JP5552801B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ、および有機エレクトロルミネッセンス表示装置を製造する有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略す。)表示装置は、自己発色により視認性が高いこと、液晶表示装置と異なり全固体ディスプレイであるため耐衝撃性に優れていること、応答速度が速いこと、温度変化による影響が少ないこと、および、視野角が大きいことなどの利点が注目されている。
上記有機EL表示装置の有機EL素子の構成は、陽極/有機EL層/陰極の積層構造を基本としている。ここで、有機EL層の発光層、電子とホール(正孔)の注入層、輸送層は、水分、酸素、その他ガス成分に対する耐性が弱く、これらの水分、酸素、その他ガス成分の影響によりシュリンクやダークスポットなどと呼ばれる非発光部分が発生するという問題がある。ここで、シュリンクとは、時間が経つにつれて、あたかも発光領域が収縮するように非発光領域の拡大が進行する現象をいう。また、ダークスポットとは、有機EL素子の作製直後に生じる黒点のような非発光領域をいう。このダークスポットも時間の経過とともに拡大することがある。すなわち、上記有機EL素子は、水分等が存在することにより、経時的に劣化するのである。
またこれら有機EL層の発光層、電子とホールの注入層、輸送層は基本的に10nm〜数百nmオーダーの薄膜の積層構造になるので陽極と陰極のショートが発生し易い。よって、ショート欠陥を防ぐことも低コスト化の課題になっている。
また発光層を蒸着により3色に塗り分ける際は、メタルマスクによる成膜が行われるが、画素サイズは70μm×210μm程度か若しくはそれ以下であり微小サイズであることから、成膜時のメタルマスクとガラス基板との接触によるキズが歩留まり低迷の原因になる。
さらに、生産時の基板を大型化することは低コスト化に欠かせないが、成膜時の高温に起因するガラスとメタルマスクの伸び縮みの問題により、大型化が困難であるといった課題もある。
上記の課題を解決するには、ディスプレイ領域全体に白色の有機EL素子を積層させ、白色光とカラーフィルタと組み合わせてカラー化を行うことで、高精細なメタルマスクを使用しなくて済み、大型化も可能になれば、歩留まり改善に期待できる。
上記有機EL素子を用いた表示装置において、有機EL素子とカラーフィルタとを組み合わせる場合に問題になるのは、カラーフィルタから発生する脱離ガス(水分やその他ガス)によって生じる欠陥である。
この問題を解決できれば白色の有機EL素子とカラーフィルタとを組み合わせる方式で低コスト化できる可能性が大きくなる。特にパッシブマトリックス駆動方式の有機EL表示装置に用いられるカラーフィルタの場合、カラーフィルタ上に有機EL素子が直接積層されるのでカラーフィルタから発生するガスを十分に抑えるバリア膜が必要である。バリア膜としては窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素等のSi系の透明無機膜を形成することが提案されている(特許文献1参照)。
また、アクティブマトリックス駆動方式の有機EL表示装置では、TFT基板上の有機EL素子上を透明無機膜で覆い、バリア膜を形成することが提案されている。
しかしながら、このようなSi系の透明無機膜がガスバリア性を有するには、1000Å以上は必要である。また、有機EL素子をカラーフィルタ上に形成するパッシブ型にはバリア性が高く求められるので最低でも3000Å以上は必要となる。
よって、例えば酸化窒化ケイ素を用いてスパッタリング法により成膜する場合には、工程に時間がかかり、効率が悪くコストがかかるという問題があった。またCVDを用いてもコスト高の問題は変らない。
また、成膜型の製造方式では、微小なピンホールが発生する問題があり、完全無欠なガスバリア性を有する透明無機膜を形成するのが困難であった。その他に、透明無機膜をカラーフィルタ上に形成した場合、透明無機膜にクラックが生じることや、透明無機膜の応力により透明基板がたわむこと、透明無機膜が厚い膜になると透明性が落ちるなどの問題があった。よってバリア膜としては、バリア性能に優れ、透明性も高く、低コストであり、膜の強度(剛性、密着性)も高く、膜厚も薄いものが市場から望まれている。
また、有機EL素子に特化したカラーフィルタを開発する上で、着色材料に染料を用いる場合、染料と酸素とが反応して、カラーフィルタの劣化を早めるという問題もあった。カラーフィルタにおいても酸素を遮断することが課題になる。
特開2006−228705号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、低コストで、有機EL素子の経時的な劣化が少なく、カラー表示の発色が良好な有機EL表示装置、および上記有機EL表示装置に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタ、さらには、この有機EL表示装置を製造する有機EL表示装置の製造方法を提供することを主目的とする。
本発明は、無機透明基板、上記無機透明基板上に形成された調色層、上記調色層上に形成された接着剤層、および上記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層を有する有機EL表示装置用カラーフィルタと、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に配置された有機EL素子とを有することを特徴とする有機EL表示装置を提供する。
本発明によれば、有機EL素子が、有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の有機EL素子側の表面に配置されているため、無機透明基板が有するガスバリア性により、有機EL素子が酸素、水蒸気、調色層からの脱ガス等によって劣化するのを防止することが可能となる。また、従来のように、有機EL表示装置用カラーフィルタの調色層上にガスバリア性を有する透明無機膜を形成する必要がないため、低コストで、欠陥の少ない有機EL表示装置とすることが可能となる。さらに、本発明によれば、有機EL表示装置が上記のような構成を有することにより、有機EL素子の発光層と、有機EL表示装置用カラーフィルタの調色層との距離を小さくすることができるため、有機EL表示装置において、有機EL素子の発光層からの光が混色するのを防止することが可能となる。よって、各色の混色が少なく、高輝度、かつ高効率の有機EL表示装置を提供することができる。
また、本発明においては、上記無機透明基板の膜厚が、5μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。上記無機透明基板の膜厚が上記範囲内であることにより、有機EL素子の発光層と、有機EL表示装置用カラーフィルタの調色層との距離をより小さくすることができ、有機EL素子の発光層からの光の混色を防止することが可能となる。
また、本発明においては、上記補強層が、ガラス基板であることが好ましい。上記補強層をより強度の高いものとすることができるからである。また、ガラス基板はガスバリア性を有することから、上記有機EL表示装置用カラーフィルタへの外部からの酸素、水蒸気等の侵入を防ぐことができ、上記調色層が酸素、水蒸気等で劣化することを防ぐことが可能となる。
また、本発明においては、上記無機透明基板の有機EL素子側表面の表面粗度が0.1nm〜4nmの範囲内であることが好ましい。表面粗度が4nmを超えると陽極と陰極間にリーク(漏えい)が発生し欠陥の原因になりやすい。また、上記範囲に満たない表面粗度に無機透明基板表面を加工するのは困難だからである。
本発明においては、上記調色層が着色層であることが好ましい。着色層に含まれる顔料を調整することにより、有機EL表示装置用カラーフィルタの発色を良好なものに調整することができるからである。
本発明は、無機透明基板と、上記無機透明基板上に形成された調色層と、上記調色層上に形成された接着剤層と、上記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層とを有し、上記無機透明基板の膜厚が5μm〜200μmの範囲内であり、上記補強層がガラス基板であることを特徴とする有機EL表示装置用カラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記補強層を有することにより、上記無機透明基板の膜厚を上記範囲まで加工することが可能となる。また、上記無機透明基板の膜厚が上記範囲内であることから、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタを用いて有機EL表示装置とした場合、有機EL素子の発光層と、有機EL表示装置用カラーフィルタの調色層との距離をより小さくすることができ、有機EL素子の発光層からの光の混色を防止することが可能となる。また、上記補強層を有することにより、上記調色層を保護することが可能となる。
さらに、本発明によれば、上記補強層がガラス基板であることから上記補強層を強度の高いものとすることができる。また、ガラス基板はガスバリア性を有することから、上記有機EL表示装置用カラーフィルタへの外部からの酸素、水蒸気等の侵入を防ぐことができ、上記調色層が酸素、水蒸気等で劣化することを防ぐことが可能となる。
