JP3394718B2 - 有機エレクトロルミネセンス装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス装置

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JP3394718B2
JP3394718B2 JP03540899A JP3540899A JP3394718B2 JP 3394718 B2 JP3394718 B2 JP 3394718B2 JP 03540899 A JP03540899 A JP 03540899A JP 3540899 A JP3540899 A JP 3540899A JP 3394718 B2 JP3394718 B2 JP 3394718B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機エレクトロ
ルミネセンス装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネセンス装置には、無機
エレクトロルミネセンス装置と有機エレクトロルミネセ
ンス装置とがある。一般に、無機エレクトロルミネセン
ス装置は、薄膜型・分散型とも、発光させるのに数十V
以上の高い交流電圧の印加が必要となる。これに対し、
有機エレクトロルミネセンス装置は、10V程度あるい
はそれ以下の直流電圧で、高輝度に発光するという利点
がある。
【0003】一般に、有機エレクトロルミネセンス装置
は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを
順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光
体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有
機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導
体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の
有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのよ
うな発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積
層体や、またあるいはこれらの正孔注入層,発光層,お
よび電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった
構成が知られている。
【0004】有機エレクトロルミネセンス装置は、透明
電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機
発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子と
の再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質を励起
し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放
射する、という原理で発光する。途中の再結合というメ
カニズムは、一般のダイオードと同様であり、このこと
からも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に
対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
【0005】有機エレクトロルミネセンス装置において
は、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも
一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウ
ムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極
を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして
発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を
用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなど
の金属電極を用いている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の有機
エレクトロルミネセンス装置において、有機発光層は、
厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。
このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全
に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から
入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で
反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外
部から視認したとき、有機エレクトロルミネセンス装置
の表示面が鏡面のように見える。
【0007】そして、有機エレクトロルミネセンス装置
を発光素子や表示素子として用いる場合、非発光時に表
示面が鏡面のように見えることはきわめて不自然であ
り、用途がいちじるしく限定される。特に周囲が明るい
環境下で、この問題はより深刻である。この発明は、上
述した従来の有機エレクトロルミネセンス装置の課題を
解消するためになされたもので、非発光時に金属電極か
ら反射してくる光によって、表示面が鏡面に見えるのを
防止することを主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的達成のため、第
1の発明は、電圧の印加によって発光する有機発光層の
表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面
側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス
発光体(以下、有機EL発光体と省略することもある)
を含む有機エレクトロルミネセンス装置において、有機
エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、その有機
エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設けた透明
基板の裏面側に形成するとともに、この透明基板の表面
側に光拡散性を有する拡散板を設けた構成としている。
【0009】なお、この明細書および請求の範囲におい
て、各部材の「表面」とは、外部から見られる表示面に
近い側の面をいい、逆に各部材の「裏面」とは、表面の
反対にある面(金属電極に近い側の面)をいうものとす
る。
【0010】拡散板としては、セラミック薄板等を用い
ることができる。このように、透明基板の表面に拡散板
を形成した本発明によれば、有機EL発光体が発光して
いないとき(非発光時)、外部から照射された光の一部
が拡散板の表面あるいはその内部で拡散的に反射し、残
りの光が拡散板を透過する。そして、この拡散板を透過
した光は、金属電極で反射し、再び拡散板に入射して拡
散される。その結果、金属電極の鏡面を外部から視認さ
せないという効果がある。
【0011】さらに、この第1の発明は、拡散板の表面
側に、有機エレクトロルミネセンス発光体の発光色と同
色の光を透過するカラーフィルタを設けている。このよ
うなカラーフィルタ設けることにより、有機EL発光体
の非発光時に、金属電極の鏡面が拡散板により遮蔽され
るとともに、表示面全体が有機エレクトロルミネセンス
発光体の発光色と同色に見える。
【0012】このように見えるのは、拡散板が乳白色で
波長選択性がなく、かつ有機EL発光体の非発光時に、
この拡散板が一種の反射板として機能するためである。
そして、有機EL発光体の発光時には、有機EL発光体
の発光に関する分光曲線と、カラーフィルタの透過率に
関する分光曲線とが略一致していることにより、認識で
きる光の色はほぼ有機EL発光体の発光色そのままにな
る。このようにすれば、有機EL発光体が発光した光は
殆どカラーフィルタによって吸収されることなく、効率
的に利用でき、輝度の高い発光面を得ることができる。
【0013】また、第1の発明において、透明電極を複
