JP7208335B1 - 宇宙空間の真空環境を用いた部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】宇宙ステーションや人工衛星などの太陽電池や宇宙太陽光発電用の太陽電池が故障などをして宇宙空間の宇宙ステーションで半導体や電極材料など原材料や基板等から太陽電池を製造して現地調達したいことがある。宇宙空間にある閉鎖系の基地等で溶剤に溶かした原料を用いて薄膜型の太陽電池を作る場合に溶剤プロセスは使用しにくい。【解決手段】宇宙空間の備える真空を用い蒸着を行う。また蒸着プロセスに関して蒸着ノズルが記録面とクリーニング部を横切りループ形状に沿って走査する方法を備える出力装置を用いる。プリンタはドライプロセスとウェットプロセスに用いることができ、限られた材料と、宇宙構造物等の限られたスペースの中で高速に利用することができる。【選択図】なし

Description

(※本願は原出願である特願2021-127019に関して宇宙空間の備える真空を太陽電池もしくは真空プロセスが必要な電子部品製造に用いるとの記述部分を基に分割出願したものである。また原出願の出力装置を宇宙空間で用いて太陽電池を含む電子部品を製造する事についても請求の範囲とに記載した。)
本発明は、プリンタの印刷ヘッドの走査方法に関するものである。また前記走査方法を用いた印刷装置や加工装置といった出力装置に関するものである。
コンピュータの出力装置の中でオンデマンドに記録紙やメディア・記録面の望みの位置にインクや材料を吐出しメディア(記録紙または記録材)に加工を行う印刷装置・塗布装置・吐出装置やレーザー加工装置などがある。
前記装置はコンピュータ端末により制御され2次元または3次元のある場所にインク材料やレーザーなどによる加工又は処理を行い、2次元の画像や文章をイメージとして形成し、3次元の立体を造形する。
プリンタあるいはプロッタやマシニングセンタといった出力機械は2次元または3次元の望みの位置に材料を配置又は材料への加工処理を行う機械である。
インクジェットプリンタにおいてはインクジェットプリントヘッドのノズルからインクを吐出し、印刷したいメディアにインクを付着させ乾燥もしくは反応・硬化・接着させインクを定着させる。
インクジェットプリンタはインクの材料・種類に対応したプリントヘッドのノズルを備えることで複数種類のインクを記録面に吐出し配置でき、カラーイメージの印刷に適しており、文章の印刷やカラー画像の印刷用プリンタとして実用されている。
また2次元に印刷し堆積させた記録面のインク材料の上に、高さ方向にさらなるイメージを印刷し堆積させていくことで3次元の立体を造形することも可能になり、インクジェット方式の3次元プリンタ(3Dプリンタ)が実用に供されている。
2次元プリンタ(2Dプリンタ、従来のプリンタ)を応用し3次元プリンタ(3Dプリンタ)の用途に利用することが行われている。
3次元プリンタはインクを印刷して積層するときに、インクを定着後にローラーなどで圧縮し堆積させるか、記録紙の代わりに粉体や紙を供給しインクを定着させローラー等でならす工程を経て高さ方向へ積層を行い造形する。
一方2次元プリンタは3次元用途への応用のほかに特殊なインクやメディアへの記録用途や高速印刷用途への利用が行われている。
オンデマンド印刷用の文章書籍やポスターといった紙に対し印刷する用途のほか、防火材料で出来たフィルムに専用のインクを用いてプリントし看板や広告に利用され、繊維製品の着色や捺染、製品への印字・印刷用途、製品の試作の為のオンデマンド印刷、プロトタイピングに利用される。
プリンテッドエレクトロニクス分野においては電子部品の製造に用い、塗布工程で液体材料を基板に塗布する場合にも用いられる。有機半導体、無機半導体、ハイブリッド材料、合成金属材料、導電性高分子、電極材料、金属粒子材料、インクジェットプリンタ素子電子部品材料、レジストなど機能性素材を塗布・定着する用途に検討されている。
前述の各分野では印刷速度が速いことが好ましい。
印刷速度を向上する既知の取り組みの一つとしてインクジェットプリンタの分野ではシリアルプリンタに対するラインプリンタの開発がある。