本発明は、無機透明基板上に調色層を形成する調色層形成工程と、上記調色層形成工程により上記調色層が形成された上記無機透明基板の上記調色層側表面に接着剤層を形成し、透明性を有する補強層を貼り合わせる補強層接着工程と、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面を研磨することにより、上記無機透明基板の膜厚を薄膜化する無機透明基板研磨工程と、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に、有機EL素子を配置する有機EL素子配置工程と、を有することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記補強層接着工程および無機透明基板研磨工程を有することから、上記調色層形成工程で調色層が形成された無機透明基板上に接着剤層を形成し、上記接着剤層上に上記補強層を配置することにより無機透明基板に強度を付与した後、無機透明基板を研磨することにより、研磨中に無機透明基板を破損させることなく、薄膜化することが可能となる。また、上記補強層は上記調色層を保護する機能をも有するため、有機EL表示装置の製造工程中に調色層が損傷、劣化するのを防止することができる。
また、本発明によれば、上記有機EL素子配置工程を有することから、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に有機EL素子を配置させることにより、無機透明基板が有するガスバリア性によって、有機EL素子が酸素、水蒸気、調色層からの脱ガス等によって有機EL素子が劣化するのを防止することができる。よって、従来のように、無機透明基板上の調色層上にガスバリア性を有する透明無機膜を形成する必要がなく、製膜に用いる設備等が不要であるため、低コストで有機EL表示装置を製造することができる。また、上記透明無機膜を形成する必要がないことから、上記透明無機膜を形成する際に生じるクラック、ダークスポット等の欠陥等の問題を生じることがないため、欠陥の少ない有機EL表示装置を製造することができ、さらに、有機EL表示装置を製造する際の歩留まりを向上させることが可能となる。
本発明においては、上記無機透明基板研磨工程では、機械研磨法を用いて研磨することが好ましい。上記機械研磨法を用いて無機透明基板を研磨することにより、上記無機透明基板の有機EL素子側表面を平坦性に優れたものとすることができる。特に、上記無機透明基板上に有機EL素子を直接形成する場合は、無機透明基板表面の平坦性が必要であるため好ましい。
本発明によれば、有機EL素子を有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に配置するという構成を有することから、低コストで、有機EL素子の経時的な劣化が少なく、カラー表示の発色が良好な有機EL表示装置とすることができる。
本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの他の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置の他の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。 有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の有機EL表示装置、有機EL表示装置用カラーフィルタ、および有機EL表示装置の製造方法について説明する。
A.有機EL表示装置
本発明の有機EL表示装置は、無機透明基板、上記無機透明基板上に形成された調色層、上記調色層上に形成された接着剤層、および上記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層を有する有機EL表示装置用カラーフィルタと、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に配置された有機EL素子とを有することを特徴とするものである。
また、本発明においては「無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面」を、「無機透明基板の有機EL素子側表面」と称する場合がある。
ここで、「上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に有機EL素子が配置されている」とは、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面上に、透明電極層、上記透明電極層上に形成された少なくとも発光層を有する有機EL層、および上記有機EL層上に形成された対向電極層からなる有機EL素子が直接形成されている態様(以下、第1態様とする。)と、上記有機EL表示装置用カラーフィルタと、少なくとも発光層を有する有機EL層、ならびに、上記有機EL層を挟持する透明電極層および背面電極層を含む有機EL素子、および基板を有する有機EL素子側基板とが、上記有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面および上記有機EL素子側基板の有機EL素子が対向するように配置されている態様(以下、第2態様とする。)との2つの態様を指すものである。
本発明によれば、有機EL素子が有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の有機EL素子側に配置されているという構成を有することから、上記無機透明基板が有するガスバリア性により、有機EL素子が酸素、水蒸気、着色層からの脱ガス等の影響を受けて劣化するのを防止することができる。
また、従来のようにガスバリア性を有する透明無機膜を調色層上に直接形成する必要がなく、製膜に用いる設備が不要であるため、低コストな有機EL表示装置とすることができる。また、ガスバリア性を有する透明無機膜を調色層上に形成する必要がないことから、上記透明無機膜を調色層上に形成する場合に発生するクラック、ピンホール欠陥等の欠陥、上記透明無機膜の応力により無機透明基板がたわむこと、上記透明無機膜を厚く形成することによる透明性の低下等の問題を生じることがないため、欠陥の少ない有機EL表示装置とすることができる。
また、従来の構成の有機EL表示装置、すなわち有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の調色層側の表面に接着剤層および透明基板等を介して有機EL素子が配置されている有機EL表示装置に比べて、本発明の有機EL表示装置は、有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の有機EL素子側に有機EL素子が配置されていることから、有機EL素子の発光層からの光が、有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層に入射するまでの距離を小さくすることができ、有機EL表示素子の発光層からの光の混色を防止することが可能となる。
ここで、有機EL表示素子の発光層から発光された光が混色する理由について説明する。
図7(a)は、有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。図7(a)に示すように、有機EL表示装置30は、透明基板100と、透明基板100上に形成された着色層(図7(a)中では赤色着色層2R、緑色着色層2G、青色着色層2B)と、着色層間に形成された遮光部5と、着色層上に形成された接着剤層3と、接着剤層3上に配置された基材100’とを有する有機EL表示装置用カラーフィルタと、基材100’上に形成された透明電極層24と、発光層を含む有機EL層23と、背面電極層22と、透明電極層間に配置された絶縁層26とを有するものである。ここで、図7(a)においては、説明のため、有機表示装置の発光層、両電極層、および有機EL表示装置用カラーフィルタ以外の構成については省略して記載している。また、図7(a)では、調色層を着色層としている。
有機EL層23の発光層から発光された光は、通常、あらゆる方向に対して進むものである。そのため、有機EL層23の発光層から発光された光が、有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層を透過する場合も、あらゆる方向から光が透過することになる。例えば、赤色着色層2R上に形成された有機EL層23から発光された光は、直進して有機EL表示装置用カラーフィルタを透過するものもあれば、光L1のように透明基板100表面の垂直方向に対して、ある角度をもって有機EL表示装置用カラーフィルタを透過するものもある。ここで、ある角度をもった光L1は、基材100’、接着剤層3、赤色着色層2R、および透明基板100を透過して進み、観察者の目に入るため、光L1が隣接する緑色着色層2Gの領域にまで及ぶと、観察者の目には、緑色着色層2Gから直進してきた光L2と、隣接した赤色着色層2Rから進んできた光L1とが混色して観察されてしまう。このため、良好な表示ができなくなるという問題があった。
図7(b)は、図7(a)のAで囲われた部分の拡大図である。上記のような混色を防止するためには、有機EL層23の発光層から着色層2までの基材100’表面の垂直方向の距離αを小さくすることが考えられる。上記距離αを小さなものとすることにより、例えば光L1が基材100’表面の垂直方向に対して大きな角度を有するものであっても、有機EL素子の発光層23からの光L1が、有機EL表示装置用カラーフィルタの着色層2に入射するまでの距離が小さくなるため、透過する光1の広がりを抑制することができ、混色を防止することが可能となる。
