JP5556886B2 - 熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法およびこれを用いた薄スラブ熱延コイルの製造方法に係り、さらに詳しくは、薄スラブ熱延コイルの代表的な表面欠陥の一つであるスケール疵を低減して薄スラブ熱延コイルの表面品質を改善する、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法およびこれを用いた薄スラブ熱延コイルの製造方法に関する。
薄スラブは、スラブ鋳造工程でスラブの厚さをさらに薄い厚さにして最終製品に近い形状に鋳造するものであって、熱延工場で粗圧延工程を省略することができるため、工程の省略および単純化に主に適用される。
このような薄スラブ連続鋳造工程は、一般な連続鋳造工程とは異なり、薄い厚さのスラブが速い速度で鋳造され、液相の溶鋼が薄スラブとして凝固することがモールドとストランド部で完全に行われるので、一般スラブに比べて微細な結晶粒を有する。
本発明の目的は、薄スラブ熱延コイルの表面品質を改善することができるように溶鋼のCu当量(Cu eq.)を測定してスケール疵の指数を算出する、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法およびこれを用いた薄スラブ熱延コイルの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、薄スラブ熱延コイルの表面品質を改善することができるように溶鋼のCu当量とコイル厚さからスケール疵の指数を算出する、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法およびこれを用いた薄スラブ熱延コイルの製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、薄スラブ熱延コイルの表面品質を改善することができるように溶鋼のCu当量とコイル厚さからスケール疵の指数を算出し、それに基づいて生産すべきコイルの厚さを決定する、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法およびこれを用いた薄スラブ熱延コイルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のある観点によれば、溶鋼のCu当量を算出し、前記算出された溶鋼のCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用してスケール疵の指数を算出し、前記スケール疵の指数から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測する、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法を提供する。
溶鋼のCu当量(Cu eq.)を算出し、前記算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入して補正値Aを求めた後、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出し、前記スケール疵の指数から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測する。
前記Cu当量は式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]によって算出される(但し、wt%は各元素の含有量を意味する。)。
前記Cu当量を算出するための各元素Cu、Sn、Sb、Niの含有量は溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして測定する。
本発明の他の観点によれば、溶鋼のCu当量を算出する段階と、前記算出された溶鋼のCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用してスケール疵の指数を算出する段階と、前記算出された前記スケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造する段階とを含んでなる、薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法を提供する。
本発明の別の観点によれば、溶鋼のCu当量を算出する段階と、前記算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に適用して補正値Aを求めた段階と、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出する段階と、前記算出されたスケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造する段階とを含んでなる、薄スラブ熱延コイルの製造方法を提供する。
