JP5543752B2 - 非水電解液 - Google Patents
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Description
このリチウムイオン二次電池は、リチウムを吸蔵、放出可能な活物質を主体として構成された正極と負極とがセパレータを介して配されている。
そして、正極、負極、セパレータには、非水系の有機溶媒であるエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートに代表される非プロトン溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウムを代表とするリチウム塩からなるリチウム電解質を混合させた電解液に含浸されてなる。
このようなリチウムイオン二次電池としては、有機ポリマーを含有させ、ゲル状の構造体にした形態や、電池の特性を向上させるための化合物を添加する場合もある。
このような電解液は、リチウムイオンの活物質間での移動を助けるものであると同時に、電池の酸化還元反応に耐えうるものでなくてはならない。しかしながら、電池を長期使用すると、溶媒やリチウム電解質の分解が発生し、この際に生じる不純物によって電池特性の劣化が発生してしまう。また電解液に含まれるアルコール類や水分などの不純物も電池の特性を劣化させる原因であることも知られており、これらの分解物や不純物を低減させることが電池特性を向上させるためには非常に重要である。
このような不純物に関しては、例えば、特許文献1では、非水溶媒のエチレンカーボネートに含まれる不純物であり電池特性に悪影響を与えるエチレングリコールを低減する技術が提案されている。また、特許文献2と3では、溶媒中のジオールやモノアルコールの量の上限値を規定するとともにそこから発生するフッ酸量の上限値の規定を行った提案がされている。
一方、電解液に含まれる非水溶媒とリチウム支持電解質は、リチウム二次電池の充放電の際に活物質の表面において酸化または還元反応を受けて分解することが知られている。この際、電解液に含まれる不純物も電気化学的に酸化、還元を受けることも知られている。不純物としては、溶媒である環状カーボネートに含まれるジオールや鎖状カーボネートに含まれるモノアルコールや水、ないしはフッ酸があげられるが、これらの化合物は非水溶媒よりも分解電位が低いために充放電の初期において電極表面上で分解する反応が起こる。さらに充放電電位が高くなると、溶媒であるカーボネート類の分解が起こり、その分解によって出来た分解生成物が電極上に膜を形成しさらなる溶媒やリチウム支持電解質の分解が抑えられる。このような膜はSEI膜(Solid Electrolyte Interface)と呼ばれ、その構成成分は詳細に知られていないが、フッ化リチウムや炭酸リチウムのような無機成分を含むものであることは分かっている(特許文献5)。
皮膜中のフッ化リチウムは、電解液中のフッ酸が生成に寄与しており、電解液中には、フッ酸が存在することが好ましいと考えられている。一方、フッ酸の発生しない電解液も存在し、それはリチウム支持電解質を改良することによって、水と支持電解質の反応を低減させたことによる(特許文献7)。このような電解液では、充放電時のフッ酸によるSEI膜が形成しにくいため、電極表面の皮膜の形成が十分でないことが予想され、電池寿命が低下しやすくなったり、電池を長期保存した際に容量が低下しやすくなったりしてしまう。
1.非水溶媒およびリチウム含有塩からなる支持電解質から構成される電解液であって、非水溶媒は主成分(a)と付加成分(b)とからなり、主成分(a)は、環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒との混合物からなり、該環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒との重量比が1:99〜99:1であり、前記支持電解質は、LiPF 6 、LiBF 4 、LiN(SO 2 CF 3 ) 2 、LiN(SO 2 C 2 F 5 ) 2 、LiAsF 6 、及びLiOSO 2 C k F (2k+1) (k=1〜2の整数)のリチウム塩から選ばれた少なくとも1種であり、付加成分(b)は、分子内に水酸基を2個以上有し炭素数が4以上の長鎖のアルコールであり、かつ、該付加成分(b)は、下記[化1]の構造式又は下記[化2]の構造式で表されるものであり、該付加成分(b)の含有量が、水酸基の量として5×10-6〜0.01[OH]基数/kg電解液であることを特徴とする非水電解液。
2.環状の非プロトン性溶媒が環状カ−ボネ−トであり、鎖状の非プロトン性溶媒が鎖状カ−ボネ−トであることを特徴とする1に記載の非水電解液。
3.該環状カーボネートがエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートから選ばれた少なくとも一種の化合物であり、該鎖状カーボネートは、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートから選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする1又は2に記載の非水電解液。
5.リチウム含有電解質がLiPF6、LiBF4、LiNSO3CF3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2のリチウム塩から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする1〜4いずれかに記載の非水電解液。