本発明においては、有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に有機EL素子を配置するため、従来の有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の調色層側に有機EL素子が配置されている有機EL表示装置に比べて、有機EL素子の発光層と有機EL表示装置用カラーフィルタの調色層との距離を小さくすることができるため、有機EL表示装置に、より効果の高い混色防止機能を付与することができる。
以下、本発明の有機EL表示装置について、上述した第1態様および第2態様に分けて、それぞれ説明する。
1.第1態様
本態様の有機EL表示装置は、無機透明基板、上記無機透明基板上に形成された調色層、上記調色層上に形成された接着剤層、および上記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層を有する有機EL表示装置用カラーフィルタと、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面上に直接形成された透明電極層、上記透明電極層上に少なくとも発光層を有する有機EL層、および上記有機EL層上に形成された対向電極層からなる有機EL素子とを有することを特徴とするものである。
図1は、本態様の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。ここで、図1においては、調色層は着色層であるものとする。
図1に示すように、本態様の有機EL表示装置30は、無機透明基板1、無機透明基板1上に形成された遮光部5、遮光部5の開口部に形成された複数の着色層2(図中では赤色着色層2R、緑色着色層2G、青色着色層2B)、着色層2上に形成された接着剤層3、および接着剤層3上に配置された透明性を有する補強層4を有する有機EL表示装置用カラーフィルタと、有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板1の着色層2側とは反対側の表面上に直接形成された有機EL素子とを有するものである。ここで、有機EL素子は、無機透明基板1直上に形成された透明電極層24、発光層を有する有機EL層23、有機EL層上に形成された対向電極層28を有するものである。また、有機EL表示装置30には、無機透明基板1上の透明電極層24の間に絶縁層26が形成され、その上に隔壁部15が形成されている。
以下、各構成について説明する。
(1)有機EL表示装置用カラーフィルタ
本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタは、無機透明基板と、上記無機透明基板上に形成された調色層と、上記無機透明基板および調色層上に形成された接着剤層と、上記接着剤層に配置された透明性を有する補強層とを有するものである。
図2は本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。なお、図2には、調色層として着色層を用いた例を示している。
図2に示すように、本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタ10は、無機透明基板1、無機透明基板1上に形成された遮光部5、遮光部5の開口部に形成された複数の着色層2(図中では赤色着色層2R、緑色着色層2G、青色着色層2B)、着色層2上に形成された接着剤層3、および接着剤層3上に配置された透明性を有する補強層4を有するものである。
以下、それぞれの部材について説明する。
(a)無機透明基板
本態様に用いられる無機透明基板は、透明性を有し、無機透明基板上に後述する調色層や必要に応じて遮光部を形成することができ、かつ、調色層側表面とは反対の表面に有機EL素子を直接形成することができるものである。
また、本態様に用いられる無機透明基板は、調色層からの脱ガスや、酸素、水蒸気等によって、有機EL素子が劣化することを防止するものであることから、ガスバリア性を有することが必要である。上記無機透明基板が有するガスバリア性としては、酸素透過率(OTR)が1×10−3cc/m/day/atm以下であることが好ましく、より好ましくは1×10−4cc/m/day/atm以下である。また、水蒸気透過率(WVTR)が1×10−5g/m/day以下であることが好ましく、より好ましくは1×10−6g/m/day以下である。
なお、上記酸素透過率および水蒸気透過率の値は、酸素透過率はMOCON社のOX-TRAN装置を用い、23℃、90%RHの環境下、水蒸気透過率はMOCON社のPERMATRAN−W装置を用い、40℃、90%RHの環境下で測定された値である。
このような無機透明基板としては、透明性を有し、上述した程度のガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではないが、中でもディスプレイ用に用いられる無アルカリガラスが望ましい。具体的には、OA10(日本電気硝子社)、AN100(旭硝子社)、NA35(NHテクノガラス社)、EAGLE(コーニング社)、および1737材(コーニング社)などガラス製造各社のガラスを用いることが望ましい。
その他ソーダライム材、低屈折ガラス、高屈折ガラス等を用いても良い。
本態様における無機透明基板の膜厚としては、ガスバリア性を有し、上記無機透明基板の一方の表面に調色層等のカラーフィルタに必要な部材を形成することができ、かつ、他方の表面に有機EL素子を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。また、本態様の有機EL表示装置の光が混色を起こさない程度の無機透明基板の膜厚とすることがより好ましい。
上記無機透明基板の膜厚としては、5μm〜200μmの範囲内が好ましく、なかでも10μm〜100μmの範囲内が好ましく、特に10μm〜60μmの範囲内が望ましい。
上記無機透明基板の厚みが200μmよりも厚い場合は、有機EL素子の発光層からの光が無機透明基板を入射した位置から、無機透明基板から光が出射し、調色層へ入射する位置までの距離が大きくなり、光の混色が起きやすくなるためである。また厚みは薄い方が望ましいが加工技術の点から5μm未満の加工は難しい。また、薄くなるほど無機透明基板に割れを生じたり、ガスバリア性が不十分になってしまう可能性があるからである。また、無機透明基板が脆くなることにより、有機EL素子を無機透明基板上に形成することが困難となるからである。
本態様の用いられる無機透明基板の膜厚の調整方法としては、上記無機透明基板の膜厚を所望する膜厚に調整することができるのであれば特に限定されるものではないが、任意の膜厚を有する無機透明基板上に後述する調色層、および接着剤層を形成し、さらに接着剤層上に後述する補強層を配置させた後、無機透明基板の有機EL表示素子側表面を機械を用いた機械研磨法により研磨して調整する方法が好ましい。
上記無機透明基板の膜厚を調整する方法としては、他に上記無機透明基板をエッチング等の化学的研磨法により研磨して調整する方法も考えられるが、機械研磨法を用いた場合は化学研磨法を用いた場合に比べて、研磨後の無機透明基板の表面粗さを小さくすることができ、無機透明基板の有機EL素子側表面の平滑性を良好なものとすることができる。本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタは、上記無機透明基板の有機EL素子側表面に有機EL素子を形成するものであるため、無機透明基板の有機EL素子側表面の平滑性をより優れたものとすることができる方が好ましい。
上述した機械研磨法としては、スラリーを用いたポリッシュ研磨が望ましい。ガラス、フォトマスク等広く用いられており低コストで加工することができる。
上記の場合、無機透明基板の有機EL素子側の表面粗度としては、有機EL素子を形成することが可能であれば特に限定されるものではないが、0.1nm〜4nmの範囲内、なかでも、0.1nm〜2nmの範囲内、特に0.1nm〜1nmの範囲内であることが好ましい。上記範囲を超える場合、無機透明基板上に形成される陽極と陰極が接触しショート欠陥等を起こす可能性があるからである。また、上記範囲よりも小さな表面粗度は、機械研磨法により達成することが困難であるからである。
本態様に用いられる無機透明基板の屈折率としては、有機EL素子の発光層からの光が無機透明基板を透過することによって混色を起こさない程度であれば、特に限定されるものではなく、1.4〜1.6程度とすることができる。
なお、上記屈折率は400nm〜700nmの波長域の光を用いて測定するものとする。
(b)補強層
本態様に用いられる補強層は、透明性を有し、後述する接着剤層上に配置されるものである。
また、上記補強層としては、透明性を有し、後述する接着剤層上に配置することができるのであれば特に限定されるものではないが、上記無機透明基板の有機EL素子側表面を機械研磨法を用いて研磨することが可能となる程度の強度を有することが好ましい。ここで、「上記無機透明基板の有機EL素子側表面を機械研磨法を用いて研磨することが可能となる」とは、補強層が、上記無機透明基板の有機EL素子側表面を機械研磨法を用いて研磨することが可能となるように無機透明基板を補強することができることを指す。
ここで、「上記無機透明基板の有機EL素子側表面を機械研磨法を用いて研磨することが可能となるように上記無機透明基板を補強することができる程度の強度」とは、無機透明基板上に後述する調色層、および接着剤層を形成し、さらに接着剤層上に上記補強層を配置させた後、無機透明基板の有機EL素子側表面を機械研磨法を用いて研磨する場合に、研磨工程中に無機透明基板が破損しないようにすることができ、かつ、上記無機透明基板を所望する膜厚まで無機透明基板を研磨した後も無機透明基板が破損しない程度の強度を指す。
