JP5546961B2 - 水溶性抽出液の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)可食性材料から抽出して得られた油溶性液体を、以下の(A)〜(D)の混合溶剤で抽出することを特徴とする、水溶性抽出液の製造方法。
(B)水
(C)塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、乳酸カルシウムおよび乳酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上の電解質
(D)プロパノールおよび/またはイソプロパノール
(2)(A)エタノールと(D)プロパノールおよび/またはイソプロパノールの比率が質量換算で9:1〜1:9の範囲内であることを特徴とする(1)の水溶性抽出液の製造方法。
(3)(C)電解質の濃度が、混合溶剤を基準として0.01質量%〜5質量%であることを特徴とする(1)または(2)の水溶性抽出液の製造方法。
(4)可食性材料から抽出して得られた油溶性液体を、以下の(A)、(B)および(D)の混合溶剤で、かつ、(A)と(D)の比率が質量換算で9:1〜1:9の範囲内である混合溶剤で抽出することを特徴とする、水溶性抽出液の製造方法。
(A)エタノール
(B)水
(D)プロパノールおよび/またはイソプロパノール
(5)混合溶剤における(B)水の濃度が、混合溶剤を基準として20質量%〜80質量%であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の水溶性抽出液の製造方法。
(6)可食性材料から抽出して得られた油溶性液体が精油、香辛料抽出物、天然色素抽出物および柑橘油から選ばれる1種以上であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の水溶性抽出液の製造方法。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法により得られる水溶性抽出液。
(ガスクロマトグラフィー分析条件)
希釈溶媒:エタノール(99.5%)
ガラスキャピラリーカラム:PEG20m(1μm)、内径0.5mm×長さ30m
カラム温度:50℃で5分保持した後、2.5℃/分で200℃まで昇温
注入口温度:200℃
検出器:FDI
検出器温度:220℃
キャリアガス:ヘリウム
流量:5mL/分
スプリット比:1:10
注入量:1μL
(ブラックペッパーオイルの調製)
インド産ブラックペッパー(ホール)20Kgをハンマーミル(スクリーン3mm)にて粉砕し、50Lカラムに仕込み、カラム下部より水蒸気を送り込み水蒸気蒸留し、留出液40Kgを得た。留出液上部に分離したオイル部を採取し、無水硫酸ナトリウムにて脱水した後、濾紙濾過して、ブラックペッパーオイル(精油)540gを得た(参考品1:対ブラックペッパー収率2.7%)。得られたブラックペッパーオイルは、甘く清涼感があり、松葉やレモンを思わせるフレッシュでシャープなトップノート、ウッディーでスパイシーなミドルノート、暖かくウッディーなベースノートを持っていた。また、ガスクロマトグラフィー法により、成分を分析した。主な成分を表1に示す。
エタノール500g、水400gおよびイソプロパノール100gを混合し、混合溶剤とした。これに、参考品1(100g)を加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(混合溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(本発明品1)968gを得た(濾過所要時間6分30秒)。
本発明品1の物性;リモネン濃度:0.205%、エレモール濃度:0.168%、680nmにおける吸光度:0.025、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.011
実施例1において、混合溶剤の組成をエタノール600g、0.25%硫酸ナトリウム水溶液400gとする以外は、実施例1と全く同じ操作を行い、本発明品2(970g)を得た。濾過所要時間は、1分56秒であった。
本発明品2の物性;リモネン濃度:0.213%、エレモール濃度:0.180%、680nmにおける吸光度:0.018、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.006
実施例1において、混合溶剤の組成をエタノール300g、水400gおよびイソプロパノール300gとする以外は、実施例1と全く同じ操作を行い、本発明品3(975g)を得た。濾過所要時間は、7分15秒であった。
本発明品3の物性;リモネン濃度:0.318%、エレモール濃度:0.180%、680nmにおける吸光度:0.037、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.032
実施例1において、混合溶剤の組成をエタノール600gおよび水400g、とする以外は、実施例1と全く同じ操作を行い、比較品1(959g)を得た。濾過所要時間は、10分25秒であった。
比較品1の物性;リモネン濃度:0.183%、エレモール濃度:0.156%、680nmにおける吸光度:0.034、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.025
実施例1において、混合溶剤の組成をエタノール750gおよび水250g、とする以外は、実施例1と全く同じ操作を行い、比較品2(974g)を得た。濾過所要時間は、4分18秒であった。
比較品2の物性;リモネン濃度:0.579%、エレモール濃度:0.186%、680nmにおける吸光度:0.046、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.123
本発明品1〜3および比較品1、2を、糖酸溶液(6%グラニュー糖、0.05%クエン酸水溶液)に0.1%添加し、良く訓練されたパネラー10名により、外観及び官能の評価を行った。その平均的な評価結果を表2に示す。
