズ発泡樹脂弾性部材
40,45 三次元立体編物
60 状態分析手段
500 シート
510 シートバック部
511 表皮部材
512 クッション支持部材
520 シートクッション部

Claims (15)

  1. 空気袋を備えたエアクッションと、荷重変動に伴う前記空気袋の空気圧変動を検出するセンサとを備えてなり、前記エアクッションを、人体支持手段における、少なくとも人の腰部付近を支持する部位の表皮部材と該表皮部材の裏面側に配設されるクッション支持部材との間に組み込み、人の状態を分析する状態分析手段に前記センサの出力信号を送信する生体信号測定装置であって、
    前記表皮部材と前記エアクッションとの間に、前記エアクッションを被覆する大きさを備えたビーズ発泡樹脂弾性部材が配置され、
    前記ビーズ発泡樹脂弾性部材は、第1のビーズ発泡樹脂弾性部材と第2のビーズ発泡樹脂弾性部材とが積層されてなり、前記第1のビーズ発泡樹脂弾性部材及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、いずれも、ビーズ発泡体と該ビーズ発泡体の外面を被覆する被覆材とからなり、
    前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、いずれか一方のビーズ発泡樹脂弾性部材を構成するビーズ発泡体を被覆する被覆材が、熱可塑性エラストマー弾性繊維を相互に溶融接着して形成された弾性繊維不織布であり、他方のビーズ発泡樹脂弾性部材を構成するビーズ発泡体を被覆する被覆材が、前記弾性繊維不織布よりも伸縮性が小さい熱可塑性ポリエステルかなる不織布であることを特徴とする生体信号測定装置。
  2. さらに、前記第1のビーズ発泡樹脂弾性部材の表面及び前記第2のビーズ発泡樹脂弾性部材の裏面に、それぞれポリエステルフィルムが貼着されていることを特徴とする請求項記載の生体信号測定装置。
  3. 測定盤上に置いた前記エアクッション上にそれぞれ配置して、直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数が、前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材のいずれも、前記エアクッションのみを直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数よりも高く、いずれか一方のビーズ発泡樹脂弾性部材のバネ定数が他方のビーズ発泡樹脂弾性部材のバネ定数の1.1〜1.4倍の範囲であり、かつ、第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材を積層して測定盤上に置いた前記エアクッション上に配置して、直径30mmの加圧板によってたわみ量1mmまで加圧した際の荷重−たわみ特性から得られるバネ定数が前記エアクッションのみのバネ定数0.8〜1.2倍の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の生体信号測定装置。
  4. 前記エアクッションの空気袋内に、三次元立体編物が配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の生体信号測定装置。
  5. 前記エアクッションは、所定の長さを有し、長さ方向に連接される一方、隣接するもの同士で空気の流通がない複数の小空気袋と、その各小空気袋内に配置される三次元立体編物とを備えてなり、前記小空気袋のいずれかの空気圧変動を測定する構成であることを特徴とする請求項記載の生体信号測定装置。
  6. 前記エアクッションは、所定の長さを有し、少なくとも2つ重ね合わせて用いられ、そのうち、人体支持手段の表皮部材側に配置される表側エアクッションは、長さ方向に連接される一方、隣接するもの同士で空気の流通がない複数の小空気袋と、その各小空気袋内に配置される三次元立体編物とを備えてなり、前記小空気袋のいずれかの空気圧変動を測定する構成であることを特徴とする請求項記載の生体信号測定装置。
  7. 前記空気圧変動を測定する小空気袋は、前記複数の小空気袋のうち、背部の大動脈の脈波を検知可能な領域に位置する小空気袋であることを特徴とする請求項又は記載の生体信号測定装置。
  8. 前記人体支持手段は、シートクッション部とシートバック部とを備えたシートであり、前記エアクッションは、前記シートバック部の上下方向に沿って配置され、前記空気圧変動を測定する小空気袋は、幅40〜100mm、長さ120〜200mmであり、該小空気袋のシートバック部の中心寄りの側縁と下縁の交差部が、シートクッション部の上面からシートバック部の表面に沿った長さで150〜280mmの範囲、シートバック部の中心から60〜120mmの範囲となるように設けられることを特徴とする請求項又は記載の生体信号測定装置。
  9. 前記エアクッションは、シートバック部の中心を挟んで左右に対象位置に2つ設けられ、そのうちの一方のエアクッションにおける小空気袋の空気圧変動を測定することを特徴とする請求項記載の生体信号測定装置。
  10. 前記各エアクッションは、幅40〜100mm、全長400〜600mmであり、
    幅60〜120mmの接続部とその両側に設けられたクッション収容部を備えた収容体の該各クッション収容部に前記各エアクッションが収容されてユニット化されていることを特徴とする請求項記載の生体信号測定装置。
  11. 前記第1及び第2のビーズ発泡樹脂弾性部材は、幅が前記2つのエアクッションの頂部間の長さ以上であることを特徴とする請求項又は10記載の生体信号測定装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1に記載の生体信号測定装置と、
    前記生体信号測定装置のエアクッションの空気圧変動を検出するセンサの出力信号から、前記人体支持手段により支持されている人の状態を分析する状態分析手段と
    を具備する生体状態分析システム。
  13. 前記状態分析手段が、前記生体信号測定装置のセンサより得られる出力信号の時系列波形の各周期のピーク値から、所定時間範囲ごとに上限側のピーク値と下限側のピーク値との差を算出し、この差をパワー値とし、パワー値の時系列データを求めると共に、パワー値の所定時間範囲における時間軸に対する傾きを、所定回数スライド計算して求めるパワー値傾き算出手段と、
    前記生体信号測定装置のセンサより得られる出力信号の時系列波形から、最大リアプノフ指数の時系列データを求めると共に、最大リアプノフ指数の所定時間範囲における時間軸に対する傾きを、所定回数スライド計算して求める最大リアプノフ指数傾き算出手段と、
    前記パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段により得られる各傾き時系列波形を重ねた際に、2つの傾き時系列波形が逆位相の関係になっている波形を入眠予兆信号と判定する入眠予兆判定手段と
    を具備することを特徴とする請求項12記載の生体状態分析システム。
  14. 前記状態分析手段が、前記生体信号測定装置のセンサから得られる出力信号の時系列波形を微分して微分波形を求める微分波形算出手段をさらに有し、前記パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段は、前記微分波形算出手段により得られた微分波形からパワー値傾き及び最大リアプノフ指数傾きを算出することを特徴とする請求項13記載の生体状態分析システム。
  15. 前記状態分析手段が、前記パワー値傾き算出手段及び最大リアプノフ指数傾き算出手段により得られたパワー値傾きの時系列波形及び最大リアプノフ指数傾きの時系列波形を微分し、それぞれの傾き時系列波形の微分波形を求める傾き時系列微分波形算出手段をさらに有することを特徴とする請求項14記載の生体状態分析システム。
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