6.フッ酸を0.5〜50ppm含有していることを特徴とする1〜5いずれかに記載の非水電解液。
7.不飽和環状カーボネート、フッ素化カーボネート、環状スルホン酸化合物のいずれか1種類以上を含有し、その含有量が0.1〜5重量%であることを特徴とする1〜5いずれかに記載の非水電解液。
8.1〜6いずれかに記載の非水電解液を用いることを特徴とするリチウム二次電池。
本発明の電解液は、非水溶媒およびリチウム含有電解質から構成され、非水溶媒は主成分(a)と付加成分(b)とからなる。非水溶媒の主成分(a)は、環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒との混合物である。このような混合物を用いることで、負荷特性や低温特性が良好な電池とすることが容易となる。
環状の非プロトン性溶媒としては、エチレンカ−ボネ−ト、プロピレンカ−ボネ−ト、1,2−ブチレンカ−ボネ−ト、2,3−ブチレンカ−ボネ−ト、1,2−ペンチレンカ−ボネ−ト、2,3−ペンチレンカ−ボネ−トなどの環状カーボネートや、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステルが挙げられ、鎖状の非プロトン性溶媒としてはジメチルカ−ボネ−ト、メチルエチルカ−ボネ−ト、ジエチルカ−ボネ−ト、メチルプロピルカ−ボネ−ト、メチルイソプロピルカ−ボネ−ト、ジプロピルカ−ボネ−ト、メチルブチルカ−ボネ−ト、ジブチルカ−ボネ−ト、エチルプロピルカ−ボネ−ト、メチルトリフルオロエチルカ−ボネ−ト、エチルブチルカーボネートなどの鎖状カーボネートや、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルを代表とする鎖状エステルが挙げられる。
環状カ−ボネ−トとしては、これらのうち、誘電率の高いエチレンカ−ボネ−トとプロピレンカ−ボネ−トが好適である。負極活物質に黒鉛を使用する場合には、特にエチレンカ−ボネ−トが好ましい。これら環状カ−ボネ−トは、2種以上を混合使用してもよい。
鎖状カ−ボネ−トとしては、これらのうち、粘度の低いジメチルカ−ボネ−ト、メチルエチルカ−ボネ−ト、ジエチルカ−ボネ−トが好適に使用できる。これら鎖状カ−ボネ−トは、2種以上を混合使用してもよい。
環状カ−ボネ−トと鎖状カ−ボネ−トとの混合割合(環状カ−ボネ−ト:鎖状カ−ボネ−ト)は重量比で表して1:99〜99:1である必要がある。このような混合割合の範囲内にあることで、電解液の粘度が低く抑えられ、且つ、電解質の解離度を高めることができるので電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を増加させることができる。この結果、常温から低温の範囲で良好な電気伝導性を示す電解液になることから、常温から低温における電池の負荷特性を良好にすることができる。混合割合は5:95〜70:30であることが好ましく、10:90〜60:40であることがより好ましい。
このような付加成分を適量、電解液に添加することで、驚くべきことに、一般に言われているアルコール存在による電解液特性の劣化は来たさず、願望久しいSEI膜の継続的な修復が可能となり、電池特性の低下を抑えることが可能となる。
本発明で用いられる長鎖のアルコール化合物としては、以下の構造式で表されるものが好ましい。
このような構造とすることにより、適度な極性を有することで非水溶媒の主成分(a)との相溶性を高めることができ、且つ、このような構造の成分を添加することにより、フッ酸を除々に、しかも十分な量だけ発生させてSEI膜の継続的な修復・形成をさせること容易となり、本発明が目的とする電池特性に悪影響を与えることなく、電池のサイクル特性改善を果たすことが容易になる。
具体的な化合物としては、Aが飽和炭化水素基のみで構成される化合物としては1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3プロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロピレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールのような直鎖状または分岐状のアルコールや、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが好ましい。
また、炭化水素基が炭素以外の元素を含む結合で連結された化合物としては、以下のような構造の化合物が好ましい。
これらのうち、電池性能や取扱いの容易性より考えると、両末端が水酸基であるポリカーボネートとポリエーテルがより好ましく、具体的には1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、2−メチル−1,4ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールの1〜3種類を原料として用いた、ポリアルキレンオキシド、又はポリアルキレンカーボネートが好ましい。
これらのポリエーテルは融点があまり高くなく取扱いが容易となることより、数平均分子量が300〜20000であることが好ましく、500〜10000であることがより好ましく、1000〜5000であることが更に好ましい。
上記したような分子内に水酸基を2個以上有する長鎖のアルコール化合物の含有量は、その水酸基の量が5×10−6〜1×10−2[OH]基数/kg電解液である必要があり、好ましくは3×10−5〜5×10−3[OH]基数/kg電解液であり、更に好ましくは1×10−4〜3×10−3[OH]基数/kgである。