機械を用いた機械研磨法においては、無機透明基板にかかる負荷が大きいため、無機透明基板のみの強度では無機透明基板を研磨する工程の間に無機透明基板が破損してしまう可能性がある。そこで、補強層が上述した強度を有することにより、無機透明基板を所望の膜厚に調整することが可能となるため好ましい。
上記補強層は、透明性を有し、上記接着材層上に配置することができるものであれば特に限定されるものではないが、板状であることが好ましい。
また、このような補強層としては、透明無機基板であってもよいし、透明な樹脂基板(樹脂フィルム)であってもよいが、透明無機基板であることが好ましい。
上述した透明無機基板としては、例えば、合成石英板、ガラス基板(無アルカリガラス、アルカリガラス)等を挙げることができる。
また本態様においては、特に、ガラス基板を用いることが好ましい。上記補強層がガラス基板であることにより、補強層を強度の高いものとすることができる。また、ガラス基板はガスバリア性を有することから、上記有機EL表示装置用カラーフィルタへの外部からの酸素、水蒸気等の侵入を防ぐことができるため、上記調色層が酸素、水蒸気等で劣化することを防ぐことが可能となる。
本態様においては、なかでも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。上記無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れるからである。
上記補強層がガスバリア性を有する場合は、上述した無機透明基板のガスバリア性と同等であることが好ましい。
上記補強層の膜厚としては、透明性を有し、後述する接着剤層上に配置することができ、上記無機透明基板を補強することができるものであれば特に限定されるものでない。ガラス基板の場合は50μm〜1100μmの範囲内、なかでも100μm〜800μmの範囲内、特に400μm〜700μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合は、上記補強層が上記無機透明基板を十分に補強することができないことにより無機透明基板が機械研磨の途中で破損する可能性が考えられる。また、上記範囲を超える場合は、有機EL表示装置全体の厚みが大きくなり、近年要望が高まってきている薄膜の有機EL表示装置とすることが困難になるからである。
一方、上記補強層が透明な樹脂基板(樹脂フィルム)の場合は、10μm〜700μmの範囲内、中でも30μm〜500μmの範囲内、特に50μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合は、上記補強層が上記無機透明基板を十分に補強することができないことにより無機透明基板が機械研磨の途中で破損する可能性が考えられる。また、上記範囲を超える場合は、有機EL表示装置用カラーフィルタの重量、厚みが大きくなることから、薄膜で軽量な有機EL表示装置を得ることが困難となるからである。
(c)調色層
次に、本態様に用いられる調色層について説明する。本態様に用いられる調色層は無機透明基板上に形成されるものである。
上述したように、本態様において「調色層」とは、有機EL表示装置が発色の良好なカラー表示を行うために、有機EL素子の発光層からの光の色を調整する層である。
このような調色層としては、有機EL素子の発光層からの光の色を所望する色に調整することができるのであれば特に限定されるものではない。
このような、調色層の態様としては、調色層が着色層である態様(第1の態様)、調色層が着色層と、上記着色層上に形成された色変換層とからなる態様(第2の態様)、調色層が色変換層である態様(第3の態様)が挙げられる。以下、それぞれの態様について説明する。
(i)第1の態様
本態様において、調色層とは、着色層を指すものである。
このような着色層は、通常、赤色、緑色、青色の3色からなる。
各色の着色層は、画素に対応して規則的に配列される。着色層の配列としては、各色の着色層が巨視的に見て平均的に配列されていれば特に限定されるものではなく、例えばストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が挙げられる。
上記着色層は、各色の顔料や染料等の着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものである。
赤色着色層に用いられる着色剤としては、例えばペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑色着色層に用いられる着色剤としては、例えばハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色着色層に用いられる着色剤としては、例えば銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
また、着色層に用いられるバインダ樹脂としては、透明な樹脂が挙げられる。
着色層の形成方法として印刷法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、着色層の形成方法としてフォトリソグラフィー法を用いる場合、バインダ樹脂としては、通常、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂が使用される。通常は、電子線硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂が用いられる。
紫外線硬化性樹脂を使用する場合には、バインダ樹脂に光重合開始剤が単独または複数組み合わせて使用される。また、紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を用いてもよい。
また、着色層の形成方法としては、例えば着色剤をバインダ樹脂に混合、分散または可溶化させて着色層形成用塗工液を調製し、この着色層形成用塗工液を用いてフォトリソグラフィー法によってパターニングする方法、あるいは、着色層形成用塗工液を用いてインクジェット法によりパターニングする方法が用いられる。
本態様に用いられる着色層の膜厚としては、一般的な有機EL表示装置用カラーフィルタに用いられる着色層の膜厚と同様とすることができる。
(ii)第2の態様
本態様において調色層とは、着色層と、上記着色層上に形成された色変換層とからなるものを指す。
図3は、本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図3に示すように、有機EL表示装置用カラーフィルタ10は、無機透明基板1と、無機透明基板1上に形成された着色層2(図3中では、赤色着色層2R、緑色着色層2G、青色着色層2B)と、各色の着色層2上に形成された色変換層2’(図3中では、赤色色変換層2’R,緑色色変換層2’G、および青色色変換層2’B)と、色変換層2’上に形成された接着剤層3と、接着剤層3上に形成された透明性を有する補強層4とを有するものである。また、本態様においては、着色層2の間に遮光部5を形成してもよい。
本態様によれば、調色層が、着色層と、着色層上に形成された色変換層とからなるものであることから、有機EL素子の発光層からの光の色相補正が可能となり、3原色のバランスの優れた有機EL表示装置用カラーフィルタとすることができる。
本態様に用いられる着色層については、上述した「(i)第1の態様」の項で記載したものと同様であるため、ここでの記載は省略する。
本態様に用いられる色変換層は、着色層に対応して設けられるものであり、通常は赤色色変換層、緑色色変換層および青色色変換層の3種類の色変換層を有するものである。本態様においては、3種類の色変換層が全て着色層上に形成されていてもよく、3種類の色変換層のうち1種類または2種類の色変換層が着色層上に形成されていてもよい。
また、本態様に用いられる色変換層の構成は、本態様の有機EL表示装置の発光層の構成により異なるものとなる。
本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタ基板を例えば青色発光する青色発光層を有する有機EL表示装置に用いる場合、色変換層への入射光は一般に青色光の成分を含むものであるか、あるいは青色光および緑色光の成分を含むものである場合が多い。
色変換層への入射光が青色光の成分を含むものである場合は、色変換層は、入射光を赤色光に変換する赤色色変換層と入射光を緑色光に変換する緑色色変換層とを少なくとも有すればよい。
またこの場合、色変換層への入射光が青色光の成分を含むので、青色色変換層は原則的には色変換を行う必要がないことから、青色色変換層は形成されていなくてもよい。したがって、青色着色層上には何も形成されていなくてもよいが、有機EL表示装置用カラーフィルタ基板表面を平坦化するために、赤色色変換層および緑色色変換層と同様の厚みを有する透過層を有していてもよい。
この透過層は、入射光を透過するものであり、青色着色層上に形成されている場合は青色光を透過するものであれば特に限定されるものではなく、例えば色変換蛍光体を含まず、後述する樹脂からなるものとすることができる。
一方、色変換層への入射光が青色光および緑色光の成分を含むものである場合は、色変換層は、入射光を赤色光に変換する赤色色変換層を少なくとも有すればよい。この場合、赤色色変換層が赤色着色層上に部分的に形成される。