本発明の別の観点によれば、溶鋼のCu当量を算出する段階と、前記算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に適用して補正値Aを求めた後、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出する段階と、前記スケール疵の指数に基づいて薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測し、表面欠陥の発生が抑制されるように生産すべきコイルの厚さを再び決定して圧延する段階とを含んでなる、薄スラブ熱延コイルの製造方法を提供する。
本発明の別の観点によれば、溶鋼のCu当量を算出する段階と、前記算出された溶鋼のCu当量とコイル厚さとの相関関係によって導出されたスケール疵の指数から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測するデータを算出する段階と、前記予測したデータ値に基づいて、表面欠陥の発生が抑制されるように生産すべきコイルの厚さを決定する段階とを含んでなる、薄スラブ熱延コイルの製造方法を提供する。
前記スケール疵の指数は、前記溶鋼のCu当量とコイル厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入して補正値Aを求めた後、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用して算出する。
前記Cu当量は式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]によって算出する(但し、wt%は各元素の含有量を意味する。)。
前記Cu当量を算出するための各元素Cu、Sn、Sb、Niの含有量は、溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして測定する。
本発明は、溶鋼のCu当量(Cu eq.)の算出によりスケール疵の指数を算出し、薄スラブから製造された熱延コイルの品質レベルを予測することができる。よって、需要者の要求品質レベルに合う薄スラブを提供することが可能であり、これにより製品の信頼度が増進し且つ需要者の満足度が向上するという効果がある。
また、本発明は、溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さからスケール疵の指数を算出し、薄スラブから製造される熱延コイルの品質レベルを予測することができる。よって、需要者の要求品質レベルに合う薄スラブを提供することが可能であり、これにより製品の信頼度が増進し且つ需要者の満足度が向上するという効果がある。
また、本発明は、溶鋼のCu当量とコイル厚さによって、製造される熱延コイルの品質レベルを予測することができる。よって、薄スラブを熱間圧延して熱延コイルに製造するとき、溶鋼段階で算出したCu当量に応じて生産すべきコイルの厚さを可変的に決定することにより、需要者の要求品質レベルに合う熱延コイルを提供することができる。
この場合、溶鋼のCu当量が低ければ、スケール疵の指数を満足する範囲内でコイル厚さを厚く決定し、溶鋼のCu当量が高い場合、コイル厚さを薄く決定することにより、実収率を向上させることが可能である。よって、製品の信頼度および需要者の満足度が向上し且つ生産者の実収率も向上するという有用な効果がある。
熱延コイルに発生した欠陥としてのスケール疵を示す写真である。 スケール疵の指数とCuとの相関関係を示すグラフである。 スケール指数とCu当量との相関関係を示すグラフである。 スケール指数とCu当量およびコイル厚さとの相関関係を示すグラフである。 スケール疵の指数式によって導出されるCu当量とコイル厚さとの相関関係を示すグラフである。 本発明に係る薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法およびこれを用いた薄スラブ熱延コイルの製造方法の好適な実施例を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
(第1実施例)
本発明の薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法は、溶鋼のCu当量(Copper equivalent)を算出し、算出された溶鋼のCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用してスケール疵の指数を算出し、前記スケール疵の指数から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測する。
本発明の薄スラブ熱延コイルの製造方法は、上述した熱延コイルの表面品質予測方法によって算出されたスケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造する。
このように製造された薄スラブ熱延コイルは、表面欠陥としてのスケール疵が殆ど発生しない。
スクラップを主原料として溶鋼を生産する電気炉工程では、一般な鋼生産工程中に除去されないCu、Ni、Sn、As、Cr、Mo、Pbなどのトランプ元素(tramp elements)が鋼中に残留する。トランプ元素は、鉄鋼製品の品質に悪影響を及ぼす微量元素を総称し、製鋼工程で除去することが難しい。
このようなトランプ元素Cuが多量含有された溶鋼から薄スラブを製造すると、図1に示すように、薄スラブの巻き取られた熱延コイルに筍状の表面欠陥たるスケール疵が発生する。