実用のインクジェットプリンタは多くが、シリアルプリンタ(解説例、https://www.jfpi.or.jp/webyogo/index.php?term=1165)であり、記録ヘッドが記録紙の送り方向(縦方向)に対して垂直方向(横方向)に移動を繰り返し記録を行うマルチパス方式の為、記録ヘッドを繰り返し移動させ印刷を行う必要があり、印刷に時間を要する場合があった。
シリアルプリンタでは記録ヘッドを大規模化(ノズル数Nzの増大)・高速化(ノズル駆動速度fの増大)させることでヘッドの処理力を高め印刷速度を高速化する方法がとられる。(これは既知の事で、例えば非特許文献1の222ページには、シリアルプリンタのスピードファクターSFについて記述されている。)
例えば記録ヘッドに搭載されたノズル数を増やすことがあり、ノズル数を増やすために、ノズルの作りこまれた記録ヘッド素子をスタガ配列などで複数連結させシリアルプリンタの記録ヘッドに搭載することで記録ヘッドを大規模化し印刷速度を向上させる既知の手法がある。
記録ヘッドを大規模化し質量を増やす場合はヘッドを支持し駆動する機構も大型化する。大型化したヘッドを動かす速度には限界がある。
またヘッド素子をプリントヘッドに組付ける個数が増えることで、素子の位置や水平を取り吐出等を調整する必要も生じる。ヘッドに多くの素子を組付けている場合には故障したヘッド素子の取りつけと吐出の調整は時として労力を要する。
発明者の個人的な意見として大型化していったスタガ配列ヘッドは巨大化するとクリーニング部(キャップする部分を兼ねる)のフットプリントも巨大化する。
ヘッドの取り付けに関連し、インクジェット方式の内、サーマルインクジェットを用いる産業用プリンタでは、半導体製造技術で多く製造されるシリアルプリンタのサーマルインクジェット式ヘッド素子ないしは素子が作りこまれたプリントヘッドを製造でき、回復できないノズル抜けが生じた際にはプリントヘッドごと交換することで保守の労力やメンテナンスコストの低減、ヘッド調整のダウンタイム時間の低減を行うこともありうる。
さて、シリアルプリンタの印刷速度の問題を改善するため、複数の記録ヘッド素子のノズルを記録紙の送り方向(縦方向、副走査方向)に対して垂直方向(横方向)に直線状(1次元状)に並べたラインプリンタのラインヘッド(https://www.epson.jp/osirase/2017/170202_4.htm)が記録ヘッドとして用いられている。
特許文献1から4は既報のラインプリンタの特許文献例である。ラインプリンタは印刷時に記録面または記録紙が供給された際の記録ヘッドの移動が一回のみの(記録ヘッドが固定され記録面が移動する)シングルパス方式である。
ラインプリンタでは記録紙を送り出すと同時に記録紙の記録幅に配置された記録ヘッドによる印刷が行われる。そして記録紙が記録ヘッドの下を通るだけで印刷が行われるので、オフセット印刷と同じく、止まることなくメディアを送り出して印刷することが可能である。
ここで、ラインヘッドもシリアルプリンタの記録ヘッドと同じく望みの処理能力となるノズル数を増やすなどして吐出性能を持つ必要があり、消費者としては低速なラインヘッドよりも高速なシリアルヘッドでもよい事に留意する事が必要かもしれない。
ラインヘッドや本発明で示す方式はプリントしていないときのヘッドのクリーニング機構、キャッピング機構や、大型ヘッドの保守等の問題から、家庭用よりは事業所用で、プリンタが常時稼働される用途が好ましいかもしれない。
さて、実用のラインヘッドではシリアルプリンタで利用できるインクジェットヘッドノズル部に対するクリーニング機構が利用できない、又は利用に制限があるという課題があった。
ラインヘッドは印刷時に稼働する記録ヘッドをクリーニングする事が困難である。クリーニングする際には印刷時に印刷を中断してラインヘッドを記録面から退避などしてクリーニングさせる必要があり、中断することで印刷時間が伸びてしまう。
これはスピードファクターSFの視点で考えるとメンテナンス時間Tmやその他時間Xを増加させている。
そこで印刷を中断しないようにするため2組以上のラインヘッドを備えさせプリントに用いないヘッドをクリーニングする方式もある。