またこの場合、色変換層への入射光が青色光および緑色光の成分を含むので、青色色変換層および緑色色変換層は原則的には色変換を行う必要がないことから、青色色変換層および緑色色変換層は形成されていなくてもよい。したがって、青色着色層および緑色着色層上には何も形成されていなくてもよいが、有機EL表示装置用カラーフィルタ基板表面を平坦化するために、赤色色変換層と同程度の厚みを有する透過層が形成されていてもよい。
この透過層は、入射光を透過するものであり、青色着色層上に形成されている場合は青色光を透過するものであり、緑色着色層上に形成されている場合は緑色光を透過するものであれば特に限定されるものではなく、例えば色変換蛍光体を含まず、後述する樹脂からなるものとすることができる。
さらに、本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタ基板を例えば白色発光する白色発光層を有する有機EL表示装置に用いる場合、色変換層への入射光は一般に赤色光および青色光の成分を含むものである場合が多い。したがって、色変換層は、入射光を緑色光に変換する緑色色変換層を少なくとも有すればよい。
またこの場合、色変換層への入射光が赤色光および青色光の成分を含むので、赤色色変換層および青色色変換層は原則的には色変換を行う必要がないことから、赤色色変換層および青色色変換層は形成されていなくてもよい。この場合、赤色着色層および青色着色層上には何も形成されていなくてもよいが、緑色色変換層と同程度の厚みを有する透過層がそれぞれ形成されていてもよい。
上述した説明においては、本態様の有機EL表示装置における発光層の発光光源の種類に応じた色変換層の構成について述べたが、本態様に用いられる色変換層の構成については、発光層の発光光源の種類に応じて特に限定されるものではなく、色変換層が所望の色相補正を行うことができればよい。
上記色変換層に用いられる材料は、入射光を吸収して各色の蛍光を発する色変換蛍光体が樹脂中に分散または溶解されたものであり、3色とも通常の有機EL表示装置用カラーフィルタに使用される色変換層の材料と同様であるので、ここでの説明は省略する。
上記色変換層においては、色変換層が形成されていない場合に透過層が形成されていてもよい。透過層が形成されている場合、この透過層は、赤色着色層上に形成されている場合は赤色光を透過するものであり、緑色着色層上に形成されている場合は緑色光を透過するものであり、青色着色層上に形成されている場合は青色光を透過するものであれば特に限定されるものではなく、例えば色変換蛍光体を含まず、通常用いられる樹脂からなるものとすることができる。
上記色変換層の厚みとしては、0.5μm〜30μm程度であることが好ましく、より好ましくは5μm〜20μm、さらに好ましくは8μm〜15μmの範囲内である。色変換層の厚みが厚すぎると色変換層の構成による段差(凹凸)が大きくなり、その表面を平坦化するのが困難となるからである。逆に、色変換層の厚みが薄すぎると、色変換効率が低下する可能性があるからである。また、色変換層の厚みを薄膜化するために色変換層中の色変換蛍光体の含有量を増やすと濃度消光が生じるおそれがある。
色変換層の形成方法としては、例えば上記各色変換蛍光体および樹脂を必要に応じて溶剤、希釈剤もしくは適宜な添加剤と共に混合して、各色変換層形成用塗工液を調製し、この各色変換層形成用塗工液を用いてフォトリソグラフィー法によってパターニングする方法、あるいは、上記の各色変換層形成用塗工液を用いて印刷法によりパターニングする方法が用いられる。
なお、着色層と色変換層とは、図3に示したものと逆の順に積層されていてもよい。
(iii)第3の態様
本態様において調色層とは、色変換層を指す。
図4は、本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。本態様の有機EL表示装置用カラーフィルタ10は、無機透明基板1と、無機透明基板1上に形成された色変換層2’(図4中では、赤色色変換層2’R,緑色色変換層2’G、および青色色変換層2’B)と、色変換層2’上に形成された接着剤層3と、接着剤層3上に形成された補強層4とを有するものである。本態様においては、色変換層2’の間に遮光部5を有していてもよい。
本態様に用いられる色変換層は、発光層の発光光源の種類に応じて特に限定されるものではなく、色変換層が所望の色相補正を行うことができれば特に限定されるものではないが、上記色変換層が青系の光を赤色に変化させる赤色色変換層、および青系の光を緑色に変換させる緑色色変換層を有する色変換層であることが好ましい。色変換層への入射光は一般に青色光の成分を含むものであるか、あるいは青色光および緑色光の成分を含むものである場合が多いからである。発光層からの光が青色光であるため、青色色変換層を形成する必要はないが、色変換層を平坦化させるために、赤色色変換層および緑色色変換層と同等の厚みを有する透過層を形成してもよい。
赤色色変換層、緑色色変換層、および透過層については、上述した「(ii)第2の態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(iv)その他
本態様においては、調色層が着色層であることが好ましい。着色層に含まれる顔料を調整することにより、有機EL表示装置用カラーフィルタの発色を良好なものに調整することができるからである。
(d)接着剤層
本態様に用いられる接着剤層は、上述した調色層上に形成され、上述した補強層を接着するために形成されるものである。
上記接着剤層に用いられる接着剤としては、透明で接着力を有し、かつ、硬化性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような接着剤としては、熱硬化性を有する接着剤、もしくは光硬化性を有する接着剤が挙げられ、通常無溶剤タイプのものが用いられる。またフィルム状の接着シートなどを用いても良い。
具体的には、合成ゴム系、アクリル系、エポキシ系、ポリイミド系などの接着剤、接着シートが挙げられる。
本態様に用いられる接着剤としては、上述した調色層の屈折率よりも、接着剤層の屈折率がより大きくなる接着剤がより好ましい。有機EL素子の発光層から発光された光が調色層を透過して、接着剤層へ入射するときの無機透明基板表面の垂直方向に対する角度がより小さくなるため、混色防止機能をより高くすることができるからである。
また、本態様に用いられる接着剤としては、上記接着剤層の屈折率よりも、上記補強層の屈折率がより大きくなる接着剤がさらに好ましい。有機EL素子の発光層から発光された光が接着剤層を透過して、補強層へ入射するときの無機透明基板表面の垂直方向に対する角度がより小さくなるため、混色防止機能をより高くすることができるからである。
上記接着剤層の膜厚としては、上記接着剤層が接着剤からなる場合は、1μm〜50μmの範囲内、なかでも2μm〜30μmの範囲内、特に3μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。
また、上記接着剤層がフィルム状の接着シートからなる場合は、フィルム状の接着シートの膜厚としては、10μm〜200μmの範囲内、なかでも15μm〜150μmの範囲内、特に30μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。接着剤の場合は接着剤層の厚みが上記範囲で接着することができる。接着シートは上記の範囲内で接着加工することができる。上記範囲は極力薄い方が良いが、技術的にはこの範囲であれば接着性、透明性に優れる接着を行うことができる。よって望ましいのは接着剤を用いる方法である。
(e)その他の部材
本態様においては、上述した無機透明基板、補強層、調色層、接着剤層以外にも必要な部材を適宜加えることができる。このような部材としては、例えば画素を区画する遮光部が挙げられる。遮光部については、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
(2)有機EL素子
本態様に用いられる有機EL素子は、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面上に形成された透明電極層、上記透明電極層上に少なくとも発光層を有する有機EL層、および上記有機EL層上に形成された対向電極層を有するものである。
(a)有機EL層
本態様に用いられる有機EL層は、少なくとも発光層を含む1層もしくは複数層の有機層から構成されるものであり、通常、正孔注入層や電子注入層といった電荷注入層や、発光層に正孔を輸送する正孔輸送層、発光層に電子を輸送する電子輸送層といった電荷輸送層を有するものとすることができる。
本態様に用いられる有機EL層の各層の材料等については、一般的な有機EL層に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(b)透明電極層および対向電極層
本態様における透明電極層は、透明電極層と対向電極層との間に挟まれた有機EL層に電圧をかけ、発光層で発光を起こさせるために設けられるものである。また、発光層で発生した光を、上記有機EL表示装置用カラーフィルタ側に透過させるものである。したがって、上記有機EL層と、上記有機EL表示装置用カラーフィルタとの間に配置されるものである。
また、本態様における対向電極層は、上記有機EL層上に配置されたものである。対向電極層は、有機EL層を発光させるための他方の電極をなすものであり、上記透明電極層と反対の電荷が印加される電極である。
このような透明電極層および対向電極層としては、発光層に所望の発光をさせることができるものであれば良く、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
