JP5553884B2 - 3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを製造するための電気化学的方法 - Google Patents

3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを製造するための電気化学的方法 Download PDF

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Description

本発明は、3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールならびに3−第三ブチルベンジル−メチルエーテルならびに3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを製造するための電気化学的方法に関する。
置換ベンズアルデヒドジメチルアセタールを、相応するトルエンの電気化学的メトキシル化によって製造することは、公知である。P.Loyson,S.Gouws,B.Barton,M.Ackermann,S.Afr.J.Chem.2004,57,53−56には、この種の方法が記載されている。トルエンの電気化学的側鎖メトキシル化の欠点は、電子押込み基、例えば第三ブチル、メチルまたはアルコキシで置換されたトルエンだけを経済的に関心を引く収量でメトキシル化することができることにある。基、例えばエチル、イソプロピルまたはイソブチルは、実際に同様に電子押込み効果を有するが、しかし、前記基のベンジル位プロトンは、同様に電気化学的反応中に副反応でメトキシ基によって置換されうる。即ち、p−シメンは、F.Vaudano,P.Tissot,Electrochimica Acta 2001,46,875−880の記載と同様に、クミンアルデヒド−ジメチル−アセタールを生じるためにスムーズにメトキシル化することができず、それというのも、イソプロピル基は、常に比例的にメトキシル化されるからである。
置換ベンズアルデヒドジメチルアセタールおよびこれを基礎とするアルデヒドは、例えば2−メチル−3−フェニルプロパナール芳香剤、例えばシクラメンアルデヒド、Lysmeral(登録商標)(BASF SE)またはシルビアル(silvial)の合成における重要な中間生成物である。
欧州特許出願公開第0129795号明細書A2には、置換ベンズアルデヒドジアルキルアセタールを、相応する置換アルキルトルエンの電子酸化によって製造する方法が記載されており、この場合には、相応するアルカノール50〜90質量%、アルキルトルエン8.5〜40質量%およびHO3S基含有酸0.01〜1.5質量%を含有する電解液が使用される。
欧州特許出願公開第0554564号明細書A1には、置換ベンズアルデヒドアセタールを、この場合この芳香族化合物の置換基は、少なくとも1個のベンジル位水素原子を有するものとし、相応するベンジルエーテルの電気化学的酸化によって相応するアルカノールの存在下ならびに補助電解液の存在下で、酸性、中性または弱塩基性の範囲内で電気分解することにより、製造するための方法が開示されている。
欧州特許出願公開第0638665号明細書A1には、置換トルエン化合物に相応して電気化学的酸化によって、置換トルエン化合物をアルカノールおよび補助電解液の存在下で電解セル中で酸化し、こうして得られた反応溶液を電解セルの外側で、電解セル中の圧力よりも10ミリバールないし10バール低い圧力に減圧することにより、置換ベンズアルデヒドジアルキルアセタールを製造するための方法が開示されている。
本発明の課題は、極めて良好な生成物収量、極めて良好な生成物選択性および高い電流収量を示し、同時に安価な出発物質および試薬または助剤を使用して良好に工業的規模で実施することができる、3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを製造するための電気化学的方法を提供することであった。
この課題は、
式(II)
Figure 0005553884
で示される3−第三ブチルトルエンおよび/または式(III)
Figure 0005553884
〔式中、基
Rは、メチルまたはC(O)R’を意味し、この場合R’は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わす〕で示される3−第三ブチルメチルベンジル化合物および/または式(IV)
Figure 0005553884
で示されるジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテルをメタノール、少なくとも1つの導電性塩ならびに場合により1つの補助溶剤または複数の種々の補助溶剤を含む電解液中で電気化学的陽極メトキシル化することにより、式(I)
Figure 0005553884
で示される3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを製造するための方法を提供することによって解決された。
本発明による方法を実施するための出発物質として、選択的に式(II)
Figure 0005553884
で示される化合物3−第三ブチルトルエン
および/または式(III)の3−第三ブチル−メチルベンジル化合物、即ち3−第三ブチル−メチルベンジルエーテルおよび/または式(III)
Figure 0005553884
〔式中、基
Rは、メチルまたはC(O)R’を意味し、この場合R’は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わす〕で示されるエステル
および/または式(IV)
Figure 0005553884
