JP5458973B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は、排気ガス浄化用触媒に関する。
排気ガス中のHC(炭化水素)、CO及びNOx(窒素酸化物)をストイキ付近の雰囲気において同時に浄化する所謂三元触媒は、例えば、HC及びCOの酸化浄化に寄与するPt及び/又はPdと、NOxの還元浄化に寄与するRhとを組み合わせた構成とすることが多い。これら触媒金属は、一般にはアルミナに担持されているが、セリウム等の酸素吸蔵放出材に担持させることもなされている。これにより、酸素吸蔵放出材の酸素吸蔵・放出が助長される効果が得られることが知られている。
また、希少金属である触媒金属の使用量を少なくして低コスト化を図るとともに、耐久性と浄化性能の向上を図る観点から、担体の触媒層を積層し、上側触媒層にRhを含ませ、下側触媒層にPdを含ませる構成とすることもなされている。
また、Zr系酸化物を排気ガス浄化用触媒に利用することも従来より行なわれている。例えば、特許文献1には、三元触媒に関し、アルミナにPdを担持させたPd/アルミナと、アルカリ土類金属を含有するZr系複合酸化物とを組み合わせることが記載されている。アルカリ土類金属を含有するZr系複合酸化物は強塩基性を示し、このZr系複合酸化物の存在によって、排気ガス中のHCがカルボアニオンになってアルミナの酸点に結合し易くなり、PdがHCの浄化に効率良く働くというものである。
特許文献2には、リーンNOx触媒に関し、アルミナにPt及びNOx吸蔵材を担持させた第1触媒粉末と、アルカリ土類金属で安定化させたジルコニアにRhを担持させた第2触媒粉末とを組み合わせることが記載されている。ジルコニアがアルカリ土類金属によって塩基性となるため排気ガス中の水蒸気を吸着し易くなるから、Rhの水蒸気改質反応性が向上するとともに、耐熱性が高くなるというものである。
特許文献3には、三元触媒に関し、アルカリ土類金属を含有するZr系複合酸化物にRhを担持させ、高温耐久後の低温活性や浄化性能を向上させることが記載されている。
特許文献4には、三元触媒に関し、二種類のペロブスカイト型構造の複合酸化物にPdを担持させること、そのうちの一種をSrZrOにすることが記載されている。
特開2009−136781号公報 特開平11−226404号公報 特開平9−141098号公報 特開平5−220395号公報
ところで、エンジンの冷間始動時にリーン燃焼させると燃費低減効果が得られる。しかし、このリーンスタートでは、エンジン始動から数十秒間は触媒温度が低く触媒金属の活性化が十分ではないため、NOxの浄化が不十分になる。これに対して、ディーゼルエンジン等のリーン燃焼を主体とするエンジンに利用されているセリアのようなNOx吸着材を三元触媒でも利用することが考えられる。しかし、ガソリンエンジンでは排気ガス温度1000℃を越えることもあり、耐熱性が低いセリアの場合は、熱劣化によって比表面積が小さくなり、NOx吸着能が低下し易い。
そこで、本発明は、触媒の耐熱性を確保し、エンジン冷間始動時など排気ガス温度ないし触媒温度が低いときのNOxエミッションの悪化を抑制しつつ、触媒のNOx浄化性能を高めること、併せて触媒のコスト低減を図ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、従来より酸化触媒機能が高いことが知られているPdと耐熱性が高いZr系複合酸化物とをNOxの吸着及び浄化に利用するようにした。
本発明の好ましい態様は、触媒金属として少なくともRh及びPdを備え、さらに、Zr系複合酸化物と、Ce及びZrを含有するCeZr系複合酸化物とを備える排気ガス浄化用触媒であって、
担体上に上記Rhを含有し且つ上記Pdを含有しない第1触媒層と、該第1触媒層より上記担体側に配置され、上記Pdを含有し且つ上記Rhを含有しない第2触媒層とが設けられており、
上記Zr系複合酸化物として、上記第1触媒層に含まれる第1Zr系複合酸化物と、上記第2触媒層に含まれる第2Zr系複合酸化物とを備え、
上記CeZr系複合酸化物として、上記第1触媒層に含まれる第1CeZr系複合酸化物と、上記第2触媒層に含まれる第2CeZr系複合酸化物とを備え、
上記第1触媒層において、上記Rhが上記第1Zr系複合酸化物と上記第1CeZr系複合酸化物とに分散して担持され、
上記第2触媒層において、上記Pdが上記第2Zr系複合酸化物と上記第2CeZr系複合酸化物とに分散して担持され、上記第2Zr系複合酸化物が排気ガス中のNOxを吸着することを特徴とする。