薄スラブは、熱延コイルに製造された状態で表面欠陥および内部欠陥が存在すると、後工程でこれら欠陥の除去と矯正が殆ど不可能である。よって、このような形態の欠陥が発生すると、正常製品としての販売が不可能であって品質損失費用が発生する。
したがって、Cu当量を適用してスケール疵を予測する。
具体的に考察すると、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用して算出された値が1以下であれば、生産された薄スラブを表面厳格材に適用し、算出された値が1超過2以下であれば、連続鋳造して生産された薄スラブを一般材の熱延コイルの製造に適用する。
スクラップは配合比を管理するが、スクラップに含有されたトランプ元素を製鋼工程で除去することは難しい。よって、溶鋼のCu当量を算出し、Cu当量からスケール疵の指数を算出して、薄スラブを表面厳格材または一般材熱延コイルの製造に適用する。
スケール疵の指数は、薄スラブ熱延コイルの代表的な表面欠陥たるスケール疵の発生度合いを定量的に表現したものである。
スケール疵の指数が1超過2以下であれば一般材熱延コイルにおいて許容可能な程度と看做し、表面厳格材熱延コイルの場合には、スケール疵の指数が1以下を満足するようにする。
表面厳格材とは、表面欠陥の基準が厳格に管理されなければならない熱延コイルであって、スケール疵の発生度合いが板面積当たり10%以下の熱延コイルがこれに該当する。
スケール疵の指数の基準は、下記表1のとおりである。
表1に示すように、スケール疵の指数が1以下に算出されると、生産された熱延コイルのスケール疵の発生度合いが板面積当たり10%以下を満足し、スケール疵の指数が1超過2以下に算出されると、生産された熱延コイルのスケール疵の発生度合いが板面積当たり30%以下を満足するようにする。
このようなスケール疵の指数は溶鋼のCu当量から算出する。
スケール疵の指数は、CuよりはCu当量との相関性がさらに高い。
図2および図3に示したところによれば、スケール疵の指数とCuとの相関係数は41%(R=0.1712)であるが、これに対し、スケール疵の指数とCu当量との相関係数は63%(R=0.3973)である。これは溶鋼のCu当量を算出することにより、薄スラブ熱延コイルのスケール疵(表面欠陥)を予測することができることを意味する。
よって、薄スラブを熱延コイルに製造する前に、スケール疵の発生度合いが分かるスケール疵の指数を予め算出する。
スケール疵の指数は、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用して算出する。
計算によれば、スケール疵の指数:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)≦2以下を満足するための溶鋼のCu当量は0.156以下であり、表面厳格材に適用される120×(Cu当量)−6×(Cu当量)≦1を満足するためのCu当量は0.119以下である。
Cu当量は、式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]で算出する。ここで、wt%は各元素Cu、Sn、Sb、Niの含有量を意味する。
具体的に、Cu当量は、溶鋼のCu、Sn、Sb、Niの含有量を測定し、各元素の含有量を前記式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]に代入して算出する。
Cu当量は、トランプ元素Cu、Sn、Sb、Niの影響をCuを基準として換算した値である。
スクラップに含まれるトランプ元素Cu、Sn、Sb、Niは、鋼中に置換型固溶元素として存在するため、固溶強化効果を有するが、薄スラブの表面欠陥を発生させる傾向の強い元素である。
トランプ元素Cuは、薄スラブの再加熱時または熱間圧延中にFeのスケール界面に濃縮されて表面欠陥を誘発する。
Snは、鋼中にCuなしで単独で存在する場合、Feのスケール界面に濃縮されず、基地Feに拡散固溶されて表面欠陥を誘発しない。ところが、SnはCuと共に含有される場合、Feのスケール界面に濃縮されて表面欠陥を誘発する。
Sbも薄スラブの表面欠陥を発生させる傾向の強い元素である。
NiはCuと同等量が添加されると、オーステナイト中のCu固溶度を増加させて表面欠陥の発生を低減させる。
上述したCu、Sn、Sb、Niの相関関係を考慮してCu当量を示した。
Cu当量を算出するためのCu、Sn、Sb、Niの含有量は、溶鋼の精錬過程完了後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして測定する。参考として、溶鋼をサンプリングするというのは溶鋼を採取することを意味する。溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングすると、溶鋼を成す主要元素を含むCu、Sn、Sb、Ni元素の含有量が測定される。
表2は溶鋼のCu当量から算出したスケール疵の指数と薄スラブ熱延コイルのスケール疵との相関関係を示す。
実験方法:精錬過程が完了したら、連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして溶鋼中のCu、Sn、Sb、Niの含有量を測定し、各元素の含有量を前記式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]に代入してCu当量を算出した。
