JP5560918B2 - 分割型転がり軸受の製造方法 - Google Patents
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Description
その一方、近年、二酸化炭素排出量の削減や、燃費の低減化等を目的として、ハイブリッドカーや、アイドリングストップ機能を備えた自動車等が増加しつつある。このような、ハイブリッドカーや、アイドリングストップ機能を備えた自動車は、車両が信号等で一時的に停止したときに、エンジンも一時的に停止させる。このため、エンジンの始動と停止とを繰り返すことから、当該エンジン始動時の起動トルクの低減化が要求されている。
そこで、エンジンの起動トルクを低減させるために、分割型の転がり軸受が使用されることがある(例えば、特許文献1参照)。
図5は、一組の分割外輪部材を形成する際の従来の態様、及びその一組の分割外輪部材を外輪として使用した場合の態様を示した図である。
一組の分割外輪102は、互いに組み合わせた状態で外輪104とされてシリンダブロック側に設けられた円筒孔状のハウジング105に圧入される。このとき、一組の分割外輪102は、図5(c)に示すようにレモン型とされたときの長軸側が押圧縮径され円筒形状に変形する。このため、互いに組み合わされている合わせ面102a同士は、同図に示すように内周側が離間し、転動体が転動する転動面となる外輪内周面に段差が生じる。
上記段差が生じると、転動体が前記段差を通過することによって騒音や振動が発生したり、転動体の損傷原因となり、軸受寿命を低下させるおそれがあった。
このように本発明の製造方法によれば、騒音や振動を防止しつつ軸受寿命が低下するのを抑制することができる分割型転がり軸受を容易かつ高精度に製造することができる。
図1中、クランクシャフト支持部1は、図示しないシリンダブロック側に設けられたアッパブロック2と、アッパブロック2に固定されることでハウジング3を構成するベアリングキャップ4とを備えている。
ベアリングキャップ4は、固定ボルト6によってアッパブロック2に固定されている。アッパブロック2及びベアリングキャップ4によって構成されているハウジング3は、円筒孔状に形成されている。ハウジング3の内周面側には、分割型転がり軸受10が圧入されている。
分割型転がり軸受10は、ハウジング3の内周面に密接して配置されている外輪11と、外輪11の内周面11aに転動自在に配設された複数の転動体であるころ12と、各ころ12を円周方向ほぼ等間隔に配置するように保持する保持器13とを備えている。複数のころ12は、クランクシャフト5のクランクジャーナル5aに接しており、当該クランクジャーナル5aの外周面を転動する。つまり、この分割型転がり軸受10は、クランクジャーナル5aを内輪側の部材としている。
図2は、本発明の分割型転がり軸受の製造方法の一実施形態を示す図であって、上記外輪11を構成する一組の分割外輪部材14を形成する際の態様を示した断面図である。一組の分割外輪部材14は、円筒部材Bにおける径方向に対向する二カ所を円周方向に切除して二分割することで形成される。
なお、円筒部材Bは、熱処理や内外周面の仕上げ加工が完了した状態のものが用いられ、二分割して一組の分割外輪部材14とすれば、外輪11として使用可能である。
従って、円筒部材Bにおいて切除領域22を切除するには、まず、円筒部材Bを固定し、円筒部材Bに対して、例えば、矢印Pの方向から、円筒部材Bの軸線b1を含む第一平面20に沿って分断する。
このとき、円筒部材Bを分断するために用いられる高速カッタ(図示せず)が備える薄肉円盤状の回転砥石C1を第一平面20に対して切除領域22側にオフセットさせた上で、回転砥石C1の一方側の側面C2を第一平面20に一致させる。そして、回転砥石C1を第一平面20に沿って送り入れることで、円筒部材Bにおける円周方向の一部を円筒軸方向全域に亘って分断する。
上記のようにして、円筒部材Bの円周方向における両切除領域22,23を切除することで、円筒部材Bは、円周方向に二分割され、一組の分割外輪部材14を得ることができる。
図3は、一組の分割外輪部材14を組み合わせて外輪11としたときの断面図であり、(a)は、自由状態における外輪11の断面図、(b)は、ハウジング3に圧入された状態の外輪11の断面図である。
図3(a)に示すように、自由状態における外輪11は、円筒部材Bを径方向両側で二カ所切除されているため、一組の分割外輪部材14それぞれを互いに突き合わせると、その断面形状は、ほぼレモン型となる。
上述の分割型転がり軸受の製造方法に係る実施形態において、両切除領域22,23(図2)の円弧長さは、円筒部材Bの内周面の周長から、一組の分割外輪部材14を外輪11としてハウジング3に圧入したときの内周面11aの周長を差し引いた値と一致する程度の円弧長さとなるように設定される。一組の分割外輪部材14の内周長を、圧入状態の外輪11の内周長とほぼ一致させることができるからである。具体的には、上記切除領域22,23の内周側における円弧長さは、一般的な自動車エンジンのクランクシャフトに用いられるもので、1〜2mm程度に設定される。
上述の実施形態では、円筒部材Bを二分割にするための切除領域22,23を設けるために、薄肉円盤状の回転砥石C1を用い、円筒部材Bに対して円周方向に四カ所分断したが、例えば、図4に示すように、断面ほぼ楔型とされた回転砥石C10を用いて円筒部材Bの径方向両側を軸方向に分断することで、切除領域22,23を切除しても良い。
この実施形態の場合、円筒部材Bに対して円周方向に二カ所分断すれば、一組の分割外輪部材11aを得ることができ、工程を簡略化することができる。
また、上記実施形態では、本発明をクランクジャーナル用の軸受に適用した場合を例示したが、例えば、コンロッドの大端部の軸受にも適用することができる。
12 ころ(転動体) 14 分割外輪部材 14a 合わせ面
20 第一平面 21 第二平面 B 円筒部材
b1 軸線
Claims (1)
- 円筒部材を円周方向に二分割して形成された一組の分割外輪部材を組み合わせてなり、ハウジングの内周面に圧入配置される外輪と、
前記外輪の内周面に転動自在に配設された複数の転動体と、を備えた分割型転がり軸受の製造方法であって、
前記円筒部材の円周方向において、前記円筒部材の円筒軸の軸線上で互いに交差する一対の平面によって挟まれる領域を、径方向両側で切除することで、当該円筒部材を円周方向に二分割して前記一組の分割外輪部材を得る工程を含むことを特徴とする分割型転がり軸受の製造方法。
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