のセグメントに分割して設けるとともに、透明基板と
拡散板との間に、少なくとも透明電極と対向する部位を
除き、光を遮蔽する遮蔽層を設けてもよい。複数のセグ
メントに分割した透明電極は、例えば、文字,数字,図
形等を示す任意のパターンに配置し、各々独立して通電
することにより、それら任意のパターンを発光表示する
ことができる。
【0014】有機EL発光体から発せられた光は、透明
基板を通過する間に放射状に広がる。しかし、透明基板
の表面側には遮蔽層が形成してあるので、この遮蔽層の
隙間を通過する光のみが、拡散板を通って表面側に出
る。すなわち、有機EL発光体から発せられた光を、遮
蔽層により絞り込むことによって、発光表示パターンの
輪郭を明瞭にすることができる。
【0015】このような構成の第1の発明においても、
拡散板の表面に所定波長の光を透過しまたは所定波長の
蛍光を発光するカラーフィルタを設け、多様な表示面の
色彩構成を実現することができる。また、透明電極と対
向する遮蔽層の隙間に、所定波長の光を透過しまたは所
定波長の蛍光を発光するカラーフィルタをそれぞれ設け
てもよい。
【0016】さらに、遮蔽層を、光を反射する反射層と
光を吸収する吸収層とで形成し、反射層を表面側に吸収
層を裏面側に配置すれば、発光時に有機EL発光体の発
光表示パターンを一層明瞭にするとともに、非発光時に
は、表面全体を均一な明るさとすることができる。
【0017】すなわち、発光時、有機EL発光体から光
を受ける側の層が、光を反射する特性を有していた場
合、透明基板で広がった光が遮蔽層で反射して金属電極
に入射し、さらに金属電極で反射してその一部が遮蔽層
の隙間から漏れ出てしまう。その結果、有機EL発光体
の発光表示パターンが不明瞭になり、表示品質を低下さ
せてしまう。吸収層は、このような不都合を防止する。
【0018】一方、非発光時に、拡散板は、表面から入
射して遮蔽層の隙間を通過し、金属電極で反射して再び
遮蔽層の隙間を通過してきた光を拡散して表面側に出
す。このときの光拡散作用によって、金属電極の鏡面を
外部から視認できなくしている。
【0019】しかし、金属電極からの反射光が、遮蔽層
の隙間のみから拡散板に入った場合、その光が拡散板の
全体に拡散されることはなく、よって外部から見たとき
拡散板の表面に不均一な明暗差が生じる。その結果、特
に外部が明るいとき、有機EL発光体の表示パターン
が、非発光時にも識別できる状態となる。そこで、遮蔽
層の隙間を透過してくる金属電極からの反射光と同等の
光量を、この反射層で反射させることにより、拡散板の
表面全体を均一な明るさとすることができる。
【0020】なお、拡散板は、透光性を有する透明板
と、この透明板の裏面側に形成した薄膜状の拡散層とで
形成することもできる。このように光拡散性を有する拡
散層を薄膜状に構成すれば、有機EL発光体からの光が
拡散板を通過する際の光拡散作用により、表示パターン
の輪郭がぼやける程度を抑えることができ、表示パター
ンの輪郭を一層明瞭にすることができる。
【0021】ここでも透明板の表面または裏面に、所定
波長の光を透過または発光するカラーフィルタを設けて
もよい。次に、第2の発明は、有機EL発光体の透明電
極を、光拡散性を有する拡散板の裏面側に形成した構成
としてある。すなわち、先に示した第1の発明における
透明基板を省略した構造となっている。
【0022】拡散板は、基板としての強度も備える厚さ
のセラミック板などを用いることができる。第2の発明
によれば、透明基板が省略されるので、その分だけ薄形
の構造とすることができる。この第2の発明によって
も、有機EL発光体の非発光時、拡散板によって金属電
極からの反射光を拡散するので、金属電極の鏡面を装置
の外部から見えなくすることができる。
【0023】この第2の発明についても、第1の発明と
同様、拡散板の表面に所定波長の光を透過しまたは所定
波長の蛍光を発光するカラーフィルタを設けることがで
きる。また、カラーフィルタの代わりに、拡散板を任意
の色に着色することによっても、同様に多様な表示面の
色彩構成を実現することができる。
【0024】次に、第3の発明は、有機EL発光体の透
明電極を、その有機EL発光体の表示面側に設けた透明
基板の裏面側に形成するとともに、この透明基板と透明
電極との間に光拡散性を有する薄膜状の拡散層を形成し
た構成としてある。この第3の発明によっても、拡散層
による光拡散作用によって金属電極の鏡面を外部から視
認させないという効果がある。ここで、透明電極は複数
のセグメントに分割して形成することもできる。
【0025】さらに、透明基板の表面、または前記透明
基板と拡散層の中間に、所定波長の光を透過するカラー
フィルタを設けてもよい。一方、カラーフィルタの代り
に、拡散層を任意の色に着色してもよい。これらカラー
フィルタの設置や拡散層の着色によって、多様な表示面
の色彩構成を実現することができる。
【0026】また、拡散層の裏面側に、透明電極の形成
面を平滑化する透明コート層を設けてもよい。すなわ
ち、有機EL発光体を構成する有機発光層は一般に大変
薄く、透明電極を形成する面が粗いと、透明電極と金属
電極との間が短絡するなどの欠陥を生じるおそれがあ
る。このような欠陥を防止する観点から、透明コート層
によって拡散層の裏面側を平滑化することが好ましい。
【0027】なお、この透明コート層は、耐酸性を有す
る有機材料からなる有機透明コート層と、この有機透明
コート層の裏面に形成した無機材料からなる無機透明コ
ート層とで形成してもよい。このような二層構造とすれ
ば、有機透明コート層が拡散層の裏面側を平滑化すると
ともに、無機透明コート層が透明電極のエッチング性能
を向上させる。
【0028】また、拡散層と透明コート層の中間で、か
つ少なくとも透明電極と対向する位置に、所定波長の光
を透過しまたは所定波長の蛍光を発光するカラーフィル
タをそれぞれ設け、多様な表示面の色彩構成を実現する
こともできる。ここで、カラーフィルタの形成によっ
て、拡散層の裏面側には凹凸ができる。透明コート層
は、この凹凸をなくし有機EL発光体の形成面を平滑化
する。
【0029】さらに、これらのカラーフィルタとして、
異なった波長の光を透過しまたは異なった波長の蛍光を
発光する複数種類のカラーフィルタを用いれば、複数の
色表示により、一層多様な表示面の色彩構成を実現する
ことができる。一方、上記透明コート層に代えて、薄厚
の無アルカリガラスからなる透明シートを拡散層と透明
電極の間に設けてもよい。
【0030】そして、拡散層と透明シートの中間で、か
つ少なくとも透明電極と対向する位置に、所定波長の光
を透過しまたは所定波長の蛍光を発光するカラーフィル
タを設けるとともに、これらカラーフィルタの周囲に接
着剤を充填し該接着剤で前記透明シートを接着した構成
とすることにより、上記透明コート層を備えた有機エレ
クトロルミネセンス装置にカラーフィルタを付加したと
きと同様に、多様な表示面の色彩構成を実現することが
できる。
【0031】これらのカラーフィルタとして、異なった
波長の光を透過しまたは異なった波長の蛍光を発光する
複数種類のカラーフィルタを用いれば、複数の色表示に
より、一層多様な表示面の色彩構成を実現することもで
きる。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【発明の実施の形態】この発明の内容をより詳細に説明
するために、添付の図面を参照しながらこの発明の実施
の形態を説明する。
【0041】〔第1の実施形態〕図1は、この発明によ
る有機エレクトロルミネセンス装置の第1の実施形態を
示す断面図である。この有機エレクトロルミネセンス装
置は、透明電極14,有機発光層17,および金属電極
19で有機エレクトロルミネセンス発光体(有機EL発
光体)10を形成してある。
【0042】この有機EL発光体10は、透明基板12
の裏面に設けてある。そして、透明基板12の表面に
は、光の拡散作用を有する拡散板11が設けてある。す
なわち、厚さ0.5mmの無アルカリガラスからなる透
明基板12の裏面に、透明電極14,有機発光層17,
および金属電極19を順次積層するとともに、透明基板
12の表面に、厚さ0.2mmの拡散板11を接着して
ある。
【0043】透明電極14には、例えば酸化インジウム
スズ(ITO)を使用している。この透明電極14は、
透明基板12の表面にスパッタリング法で厚さ約100
nmに薄膜形成した後、エッチング処理を施して所定の
パターン形状に形成してある。
【0044】有機発光層17は、例えばトリフェニルア
ミン誘導体からなる厚さ60nmの正孔注入層と、例え