上記排気ガス浄化用触媒においては、触媒温度が低いときに、第2触媒層の第2Zr系複合酸化物が排気ガス中のNOxを吸着するから、エンジンの冷間でのリーンスタート時のように排気ガス中のNOxが多くなるときのNOxエミッションの悪化が抑制される。しかも、該Zr系複合酸化物はセリアに比べて耐熱性が高いから、触媒の耐久性向上に有利になる。
そうして、触媒温度の上昇に伴って上記第2Zr系複合酸化物から脱離するNOxは、排気ガス中のHCやCOと反応して浄化される(主として第2Zr系複合酸化物に担持されているPdが触媒となる。)。しかも、その際、酸化力が強いNOxとHCとの反応によって水蒸気が生成する。この水蒸気が第1触媒層に移動し、該第1触媒層のRhが触媒となって水蒸気改質反応を生じてH及びCOが生成する。そして、このH及びCOが還元剤となって、NOxの還元浄化が効率良く進むことになる。
また、PdはRhに比べて熱劣化し易く、また、硫黄被毒や燐被毒を生じることが知られているところ、本発明では、Pdを下側の第2触媒層に配置しているから、上側の第1触媒層によってPdの上記熱劣化や被毒が抑制される。RhはPdと合金化して劣化することが知られているところ、この両触媒金属を異なる触媒層に配置したから、その合金化が防止される。
また、Rhをアルミナに担持させると、触媒温度が高くなったときにRhがアルミナに固溶して活性が低下することが知られているところ、本発明では、上側の第1触媒層において、Rhを第1Zr系複合酸化物に担持させたから、そのような固溶劣化が避けられる。さらに、第1触媒層及び第2触媒層に含まれているCeZr系複合酸化物は、酸素吸蔵放出能を有することから、上記排気ガス浄化用触媒が三元触媒として有効に働くA/Fウインドの拡大化が図れ、排気ガス浄化に有利になる。
好ましいのは、上記第2触媒層の第2Zr系複合酸化物が塩基性を有することである。特に主成分としてのZrと、アルカリ土類金属(特にSr又はCa)とを含有するZr系複合酸化物は強い塩基性を示し、上記NOxの吸着に有利になる。第2Zr系複合酸化物における上記アルカリ土類金属の含有割合(ジルコニアとアルカリ土類金属酸化物との総量に対するアルカリ土類金属酸化物の割合)は、1質量%以上10質量%以下が好ましく、さらに好ましいのは、3質量%以上6質量%以下とすることである。
また、このような塩基性の第2Zr系複合酸化物に担持されているPdは、排気ガス雰囲気がリーンであるときだけでなく、ストイキないしリッチになったときでも酸化された状態(PdO)を保ち易い。そして、このPdは酸化状態になっているときは排気ガス中のNOをNOに転化して上記第2Zr系複合酸化物へのNOの吸着を促進する働きが強くなる。さらに、このPdは、触媒温度が上昇してくると、排気ガス中のHCやCOを酸化浄化する触媒活性を呈するようになるが、その際に上記第2Zr系複合酸化物に吸着されているNOxを酸化剤としてHC等を酸化浄化するから、結果的にNOxの還元浄化が進むことになる。
また、上記Zrとアルカリ土類金属(特にSr又はCa)とを含有するZr系複合酸化物の場合、排気ガス温度400℃付近においても、排気ガス雰囲気がリーンであってNOx濃度が高いときは該排気ガス中のNOxを吸着し、さらなる温度の上昇、又は排気ガス雰囲気のリーンからリッチへの変動に伴ってNOxを脱離する。そのため、エンジン運転条件の変動により排気ガスがリーンになった(触媒によるNOx還元浄化性が低下する)ときでも第2Zr系複合酸化物にNOxが吸着され、そして、該第2Zr系複合酸化物に担持されているPdや第1触媒層のRhによってNOxが還元浄化されるから、エミッションの悪化が避けられる。
好ましいのは、上記第1Zr系複合酸化物が、主成分としてのZrと、Laとを含有し、且つ活性アルミナ粒子に担持されていることである。これにより、比表面積の大きな活性アルミナ粒子を利用して上記第1Zr系複合酸化物の高分散化が図れ、Rhの高分散化に有利になる。また、Rhが第1Zr系複合酸化物を介して活性アルミナ粒子に担持されている構成であるから、Rhの活性アルミナ粒子への固溶も抑えられる。
好ましいのは、上記第2触媒層が、排気流れ方向上流側の触媒部と、排気流れ方向下流側の触媒部とを備え、上記第2Zr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分と、上記第2CeZr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分とは、前者が上記上流側触媒部に含まれ、後者が上記下流側触媒部に含まれるように、分かれて設けられていることである。
