JP4959178B2 - クッション材及び圧力変動検出装置 - Google Patents

クッション材及び圧力変動検出装置 Download PDF

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本発明は、空気の自動吸排気機能を備えたクッション材及び該クッション材を用いた圧力変動検出装置に関し、特に、自動車、航空機、列車、船舶、フォークリフトなどの輸送機器用のシートに組み込んで使用するのに適し、また、事務用のシートあるいはマットレスなどの寝具へも適用可能なクッション材及び圧力変動検出装置に関する。
特許文献1には、ゴム製の平板なマット基板に、エアクッションとなる袋部を取り付けた背もたれマットが開示されている。この背もたれマットは、事務用椅子や自動車用シートなどのシートバックにベルト部材を用いて固定して使用される。エアクッションは、着座者の腰部付近に相当するように設けられており、通気性を確保するために、エアクッションを複数室に区分して形成することも開示されている。特許文献2には、ベース素材は明記されていないが、座部クッションと背部クッションを備えた一体構造からなり、背部クッションにおける腰部付近に相当する位置に空気枕が取り付けられた腰痛予防座席カバーが開示されている。
一方、運転中の運転者の生体状態(心身状態)を監視することは、近年、事故予防策として注目されており、例えば、特許文献3、特許文献4には、心拍又は脈拍を用い、これをカオス解析して生体状態を監視する技術が提案されている。特許文献3及び4に開示の技術によれば、脳波測定用の大がかりな装置の頭部への装着が不要で、簡易に運転者の生体状態を評価できる。特許文献3及び4に開示された装置は、いずれも、心臓の拍動に伴う体表面の振動を、シートクッションを構成するクッション材の座面に装着した薄膜状の圧電素子(圧電フィルムセンサ)によりセンシングするものである。
実用新案登録第3057132号公報 実開平6−82969号公報 特開平9−308614号公報 特開平10−146321号公報
特許文献1及び特許文献2に示されたものは、いずれも空気の吸排気により腰部に当接するランバーサポート部におけるクッション感を調整可能にしているが、これらはいずれも、空気を吸排気するためのポンプを備えている必要があり構造が複雑である。
一方、特許文献3及び4に開示された技術では、座面(座部表面)に貼着した薄い圧電フィルムセンサを用いているため、耐久性の点で問題がある。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、空気の吸排気用のポンプ等を必要としない自動吸排気機能を備え、空気を利用するものでありながら、従来より簡易な構造のクッション材を提供することを課題とする。また、本発明は、自動吸排気機能を備えていることにより、拍動、呼吸、体動などの生体の状態の変化を、空気圧変動として検知することができるクッション材及び該クッション材を用いた圧力変動検出装置を提供することを課題とする。さらに、本発明は、圧電素子を用いて、拍動、呼吸、体動などの生体の状態の変化を捉える場合にも、使用する圧電素子の耐久性を向上させることができるクッション材及び該クッション材を用いた圧力変動検出装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、空気の吸排気口を除いて密閉して形成された空気袋と、
前記空気袋と共に荷重により押圧されることによって、前記吸排気口から空気が排出された状態で、空気袋に対して膨張方向への復元力を付与し、荷重の低下に伴って前記吸排気口から空気を空気袋内に取り込ませる復元力付与部材と
を具備し、
前記復元力付与部材が、前記空気袋の内部に収容され、前記空気袋に対して内側から復元力を作用させて前記空気袋を膨張させる方向に付勢する、1点集中荷重の場合とそれよりも接触面積の大きい直径98mm以上の面接触の場合との間で、前者では柔らかなバネ特性を発揮し、後者では硬いバネ特性を発揮する立体編物を2枚重ね合わせ、その周縁部を振動溶着してなる弾性部材を備えてなり、
前記吸排気口を介して荷重の増減により空気の自動吸排気を行うものであり、
シートを構成するシートクッション、シートバック及びヘッドレストのうち、いずれか少なくとも一つに組み込まれ、又は、寝具を構成するマットレス及び枕のうち、いずれか少なくとも一つに組み込まれ、人の拍動、呼吸、及び体動のいずれか少なくとも一つの変動によって生じる圧力変動を検出して生体の状態変化を捉えるために用いられることを特徴とするクッション材を提供する。
請求項2記載の本発明では、前記復元力付与部材が、さらに、2枚の立体編物の周縁を固着して、外力を付与しない状態で内側に空洞部が形成される弾性力を備えた筒状となるように形成され、前記空気袋の外面を被覆するように配設され、筒状に復元しようとする前記弾性力により、前記空気袋を膨張させる方向に付勢する弾性部材を備えてなる請求項1記載のクッション材を提供する。
請求項3記載の本発明では、前記筒状に形成された立体編物からなる弾性部材が、その長手方向に対して直交する方向に複数個連接されており、筒状に形成された各弾性部材の内側に前記空気袋が配設されていることを特徴とする請求項2記載のクッション材を提供する。
請求項4記載の本発明では、直径98mmの加圧板により、厚み方向に押圧して得られる荷重−変位特性が、荷重値60〜80Nの範囲において、人の筋肉の荷重−変位特性と近似していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のクッション材を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記請求項1〜4のいずれか1に記載のクッション材と、