ばアルミキレート錯体からなる厚さ60nmの発光層と
で、全体の厚さが120nmになるように真空蒸着法に
よって、透明電極14の裏面に形成してある。有機発光
層17を上記の材料で形成した場合、有機発光層17は
電圧印加によって緑色に発光する。
【0045】金属電極19は、例えばMg−Ag(Ag
の含有率5%)を使用し、有機発光層17の裏面に約1
50nmの厚さに多元蒸着して形成してある。この実施
形態では、拡散板11として、厚さが0.2mmのアル
ミナセラミック薄板を用いている。セラミック薄板は、
結晶構造の調整によって、希望する光の透過率や拡散性
を容易に得ることができる。この実施形態では、光の透
過率が60%で乳白色の特性を有するセラミック薄板を
製作し、これを拡散板11として用いた。
【0046】この実施形態では、上述したように透明基
板12の表面に拡散板11を形成したので、有機EL発
光体10が発光していないとき(非発光時)は、外部か
ら照射された光の一部が拡散板11の表面あるいはその
内部で拡散的に反射し、残りの光が拡散板11を透過す
る。そして、この拡散板11を透過した光は、金属電極
19で反射し、再び拡散板11に入射して拡散される。
【0047】したがって、外部から拡散板11の表面を
見た場合、乳白色に見える。すなわち、金属電極19の
鏡面を外部から見せなくする効果があった。また、有機
EL発光体10が発光しているとき(発光時)は、その
光が拡散板11によって拡散され、外部から見ると拡散
板11全体が、有機EL発光体10の発光色である緑色
の均一な発光面となって視認された。
【0048】図2は、図1に示した第1の実施形態の変
形例(変形例1−1)を示す断面図である。図2の有機
エレクトロルミネセンス装置は、図1に示した構成に加
え、拡散板11の表面にカラーフィルタ26を設けた構
成となっている。カラーフィルタ26は、例えば、緑色
のアゾ系酸性染料で染色したゼラチンにより形成するこ
とができ、ここでは拡散板11の表面に1μmの厚みを
もって形成してある。
【0049】なお、カラーフィルタ26は、光拡散性の
ない透明な構造とすることが好ましい。また、カラーフ
ィルタ26の厚さについては、厳格な制約条件はなく、
通常、数μm程度に形成すればよい。カラーフィルタ2
6を形成した変形例1−1の構造では、有機EL発光体
10の非発光時に、金属電極19の鏡面が拡散板11に
より遮蔽されるとともに、表示面(拡散板11の表面)
全体がカラーフィルタ26の色(例えば、緑色)に見え
る。
【0050】このように見えるのは、拡散板11が乳白
色で波長選択性がなく、かつ有機EL発光体10の非発
光時に、この拡散板11が一種の反射板として機能する
ためである。そして、有機EL発光体10の発光時に
は、有機EL発光体10の発光に関する分光曲線と、カ
ラーフィルタ26の透過率に関する分光曲線とを重ね合
わせて得られる分光曲線の光の色(上記の構造では緑
色)を、外部から視認することができる。
【0051】ここで、有機EL発光体10の発光に関す
る分光曲線と、カラーフィルタ26の透過率に関する分
光曲線とをほぼ一致させる(同色にする)と、認識でき
る光の色は、ほぼ有機EL発光体10の発光色そのまま
となる。このようにすれば、発光した光は殆どカラーフ
ィルタ26により吸収されることがなくなる。その結
果、有機EL発光体10の発光を効率的に利用して、輝
度の高い発光面を得ることができる。
【0052】なお、カラーフィルタ26としては、ゼラ
チンを染料で染色したもののほかに、例えば、有機顔料
をポリイミドやアクリルなどの樹脂に分散したものを用
いることができる。また、無機顔料をガラス質中に分散
し、拡散板11に高温で焼き付ければ、耐久性に優れた
カラーフィルタ26を得ることができる。
【0053】図3は、図1に示した第1の実施形態に関
する他の変形例(変形例1−2)を示す断面図である。
図3の有機エレクトロルミネセンス装置は、図1に示し
た構成に加え、拡散板11と透明電極14の中間位置
に、カラーフィルタ26を設けた構成となっている。こ
こで、カラーフィルタ26は、透明基板12の表面に形
成してもよく、また拡散板11の裏面に形成してもよ
い。
【0054】この変形例1−2では、カラーフィルタ2
6を、蛍光色素をアクリル等の高分子膜にドープして形
成してある。ここで、有機エレクトロルミネセンス装置
の発光時、表面(表示面)側で視認される色は、有機E
L発光体10の発光色と、カラーフィルタ26の光学特
性とで決まる。
【0055】すなわち、カラーフィルタ26にドープす
る蛍光色素として、有機EL発光体10の発光を吸収し
て、所望の色に発光する特性を有するものを適宜選択す
れば、外部から視認される色は蛍光色素の発光色となる
ので、一種類の有機EL発光体10で、所望の発光色を
表現することが可能となる。
【0056】例えば、短波長の青色に発光する有機EL
発光体10を形成する。そして、有機EL発光体10の
発光色である青色光を吸収し、緑や赤の任意色に発光す
る蛍光色素をドープした膜でカラーフィルタ26を形成
すれば、その蛍光色素の発光色を外部から視認すること
ができる。
【0057】この変形例1−2の構成では、有機エレク
トロルミネセンス装置の表面(表示面)に、拡散板11
が露出している。したがって、非発光時には、表示面が
拡散板11の作用によってほぼ白色に見える。 なお、
変形例1−1で形成したカラーフィルタ26を変形例1
−2に適用してもよく、逆に変形例1−2で形成したカ
ラーフィルタ26を変形例1−1に適用することもでき
る。
【0058】〔第2の実施形態〕図4は、この発明によ
る有機エレクトロルミネセンス装置の第2の実施形態を
示す断面図である。この有機エレクトロルミネセンス装
置は、透明電極14,有機発光層17,および金属電極
19を備えた有機エレクトロルミネセンス発光体(有機
EL発光体)10を、拡散板11の裏面に形成した構成
となっている。すなわち、先に示した第1の実施形態に
おける透明基板12(図1参照)を省略した構造となっ
ている。
【0059】拡散板11は、例えば、光の透過率約60
%、厚さ0.2mmのアルミナセラミック薄板を用いる
ことができる。ここで、拡散板11の裏面は光学的研磨
等を施し、有機EL発光体10を支障なく形成できるよ
うな平滑面とする必要がある。なお、有機EL発光体1
0の構成は、先に示した第1の実施形態と同様であるの
で、ここでは詳細な説明を省略する。
【0060】第2の実施形態によれば、透明基板12が
省略されるので、その分だけ薄形の構造とすることがで
きる。この薄形構造の実施形態は、腕時計に組み込んで
文字板の照明用に用いる場合等、厚さ寸法の限られた狭
いスペースに組み込むときに有効である。この第2の実
施形態によっても、有機EL発光体10の非発光時、拡
散板11によって金属電極19からの反射光を拡散する
ので、金属電極19の鏡面を装置の外部から見えなくす
ることができる。
【0061】図5は、図4に示した第2の実施形態の変
形例(変形例2−1)を示す断面図である。図5の有機
エレクトロルミネセンス装置は、図4に示した構成に加
え、拡散板11の表面にカラーフィルタ26を設けた構
成となっている。
【0062】また、図6は、図4に示した第2の実施形
態に関する他の変形例(変形例2−2)を示す断面図で
ある。図6の有機エレクトロルミネセンス装置は、図4
に示した構成に加え、拡散板11と透明電極14の中間
位置に、カラーフィルタ26を設けた構成となってい
る。
【0063】これら各変形例におけるカラーフィルタ2
6の構成および作用は、先に示した第1の実施形態に係
る変形例1−1または変形例1−2と同様であり、この
カラーフィルタ26によって、有機エレクトロルミネセ
ンス装置の発光時または非発光時の色を、任意に設定す
ることが可能となる。また、変形例1−2,2−2のよ
うに拡散板11の裏面側にカラーフィルタ26を設ける
場合には、カラーフィルタ26としてダイクロイックミ
ラーを用いることができる。
【0064】〔第3の実施形態〕図7は、この発明によ
る有機エレクトロルミネセンス装置の第3の実施形態を
示す断面図である。この実施形態の有機エレクトロルミ
ネセンス装置は、第1の実施形態(図1参照)で示した
透明電極14を、複数のセグメント14a,14b,1
4c,…に分割し、例えば図8に示すような特定のパタ
ーンに配置した構成となっている。なお、有機発光層1
7および金属電極19の構成は、第1の実施形態と同様
であり、また透明基板12および拡散板11も、第1の
実施形態と同様に備えている。
【0065】複数のセグメントに分割された各透明電極
