JP5560573B2 - 金属板の接合方法および接合装置ならびに接合製品 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板の端部どうしの接合方法およびその方法を達成するための接合装置ならびにその方法により製造される接合製品に関する。
従来、2枚の金属板の端部どうしを接合するにあたって、それぞれの端部に互いにかみ合う凹・凸形状部を形成し、それら凹・凸形状部をかみ合わせた後に、一方側の凸形状部の表側の1箇所を、板面に垂直な方向からポンチにより押圧して、それの表側外周部に突出部を成形し、その突出部が他方側の凹形状部の裏側内周部に重ね合わされる接合方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ポンチにより成形される突出部で、相手側を表裏両側から挟むようにして重ね合わせる接合方法が提案されている。すなわち、この接合方法は、凹・凸形状部のうち一方側の裏側に舌片部を突出成形しておくとともに、他方側の肉厚方向中央部に舌片部を突出成形しておく。そして、それら両舌片部を互いに重ね合わせた後に、一方側の表側をポンチして突出部を成形し、その突出部を他方側の舌片部に重ね合わせることにより、その他方側の舌片部を一方側の舌片部と突出部とで挟んで加締めるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−80329号公報 実開平5−53741号公報
しかしながら、かかる従来の金属板の接合方法は、特許文献1では、理論的には、凸形状部の表側外周部に成形した突出部が、相手側の凹形状部の片面側(裏側内周部)に重ね合わされて接合されるのであるが、実際には、凸形状部の表側を1箇所でポンチしても、表側外周部に突出部が成形されるのではなく、外周部の肉厚全体が突出してしまう。このため、相手側の片面側のみに重ね合わされる突出部の成形が困難になり、加締め強度が低下してしまう虞がある。
また、特許文献2では、ポンチにより成形した突出部と予め形成した一方側の舌片部とで、他方側の舌片部を両側から挟むことができるのであるが、凹・凸形状部の両方に予め舌片部を形成しておく必要があり、それら舌片部を予め形成するための加工工程が余分に必要となり、コストアップが余儀なくされる。
そこで、本発明は、2枚の金属板の端部に形成した凹・凸形状部どうしの加締め強度を、少ない加工工程にして高めることができる金属板の接合方法および接合装置ならびに接合製品を提供するものである。
本発明にあっては、2枚の金属板の端部に形成した凹・凸形状部を互いにかみ合わせた状態で加締める際に、凸形状部の表裏一方側の面を押圧して、その押圧した凸形状部の外周部に、凹形状部の表裏他方側の面の内周部に係止する突起部を成形する第1の加締め部と、凸形状部の表裏他方側の面を押圧して、その押圧した凸形状部の外周部に、凹形状部の表裏一方側の面の内周部に係止する突起部を成形する第2の加締め部と、を前記第1および第2の加締め部によってそれぞれ成形される突起部が前記凹形状部の表裏両面に係止されるように、1つの凸形状部に対して併設配置することを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、1つの凸形状部に対して第1の加締め部と第2の加締め部とを併設配置したので、それら第1および第2の加締め部によってそれぞれ成形される突起部が、凹形状部の表裏両面に係止されることになる。これにより、互いにかみ合った凸形状部と凹形状部とは、表裏方向に高い加締め強度を発揮でき、しかも、第1および第2の加締め部を成形する前段階での加工が不要となり、全体の加工工程を少なくすることができる。