で示されるジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテルが使用される。
記載された化合物は、本発明による方法の範囲内で原理的にそれぞれ単独で使用されてもよいし、記載された化合物の2つまたは全部で3つのそれぞれの混合物の形で使用されてもよい。
式(III)の本発明により使用可能な化合物は、殊に式(IIIa)
Figure 0005553884
〔式中、Meは、メチルを意味する〕で示される3−第三ブチル−メチルベンジルエーテルであるのが好ましい。式(III)の同様に本発明により使用可能なエステルの場合には、基R’は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、有利にメチル、エチル、プロピルまたはイソプロピル、殊に有利にメチルを表わす。それに応じて、本発明による同様に好ましい出発化合物は、式(IIIb)
Figure 0005553884
で示されるアセテートである。
本発明による方法の1つの好ましい実施態様の範囲内で、式(II)の3−第三ブチルトルエンだけが出発物質として使用される。本発明による電気化学的陽極メトキシル化の経過中に、そのことから最初に式(III)の記載された化合物、殊に式(IIIa)
Figure 0005553884
〔式中、Meは、メチルを意味する〕で示される3−第三ブチル−メチルベンジルエーテルが形成されることができ、これは、次にその側で反応条件下で反応して望ましい生成物式(I)の3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールに変わりうるかまたはさらに反応されうる。
出発物質として本発明による方法の範囲内で好ましい式(II)の3−第三ブチルトルエンは、公知方法により、例えば特許第2738093号の記載と同様に、例えばパラ置換された異性体を異性化することによって製造されうる。
式(IIIa)の3−第三ブチルベンジルメチルエーテルは、例えばゼオライト触媒上で第三ブチルベンゼンをホルムアルデヒド−ジメチルアセタールでメトキシメチル化することによって製造されうる。
一般に、ゼオライト触媒上でのホルムアルデヒド−ジメチルアセタールとの反応によるアルキルベンゼン(トルエン、エチルベンゼン、イソブチルベンゼン、クメン、第三ブチルベンゼン等)からの置換ベンジルメチルエーテルの製造は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19904900号明細書A1に記載されている。低い変換率(30%未満)の場合には、良好な生成物選択性が得られ、高い変換率の場合には、ジアリールメタンへの反応が優位を占める。更に、式(II)のベンジルメチルエーエルを製造するための当業者に公知の方法は、3−第三ブチルベンジルアルコールのメチル化またはウィリアムソン−エーテル合成における第三ブチルベンジルハロゲン化物とメタノールまたはメタノラートとの反応である。
更に、本発明による方法の実施態様において、式(IV)
Figure 0005553884
で示されるジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテルは、単独で、または前記の記載と同様に式(II)および/または(III)の他の可能な出発物質との混合物の形で使用される。この場合には、1当量のジメチルエーテルから2当量の式(I)の3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールが形成される。
式(IV)のジベンジルエーテルは、例えば式(V)
Figure 0005553884
で示される相応する置換ベンジルアルコールを、一般式(VI)
Figure 0005553884
で示される相応する置換ベンジルハロゲン化物と反応させることによって製造されうる。この場合には、大抵アルコールの脱プロトン化のために、塩基の存在下で作業される(Fileti,Gazz.Chim.Ital.1884,14,498−501)。エーテル合成は、ベンジルアルコール2分子の酸触媒による縮合によって実施されてもよい(Fileti,Gazz.Chim.Ital.1882,12,501;F.Shirini,M.A.Zolfigol,K.Mohammadi,Phosphorus,Sulfur Silicon Relat,Elem.2003,178(11),2357−2362)。この反応については、数多くの他の例が刊行物中に存在する。
式(IV)のジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテルは、当業者に公知である関連方法、例えば求電子芳香族置換またはフリーデル−クラフツ−アルキル化によって非置換のジベンジルエーテルを官能化することによって製造されてもよい。ジベンジルエーテルは、大工業的製品であり、これは、特に可塑剤として使用される。
アルキルトルオールの電気化学的メトキシル化の中間段階として、即ちp−第三ブチルトルエンまたはp−キシレンのメトキシル化の中間段階としてのアルキルベンジルメチルエーテルの発生は、P.Loyson,S.Gouws,B.Zeelie,S.Afr.J.Chem.,2002,55,125−131またはP.Loyson,S.Gouws,B.Barton,M.Ackermann,S.Afr.J.Chem.,2004,57,53−56に記載されている。この場合、第1のメトキシ基の発生は、速度を定める工程であり、その結果、この工程は、適度な収量でのみ進行する。