前記空気袋の吸排気口に接続され、前記圧力変動を空気の吸排気による空気圧変動として検出する空気圧測定器とを
備えてなることを特徴とする圧力変動検出装置を提供する。
請求項6記載の本発明では、請求項1〜4のいずれか1に記載のクッション材と、
前記クッション材を構成する空気袋の内面に取り付けられて前記圧力変動を検出する圧電素子とを
備えてなることを特徴とする圧力変動検出装置を提供する。
本発明のクッション材は、吸排気口を除いて密閉された空気袋と、該空気袋が押圧された際に、該空気袋に復元力を付与する復元力付与部材とを備えている。従って、荷重により空気袋が押圧されると、空気袋内の空気が吸排気口を通じて外部に排出される一方、荷重が低下すると、復元力付与部材が原形状に復帰しようとして空気袋を膨張させ、その際に、吸排気口から空気を吸い込む。このため、本発明のクッション材は、ポンプを有しない構造でありながら、復元力付与部材の弾性だけでなく、空気袋内に吸い込まれた空気圧による弾性も作用させることができる。また、荷重の付加と除去が繰り返されることによって生じる空気流により、減衰効果も期待でき、振動吸収性能を向上させることができる。復元力付与部材としては、1点集中荷重では柔らかなバネ特性を発揮するものの、所定の大きさの面接触では線形で硬いバネ特性を発揮し、高い復元力が得られる立体編物を用いることが好ましい。また、空気袋の外面も立体編物で被覆することにより、弾性機能を向上させることができると共に、空気袋を使用することによる蒸れ感を軽減する効果がある。
本発明のクッション材は、長手方向に直交する方向に複数連接した構造とすると、ランバーサポート、あるいはシートやマットレス等に組み込むその他のクッション材として使用しやすくなる。
また、上記したクッション材を用いると共に、その吸排気口に空気圧測定器を接続した本発明の圧力変動検出装置によれば、拍動、呼吸、体動などの生体の状態の変化により、吸排気口から空気が吸気又は排気されることで空気圧が変動するため、この空気圧変動を生体状態の変化に伴う信号として検出することができる。また、空気圧変動を生じさせるクッション材は、上記のように空気袋とその内部又は外部に設けられる立体編物とから構成されるものであるため、従来の圧電フィルムセンサと比較して耐久性の点で優れる。また、空気袋の内部に圧電素子を設けて構成した本発明の圧力変動検出装置によれば、圧電素子が露出されておらず、空気袋によって外力から保護されているため、耐久性の向上が期待できる。また、いずれの場合も、空気袋の外面に弾性部材としての立体編物で被覆した構成とすることにより、路面から入力される高周波の振動等はそれによって除去される。このため、拍動や呼吸などの低周波の圧力変動をより正確に検出することができる。
以下、図面に示した本発明の実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るクッション材1を示す斜視図であり、図2はその断面図である。これらの図に示したように、クッション材1は、空気袋2、復元力付与部材として空気袋2の内部に収容される第1の弾性部材3及び復元力付与部材として空気袋の外側に配設される筒状に形成された第2の弾性部材4を有して構成されている。
空気袋2は、図3に示したように、所定の大きさを備えた任意の形状で形成されるが、例えば、シートクッションやシートバックに組み込むクッションとして用いたり、あるいは、ランバーサポートとして用いる場合、幅約40〜100mm、長さ約120〜250mm程度のものとすることができる。空気袋2は、任意の部位、図1及び図3では、長さ方向の一端側に空気の吸排気口2aが設けられ、その他の周縁は全て密閉されている。また、吸排気口2aは常時開口するように設けられている。
第1の弾性部材3は、上記空気袋2内に収容可能な大きさで形成され、空気袋2に対して内側から復元力を付与するものである。第1の弾性部材3としては、1点集中荷重では柔らかなバネ特性を発揮するものの、所定の大きさの面接触では、例えば、人の片側臀部の直径に相当する直径98mm以上の範囲の面接触では、線形で硬いバネ特性を発揮し、高い復元力が得られる立体編物を用いることが好ましい。上記空気袋2内に収容するため、立体編物として例えば幅約10〜90mm、長さ約80〜240mm程度の短冊状のものが用いられる。第1の弾性部材3は、かかる短冊状の立体編物1枚から構成してもよいし、図2に示したように、これを2枚以上の積層した状態で空気袋2内に収容してもよい。
第1の弾性部材3を構成する立体編物(三次元ネット材)とは、所定間隔をおいて位置する一対のグランド編地間に連結糸を往復させて編成したもので、ダブルラッセル機等を用いて所定の形状に形成される。第1の弾性部材3として必要な性能(伸び率等)は、本実施形態のクッション材1を使用する用途により種々に設定できる。従って、第1の弾性部材3を構成する立体編物の種類は限定されるものではなく、用途に応じて種々のものが選択できるが、例えば、ランバーサポートやシートのクッションとして用いる場合には、次のようなものを使用できる。
(1)製品番号:49076D(住江織物(株)製)
材質:
表側のグランド編地・・・300デシテックス/288fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸と700デシテックス/192fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸との撚り糸
裏側のグランド編地・・・450デシテックス/108fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸と350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントとの組み合わせ
