JP5549258B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は、排気ガス浄化用触媒に関する。
エンジンからの排気ガスを浄化する排気ガス浄化触媒には、排気ガスの酸素濃度が高いときには酸素を吸蔵し、排気ガスの酸素濃度が低くなると酸素を放出する酸素吸蔵放出材(OSC材)を含有させることが多い。三元触媒にあっては、この酸素吸蔵放出材の働きにより、排気ガス浄化性能を発揮し易いストイキ雰囲気が形成される。つまり、排気ガスのA/Fが理論A/Fから多少変動しても、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)及びNOx(窒素酸化物)が効率良く浄化される(A/Fウインドウが拡大する。)。
酸素吸蔵放出材としては、一般にCeを含有する酸化物が用いられ、その耐熱性を向上させ、或いは、結晶歪みを大きくして酸素吸蔵放出量を増やすために、Zrが添加されたり、或いはCe以外の希土類金属であるY、La、Nd等が添加されている。
例えば特許文献1には、一般式Ce1−(x+y)Zr2−z(Mはアルカリ土類金属元素及び希土類元素(Ce及びZrを除く)からなる元素群より選ばれる少なくとも1つの元素、0.35≦1−(x+y)≦0.80、0.20≦x≦0.65、0≦y≦0.20、zはMの酸化数及び原子割合によって定まる酸素欠損量)で表されるCe系複合酸化物及び一般式Zr1−(a+b)Ce2−c(Nはアルカリ土類金属元素及び希土類元素(Ce及びZrを除く)からなる元素群より選ばれる少なくとも1つの元素、0.65<1−(a+b)≦0.90、0.10≦a<0.35、0≦b≦0.20、cはNの酸化数及び原子割合によって定まる酸素欠損量)で表されるZr系複合酸化物の各々にPt及びRhを共存担持させたものによって担体に被覆層を形成して排気ガス浄化用触媒とすることが記載されている(特許請求の範囲)。
また、特許文献1には、上記被覆層が担体に直接支持形成された下側の第1被覆層と、その上に形成された上側の第2被覆層とからなり、第1被覆層は、Pdを担持させたアルミナと上記Ce系複合酸化物と硫酸バリウムとを含む構成とし、第2被覆層は、Pt及びRhを共存担持させたZr0.78Ce0.16La0.02Nd0.041.97(ZCLN)と、Pt及びRhを共存担持させたCe0.50Zr0.450.051.98とアルミナとを含む構成とすることが記載されている(実施例6)。但し、上記Ce系複合酸化物及びZr系複合酸化物に関し、N或いはMをアルカリ土類金属とする実施例の開示はない。
特許文献2には、ZrCe系複合酸化物を排気ガス浄化用触媒の助触媒とすること、そのZrCe系複合酸化物がY、Sc、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Mg、Ca、Ba、Al、Ti及びHfからなる群より選択される1種又は2種以上を、酸化物換算しての合計量で0.1〜20重量%含有することを開示する(特許請求の範囲)。但し、実施例としては、La含有ZrCe系複合酸化物、Nd含有ZrCe系複合酸化物、Al含有ZrCe系複合酸化物及びMg含有ZrCe系複合酸化物しか開示されていない。
特開2001−70792号公報 特開平10−194742号公報
ところで、上記排気ガスは、エンジンの燃焼条件によって、HC、CO及びNOxの割合や、炭素数の多いHCと炭素数が少ないHCとの割合が変化することが知られている。例えば、通常のガソリンエンジンの圧縮比は11程度であるが、この圧縮比を大きくすると、燃焼温度が上昇して熱効率が高まる。その結果、排気ガス中のHC成分に関しては、CHの割合が増加し、それだけ排気ガス中のHC分子数が多くなる(仮にCに代わってCHが生成したと想定すると、HCの分子数は2倍になる。)。また、CHが生成しやすい高圧縮比エンジンの場合は、熱効率が高くなるため、圧縮比が低いエンジンに比べて排気ガス温度は下がる傾向になり、エンジン始動時にはその傾向が顕著になる。
これに対して、特許文献1には、上記Ce系複合酸化物及びZr系複合酸化物を採用した各種実施例触媒のHC浄化に関するライトオフ温度が示されているが、低温活性が大きく改善されているとは言い難い。
そこで、本発明は、排気ガス浄化用触媒の低温活性の更なる向上を図ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、排気ガス浄化用触媒のRhを担持する酸素吸蔵放出材を、Ce、Zr及びNdを必須成分として含有し、これにさらにアルカリ土類金属Mを含有する複合酸化物によって構成し、そのM及びCe各々の酸化物としての含有割合を所定の範囲に限定した。これにより、その低温での酸素吸蔵放出能を高めることができ、所期の低温活性を得ることができた。
本発明の好ましい態様は、担体上に、Pdを有する下側触媒層と、Rhを有する上側触媒層とを備えている排気ガス浄化用触媒であって、