これにより、排気ガス中のNOxを第2触媒層の上流側触媒部で集中的に吸着することができ、第2触媒層全体でHC及びCOとNOxとによる活性点の奪い合いを生ずることが抑えられ、排気ガスの浄化に有利になる。
以上のように本発明によれば、担体上にRhを含有し且つPdを含有しない第1触媒層と、該第1触媒層より担体側に配置されPdを含有し且つRhを含有しない第2触媒層とを備え、第1触媒層ではRhが第1Zr系複合酸化物と第1CeZr系複合酸化物とに分散して担持され、第2触媒層ではPdが第2Zr系複合酸化物と第2CeZr系複合酸化物とに分散して担持され、第2Zr系複合酸化物が排気ガス中のNOxを吸着するようにしたから、第2触媒層の第2Zr系複合酸化物と該第2Zr系複合酸化物に担持されているPdとが触媒温度が低いリーン時のNOxの吸着、並びに触媒温度が高くなった後のNOxの浄化に働き、その結果、エンジン冷間始動時など低温時のNOxエミッションの悪化が抑制されるとともに、第1触媒層のRhはNOx浄化負担が軽減され、Rh担持量を減らすことが可能になり、排気ガス浄化用触媒の耐熱性を確保しつつNOx浄化性能を高め、そして触媒のコスト低減を図ることができる。
本発明に係る触媒構成の一例を示す断面図である。 本発明に係る触媒構成の他の例を示す断面図である。 Pd/Sr−ZrO、Pd/Al及びPd/La−Alに室温でNOを吸着させたときの脱離NO濃度の温度変化を示すグラフ図である。 Pd/Sr−ZrO及びPd/SO−ZrOに400℃でNOを吸着させたときの脱離NO濃度の温度変化を示すグラフ図である。 Pd/Sr−ZrO、Pt/Sr−ZrO及びRh/Sr−ZrOのTPDによる脱離NO濃度の温度変化を示すグラフ図である。 各種触媒材のPd電子状態を調べたXANESスペクトル図である。 Pd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOの結晶構造を調べたXRDチャート図である。 各種触媒のNOx浄化性能を過渡条件で評価するためのA/F変動モードを示す図である。 各種触媒の過渡条件での触媒出口ガスのNO濃度変化を示すグラフ図である。 Pd/Sr−ZrO触媒のNOx浄化メカニズムの説明図である。 Pd/SO−ZrO触媒のNOx浄化メカニズムの説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は本発明に係る自動車の排気ガスの浄化に適した排気ガス浄化用触媒(三元触媒)の基本構成を示す。同図において、1はハニカム担体のセル壁であり、該セル壁1に積層した触媒層、すなわち、第1触媒層2と、該第1触媒層2よりセル壁1側に配置された第2触媒層3とが設けられている。
排気ガスに直接晒される第1触媒層2は、Rhを含有し且つPdを含有しない層であり、Rhはサポート材としての第1Zr系複合酸化物と第1CeZr系複合酸化物とに分散して担持されている。第2触媒層3は、Pdを含有し且つRhを含有しない層であり、Pdはサポート材としての第2Zr系複合酸化物と第2CeZr系複合酸化物とに分散して担持されている。第1CeZr系複合酸化物、第2Zr系複合酸化物及び第2CeZr系複合酸化物は粒子状である。第1Zr系複合酸化物は、活性アルミナ粒子の表面に担持されている。
第2触媒層3の第2Zr系複合酸化物は、ZrOを主成分とし且つアルカリ土類金属Mを含有し、主として上記ZrOに由来する立方晶構造を有する。そして、この第2Zr系複合酸化物は、アルカリ土類金属を含有することにより塩基性を示し、排気ガス中のNOxを吸着する。
図2は別の好ましい触媒構成(三元触媒)を示す。この触媒は、図1の触媒と同じく、セル壁1に第1触媒層2と、該第1触媒層2よりセル壁1側に配置された第2触媒層3とが積層されたものであるが、第2触媒層3の構成が図1の触媒とは異なる。すなわち、第2触媒層3は、排気流れ方向上流側の触媒部3aと、排気流れ方向下流側の触媒部3bととが相違する構成になっている。具体的には、上流側触媒部3aは、上記第2Zr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分を含有し、下流側触媒部3bは、上記第2CeZr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分を含有する。
換言すれば、図1の触媒では、第2Zr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分と第2CeZr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分とが混合して第2触媒層3に設けられているが、図2の触媒では、前者の触媒成分が上流側触媒部3aに含まれ、後者の触媒成分が下流側触媒部3bに含まれるように、分かれて設けられている。