算出したCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用してスケール疵の指数を算出した。
このように、各連鋳時ごとに連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングしてスケール疵の指数を算出し、算出したスケール疵の指数がそれぞれ0.5、1、2、3の溶鋼を連続鋳造して薄スラブを製造し、製造された薄スラブから熱間圧延によって熱延コイルに製造した。
その後、薄スラブ熱延コイルの表面欠陥たるスケール疵を測定した。
[スケール疵の指数:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)、
Cu当量:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]]
表2に示すように、溶鋼のCu当量の算出結果、スケール疵の指数式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)が1以下を満足する場合、薄スラブ熱延コイルにスケール疵が発生しないか、或いは発生しても微弱であった(発明鋼1と発明鋼2)。
溶鋼のCu当量の算出結果、スケール疵の指数式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)が1超過または2以下を満足する場合には、薄スラブ熱延コイルにスケール疵が発生したが、その発生度合いが一般に許容可能な程度であった(発明鋼3)。
これに対し、溶鋼のCu当量の算出結果、スケール疵の指数式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)が2超過を満足する場合には、薄スラブ熱延コイルに深刻なスケール疵が発生した(比較鋼4)。
このように、溶鋼の精錬過程完了の後、連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングしてCu当量を算出し、これによりスケール疵を算出すると、前記溶鋼から製造された薄スラブを熱延コイルに製造する場合、発生するスケール疵を予測することができる。よって、需要者の要求品質レベルに合う薄スラブを提供することが可能である。
例えば、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量を式:120×(Cu当量)−6×(Cu当量)に適用して算出されたスケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造すると、スケール疵が最小化されて薄スラブ熱延コイルの表面品質を改善することができる。
(第2実施例)
本発明の他の実施例に係る薄スラブ熱延コイルの表面品質予測方法は、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入して補正値Aを求めた後、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出し、前記スケール疵の指数から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測する。
本発明の他の実施例に係る薄スラブ熱延コイルの製造方法は、上述した熱延コイルの表面品質予測方法によって算出されたスケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造する。
本発明の第2実施例は、上述した第1実施例とは異なり、生産すべき熱延コイルのコイル厚さをより多く考慮する。
スケール疵の指数は、CuよりはCu当量との相関性がさらに高く、生産すべき熱延コイルのコイル厚さとも関連がある。より詳しくは、電気炉の溶鋼を用いて熱延コイルを製造する薄スラブ工程において、スケール疵はCu当量および熱延コイルのコイル厚さとの相関性が高い。
これは生産される熱延コイルのコイル厚さが厚い場合、Cu当量が低くてもスケール疵の発生率が高くなるためである。
図2〜図4に示したところによれば、スケール疵の指数とCuとの相関係数は41%(R=0.1712)であり、スケール疵の指数とCu当量との相関係数は63%(R=0.3973)であるが、これに対し、スケール疵の指数とCu当量およびコイル厚さとの相関係数は85%(R=0.7182)で、80%を上回る。
電気炉の溶鋼を用いて熱延コイルを製造する薄スラブ工程において、スケール疵はCu当量およびコイル厚さの2因子との相関性が高いことが分かる。これにより、薄スラブ熱延コイルのスケール疵(表面欠陥)の発生度合いを予め予測する。
具体的に考察すると、スケール疵の指数は式:0.0067×A−0.088×Aで算出する。AはCu当量にコイル厚さを適用した補正値であって、式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ(T))で表される。
上述したスケール疵の指数式:0.0067×A−0.088×A、A=(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)は図4の相関関係グラフによって導出された式である。