式(IV)のジベンジルエーテルを電気化学的メトキシル化する場合には、直接に式(I)のベンズアルデヒド−ジメチルアセタールが得られ、この場合には、ジベンジルエーテル−ビスメトキシル化中間段階(VII)が処理される。しかし、この中間段階(VII)は、反応条件下で安定ではなく、水の遊離下にメタノールと反応し、式(I)の化合物に変わる。
Figure 0005553884
電解液は、本発明による方法の範囲内で式(II)、(III)および/または(IV)の選択された出発物質と共に少なくとも1つのメタノールならびに少なくとも1つの導電性塩を含有する。
電解液中に含有されていてよい導電性塩は、一般にアルカリ金属アンモニウム塩、テトラ(C1〜C6アルキル)アンモニウム塩、有利にトリ(C1〜C6アルキル)メチルアンモニウム塩である。対イオンとしては、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アルキル硫酸イオン、アリール硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、アリールスルホン酸イオン、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、炭酸イオン、アルキルリン酸イオン、アルキル炭酸イオン、硝酸イオン、アルコラートイオン、テトラフルオロホウ酸イオンまたは過塩素酸イオンがこれに該当する。
更に、前記陰イオンに由来する酸、例えば硫酸、スルホン酸ならびにカルボン酸は、導電性塩として見なされる。
この他に、導電性塩としてイオン液体も適する。適したイオン液体は、"Ionic Liquids in Synthesis", 編者Peter Wasserscheid,Tom Welton,Verlag Wiley VCH,2003, 第1〜3章ならびにドイツ連邦共和国特許出願公開第102004011427号明細書中に記載されている。
好ましい導電性塩は、本発明による方法の範囲内で、メチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェート、メチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェート、ナトリウムメチルスルフェート、ナトリウムメタンスルホネートおよび硫酸、殊に有利にナトリウムメタンスルホネート、メチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートおよびメチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェート、さらに好ましくはメチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートおよびメチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェート、殊に有利にメチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートである。記載された導電性塩、殊にメチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートおよびメチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェートは、単独で使用されてもよいし、互いの混合物の形で使用されてもよい。
本発明による方法の好ましい実施態様の範囲内で、メチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートおよび/またはメチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェートは、導電性塩として使用される。メチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートは、導電性塩として殊に有利に使用される。他方で、好ましくは、記載された導電性塩は、単独で使用されてもよいし、2つの異なる導電性塩の混合物の形で使用されてもよいが、しかし、有利には、単独で使用される。
本発明による方法の1つの好ましい実施態様の範囲内で、電解液中での導電性塩の濃度は、0.1〜20質量百分率(質量%)の範囲内、有利に0.2〜15質量%の範囲内、なおさらに好ましくは0.25〜10質量%、なおさらに有利には0.5〜7.5質量%、殊に有利に1〜5質量%の範囲内で選択される。
更に、本発明による方法の好ましい実施態様は、電気化学的陽極メトキシル化が35〜70℃の範囲内、有利に45〜60℃の範囲内の電解液の温度で実施されることによって特徴付けられる。
更に、本発明による方法は、有利に電気化学的陽極メトキシル化が500〜100000ミリバールの範囲内の絶対圧、有利に1000〜4000ミリバールの範囲内の絶対圧で実施されるように実施される。
場合によっては、電解液に通常の補助溶剤を添加する。これは、有機化学において一般的に常用の、高い酸化ポテンシャルを有する不活性溶剤である。例示的には、ジメチルカーボネートまたはプロピレンカーボネートが挙げられる。従って、本発明による方法は、1つの好ましい実施態様の範囲内で補助溶剤としてのジメチルカーボネートおよび/またはプロピレンカーボネートの存在下で実施される。
補助溶剤として原理的には、水も適しており、電解液中の水の割合は、有利に20質量%未満である。
本発明による方法は、全ての通常の分割されたかまたは分割されていないタイプの電界セル中で実施されることができる。本発明による方法は、非連続的ならびに連続的に実施されることができる。本発明による方法は、1つの好ましい実施態様の範囲内で連続的に実施される。有利には、連続的に、分割されていないフローセル(Durchflusszelle)を用いて実施される。