上記上側触媒層は、CeとZrとNdとアルカリ土類金属Mとを含有する共沈法によって調製したCeZrNdM複合酸化物粒子を備え、該CeZrNdM複合酸化物粒子に上記Rhの少なくとも一部が担持されており、
上記CeZrNdM複合酸化物粒子は、上記アルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合が1質量%を超え且つ9質量%以下であり、上記Ceの酸化物としての含有割合が5質量%以上50質量%以下であることを特徴とする。
この構成によれば、上記CeZrNdM複合酸化物粒子が酸素吸蔵放出材として働き、アルカリ土類金属Mを含有しないCeZrNd複合酸化物に比べて、その酸素放出温度が全体として低温側にシフトし(図2参照)、その結果、当該触媒の低温活性が大きく改善される。従って、例えば、高圧縮比エンジンからエンジン始動時等の冷間時に排出されるCHが比較的多い低温の排気ガスであっても、これを効率良く浄化することができるようになる。
また、本発明では、Pd及びRhを互いに別個の触媒層に配置しているから、この両触媒金属が互いに反応して合金化すること、すなわち、活性の低下を招くことが避けられる。また、Pdは、Rhよりも熱劣化し易く、さらにイオウ被毒やリン被毒を生じ易いところ、本発明では、Pdを下側触媒層に配置したから、上側のRhを含有する触媒層によってPdが保護され、上記熱劣化及び被毒の問題が軽減される。
上記アルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合に関し、1質量%以下では、このアルカリ土類金属Mによる低温活性の向上に関し期待する効果が得られなくなる。また、その含有割合が9質量%を越えると、当該CeZrNdM複合酸化物粒子の比表面積の低下が大きくなり、Rhの高分散担持に不利になる。好ましいのは、その含有割合を1.5質量%以上9質量%以下にすることであり、1.5質量%以上6質量%以下にすることがさらに好ましい。
上記Ceの酸化物としての含有割合に関し、5質量%未満では、当該CeZrNdM複合酸化物粒子の酸素吸蔵放出能が低くなり、また、その含有割合50質量%を越えると、当該CeZrNdM複合酸化物粒子の耐熱性が低くなる。好ましいのは、その含有割合を10質量%以上40質量%以下にすることであり、15質量%以上30質量%以下にすることがさらに好ましい。
また、本発明の好ましい態様では、上側触媒層が、さらに、ZrとLaとを含有するZrLa複合酸化物がアルミナ粒子の表面に担持されてなるZrLa−アルミナ粒子を備え、上記Rhが上記CeZrNdM複合酸化物粒子と上記ZrLa−アルミナ粒子とに分散して担持されている。これにより、CeZrNdM複合酸化物粒子にRhが担持されてなる触媒成分によって、排気ガス温度が低いときのHC、CO及びNOxの効率良い浄化を図りながら、ZrLa−アルミナ粒子にRhが担持されてなる触媒成分によって、エンジンの加速運転時のような排気ガスのA/Fがリーンからリッチに変化したときのHC及びCOの効率良い浄化を図ることができる。
これは、アルミナ粒子に担持されたZrLa複合酸化物上のRhは、A/Fがリーンからリッチに変わっても、それほど還元されずに適度に酸化された状態を保つためである。すなわち、ZrLa複合酸化物にRhを担持させると、このZrLa複合酸化物とRhとの間にLa−O−Rhの結合が形成され易くなる。そのため、雰囲気の変化に対してRhの酸化状態が影響され難くなっていると考えられる。つまり、当該RhはLaの働きによって酸化状態をとり易くなっていると考えられる。その結果、Rhが還元されるとHCやCOの酸化には不利になるところ、本発明によれば、リッチになっても、ZrLa複合酸化物上のRhが適度に酸化された状態を保つから、HC酸化能やCO酸化能の低下が少なくなる。また、このようにリッチになってもHCやCOが酸化されることから、その酸化と同時にNOxの還元も進むことになり、NOxの還元浄化に有利になる。
本発明の好ましい態様では、下側触媒層は、アルミナ粒子と、CeとZrとを含有するCeZr複合酸化物粒子とを備え、上記Pdがアルミナ粒子とCeZr複合酸化物粒子とに分散して担持されている。すなわち、比表面積が大きく且つ耐熱性が高いアルミナ粒子にPdが担持されていることにより、高温の排気ガスに晒される場合であっても、HC及びCOの浄化に関する低温活性の低下が少ない。また、CeZr複合酸化物粒子に担持されたPdは、該CeZr複合酸化物粒子から供給される活性な酸素により、良好な酸化状態にコントロールされ、HC及びCOの酸化浄化に有利になる。