複数回実験を行った結果、スケール疵の発生度合いはCu当量が増加すればするほど高くなり、同じCu当量の場合にも、生産される熱延コイルの厚さが厚ければスケール疵の発生度合いが増加した。
特に、Cu当量に100を掛けた値にコイル厚さの1.5倍値を加えた値とスケール疵の指数との相関性が高いことが分かった。これをグラフで作成した結果、上述したスケール疵の指数式:0.0067×A−0.088×A、A=(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ(T))が導出された。
Cu当量は、式k1[wt%Cu]+k2[wt%Sn]+k3[wt%Sn]+k4[wt%Ni]で算出される。係数k1=1、k2=5、k3=8、k4=−1である。Cu当量式においてスケール疵と呼ばれる表面欠陥に最も大きい影響を及ぼす元素はCuなので、Cuを除いた残りの係数は一定の許容範囲を有する。
k2の場合は3〜8、k3の場合は5〜10、k4の場合は−0.7〜1.5の許容範囲を持つことができる。ところが、この場合、図4のグラフが左上方または右下方に平行移動してスケール疵の指数との相関係数が多少低くなる。
したがって、Cu当量は、式[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]で算出されることが最も好ましい。
Cu当量を算出する方法およびスケール指数の基準は、前述した第1実施例に記載されたそれと同様なので、その記載を省略する。
また、スケール疵の指数が1超過2以下であれば一般材熱延コイルにおいて許容可能な程度と看做し、表面厳格材熱延コイルの場合にはスケール疵の指数が1以下を満足するようにすることは第1実施例と同様である。
次に、薄スラブ熱延コイルの表面品質を予測する過程について説明する。
溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に適用し、Cu当量に生産すべきコイルの厚さを適用した補正値Aを求める。そして、補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出する。
この際、算出されたスケール疵の指数が1以下であれば、連続鋳造して生産された薄スラブを表面厳格材に適用し、算出したスケール疵の指数が1超過2以下であれば、連続鋳造して生産された薄スラブを一般材の熱延コイルの製造に適用する。
計算すると、スケール疵の指数:0.0067×A−0.088×A≦2以下を満足するためのA値は25以下であり、表面厳格材に適用される0.0067×A−0.088×A≦1を満足するためのA値は20以下である。
そして、算出されたスケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造すると、スケール疵が殆ど発生しない熱延コイルを生産することができる。
すなわち、薄スラブから熱延コイルを製造する前に、算出されたスケール疵の指数からスケール疵の発生度合いを予め予測することにより、需要者の要求品質レベルに合う薄スラブ熱延コイルを生産することができる。
表3は溶鋼のCu当量(Cu eq.)および生産すべきコイルの厚さから算出したスケール疵の指数と、生産された薄スラブ熱延コイルのスケール疵との相関関係を示す。
実験方法:溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして溶鋼中のトランプ元素Cu、Sn、Sb、Niの含有量を測定した後、式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]に代入してCu当量を算出する。
算出したCu当量と需要者の要求するコイル厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入してCu当量にコイル厚さを適用した補正値Aを求める。
求められた補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに代入してスケール疵の指数を算出する。
その後、溶鋼を連続鋳造して薄スラブに製造し、熱間圧延を施して熱延コイルに製造する。この際、上述した過程により算出したスケール疵の指数がそれぞれ0.5、1、2、3の溶鋼を連続鋳造して生産した薄スラブを熱延コイルに製造した場合、実際の熱延コイルにおけるスケール疵の発生度合いを測定した。
表2に示すように、溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入して補正値Aを求めた後、補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用して算出したスケール疵の指数が1以下を満足する場合、薄スラブ熱延コイルにスケール疵が発生しないか或いは発生してもその発生度合いが微弱であった(発明鋼1、発明鋼2、発明鋼5、発明鋼6)。
スケール疵の指数が1超過または2以下を満足する場合には、薄スラブ熱延コイルにスケール疵が発生したが、その度合いが一般に許容可能な程度であった(発明鋼3、発明鋼7)。
これに対し、スケール疵の指数が2超過を満足する場合には、薄スラブ熱延コイルに深刻なスケール疵が発生した(比較鋼4、比較鋼8)。