なお、本発明で言う、[OH]基数/kg電解液の表示は、酸、塩基の場合に用いるグラム当量/kgに相当する表示であり、水酸基の量が0.05[OH]基数/kg電解液とは、1kgの電解液中に、1価アルコールであるメタノールの場合は0.05モル存在することを意味し、多価(2価)アルコールであるエチレングリコールの場合は0.025モル存在することを意味する。
このような支持電解質の量は、目的とする電池の要求性能などによって適宜選ぶ必要があるが、通常電解液に対して、1〜25重量%であることが好ましく、5〜20重量%であることがより好ましく、8〜17重量%であることが更に好ましい。
また、本発明の電解液はフッ酸を0.5〜50ppm含有していることが望ましい。このことによりSEI膜の継続的な修復・形成をさせること容易となる。フッ酸は1〜30ppmであることが好ましく、2〜20ppmであることが更に好ましい。
本発明に係るリチウム二次電池は、負極、正極、それらを互いに分離するセパレ−タ−、および前記した非水電解液とから基本的に構成されている。
負極を構成する負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、またはリチウムとの合金化が可能なシリコン、シリコン合金、スズ、スズ合金、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な酸化スズ、酸化シリコン、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な遷移金属酸化物、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な遷移金属窒素化合物、リチウムイオンのド−プ・脱ド−プが可能な炭素材料、あるいはこれらの混合物のいずれかを用いる。
これらの中でもリチウムイオンをド−プ・脱ド−プすることが可能な炭素材料が好ましい。そのような炭素材料としては、カ−ボンブラック、活性炭、人造黒鉛、天然黒鉛、非晶質炭素材料等を挙げることができる。その形態は、繊維状、球状、ポテト状、フレ−ク状等が挙げられる。
炭素材料としては、特にX線回折法で測定した(002)面の面間隔(d002)が0.340nm以下の炭素材料が好ましく、真密度が1.70g/cm3以上である黒鉛またはそれに近い性質を有する高結晶性炭素材料が望ましい。このような炭素材料を使用することで、電池のエネルギ−密度を高くすることができる。
これらの中でも、特にリチウムと遷移金属との複合酸化物が好ましい。正極活物質は1種類を使用してもよいし、2種類以上を混合使用してもよい。正極活物質は通常導電性が十分でないために、導電助剤とともに使用して正極を構成する。そのような導電助剤としては、カ−ボンブラック、アモルファスウィスカ−カ−ボン、グラファイトなどの炭素材料を例示することができる。
高分子電解質としては、リチウム塩を溶解した高分子物質や、電解液で膨潤させた高分子物質等が挙げられる。本発明の非水電解液は、高分子物質を膨潤させて高分子電解質を得る目的に使用することもできる。
このような構成のリチウム二次電池は、円筒型、コイン型、角型、フィルム型、その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は形状によらずほぼ同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。
(原料)
非水溶媒の主成分(a)は、下記種類のものを、蒸留精製、及び、モレキュラーシーブ5A(ユニオン昭和(株)製)によって、純度を99.9%以上、水分を10ppm以下、アルコール類を20ppm以下にしたものを用いた。
EC : エチレンカーボネート
DME : ジメチルカーボネート
DEC : ジエチルカーボネート
A−1 : 1,6−ヘキサンジオール
A−2 : 1,4−ブチレングリコールを原料として用いた数平均分子量2000のポリアルキレングリコール
A−3 : 1,4−ブチレングリコールと2,2−ジメチル−1,3−プロピレングリコールをモル比1:9で共重合した数平均分子量2000のポリアルキレングリコール
A−4 : 1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールをモル比1:1で共重合した数平均分子量1000のポリアルキレンカーボネート
A−5 : 1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールをモル比1:1で共重合した数平均分子量2000のポリアルキレンカーボネート
また、添加剤としては下記の物を用いた。
VC : ビニレンカーボネート
FEC : フルオロエチレンカーボネート
PS : プロパンスルトン
支持電解質としては、純度99%以上、フッ酸分100ppm以下、水分20ppm以下のLiPF6を用いた。
攪拌翼の付いた縦型の混合槽を用いて、これにまず非水溶媒(a)の原料を入れて混合し、次いで付加成分(b)、支持電解質、添加剤の順序で投入−攪拌を繰り返して混合・溶解させ電解液を調整した。なおこの際、混合槽は事前に十分乾燥させ、作業中は、及び、移送・保管する際は、露点が−70℃のアルゴン雰囲気とした。
それぞれの化合物を添加後の重量をまとめた結果を表1に示した。
(正極作成)