連結糸・・・・・・・・・350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメント
(2)製品番号:49013D(住江織物(株)製)
材質:
表側のグランド編地・・・450デシテックス/108fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸の2本の撚り糸
裏側のグランド編地・・・450デシテックス/108fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸の2本の撚り糸
連結糸・・・・・・・・・350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメント
(3)製品番号:69030D(住江織物(株)製)
材質:
表側のグランド編地・・・450デシテックス/144fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸の2本の撚り糸
裏側のグランド編地・・・450デシテックス/144fのポリエチレンテレフタレート繊維仮撚加工糸と350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントとの組み合わせ
連結糸・・・・・・・・・350デシテックス/1fのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメント
(4)旭化成せんい(株)製の製品番号:T24053AY5−1S
第2の弾性部材4は、上記した空気袋2の外面を被覆するように筒状に形成されている。具体的には、第2の弾性部材4は、2枚の立体編物4a,4bから構成され、該2枚の立体編物4a,4bを空気袋2の一方の面と他方の面から覆い、空気袋2の側方において該立体編物4a,4bの周縁を振動溶着などにより固着して筒状に形成したものである。この際、立体編物4a,4bは、外力を付与しない状態で、内側に空洞部が形成される筒状となるように固着される。これにより、第2の弾性部材4を構成する立体編物4a,4bの内面に空気袋2の外面を固着した場合、常態において立体編物4a,4bには筒状に復元する弾性力が機能しているため、空気袋2に対して常に膨張させる方向への復元力を付与できる。なお、第2の弾性部材4を構成する各立体編物4a,4bとしては上記第1の弾性部材3を構成する立体編物と同様のものを用いることができる。
本実施形態においては、第2の弾性部材4は、筒状部の長手方向に直交する方向に2つ連接される大きさの立体編物4a,4bを用いており、各空洞部のそれぞれに上記した第1の弾性部材3を内蔵した空気袋2が配設されている。このようにクッション材1(第2の弾性部材4)が2つ連接された構造とすることにより、特に、シートバックのランバーサポートとして用いるのに適する。もちろん、後述のように、例えば、シートクッションの表皮材の下方に敷設するクッションとして用いる場合等においては、これを3つ以上連接した構造とすることも可能である。
ランバーサポートとして用いる場合には、図11に示したように、可撓性プレート10を本実施形態のクッション材1と一体化した構造とすることが好ましい。可撓性プレート10は、例えば、ポリプロピレンなどの合成樹脂製のものが用いられる。可撓性プレート10は、2つ連接されたクッション材1の境界部を跨ぐ大きさを備え、シートバックの表皮材300の裏面に配置された際、該表皮材300を膨出させる円弧の半径を大きくし、第三腰椎及び第四腰椎間の神経系の圧迫を防ぎ、人の脊柱のカーブに近い湾曲を得るために配設される。人の脊柱のカーブに沿った湾曲を得るため、可撓性プレート10は、厚さ0.8〜2mmであって、150mm間隔で両端支持し、その中央部に直径98mmの加圧板の中心を合わせて押圧した際の荷重−たわみ特性が、0.3〜0.6N/mmの範囲であることが好ましく、さらには、0.4〜0.5N/mmであることがより好ましい。
第2の弾性部材4を複数連接したものとしては、図4及び図5に示したように、シートクッションの表皮材100の下部全体に配設されるクッション部101と、シートバックにおけるランバーサポート部102までとが一体に形成されたタイプA、図6及び図7に示したように、シートクッションの後部付近の表皮材100の下部に配設されるクッション部103とシートバックにおけるランバーサポート部104までとが一体に形成されたタイプB、図8及び図9に示したように、シートクッションの後部付近の表皮材100の下部に配設されるクッション部105のみからなるタイプC、図10に示したようにシートクッションの表皮材100の下部全体に配設されるクッション部106のみからなるタイプDのように、種々の構造にして用いることができる。マットレスとして用いる場合には、より多くのクッション材1(第2の弾性部材4)を連接したタイプを用いる。また、シートのヘッドレストや枕として用いる場合には、クッション材1を互いに2段以上積層した構造として用いることができる。
本実施形態によれば、荷重が加わることにより、第2の弾性部材4がつぶれていくと、空気袋2及び内蔵された第1の弾性部材3も圧縮され、空気袋2内の空気が吸排気口2aを通じて外部へ排出される。その一方、加わっていた荷重が低下すると、第1の弾性部材3及び第2の弾性部材4がいずれも原形状に復帰しようとするため、その復元力により空気袋2が膨張する。この際、吸排気口2を通じて再び空気が空気袋2内に吸い込まれる。従って、本実施形態のクッション材1は、ポンプを有していない構造でありながら、空気袋2内に空気を自動的に取り入れることができ、第1及び第2の弾性部材3,4による振動吸収作用、衝撃力吸収作用のほか、空気による振動吸収作用等も発揮させることができる。