14a,14b,14c,…は、それぞれ独立に通電可
能なように電源に接続される。そして、各透明電極14
a,14b,14c,…を選択的に通電することによ
り、通電された透明電極14a等と金属電極19の間に
挟まれた有機発光層17の部分が発光し、例えば、文
字,数字等の表示パターンを適宜内容を変えて発光表示
する。このように表示パターンを発光表示する用途に適
用される構造とした場合、装置の表面側から見たとき、
発光した表示パターンの輪郭が明瞭になっていることが
好ましい。
【0066】しかしながら、第1の実施形態を基本とす
るこの実施形態の構造では、透明基板12が構成要素と
して介在しているため、有機EL発光体10からの光
が、この透明基板12を通過する間に放射状に広がり、
発光した表示パターンの輪郭がぼやけてしまうという問
題が生じる。そこで、この実施形態では、透明基板12
と拡散板11との間に、有機EL発光体側からの光を遮
蔽する遮蔽層41を介在させてある。
【0067】この遮蔽層41は、有機EL発光体側から
の光を吸収する特性を有した各種材料で薄膜状に形成す
る。遮蔽層41の厚さは、第1の実施形態で用いた透明
基板12よりも充分に薄く形成することが好ましい。こ
こで、遮蔽層41は、透明基板12の配置パターンに対
向する部位を除外して形成してある。すなわち、図8に
示すように、透明基板12および遮蔽層41の面を垂直
方向から見たとき、遮蔽層41は、透明電極14の対向
位置に、透明電極14の配置パターンとほぼ同じ寸法形
状の隙間41aを有している。
【0068】有機EL発光体10から発せられた光r
は、透明基板12を通過する間に放射状に広がる。しか
し、透明基板12の表面側には遮蔽層41が形成してあ
るので、この遮蔽層41の隙間41aを通過する光のみ
が、拡散板11を通って表面側に出る。
【0069】すなわち、有機EL発光体10から発せら
れた光rを、遮蔽層41により絞り込むことによって、
発光表示パターンの輪郭を明瞭にすることができる。な
お、拡散板11を通過する間に、再び光の広がりがある
ものの、中間部で光rを一度絞り込んでいるため、実用
的に充分許容できる発光表示パターンを得ることができ
る。
【0070】図9は、図7に示した第3の実施形態の変
形例(変形例3−1)を示す断面図である。図9の有機
エレクトロルミネセンス装置は、図7に示した構成に加
え、拡散板11の表面にカラーフィルタ26を設けた構
成となっている。
【0071】また、図10は、図7に示した第3の実施
形態に関する他の変形例(変形例3−2)を示す断面図
である。図10の有機エレクトロルミネセンス装置は、
図7に示した構成に加え、拡散板11と遮蔽層41の中
間位置に、カラーフィルタ26を設けた構成となってい
る。
【0072】これら各変形例におけるカラーフィルタ2
6の構成および作用は、先に示した第1の実施形態に係
る変形例1−1または変形例1−2と同様であり、この
カラーフィルタ26によって、有機エレクトロルミネセ
ンス装置の発光時または非発光時の色を、任意に設定す
ることが可能となる。なお、図10に示した変形例3−
2において、カラーフィルタ26を透明基板12の裏面
(すなわち、透明基板12と遮蔽層41との中間位置)
に形成しても、同変形例と同じ作用効果を得ることがで
きる。
【0073】〔第4の実施形態〕図11は、この発明に
よる有機エレクトロルミネセンス装置の第4の実施形態
を示す断面図である。この実施形態は、先に説明した第
3の実施形態(図7参照)における遮蔽層41を改良し
たことを特徴としている。その他の構成、すなわち有機
EL発光体10,透明基板12,拡散板11について
は、第3の実施形態と同様であるので、ここでの詳細な
説明は省略する。
【0074】この第4の実施形態では、遮蔽層41を、
光を吸収する吸収層51、および光を反射する反射層5
2の二層によって構成してある。 ここで、遮蔽層41
は、有機EL発光体10からの光を受ける側(有機EL
発光体10に近い側)の層を、光を反射させることな
く、受光した光のほとんど全てを吸収する特性をもつ材
料からなる吸収層51としてある。
【0075】仮に、有機EL発光体10から光を受ける
側の層が、光を反射する特性を有していた場合、透明基
板12で広がった光が遮蔽層41で反射して金属電極1
9に入射し、さらに金属電極19で反射してその一部が
遮蔽層41の隙間41aから漏れ出てしまう。その結
果、有機EL発光体10の発光表示パターンが不明瞭に
なり、表示品質を低下させてしまう。吸収層51は、こ
のような不都合を防止する機能を有している。
【0076】そして遮蔽層41は、外部からの光を受け
る側(拡散板11に近い側)の層を、光を効率よく反射
する特性をもつ材料からなる反射層52としてある。有
機EL発光体10の非発光時、拡散板11は、表面から
入射して遮蔽層41の隙間41aを通過し、金属電極1
9で反射して再び遮蔽層41の隙間41aを通過してき
た光を拡散して表面側に出す。このときの光拡散作用に
よって、金属電極19の鏡面を外部から視認できなくし
ている。
【0077】しかし、金属電極19からの反射光が、遮
蔽層41の隙間41aのみから拡散板11に入った場
合、その光が拡散板11の全体に拡散されることはな
く、よって外部から見たとき拡散板11の表面に不均一
な明暗差が生じる。その結果、特に外部が明るいとき、
有機EL発光体10の表示パターンが、非発光時にも識
別できる状態となる。そこで、隙間41aを透過してく
る金属電極19からの反射光と同等の光量を、この反射
層52で反射させることにより、拡散板11の表面全体
を均一な明るさとしている。
【0078】この実施形態の遮蔽層41は、例えば次の
方法で形成することができる。まず、光の透過率70%
で厚さ0.2mmのアルミナセラミック薄板(拡散板1
1)に、アルミニウム(Al)を0.5μmの膜厚で蒸
着する。その後、このAl膜(反射層52)をエッチン
グして透明電極14の配置パターンと対向する部位に隙
間41aを形成する。次いで、Al膜の上に黒色顔料を
樹脂バインダに分散して得た黒色顔料インクを用いて吸
収層51を印刷する。
【0079】この実施形態の構成とした結果、有機EL
発光体10の表示パターンが、非発光時には、ほとんど
識別できなかった。図12は、図11に示した第4の実
施形態の変形例(変形例4−1)を示す断面図である。
図12の有機エレクトロルミネセンス装置は、図11に
示した構成に加え、遮蔽層41の隙間41aにそれぞれ
カラーフィルタ26a,26b,26cを設けた構成と
なっている。
【0080】カラーフィルタ26a,26b,26cの
材料,特性等は、先に説明した変形例1−1や変形例1
−2と同様でよい。また、必要に応じて各カラーフィル
タ26a,26b,26cを異なった色で構成してもよ
い。このようにカラーフィルタ26a,26b,26c
を設けることにより、所望の色で表示パターンを発光表
示することができる。
【0081】また、拡散板11の表面または裏面に、先
の変形例1−1または変形例1−2で説明したカラーフ
ィルタを設けることによっても、色付きの発光表示を簡
易に実現することができる。
【0082】〔第5の実施形態〕図13は、この発明に
よる有機エレクトロルミネセンス装置の第5の実施形態
を示す断面図である。図13の有機エレクトロルミネセ
ンス装置は、先に説明した第4の実施形態の拡散板11
を改良し、有機EL発光体10の発光時、表示パターン
の輪郭を一層明瞭にする構成となっている。
【0083】すなわち、有機EL発光体10からの光が
拡散板11を通過する際、拡散板11の光拡散作用によ
って表示パターンの輪郭がぼやけることは避けられな
い。しかし、輪郭がぼやける程度は、拡散板11の厚さ
に対応するので、拡散板11の厚さを可能な限り薄くす
ることで、表示パターンの輪郭を一層明瞭にすることが
できる。
【0084】もっとも、単に拡散板11を薄くするだけ
では強度が不足する。そこで、この実施形態では、拡散
板11を、透明板62とその裏面に薄膜状に形成した拡
散層61で構成した。拡散層61は、光のを拡散する能
力の大きな材料、例えば白色顔料を樹脂バインダに分散
して得た白色顔料インクで形成する。白色顔料で拡散層
61を形成した場合は、白色または乳白色の外観を呈す
る。透明板62は拡散層61の補強手段である。
【0085】具体的には、厚さ0.2mmのガラスで透
明板62を形成し、この透明板62の裏面に、白色顔料
インクからなるの拡散層61を約50μmの厚さに形成
した。また、遮蔽層41を構成する吸収層51と反射層
52も、それぞれ黒色顔料インクと銀色顔料インクの印
刷によって形成することができる。また、拡散板11の