<触媒材の比表面積,NOx吸着能>
4種類のサポート材、すなわち、Ca含有Zr系複合酸化物(Ca−ZrO)、Sr含有Zr系複合酸化物(Sr−ZrO)、硫酸化ジルコニア(SO−ZrO)及びタングステン酸ジルコニア(WO−ZrO)を準備した。Ca−ZrO及びSr−ZrOは、それぞれCa又はSrの硝酸塩とZrの硝酸塩とを含む水溶液中にアンモニア水を添加して共沈を生じさせ、水洗、濾過及び乾燥の後、空気中で500℃の温度に2時間保持する焼成を行なって調製した。SO−ZrO及びWO−ZrOは、それぞれ硫酸又はタングステン酸のアンモニウム塩水溶液をZr(OH)に含浸した後、乾燥させ、空気中で500℃の温度に2時間保持する焼成を行なって調製した。そして、上記4種のサポート材各々にPdを担持させて表1に示す4種類の触媒材を調製した。各サポート材において、ZrOに対するCa等の添加物の酸化物としての添加量は表1に示すとおりであり、いずれの触媒もPd担持量は5.5質量%である。
次いで、各触媒材のフレッシュ時及びエージング後のBET比表面積を測定した。エージング条件は、2%O及び10%HOの雰囲気(残N)において、800℃の温度に24時間保持するというものである。結果を表1に示す。
Figure 0005458973
表1に示すPd/Sr−ZrO、活性アルミナにPdを担持させたPd/Al(Pd担持量5.5質量%)、並びにLaを4質量%含有する活性アルミナにPdを担持させたPd/La−Al(Pd担持量5.5質量%)の3種類の触媒材について、上記エージング後の低温でのNOx吸着能を昇温脱離法(TPD)によって調べた。すなわち、触媒材100mgに還元性ガス(H;3.0%,残He,流量;100mL/分)を供給しながら、そのガス温度を30℃/分の速度で室温(25℃)から上昇させ、600℃の温度に10分間保持した後、ガス温度を室温に戻した。次に触媒材にNO含有ガス(NO;4000ppm,残He,流量;100mL/分)を室温で20分間供給し、その後に、Heガス(流量;100mL/分)を供給しながら、ガス温度を20℃/分の速度で550℃まで上昇させ、触媒材から脱離するNO濃度を測定した。
結果を図3に示す。Pd/Sr−ZrOでは、Pd/Al及びPd/La−Alに比べて多量のNOの脱離がみられ(特に50℃付近から350℃付近までの脱離量が多い)、室温で多量のNOを吸着することがわかる。Pd/Sr−ZrOの場合、サポート材がSrを含有することによって塩基性になっているため、良好なNOx吸着能を示していると認められる。Pd/Ca−ZrO、或いはアルカリ土類金属を含有する他のZr系複合酸化物にあっても、表面が塩基性になるため、良好なNOx吸着能を有することは当業者に容易に理解されるところである。
次に表1に示すPd/Sr−ZrO及びPd/SO−ZrOについて、上記エージング後の高温でのNOx吸着能を昇温脱離法(TPD)によって調べた。すなわち、触媒材100mgに還元性ガス(H;3.0%,残He,流量;100mL/分)を供給しながら、そのガス温度を30℃/分の速度で室温(25℃)から上昇させ、600℃の温度に10分間保持した後、ガス温度を400℃に戻した。次に触媒材にNO含有ガス(NO;4000ppm,残He,流量;100mL/分)を400℃の温度で20分間供給し、その後に、Heガス(流量;100mL/分)を供給しながら、ガス温度を20℃/分の速度で550℃まで上昇させ、触媒材から脱離するNO濃度を測定した。
結果を図4に示す。Pd/Sr−ZrOでは比較的多量のNOの脱離がみられる(すなわち、NOの吸着があった)が、Pd/SO−ZrOではNOの脱離がみられない(すなわち、NOが実質的に吸着していない)。Pd/Sr−ZrOの場合、サポート材がSrを含有することによって塩基性になっているため、400℃でも良好なNOx吸着能を示していると認められる。これに対して、Pd/SO−ZrOの場合は、サポート材が酸性になっているために、400℃でのNOx吸着が実質的に生じていないと考えられる。Pd/Ca−ZrO、或いはアルカリ土類金属を含有する他のZr系複合酸化物にあっても、表面が塩基性になるため、良好なNOx吸着能を有することは当業者に容易に理解されるところである。