図12は、第2の弾性部材4が2つ連接された構造の上記クッション材1に可撓性プレート10が一体化されたランバーサポート200(図11参照)をシートバックの表皮材300に、図11に示したような向きで、すなわち、可撓性プレート10が表皮材300のすぐ裏側に位置するように配置して振動伝達率を測定した際の測定結果である。振動伝達率は、上記ランバーサポート200を備えたシートを加振機上に設定し、片側振幅1mm(ピーク間振幅2mm)で加振して測定した。図12中、「69030D−エアネットランバーユニット」(実施例1)は、本実施形態に係るランバーサポート200であり、第1及び第2の弾性部材3,4を構成する立体編物として、上記製品番号69030Dを用いて製作されたものである。「69030D−ネットランバー(中材なし)」(比較例2)は、本実施形態のランバーサポート200から、第1の弾性部材3を内蔵した空気袋2を取り外した構造、すなわち、第2の弾性部材4のみからなるクッション材に可撓性プレート10を一体化した構造のものであり、「69030D−ネットランバー(中材69030D)」(比較例1)は、本実施形態のランバーサポート200から空気袋2のみを取り外した構造、すなわち、第2の弾性部材4の空洞部に直接短冊状の第1の弾性部材3を収容し、可撓性プレート10を一体化した構造のものである。
図12に示したように、「69030D−ネットランバー(中材なし)」は、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」、「69030D−ネットランバー(中材69030D)」のいずれに対しても、振動伝達率が高かった。「69030D−ネットランバー(中材69030D)」と「69030D−ネットランバー(中材なし)」とを比較すると、第1の弾性部材3が、振動伝達率の改善に大きく寄与していることがわかった。また、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」と「69030D−ネットランバー(中材69030D)」とを比較すると、空気袋2内に吸い込まれる空気による弾性が振動吸収作用に寄与していることがわかった。
また、上記した各ランバーサポートを、可撓性プレート10が上になるような向きで、剛体の測定面上に置き、可撓性プレート10の中央部に対して、重量6.7kgのウエイトを、落下高さ20mmと35mmでそれぞれ落下させ、減衰比を求めた。その結果、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」の減衰比は、図13及び図14に示したように、それぞれ0.169、0.168であった。これに対し、「69030D−ネットランバー(中材69030D)」の減衰比は、図15及び図16に示したように、それぞれ0.118、0.117で、「69030D−ネットランバー(中材なし)」の減衰比は、図17及び図18に示したように、それぞれ0.113、0.114であった。従って、空気の吸排気機能を備えた本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」は、減衰特性の点で、空気の吸排気機能を備えていないものと比較して優れていることがわかった。図4〜図11等に示したシートクッションやシートバックに組み込んだ構成とした場合に、追突等による衝撃吸収機能が優れている。また、マットレスに組み込んだ場合には、床ずれ対策としても有効である。
また、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」、「69030D−ネットランバー(中材69030D)」、「69030D−ネットランバー(中材なし)」について、20mmより落下させた際の共振周波数と減衰比の関係、及び、共振伝達率と減衰比との関係を求め、それぞれ図19及び図20のようにプロットした。いずれも、片側振幅0.5mm(ピーク間振幅1mm)の場合と、片側振幅1mm(ピーク間振幅2mm)の場合について求めた。図19から明らかなように、共振周波数は、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」、並びに、「69030D−ネットランバー(中材69030D)」が、「69030D−ネットランバー(中材なし)」と比較して大きく低下していることがわかる。その一方、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」と「69030D−ネットランバー(中材69030D)」とを比較した場合、共振周波数はほぼ同じであったが、減衰比は、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」が、「69030D−ネットランバー(中材69030D)」よりも高くなっていることがわかった。
また、図20から、共振伝達率を比較した場合、「69030D−ネットランバー(中材なし)」及び「69030D−ネットランバー(中材69030D)」と比較して、本実施形態の「69030D−エアネットランバーユニット」は、大幅に低くなっており、振動吸収作用の点で優れていることがわかった。
なお、マットレスや枕として用いる場合、吸引機(家庭では掃除機)により、クッション材1の吸排気口2から空気袋2内の空気を排出して吸排気口2を閉塞すると、クッション材1の全体の厚みが薄くなる。従って、収納する際には、このように排気して収納すれば嵩張りが小さくなり便利である。