本発明の第1実施形態にかかる金属板の接合部分を示す要部平面図である。 図1中のII−II線に対応する部分を第1の加締め型で加締め完了した状態を示す断面図である。 図1中のIII−III線に対応する部分を第2の加締め型で加締め完了した状態を示す断面図である。 図1中のII−II線に対応する部分を第1の加締め型にセットした状態を示す断面図である。 図1中のIII−III線に対応する部分を第2の加締め型にセットした状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる接合方法を用いたサスペンションメンバの斜視図である。 図6に示すサスペンションメンバをプレス成形する前段階のテーラードブランク材の斜視図である。 図7に示すテーラードブランク材の接合部分に形成した凹・凸形状部を(a)に分離した状態と、(b)にかみ合わせた状態と、で示す拡大平面図である。 図8(b)中のIX部の拡大平面図である。 従来のテーラードブランク材を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態にかかる金属板の接合部分を示す平面図である。 図11中のXII部分の拡大平面図である。 本発明の第3の実施形態における変形例を示す金属板の接合部分の平面図である。 図13中のXIV部分の拡大平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1〜図5は、本発明にかかる金属板の接合方法および接合装置ならびに接合製品の第1の実施形態を示し、この第1の実施形態は本発明の基本構成となる実施形態であって、図1に示すように、2枚の金属板1、2の端部に互いにかみ合う凹・凸形状部11、21を形成し、それぞれの凹・凸形状部11、21をかみ合わせた状態で加締めるようにしたものである。
凸形状部21は、先端辺fが平らとなり、かつ、両側辺sが根本(金属板2の本体側)に向かって直線的に縮幅して、全体的に逆台形状となって金属板2の本体側から突出しており、金属板1に形成した凹形状部11は、その凸形状部21の外側に沿った形状をもって凹設されている。
本実施形態の接合方法は、図1および図2に示すように、互いにかみ合った凹・凸形状部11、21のうち、凸形状部21の表面2aを押圧して、その押圧した凸形状部21の外周部21aに、凹形状部11の裏面1bの内周部11aに係止する突起部22を成形して第1の加締め部3を設ける工程を有する。
また、第1の加締め部3と同時に、図1および図3に示すように、互いにかみ合った凹・凸形状部11、21のうち、凸形状部21の裏面2bを押圧して、その押圧した凸形状部21の外周部21aに、凹形状部11の表面1aの内周部11aに係止する突起部23を成形して第2の加締め部4を設ける工程を有する。
そして、図1に示すように、第1の加締め部3と第2の加締め部4とを、1つの凸形状部21に対し併設配置してある。
かかる接合方法を達成する接合装置は、図4に示すように、凸形状部21の表面2aを押圧する第1のポンチ51と、凸形状部21の裏面2bに配置されて第1のポンチ51の押圧力を受け、その第1のポンチ51との相対的な近接加圧で、凸形状部21の外周部21aに、凹形状部11の裏面1bの内周部11aに係止する突起部22(図2参照)を成形する第1のダイ52と、を有する第1の加締め型5を備える。
また、図5に示すように、凸形状部21の裏面2bを押圧する第2のポンチ61と、凸形状部21の表面2aに配置されて第2のポンチ61の押圧力を受け、その第2のポンチ61との相対的な近接加圧で、凸形状部21の外周部21aに、凹形状部11の表面1aの内周部に係止する突起部23(図3参照)を成形する第2のダイ62と、を有する第2の加締め型6を備える。
そして、第1の加締め型5と第2の加締め型6とを、1つの凸形状部21に対して併設配置する構成としている。
すなわち、第1のポンチ51と第1のダイ52とが対となった第1の加締め型5によって第1の加締め部3を成形し、第2のポンチ61と第2のダイ62とが対となった第2の加締め型6によって第2の加締め部4を成形する。
このとき、第1および第2の加締め型5、6には、第1および第2のポンチ51、61を昇降案内しつつ、金属板1、2を第1および第2のダイ52、62との間に挟持する押さえ台53、63が含まれる。
本実施形態では、第1および第2の加締め型5、6は、凸形状部21の先端辺fに沿って並設される。また、本実施形態では、第1および第2のポンチ51、61の押圧面形状を矩形状とすることにより、第1および第2の加締め部3、4の加締め形状が矩形状となっている。
