JP5536603B2 - ノズル清掃装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工機等の加工ヘッドに設けられてレーザ等のビームを照射するノズルを清掃するノズル清掃装置に関する。
レーザ加工機においては、継続してレーザ加工が行われるとレーザ加工ヘッドのノズルにスパッタや粉塵等の付着物が付着するため、ノズルを清掃して除去する必要がある。
従来、例えば、レーザを照射するノズルを清掃する装置としては、複数のブラシ(植毛された毛の束)を備えたブラシユニットを、ノズルにブラシが接触した状態で自転および公転させるノズルクリーニング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ノズルに接触して回転自在なブラシと、ブラシと連動して回転可能で、ノズルの先に配置される羽根とを備え、ノズルからレーザ加工時に噴出させるアシストガスを羽根に当てることによってブラシを回転させるノズル清掃装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、上述の二つ例では、ノズル(加工ヘッド)を動かすことなく、ブラシ側を回転させてノズルの清掃を行うようになっているが、ブラシを固定した状態で、ノズルを動かすことによりノズルを清掃する装置も知られている。
例えば、図4から図6に示すように、ノズル清掃装置1は、加工ヘッドの移動可能範囲内に固定して使用されるようになっている。このノズル清掃装置1は、円板状のベース部2と、ベース部2上に設けられた円環状の金属ブラシ部3と、その外周側に円環状に設けられた樹脂ブラシ部4とを備えている。
金属ブラシ部3は、多数の細い針金状の金属線が円柱状に束ねられてベース部2に植毛された複数の金属ブラシ3aからなるものである。複数の金属ブラシ3aは、円板状のベース部2の中心を中心とする円に沿って千鳥状に並べて配置されている。
この金属ブラシ部3は、加工ヘッド5(図6に図示)の先端部に取り付けられて、レーザを照射するとともに、アシストガスを噴出するノズル6(図6に図示)の先端面に付いたスパッタや粉塵を落とすためのものである。
樹脂ブラシ部4は、多数の樹脂繊維(例えば、ナイロン)が円柱状に束ねられてベース部2に植毛された複数の樹脂ブラシ4aからなるものである。
樹脂ブラシ部4は、金属ブラシ部3より外周側に、ベース部2の中心を中心として円環状に形成されている。樹脂ブラシ4aは、金属ブラシ3aより長いものとされ、ノズル6の外周面に擦り付けられて、ノズル6の外周面の付着物を除去するようになっている。
このようなノズル清掃装置1においては、ノズル6の先端部を円環状の金属ブラシ部3に接触させながら金属ブラシ部3に沿ってノズル6を周回移動(円に沿って移動)させることによって、ノズル6の先端の付着物が除去される。また、ノズル6を上述のように周回移動させた際に、樹脂ブラシ4aがノズル6の外周面に接触しているので、樹脂ブラシ4aがノズル6の外周面を擦る状態となり、ノズル6の外周面の汚れを落とすことができる。
上述のように、ノズル清掃装置1において、ノズル6を円に沿って周回移動させる必要があり、ノズル6を備える加工ヘッド5は、移動方向を常時変更可能に移動自在となっている必要がある。
この際のノズル6の先端の移動軌跡7は、図5に示すように、円に沿って千鳥状に配置された金属ブラシ3aを備える金属ブラシ部3の外周縁と内周縁との略中央の円になる。
このようなノズル清掃装置1では、ノズル清掃装置1に可動部や駆動部を必要とせず、極めて簡単な構造でコストの低減を図ることができるとともに、メンテナンスの手間も低減される。
特開2006−142437号公報(アマダ) 特開2006−312182号公報(日平トヤマ)
ところで、上述のノズル清掃装置1には以下のような問題点があった。
すなわち、硬い金属ブラシ3aによりノズル6の先端が削られてしまう。また、ノズル6の先端が削られることにより変形した場合に、これが加工不良の要因になる虞がある。
また、ノズル6の先端部を少しではあるが、金属ブラシ3a内に突っ込んで、ノズル6を周回移動させるので、金属ブラシ3aの先端部分が変形し、金属ブラシ3aの先端高さが変わってしまう。この場合に、清掃毎のノズル6の高さ位置を一定としていると、ノズル6の先端が金属ブラシ3aの先端に接触しない状態になることも起こり得るので、ノズル6の先端が清掃不足となったり、清掃不能となったりする虞がある。