一方、図21に示したように、吸排気口2aに空気圧測定器20を接続すると、クッション材1に荷重が付加されたり、付加された荷重が低下することによる空気圧変動を検出する圧力変動検出装置を構成することができる。本実施形態のクッション材1を有するシートやマットレス上の人の拍動や呼吸により、第2の弾性部材4が押圧され、それにより、空気袋2が収縮、膨張を繰り返すため、空気圧測定器20により空気圧変動を検出することによって、拍動や呼吸などの生体(生体信号)の状態を検出することができる。また、体動によっても、空気袋2が収縮、膨張を繰り返すため、空気圧変動により、体動の変化を検出することができる。特に、本実施形態では、立体編物からなる第2の弾性部材4により空気袋2を被覆しているため、路面から入力される高周波の振動などは、該第2の弾性部材4により除振される。従って、拍動や呼吸などの低周波の生体信号を正確に検出するのに適している。
上記した空気圧測定器20から得られる出力値は、所定のデータ処理手段50によりデータ処理がなされ、生体状態の判定に用いられる。例えば、本出願人が提案した特願2003−180294号や特願2004−89263号に開示した入眠予兆などの生体状態を判定するデータ処理手段、あるいは、特願2003−363902号に開示した疲労度を定量化するデータ処理手段などにより入眠予兆や疲労度などが判定される。
(試験例1)
ここで、空気圧変動の検出の有効性を検証するするために行った試験について説明する。試験に使用したクッション材1は、図22に示したように、空気袋2内に第1の弾性部材3を装填したもので、上記実施形態の第2の弾性部材4を使用していないものである。空気袋2内に装填した第1の弾性部材3は、旭化成せんい(株)製の製品番号:T24053AY5−1Sの立体編物からなり、厚さ10mm、幅40mm、長さ220mmのものを2枚重ね合わせ、周縁部を振動溶着したものである。このクッション材1を、自動車のシートに装填した。具体的には、このシートは表皮が立体編物からなり、クッション材1は、立体編物からなる表皮の裏面側においてランバーサポート部に相当する位置に装填し、吸排気口2aに空気圧測定器20を接続して空気圧変動を測定した。
また、使用したクッション材1を硬質の平板からなる測定板上におき、直径98mmの加圧板により、図22(b)の矢印で示した厚み方向に押圧して、その荷重−変位特性を測定し、人の筋肉の荷重−変位特性と比較した。人の筋肉の荷重−変位特性は、直径98mmの加圧板により腕の筋肉を押圧して得られたものである。ランバーサポート部に配置するため、人の腰部の筋肉の荷重−変位特性と比較するのが理想的であるが、人の腰部の筋肉を測定することが極めて困難であるため、腰部の筋肉の荷重−変位特性に近似していると考えられる腕の筋肉を測定したものである。
人が着座した平衡状態における腰部や臀部に生じる圧力は60Nから80Nであるが、図23から、この圧力範囲において、クッション材1の荷重−変位特性と人の筋肉の荷重−変位特性とが近似していることがわかる。従って、クッション材1は、60Nから80Nの圧力が負荷された際には、荷重−変位特性(バネ特性)の点で人の筋肉と同じ特性になっており、筋肉を経て生じる生体信号を捉えるのに適していると考えられる。
このような前提のもと、上記したクッション材1をランバーサポート部に装填したシートに、被験者をリラックス状態で着座させ、アイドリング状態で空気圧変動を測定した。計測された圧力変動は、アナログ信号処理回路にてフィルタを施した後、呼吸と心拍の成分に分離し、データ処理手段50であるコンピュータにより処理し、心拍成分、呼吸成分の各スペクトル波形を得た。図24はその結果を示し、図24(a)が心拍成分のスペクトル波形を、図24(b)が呼吸成分のスペクトル波形をそれぞれ示す。
一方、上記空気圧変動の測定と同時に、被験者の指に光学式指尖脈波計を装着すると共に、胸部に歪み式呼吸測定器を装着し、得られたデータを処理し、各スペクトル波形を上記したクッション材1から得られたスペクトル波形と比較して検証した。図25(a)は、光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形であり、図25(b)は、歪み式呼吸測定器から得られた呼吸成分のスペクトル波形である。
図24(a)の本発明のクッション材1から得られた心拍成分のスペクトル波形と図25(a)の光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形とを比較すると、ともに1.3Hzにピークが現れていた。同様に、図24(b)の本発明のクッション材1から得られた呼吸成分のスペクトル波形と図25(b)の歪み式呼吸測定器から得られたスペクトル波形とを比較すると、ともに0.3Hzにピークが現れていた。
また、本発明のクッション材1により得られた心拍数と呼吸数の整合性を確認するため、図24の周波数の時系列変化を作成すると共に、光学式指尖脈波計及び歪み式呼吸測定器から得られた図25の周波数の時系列変化を作成し、図26に示したように比較した。図26(a)から、本発明のクッション材1により得られた心拍成分の周波数時系列変化が光学式指尖脈波計の指尖容積脈波の周波数時系列変化によく近似し、図26(b)から、本発明のクッション材1により得られた呼吸成分の周波数時系列変化が歪み式呼吸測定器の周波数時系列変化によく近似していた。
以上のことから、本発明のクッション材1を使用することにより、心拍成分及び呼吸成分の各生体信号を抽出できることがわかった。
(試験例2)
図27に示した、自動車等のシートクッション及びシートバック上に載置して補助的に使用されるシート用クッション100に、試験例1で使用したクッション材1をそのランバーサポート部に挿入した。具体的には、シート用クッション100を構成する座部110及び背部120はいずれも立体編物で形成されており、背部120のランバーサポート部相当位置の裏面にクッション挿入用布材121を袋状に取り付け、該クッション挿入用布材121と背部120との間に上記クッション材1を挿入している。