エタノール500g、水400gおよびプロパノール100gを混合し、混合溶剤とした。ここに、イタリア産レモンコールドプレスオイル(リモネン濃度68%、シトラール濃度3.5%)100gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(本発明品4)971gを得た(濾過所要時間7分35秒)。
本発明品4の物性;リモネン濃度:0.63%、シトラール濃度:0.29%、680nmにおける吸光度:0.031、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.016
実施例4において、混合溶剤の組成をエタノール400g、水400gおよびプロパノール200gとする以外は、実施例4と全く同じ操作を行い、本発明品5(968g)を得た。濾過所要時間は、8分05秒であった。
本発明品5の物性;リモネン濃度:0.96%、シトラール濃度:0.30%、680nmにおける吸光度:0.035、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.025
実施例4において、混合溶剤の組成をエタノール300g、水400gおよびプロパノール300gとする以外は、実施例4と全く同じ操作を行い、本発明品6(972g)を得た。濾過所要時間は、8分24秒であった。
本発明品6の物性;リモネン濃度:1.25%、シトラール濃度:0.31%、680nmにおける吸光度:0.029、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.042
実施例4において、混合溶剤の組成をエタノール200g、水500gおよびプロパノール300gとする以外は、実施例4と全く同じ操作を行い、本発明品7(964g)を得た。濾過所要時間は、8分35秒であった。
本発明品7の物性;リモネン濃度:0.77%、シトラール濃度:0.31%、680nmにおける吸光度:0.033、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.021
実施例4において、混合溶剤の組成をエタノール100g、水600gおよびプロパノール300gとする以外は、実施例4と全く同じ操作を行い、本発明品8(957g)を得た。濾過所要時間は、7分29秒であった。
本発明品8の物性;リモネン濃度:0.53%、シトラール濃度:0.30%、680nmにおける吸光度:0.028、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.013
実施例4において、混合溶剤の組成をエタノール600gおよび水400gとする以外は、実施例4と全く同じ操作を行い、比較品3(959g)を得た。濾過所要時間は、10分23秒であった。
比較品3の物性;リモネン濃度:0.49%、シトラール濃度:0.26%、680nmにおける吸光度:0.034、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.025
実施例4において、混合溶剤の組成をプロパノール600gおよび水400gとする以外は、実施例4と全く同じ操作を行い、比較品4(958g)を得た。濾過所要時間は、17分56秒であった。
比較品4の物性;リモネン濃度:3.77%、シトラール濃度:0.35%、680nmにおける吸光度:0.033、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.156
本発明品4〜8および比較品3、4を、糖酸溶液(6%グラニュー糖、0.05%クエン酸水溶液)に0.1%添加し、良く訓練されたパネラー10名により、外観及び官能の評価を行った。その平均的な評価結果を表3に示す。
エタノール500g、水400gおよびイソプロパノール100gを混合し、混合溶剤とした。これに、オレンジコールドプレスオイル(リモネン濃度94%、デカナール濃度1.25%)100gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(本発明品9)985gを得た(濾過所要時間7分35秒)。
本発明品9の物性;リモネン濃度:0.75%、デカナール濃度:0.100%、680nmにおける吸光度:0.028、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.016
実施例9において、混合溶剤の組成をエタノール500g、水400g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gとする以外は、実施例9と全く同じ操作を行い、本発明品10(979g)を得た。濾過所要時間は、8分32秒であった。
本発明品10の物性;リモネン濃度:0.88%、デカナール濃度:0.105%、680nmにおける吸光度:0.026、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.018
実施例9において、混合溶剤の組成をエタノール500g、水400gおよびプロパノール100gとする以外は、実施例9と全く同じ操作を行い、本発明品11(983g)を得た。濾過所要時間は、9分55秒であった。
本発明品11の物性;リモネン濃度:0.97%、デカナール濃度:0.110%、680nmにおける吸光度:0.025、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.021
実施例9において、混合溶剤の組成をエタノール600gおよび水400gとする以外は、実施例9と全く同じ操作を行い、比較品5(966g)を得た。濾過所要時間は、11分23秒であった。
比較品5の物性;リモネン濃度:0.54%、デカナール濃度:0.095%、680nmにおける吸光度:0.035、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.026