さらに、ノズル6が金属ブラシ3aとしっかり接触していない状態で、周囲の樹脂ブラシ4aと擦られると静電気がノズル6に溜まり、倣い機能誤動作の原因になる。なお、倣い機能とは、例えば、加工されるワークの表面の撓み、反り、その他による高さ変化に追従して、ノズル6先端とワーク表面の距離を略一定に保つ機能であり、加工ヘッド5に設けられたセンサで前記距離の変化等を計測し、それに基づいて加工ヘッド5の高さが調整される。静電気がこのセンサ等に影響を与え、誤作動の原因になる。
また、ノズル6の清掃により落とされたスパッタ、粉塵などが金属ブラシ3aの隙間に入り込んで溜まってしまう。この場合に、金属ブラシ3aの隙間からこれらスパッタや粉塵などを取り除くことが困難である。
なお、ノズル清掃装置1においては、ノズル6を円運動させ、ノズル清掃装置1を固定するようにしたが、ノズル6を固定した状態でノズル清掃装置1を回転させるようにしてもよい。ノズル清掃装置1を回転させた場合も、上述のような問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ノズルの先端が削られることなく、ノズルの先端の清掃を行うことができ、ノズルから落とされたスパッタ等の付着物の除去が簡単なノズル清掃装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のノズル清掃装置は、レーザ等のビームにより被加工物を加工する際に、レーザ等のビームを照射するノズルに付着する付着物を前記ノズルから除去するためのノズル清掃装置であって、表面に滑らかに高さが変化する凹凸が形成されている環状の金属製凹凸部と、この凹凸部に沿って環状に樹脂ブラシが設けられている樹脂ブラシ部とを備え、前記ノズルの先端を前記凹凸部の表面に接触させるとともに前記ノズルの外周面を前記樹脂ブラシに接触させた状態で、前記ノズルを、前記凹凸部に対して相対的に、環状の前記凹凸部に沿って周回移動させることにより前記ノズルが清掃されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、ノズルの先端を凹凸部の滑らかに高さが変化する凹凸を有する表面に接触させた状態で、凹凸部に沿ってノズルを相対的に移動させることにより、ノズル先端に付着したスパッタや粉塵等の付着物を剥がし落とすことができる。この際に、凹凸部の表面の凹凸が滑らかに変化しているので、ノズルの先端面が削られるのを抑制することができる。すなわち、ノズルの先端に金属ブラシを擦り付けた場合よりも、ノズルが削られるのを抑制することができる。
また、ノズルを擦り付けた際に、凹凸部の表面は、金属ブラシの先端部のように変形することがなく、金属ブラシの先端部が変形してしまった場合のように、ノズルの先端が金属ブラシの先端部に接触しない状態になることがなく、確実にノズルの先端の付着物を落とすことができる。
また、ノズルの外周面が樹脂ブラシに擦られることによって、ノズルの外周面に付着した付着物を落とすことができる。この際に、ノズルが樹脂ブラシに擦られることによって、静電気が発生しても、上述のようにノズルの先端を金属製の凹凸部に確実に接触させることができるので、ノズルに静電気が溜まるのを抑制することができる。
また、凹凸部に擦られて落とされた付着物は、従来のように金属ブラシがないので、エアーブロー等により容易にノズル清掃装置から除去することができる。
なお、凹凸部に対してノズルを周回移動させる場合に、凹凸部(ノズル清掃装置)を、停止したノズルに対して移動してもよいし、位置が固定された凹凸部(ノズル清掃装置)に対して、ノズルを移動してもよい。
請求項2に記載のノズル清掃装置は、請求項1に記載の発明において、前記ノズルの先端面に当接可能な平面を有する導電性の平面部を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明においては、例えば、ノズルの外周面に樹脂ブラシを擦り付けて清掃を行った後に、ノズルの先端面を導電性の平面部の平面に当接させることにより、静電気を逃がすことができる。したがって、樹脂ブラシによる清掃中にノズルの静電気を逃がしきれずに、静電気が溜まるようなことがあっても、清掃終了時にノズルの先端面に平面部の平面を当接させることによって、ノズルの静電気を除去することができる。これにより、倣い機能を用いてワークを加工する際に、ノズルの静電気の影響で誤作動が生じるのを防止することができる。