そして、算出した溶鋼のCu当量が同一であっても、生産されるコイルの厚さが薄い場合にはスケール疵が発生せず、生産されるコイルの厚さが厚い場合にはスケール疵が発生した(発明鋼5、比較鋼9)。参考として、薄スラブの連鋳で生産されるスラブの厚さは40〜100nmであり、熱延コイルの厚さは4〜20mmである。
このように、溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングしてCu当量を算出し、溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを適用してスケール疵の指数を算出すると、前記溶鋼から製造された薄スラブを熱延コイルに製造する場合、発生するスケール疵を予測することができる。よって、需要者の要求品質レベルに合う薄スラブを提供することが可能である。
例えば、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)を適用して補正値Aを求め、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用して算出されたスケール疵の指数が1以下の溶鋼を連続鋳造し、鋳造された薄スラブを熱間圧延し巻き取って熱延コイルに製造すると、スケール疵が最小化されて薄スラブ熱延コイルの表面品質を改善することができる。
(第3実施例)
本発明の別の実施例に係る薄スラブ熱延コイルの製造方法は、溶鋼のCu当量とコイル厚さとの相関関係によって導出されたスケール疵から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測し、生産すべきコイルの厚さを決定する。
本発明の第3実施例は、薄スラブから製造した熱延コイルの代表的な表面欠陥の一つであるスケール疵を最小化するための方法である。第3実施例は、上述した第2実施例とは異なり、薄スラブから熱延コイルを製造するときに溶鋼段階で算出したCu当量に応じて、生産すべきコイルの厚さを可変的に決定する。
具体的に考察すると、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入して補正値Aを求めた後、前記補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出し、前記スケール指数から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測する。そして、前記予測結果に基づいて、表面欠陥の発生が防止されるように生産すべきコイルの厚さを決定する。
図5に示したところによれば、Cu当量が低くてもコイル厚さが厚い場合、スケール疵の発生率が高い。
例えば、Cu当量が0.1の場合、コイル厚さを7と決定して圧延すると、スケール疵の指数が1と予測され、コイル厚さを10と決定して圧延すると、スケール疵の指数が2と予測される。
したがって、溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量からスケール疵の指数を予測して需要者の要求品質に合わせてコイル厚さを決定する。
通常、連続鋳造は、鋼種によって異なるが、6連鋳〜9連鋳が一般的である。連鋳は、連続鋳造の際にタンディッシュに溶鋼を注ぐ回数を意味する。これは各連鋳ごとに溶鋼のCu当量が変わることを意味する。
また、連続鋳造されたスラブの圧延の際に最終のコイル厚さも鋼種に応じて上限値と下限値が存在する。よって、溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量で要求品質のスケール疵の指数を満足するようにコイル厚さを決定して圧延する。
Cu当量を算出する方法およびスケール疵の指数の基準は、前述した第2実施例に記載されたものと同様なので、その記載を省略する。
薄スラブ熱延コイルを製造する方法は、次のとおりである。
一例として、溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼のCu当量を算出し、算出された溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入して補正値Aを求める。そして、補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに適用してスケール疵の指数を算出する。
スケール疵の指数からは薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測する。予測された結果に基づいてコイル厚さを決定する。
この際、算出されたスケール疵の指数が要求品質のスケール疵の指数を満足するようにコイル厚さを厚く決定することができる。
他の例として、需要者の要請がくると、熱延コイルの生産量および幅を決定する。
そして、上述したスケール疵の指数式:0.0067×A−0.088×A、A=(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)からCu当量とコイル厚さとの相関関係を導出して熱延コイルの表面欠陥の発生を予測するデータを算出する。