(3)有機EL表示装置
本態様の有機EL表示装置は、上述した有機EL表示装置用カラーフィルタと、透明電極層、有機EL層、および対向電極層を有する有機EL素子とを有しているのであれば特に限定されるものではなく、必要な部材を適宜加えることができる。このような部材としては、絶縁層、および隔壁部がある。以下、それぞれについて説明する。
(a)絶縁層
本態様に用いられる絶縁層は、ストライプ状に形成された透明電極層の間に配置されるものである。このような絶縁層としては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができるため、ここでの説明は省略する。
(b)隔壁部
本態様に用いられる隔壁部は、絶縁層上に形成され、発光層等を形成する際のマスクの役割を果たすものである。この隔壁部の形成材料としては、例えば感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂等の光硬化型樹脂、または熱硬化型樹脂、あるいは無機透明材料などを用いることができる。この場合、隔壁部の表面エネルギー(濡れ性)を変化させる処理を行ってもよい。
(c)その他
本態様の有機EL表示装置の駆動方法としては、パッシブマトリクス方式により駆動させることができる。
2.第2態様
本態様の有機EL表示装置は、上記有機EL表示装置用カラーフィルタと、少なくとも発光層を有する有機EL層、ならびに、上記有機EL層を挟持する透明電極層および背面電極層を含む有機EL素子、および基板を有する有機EL素子側基板とが、上記有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面および上記有機EL素子側基板の有機EL素子が対向するように配置されていることを特徴とするものである。
図5は、本態様の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。図5では、調色層は、着色層であるものとする。
図5に示すように、本態様の有機EL表示装置30は、基板21および上記基板21上に形成され有機EL素子25を有する有機EL素子側基板20と、無機透明基板1、無機透明基板1上に形成された遮光部5、遮光部5の開口部に形成された複数色の着色層2(図中では赤色着色層2R、緑色着色層2G、青色着色層2B)、着色層2上に形成された接着剤層3、および接着剤層3上に配置された透明性を有する補強層4を有し、上記有機EL素子側基板20の有機EL素子25が形成された面と、無機透明基板1の調色層2側とは反対側の表面とが対向するように配置された有機EL表示装置用カラーフィルタ10と、上記有機EL表示装置用カラーフィルタ10および有機EL素子側基板20の周縁部に形成され、上記有機EL素子25を封止するシール材27とを有するものである。
なお、図5においては、上記有機EL素子が、背面電極層22、有機EL層23、および透明電極層24を含むものであり、上記有機EL素子側基板20が、上記背面電極層22の開口部に形成された絶縁層26を有するものである。
図示しないが、本態様においては、上述したシール材を用いて封止する代わりに、有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板と、有機EL素子側基板の有機EL素子との間に接着剤層を設けて有機EL表示装置としてもよい。
以下、それぞれの部材について説明する。
(1)有機EL表示装置用カラーフィルタ
本態様に用いられる有機EL表示装置用カラーフィルタにおける調色層、接着剤層、および補強層、その他の部材については、「1.第1態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様においては、上記有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板上に有機EL表示素子が直接形成されないことから、無機透明基板の表面粗度については、「1.第1態様」の項で記載した値ほど小さくしなくてもよい。また、上記無機透明基板を薄膜化させるための研磨方法としては、無機透明基板の加工にかかるコストを考えるとフッ酸などによるガラスエッチング方式が望ましい。その場合は表面粗度は10nm程度で作製することが可能である。
上記有機EL表示装置用カラーフィルタの無機透明基板について、上記の点以外は、「1.第1態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
(2)有機EL素子側基板
本態様に用いられる有機EL素子側基板は、基板と、有機EL素子とを少なくとも有するものであり、通常、絶縁層を有するものである。
(a)基板
本態様に用いられる基板としては、後述する有機EL素子等を支持することができるものであれば良く、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
なお、本態様においては、上記有機EL表示装置用カラーフィルタ側から光が取り出されるものであるため、上記基板としては、透明であっても、不透明であっても良い。
(b)有機EL素子
本態様における有機EL素子は、少なくとも発光層を有する有機EL層、ならびに、上記有機EL層を挟持する透明電極層および背面電極層を含むである。
(i)有機EL層
本態様に用いられる有機EL層については、「(1)第1態様」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
(ii)透明電極層および背面電極層
本態様における透明電極層は、透明電極層と背面電極層との間に挟まれた有機EL層に電圧をかけ、発光層で発光を起こさせるために設けられるものである。また、発光層で発生した光を、上記有機EL表示装置用カラーフィルタ側に透過させるものである。したがって、上記有機EL層と、上記有機EL表示装置用カラーフィルタとの間に配置されるものである。
また、本態様における背面電極層は、上記有機EL層と、上記基板との間に配置されたものである。背面電極層は、有機EL層を発光させるための他方の電極をなすものであり、上記透明電極層と反対の電荷が印加される電極である。
このような透明電極層および背面電極層としては、発光層に所望の発光をさせることができるものであれば良く、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
(c)絶縁層
本態様における絶縁層は、透明電極層と背面電極層とが直接接触することを防ぐために形成されるものである。
このような絶縁層としては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができるため、ここでの説明は省略する。
(d)シール材
本態様に用いられるシール材は、上記カラーフィルタおよび有機EL素子側基板の周縁部に形成され、上記有機EL素子を封止するものである。
このようなシール材の構成材料としては、上記有機EL素子が、酸素、大気中の水分等と接触することを抑制することができるものであれば良く、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
(e)その他の部材
本態様においては、上述したシール材の代わりに、接着剤を用いることによってカラーフィルタおよび有機EL素子側基板を対向させて配置させてもよい。
このような接着剤の構成材料としては、上記有機EL素子を、大気中の水分等と接触することを抑制することができるものであれば良く、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
また、上記有機EL素子側基板は上述した部材以外にも、必要な部材を適宜追加することができる。
(3)有機EL表示装置
本態様の有機EL表示装置の駆動方法としては、アクティブマトリックス方式、およびパッシブマトリックス方式のどちらの方式でも駆動させることができる。
B.有機EL表示装置用カラーフィルタ
本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタは、無機透明基板と、上記無機透明基板上に形成された調色層と、上記調色層上に形成された接着剤層と、上記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層とを有し、上記無機透明基板の膜厚が5μm〜200μmの範囲内であり、上記補強層がガラス基板であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記補強層を有することにより、無機透明基板のみで加工を行った場合は達成することが困難な膜厚まで、無機透明基板を薄膜化することができる。また、上記補強層を有することにより、調色層を保護することが可能となる。
また、本発明によれば、上記無機透明基板の膜厚が上記の範囲内であることにより、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に有機EL素子を配置して有機EL表示装置とした場合、有機EL素子の発光層と、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタの調色層との距離を小さくすることができるため、発光層からの光の混色を防止することが可能となる。また、上記のような構成の有機EL表示装置に用いられることにより、上記無機透明基板によって、有機EL素子が酸素、水蒸気、カラーフィルタからの脱ガス等によって劣化するのを防止することが可能となる。