本発明品9〜11および比較品5を、糖酸溶液(6%グラニュー糖、0.05%クエン酸水溶液)に0.1%添加し、良く訓練されたパネラー10名により、外観及び官能の評価を行った。その平均的な評価結果を表4に示す。
(ジンジャーオイルの調製)
インド産乾燥ジンジャー(ホール)20Kgをハンマーミル(スクリーン3mm)にて粉砕し、50Lカラムに仕込み、カラム下部より水蒸気を送り込み水蒸気蒸留し、留出液40Kgを得た。留出液上部に分離したオイル部を採取し、無水硫酸ナトリウムにて脱水した後、濾紙濾過して、ジンジャーオイル(精油)420gを得た(参考品2:対乾燥ジンジャー収率2.1%)。得られたジンジャーオイルは、ねっとりとし甘さと、さわやかな清涼感があり、レモンを思わせるフレッシュでシャープなトップノート、ウッディーでスパイシーなミドルノート、暖かくウッディーなベースノートを持っていた。また、ガスクロマトグラフィー法により、成分を分析した。主な成分を表5に示す。
エタノール500g、水400g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gを混合し、混合溶剤とした。これに、参考品2(100g)を加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(本発明品12)972gを得た(濾過所要時間8分45秒)。
本発明品12の物性;ジンギベレン濃度:0.191%、ゲラニアール濃度:0.207%、680nmにおける吸光度:0.025、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.017
実施例12において、混合溶剤の組成をエタノール500g、0.25%塩化カリウム水溶液400g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gとする以外は、実施例12と全く同じ操作を行い、本発明品13(974g)を得た。濾過所要時間は、1分35秒であった。
本発明品13の物性;ジンギベレン濃度:0.198%、ゲラニアール濃度:0.226%、680nmにおける吸光度:0.021、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.014
実施例12において、混合溶剤の組成をエタノール500g、0.05%塩化カリウム水溶液400g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gとする以外は、実施例12と全く同じ操作を行い、本発明品14(967g)を得た。濾過所要時間は、3分57秒であった。
本発明品14の物性;ジンギベレン濃度:0.193%、ゲラニアール濃度:0.213%、680nmにおける吸光度:0.023、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.015
実施例12において、混合溶剤の組成をエタノール500g、10%塩化カリウム水溶液400g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gとする以外は、実施例12と全く同じ操作を行い、本発明品15(976g)を得た。濾過所要時間は、1分13秒であった。
本発明品15の物性;ジンギベレン濃度:0.203%、ゲラニアール濃度:0.232%、680nmにおける吸光度:0.019、0.1%水溶液の680nmにおける吸光度:0.008
本発明品12〜15を、糖酸溶液(6%グラニュー糖、0.05%クエン酸水溶液)に0.1%添加し、良く訓練されたパネラー10名により、外観及び官能の評価を行った。その平均的な評価結果を表6に示す。
実施例2において、0.25%硫酸ナトリウム水溶液400gに替えて、0.05%塩化ナトリウム水溶液400g(実施例16)、0.1%塩化ナトリウム水溶液400g(実施例17)、1%塩化ナトリウム水溶液400g(実施例18)、15%塩化ナトリウム水溶液400g(実施例19)、0.1%塩化カリウム水溶液400g(実施例20)、0.25%塩化カリウム水溶液400g(実施例21)、1%塩化カリウム水溶液400g(実施例22)、0.025%塩化カルシウム水溶液400g(実施例23)、0.1%塩化カルシウム水溶液400g(実施例24)、1%塩化カルシウム水溶液400g(実施例25)、0.1%塩化マグネシウム水溶液400g(実施例26)、0.1%炭酸マグネシウム水溶液400g(実施例27)、0.25%乳酸カルシウム水溶液400g(実施例28)、0.25%乳酸ナトリウム水溶液400g(実施例29)または0.25%クエン酸三ナトリウム水溶液400g(実施例30)を使用する以外は、実施例2と同じ操作を行い、本発明品16〜30を得た。
エタノール500gおよび水500gを混合し混合溶剤とした。これに、シナモンオレオレジン16gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)に珪藻土20gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、懸濁した濾液(比較品6)935gを得た(濾過所要時間4時間5分10秒)。
比較例6において、混合溶剤の組成をエタノール400g、水500g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gとする以外は比較例6と全く同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品31)968gを得た(濾過所要時間36分25秒)。
比較例6において、エタノール400g、1%塩化カルシウム水溶液500g、イソプロパノール50gおよびプロパノール50gとする以外は比較例6と全く同じ操作を行い、清澄な濾液(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(本発明品32)968gを得た(濾過所要時間10分38秒)。
比較例6において水500gに替えて1%塩化カルシウム水溶液500gを使用する以外は比較例6と同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品33)978gを得た(濾過所要時間22分15秒)。