その後、溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼のCu当量を算出する。算出された溶鋼のCu当量と予測したデータに基づいて、生産すべきコイルの厚さを決定する。この際、コイル厚さは需要者の要求品質を満足するスケール疵の指数となるように決定する。
例えば、図5に示すように、算出された溶鋼のCu当量が0.1であれば、スケール疵の指数1以下を満足するために、コイル厚さを7以下と決定して圧延し、算出された溶鋼のCu当量が0.07であれば、スケール疵の指数1以下を満足するためにコイル厚さを9以下と決定して圧延する。
そして、算出された溶鋼のCu当量が0.1の場合、スケール疵の指数2以下を満足するためにコイル厚さを10以下と決定して圧延する。
これは、需要者の要求品質を満足する範囲で算出された溶鋼のCu当量が低い場合にはコイル厚さを厚く決定し、相対的にCu当量が高い場合にはコイル厚さを薄く決定して圧延することが可能である。
すなわち、スケール疵の指数別Cu当量から薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測してコイル厚さを決定することができるようにする。
まとめると、薄スラブ熱延コイルの表面欠陥を低減させるための薄スラブ熱延コイルの製造方法は、図6に示すように、(1)需要者の要請によって生産を決定する段階と、(2)生産の際に溶鋼のCu、Sn、Sb、Ni元素の含有量を測定してCu当量を算出する段階と、(3)算出された溶鋼のCu当量を溶鋼のCu当量とコイル厚さとの相関関係によって導出されたスケール疵の指数に適用し、表面欠陥の発生が抑制されるように生産すべきコイルの厚さを決定する段階と、(4)溶鋼を連続鋳造して生産された薄スラブを、過程(3)によって決定されたコイル厚さで熱間圧延し、巻き取って熱延コイルに製造する段階とを含んでなる。
このように、溶鋼のCu当量を算出し、溶鋼のCu当量とコイル厚さとの相関関係によって導出されたスケール疵の指数に基づいて、生産すべきコイルの厚さを決定して圧延すると、需要者が要求する表面品質を満足する熱延コイルを製造することができる。
勿論、上述した方法を適用したにも拘らず、生産された熱延コイルの品質評価において等級が下落すると、表面厳格材の代わりに一般材として適用するなど、用途を転換して需要者に伝達することができる。
表4は溶鋼のCu当量と生産すべきコイルの厚さが要求品質のスケール疵の指数を満足するようにコイル厚さを決定して圧延した場合の結果を示す。
[Heat no.:連連鋳の数、スラブno.:1連鋳の際に生産されるスラブ]
(比較例)
溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして溶鋼中のトランプ元素Cu、Sn、Sb、Niの含有量を測定した後、式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]に代入してCu当量を算出する。
算出したCu当量と需要者の要求するコイル厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入してCu当量にコイル厚さを適用した補正値Aを求める。
求められた補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに代入してスケール疵の指数を算出する。その後、溶鋼を連続鋳造して薄スラブに製造し、熱間圧延を施して熱延コイルに製造する。
(発明例)
Cu当量と需要者の要求するコイル厚さを式:(Cu当量×100)+(1.5×コイル厚さ)に代入してCu当量にコイル厚さを適用した補正値Aを求める。求められた補正値Aを式:0.0067×A−0.088×Aに代入してスケール疵の指数を算出する。
こうしてスケール疵の指数別Cu当量とコイル厚さとの相関関係を導出し、薄スラブ熱延コイルの表面欠陥の発生を予測するデータを算出する。
その後、溶鋼の精錬過程完了の後に連続鋳造直前の溶鋼をサンプリングして溶鋼中のトランプ元素Cu、Sn、Sb、Niの含有量を測定した後、式:[wt%Cu]+5[wt%Sn]+8[wt%Sb]−[wt%Ni]に代入してCu当量を算出する。
前記予測したデータ値に基づいて、算出したCu当量と生産すべきコイルの厚さが要求品質のスケール疵の指数を満足するようにコイル厚さを決定して圧延する。
その後、実際熱延コイルに発生したスケール疵の度合いによって、要求品質レベルに合うか否かを判定した。
表4に示すように、比較例の場合、要求品質のスケール疵の指数が1以下を満足しない熱延コイルが発生した。これは、Cu当量と生産すべきコイルの厚さからスケール疵の指数を予測することはできるが、スケール疵の指数が要求品率を満足しない場合には廃棄しなければならないので、非効率的である。
発明例の場合、全ての熱延コイルにおいて要求品質のスケール疵の指数が1以下を満足した。これは要求品質のスケール疵の指数を満足する範囲でコイル厚さを決定することにより可能である。
すなわち、Cu当量が低い場合には、需要者の要求品質を満足する範囲でコイル厚さを厚く決定して圧延し、Cu当量が高い場合には、需要者の要求品質を満足する範囲でコイル厚さを薄く決定して圧延すればよい。
したがって、需要者の要請によって熱延コイルの生産量を決定しても、スケール疵の指数を満足する範囲でコイル厚さを可変的に決定することにより、実収率を向上させることができることが分かる。