また、第1の加締め型5では、第1のダイ52が第1のポンチ51に対向する周辺部分に、互いにかみ合った凹・凸形状部11、21の両方に跨る範囲で、上述した突起部22の厚さに相当する深さd1(図4参照)を有する凹部54が形成されている。また、同様に、第2の加締め型6では、第2のダイ62が第2のポンチ61に対向する周辺部分に、互いにかみ合った凹・凸形状部11、21の両方に跨る範囲で、上述した突起部23の厚さに相当する深さd2(図5参照)を有する凹部64が形成されている。
すなわち、第1および第2のダイ52、62に形成された凹部54、64は、第1および第2の加締め型5、6によって凸形状部21の外周部21aに突起部22、23を成形する際に、それら突起部22、23が、相手側の凹形状部11の内周部11aへの係止部位に突出するのを促進する逃げ部E1、E2となっている。ここで、凹形状部11の内周部11aへの係止部位とは、上述したように、第1の加締め部3では、凹形状部11の裏面1bの内周部11aであり、第2の加締め部4では、凹形状部11の表面1aの内周部11aである。
このように、1つの凸形状部21に対して第1の加締め部3と第2の加締め部4とを併設することにより、2枚の金属板1、2を相互に接合した接合製品7として提供することができる。
以上説明したように、第1の実施形態の金属板の接合方法によれば、1つの凸形状部21に対して第1の加締め部3と第2の加締め部4とを併設配置したので、それら第1および第2の加締め部3、4によってそれぞれ成形される突起部22、23が、凹形状部11の表裏両面1a、1bに係止されることになる。これにより、互いにかみ合った凸形状部21と凹形状部11とは、表裏方向に高い加締め強度を発揮でき、しかも、第1および第2の加締め部3、4を成形する前段階での加工が不要となり、全体の加工工程を少なくすることができる。
また、前記接合方法を達成するための金属板1、2の接合装置によれば、第1の加締め部3を、第1のポンチ51および第1のダイ52を有する第1の加締め型5によって成形し、第2の加締め部4を、第2のポンチ61および第2のダイ62を有する第2の加締め型6によって成形できる。従って、第1および第2の加締め型5、6を、1つの凸形状部21に対して近接配置しておくことにより、第1および第2の加締め部3、4を容易に併設できる。
さらに、上記接合方法によれば、第1および第2の加締め型5、6によって凸形状部21の外周部21aに突起部22、23を成形する際に、それら突起部22、23が、相手側の凹形状部11の内周部11aへの係止部位に突出するのを促進する逃げ部E1、E2を設けたので、それら逃げ部E1、E2によって、突起部22、23の成形が容易に、かつ、それら突起部22、23の肉厚を充分に確保して成形できる。従って、凸形状部21と凹形状部11との表裏方向の加締め強度をさらに高めることができる。
さらにまた、上記接合装置によれば、第1および第2の加締め型5、6では、第1および第2のダイ52、62が第1および第2のポンチ51、61に対向する周辺部分に、互いにかみ合った凹・凸形状部11、21の両方に跨る範囲で、突起部22、23の厚さに相当する深さd1、d2を有する凹部54、64を形成したので、それら凹部54、64によって上述した逃げ部E1、E2を容易にかつ確実に設けることができる。
また、上記接合方法を用いた金属板1、2の接合製品7では、第1の加締め部3と第2の加締め部4とによって凹・凸形状部11、21の加締め強度を高めることができるので、2つの金属板1、2の接合強度が増大して、それら金属板1、2の一体化をより促進することができる。
[第2の実施形態]
図6〜図10は本発明の第2の実施形態を示し、前記第1の実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるとともに、第1の実施形態の図を一部参照しつつ説明するものとする。