また、本発明の好ましい態様は、上側触媒層では、Rhが上記CeZrNdM複合酸化物粒子と上記ZrLa−アルミナ粒子とに分散して担持され、下側触媒層では、Pdがアルミナ粒子とCeZr複合酸化物粒子とに分散して担持されており、上側触媒層では、上記Rh担持CeZrNdM複合酸化物粒子におけるRhの質量濃度の方が、上記Rh担持ZrLa−アルミナ粒子におけるRhの質量濃度よりも大きく、下側触媒層では、上記Pd担持アルミナ粒子におけるPdの質量濃度の方が、上記Pd担持CeZr複合酸化物粒子におけるPdの質量濃度よりも大きいことを特徴とする。
従って、上側触媒層では、Rhを担持したCeZrNdM複合酸化物粒子におけるRhの質量濃度を大きくしたことにより、触媒の低温活性の向上に有利になり、下側触媒層では、Pdを担持したアルミナ粒子におけるPdの質量濃度を大きくしたことにより、活性点を多くすることができて、上側触媒層を通過して下側触媒層に至るHCを効率良く浄化する上で有利になる。
上記Pdを担持したアルミナ粒子におけるPdの質量濃度は、上記Pdを担持したCeZr複合酸化物粒子におけるPdの質量濃度の、例えば、10倍以上15倍以下程度とすることができる。
本発明によれば、担体上に、Pdを有する下側触媒層と、Rhを有する上側触媒層とを備えている排気ガス浄化用触媒において、上側触媒層は、CeとZrとNdとアルカリ土類金属Mとを含有する共沈法によって調製したCeZrNdM複合酸化物粒子を備え、該CeZrNdM複合酸化物粒子に上記Rhの少なくとも一部が担持されており、上記CeZrNdM複合酸化物粒子は、上記アルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合が1質量%を超え且つ9質量%以下であり、上記Ceの酸化物としての含有割合が5質量%以上50質量%以下であるから、CeZrNdM複合酸化物粒子が比較的低い温度でも酸素を放出する酸素吸蔵放出材として有効に働き、当該触媒の低温活性が大きく改善され、例えば、高圧縮比エンジンからエンジン始動時等の冷間時に排出されるCHが比較的多い低温の排気ガスの浄化に有利になる。
本発明に係る排気ガス浄化用触媒例を模式的に示す断面図である。 Rh/CeZrNdSrOx及びRh/CeZrNdOx各々のTPDによって測定したCO放出量の温度変化(酸素放出の温度特性)を示すグラフ図である。 Rh/CeZrNdSrOx及びRh/CeZrNdCaOx各々におけるSrO濃度及びCaO濃度がライトオフ温度に及ぼす影響を示すグラフ図である。 各種触媒材のCeO濃度がHC浄化に関するライトオフ温度に及ぼす影響を示すグラフ図である。 各種触媒材のCeO濃度がNOx浄化に関するライトオフ温度に及ぼす影響を示すグラフ図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は本発明に係る排気ガス浄化用触媒を模式的に示す。この触媒は、自動車のエンジンから排出される排気ガス中のHC、CO及びNOxを浄化することに適したものであり、高圧縮比エンジンからエンジン始動時等の冷間時に排出されるCHが比較的多い低温の排気ガスでも効率良く浄化できる特徴がある。
同図に示すように、この触媒は、担体1の上に、Rhを有する上側触媒層2と、Pdを有する下側触媒層3とを備えている。上側触媒層2と下側触媒層3との間に中間触媒層を設けることもできる。担体1はハニカム担体であり、上側触媒層2及び下側触媒層3は、該ハニカム担体のセル壁面に層状に形成されている。
図例の触媒では、上側触媒層2は、CeとZrとNdとアルカリ土類金属Mとを含有するCeZrNdM複合酸化物粒子、すなわち、CeZrNdMOx粒子(OSC成分)と、ZrとLaとを含有するZrLa複合酸化物が活性アルミナ粒子の表面に担持されてなるZrLa−Al粒子とを備えている。このCeZrNdMOx粒子とZrLa−Al粒子とにRhが分散して担持されている。Rh担持CeZrNdMOx粒子におけるRhの質量濃度の方が、Rh担持ZrLa−Al粒子におけるRhの質量濃度よりも大きくなっている。
一方、下側触媒層3は、La−Al粒子と、CeとZrとNdを含有するCeZrNd複合酸化物粒子、すなわち、CeZrNdOx粒子(OSC成分)とを備えている。このアルミナ粒子とCeZrNdOx粒子とにPdが分散して担持されている。Pd担持アルミナ粒子におけるPdの質量濃度の方が、Pd担持CeZrNdOx粒子におけるPdの質量濃度よりも大きくなっている。
<CeZrNdM複合酸化物の酸素吸蔵放出特性>
アルカリ土類金属MとしてSrを含有するCeZrNdSr複合酸化物(OSC成分)と、アルカリ土類金属Mを含有しないCeZrNd複合酸化物(OSC成分)とをそれぞれ共沈法で調製した。そして、CeZrNdSr複合酸化物にRhを蒸発乾固法にて担持させてなる触媒材Rh/CeZrNdSrOx、並びにCeZrNd複合酸化物にRhを同法にて担持させてなる触媒材Rh/CeZrNdOxについて、その酸素放出に関する温度特性を調べた。
