JP5549580B2 - ワイヤハーネス用のグロメット - Google Patents
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Description
自動車への配索時には、グロメットの外周面に設けた環状の車体係止凹部を車体およびドアのパネルに設けた貫通穴の周縁に係止している。
しかしながら、突設したテープ巻き片に電線群を粘着テープを巻き付けて固着すると、このテープ巻き固着部が硬くなる。よって、グロメットから引き出されるワイヤハーネスの経路の柔軟性が無くなり、ワイヤハーネスの配索スペースが狭い場合には配索上で不具合が発生する。
ハーネス挿通筒部の先端に車体係止用の大径筒部を備え、該大径筒部の先端開口をワイヤハーネスの出口にすると共に、該大径筒部の外周壁の外面に環状の車体係止凹部を設け、該外周壁からワイヤハーネス集束用のテープ巻き片は突設しない代わりに、該外周壁の内周面から内径方向に突出する蛇腹状のハーネスガイド壁を径方向に伸縮自在に設け、該ハーネスガイド壁で前記ワイヤハーネスの電線を大径筒部の中央側へ誘導する構成としていることを特徴とするワイヤハーネス用のグロメットを提供している。
かつ、テープ巻き片との固着を無くすため、電線群の柔軟性を確保でき、グロメットから引き出す電線群の経路の柔軟性を図ることができ、狭い配索スペースであってもワイヤハーネスを無理なく配索することができる。
詳細には、前記大径筒部の底面の中央にハーネス挿通筒部の先端開口が位置すると、該先端開口の外周縁から0mm〜5mmの位置に前記蛇腹状のハーネスガイド壁の先端を位置させることが好ましい。
前記構成とすると、ハーネス挿通筒部の先端開口から大径筒部へ電線群の引き出し作業時においてハーネスガイド壁は邪魔にならず、かつ、ハーネスガイド壁の先端に囲まれた大径筒部の中央部にバラついた電線群を無理なく集めることができる。
なお、該蛇腹状のハーネスガイド壁は外部干渉材が位置する側に1つだけ設け、電線が外部干渉材に接触しないように規制してもよい。
前記一対の蛇腹状突片および先端連結片を薄肉として伸縮しやすくし、グロメットの出口からワイヤハーネスの電線群を引き出す際に電線がハーネスガイド壁に接触しても、容易に収縮し、電線群の引き出し作業性を損なわないものとしている。
なお、蛇腹状のハーネスガイド壁は、略T形状とし、比較的肉厚を有する1枚の蛇腹状の突出片の先端に幅広とした電線接触面を設けた形状としてもよい。
実施形態のグロメット1は自動車のドアと車体との間に架け渡して配索するワイヤハーネス20に外装するものである。
前記小径筒部5の先端開口をグロメット1の入口とすると、該入口側でワイヤハーネス20と小径筒部5の外周面にかけて粘着テープTを巻き付けてグロメット1にワイヤハーネス20を取り付けている。
電線引出口3cから引き出されるワイヤハーネス20の電線本数が多ければ、各ハーネスガイド壁10は押されたままの状態となり、図4(B)に示す位置に保持される。この位置で、4つのハーネスガイド壁10A〜10Dの先端を結ぶ一点鎖線で囲む領域が電線群の集束領域となり、該集束領域は比較的広くなる。
一方、電線本数が比較的少ないと、引き出された電線がハーネスガイド壁10と接触すると、該ハーネスガイド壁10は一旦収縮するが弾性復帰し、図4(A)に示す状態となる。この状態で、4つのハーネスガイド壁10A〜10Dの先端を結ぶ一点鎖線で囲む集束領域が小さくなり、電線がバラケルことなく中央部に集束されるようにしている。
一方、電線21の本数が比較的多い場合は図4(B)に示すように、各ハーネスガイド壁10を押した状態のままとなるが、ワイヤハーネス20を構成する複数本の電線21を大径筒部3の中央部に集束する。
第2実施形態では蛇腹状のハーネスガイド壁10を外部干渉部材(図示せず)が位置する側に1つだけ設け、ワイヤハーネス20の電線21が外部干渉材と接触しないように規制している。
他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第3実施形態では蛇腹状のハーネスガイド壁20は略T字状とし、大径筒部3の周壁30の内周面からT字の縦軸に相当する厚肉の蛇腹状突片21を突設し、その先端にT字の横軸に相当する先端接触片22を設けている。
該形状の蛇腹状のハーネスガイド壁20を周壁30の内周面に45度間隔で8個突設している。
他の構成および作用効果は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
2 蛇腹筒部(ハーネス挿通筒部)
3、4 大径筒部
6 出口
10(10A〜10D) 蛇腹状のハーネスガイド壁
11、12 蛇腹状突片
13 先端連結片
20 ワイヤハーネス
21 電線
Claims (4)
- ワイヤハーネスの外周面に取り付けて車体パネルに穿設された貫通穴に装着するゴムまたはエラストマーからなるグロメットであって、
ハーネス挿通筒部の先端に車体係止用の大径筒部を備え、該大径筒部の先端開口をワイヤハーネスの出口にすると共に、該大径筒部の外周壁の外面に環状の車体係止凹部を設け、該外周壁からワイヤハーネス集束用のテープ巻き片は突設しない代わりに、該外周壁の内周面から内径方向に突出する蛇腹状のハーネスガイド壁を径方向に伸縮自在に設け、該ハーネスガイド壁で前記ワイヤハーネスの電線を大径筒部の中央側へ誘導する構成としていることを特徴とするワイヤハーネス用のグロメット。 - 前記ハーネスガイド壁の突出端は、前記大径筒部の底壁に連続する前記ハーネス挿通筒部の先端開口の周縁と所要寸法あけた位置に設定している請求項1に記載のワイヤハーネス用のグロメット。
- 前記蛇腹状のハーネスガイド壁は90度間隔をあけて4個設けている請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス用のグロメット。
- 前記蛇腹状のハーネスガイド壁は、前記大径筒部の外周壁の内面から突設した一対の蛇腹状突片と、該一対の蛇腹状突片の先端を連結する先端連結片とで形成し、該先端連結片に前記電線が押し当てられると前記蛇腹状突片が一旦収縮した後に弾性復帰し、押し当てられた電線を中央側へと戻す機能を有すものとしている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネス用のグロメット。
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