また、上記Pd/Sr−ZrO、並びに、触媒金属としてPt及びRh各々を採用したPt/Sr−ZrO及びRh/Sr−ZrOについて、上記還元性ガスを酸化性ガス(O;5.0%,残He,流量;100mL/分)に代えた以外は先と同じ条件で触媒材から脱離するNO濃度を別途測定した。Pt担持量及びRh担持量は、Pd担持量と同じく5.5質量%である。結果を図5に示す。同図によれば、Pd/Sr−ZrOの方がPt/Sr−ZrO及びRh/Sr−ZrOよりもNOx吸着能が優れていることがわかる。これは、NO含有ガス中のNOはNOに転化されるとサポート材に吸着され易くなるところ、Pd/Sr−ZrOのPdは、Pt/Sr−ZrOのPtや、Rh/Sr−ZrOのRhよりも、NOをNOに転化する能力が高いためであると推察される。すなわち、Pdは酸化状態になると、PtやRhよりも、上記転化能が高くなると推察される。
<サポート材上のPd電子状態>
触媒材Pd/Ca−ZrO、Pd/Sr−ZrO、Pd/SO−ZrO及びPd/WO−ZrO(いずれも上記エージング後のもの)、並びにPdO及びPd箔について、XAFS(X線吸収微細構造分析装置)によるXANES(X-ray Absorption Near Edge Structure)に基いてPd電子状態を調べた。XANESスペクトルを図6に示す。同図によれば、PdO及びPd箔との比較から、Pd/SO−ZrO及びPd/WO−ZrOではPdがメタル状態にあり、Pd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOでは少なくとも一部のPdがPdOになっていること、特にPd/Sr−ZrOではPdが強く酸化された状態にあることがわかる。このことが、図3〜5に示すPd/Sr−ZrOが優れたNOx吸着能を示す一つの要因になっていると考えられる。
<触媒材Pd/Ca−ZrO,Pd/Sr−ZrOの結晶構造>
触媒材Pd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOの結晶構造をXRD(X線回折法)にて調べた。結果を図7に示す。同図によれば、Ca−ZrO及びSr−ZrOは、立方晶になっていること、その回折強度のピークが現れる入射角は、ペロブスカイト型複合酸化物SrZrO及びCaZrOとは異なり、立方晶ジルコニアに対応していることから、その立方晶は主としてZrOに由来することがわかる。
<定常条件でのNOx浄化性能>
触媒材Pd/Ca−ZrO、Pd/Sr−ZrO、Pd/SO−ZrO及びPd/WO−ZrO各々をコージェライト製ハニカム担体にコーティングすることによって4種類の触媒サンプルを調製した。各触媒サンプルに上記エージングを行なった後、常圧固定床流通装置にて各々の定常条件でのNOx浄化性能を調べた。すなわち、模擬排気ガスは、A/F=14.7(HC:1600ppmC,O:0.3容量%,CO:0.4容量%,CO:14.5容量%,NO:1000ppm,残N)の一定とし、触媒入口ガス温度は400℃の一定とし、空間速度は60000h−1とした。その結果は表2に示すとおりであり、Pd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOは、Pd/SO−ZrO及びPd/WO−ZrO各々に比べて格段に優れたNOx浄化性能を示している。
Figure 0005458973
<過渡条件でのNOx浄化性能>
触媒材Pd/Ca−ZrO、Pd/Sr−ZrO、Pd/SO−ZrO及びPd/WO−ZrO各々による上記4種類の触媒サンプルについて、上記エージングを行なった後、常圧固定床流通装置にて過渡条件でのNOx浄化性能を調べた。すなわち、図8に示すように、模擬排気ガスのA/Fをリーン(10秒)→リッチ(10秒)→ストイキ(20秒)を1サイクルとして変化させた。ストイキは上記定常条件の模擬排気ガス組成とし、リーンにするときはOを1.5容量%に増量し、リッチにするときはCOを1.15容量%に増量した。触媒サンプル出口ガスのNO濃度の変化を図9に示す。
いずれの触媒サンプルも、リーンからリッチに変わるとNOの浄化が急激に進んでいるが、Pd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOは、Pd/SO−ZrO及びPd/WO−ZrOよりもNO濃度が大きく低下している。そして、ストイキの後半ではPd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOの場合はNO濃度が略零(NO浄化率が100%近く)になっている。これから、Pd/Ca−ZrO及びPd/Sr−ZrOは過渡条件において優れたNOx浄化性能を示すことがわかる。