本発明の権利は、前述した実施例に限定されず、請求の範囲に記載されたところによって定められるべきである。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された権利範囲内で様々な変形と改作を加え得るのは自明である。

Claims (10)

  1. 鋼に含有された銅(Cu)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)およびニッケル(Ni)の各々の量を測定する段階と、
    前記Cu、前記Sn、前記Sbおよび前記Niの各々の測定された量を用いて銅当量値(Cu eq.)を算出する段階と、
    生産する熱延鋼板に対する厚さ値であって、前記熱延鋼板の表面欠陥発生割合を予測すべき厚さ値を決定する段階と、
    前記銅当量値および前記厚さ値を用いて、前記生産する熱延鋼板の前記表面欠陥発生割合を予測する予測段階と、
    前記予測段階において予測された表面欠陥発生割合が所定値以下であるか否かを判断する段階と、
    前記溶鋼を鋳造してスラブを得る段階と、
    前記予測された表面欠陥発生割合が前記所定値以下であると判断された場合、前記スラブを熱延して前記厚さ値の熱延鋼板を得る段階と
    を含むことを特徴とする、熱延鋼板の製造方法。
  2. 前記予測段階は、下記関係式を用いて表面欠陥指数を算出する段階を含み、前記表面欠陥発生割合は、前記表面欠陥指数を用いて予測されることを特徴とする、請求項1に記載の熱延鋼板の製造方法。
    <関係式>
    表面欠陥指数=a3×{a1×(Cu eq.)+a2×(厚さ値)}2−a4×{a1×(Cu eq.)+a2×(厚さ値)}
    (式中、a1、a2、a3およびa4は、それぞれ0より大きい数である。)
  3. 前記予測段階において予測された表面欠陥発生割合が前記所定値より大きいと判断された場合、変更された厚さ値を決定する段階と、
    前記銅当量値および前記変更された厚さ値を用いて、前記生産する熱延鋼板の前記変更された厚さ値に対する表面欠陥発生割合を予測する段階と、
    予測された、前記変更された厚さ値に対する表面欠陥発生割合が所定範囲以下であると判断された場合、前記スラブを熱延して前記変更された厚さ値の熱延鋼板を得る段階と
    をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の熱延鋼板の製造方法。
  4. 前記所定値は、前記生産する熱延鋼板の面積の30%であることを特徴とする、請求項1から3の何れか1項に記載の熱延鋼板の製造方法。
  5. 鋼に含有された銅(Cu)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)およびニッケル(Ni)の各々の量を測定する段階と、
    前記Cu、前記Sn、前記Sbおよび前記Niの各々の測定された量を用いて銅当量値を産出する段階と、
    前記銅当量値を用いて、生産する熱延鋼板の表面欠陥発生割合を予測する予測段階と、
    前記予測段階において予測された表面欠陥発生割合が所定値以下であるか否かを判断する段階と、
    前記溶鋼を鋳造してスラブを得る段階と、
    前記予測された表面欠陥発生割合が前記所定値未満であると判断された場合、前記スラブを熱延して熱延鋼板を得る段階と
    を含むことを特徴とする、熱延鋼板の製造方法。
  6. 前記予測段階は、下記関係式を用いて表面欠陥指数を算出する段階を含み、前記表面欠陥発生割合は、前記表面欠陥指数を用いて予測されることを特徴とする、請求項5に記載の熱延鋼板の製造方法。
    <関係式>
    表面欠陥指数=b1×(Cu eq.)2−b2×(Cu eq.)
    (式中、b1およびb2は、それぞれ0より大きい数である。)
  7. 前記銅当量値は、下記関係式を用いて算出されることを特徴とする、請求項1から6の何れか1項に記載の熱延鋼板の製造方法。
    <関係式>
    Cu eq.(銅当量値)=k1×[wt%Cu]+k2×[wt%Sn]+k3×[wt%Sb]+k4×[wt%Ni]
    (式中、wt%Cu、wt%Sn、wt%sbおよびwt%Niは、それぞれ溶鋼に含有されたCu、Sn、SbおよびNiの重量%であり、k1、k2、k3およびk4は、それぞれ0ではない数である。)
  8. 前記k1は1であり、前記k2は3〜8の範囲であり、前記k3は5〜10の範囲であり、前記k4は−0.7〜−1.5の範囲であることを特徴とする、請求項7に記載の熱延鋼板の製造方法。
  9. 鋼スクラップを溶融させて前記溶鋼を得る段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1から8の何れか1項に記載の熱延鋼板の製造方法。
  10. 前記溶鋼を精錬する段階をさらに含み、
    精錬後および鋳造前、溶鋼がサンプリングされ、Cu、Sn、SbおよびNiの各々の量を測定することを特徴とする、請求項1から9の何れか1項に記載の熱延鋼板の製造方法。
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