CeZrNdSr複合酸化物の組成比は、CeO:ZrO:Nd:SrO=10:77:10:3(質量比)、CeZrNd複合酸化物の組成比は、CeO:ZrO:Nd=10:80:10(質量比)とした。また、CeZrNdSr複合酸化物及びCeZrNd複合酸化物に対するRh担持量は1.1質量%とした。
そして、上記Rh/CeZrNdSrOx及びRh/CeZrNdOx各々を大気雰囲気において800℃の温度に24時間加熱するエージングを行なった後、昇温脱離法(TPD)によって各々の酸素放出特性を調べた。すなわち、供試材に、5%Oガス(残;He)を100mL/分の流速で供給しながら昇温させていき、500℃の温度に所定時間保持した後(酸素吸蔵処理)、Heガスを供給しながら50℃まで冷却した。しかる後、0.6%COガス(残;He)を100mL/分の流速で供給しながら昇温させていき、供試材から放出されるCO量の温度変化を計測した。そのCO放出量は供試材の酸素放出量に対応する。
結果を図2に示す。Rh/CeZrNdSrOxは、Rh/CeZrNdOxよりも低温の150℃付近からCOの放出が始まっている。また、Rh/CeZrNdSrOx及びRh/CeZrNdOxは共に、220℃付近とそれよりも高温側の2箇所にピークが現れているが、高温側のピークが、Rh/CeZrNdSrOxではRh/CeZrNdOxよりも低温側にシフトしている。220℃付近のピークはRhまわりからの酸素の放出によると認められるが、このピークがRh/CeZrNdSrOxではRh/CeZrNdOxよりも低くなっている。これは、Rh/CeZrNdSrOxではRhが高分散化したことによると考えられる。
上記結果から、Rh/CeZrNdSrOxは、Srを含有することにより、低温からOを放出するようになっていることがわかる。
<Rh担持CeZrNdM複合酸化物の排気ガス浄化性能>
[評価試験1]
CeZrNdM複合酸化物にRhを担持させてなる触媒材に関し、CeZrNdM複合酸化物におけるアルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合が排気ガス浄化性能に及ぼす影響を調べた。
−供試材−
触媒材として、Rh/CeZrNdCaOxと、上述のRh/CeZrNdSrOxと、Rh/CeZrNdOxを準備した。Rh/CeZrNdCaOxは、アルカリ土類金属MとしてCaを含有するCeZrNdCa複合酸化物(OSC成分)にRhを担持させた触媒材である。Rh/CeZrNdCaOx及びRh/CeZrNdSrOx各々については、そのOSC成分のCaO含有割合又はSrO含有割合が異なる数種類のものを準備した。いずれのRh/CeZrNdCaOxも、そのOSC成分の組成比は、CeO:(ZrO+CaO):Nd=10:80:10(質量比)とし、CaOの割合を1.5質量%にするときはZrOの割合を78.5質量%にするというように、両者の割合を相対的に変えた。Rh/CeZrNdSrOxも同様であり、そのOSC成分の組成比は、CeO:(ZrO+SrO):Nd=10:80:10(質量比)とし、SrOとZrOの割合を相対的に変えた。
上記各触媒材はハニカム担体に担持させたハニカム触媒として評価試験に供した。ハニカム担体は、セル壁厚さ3.5mil(8.89×10−2mm)、1平方インチ(645.16mm)当たりのセル数600のセラミックス製(容量1L)である。ハニカム担体1L当たりの担持量は、Rh成分が0.814g/L、OSC成分が73g/Lとなるようにした。
−試験−
各ハニカム触媒には事前にベンチエージング処理を施した。これは、各ハニカム触媒をエンジン排気系に取り付け、(1)A/F=14の排気ガスを15秒間流す→(2)A/F=17の排気ガスを5秒間流す→(3)A/F=14.7の排気ガスを40秒間流す、というサイクルが合計50時間繰り返されるように、且つ触媒入口ガス温度が800℃となるように、エンジンを運転するというものである(オイル添加なし)。
しかる後、各ハニカム触媒から担体容量25mLのコアサンプルを切り出し、これをモデルガス流通反応装置に取り付け、HC、CO及びNOxの浄化に関するライトオフ温度T50及び排気ガス浄化率C400を測定した。T50は、触媒に流入するモデル排気ガス温度を常温から漸次上昇させていき、浄化率が50%に達したときの触媒入口のガス温度(℃)である。排気ガス浄化率C400は、触媒入口でのモデル排気ガス温度が400℃であるときのガスの各成分の浄化率である。モデルガスは、A/F=14.7±0.9とした。すなわち、A/F=14.7のメインストリームガスを定常的に流しつつ、所定量の変動用ガスを1Hzでパルス状に添加することにより、A/Fを±0.9の振幅で強制的に振動させた。空間速度SVは60000h−1、昇温速度は30℃/分である。モデル排気ガスのA/F=14.7、A/F=13.8及びA/F=15.6のときのガス組成を表1に示す。
Figure 0005549258
−試験結果−