比較例6において、混合溶剤の組成をエタノール400g、水500gおよびイソプロパノール100gとする以外は、比較例6と全く同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品34)978gを得た(濾過所要時間47分13秒)。
エタノール600gおよび水400gを混合し、混合溶剤とした。これに、ローズアブソリュート20gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、清澄な濾液(比較品7)966gを得た(濾過所要時間22分21秒)。
比較例7において水400gに替えて0.25%塩化カルシウム水溶液400gを使用する以外は比較例7と同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品35)982gを得た(濾過所要時間3分8秒)。
比較例7において、混合溶剤の組成をエタノール500g、水400gおよびプロパノール100gとする以外は、比較例7と全く同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品36)983gを得た(濾過所要時間7分35秒)。
エタノール500gおよび水500g混合溶剤とした。これに、ペパーミントオイル50gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、わずかに濁りのある濾液(比較品8)966gを得た(濾過所要時間35分38秒)。
比較例8において水500gに替えて0.2%塩化カルシウム水溶液500gを使用する以外は比較例8と同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品37)988gを得た(濾過所要時間5分24秒)。
比較例8において混合溶剤の組成をエタノール400g、水500gおよびプロパノール100gとする以外は、比較例8と全く同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品38)981gを得た(濾過所要時間9分13秒)。
エタノール600gおよび水400g混合溶剤とした。これに、ジンジャーオレオレジン20gを加え、25±2℃にて10分間攪拌抽出を行った。1時間静置後、下層(抽出溶剤層)を採取し、冷蔵庫にて4℃に冷却(16時間静置)し、4℃の温度を維持したまま、No.2濾紙(8cm)にセルロースパウダー10gをプレコートしたヌッチェを使用して一定圧力にて吸引濾過(減圧度13.33KPa)を行い、濁りのある濾液(比較品9)945gを得た(濾過所要時間2時間13分26秒)。
比較例9において水400gに替えて1%塩化カルシウム水溶液400gを使用する以外は比較例9と同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品39)977gを得た(濾過所要時間20分18秒)。
比較例9において混合溶剤の組成をエタノール500g、1%食塩水400gおよびイソプロパノール100gとする以外は、比較例9と全く同じ操作を行い、清澄な濾液(本発明品40)985gを得た(濾過所要時間6分24秒)。
本発明品31〜40および比較品6〜9を糖酸溶液(6%グラニュー糖、0.05%クエン酸水溶液)に0.1%添加し、良く訓練されたパネラー10名により、外観及び官能の評価を行った。その平均的な評価結果を表8に示す。
本発明品31〜40および比較品6〜9を50℃にて1ヶ月および2ヶ月保存試験を行った。それぞれ保存後、糖酸溶液(6%グラニュー糖、0.05%クエン酸水溶液)に0.1%添加し、良く訓練されたパネラー10名により、外観及び官能の評価を行った。なお、比較品は5℃冷蔵庫に保存したものを使用した。その平均的な評価結果を表9に示す。
Claims (7)
- 可食性材料から抽出して得られた油溶性液体を、以下の(A)〜(D)の混合溶剤で抽出することを特徴とする、水溶性抽出液の製造方法。
(A)エタノール
(B)水
(C)塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、乳酸カルシウムおよび乳酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上の電解質
(D)プロパノールおよび/またはイソプロパノール - (A)エタノールと(D)プロパノールおよび/またはイソプロパノールの比率が質量換算で9:1〜1:9の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の水溶性抽出液の製造方法。
- (C)電解質の濃度が、混合溶剤を基準として0.01質量%〜5質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の水溶性抽出液の製造方法。
- 可食性材料から抽出して得られた油溶性液体を、以下の(A)、(B)および(D)の混合溶剤で、かつ、(A)と(D)の比率が質量換算で9:1〜1:9の範囲内である混合溶剤で抽出することを特徴とする、水溶性抽出液の製造方法。
(A)エタノール
(B)水
(D)プロパノールおよび/またはイソプロパノール - 混合溶剤における(B)水の濃度が、混合溶剤を基準として20質量%〜80質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水溶性抽出液の製造方法。
- 可食性材料から抽出して得られた油溶性液体が精油、香辛料抽出物、天然色素抽出物および柑橘油から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水溶性抽出液の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られる水溶性抽出液。
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