本実施形態は、図6に示すように、金属板の接合製品として自動車のサスペンションメンバ100に本発明を適用した場合を示す。サスペンションメンバ100は、車幅方向両側にほぼ車両前後方向に延在する一対のサイド部材101、102と、これらサイド部材101、102の前端部どうしおよび後端部どうしをそれぞれ連結するフロント部材103およびリヤ部材104と、によってほぼ井桁状に構成される。そして、サイド部材101、102の前後端部を床下の車体メンバに結合して、それらサイド部材101、102に図示省略したサスペンションアームなどの懸架部材が取り付けられる。
サスペンションメンバ100は、図7に示すように、必要な部位に必要な強度を持った複数の金属板であるブランク材111、112、113、114を配置して、それらを互いに接合したテーラードブランク材110が用いられ、そのテーラードブランク材110をプレス成形して上記サスペンションメンバ100が製造される。
テーラードブランク材110は、隣接するブランク材111、112、113、114の板厚に差が生じており、それら板厚差が有るブランク材111、112、113、114どうしを接合することになり、それらの接合部J1、J2、J3、J4に本発明を適用する。
接合部J1、J2、J3、J4は、接合しようとするブランク材111、112、113、114を、図8に示すように、第1の実施形態と同様に対をなす金属板1、2として示すものとして、以下、その接合方法を述べる。
図8(a)に示すように、金属板1、2の接合しようとする端部には、複数の凹・凸形状部11、21および21′、11′が打抜き加工される。このとき、一方の金属板1の凹形状部11と他方の金属板2の凸形状部21とが対向し、一方の金属板1の凸形状部11′と他方の金属板2の凹形状部21′とが対向している。
そして、図8(b)に示すように、上述の凹・凸形状部11、21および21′、11′を互いにかみ合わせた後、図9に示すように、1つの凸形状部21に対して第1のポンチ51および第2のポンチ61を用いた前記と同様の第1の加締め部3および第2の加締め部4を併設して本発明にかかる接合方法が施される。なお、凸形状部21、11′は、第1の実施形態と同様に逆台形状に突出し、凹形状部11、21′は、その逆台形状に沿った形状で凹設されている。
また、本実施形態では、上述した凹・凸形状部11、21および21′、11′のうち、第1の実施形態に示したと同様に、一方の金属板1の凹形状部11と他方の金属板2の凸形状部21とに本発明を適用した場合を例にとって説明する。
ここで、本実施形態が第1の実施形態と主に異なる点は、第1の加締め部3と第2の加締め部4とを併設するにあたって、1つの凸形状部21に対してそれら第1の加締め部3と第2の加締め部4とを交互に総計で3箇所以上(本実施形態では3箇所)設けたことにある。
すなわち、凸形状部21の中央部に第1の加締め部3を設け、その両側に第2の加締め部4を設けてある。もちろん、第1の加締め部3は、図2および図4に示すように、第1のポンチ51と第1のダイ52とを有する第1の加締め型5で成形されるとともに、第2の加締め部4は、図3および図5に示すように、第2のポンチ61と第2のダイ62とを有する第2の加締め型6で成形される。
そして、第1の加締め部3では、図2に示すように、第1のポンチ51の押圧により、凸形状部21の外周部21aに、凹形状部11の裏面1bの内周部11aに係止する突起部22が成形される。また、第2の加締め部4では、図3に示すように、第2のポンチ61の押圧により、凸形状部21の外周部21aに、凹形状部11の表面1aの内周部11aに係止する突起部23が成形される。そして、それぞれ成形される突起部22、23が、凹形状部11の表裏両面1a、1bに係止されることになる。
もちろん、本実施形態にあっても、第1のダイ52には逃げ部E1となる凹部54と、第2のダイ62には逃げ部E2となる凹部64と、が形成されていることが好ましい。
そして、このようにして複数のブランク材111、112、113、114の互いに接合しようとする2つの金属板1、2を加締め接合することにより、テーラードブランク材110は接合部J1、J2、J3、J4で強固に接合され、その後、サスペンションメンバ100を形出するためにテーラードブランク材110をプレス成形することになる。