ライトオフ温度T50及び排気ガス浄化率C400の測定結果を表2に示す。ライトオフ温度T50の測定結果を図3に示す。表2において、触媒材欄の括弧内の数値は当該触媒材のOSC成分のアルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合を示す。例えば、Rh/CeZrNdCaOx(1.5)は、そのCeZrNdCaOx中のCaの酸化物としての含有割合が1.5質量%であることを意味する。
Figure 0005549258
表2及び図3によれば、Rh/CeZrNdCaOx及びRh/CeZrNdSrOxは、アルカリ土類金属Mを含有しないRh/CeZrNdOxに比べて、ライトオフ温度が大きく低下している。排気ガス浄化率C400をみると、Rh/CeZrNdCaOx及びRh/CeZrNdSrOxは、Rh/CeZrNdOxと同程度か、むしろ高くなっている。これから、CeZrNd系複合酸化物にアルカリ土類金属M(Ca又はSr)を添加すると、触媒の高温側での排気ガス浄化性能を損なうことなく、ライトオフ性能が飛躍的に向上することがわかる。
図3からも明らかなように、アルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合が3質量%付近であるときにライトオフ温度が最も低くなっている。同図から、CeZrNdM複合酸化物におけるアルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合を1質量%を超え且つ9質量%以下にすると、ライトオフ性能の向上が図れること、その含有割合は1.5質量%以上9質量%以下にすることが好ましく、1.5質量%以上6質量%以下にすることがさらに好ましいことがわかる。
[評価試験2]
CeZrNdM複合酸化物にRhを担持させてなる触媒材に関し、CeZrNdM複合酸化物におけるCeの酸化物としての含有割合が排気ガス浄化性能に及ぼす影響を調べた。
−供試材−
上述のRh/CeZrNdCaOx、Rh/CeZrNdSrOx及びRh/CeZrNdOxの他に、Rh/ZrNdSrOx、Rh/CeZrYSrOx及びRh/CeZrLaSrOxを準備した。
Rh/ZrNdSrOxは、Ceを含有しないZrNdSr複合酸化物にRhを担持させてなる触媒材である。Rh/CeZrYSrOxは、Ndに代えてYを含有するCeZrYSr複合酸化物(OSC成分)にRhを担持させてなる触媒材である。Rh/CeZrLaSrOxは、Ndに代えてLaを含有するCeZrLaSr複合酸化物(OSC成分)にRhを担持させてなる触媒材である。
Rh/CeZrNdCaOx及びRh/CeZrNdSrOx各々については、そのOSC成分におけるCeの酸化物としての含有割合が異なる数種類のものを準備した。すなわち、いずれのRh/CeZrNdCaOxも、そのOSC成分の組成比は、(CeO+ZrO):Nd:CaO=87:10:3(質量比)とし、CeOの割合を5質量%にするときはZrOの割合を82質量%にするというように、両者の割合を相対的に変えた。Rh/CeZrNdSrOxも同様であり、そのOSC成分の組成比は、(CeO+ZrO):Nd:SrO=87:10:3(質量比)とし、CeOとZrOの割合を相対的に変えた。
Rh/ZrNdSrOxのOSC成分の組成比は、ZrO:Nd:SrO=87:10:3(質量比)とした。Rh/CeZrYSrOxのOSC成分の組成比は、CeO:ZrO:Y:SrO=20:67:10:3(質量比)とした。Rh/CeZrLaSrOxのOSC成分の組成比は、CeO:ZrO:La:SrO=20:67:10:3(質量比)とした。
上記各触媒材は評価試験1と同じハニカム担体に担持させたハニカム触媒として評価試験に供した。但し、ハニカム担体1L当たりの触媒材の担持量は73g/Lであり、Rh成分の担持量が0.817g/Lがとなるようにした。
−試験−
各ハニカム触媒には事前に評価試験1と同様のベンチエージング処理を施した。但し、触媒入口ガス温度は900℃となるようにした。しかる後、各ハニカム触媒から担体容量25mLのコアサンプルを切り出し、これをモデルガス流通反応装置に取り付け、HC、CO及びNOxの浄化に関するライトオフ温度T50(℃)を評価試験1と同じ条件で測定した。
−試験結果−
試験結果を表3及び図4、図5に示す。
Figure 0005549258
Rh/CeZrNdSrOxをみると、ライトオフ温度は、OSC成分におけるCeO含有割合が増大するに従って、CeO量がゼロであるRh/ZrNdSrOxよりも低下していき、CeO含有割合が20質量%付近で最も低くなり、その後はライトオフ温度が上昇している。Rh/CeZrNdCaOxも、COの浄化に関してはCeO含有割合の増大に伴うライトオフ温度の変化に少し乱れがあるが、HC及びNOxの浄化に関しては、Rh/CeZrNdSrOxと同様の傾向になっている。