請求項3に記載のノズル清掃装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記凹凸部および前記樹脂ブラシ部を備えるノズル清掃装置本体を前記ノズルから離れる方向に移動自在に支持するとともに、前記ノズル清掃装置本体を前記ノズル側に向って付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明においては、ノズル清掃装置本体が付勢手段によりノズルから離れる方向に移動自在に支持されるとともに、ノズルの方向に付勢されているので、設定ミスや誤操作や誤作動等により万が一にノズルが凹凸部の表面位置より先の位置に移動してしまっても、ノズル装置本体がノズルから離れる方向に移動して、ノズルが損傷するのを防止することができる。また、ノズル清掃装置本体は、付勢手段によりノズル側に付勢されているので、ノズルを凹凸部の表面に移動させてノズルの先端面を凹凸部の表面に接触した際に、ノズル清掃装置本体がノズルから離れてしまうのを防止することができる。
本発明のノズル清掃装置によれば、レーザ加工機のノズルからスパッタ等の付着物を除去する際に、ノズルが削られてしまうのを防止することができる。また、付着物除去中にノズルに静電気が溜まってしまうような事態が発生するのを防止し、静電気による倣い機能の誤作動等を防止できる。
本発明の実施の形態に係るノズル清掃装置を示す概略斜視図である。 前記ノズル清掃装置によるノズルの清掃方法を説明するためのノズルおよびノズル清掃装置を示す断面図である。 前記ノズル清掃装置によるノズル清掃後の静電気の除去方法を説明するためのノズルおよびノズル清掃装置を示す断面図である。 従来のノズル清掃装置を示す概略斜視図である。 前記ノズル清掃装置を示す平面図である。 前記ノズル清掃装置のノズルの清掃方法を説明するためのノズルおよびノズル清掃装置を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
この実施の形態のノズル清掃装置は、レーザ加工機の加工ヘッドに設けられて被加工物にレーザを照射するとともにアシストガスを噴出可能なノズルの先端および外周面の付着物を除去するようになっている。
図1から図3に示すように、この実施形態のノズル清掃装置10は、円板状のベース部11と、ベース部11上にこのベース部11の中心を中心とする円環状に樹脂ブラシ12が配置された樹脂ブラシ部13と、ベース部11上の樹脂ブラシ部13の内周側に円環状に設けられ、上面が滑らかな波状の凹凸形状となっている凹凸部14と、ベース部11上の凹凸部14より内側で、上面が円状の平面となった平面部15と、ベース部11と、ベース部11が設置される設置面との間に配置されたばね16(付勢手段:図2に図示)とを備えている。
ベース部11は、図2および図3に示すように、この実施形態において、中央の平面部15の円板状の基部15aと、この基部15aの外側に設けられた円環状の凹凸部14の基部14aと、この基部14aの外側に設けられた円環状の樹脂ブラシ部13の基部13aとからなっている。これら基部13a、14a、15aは、同軸状に配置され、全体として円板状となっている。
樹脂ブラシ部13は、円環状の基部13aの上面に円柱状の複数の樹脂ブラシ12を円環状の基部13aに沿って並べて配置したものである。樹脂ブラシ12は、ナイロン等の樹脂繊維を円柱状に束ねて形成されている。また、基部13aには、樹脂ブラシ12の基端部を嵌合する嵌合孔13bが円に沿って等間隔に並んで配置されている。この嵌合孔13bに樹脂ブラシ12の基端部が挿入されて嵌合されることによって、樹脂ブラシ12が基部13aに固定されている。これにより前記樹脂繊維が束ねられて基部13aに植毛された状態となっている。なお、基部13aの材質は、特に限定されるものではないが、樹脂であっても金属であってもよい。
凹凸部14は、円環状の基部14aの上面に滑らかに高さが変化する波状の凹凸を形成したものであり、この例では、凹部と凸部とがストライプ状に配置されている。なお、凹部と凸部をベース部11の半径方向に沿って放射状に配置してもよい。凹凸部14の材質は、ノズル6の先端面を後述するように凹凸部14の上面である凹凸面に擦り付けた場合に、ノズル6からスパッタを剥がせる程度の硬さを有し、かつ、ノズル6の先端を傷つけない(削らない)程度の硬さ(柔らかさ)であることが好ましい。
また、凹凸部14は、ノズル6を擦り付けた際に、ノズル6で大きな静電気が発生しないように導電性の高い材質であることが好ましい。例えば、凹凸部14の材質としては、柔らかい金属である真鍮が好ましい。なお、真鍮は、合金であり、その組成により適切な硬さとしたものを用いることが好ましい。また、上述のようにノズル6からスパッタを落とすことが可能で、ノズル6を傷つけ難い硬さを有する金属(合金含む)ならば、真鍮以外の金属であってもよい。