また、本発明に用いられる補強層はガラス基板であることから、補強層の強度を高いものとすることができるので、機械研磨法を用いて無機透明基板の研磨を行うことが可能となる。機械研磨法を用いて研磨を行った場合は達成することが困難な膜厚まで、無機透明基板を薄膜化することができる。また、機械研磨法を用いた場合は、無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面を平滑性に優れたものとすることができる。よって、特に、上記無機透明基板上に有機EL素子を直接形成する場合は、無機透明基板表面の平滑性が必要であるため好ましい。また、ガラス基板はガスバリア性を有することから、上記有機EL表示装置用カラーフィルタへの外部からの酸素、水蒸気等の侵入を防ぐことができ、上記調色層が酸素、水蒸気等で劣化することを防ぐことが可能となる。
なお、本発明の有機EL表示装置用カラーフィルタについては、「A.有機EL表示装置」の項で記載したものと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
C.有機EL表示装置の製造方法
本発明の有機EL表示装置の製造方法は、無機透明基板上に調色層を形成する調色層形成工程と、上記調色層形成工程により上記調色層が形成された上記無機透明基板の上記調色層側表面に接着剤層を形成し、透明性を有する補強層を貼り合わせる補強層接着工程と、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面を研磨することにより、上記無機透明基板の膜厚を薄膜化する無機透明基板研磨工程と、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に、有機EL素子を配置する有機EL素子配置工程と、を有することを特徴とする製造方法である。
本発明の有機EL表示装置の製造方法を図を用いて説明する。
図6は、本発明の有機EL表示装置の製造方法の一例を示す工程図である。ここで、図6においては、調色層は着色層であるものとする。本発明の有機EL表示装置の製造方法は、例えば遮光部5を有する無機透明基板1上に複数の着色層2(図中では、赤色着色層2R、緑色着色層2G、青色着色層2B)を形成する(図6(a))調色層形成工程と、着色層2上に接着剤層3を形成して(図6(b))、補強層4を貼り合わせる(図6(c))補強層接着工程と、無機透明基板1の着色層2側とは反対の表面を研磨することにより、無機透明基板1の膜厚を薄膜化する(図6(d))無機透明基板研磨工程と、無機透明基板の着色層側とは反対側の表面に有機EL素子を配置する有機EL素子配置工程(図示せず)を有する製造方法である。
本発明によれば、上記補強層接着工程および無機透明基板研磨工程を有することから、上記調色層形成工程によって調色層が形成された上記透明基板上に上記接着剤層を形成し、接着剤層上に上記補強層を配置することにより無機透明基板に強度を付与した後、無機透明基板を研磨することにより、研磨中に無機透明基板を破損させることなく、無機透明基板を薄膜化することが可能となる。また、上記補強層は、上記調色層を保護する機能をも有することから、有機EL表示装置の製造工程中の調色層の破損、劣化等を抑制することができる。
また本発明によれば、上記有機EL素子配置工程を有することから、上記無機透明基板の有機EL素子側に有機EL素子を配置させることにより、無機透明基板が有するガスバリア性によって、有機EL素子が酸素、水蒸気、調色層からの脱ガス等によって有機EL素子が劣化するのを防止することができる。よって、従来のように、無機透明基板上の調色層上にガスバリア性を有する透明無機膜を形成する必要がなく、製膜に用いる設備等が不要であるため、低コストで有機EL表示装置を製造することができる。また、上記透明無機膜を形成する必要がないことから、上記透明無機膜を形成する際に生じるクラック、ダークスポット等の欠陥等の問題を生じることがないため、有機EL表示装置を製造する際の歩留まりを向上することが可能となる。
以下、本発明における各工程について説明する。
1.調色層形成工程
本工程は、無機透明基板上に調色層を形成する工程である。
本工程に用いられる無機透明基板の膜厚としては、0.1mm〜2mmの範囲内、なかでも0.3mm〜1.1mmの範囲内、特に0.4mm〜0.7mmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合、ガラスの搬送時に割れを生じる可能性があり、扱いが困難になるからである。また、コストも高くなる。上記範囲を超える場合は、後述する無機透明基板研磨工程において、薄膜化処理を行うのに時間がかかり、コストが高くなるからである。上記範囲内では、後の工程を考えると薄膜化処理前の無機透明基板の厚みは薄い方が良い。研磨量を少なくすることで、コストが抑えられるからである。
また、本工程において、さらに製造コストを抑えるには、上述した無機透明基板として、量産されたガラス基板を用いることが好ましい。
本工程に用いられる無機透明基板についてのその他の性質等については、「A.有機EL表示装置」の項で説明したものと同様とすることができるのでここでの記載は省略する。また、調色層の材料、形成方法等についても「A.有機EL表示装置」の項で説明したものと同様とすることができるのでここでの記載は省略する。
2.補強層接着工程
本工程は、上記調色層形成工程により上記調色層が形成された上記無機透明基板の上記調色層側表面に接着剤層を形成し、透明性を有する補強層を貼り合わせる工程である。
本工程に用いられる補強層の材料、および接着剤としては「A.有機EL表示装置」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本工程においては、接着剤を調色層上に塗布し、補強層を貼り合わせてから光、もしくは熱により接着剤を硬化させるものである。
本工程において、接着剤を調色層上に塗布する方法としては、接着剤を均一に塗布することができるのであれば特に限定されるものではない。
また、接着剤層と補強層を貼り合わせる方法としては、気泡等が入ることなく、接着剤層と補強層とを貼り合わせることができるのであれば特に限定されるものではないが、なかでも真空下で貼り合わせることが好ましい。補強層と接着剤層とを貼り合わせる際に、接着剤層と補強層との間に空気が入ることによって気泡が発生するのを防ぐことができるからである。
3.無機透明基板研磨工程
本工程は、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面を研磨することにより、上記無機透明基板の膜厚を薄膜化する工程である。
本工程に用いられる研磨方法としては、上記無機透明基板を所望する膜厚まで研磨することができるのであれば特に限定されるものではなく、機械を用いた機械研磨法であってもよいし、エッチング等の化学研磨法であってもよいが、機械研磨法であることがより好ましい。機械研磨法を用いた場合は、化学研磨法を用いた場合に比べて、研磨後の無機透明基板の表面粗さを小さなものとすることができ、無機透明基板表面を平滑性に優れたものとすることができる。
後述する有機EL素子配置工程においては、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に有機EL素子が配置されるため、有機EL素子が配置される無機透明基板表面を平滑性に優れたものとすることで、高品質な有機EL表示装置を製造することが可能となる。
なお、無機透明基板を所望する膜厚および表面粗さとすることが可能である場合は、化学研磨法によっても研磨を行うことができる。
本工程後の無機透明基板の厚みとしては、「A.有機EL表示装置」の無機透明基板の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
4.有機EL素子配置工程
本工程は、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に、有機EL素子を配置する工程である。本工程においては、「A.有機EL表示装置」の項で説明した第1態様のように、上記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に、直接有機EL素子を形成してもよいし、第2態様のように、有機EL素子を有する有機EL素子側基板を、上記無機透明基板上に、調色層側表面とは反対側の表面および有機EL素子が対向するようにして配置させてもよい。
本工程に用いられる有機EL素子については、「A.有機EL表示装置」の項で説明したものと同様とすることができる。また、上述した有機EL素子の配置方法等については一般的な有機EL表示装置の製造の際に用いられる方法と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
5.その他の工程
本発明は、上述した調色層形成工程、補強層接着工程、無機透明基板研磨工程、および有機EL素子配置工程を有する製造方法であれば特に限定されず、必要な工程を適宜追加することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を挙げて説明する。
まず、実施例で用いた材料の構造式を示す。
Figure 0005552801
Figure 0005552801