そして、図4及び図5から、上記OSC成分におけるCeの酸化物としての含有割合を5質量%以上50質量%以下にすると、触媒のライトオフ性能が高くなること、その含有割合を10質量%以上40質量%以下にすることが好ましく、15質量%以上30質量%以下にすることがさらに好ましいことがわかる。
また、アルカリ土類金属を含有しないRh/CeZrNdOxをみると、そのライトオフ温度は、対応するCeO含有割合が10質量%のRh/CeZrNdCaOx及びRh/CeZrNdSrOxよりも10℃前後高くなっている。従って、評価試験2の結果からも、CeZrNd系複合酸化物にアルカリ土類金属M(Ca又はSr)を添加すると、触媒のライトオフ性能が飛躍的に向上することがわかる。
NdをYに代えたRh/CeZrYSrOx、並びにNdをLaに代えたRh/CeZrLaSrOxをみると、それらのライトオフ温度は、対応するCeO含有割合が20質量%のRh/CeZrNdCaOx及びRh/CeZrNdSrOxよりも10℃前後ないし20℃前後高くなっている。従って、当該OSC材は、Ce、Zr及びアルカリ土類金属Mの他にNdを必須元素として構成することが好ましいことがわかる。
<実施例及び比較例の排気ガス浄化性能>
[実施例1]
上述の容量1Lのハニカム担体のセル壁に、Rh/CeZrNdSrOx、Rh/ZrLa−Al及び活性Alを備えた上側触媒層と、Pd/CeZrNdOx、Pd/La−Al及びCeZrNdOxを備えた下側触媒層とを形成することにより本例の排気ガス浄化用触媒とした。
上側触媒層に関し、Rh/CeZrNdSrOxのOSC成分の組成比はCeO:ZrO:Nd:SrO=20:67:10:3(質量比)である。Rh/ZrLa−Alは、ZrLa−Al粒子にRhを担持させたものである。ZrLa−Al粒子の組成はZrO:La:Al=38:2:60(質量%)である。その調製法は次のとおりである。すなわち、硝酸ジルコニウム及び硝酸ランタンの混合溶液に活性アルミナ粉末を分散させる。この混合溶液にアンモニア水を加えて沈殿を生成する(共沈)。得られた沈殿物を濾過、洗浄し、200℃で2時間保持する乾燥、並びに500℃に2時間保持する焼成を行ない、粉砕することにより、ZrLa−Al粒子を得る。
ハニカム担体1L当たりの担持量は、Rh/CeZrNdSrOxが90g/L(Rh担持量が0.35g/L)、Rh/ZrLa−Alが30g/L(Rh担持量が0.1g/L)、活性Alが15g/Lである。従って、Rh/CeZrNdSrOxにおけるRhの質量濃度の方が、Rh/ZrLa−AlにおけるRhの質量濃度よりも大きい。
下側触媒層に関し、Pd/CeZrNdOxは、CeZrNdOx粒子にPdを担持させたものである。このCeZrNdOxの組成比はCeO:ZrO:Nd=23:67:10(質量比)である。Pd/La−Alは、Laを4質量%含有する活性アルミナ粒子にPdを担持させたものである。ハニカム担体1L当たりの担持量は、Pd/CeZrNdOxが35g/L(Pd担持量が0.28g/L)、Pd/La−Alが45g/L(Pd担持量が4.27g/L)、CeZrNdOxが10g/Lである。従って、Pd/La−AlにおけるPdの質量濃度の方が、Pd/CeZrNdOxにおけるPdの質量濃度よりも10倍以上に大きい。
[実施例2]
実施例1の上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxをRh/CeZrNdCaOxとする他は実施例1と同じ構成することにより本例の排気ガス浄化用触媒とした。CeZrNdCaOxの組成比は、CeO:ZrO:Nd:CaO=20:67:10:3(質量比)である。
[実施例3]
上側触媒層と下側触媒層との間に中間触媒層を設けた三層構造とし、実施例1のRh/ZrLa−Alを上側触媒層に配置せず、中間触媒層に配置し、その他は実施例1と同じに構成して本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[実施例4]
実施例2の上側触媒層のRh/CeZrNdCaOxにおけるOSC成分の組成比を、CeO:ZrO:Nd:CaO=20:67:6:7(質量比)とする他は、実施例2と同じに構成して本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[実施例5]
実施例1の下側触媒層のPd/CeZrNdOxのOSC成分及びCeZrNdOx各々の組成比をCeO:ZrO:Nd=45:45:10(質量比)とする他は、実施例1と同じに構成して本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[実施例6]
実施例1の下側触媒層のPd/CeZrNdOxのOSC成分及びCeZrNdOx各々の組成比をCeO:ZrO:Nd=60:30:10(質量比)とする他は、実施例1と同じに構成して本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[実施例7]