図10はPd/Sr−ZrOにおけるリッチ期ないしストイキ期のNOx浄化メカニズム(推察)を示す。このケースでは、塩基性サポート材であるSr−ZrOにNOが吸着し、このSr−ZrOに担持されているPdは、PdOになっている(酸化触媒としての活性が高くなっている)。従って、当該PdOの働きにより、排気ガス中のHCやCOが、Sr−ZrOに吸着されているNOを酸化剤として効率良く酸化浄化され、その結果、NOの還元浄化も促進されると考えられる。
図11はPd/SO−ZrOにおけるリッチ期ないしストイキ期のNOx浄化メカニズム(推察)を示す。このケースでは、サポート材(SO−ZrO)が酸性であるから、NOの吸着はなく、また、Pdはメタル状態になっている。従って、排気ガス中のHCやCOはPdに引きつけられ、このHCやCOと排気ガス中のNOとの反応によって、それらHC、CO及びNOxの浄化が進むと考えられる。しかし、サポート材にNOが吸着されないこと、そして、Pdが触媒活性の低いメタル状態にあることにより、図10に示す効率の良いNOx浄化メカニズムは働かない。
<排気ガス浄化用触媒のライトオフ性能>
[供試触媒]
−実施例A−1−
図1に示す触媒構成において、担体1としては、セル壁厚さ4.5mil(11.43×10−2mm)、1平方インチ(645.16mm)当たりのセル数600のセラミックス製ハニカム担体(容量約1L,直径93mm,長さ147mm)を用いた。第1触媒層(上層)2は、Rh/ZrLa/Al、Rh/CeZrNdO及びLa−Al(触媒金属非担持)を混合して含有する構成とした。第2触媒層(下層)3は、Pd/Sr−ZrO、Pd/CeZrNdO、La−Al(触媒金属非担持)、CeZrNdO(触媒金属非担持)及びCeO(触媒金属非担持)を混合して含有する構成とした。いずれの触媒層2,3もバインダとしてはZrOバインダを用いた。
第1触媒層2のRh/ZrLa/Alは、ZrLa/Al粒子にRhを担持させたものである。ZrLa/Al粒子は、ZrとLaとを含有する第1Zr系複合酸化物としてのZrLa複合酸化物が活性アルミナ粒子の表面に担持されてなるものであり、その組成はZrO:La:Al=38:2:60(質量%)である。その調製法は次のとおりである。すなわち、硝酸ジルコニウム及び硝酸ランタンの混合溶液に活性アルミナ粉末を分散させる。この混合溶液にアンモニア水を加えて沈殿を生成する(共沈)。得られた沈殿物を濾過、洗浄し、200℃で2時間保持する乾燥、並びに500℃に2時間保持する焼成を行ない、粉砕する、これにより、上記ZrLa/Al粒子が得られる。
第1触媒層2のRh/CeZrNdOは、第1CeZr系複合酸化物としてのCeZrNdO(CeとZrとNdとを含有する複合酸化物)にRhを担持させたものであり、該CeZrNdOの組成はCeO:ZrO:Nd=10:80:10(質量%)である。第1触媒層2及び第2触媒層3のLa−AlはいずれもLaを4質量%含有する活性アルミナである。
第1触媒層2の各成分の担持量(担体1L当たりの担持量)は、Rh/ZrLa/Alが30g/L(Rh=0.1g/L)、Rh/CeZrNdOが90g/L(Rh=0.2g/L)、La−Al(触媒金属非担持)が15g/Lである。
第2触媒層3のPd/Sr−ZrOは、第2Zr系複合酸化物としてのSr−ZrOにPdを担持させたものであり、そのSr−ZrOの組成はZrO:SrO=96:4(質量%)である。Pd/CeZrNdOは、第2CeZr系複合酸化物としてのCeZrNdOにPdを担持させたものである。そのCeZrNdOは、CeとZrとNdとを含有する複合酸化物であり、その組成はCeO:ZrO:Nd=25:65:10(質量%)である。また、CeZrNdO(触媒金属非担持)の組成は、CeO:ZrO:Nd=30:60:10(質量%)である。
第2触媒層3の各成分の担持量は、Pd/Sr−ZrOが25g/L(Pd=0.8g/L)、Pd/CeZrNdOが25g/L(Pd=0.5g/L)、La−Alが20g/L、CeZrNdO(触媒金属非担持)が6g/L、CeO(触媒金属非担持)が6g/Lである。
−実施例A−2−
第2触媒層3に関し、実施例A−1のPd/Sr−ZrOに代えてPd/Ca−ZrOを採用する他は実施例A−1と同じ構成にした。Pd/Ca−ZrOは、第2Zr系複合酸化物としてのCa−ZrOにPdを担持させたものであり、そのCa−ZrOの組成はZrO:CaO=96:4(質量%)である。Pd/Ca−ZrOの担持量は25g/L(Pd=0.8g/L)である。
−比較例1−
第2触媒層3に関し、実施例A−1のPd/Sr−ZrOに代えてPd/Alを採用する他は実施例A−1と同じ構成にした。Pd/Alは、活性アルミナにPdを担持させたものであり、その担持量は25g/L(Pd=0.8g/L)である。