他の構成として、透明板62の表面を粗面化し、この粗
面を拡散層61とすることができる。
【0086】なお、上述した透明板62の表面または裏
面に、先の変形例1−1または変形例1−2で説明した
カラーフィルタを設ければ、色付きの発光表示を簡易に
実現することができる。図14は、透明板62の裏面に
カラーフィルタ26を形成した構成を示している。
【0087】〔第6の実施形態〕図15は、この発明に
よる有機エレクトロルミネセンス装置の第6の実施形態
を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセンス
装置は、例えば厚さが0.3mmの無アルカリガラスの
透明基板12の裏面に、拡散層21、透明電極14a,
14b,14c、有機発光層17、金属電極19を積層
した構造としてある。
【0088】透明基板12としては、プラスチックの基
板やフィルム等を用いることもできる。もっとも、透明
基板12の裏面側に形成する有機EL発光体10は、有
機発光層17が100nm程度と非常に薄いため、それ
を形成する面が粗いと、透明電極14と金属電極19間
が短絡するなどの欠陥を生じるおそれがある。このよう
な欠陥を防止する観点からは、表面の平滑性に優れるガ
ラス板で透明基板12を形成した方がよい。
【0089】拡散層21は、酸化チタンの微粒子をエポ
キシ樹脂に分散させた白色顔料インクを、透明基板21
の裏面に印刷し、これを加熱硬化させて形成してある。
このようにして得られた拡散層21は、厚さ10μm程
度の薄膜であり、半透明の乳白色の外観を呈し、かつ良
好な光拡散性を有する。
【0090】透明電極14a、14b、14cにはIT
O(酸化インジウム錫)を用い、拡散層21の裏面に、
スパッタ法で厚さ約100nm程度に成膜した後、エッ
チングにより所定パターンに形成した。有機発光層17
は、厚さ約60nm程度の正孔注入層(ここではトリフ
ェニルアミン誘導体)と、厚さ約60nmの発光層(こ
こではアルミキレート錯体)を連続して蒸着し、120
nm程度の厚さに形成した。
【0091】さらに有機発光層17の裏面に、厚さ約1
50nmのMg−Ag(Agの含有率5%)の金属電極
19を多元蒸着して有機EL発光体を形成した。さて、
本発明者らは次のことを実験的に確認した。すなわち、
透明電極14a,14b,14c,…によって形成され
る表示パターンの輪郭を、外部から明瞭に視認できるよ
うにするためには、もっとも幅狭な表示パターンについ
ての幅L(図8参照)に比べ、有機発光層17の表面か
ら拡散層21の表面までの距離を充分に小さくすればよ
い。
【0092】この実施形態において、透明電極14a,
14b,14c,…によって形成される表示パターンの
幅は約250μmとした。そして、有機発光層17の表
面から拡散層の表面までの距離は、透明電極の厚さ(約
100nm)と拡散層の厚さ(約10μm)の和で決ま
り、これは上記表示パターンの幅よりも充分に小さい。
【0093】その結果、有機EL発光体10の発光時、
表示パターンの輪郭を外部から明瞭に確認することがで
きた。このため、この実施形態に係る有機エレクトロル
ミネセンス装置は、非発光時には白色に見えて金属電極
19を全く意識させず、発光時には明瞭な輪郭の緑色を
した発光パターンが認識できた。なお、この実施形態の
構成で、拡散層の厚さを最大50μmまで厚くしてみた
が、発光時における表示パターンの輪郭の明瞭さはほと
んど低下しなかった。
【0094】〔第7の実施形態〕図16は、この発明に
よる有機エレクトロルミネセンス装置の第7の実施形態
を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセンス
装置は、第6の実施形態と同じ構成要素に、さらに透明
コート層22を付加した構成となっている。なお、この
実施形態では、透明基板12、拡散層21、透明電極1
4a,14b,14c,…、有機発光層17、金属電極
19の各材質および膜厚は、先に説明した第6の実施形
態と同様とした。
【0095】透明コート層22は、拡散層21の裏面
に、ポリイミド樹脂溶液を塗布し、これを加熱硬化する
ことにより、厚さ3μm程度に形成した。この透明コー
ト層22は、ポリイミド樹脂溶液のもつチキソトロピッ
ク性により、拡散層21の裏面側を平滑化することを第
1の目的としている。すなわち、上述したように有機E
L発光体10は、有機発光層17が100nm程度と非
常に薄いため、それを形成する面(拡散層21の裏面
側)が粗いと、透明電極14と金属電極19間が短絡す
るなどの欠陥を生じるおそれがある。
【0096】このような欠陥を防止する観点から、透明
コート層22によって拡散層21の裏面側を平滑化して
いる。また、透明コート層22は、透明電極14a,1
4b,14c,…の形成工程で行なわれる酸によるエッ
チング処理から、拡散層21を保護することを第2の目
的としている。
【0097】透明コート層22としては、上述したポリ
イミド系樹脂以外にも、例えば、アクリル系、エポキシ
系などの高分子材料の溶液を用いて形成することができ
る。また、拡散層21が平坦な場合は、酸化シリコン、
酸化タンタル、窒化シリコン等の酸化物や窒化物の材料
を用い、蒸着法やスパッタ法等で拡散層21の裏面に無
機薄膜を形成し、これを透明コート層22としてもよ
い。この場合の膜厚は1μm程度が適当である。
【0098】さらに、拡散層21をエッチング処置から
保護する必要もない場合には、後述する第8の実施形態
で説明するように、数nm〜数十nmという極めて薄い
膜厚の無機薄膜をもって、透明コート層22としてもよ
い。
【0099】この実施形態の有機エレクトロルミネセン
ス装置の場合も、透明電極14a,14b,14c,…
の厚さ(約100nm)、透明コート層22の厚さ(約
3μm)、および拡散層21の厚さ(10μm)で決ま
る有機発光層17の表面から拡散層21の表面までの距
離が、透明電極14a,14b,14c,…によって形
成される表示パターンの幅(250μm)に比べて充分
に小さい。その結果、有機EL発光体10の発光時、表
示パターンの輪郭を外部から明瞭に確認することができ
た。
【0100】〔第8の実施形態〕図17は、この発明に
よる有機エレクトロルミネセンス装置の第8の実施形態
を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセンス
装置は、先に説明した第7の実施形態における透明コー
ト層22を、有機透明コート層23および無機透明コー
ト層24の2層で形成したことを特徴としている。
【0101】なお、この実施形態では、透明基板12、
拡散層21、透明電極14a,14b,14c,…、有
機発光層17、金属電極19の各材質および膜厚は、先
に説明した第7の実施形態と同様とした。有機透明コー
ト層23は、アクリル樹脂溶液を拡散層21の裏面にス
ピンナーで塗布し、硬化させることにより約2μmの厚
さに形成してある
【0102】この有機透明コート層23は、第7の実施
形態における透明コート層22と同様、拡散層21の表
面の平滑化、および透明電極14a,14b,14c,
…の形成工程でエッチング処理から拡散層21を保護す
るという二つの目的をもって設けてある。
【0103】無機透明コート層24は、10nm程度の
厚さに形成した酸化シリコンのきわめて薄い膜である。
この無機透明コート層24は、透明電極14a,14
b,14c,…をエッチングしてパターニングする際、
エッチング性を向上させることを目的として設けてあ
る。
【0104】この無機透明コート層24を形成すること
により、オーバーエッチなどの少ない正確な形状の透明
電極14a,14b,14c,…をパターニングするこ
とができる。無機透明コート層24は、蒸着法やスパッ
タ法等で形成した酸化シリコン、酸化タンタル、窒化シ
リコンなどの酸化物や窒化物の無機薄膜が好ましい。な
お、本発明者らの実験によれば、その膜厚を数nm〜数
十nmにしたときに、エッチング性が顕著に向上した。
【0105】この実施形態の構成によれば、透明電極1
4a,14b,14c,…のエッチング性が向上するの
で、透明電極14a,14b,14c,…によって形成
される表示パターンの幅L(図8参照)を小さくするこ
とができる。この発明者らの実験によれば、表示パター
ンの幅Lを80μmにまで微細化することができた。
【0106】この場合でも、有機発光層17の裏面から
拡散層21の表面までの距離、すなわち透明電極14
a,14b,14c,…、有機透明コート層23、無機
透明コート層24、および拡散層の厚さの和(約12.