このシート用クッション100を自動車のシートに敷き、20〜30歳代の3人の健康な男性被験者A,B,Cを着座させ、さらに、各被験者には、着座後閉眼させ、睡眠に入るように促し、30分間の安楽姿勢での睡眠実験を行った。計測された空気圧変動は、試験例1と同様に、アナログ信号処理回路にてフィルタを施した後、呼吸と心拍の成分に分離し、データ処理手段50であるコンピュータにより処理し、心拍成分、呼吸成分の各スペクトル波形を得た。なお、この時のサンプリング周波数は200Hzであり、分解能は12bitである。また、上記空気圧変動の測定と同時に、被験者の指に光学式指尖脈波計を装着すると共に、胸部に歪み式呼吸測定器を装着し、得られたデータを処理し、クッション材1による空気圧変動で得られた生体信号の検証を行った。図28〜図30にその結果を示す。図28(a),図29(a),図30(a)はいずれも光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形であり、図28(b),図29(b),図30(b)はいずれも歪み式呼吸測定器から得られた呼吸成分のスペクトル波形であり、図28(c),図29(c),図30(c)はいずれも上記したクッション材1から得られた心拍成分のスペクトル波形であり、図28(d),図29(d),図30(d)はクッション材1から得られた呼吸成分のスペクトル波形である。
これらの結果から、試験例1と同様に、いずれの場合も、クッション材1から得られた心拍成分のスペクトル波形と光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形とが良好に一致しており、また、クッション材1から得られた呼吸成分のスペクトル波形と歪み式呼吸測定器から得られた呼吸成分のスペクトル波形とが良好に一致していた。試験例1に加え、本試験例2によっても、本発明のクッション材1を使用することにより、心拍成分及び呼吸成分の各生体信号を抽出できることがわかった。
次に、検出された指尖容積脈波の時系列信号と、クッション材1の空気圧変動のうち心拍成分の時系列信号を用いて、パワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を作成し、入眠予兆現象を表す波形が出現するか否か検討した。パワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形の算出は、本出願人が特開2004−344612において提案した手法を利用したものである。具体的には、検出された指尖容積脈波の時系列信号及びクッション材1の空気圧変動のうち心拍成分の時系列信号について、それぞれ、SavitzkyとGolayによる平滑化微分法により、極大値と極小値を求める。そして、5秒ごとに極大値と極小値を切り分け、それぞれの平均値を求める。求めた極大値と極小値のそれぞれの平均値の差の二乗をパワー値とし、このパワー値を5秒ごとにプロットし、パワー値の時系列波形を作る。この時系列波形からパワー値の大域的な変化を読み取るために、ある時間幅Tw(180秒)について最小二乗法でパワー値の傾きを求める。次に、オーバーラップ時間Tl(162秒)で次の時間幅Twを同様に計算して結果をプロットする。この計算(スライド計算)を順次繰り返して得られるのがパワー値の傾きの時系列波形となる。最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形も同様であり、検出された指尖容積脈波の時系列信号及びクッション材1の空気圧変動のうち心拍成分の時系列信号をそれぞれカオス解析して最大リアプノフ指数を算出した後、上記と同様に、平滑化微分によって極大値と極小値を求め、スライド計算することにより得られる。
図31(a)は、被験者Aの、指尖容積脈波のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示し、図31(b)は、被験者Aの、クッション材1から得られた心拍成分のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示す。また、被験者Aについては、検証のため、本試験の際に、同時に、簡易脳波計を装着して脳波を測定し、図31(c)に示したように、θ波、α波、β波の分布率の時系列変化を求めた。
ここで、本出願人によるWO2005/092193号公報に報告されているように、指尖容積脈波のパワー値傾きの時系列波形は、低周波で大振幅の波形が現れ、好ましくは、その時点で、パワー値傾き及び最大リアプノフ指数傾きが、時系列信号の中で略180度の位相差を安定して示す時点を入眠予兆信号として判定できる。図31(a)の時系列波形では、この入眠予兆現象を示す波形が17〜20分に出現している。これを図31(b)のクッション材1から得られた心拍成分の各傾きの時系列波形と比較すると、図31(a)とほぼ同じ時間帯に、クッション材1から得られた心拍成分のパワー値傾きが低周波で大振幅の波形となっている。これにより、本発明のクッション材1を用いて入眠予兆現象を捉えることができることがわかる。指尖容積脈波は、指尖の微小循環での変動によって生じる血流量の変化を示すものであり、本発明のクッション材1をランバーサポート部に配置して得られた腰部の心拍変動成分は、腹部大動脈の循環の変動を示すものである。大動脈では、皮膚の細動脈や動静脈吻合に比較して、血管内径の変動に伴う血流量の変化率が小さいのに対し、容積脈波の伝播によって心臓から各末梢部位に伝えられる血管内の波動の増減のリズムは心拍と同じリズムで増減するといわれている。このため、図31(b)で示したクッション材1により採取された心拍成分の時系列波形では、最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形の変化は小さく、図31(a)の指尖容積脈波の最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形のように大きな変化が得られていない。しかしながら、パワー値傾きの時系列波形の中での低周波で大振幅の波形は、図31(a)と図31(b)とはほぼ同じタイミングで検出されており、腹部大動脈での心拍変動のパワー値傾きの時系列波形の振幅の変化によって入眠予兆現象を捉えることが可能であると言える。