実施例1の上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxにおけるOSC成分の組成比を、CeO:ZrO:Nd:SrO=30:57:4:9(質量比)とするとともに、実施例1の下側触媒層のPd/CeZrNdOxのOSC成分及びCeZrNdOx各々の組成比をCeO:ZrO:Nd=60:30:10(質量比)とする他は、実施例1と同じに構成して本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[実施例8]
実施例1の上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxにおけるOSC成分の組成比を、CeO:ZrO:Nd:SrO=5:76:10:9(質量比)とする他は、実施例1と同じに構成して本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[比較例1]
実施例1の上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxをRh/CeZrNdOxとする他は実施例1と同じ構成にすることにより本例の排気ガス浄化用触媒とした。CeZrNdOxの組成比は、CeO:ZrO:Nd=20:67:13(質量比)である。
[比較例2]
実施例1の上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxのOSC成分の組成比をCeO:ZrO:Nd:SrO=30:57:1:12(質量比)とする他は実施例1と同じ構成にすることにより本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[比較例3]
実施例1の上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxのOSC成分の組成比をCeO:ZrO:Nd:SrO=20:67:12:1(質量比)とする他は実施例1と同じ構成にすることにより本例の排気ガス浄化用触媒とした。
[比較例4]
比較例2の構成において、上側触媒層の触媒成分のハニカム担体に対する担持量を、Rh/CeZrNdSrOxは90g/L(Rh担持量が0.1g/L)、Rh/ZrLa−Alは30g/L(Rh担持量が0.35g/L)とし、下側触媒層の触媒成分のハニカム担体に対する担持量を、Pd/CeZrNdOxは35g/L(Pd担持量が4.27g/L)、Pd/La−Alは45g/L(Pd担持量が0.28g/L)、CeZrNdOxは10g/Lとした。
従って、上側触媒層においては、Rh/ZrLa−AlにおけるRhの質量濃度の方が、Rh/CeZrNdSrOxにおけるRhの質量濃度よりも大きい。下側触媒層においては、Pd/CeZrNdOxにおけるPdの質量濃度の方が、Pd/La−AlにおけるPdの質量濃度よりも大きい。
−評価試験3−
上記実施例及び比較例の各ハニカム触媒には事前に評価試験2と同様のベンチエージング処理(触媒入口ガス温度は900℃)を施した。しかる後、各ハニカム触媒から担体容量25mLのコアサンプルを切り出し、これをモデルガス流通反応装置に取り付け、HC、CO及びNOxの浄化に関するライトオフ温度T50(℃)を測定した。その測定は、表4に示す組成のモデル排気ガスを用いる他は評価試験1と同じ条件で行なった。
Figure 0005549258
−試験結果−
試験結果を表5に示す。
Figure 0005549258
表5によれば、実施例1〜8はいずれも、比較例1〜4よりも、ライトオフ温度T50が低くなっており、触媒の低温活性が優れていることがわかる。
実施例1と実施例2とは上側触媒層のRh/CeZrNdMOxにおけるアルカリ土類金属Mの種類が相違するが、実施例1の方がライトオフ温度T50が低いことから、アルカリ土類金属MとしてはSrを採用することがより好ましいということができる。
実施例3は、三層構造にして、ZrLa−Alを中間触媒層に配置した点で、Rh/CeZrNdSrOx及びRh/ZrLa−Alを上側触媒層に配置した二層構造の実施例1とは相違する。実施例1と実施例3とを比べると、両者に大きな差はなく、三層構造でも触媒の低温活性の向上が図れることがわかる。
実施例2と実施例4とを比べると、両者は,Rh/CeZrNdCaOxにおけるCaOの比率が相違するが、ライトオフ温度T50には差が殆どない(NOx浄化に関するT50に僅かの差があるだけである)。