このように所望の形状にプレス成形したサスペンションメンバ100は、車体を懸架する部材であり、過大な荷重が作用することになる。そのため、本実施形態では、組立ライン上で他のプレス部品とともに溶接組立を行う際に、上述の接合部J1、J2、J3、J4を同時に溶接して製品化する。
以上説明したように、第2の実施形態の金属板の接合方法によれば、1つの凸形状部21に対して第1の加締め部3と第2の加締め部4とを併設配置してあるので、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。とくに、本実施形態では、第1の実施形態の効果に加えて、1つの凸形状部21に対してそれら第1の加締め部3と第2の加締め部4とを交互に総計で3箇所設けたので、突起部22、23の係止側が互いに金属板1の表裏逆側となる第1の加締め部3および第2の加締め部4のうち、一方の加締め部の両側に他方の加締め部が配置されることになる。
つまり、本実施形態のように、第1の加締め部3の両側に第2の加締め部4を配置した場合には、中間に配置される第1の加締め部3では、突起部22の係止側が金属板1の裏面1bとなり、2箇所設けた第2の加締め部4では、突起部23の係止側が金属板1の表面1aとなる。
これにより、一方の加締め部(第1の加締め部3)を、それの両側に配置した他方の加締め部(第2の加締め部4)で、金属板1の表裏逆側から板面に対して垂直方向に支えることができるため、凹・凸形状部11、21の加締め強度を更に高めることができる。
また、本実施形態の接合製品であるサスペンションメンバ100は、ブランク材111、112、113、114の接合部J1、J2、J3、J4が、上述した方法で加締められたことにより、高い加締め強度をもって接合されたテーラードブランク材110を得ることができる。これにより、上述した加締め接合したのみのテーラードブランク材110を、溶接することなくそのままプレス成形することができ、安価なテーラードブランク材110を提供することができる。
つまり、図10に示すように、従来のテーラードブランク材110Aでは、接合部J1、J2、J3、J4をレーザ溶接やプラズマ溶接などの溶接Wを施した後にプレス成形するようにしていた。このため、プレス成形の前段階で溶接Wの施工工程が必要になってしまう。
これに対し、本実施形態では、プレス成形の前段階での溶接が不要となるため、レーザ溶接やプラズマ溶接による従来のテーラードブランク工法に比べ、接合部J1、J2、J3、J4を単に加締め加工で済ませることができることにより、接合速度を速くできるとともに、設備費や冶工具費を安く抑えることができ、サスペンションメンバ100のローコスト化を達成できる。
なお、本実施形態では、プレス成形で形出したサスペンションメンバ100の接合部J1、J2、J3、J4を、組立ラインで他のプレス部品とともに溶接することを述べたが、サスペンションメンバ100のように過大な荷重が作用しない接合製品であれば、接合部の溶接は必ずしも必要とはしない。
なお、本実施形態では、2枚の金属板1、2のうち、他方の金属板2に形成した凸形状部21に第1および第2の加締め部3、4を成形した場合を開示するが、一方の金属板1に形成した凸形状部11′にあっても、同様に第1および第2の加締め部3、4を成形することができる。
[第3の実施形態]
図11および図12は、本発明の第3の実施形態を示し、前記各実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
本実施形態の金属板の接合方法は、図11および図12に示すように、基本的に第1の実施形態と同様に、2枚の金属板1、2の端部に形成した凹・凸形状部11、21をかみ合わせて、1つの凸形状部21に対し、第1のポンチ51および第2のポンチ61を用いた前記とほぼ同様の第1の加締め部3と第2の加締め部4とを併設してある。このとき、第2の実施形態と同様に、第1の加締め部3と第2の加締め部4を交互に総計で3箇所以上設けてある。
なお、本実施形態の凹・凸形状部11、21および21′、11′は、図12に示すように、凸形状部21、11′は先端部分が半円形状に突出し、凹形状部11、21′は、凸形状部21、11′の先端部分に沿った半円形状に凹設された形状となっている。