図31(c)に示した脳波の分布率により、入眠状態、覚醒状態を考察すると、α波の分布率が50%を切り、θ波大域の分布率が急激に増加し始めるところが入眠の時期であるため、被験者Aは、実験を開始した後、6分後に眠りに入り、開始15分後に中途覚醒し、再度開始24分後に入眠したと言える。入眠予兆信号は、入眠に入る8〜10分前ぐらいに発生するため、図31(a)及び図31(b)で得られた入眠予兆現象を示した時間帯と一致する。
図32(a)は、被験者Bの、クッション材1から得られた心拍成分のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示し、図32(b)は、被験者Cの、クッション材1から得られた心拍成分のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示す。この結果においてもパワー値傾きの時系列波形の中で、低周波で大振幅の波形が現れており、これにより入眠予兆現象を捉えることができる。なお、図示しないが、被験者B,Cの入眠予兆現象の現れたタイミングは、被験者B,Cの指尖容積脈波から得られたパワー値傾きの時系列波形において低周波、大振幅の波形が出現したタイミングとほぼ一致していた。
なお、上記した説明では、圧力変動検出装置として空気圧測定器20を用いたものを示しているが、これに代えて、空気袋2の内部に圧電素子を取り付けた構造とすることもできる。この場合も、拍動や呼吸などによる生体状態の変化を圧力変動の変化として捉えることができる。
また、図1、図6等に示した各クッション材は、隣接する空気袋2同士は相互に連通されているわけではないが、これを相互に連通した構造とすることにより、一方の空気袋2が圧縮されると、その内部の空気が隣接する他方の空気袋2内へ移動し、他方の空気袋2が吸排気口のほか、その移動してきた空気によっても膨張したりする構成とすることもできる。これによれば、荷重が大きくかかる部分の空気袋2が収縮し、荷重があまりかからない部分の空気袋2が膨張しやすくなるため、人体へのフィット感を高めることができる。
図1は、本発明の一の実施形態に係るクッション材を示す斜視図である。 図2は、図1のA−A線断面図である。 図3は、空気袋と第1の弾性部材を示す図である。 図4は、第2の弾性部材を複数連接したクッション材の一例(タイプA)を示す図である。 図5は、図4のA−A線断面図である。 図6は、第2の弾性部材を複数連接したクッション材の一例(タイプB)を示す図である。 図7は、図6のA−A線断面図である。 図8は、第2の弾性部材を複数連接したクッション材の一例(タイプC)を示す図である。 図9は、図8のA−A線断面図である。 図10は、第2の弾性部材を複数連接したクッション材の一例(タイプD)を示す図である。 図11は、図10のB−B線矢視図である。 図12は、各ランバーサポートの振動伝達率の測定結果を示す図である。 図13は、重りを20mmから落下させた際の「69030D−エアネットランバーユニット」(実施例1)の減衰特性を示す図である。 図14は、重りを35mmから落下させた際の「69030D−エアネットランバーユニット」の減衰特性を示す図である。 図15は、重りを20mmから落下させた際の「69030D−ネットランバー(中材69030D)」(比較例1)の減衰特性を示す図である。 図16は、重りを35mmから落下させた際の「69030D−ネットランバー(中材69030D)」(比較例1)の減衰特性を示す図である。 図15は、重りを20mmから落下させた際の「69030D−ネットランバー(中材なし)」(比較例2)の減衰特性を示す図である。 図18は、重りを35mmから落下させた際の「69030D−ネットランバー(中材なし)」(比較例2)の減衰特性を示す図である。 図19は、重りを20mmから落下させた際の実施例1、比較例1、比較例2の共振周波数と減衰比の関係を示した図である。 図20は、重りを20mmから落下させた際の実施例1、比較例1、比較例2の共振伝達率と減衰比の関係を示した図である。 図21は、本発明の一の実施形態に係る圧力変動検出装置の構成を示す図である。 図22は、空気圧変動の試験を行った本発明の他の実施形態に係るクッション材の構造を説明するための図であり、(a)が斜視図、(b)が(a)のA−A線断面図である。 図23は、図22に示したクッション材の荷重−変位特性を示す図である。 図24は、図22に示したクッション材により得られた生体信号を示す図であり、(a)は心拍成分のスペクトル波形を、(b)は呼吸成分のスペクトル波形を示す。 図25(a)は光学式指尖脈波計により得られた指尖容積脈波のスペクトル波形であり、図25(b)は歪み式呼吸測定器により得られた呼吸成分のスペクトル波形である。 