1μm)は、表示パターンの幅L(80μm)と比べて
充分に小さい。このため、有機EL発光体10の発光
時、表示パターンの輪郭を外部から明瞭に確認すること
ができた。
【0107】〔第9の実施形態〕図18は、この発明に
よる有機エレクトロルミネセンス装置の第9の実施形態
を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセンス
装置は、先に説明した第7の実施形態における透明コー
ト層22を、透明シート25で置き換えた構造となって
いる。
【0108】透明シート25は、厚さ20〜100μm
程度の薄厚ガラスや同程度の厚さをもったポリエステル
等のポリマーシートで形成している。特に、薄厚ガラス
は平滑性に優れるため、これにより透明シート25を形
成すれば、その裏面に形成する有機EL発光体10の品
質が安定し、歩留りが向上する。
【0109】具体的にこの発明者等は、厚さ50μmの
無アルカリガラスからなる薄厚ガラスを透明シート25
として用い、この薄厚ガラスを拡散層21のエポキシ樹
脂が未硬化の段階で重ね合わせ、加熱して接合した。透
明電極14a,14b,14c,…を平滑性に優れた薄
厚ガラス上に形成した場合、先に説明した第8の実施形
態と同程度に透明電極14a,14b,14c,…のエ
ッチング性が良好となり、表示パターン幅Lを80μm
にまで微細化することができた。
【0110】この場合でも、有機発光層17の裏面から
拡散層21の表面までの距離、すなわち透明電極14
a,14b,14c,…、透明シート25、および拡散
層21の厚さの和(約60μm)は、表示パターンの幅
L(80μm)と比べて小さい。このため、有機EL発
光体10の発光時、表示パターンの輪郭を外部から明瞭
に確認することができた。
【0111】もっとも、第8の実施形態に比べ、透明シ
ート25がやや厚く、有機発光層17の裏面から拡散層
21の表面までの距離と表示パターンの幅Lとの差が小
さいため、第8の実施形態に比べるとこの輪郭の明瞭性
は低かった。なお、拡散層21を硬化させた後、接着剤
を用いて透明シート25を接合しても問題なかった。
【0112】〔第10の実施形態〕図19は、この発明
による有機エレクトロルミネセンス装置の第10の実施
形態を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセ
ンス装置は、先に説明した第6の実施形態(図15図
照)の有機エレクトロルミネセンス装置に、緑色のアゾ
系酸性染料で染色した、厚さ1μm程度のゼラチンから
なるカラーフィルタ26を付加した構造となっている。
【0113】このカラーフィルタ26は、透明基板12
の表面に形成する。このようにすると、有機EL発光体
10の非発光時には、金属電極19からの反射光は拡散
層21により拡散されることから金属電極19の鏡面が
隠され、その結果、表示面全体がカラーフィルタ26の
色(例えば、緑色)に見える。そして、有機EL発光体
10の発光時には、カラーフィルタ26の色の背景に、
明るく鮮明な緑色の表示パターンが視認できる。
【0114】このカラーフィルタ26は、先に説明した
第1の実施形態に関する変形例1−1,変形例1−2の
カラーフィルタ26と同様に形成することができ、その
機能も同じであるため、ここでは詳細な説明を省略す
る。また、先に説明した第7の実施形態(図16参
照),第8の実施形態(図17参照),第9の実施形態
(図18参照)における透明基板12の表面に、同様の
カラーフィルタ26を形成しても、上述したと同様の効
果を得ることができる。
【0115】図20は、図19に示した第10の実施形
態の変形例(変形例10−1)を示す断面図である。図
20の有機エレクトロルミネセンス装置は、図19に示
したカラーフィルタ26を、透明基板12と拡散層21
の中間位置(具体的には、透明基板12の裏面)に形成
した構成となっている。
【0116】このような構成によっても、上述した第1
0の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。し
かも、透明基板12の一方の面(裏面)に他の構成要素
(カラーフィルタ26,拡散層21,有機EL発光体1
0)を形成するこの変形例の構成によれば、製造工程が
簡素化するとともに、完成した有機エレクトロルミネセ
ンス装置の取扱いも便利となる利点がある。
【0117】なお、先に説明した第7の実施形態(図1
6参照),第8実施形態(図17参照),第9の実施形
態(図18参照)における透明基板12と拡散層21の
中間位置(具体的には、透明基板12の裏面)に、同様
のカラーフィルタ26を形成しても、上述したと同様の
効果を得ることができる。以上説明した第6〜第10の
実施形態およびそれら実施形態のいくつかを応用した変
形例は、透明電極を複数に分割した構成をもって説明し
てきたが、必要に応じてそれを分割することなく、一の
透明電極とすることもできる。
【0118】〔第11の実施形態〕図21は、この発明
による有機エレクトロルミネセンス装置の第11の実施
形態を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセ
ンス装置では、透明基板12の裏面側に拡散層21、複
数のカラーフィルタ26a,26b,26c,…、透明
コート層22、有機EL発光体10を順に積層して形成
してある。
【0119】ここで、各カラーフィルタ26a,26
b,26c,…は、おおむね透明電極14a,14b,
14c,…と対向する位置にそれぞれ配置してある。こ
れら各カラーフィルタ26a,26b,26c,…は、
同一色とすることもできるが、複数種類の色に分けても
よい。
【0120】この実施形態では、透明電極14a,14
b,14c,…を、例えばマトリクス状に配置するとと
もに、これら透明電極14a,14b,14c,…とほ
ぼ対応する位置にカラーフィルタ26a,26b,26
c,…を配置した。ここで、カラーフィルタ26a,2
6b,26c,…は、一定規則のもとに複数種類の色の
ものを選択配置してある。例えば、赤色のカラーフィル
タ,黄色のカラーフィルタとを交互に配置する。
【0121】カラーフィルタ26の厚さは、着色可能な
範囲においてなるべく薄い方が好ましく、おおむね0.
1〜1μm程度の厚さとすることが好ましい。カラーフ
ィルタ26a,26b,26c,…の形成によって、拡
散層21の裏面側には凹凸ができる。透明コート層22
は、この凹凸をなくし有機EL発光体10の形成面を平
滑化する。
【0122】この実施形態の構成によれば、有機発光層
17の発光色が一種類であっても、発光部分に対応する
カラーフィルタ26a,26b,26c,…の色に応じ
て、複数の色表示を実現することができる。すなわち、
認識される表示パターンの色は、有機EL発光体10の
発光の分光曲線と、カラーフィルタ26a,26b,2
6c,…の透過率の分光曲線とを重ね合わせて得られる
分光曲線の光の色となる。このような分光曲線の組み合
わせは、目的に応じて任意に設計することができ、それ
によって種々の色表示が実現できる。
【0123】ここで、有機EL発光体10の発光色を、
白色に近づければ、認識される発光表示の色は、ほぼ対
応するカラーフィルタ26a,26b,26c,…の色
となる。有機EL発光体10を白色に近い発光色とする
には、有機発光層17を、例えばPVK(ポリビニルカ
ルバゾール)中に三原色であるDCM1(赤)、クマリ
ン6(緑)、テトラフェニルブタジエン(青)の3色の
蛍光色素をドープした膜で形成すればよい。
【0124】また、例えば、有機EL発光体10の発光
色を短波長の青色とし、カラーフィルタ26a,26
b,26c,…として、緑や赤に波長変換する蛍光色素
をドープした膜を用いてもよい。この実施形態の有機エ
レクトロルミネセンス装置は、外部から拡散層21を見
ることになり、有機EL発光体10の非発光時には、お
おむね表示面全体が拡散層21の色である白色に見え
る。
【0125】ただし、拡散層21の裏面側にあるカラー
フィルタ26a,26b,26c,…の色もある程度認
識できるので、表示面を均一な色としたい場合には、カ
ラーフィルタ26a,26b,26c,…を細かく分割
して、各カラーフィルタ26a,26b,26c,…の
色が混合して認識されるようにすればよい。
【0126】また、カラーフィルタ26a,26b,2
6c,…を有機EL発光体10と対向する部分にのみ配
置した場合、有機EL発光体10の非発光時に、有機E
L発光体10の対向部分とそこから外れた周辺部分と
で、カラーフィルタ26a,26b,26c,…の有無
による色の不均一が生じるおそれがある。そこで、有機
EL発光体10の非発光時に、表示面全体を均一な色と
しておくには、さらに上記周辺部分(有機EL発光体1
0と対向していない部分)にも、ダミーのカラーフィル
タ26x、26yを形成しておくことが好ましい。
【0127】また、有機EL発光体10の形成箇所以外
の周辺部分には、金属電極19が存在しないため、外部
からの入射光を反射しない。したがって、金属電極19
の存在する部分とこの周辺部分とで、光の内部反射状況
が異なることになる。その結果、表示面の色や明るさが
不均一となってしまう。
【0128】そこで、有機EL発光体10の形成が必要
ない部分にも、金属電極19と同等の金属色を同等の反
射特性をもって反射する反射体20を設けておけば、有
機EL発光体10の非発光時に、表示面全体を均一な色
でかつ均一な明るさにすることができる。
【0129】反射体20は、金属電極19と同一の部材
で形成してもよく、また金属電極19とは異なった部材
で形成してもよい。反射体20は、透明基板12、拡散
層21、カラーフィルタ26a,26b,26c,…、
透明コート層22、有機EL発光体10からなるユニッ
トの背面全体に配設してもよい。なお、反射体20は、