−実施例B−1−
図2に示す触媒構成において、担体1としては実施例A−1と同じハニカム担体を用い、第1触媒層2は実施例A−1と同じ構成にし、第2触媒層3は、上流側触媒部3aがPd/Sr−ZrOを含有し、下流側触媒層3bがPd/CeZrNdO、La−Al(触媒金属非担持)及びCeZrNdO(触媒金属非担持)を混合して含有する構成とした。Sr−ZrO、Pd/CeZrNdOのCeZrNdO、La−Al(触媒金属非担持)及びCeZrNdO(触媒金属非担持)各々の組成は実施例A−1の対応する成分の組成と同じである。また、いずれの触媒層2,3もバインダとしてはZrOバインダを用いた。
第2触媒層3に関し、上流側触媒部3aは担体全長の10%長さ(下流側触媒部3bが90%長さ)とした。各成分の担持量は、上流側触媒部3aのPd/Sr−ZrOが15g/L(Pd=0.8g/L)、下流側触媒部3bのPd/CeZrNdOが25g/L(Pd=0.5g/L)、CeZrNdO(触媒金属非担持)が6g/Lである。但し、第2触媒層3を全長にわたって均一な厚さにするために、触媒性能に殆ど影響を与えないLa−Al(触媒金属非担持)を希釈材として下流側触媒部3bに104g/L混入した。
−実施例B−2−
第1触媒層2は実施例B−1と同じ構成にした。第2触媒層3に関しては、上流側触媒部3aを担体全長の25%長さ(下流側触媒部3bを75%長さ)とし、上流側触媒部3aのPd/Sr−ZrO担持量、並びに下流側触媒部3bのPd/CeZrNdO及びCeZrNdO(触媒金属非担持)の担持量は実施例B−1と同じにした。そして、第2触媒層3を全長にわたって均一な厚さにするための希釈材として、La−Al(触媒金属非担持)を上流側触媒層3aには10g/L混入し、下流側触媒部3bには44g/L混入した。
−実施例B−3−
第1触媒層2は実施例B−1と同じ構成にした。第2触媒層3に関しては、上流側触媒部3aを担体全長の50%長さ(下流側触媒部3bを50%長さ)とし、上流側触媒部3aのPd/Sr−ZrO担持量、並びに下流側触媒部3bのPd/CeZrNdO及びCeZrNdO(触媒金属非担持)の担持量は実施例B−1と同じにした。そして、第2触媒層3を全長にわたって均一な厚さにするための希釈材として、La−Al(触媒金属非担持)を上流側触媒層3aには20g/L混入し、下流側触媒部3bには4g/L混入した。
−比較例2−
第1触媒層2は実施例B−1と同じ構成にした。第2触媒層3に関しては、上流側触媒部3aを実施例B−1と同じく担体全長の10%長さ(下流側触媒部3bが90%長さ)として、該上流側触媒部3aに、Pd/Sr−ZrOに代えてPd/Alを採用する他は実施例B−1と同じ構成にした。Pd/Alの担持量は15g/L(Pd=0.8g/L)である。
−比較例3−
第1触媒層2は実施例B−1と同じ構成にした。第2触媒層3に関しては、上流側触媒部3aを実施例B−3と同じく担体全長の50%長さ(下流側触媒部3bが50%長さ)として、該上流側触媒部3aに、Pd/Sr−ZrOに代えてPd/Alを採用する他は実施例B−3と同じ構成にした。Pd/Alの担持量は15g/L(Pd=0.8g/L)である。
−試験−
上記実施例及び比較例の各ハニカム触媒には事前にベンチエージング処理を施した。これは、各ハニカム触媒をエンジン排気系に取り付け、(1)A/F=14の排気ガスを15秒間流す→(2)A/F=17の排気ガスを5秒間流す→(3)A/F=14.7の排気ガスを40秒間流す、というサイクルが合計50時間繰り返されるように、且つ触媒入口ガス温度が800℃となるように、エンジンを運転するというものである(オイル添加なし)。
しかる後、各ハニカム触媒から担体容量約73mL(直径25mm,長さ147mm)のコアサンプルを切り出し、これを常圧固定床流通装置に取り付け、HC、CO及びNOxの浄化に関するライトオフ温度T50を測定した。T50は、触媒に流入する模擬排気ガス温度を常温から漸次上昇させていき、浄化率が50%に達したときの触媒入口のガス温度(℃)である。模擬排気ガスは、A/F=14.7±0.9とした。すなわち、A/F=14.7のメインストリームガスを定常的に流しつつ、所定量の変動用ガスを1Hzでパルス状に添加することにより、A/Fを±0.9の振幅で強制的に振動させた。空間速度SVは60000h−1、昇温速度は30℃/分である。モデル排気ガスのA/F=14.7、A/F=13.8及びA/F=15.6のときのガス組成を表3に示す。
Figure 0005458973
−試験結果−
実施例A−1,実施例A−2及び比較例1の結果を表4に示す。