図26(a)は、図24(a)により得られた試験例のクッション材により得られた心拍成分の周波数時系列変化と図25(a)により得られた光学式指尖脈波計の指尖容積脈波の周波数時系列変化とを比較した図であり、図26(b)は、図24(b)により得られた試験例のクッション材により得られた呼吸成分の周波数時系列変化と図25(b)により得られた歪み式呼吸測定器の呼吸成分の周波数時系列変化とを比較した図である。 図27は、試験例2で使用したシート用クッションを示す図である。 図28は、試験例2で測定した被験者Aの生体信号のスペクトル波形であって、(a)は光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形であり、(b)は歪み式呼吸測定器から得られた呼吸成分のスペクトル波形であり、(c)はクッション材から得られた心拍成分のスペクトル波形であり、(d)はクッション材から得られた呼吸成分のスペクトル波形である。 図29は、試験例2で測定した被験者Bの生体信号のスペクトル波形であって、(a)は光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形であり、(b)は歪み式呼吸測定器から得られた呼吸成分のスペクトル波形であり、(c)はクッション材から得られた心拍成分のスペクトル波形であり、(d)はクッション材から得られた呼吸成分のスペクトル波形である。 図30は、試験例2で測定した被験者Cの生体信号のスペクトル波形であって、(a)は光学式指尖脈波計から得られた指尖容積脈波のスペクトル波形であり、(b)は歪み式呼吸測定器から得られた呼吸成分のスペクトル波形であり、(c)はクッション材から得られた心拍成分のスペクトル波形であり、(d)はクッション材から得られた呼吸成分のスペクトル波形である。 図31(a)は、被験者Aの、指尖容積脈波のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示し、図31(b)は、被験者Aの、クッション材1から得られた心拍成分のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示し、図31(c)は、θ波、α波、β波の分布率の時系列変化を示す図である。 図32(a)は、被験者Bの、クッション材から得られた心拍成分のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示し、図32(b)は、被験者Cの、クッション材から得られた心拍成分のパワー値の傾きの時系列波形と最大リアプノフ指数の傾きの時系列波形を示す図である。
符号の説明
1 クッション材
2 空気袋
2a 吸排気口
3 第1の弾性部材
4 第2の弾性部材
4a,4b 立体編物
10 可撓性プレート
20 空気圧測定器
50 データ処理手段
200 ランバーサポート

Claims (6)

  1. 空気の吸排気口を除いて密閉して形成された空気袋と、
    前記空気袋と共に荷重により押圧されることによって、前記吸排気口から空気が排出された状態で、空気袋に対して膨張方向への復元力を付与し、荷重の低下に伴って前記吸排気口から空気を空気袋内に取り込ませる復元力付与部材と
    を具備し、
    前記復元力付与部材が、前記空気袋の内部に収容され、前記空気袋に対して内側から復元力を作用させて前記空気袋を膨張させる方向に付勢する、1点集中荷重の場合とそれよりも接触面積の大きい直径98mm以上の面接触の場合との間で、前者では柔らかなバネ特性を発揮し、後者では硬いバネ特性を発揮する立体編物を2枚重ね合わせ、その周縁部を振動溶着してなる弾性部材を備えてなり、
    前記吸排気口を介して荷重の増減により空気の自動吸排気を行うものであり、
    シートを構成するシートクッション、シートバック及びヘッドレストのうち、いずれか少なくとも一つに組み込まれ、又は、寝具を構成するマットレス及び枕のうち、いずれか少なくとも一つに組み込まれ、人の拍動、呼吸、及び体動のいずれか少なくとも一つの変動によって生じる圧力変動を検出して生体の状態変化を捉えるために用いられることを特徴とするクッション材。
  2. 前記復元力付与部材が、さらに、2枚の立体編物の周縁を固着して、外力を付与しない状態で内側に空洞部が形成される弾性力を備えた筒状となるように形成され、前記空気袋の外面を被覆するように配設され、筒状に復元しようとする前記弾性力により、前記空気袋を膨張させる方向に付勢する弾性部材を備えてなる請求項1記載のクッション材。
  3. 前記筒状に形成された立体編物からなる弾性部材が、その長手方向に対して直交する方向に複数個連接されており、筒状に形成された各弾性部材の内側に前記空気袋が配設されていることを特徴とする請求項2記載のクッション材。
  4. 直径98mmの加圧板により、厚み方向に押圧して得られる荷重−変位特性が、荷重値60〜80Nの範囲において、人の筋肉の荷重−変位特性と近似していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のクッション材。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか1に記載のクッション材と、
    前記空気袋の吸排気口に接続され、前記圧力変動を空気の吸排気による空気圧変動として検出する空気圧測定器とを
    備えてなることを特徴とする圧力変動検出装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1に記載のクッション材と、
    前記クッション材を構成する空気袋の内面に取り付けられて前記圧力変動を検出する圧電素子とを
    備えてなることを特徴とする圧力変動検出装置。
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