平面部15は、円板状の部材で上面が平面とされている。平面部15は、ノズル6の清掃終了後にノズル6を接触させて、ノズル6の静電気を除くために形成されており、導電性の高い材質からなることが好ましく、例えば、金属が用いられる。なお、凹凸部14と平面部15とを同じ材質としてもよい。
ばね16は、例えば、コイルスプリングであり、ベース部11の背面(下面)に複数配置されるとともに、たとえば、レーザ加工機のノズル清掃装置10の設置位置と、ベース部11との間に配置される。このばね16によって、ベース部11、樹脂ブラシ部13、凹凸部14、平面部15を含むノズル清掃装置本体が、ノズル6から離れる方向に移動自在に支持されるとともに、ノズル6に向う方向に付勢されている。
このばね16は、ノズル清掃装置10の例えば凹凸部14の上面にノズル6の先端部を接触させる際に、誤作動や誤操作や設定ミス等により、ノズル6が下がりすぎたような場合に、ノズル清掃装置本体がばね16の付勢力に抗して下側に移動すること、すなわちばね16が緩衝材として作用することにより、ノズル6の損傷および変形や、加工ヘッド5の駆動機構に悪影響を及ぼすのを防止するようになっている。
また、ばね16が緩衝材として作用することによって、ノズル6の先端を凹凸部14の表面に擦り付ける際に、ノズル6の先端の高さの位置合わせの精度が高くなくとも、上述のようにノズル6を損傷させることがない。また、ばね16の付勢力によりノズル6に凹凸部14の表面を押し付けた状態とすることができ、ノズル6先端のスパッタ等を落とし易くなる。また、ばね16は、上述の静電気を逃がすために導電性であることが好ましく、また、ばね16の取り付け位置は、アースできる状態となっている必要があり、例えば、金属で形成されていることが好ましい。
次に、このようなノズル清掃装置10を用いたノズル6の清掃方法を説明する。
ノズル清掃装置10は、例えば、レーザ加工機のワークの加工の邪魔にならない位置で、かつ、加工ヘッド5(ノズル6)が移動可能な位置に上述のばね16により固定されている。
レーザ加工機の加工ヘッド5の移動機構を用いて、ノズル6を移動し、図2に示すようにノズル清掃装置10の凹凸部14と上下に重なる位置にノズル6を配置する。次いで、ノズル6を下降させることにより、ノズル6の先端面を凹凸部14の表面に接触させる。次いで、円環状の凹凸部14に沿ってノズル6を周回移動させる。すなわち、ノズル6を円板状のベース部11の中心(凹凸部14の中心)として円運動させる。この際にノズル6の先端開口(中心孔)からアシストガスを噴出させる。
これにより、ノズル6の先端面が滑らかな波状の凹凸部14の表面に擦り付けられて、ノズル6の先端面に付着したスパッタおよび粉塵等の付着物が剥がし落とされる。
また、凹凸部14は滑らかな波状であり、かつ、比較的柔らかい真鍮等の金属からなるので、ノズル6の先端が傷つくのを防止するとともに、ノズル6先端が削られるのを抑制することができる。
また、ノズル6の先端を円環状の凹凸部14に接触させた状態で、樹脂ブラシ部13の樹脂ブラシ12がノズル6の外周面に接触するようになっており、ノズル6を円運動させることによって、相対的に樹脂ブラシ12がノズル6の外周面を擦ることになり、ノズル6外周面に付着したスパッタや粉塵等の付着物が剥がし落とされる。
この際に、樹脂ブラシ12がノズル6の外周面を擦ることによって、ノズル6と樹脂ブラシ12との間に静電気が生じる。
また、ノズル6が導電性を有する金属製の凹凸部14に接触しているので、静電気が溜まるのが防止される。
ノズル6を円運動させる清掃動作を終了させた後に、ノズル6に静電気が残らないように、図6に示すように、ノズル6を移動させて、ノズル6の先端を金属製の平面部15の平面である上面に接触させた後に、ノズル6を上昇させてノズル6をノズル清掃装置10から所定位置に移動させ、ノズル6の清掃を終了する。
このノズル清掃装置にあっては、ノズル6の先端を滑らかな波状の凹凸に擦り付けることによって、清掃するので、金属ブラシを用いた場合よりも、ノズル6が削られるのを抑制することができる。これにより、ノズル6の先端が削られるのを極力抑制し、ノズル6の寿命を延長させることができる。また、ノズル6が削られることによる変形で、加工不良が生じるようなことも抑制することができる。
清掃中にノズル6の先端からアシストガスを噴出させることによって、ノズル6先端付近の剥がされたスパッタや粉塵等の異物を吹き飛ばし、ノズル6と凹凸部14との間に異物を挟み込んで、異物によりノズル6先端が傷ついたり削られたりするのを防止できる。