なお、上記構造式はそれぞれ、Alq3(トリス(8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム)、TBADN(3-tert−ブチル-9,10-ジ(ナフサ-2-イル)アントラセン)、NPB(N,N'−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N'−ビス(フェニル)−ベンジジン(N,N'-Bis(naphtalen -1-yl)-N,N'-bis(phenyl)-benzidine))、Liq(8−ヒドロキシキノリノラトリチウム)、TBPe (2,5,8,11−テトラ−tert−ブチルペリレン(2,5,8,11-Tetra-tert-butylperylene))、BAlq2(ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(Bis(2-methyl-8-qinolinolate)-4-(phenylphenplato)aluminium)、Ir(piq)3(トリス(1-フェニルイソキノリン)イリジウム(III)(Tris (1-phenylisoquinoline) iridium(III))、C545T(2,3,6,7-テトラヒドロ-1,1,7,7,-テトラメチル-1H,5H,11H-10-(2-ベンゾチアゾリル)キノリジノ-[9,9a,1gh]クマリン(2,3,6,7-Tetrahydro-1,1,7,7,-tetramethyl-1H,5H, 11H-10-(2-benzothiazolyl)quinolizino-[9,9a,1gh]coumarin)を示している。
[実施例1]
カラーフィルタを形成するガラス基板(後工程で研磨する。)(無機透明基板)として、OA10(日本電気硝子社製150×150mm、0.5mmt)を用いた。0.5mmの厚みの基板を用いるのは研磨工程の負荷を下げる目的である。樹脂遮光部、着色層をこのガラス基板(無機透明基板)に形成してカラーフィルタを作製した後、UV硬化型の接着剤を10μmの厚みで塗布し、真空貼り合せ機で上記ガラス基板(無機透明基板)と同じ材質、同じサイズの無機透明ガラス(後工程で研磨しない)(補強層)OA10(日本電気硝子社製150×150mm、0.7mmt)を貼り合せて接着させ、UV光を照射して全面を硬化させた。その後、研磨によりガラス基板(無機透明基板)を薄膜化し、目的のバリア機能を有する、着色層側表面とは反対側の表面が研磨されたカラーフィルタを得た。研磨後のガラス厚みとしてはガラス基板(無機透明基板)は約50μmまで薄く研磨された。
次に上記ガラス基板の研磨された面上に、以下の手順で有機EL素子を形成した。
まず、パッシブマトリックス型のパネルを作製するため、ITO成膜後にフォトリソでパターン形成した。次に絶縁層と隔壁を形成した後そのITO基板上に、上記構造式で表されるNPDとMoO3とを体積比80:20で真空度10−5Paの条件下、共蒸着により1.0Å/secの蒸着速度で合計膜厚10nmとなるように成膜し、正孔注入層を形成した。次に、NPDを真空度10−5Paの条件下、1.0Å/secの蒸着速度で合計膜厚40nmとなるように真空蒸着し正孔輸送層を形成した。次に、ホスト材料として上記構造式で表されるTBADNを用い、青色発光ドーパントとして上記構造式で表されるTBPeを用いて、上記正孔輸送層上に、TBADNおよびTBPeを、TBPe濃度が3wt%となるように、真空度10−5Paの条件下、蒸着速度1Å/secで10nmの厚さに真空蒸着により成膜し、青色発光層(1層目の発光層)を形成した。
次に、ホスト材料としてTBADNを用い、緑色発光ドーパントとして上記構造式で表されるC545Tを用いて、上記青色発光層上に、TBADNおよびC545Tを、C545T濃度が3wt%となるように、真空度10−5Paの条件下、蒸着速度1Å/secで5nmの厚さに真空蒸着により成膜し、緑色発光層(2層目の発光層)を形成した。
次に、ホスト材料として上記構造式で表されるCBPを用い、赤色発光ドーパントとして上記構造式で表されるIr(piq)3を用いて、上記緑色発光層上に、CBPおよびIr(piq)3を、Ir(piq)3濃度が3wt%となるように、真空度10−5Paの条件下、蒸着速度1Å/secで10nmの厚さに真空蒸着により成膜し、赤色発光層(3層目の発光層)を形成した。
次に、上記発光層上に、BAlq2を、真空度10−5Paの条件下、蒸着速度が1Å/secで20nmの厚さに真空蒸着により成膜し、電子輸送層(1層目の電子注入輸送層)を形成した。次に、上記電子輸送層上に、Alq3と、上記構造式で表されるLiqとを体積比4:1で真空度10−5Paの条件下、共蒸着により蒸着速度1Å/secで膜厚20nmに成膜し、電子注入層(2層目の電子注入輸送層)を形成した。
最後に、上記電子注入層上に陰極としてAlを蒸着速度5Å/secで100nmの厚さに蒸着して有機EL素子を得た。上記有機EL素子とガラスキャップとを紫外線により硬化するエポキシ樹脂を用いて封止して有機ELパネルを得た。ガラス基板上に作製した有機ELパネルは2インチのサイズで、これをサンプル1とした。
[比較例1]
実施例1と同じ材料を用いてガラス基板上にカラーフィルタを同条件で作製した後、オーバーコートを積層し、バリア膜としてSiON膜を2000Å成膜させ、バリア膜つきのカラーフィルタを得た。その後、実施例1と同様に有機EL素子を形成し、封止を行い有機ELパネルを作製した。(これをサンプル2とした。)
[評価]
発光パネルのダークスポットについて発生率を調査比較した。
1)ダークスポット評価
サンプル1:作製直後、200時間経過後共にダークスポット発生無し。
サンプル2:作製直後20μm以上のダークスポットが平均16個、200時間経過後ダークスポットは拡大し、尚且つ、発生数も平均32個に増加した。
2)発光視野角特性評価
サンプル1、およびサンプル2ともに良好であった。
以上からバリア膜としては完全な膜をガラス接着後、研磨することで達成することができた。
パネル発光時の外観評価も光漏れによる混色など観察されなかった。
1 … 無機透明基板
2 … 着色層
2’ … 色変換層
3 … 接着剤層
4 … 補強層
5 … 遮光部
10 … 有機EL表示装置用カラーフィルタ
20 … 有機EL素子側基板
21 … 基板
22 … 背面電極層
23 … 有機EL層
24 … 透明電極層
25 … 有機EL素子
26 … 絶縁層
27 … シール材
28 … 対向電極層
30 … 有機EL表示装置

Claims (6)

  1. 無機透明基板、前記無機透明基板上に形成された調色層、前記調色層上に形成された接着剤層、および前記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層を有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタと、
    前記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に配置された有機エレクトロルミネッセンス素子とを有し、
    前記無機透明基板の膜厚が、5μm〜200μmの範囲内であり、
    前記調色層の屈折率よりも前記接着剤層の屈折率のほうが大きく、前記接着剤層の屈折率よりも前記補強層の屈折率のほうが大きいことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 前記補強層が、ガラス基板であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 前記無機透明基板の有機エレクトロルミネッセンス素子側表面の表面粗度が0.1nm〜4nmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 無機透明基板と、前記無機透明基板上に形成された調色層と、前記調色層上に形成された接着剤層と、前記接着剤層上に配置された透明性を有する補強層とを有し、
    前記無機透明基板の膜厚が5μm〜200μmの範囲内であり、
    前記補強層がガラス基板であり、
    前記調色層の屈折率よりも前記接着剤層の屈折率のほうが大きく、前記接着剤層の屈折率よりも前記補強層の屈折率のほうが大きいことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置用カラーフィルタ。
  5. 無機透明基板上に調色層を形成する調色層形成工程と、
    前記調色層形成工程により前記調色層が形成された前記無機透明基板上に接着剤層を形成し、前記接着剤層上に透明性を有する補強層を貼り合わせる補強層接着工程と、
    前記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面を研磨することにより、前記無機透明基板の膜厚を薄膜化する無機透明基板研磨工程と、
    前記無機透明基板の調色層側表面とは反対側の表面に、有機エレクトロルミネッセンス素子を配置する有機エレクトロルミネッセンス素子配置工程と、
    を有し、
    前記無機透明基板研磨工程において、前記無機透明基板は、膜厚が5μm〜200μmの範囲内に薄膜化され、
    前記接着剤層は、前記調色層よりも屈折率が大きくなり、前記補強層よりも屈折率が小さくなる接着剤を用いて形成されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  6. 前記無機透明基板研磨工程が、機械研磨法を用いて研磨することを特徴とする請求項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
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