ここで、本実施形態が第1および第2の実施形態と主に異なる点は、第1の加締め部3と第2の加締め部4とを、凸形状部21の外周に沿って交互に総計で5箇所配置したことにある。
この場合、第1の加締め部3を凸形状部21の中心位置に配置し、その第1の加締め部3の両側に所定間隔をおいて第2の加締め部4を配置し、さらに、その第2の加締め部4の外側に所定間隔をおいて第1の加締め部3を配置してある。もちろん、第1の加締め部3は、図2および図4に示す第1の加締め型5によって成形され、第2の加締め部4は、図3および図5に示す第2の加締め型6によって成形される。なお、本実施形態では、第1および第2のポンチ51、61の押圧面形状を円形状として、第1および第2の加締め部3、4の加締め形状を円形状としてある。
従って、上述した第3の実施形態によれば、第1および第2の実施形態と同様の作用効果を奏するのはもちろんのこと、第1の加締め部3と第2の加締め部4とを交互に総計で5箇所配置したことにより、凹・凸形状部11、21の加締め強度を更に高めることができる。
なお、本実施形態では、第1の加締め部3および第2の加締め部4の加締め形状が円形状となっているが、凸形状部21の外周部21aが円弧状となっているため、第1および第2の加締め部2、4を効率良くレイアウトできる。また、相手側の金属板1に形成した凸形状部11′にあっても、同様に第1および第2の加締め部3、4を成形することができる。
図13および図14は、第3の実施形態の変形例を示し、第3の実施形態と同一構成部分に同一符号を付して述べるものとする。
本変形例では、第3の実施形態と同様に、第1のポンチ51および第2のポンチ61を用いた第1の加締め部3と第2の加締め部4とを、凸形状部21の外周に沿って交互に総計で5箇所配置してあるが、とくに、本変形例が第3の実施形態と異なる点は、凹・凸形状部11、21および21′、11′が矩形状になっていることと、第1および第2の加締め部3、4が矩形状になっていることである。
すなわち、凸形状部21、11′は、先端部形状が矩形状に突出するとともに、凹形状部11、21′は、凸形状部21、11′の矩形状先端部に沿った形状で凹設されている。
また、図14に示すように、矩形状となった第1および第2の加締め部3、4は、凸形状部21の先端辺f′に沿って、中間に配置する第1の加締め部3と、その両側に配置する第2の加締め部4と、の3箇所が配置され、かつ、矩形状先端部の後端辺rの両側には、上記第2の加締め部4に対応する位置に第1の加締め部3が2箇所配置されている。
従って、本変形例にあっても、1つの凸形状部21に対して第1および第2の加締め部3、4を交互に5箇所配置したので、第3の実施形態と同様の作用効果を奏し、凹・凸形状部11、21の加締め強度を更に高めることができる。
また、本変形例では、矩形状に突出した凸形状部21に、矩形状の第1および第2の加締め部3、4を配置したことにより、第1および第2の加締め部3、4を効率良くレイアウトできる。
もちろん、本変形例にあっても、相手側の金属板1に形成した凸形状部11′に、同様に第1および第2の加締め部3、4を成形することができる。
ところで、本発明は前記各実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。たとえば、第1および第2の加締め部3、4は、総計で2箇所、3箇所および5箇所を配置した場合を示すが、もちろん、4箇所および6箇所以上の配置でもよく、とくに、交互に配置される第1および第2の加締め部3、4を総計で奇数箇所配置することが好ましい。
1、2 金属板
1a 凹形状部の表面(表裏一方側の面)
1b 凹形状部の裏面(表裏他方側の面)
2a 凸形状部の表面(表裏一方側の面)
2b 凸形状部の裏面(表裏他方側の面)
11 凹形状部
11a 凹形状部の内周部
21 凸形状部
21a 凸形状部の外周部
3 第1の加締め部
4 第2の加締め部
5 第1の加締め型
51 第1のポンチ
52 第1のダイ
54 凹部
6 第2の加締め型
61 第2のポンチ
62 第2のダイ
64 凹部
7 接合製品