この発明の各実施形態において、有機エレクトロルミネ
センス装置の構成要素とすることができる。
【0130】さて、具体的にこの発明者等は、この第1
1の実施形態の構成をした有機エレクトロルミネセンス
装置を、次のように製作した。まず、透明基板12の中
央部に40mm×40mmの大きさで拡散層21を形成
した。続いて、感光性のポリイミド樹脂にフタロシアニ
ン系の青緑色顔料を分散してなる青緑色のカラーフィル
タ26a、26c、26e、26x(幅200μm,長
さ40mm,厚さ0.5μm)を、ピッチ400μmで
線状に100本形成した。
【0131】さらに、これら青緑色のカラーフィルタ2
6a、26c、26e、26xの間を埋めるようにし
て、黄色顔料を分散してなる黄色のカラーフィルタ26
y、26b、26d、26f(形状仕様は青緑色と同
様)を拡散層21の全面に100本形成した。カラーフ
ィルタのパターニングはポリイミド樹脂の感光性を利用
して、フォトマスクを用いた紫外線露光により行った。
【0132】次いで、カラーフィルタ26a,26b,
26c,…の形成領域全体にポリイミド樹脂溶液を塗布
し、加熱硬化させて厚さ3μmの透明コート層22とし
た。さらにこの領域の中央部に、幅180μm、長さ4
mmの長方形の透明電極14a,14b,14c,…
を、ピッチ200μmでそれぞれカラーフィルタ26
a,26b,26c,…に対向して全部で20本設け
た。
【0133】最後に、有機発光層17と金属電極19と
を設けたが、このときダミーの金属電極により反射体2
0も形成した。特に、透明電極14a,14b,14
c,…の外部への引出し線と対向する領域の金属電極1
9は、ダミーの金属電極とし、ここには電圧を印加しな
いようにして、不必要な発光を制限した。こうして作製
した有機エレクトロルミネセンス装置は、有機EL発光
体10の非発光時、40mm×40mmの大きさの表示
面全体が淡い緑色に見え、むらはまったく認められなか
った。
【0134】次に、青緑色のカラーフィルタ26a,2
6c,26eに対応した10本の透明電極14a,14
c,14eにのみ電圧を印加して選択発光させたとこ
ろ、表示面中央のほぼ4mm×4mmの正方形の領域が
青緑色に明るくなった。また、黄色のカラーフィルタ2
6b,26d,26fに対応した10本の透明電極14
b,14d,14fにのみ電圧を印加して選択発光させ
たところ、表示面中央のほぼ4mm×4mmの正方形の
領域が黄緑色に明るくなった。
【0135】さらに、20本すべての透明電極14a,
14b,14c…を発光させると、表示面中央のほぼ4
mm×4mmの正方形の領域が緑色に明るくなった。こ
の第11の実施形態で得られた効果は、透明コート層2
2の代わりに、第8の実施形態(第17参照)のような
有機透明コート層23と無機透明コート層24の積層膜
を用いても全く同様に達成できる。
【0136】〔第12の実施形態〕図22は、この発明
による有機エレクトロルミネセンス装置の第12の実施
形態を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセ
ンス装置は、先に説明した第11の実施形態と同様の目
的と効果とを狙うもので、これを先の第9の実施形態に
相当する構成で実現するものである。
【0137】拡散層21の裏面にカラーフィルタ26
a,26b,26c…を形成するところまでは、第11
の実施形態と同じである。続いて、第9の実施形態でも
説明したように、透明シート25を接着層27によって
接合する。接着層27としては、熱硬化型または紫外線
硬化型のエポキシ系やアクリル系の接着剤を用い、厚さ
はカラーフィルタ26の段差を充分に吸収できる程度と
する。
【0138】さらに、透明電極14a,14b,14
c、有機発光層17、金属電極19を形成し、有機エレ
クトロルミネセンス装置を製作した。 このようにして
製作した有機エレクトロルミネセンス装置は、第11の
実施形態のものと同様の特性を有していた。
【0139】この実施形態ならびに第11の実施形態
は、透明電極14a,14b,14c…をいわゆるマト
リクス型に配置して、時分割で駆動する構成が好まし
い。すなわち、これらの実施形態では、表示面の色や明
るさを視覚的に均一化するため、カラーフィルタ26
a,26b,26cを細分化して配置することが好まし
い。このような配置を実現するために、マトリクス型の
配置構成が適している。
【0140】〔第13の実施形態〕拡散板11や拡散層
21を用いた各種実施形態の有機エレクトロルミネセン
スにおいて、拡散板11や拡散層21を適宜の色に着色
は、金属電極19からの反射光を拡散するとともに、有
機EL発光は、金属電極19からの反射光を拡散すると
ともに、有機EL発光体10の非発光時には着色された
色に見える。また、有機EL発光体10の発光時には、
有機EL発光体10の発光色と拡散板11や拡散層21
の光学特性とで決まる色に見える。
【0141】すなわち、拡散板11や拡散層21を着色
することによって、カラーフィルタ26の機能をそれら
拡散板11や拡散層21に付与することができる。その
結果、構造が簡単となり、製造の容易化,製造コストの
低価格化を実現することができる。
【0142】拡散板11や拡散層21の着色には、例え
ば、光の拡散作用を担う白色顔料インクに、有色の染料
や顔料を添加するか、有色の顔料のみをエポキシなどの
樹脂に分散させて作成した有色顔料インクを用いればよ
い。また、セラミック板を拡散板11として用いる場合
は、焼成前のセラミック粉段階で無機顔料を添加し、そ
の後に成形および焼成を行なえばよい。
【0143】〔第14の実施形態〕図23は、この発明
の第14の実施形態を示す断面図である。この実施形態
は、透明基板12と拡散層21との界面90を、細かな
粗面とすることを特徴とする。この実施形態は、先に説
明した各種実施形態のうち、透明基板12の裏面側に拡
散層21が接して界面を形成している各種構成のものに
適用することができる。
【0144】なお、第5の実施形態についても、透明板
62は透明基板12と同様の作用をなすので、同様に適
用することができる(図13,図14参照)。界面90
は、1μm程度の高さの凹凸を有する粗面とするのが適
当であるが、必要に応じて凹凸の高さを0.1〜10μ
mの範囲で任意に調整することもできる。
【0145】界面90を粗面にするには、例えば、透明
基板12をエッチングやブラスト処理すればよい。この
ような構成とすることにより、透明基板12の裏面と拡
散層21との界面90における光の鏡面反射が抑制さ
れ、光沢のないソフトな感じの表示面を形成することが
できる。
【0146】なお、第14の実施形態に関する変形例と
して、透明基板12の裏面とカラーフィルタ26との界
面や、拡散層21の表面とカラーフィルタ26との界面
を粗面とすることもできる。これにより、それら界面に
おける光の鏡面反射を抑制し、光沢のないソフトな感じ
の表示面を形成することができる。
【0147】この変形例は、透明基板12の裏面とカラ
ーフィルタ26との界面や、拡散層21の表面とカラー
フィルタ26との界面を有する各種実施形態の有機エレ
クトロルミネセンス装置を適用対象とすることは勿論で
ある。
【0148】この場合、透明基板12とカラーフィルタ
26との界面については、透明基板12の表面を粗すこ
とで実現できる。また、カラーフィルタ26と拡散層2
1との界面については、カラーフィルタ26の表面に、
プラズマ処理による気相エッチングを施したり、形成途
中にある半硬化状態のカラーフィルタ26を、金型によ
る型押しすることで、その粗面とすることができる。
【0149】〔第15の実施形態〕図24は、この発明
による有機エレクトロルミネセンス装置の第15の実施
形態を示す断面図である。この有機エレクトロルミネセ
ンス装置は、透明基板12の裏面側に、透明電極14,
有機発光層17,および金属電極19からなる有機EL
発光体10を形成してある。この基本構成は、例えば先
に説明した第1の実施形態と同様である。
【0150】この第15の実施形態は、この基本構成
に、位相板31と偏光板32を付加したことを特徴とし
ている。位相板31は、透明基板の表面側に設けてあ
り、さらに位相板の表面に偏光板32を設けた構成とな
っている。これら位相板31および偏光板32は、外部
から入射し、金属電極19で反射してきた光を遮蔽する
機能を有する。
【0151】位相板31としては、λ/4板がもっとも
光の遮蔽性に優れ好ましい。位相板31として、例え
ば、厚さ0.1mmのポリカーボネートを延伸して形成
したシートを用いることができる。また、偏光板32と
しては、例えば、厚さ0.2mmのポリ酢酸ビニルを延
伸し、かつ沃素をドープしたシートを用いることができ
る。そして、これらシートの延伸軸のなす角度をπ/4
に調整して接合すればよい。
【0152】このように構成した有機エレクトロルミネ
センス装置によれば、偏光板32に入射した外部光は、
直線偏光成分のみが透過し、さらにその直線偏光成分
は、位相板31により円偏光となる。この円偏光は、透
明基板12、透明電極14、有機発光層17を順次透過
し、金属電極19で反射して、再び有機発光層17、透
明電極14、透明基板12を順次透過して、位相板31
で直線偏光に変換される。
【0153】ただし、この直線偏光は、偏光板32の偏
光方向と直交しているので、偏光板32を透過できな
い。このため、有機EL発光体10が非発光時は、表示
面が暗くほぼ黒色に見え、金属電極19は全く見えなく
なる。また、有機EL発光体10が発光時は、有機EL
発光体10からの発光は偏光していないので、このうち
の約半分が位相板31および偏光板32を透過して、鮮
やかな緑色の透明感のある発光面を形成する。その結
果、非発光時と発光時とでコントラストが極めて明瞭と
なり、高品質の発光表示が可能となる。