特にとりわけ適しているのは、双極性に接続されたキャピラリーギャップセル(Kapillarspaltzelle)またはプレートスタックセル(Plattenstapelzelle)であり、この際電極はプレートとして構成されており、かつ面平行に配置されている(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,1999 electronic release, 第6版, VCH−Verlag Weinheim,Volume Electrochemistry,Chapter 3.5.special cell designsならびにChapter 5,Organic Elctrochemistry,Subchapter 5.4.3.2 Cell Design参照)。電極材料としては、貴金属、例えば白金、混合酸化物電極、例えばRuOxTiOx(いわゆるDSA電極)または炭素含有材料、例えば黒鉛、ガラス状カーボンまたはダイヤモンド電極が好ましい。殊に有利には、黒鉛電極が使用される。本発明による方法は、1つの好ましい実施態様の範囲内でプレートスタックセルを使用して実施される。
本方法を実施する際の電流密度は、一般的に1〜1000mA/cm2、有利に10〜100mA/cm2である。特に有利には、本方法は、10〜50mA/cm2の電流密度で実施される。一般的には、常圧で作業される。出発化合物の沸騰または溶剤の沸騰を回避させるために、より高い圧力は、より高い温度で実施されることが望ましい場合に有利に適用される。
陽極材料として、例えば貴金属、例えば白金または金属酸化物、例えばルテニウム酸化物またはクロム酸化物、またはRuOx、TiOxのタイプの混合酸化物が適している。有利には、黒鉛または炭素電極である。
陰極材料としては、例えば鉄、鋼、特殊鋼、ニッケルまたは貴金属、例えば白金ならびに黒鉛または炭素材料ならびにダイヤモンド電極がこれに該当する。好ましいのは、陽極および陰極として黒鉛、ならびに陽極として黒鉛、および陰極としてニッケル、特殊鋼または鋼の系である。
反応の終了後に、電解液は、一般的な分離方法により後処理される。このために、電解液は、一般的に最初に蒸留され、個々の化合物は、異なる画分の形で別々に取得される。更なる精製は、例えば、結晶化、抽出、蒸留またはクロマトグラフィーにより行なわれてよい。
本発明のもう1つの視点は、前記方法および引続く加水分解による式(I)の3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールの製造を含む、式(VIII)
Figure 0005553884
で示される3−第三ブチルベンズアルデヒドを製造する方法に関する。記載された加水分解は、当業者に自体公知の方法により、例えば式(I)の化合物を水または酸、例えば希釈された塩酸、硫酸または酢酸と簡単に接触させることによって実現されうる。
本発明は、もう1つの視点において、式(I)
Figure 0005553884
で示される3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールに関する。
本発明は、もう1つの視点において、式(IIIa)
Figure 0005553884
〔式中、Meは、メチルを意味する〕で示される3−第三ブチル−メチルベンジルエーテルに関する。
本発明は、もう1つの視点において、式(IV)
Figure 0005553884
で示されるジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテルに関する。
本発明は、もう1つの視点において最後に中間体として処理される、式(VII)
Figure 0005553884
〔式中、Meは、メチルを意味する〕で示される化合物に関する。
本発明を以下の実施例につき詳説する。
実施例1〜5:式(I)の3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールの製造
実施例1:
式(II)の3−第三ブチルトルエンを電気化学的メトキシル化するために、式(II)の化合物105g、導電性塩としての(96〜98%)硫酸1.9gおよびメタノール593.1gからなる電解液を、45℃および34mA/cm2の電流密度で、10個の円形の黒鉛電極(A=32cm2)を備えた、分割されていないキャピラリーギャップセル中で、式(II)の化合物の15F/molの電荷量が達成されるまで電気分解した。蒸留による後処理は、30%のアセタールおよびエーテルの全収量に相当する、式(I)の化合物33.3gならびに3−第三ブチルベンジルメチルエーテル7.5gを生じた。
実施例2:
式(II)の化合物を電気化学的メトキシル化するために、式(II)の化合物140g、導電性塩としての(96〜98%)硫酸1.9gおよびナトリウムメチラート3.47g(メタノール中30%)、およびメタノール554.6gからなる電解液を、45℃および22mA/cm2の電流密度で、10個の円形の黒鉛電極(A=32cm2)を備えた、分割されていないキャピラリーギャップセル中で、式(II)の化合物の15F/molの電荷量が達成されるまで電気分解した。蒸留による後処理は、38%のアセタールおよびエーテルの全収量に相当する、式(I)の化合物54.5gならびに3−第三ブチルベンジルメチルエーテル17.0gを生じた。
実施例3:
式(II)の化合物を電気化学的メトキシル化するために、式(II)の化合物105g、導電性塩としてのメチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェート14g(MTBS、メタノール中60%)およびメタノール581gからなる電解液を、53℃および22mA/cm2の電流密度で、10個の円形の黒鉛電極(A=32cm2)を備えた、分割されていないキャピラリーギャップセル中で、式(II)の化合物の18F/molの電荷量が達成されるまで電気分解した。蒸留による後処理は、41%のアセタールおよびエーテルの全収量に相当する、式(I)の化合物48.3gならびに3−第三ブチルベンジルメチルエーテル10.5gを生じた。