100 サスペンションメンバ(接合製品)
111、112、113、114 ブランク材(金属板)
E1、E2 逃げ部
J1、J2、J3、J4 接合部

Claims (8)

  1. 2枚の金属板の端部に互いにかみ合う凹・凸形状部を形成し、それぞれの凹・凸形状部をかみ合わせた状態で加締める金属板の接合方法において、
    互いにかみ合った凹・凸形状部のうち、凸形状部の表裏一方側の面を押圧して、その押圧した凸形状部の外周部に、凹形状部の表裏他方側の面の内周部に係止する突起部を成形して第1の加締め部を設ける工程と、
    互いにかみ合った凹・凸形状部のうち、凸形状部の表裏他方側の面を押圧して、その押圧した凸形状部の外周部に、凹形状部の表裏一方側の面の内周部に係止する突起部を成形して第2の加締め部を設ける工程と、を備え、
    前記第1および第2の加締め部によってそれぞれ成形される突起部が前記凹形状部の表裏両面に係止されるように、前記第1の加締め部と前記第2の加締め部とを、1つの凸形状部に対して併設配置することを特徴とする金属板の接合方法。
  2. 前記第1の加締め部と前記第2の加締め部とを、1つの凸形状部に対して交互に3箇所以上設けたことを特徴とする請求項1に記載の金属板の接合方法。
  3. 2枚の金属板の端部に互いにかみ合う凹・凸形状部を形成し、それぞれの凹・凸形状部をかみ合わせた状態で、凸形状部の表裏一方側の面を押圧する第1のポンチと、凸形状部の表裏他方側の面に配置されて第1のポンチの押圧力を受け、該第1のポンチとの相対的な近接加圧で、凸形状部の外周部に、凹形状部の表裏他方側の面の内周部に係止する突起部を成形する第1のダイと、を有する第1の加締め型と、
    前記凸形状部の表裏他方側の面を押圧する第2のポンチと、凸形状部の表裏一方側の面に配置されて第2のポンチの押圧力を受け、該第2のポンチとの相対的な近接加圧で、凸形状部の外周部に、凹形状部の表裏一方側の面の内周部に係止する突起部を成形する第2のダイと、を有する第2の加締め型と、を備え、
    前記第1および第2の加締め型によってそれぞれ成形される突起部が前記凹形状部の表裏両面に係止されるように、前記第1の加締め型と前記第2の加締め型とを、1つの凸形状部に対して併設配置したことを特徴とする金属板の接合装置。
  4. 請求項1または2の接合方法によって金属板を接合したことを特徴とする金属板の接合製品。
  5. 請求項1または2の接合方法によって接合した金属板が所望の形状にプレス成形され、かつ、その所望の形状で凹・凸形状部の加締め接合部が溶接されたことを特徴とする請求項4に記載の金属板の接合製品。
  6. 請求項1または2の接合方法によって金属板を接合した金属板の接合製品であって、前記凸形状部は先端側が幅広の逆台形状であるとともに、前記凹形状部はこの逆台形状に対応した形状であり、前記逆台形状の先端側に位置する先端辺に沿って前記第1の加締め部及び第2の加締め部が設定され、この第1の加締め部及び第2の加締め部は矩形状であることを特徴とする請求項4また5に記載の金属板の接合製品。
  7. 請求項1または2の接合方法によって金属板を接合した金属板の接合製品であって、前記凸形状部は円弧形状であるとともに、前記凹形状部はこの円弧形状に対応した形状であり、前記円弧形状の円弧の周縁に沿って前記第1の加締め部及び第2の加締め部が設定され、この第1の加締め部及び第2の加締め部は円形であることを特徴とする請求項4また5に記載の金属板の接合製品。
  8. 請求項1または2の接合方法によって金属板を接合した金属板の接合製品であって、前記凸形状部は矩形状であるとともに、前記凹形状部はこの矩形状に対応した形状であり、前記矩形状の先端側に位置する先端辺に沿って前記第1の加締め部及び第2の加締め部が設定されるとともに、前記矩形状の後端側に位置する後端辺に沿って記第1の加締め部及び第2の加締め部が設定され、前記第1の加締め部及び第2の加締め部は矩形であることを特徴とする請求項4また5に記載の金属板の接合製品。
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