また、凹凸部14の表面は、金属ブラシのように変形して高さ位置が変化する可能性が低く、高さ位置が変化することによって、ノズル6先端の清掃ができなくなったり、清掃不良が生じるのを抑制できる。
また、金属ブラシが変形して高さ位置が変化して、金属ブラシにノズル6が接触しなかった場合のように、樹脂ブラシ12で擦られることにより生じた静電気が溜まってしまうのを、上述のようにノズル6の先端を高さ位置がほとんど変化しない凹凸部14の上面(表面)に確実に接触させることによって防止することができる。
さらに、樹脂ブラシ12による清掃終了後に、樹脂ブラシ12から離れるように、円環状の樹脂ブラシ部13の中央に移動して、金属製の平面部15にノズル6の先端部を接触させることによって、静電気を確実に逃がすことができる。
このようにノズル6に静電気が溜まるのを防止することによって、レーザ加工機の倣い機能に誤作動が生じるのを防止することができる。
また、ノズル6が剥がされた付着物は、従来のように金属ブラシの隙間に入り込むことなく、ベース部11上に落ちることになる。上述のようにノズル6からはアシストガスが噴出されているので、凹凸部14の表面のノズル6が移動する部分およびその近傍では、ノズル6から剥がされた異物が吹き飛ばされ、ノズル6と凹凸部14との間に入り込まないようにされている。
清掃後に、ベース部11上にノズル6から剥がされた異物の一部が残るが、エアーブロー等により容易に除去することができる。
また、プログラムの設定ミス等により、万が一、ノズル6がノズル清掃装置10のベース部11の表面高さ位置よりも、比較的大きく下側に移動してしまうようなことがあっても、ノズル清掃装置10は、ばね16により上下動自在に支持されており、ノズル清掃装置10が下側に移動することによって、ノズル6の破損や変形を防止することができる。
なお、ベース部11を円板状の平面部15の基部15aと、その周囲の円環状の凹凸部14の基部14aと、さらにその周囲の円環状の樹脂ブラシ部13の基部13aとを組み合わせて円板状としたが、ベース部11を一つの円板状に形成するとともに、凹凸部14の部分に円環状の溝部を設け、この溝部に凹凸部14を嵌め込むような構造であっても良いし、全体を凹凸部14と同じ材質で形成し、外周部分に樹脂ブラシ12を植毛し、その内側の部分の表面に波状の凹凸を円環状に設け、それより内側の表面を平面とするようにしてもよい。
また、ノズル6を固定して、ノズル清掃装置10を回転させてもよい。この場合に、ノズル6とノズル清掃装置10との相対的な動きが、ノズル6を円運動させた場合と同様になるようにする。例えば、ノズル6を凹凸部14の表面に接触させた状態で、円環状の凹凸部14の中心を回転中心として、ノズル清掃装置10を回転させるようにしてもよい。また、この場合に、ノズル清掃装置10を直接回転するのではなく、回転駆動される回転体とノズル清掃装置10本体との間にばね16が配置されていることが好ましい。
6 ノズル
10 ノズル清掃装置
12 樹脂ブラシ
13 樹脂ブラシ部
14 凹凸部
15 平面部
16 ばね(付勢手段)

Claims (3)

  1. レーザ等のビームにより被加工物を加工する際に、レーザ等のビームを照射するノズルに付着する付着物を前記ノズルから除去するためのノズル清掃装置であって、
    表面に滑らかに高さが変化する凹凸が形成されている環状の金属製凹凸部と、この凹凸部に沿って環状に樹脂ブラシが設けられている樹脂ブラシ部とを備え、前記ノズルの先端を前記凹凸部の表面に接触させるとともに前記ノズルの外周面を前記樹脂ブラシに接触させた状態で、前記ノズルを、前記凹凸部に対して相対的に、環状の前記凹凸部に沿って周回移動させることにより前記ノズルが清掃されることを特徴とするノズル清掃装置。
  2. 前記ノズルの先端面に当接可能な平面を有する導電性の平面部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のノズル清掃装置。
  3. 前記凹凸部および前記樹脂ブラシ部を備えるノズル清掃装置本体を前記ノズルから離れる方向に移動自在に支持するとともに、前記ノズル清掃装置本体を前記ノズル側に向って付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のノズル清掃装置。
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