Figure 0005458973
実施例A−1及び実施例A−2は、比較例1よりもライトオフ温度T50が低い。従って、第2触媒層3の第2Zr系複合酸化物として、Sr−ZrO又はCa−ZrOを用いると、触媒のライトオフ性能が向上することがわかる。これは、塩基性の強いSr−ZrO又はCa−ZrOが比較的低い温度において排気ガス中のNOxを吸着すること、該Sr−ZrO又はCa−ZrOに担持されているPdの活性が高いことによると認められる。
実施例B−1,実施例B−2、実施例B−3及び比較例2,3の結果を表5に示す。
Figure 0005458973
第2触媒層3の第2Zr系複合酸化物としてSr−ZrOを用いた実施例B−1,B−3は、比較例2,3よりもライトオフ温度T50が低くなっている。表4と同様の結果である。
実施例B−1は、実施例A−1よりも、Pd/Sr−ZrOのSr−ZrO量が約10g/L少なく、しかも、実施例A−1とは違って、CeOを含有しないが、ライトオフ性能には殆ど差がない。これから、第2触媒層3のPd/Sr−ZrOを触媒上流側に集中させると、ライトオフ性能が良くなることがわかる。また、実施例B−1,実施例B−2及び実施例B−3の三者を比べると、上流側触媒部3aの長さが短くなるほど、ライトオフ性能が良くなっている。以上の結果は、排気ガス中のNOxが第2触媒層3の上流側触媒部3aに集中的に吸着され、第2触媒層全体においてHC及びCOとNOxとによる活性点の奪い合いを生ずることが抑えられたためと考えられる。
また、実施例B−2よりも実施例B−1の方がライトオフ性能が良いことから、上記上流側触媒部3aを担体全長の5%長さ程度にしても、ライトオフ性能が向上すると見込まれる。但し、当該長さがあまり短くなると、上流側触媒部3aにPd/Sr−ZrO等のNOxを吸着する塩基性が強い触媒成分を所望量含有させることが難しくなる。一方、当該長さが長くなると、上記活性点奪い合い抑制の効果が薄れてくる。従って、上流側触媒部3aの長さは担体全長の5%以上50%以下にすることが好ましく、さらには5%以上25%以下にすることが好ましい。
1 担体のセル壁
2 第1触媒層
3 第2触媒層
3a 上流側触媒部
3b 下流側触媒部

Claims (4)

  1. 触媒金属として少なくともRh及びPdを備え、さらに、Zr系複合酸化物と、Ce及びZrを含有するCeZr系複合酸化物とを備える排気ガス浄化用触媒であって、
    担体上に上記Rhを含有し且つ上記Pdを含有しない第1触媒層と、該第1触媒層より上記担体側に配置され、上記Pdを含有し且つ上記Rhを含有しない第2触媒層とが設けられており、
    上記Zr系複合酸化物として、上記第1触媒層に含まれる第1Zr系複合酸化物と、上記第2触媒層に含まれる第2Zr系複合酸化物とを備え、
    上記CeZr系複合酸化物として、上記第1触媒層に含まれる第1CeZr系複合酸化物と、上記第2触媒層に含まれる第2CeZr系複合酸化物とを備え、
    上記第1触媒層において、上記Rhが上記第1Zr系複合酸化物と上記第1CeZr系複合酸化物とに分散して担持され、
    上記第2触媒層において、上記Pdが上記第2Zr系複合酸化物と上記第2CeZr系複合酸化物とに分散して担持され、上記第2Zr系複合酸化物が排気ガス中のNOxを吸着することを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  2. 請求項1において、
    上記第2Zr系複合酸化物は、主成分としてのZrと、アルカリ土類金属とを含有することを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記第1Zr系複合酸化物は、主成分としてのZrと、Laとを含有し、該第1Zr系複合酸化物が活性アルミナ粒子に担持されていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記第2触媒層は、排気流れ方向上流側の触媒部と、排気流れ方向下流側の触媒部とを備え、
    上記第2Zr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分と、上記第2CeZr系複合酸化物にPdが担持されてなる触媒成分とは、前者が上記上流側触媒部に含まれ、後者が上記下流側触媒部に含まれるように、分かれて設けられていることを特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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