実施例4:
式(II)の化合物を電気化学的メトキシル化するために、式(II)の化合物14g、導電性塩としてのメチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェート1.4g(MTES)およびメタノール54.6gからなる電解液を、53℃および22mA/cm2の電流密度で、分割されていないビーカーセル(Becherglastopfzelle)(A=10cm2)中で、式(II)の化合物の14F/molの電荷量が達成されるまで電気分解した。蒸留による後処理は、54%のアセタールおよびエーテルの全収量に相当する、式(I)の化合物9.99gならびに3−第三ブチルベンジルメチルエーテル0.54gを生じた。
実施例5:
式(II)の化合物を電気化学的メトキシル化するために、式(II)の化合物14g、導電性塩としてのナトリウムメタンスルホネート0.42gおよびメタノール55.6gからなる電解液を、53℃および22mA/cm2の電流密度で、分割されていないビーカーセル(A=10cm2)中で、式(II)の化合物の19F/molの電荷量が達成されるまで電気分解した。蒸留による後処理は、47%のアセタールおよびエーテルの全収量に相当する、式(I)の化合物8.75gならびに3−第三ブチルベンジルメチルエーテル0.42gを生じた。

Claims (15)

  1. 式(II)
    Figure 0005553884
    で示される3−第三ブチルトルエン
    および/または式(III)
    Figure 0005553884
    〔式中、基
    Rは、メチルまたはC(O)R’を意味し、この場合R’は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状アルキル基を表わす〕で示される3−第三ブチルベンジル化合物
    および/または式(IV)
    Figure 0005553884
    で示されるジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテルをメタノール、少なくとも1つの導電性塩ならびに場合により1つの補助溶剤または複数の種々の補助溶剤を含む電解液中で電気化学的陽極メトキシル化することにより、式(I)
    Figure 0005553884
    で示される3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールを製造する方法。
  2. 式(II)の3−第三ブチルトルエンだけを出発物質として使用する、請求項1記載の方法。
  3. 導電性塩としてメチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートおよび/またはメチルトリエチルアンモニウムメチルスルフェートを使用する、請求項1または2記載の方法。
  4. 導電性塩としてメチルトリブチルアンモニウムメチルスルフェートを使用する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 補助溶剤としてジメチルカーボネートおよび/またはプロピレンカーボネートを使用する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 電解液中の導電性塩の濃度を0.1〜20質量百分率(質量%)の範囲内で選択する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 電気化学的陽極メトキシル化を35〜70℃の範囲内の電解液の温度で実施する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 電気化学的陽極メトキシル化を500〜100000ミリバールの範囲内の絶対圧で実施する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 電気化学的陽極メトキシル化を10〜100mA/cm2の範囲内の電流密度で実施する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 電気化学的陽極メトキシル化をプレートスタックセルを使用して実施する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 電気化学的陽極メトキシル化を連続的に実施する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の式(I)の3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタールの製造および引続く加水分解を含む式(VIII)
    Figure 0005553884
    で示される3−第三ブチルベンズアルデヒドの製造法。
  13. 3−第三ブチルベンズアルデヒドジメチルアセタール。
  14. 式(IV)
    Figure 0005553884
    で示されるジ−(3−第三ブチルベンジル)エーテル。
  15. 式(VII)
    Figure 0005553884
    〔式中、Meは、メチルを意味する〕で示される化合物。
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