JP5546903B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
図6は、従来のIGBT100の構成を模式的に示す一部切断斜視図であり、図7は、IGBT100の上面を模式的に示す図である。
IGBT100は、第1導電型の半導体基板としてのN-半導体層101の主表面に、第2導電型のベース領域としてのP-ベース層103を選択的にストライプ状に形成し、このP-ベース層103の領域内にN-エミッタ層105を選択的に同じくストライプ状に形成して構成されている。またN-半導体層101の表面上には、絶縁層109で覆ったゲート電極107と、絶縁層109に設けたコンタクト用の開口111を通じてN-エミッタ層105にコンタクトする例えばAl−Si電極層で形成したエミッタ電極110とが設けられている。なお、図6及び図7では、エミッタ電極110の一部を省略してコンタクト用の開口111を露出させた状態を示している。また、図6において、N-半導体層101の他表面(図6中下側の面)には第2導電型のコレクタ層が設けられているが図示を省略している。
これに加え、前記桟部と前記エミッタ電極とがコンタクトするコンタクト面積が占める割合が40%〜75%であるから、飽和電圧を低めつつ十分な負荷短絡耐量を確保することができる。
本発明によれば、更なる微細化が可能となりオン電圧を下げることができる。
これに加え、前記桟部のそれぞれを横断する方向に延びるエミッタ電極の面積に対し、前記桟部と前記エミッタ電極とがコンタクトするコンタクト面積が占める割合を40%〜75%としたため、飽和電圧を低めつつ十分な負荷短絡耐量を確保することができる。
また前記桁部に、少なくとも1以上の前記桟部を含むごとに、前記エミッタ層を設けない所定長の間引き部を設けることで、更なる微細化が可能となりオン電圧を下げることができる。
図1は本実施形態に係るIGBT1の構成を模式的に示す一部切断斜視図であり、図2は図1のIGBT1の上面を模式的に示す図である。
IGBT1は、図1に示すように、第1導電型の半導体層としてのn型のN-半導体層10の一方の表面(裏面)に第2導電型のコレクタ層としてのp型のPコレクタ層12を設け、他方の表面(上側の面)に、第2導電型のベース領域としてのp型のP-ベース層14を選択的にストライプ状に形成し、このP-ベース層14の領域内に第1導電型であるn型のN+エミッタ層16をP-ベース層14のストライプ方向と同一方向に延ばして選択的に形成し、このN+エミッタ層16の上に絶縁層18を介してゲート電極20及びエミッタ電極22をそれぞれ形成して構成されている。
このようにエミッタ電極22とN+エミッタ層16とのコンタクトを桟部16Bのみとすることで、両側の桁部16Aをコンタクト開口24内に露出させる必要がないため、当該コンタクト開口24の幅L(IGBTセル25のセル間ピッチ)を狭くして微細化が可能となる。この微細化に伴い、オン電圧の低減(低電圧駆動)が図られることとなる。
この図に示すように、桁部16Aの延在方向に沿った桟部16Bの長さを高さ幅Hとすると、各桟部16Bでのコンタクト面積は、コンタクト開口24の幅L×桟部16Bの高さ幅Hとなる。コンタクト面積を増やすほどオン抵抗が低減されることから、桟部16Bの高さ幅Hを大きくすることでもオン電圧を低減できる。しかしながら、コンタクト面積を増やしてオン抵抗を小さくするほど負荷短絡耐量が低くなることが知られている。
この図に示すように、コンタクト占有率を高めるほどオン抵抗が減って飽和電圧Vceが下がり有利となるものの、一方では短絡時間tscが短くなって負荷短絡耐量が低くなる、というトレードオフの関係がある。そこで、本実施形態では、コンタクト占有率の下限を、従来のIGBTの飽和電圧の一般値V1よりも小さな飽和電圧Vceが実現可能な40%としている。一方で、コンタクト占有率の上限を、短絡時間tscの低下が急激に顕著となり始める75%としている。
また、本実施形態では、各桁部16Aの長さKaを、間引き部16Cの長さKb以上として、桁部16Aの間引き部16Cによる間引き率を50%程度に抑えられている。すなわち、発明者らは、実験により、間引き率が50%を超えると飽和電圧Vceが増加するとの知見を得ており、間引き率を約50%に抑えることで、飽和電圧Vceを増加させることなく飽和電流を抑制でき、150℃〜175℃の高温動作領域で15μ秒〜20μ秒、25℃の常温で28μ秒の負荷短絡耐量を達成できる。
図5(B)に示すように、一般に、IGBTのゲート電極のゲート抵抗が小さい場合、電子電流が急激に変化する等してサージ電圧が発生する。そこで、ゲート抵抗を十分に大きくすれば、図5(C)に示すように、電子電流の急激な変化を抑えることができる。しかしながら、ゲート抵抗を大きくすると、ターンオフ時間が長くなり、スイッチング時の損失が増加する、という問題がある。
これに加えて、P-ベース層14にできるチャネルまでのN+エミッタ層16の抵抗が増大することから、ゲート抵抗を大きくせずともターンオフ時の電子電流の減少傾きdi/dtを小さくでき、ターンオフ時のエネルギー損失を抑えることができる。
さらに本実施形態によれば、桁部16Aに、少なくとも1以上の桟部16Bを含むごとに、N+エミッタ層16を設けない所定長さKbの間引き部16Cを設ける構成としたため、更なる微細化が可能となりオン電圧を下げることができる。
例えば上述した実施形態では、半導体層の導電型をn型としてnチャネル型のIGBTを説明したが、当該半導体層の導電型をp型としてpチャネル型のIGBTとしても良い。
10 半導体層
12 コレクタ層
14 ベース層
16 エミッタ層
16A 桁部
16B 桟部
16C 間引き部
18 絶縁層
20 ゲート電極
22 エミッタ電極
24 コンタクト開口
25 IGBTセル
Vce 飽和電圧
tsc 短絡時間
Claims (2)
- 第1導電型の半導体層の一方の表面に第2導電型のコレクタ層を設け、他方の表面に第2導電型のベース層を形成し、当該ベース層に第1導電型のエミッタ層を選択的に形成し、当該エミッタ層の上に絶縁層を介してゲート電極、及び、前記エミッタ層にコンタクトするエミッタ電極を形成した半導体装置において、
前記エミッタ層を2つの桁部と前記桁部間に設けられた桟部とを有する梯子状に形成し、前記桁部と前記桟部のうちの前記桁部のみを前記絶縁層で覆い、前記桟部のみを前記絶縁層に設けたストライプ状のコンタクト開口から露出させて前記エミッタ電極とコンタクトさせるとともに、
前記桟部のそれぞれを横断する方向に延びるエミッタ電極の面積に対し、前記桟部と前記エミッタ電極とがコンタクトするコンタクト面積が占める割合を40%〜75%としたことを特徴とする半導体装置。 - 前記桁部には、少なくとも1以上の前記桟部を含むごとに、前記エミッタ層を設けない所定長の間引き部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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JP2010041426A JP5546903B2 (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 半導体装置 |
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