実施例8は、Rh/CeZrNdSrOxにおけるCeO比率を小さくする一方、SrO比率を大きくした点で実施例1と相違する。両者を比べると、実施例8は、ライトオフ温度T50は実施例1より少し高くなっているものの、比較例1〜4に比べると低い。実施例8のようにCeO比率を小さくし、SrO比率を大きくしても良好な低温活性が得られることがわかる。また、比較例2は、SrO比率を9質量%よりも大きな12質量%にしたケースであるが、ライトオフ温度T50が高くなっており、SrO比率を過度に大きくなっても触媒の低温活性には有効でないことがわかる。また、比較例1と比較例3とを比べると、SrO比率が1質量%程度では触媒の低温活性の向上は望めないことがわかる。これら結果は評価試験1の結果(図3)に符合している。
下側触媒層のCeZrNdOxの組成に関し、実施例1はZrOリッチにしているのに対し、実施例5はCeOとZrOとを同じ比率にし、実施例6はCeOリッチにしている点で、これら三者は相違する。この三者を比べると、実施例1は実施例5,6よりもライトオフ温度T50が低くなっている。このことから、当該CeZrNdOxはZrOリッチに構成することが好ましいことがわかる。
実施例7は、下側触媒層のCeZrNdOxを実施例6と同じくCeOリッチにした上でさらに、上側触媒層のRh/CeZrNdSrOxにおけるSrO比率を9質量%にしたケースである。実施例6と比べると、実施例7はライトオフ温度T50が少し高くなっている。これは、評価試験1の結果(図3)に符合している。
比較例4は、比較例2とは逆に、上側触媒層ではRh/ZrLa−AlにおけるRh濃度の方をRh/CeZrNdSrOxにおけるRh濃度よりも大きくし、下側触媒層ではPd/CeZrNdOxにおけるPd濃度の方をPd/La−AlにおけるPd濃度よりも大きくしたケースであるが、比較例2よりもライトオフ温度T50が高くなっている。このRh濃度及びPd濃度がライトオフ温度T50に及ぼす影響は実施例にも同様に当てはまると考えられ、上側触媒層ではRh/ZrLa−AlにおけるRh濃度よりもRh/CeZrNdSrOxにおけるRh濃度の方を大きくし、下側触媒層ではPd/CeZrNdOxにおけるPd濃度よりもPd/La−AlにおけるPd濃度の方を大きくすることが好ましい。
1 担体
2 上側触媒層
3 下側触媒層

Claims (6)

  1. 担体上に、Pdを有する下側触媒層と、Rhを有する上側触媒層とを備えている排気ガス浄化用触媒であって、
    上記上側触媒層は、CeとZrとNdとアルカリ土類金属Mとを含有する共沈法によって調製したCeZrNdM複合酸化物粒子を備え、該CeZrNdM複合酸化物粒子に上記Rhの少なくとも一部が担持されており、
    上記CeZrNdM複合酸化物粒子は、上記アルカリ土類金属Mの酸化物としての含有割合が1質量%を超え且つ9質量%以下であり、上記Ceの酸化物としての含有割合が5質量%以上50質量%以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1において、
    上記Ceの酸化物としての含有割合が15質量%以上30質量%以下であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記上側触媒層は、さらに、ZrとLaとを含有するZrLa複合酸化物がアルミナ粒子の表面に担持されてなるZrLa−アルミナ粒子を備え、
    上記Rhが上記CeZrNdM複合酸化物粒子と上記ZrLa−アルミナ粒子とに分散して担持されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記下側触媒層は、アルミナ粒子と、CeとZrとを含有するCeZr複合酸化物粒子とを備え、
    上記Pdが上記アルミナ粒子とCeZr複合酸化物粒子とに分散して担持されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  5. 請求項3において、
    上記下側触媒層は、アルミナ粒子と、CeとZrとを含有するCeZr複合酸化物粒子とを備え、
    上記Pdが上記アルミナ粒子とCeZr複合酸化物粒子とに分散して担持されており、
    上記上側触媒層では、上記Rh担持CeZrNdM複合酸化物粒子におけるRhの質量濃度の方が、上記Rh担持ZrLa−アルミナ粒子におけるRhの質量濃度よりも大きく、
    上記下側触媒層では、上記Pd担持アルミナ粒子におけるPdの質量濃度の方が、上記Pd担持CeZr複合酸化物粒子におけるPdの質量濃度よりも大きいことを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  6. 請求項4又は請求項5において、
    上記Pdを担持したアルミナ粒子におけるPdの質量濃度は、上記Pdを担持したCeZr複合酸化物粒子におけるPdの質量濃度の10倍以上であることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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