【0154】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
る有機エレクトロルミネセンス装置は、有機EL発光体
の非発光時に表示面が鏡面に見えることなく、高級感の
ある高品質な外観を形成できるので、各種電機製品の発
光表示部や時計の文字板等に適用して、それら製品の付
加価値を高めることができる。また、任意の発光表示パ
ターンの輪郭を明瞭に表示したり、表面全体を均一な明
るさにすることもできる。さらに、多様な表示面の色彩
構成を実現することもできる。あるいは、表示面をソフ
トに見せることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による有機エレクトロルミネセンス装
置の第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示した第1の実施形態の変形例(変形例
1−1)を示す断面図である。
【図3】図1に示した第1の実施形態の他の変形例(変
形例1−2)を示す断面図である。
【図4】この発明による有機エレクトロルミネセンス装
置の第2の実施形態を示す断面図である。
【図5】図4に示した第2の実施形態の変形例(変形例
2−1)を示す断面図である。
【図6】図4に示した第2の実施形態の他の変形例(変
形例2−2)を示す断面図である。
【図7】この発明による有機エレクトロルミネセンス装
置の第3の実施形態を示す断面図である。
【図8】図7に示す透明電極の配置パターン例を示す平
面図である。
【図9】図7に示した第3の実施形態の変形例(変形例
3−1)を示す断面図である。
【図10】図7に示した第3の実施形態の他の変形例
(変形例3−2)を示す断面図である。
【図11】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第4の実施形態を示す断面図である。
【図12】図11に示した第4の実施形態の変形例(変
形例4−1)を示す断面図である。
【図13】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第5の実施形態を示す断面図である。
【図14】図13に示した第5の実施形態にカラーフィ
ルタを付加した構成を示す断面図である。
【図15】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第6の実施形態を示す断面図である。
【図16】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第7の実施形態を示す断面図である。
【図17】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第8の実施形態を示す断面図である。
【図18】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第9の実施形態を示す断面図である。
【図19】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第10の実施形態を示す断面図である。
【図20】図19に示した第10の実施形態の変形例
(変形例10−1)を示す断面図である。
【図21】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第11の実施形態を示す断面図である。
【図22】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第12の実施形態を示す断面図である。
【図23】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第14の実施形態を示す断面図である。
【図24】この発明による有機エレクトロルミネセンス
装置の第15の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10:有機エレクトロルミネセンス発光体(有機EL発
光体) 11:拡散板 12:透明板 14:透明電極 17:有機発光体 19:金属電極 21:拡散層 22:透明コート層 23:有機透明コート層 24:無機透明コート層 25:透明シート 26:カラーフィルタ 27:接着層 31:位相板 32:偏光板 41:遮蔽層 51:吸収層 52:反射層 61:拡散層 62:透明板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−100288(JP,A) 特開 平3−152897(JP,A) 特開 平5−40258(JP,A) 特開 平6−5367(JP,A) 特開 平6−132081(JP,A) 特開 平7−45864(JP,A) 特開 昭63−148597(JP,A) 実開 平3−94590(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た透明基板の裏面側に形成するとともに、この透明基板
    の表面側に光拡散性を有する拡散板を設け、 該拡散板の表面側に、前記有機エレクトロルミネセンス
    発光体の発光色と同色の光を透過するカラーフィルタを
    設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス装
    置。
  2. 【請求項2】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た光拡散性を有する拡散板の裏面側に形成し、 該拡散板の表面側に、前記有機エレクトロルミネセンス
    発光体の発光色と同色の光を透過するカラーフィルタを
    設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス装
    置。
  3. 【請求項3】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た光拡散性を有する拡散板の裏面側に形成し、 該拡散板の表面側に、蛍光を発光するカラーフィルタを
    設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス装
    置。
  4. 【請求項4】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た透明基板の裏面側に複数のセグメントに分割して形成
    するとともに、この透明基板の表面側に光拡散性を有す
    る拡散板を設け、 前記透明基板と拡散板との間に、少なくとも前記各透明
    電極と対向する部位を除き、光を遮蔽する遮蔽層を設
    け、 前記各透明電極と対向する前記遮蔽層の隙間に、前記有
    機エレクトロルミネセンス発光体の発光色と同色の光を
    透過するカラーフィルタをそれぞれ設けたことを特徴と
    する有機エレクトロルミネセンス装置。
  5. 【請求項5】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た透明基板の裏面側に複数のセグメントに分割して形成
    するとともに、この透明基板の表面側に光拡散性を有す
    る拡散板を設け、 前記透明基板と拡散板との間に、少なくとも前記各透明
    電極と対向する部位を除き、光を遮蔽する遮蔽層を設
    け、 前記各透明電極と対向する前記遮蔽層の隙間に、蛍光を
    発光するカラーフィルタをそれぞれ設けたことを特徴と
    する有機エレクトロルミネセンス装置。
  6. 【請求項6】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た透明基板の裏面側に形成するとともに、この透明基板
    の表面側に光拡散性を有する拡散板を設け、 前記透明電極を複数のセグメントに分割して設けるとと
    もに、前記透明基板と拡散板との間に、少なくとも前記
    透明電極と対向する部位を除き光を遮蔽する遮蔽層を設
    け、 前記拡散板が、透光性を有する透明板と、この透明板の
    前記遮蔽層側に形成した薄膜状の拡散層とからなること
    を特徴とする有機エレクトロルミネセンス装置。
  7. 【請求項7】 請求項記載の有機エレクトロルミネセ
    ンス装置において、 前記透明板の表面側または裏面側に、前記有機エレクト
    ロルミネセンス発光体の発光色と同色の光を透過するカ
    ラーフィルタを設けたことを特徴とする有機エレクトロ
    ルミネセンス装置。
  8. 【請求項8】 請求項記載の有機エレクトロルミネセ
    ンス装置において、 前記透明板の表面側または裏面側に、蛍光を発光するカ
    ラーフィルタを設けたことを特徴とする有機エレクトロ
    ルミネセンス装置。
  9. 【請求項9】 電圧の印加によって発光する有機発光層
    の表面側に透明電極を備えるとともに、前記有機発光層
    の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネ
    センス発光体を含む有機エレクトロルミネセンス装置に
    おいて、 前記有機エレクトロルミネセンス発光体の透明電極を、
    該有機エレクトロルミネセンス発光体の表示面側に設け
    た透明基板の裏面側に複数のセグメントに分割して形成
    するとともに、この透明基板と前記透明電極との間に光
    拡散性を有する薄膜状の拡散層を形成し、 前記透明基板の表面側に、前記有機エレクトロルミネセ
    ンス発光体の発光色と同色の光を透過するカラーフィル
    タを設けたことを特徴とする有機エレクトロルミネセン
    ス装置。
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