正極活物質として、平均粒径10μのリチウムマンガン酸(LiMn2O4)、導電助剤としては平均粒径3μの炭素粉末、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を85:10:5の重量比で混合した。混合物にN−メチル−2−ピロリドンを投入混合して固形分60wt%になるようにスラリー状の溶液を作成した。このスラリーを厚み20μのアルミニウム両面に塗布し、溶剤を乾燥したのち、ロールプレスで圧延して、54mm幅で長さが450mmに切断し短細状の正極を作成した。
負極活物質として、平均粒径20μの非晶質炭素粉末、バインダーとしてジエン系からなるバインダー(ガラス転移温度:−5℃、乾燥時の粒径:120nm、分散媒:水、固形分濃度40%)を負極活物質の固形分濃度が60wt%になるようにスラリー状の溶液を作成した。このスラリーを厚み10μの銅両面に塗布し、溶剤を乾燥したのち、ロールプレスで圧延して、54mmで長さが500mmに切断し短細状の負極を作成した。なお、実施例2では、ジエン系からなるバインダーの替わりに、キレート基が表面に化学結合しているジエン系バインダーを用いて電極を作成した。この電極のハンドリング性は、良好であり、バインダーの強度低下に伴う捲回時の割れ、集電体からの剥離等は認められなかった。
上述した方法で作成した正極と負極とをポリエチレンからなるセパレータ(膜厚25μm、幅58mm、空孔率50%、孔径0.1μm〜1μm)を介して捲回した。これを電池缶に挿入し、電解液を5ml注入し、密閉して直径18mm高さ65mmの円筒型電池を作成した。電解液を各種変えたものを注液して電池特性を調べた。
(電池測定)
上記条件で構成したリチウムイオン電池に表1の電解液を注液し、電池を作成し、充放電サイクル試験を行った。充放電サイクル試験は、次の条件にて実施した。充電は、1Aの定電流で充電し、4.1Vに到達した後、4.2Vの電圧で定電圧で、合計3時間充電を行った。その後、1Aの定電流で放電し、3.0Vに到達した時点で再び、充電を繰り返した。周囲温度は、25℃とした。充放電サイクル試験は、上記条件で200サイクルを行った。
表1に電解液の組成、及びサイクル試験による電池容量評価の結果を示す。一般的には200サイクル後の電池容量が70%以上残っていることが好ましいが、実施例1〜10に示すように本発明の電解液を用いた場合は、いずれの組成においても十分な電池容量が残っていた。一方、本発明の範囲外である、付加成分(b)を添加しない場合(比較例1)、付加成分(b)が多すぎる場合(比較例2)、添加剤を加えているが付加成分を本発明の範囲より少ない量しか加えていない場合(比較例3)のような本発明の範囲外の場合は容量残存が低くなった。
Claims (8)
- 非水溶媒およびリチウム含有塩からなる支持電解質から構成される電解液であって、非水溶媒は主成分(a)と付加成分(b)とからなり、主成分(a)は、環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒との混合物からなり、該環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒との重量比が1:99〜99:1であり、
前記支持電解質は、LiPF 6 、LiBF 4 、LiN(SO 2 CF 3 ) 2 、LiN(SO 2 C 2 F 5 ) 2 、LiAsF 6 、及びLiOSO 2 C k F (2k+1) (k=1〜2の整数)のリチウム塩から選ばれた少なくとも1種であり、
付加成分(b)は、分子内に水酸基を2個以上有し炭素数が4以上の長鎖のアルコールであり、かつ
該付加成分(b)は、下記[化1]の構造式又は下記[化2]の構造式で表されるものであり、
該付加成分(b)の含有量が、水酸基の量として5×10-6〜0.01[OH]基数/kg電解液であることを特徴とする非水電解液。
- 環状の非プロトン性溶媒が環状カ−ボネ−トであり、鎖状の非プロトン性溶媒が鎖状カ−ボネ−トであることを特徴とする請求項1記載の非水電解液。
- 該環状カーボネートがエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートから選ばれた少なくとも一種の化合物であり、該鎖状カーボネートは、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネートから選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解液。
- 長鎖のアルコールが分子内にエステル結合、カーボネート結合、エーテル結合を有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の非水電解液。
- リチウム含有電解質がLiPF6、LiBF4、LiNSO3CF3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2のリチウム塩から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の非水電解液。
- フッ酸を0.5〜50ppm含有していることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の非水電解液。
- 不飽和環状カーボネート、フッ素化カーボネート、環状スルホン酸化合物のいずれか1種類以上を含有し、その含有量が0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の非水電解液。
- 請求項1〜6いずれかに記載の非水電解液を用いることを特徴とするリチウム二次電池。
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