このようにラインヘッドではクリーニング対策が既知の課題である。
また、ヘッド素子をライン状に連結させ、ある位置で固定して印刷に用いる場合にはノズルの位置が固定されてしまい、クリーニングでは回復できないノズルが生じる(ノズル抜けが発生する)という課題もあった。
シリアルプリンタではマルチパスによる印刷を行い、プリントヘッドの持つ吐出の不具合や各ノズルの偏りを複数回の走査に分けて画像上で目立たなくすることができるが、前記ラインヘッドのシングルパス方式ではノズル抜けなどは目立ってしまう。
これは画像であれば部分的な画像の欠陥、3Dプリンタであれば造形の失敗、電子部品であれば製造失敗につながるので避ける必要がある。
3次元物体を印刷する際には積層に時間をかけており、ノズルをクリーニング出来ないことで生じたノズル抜けが造形を失敗させてしまうと、材料と「時間」を無駄にしてしまう。
そこでクリーニングをしながらラインプリンタのように印刷できる方式を発明者は求めようとした。
特開2002-273878号公報 特開2011-016316号公報 特許第5857205号公報 国際公開第2017/013847号
日本画像学会 編、藤井雅彦 監修 、シリーズ「デジタルプリンタ技術」インクジェット 2008年 ISBN 978-4-501-62340-1
解決しようとする課題は、2次元及び3次元の印刷用に間欠なくノズルをクリーニングできるラインヘッドないしラインヘッドに相当する記録ヘッドが利用できない点である。
そしてラインプリンタの様にシングルパスで印刷しつつシリアルプリンタの様に印刷時にクリーニングがしやすい記録ヘッドがないことが課題であった
前記課題は、特に3次元プリンタといった長時間動作するプリンタにおいてラインヘッドを用いるときにクリーニングを印刷中に行える機構がないという事であり、2次元プリンタにおいても産業用製品のオンデマンド製造時に長時間ノズルを稼働させる場合に3Dプリンタと同様の問題を生じうるので、
印刷動作中にクリーニング出来る機構がラインプリンタのように動作するプリンタにあると好ましい。
本発明では課題解決の手段として、図1や図1AA、1AB、1AC、図2Cのようなプリンタの走査方法模式図と、図5Aや図5Aの場合のインクジェットまたは付加製造法のノズルを備えるプリンタの説明図と、図5Eのようなレーザー加工機の説明図を用いて説明を行う。
本発明は課題に対し、本発明は図1AAや図2Cに記載の説明図のように、記録紙2または記録面2を横切りつつクリーニング部3を通り再度記録面2を横切る回転もしくはループする軌道(ここで軌道が円軌道の場合は100や100A、オーバルトラック状の軌道は100Rや、4R)を描く(ノズル10,100NZ)あるいはノズル列100を記録ヘッド1に備え、
前記記録ヘッド1のノズルが回転またはループする軌道(100,100A,100R,4R)に記録面2とクリーニング機構3を配置して備え、
前記ノズルに材料吐出ノズル(インクジェットノズル、ディスペンサーノズル、蒸着ガス照射ノズル、付加製造法を用いるノズル)もしくはレーザーノズル(レーザー加工により木材・樹脂・電極膜を加熱し削り除去するレーザー加工ノズル、除去加工法を用いるノズル)を用いて、
前記ノズルが図5Aや図5Dに記載するように記録面2を横切ったあとクリーニング部3を通過し再度記録面2を横切ってクリーニング部3を通過してを繰り返す走査を行い、印刷・加工とクリーニングを交互に行うことの出来るノズルの走査経路を備えることを主要な特徴とする。
なお、図2AAや図2Aに記載のように、記録ヘッドのノズルが描く軌道は記録面を横切り通過し、記録ヘッドの軌道が通過する記録面の両脇または記録面の近傍に1つ以上備えてもよく、プリンタにはクリーニング部3が1つ以上設けられたクリーニング部を通過することを特徴とする。
図1、図1A、図2A、図2AA、図2C、図3B、図5A、図5B、図5Dは本発明の代表的な説明図である。
本発明はインクジェットノズルやFDM方式または付加製造法(Aadditive manufacturing法、AM法)のノズルを備える装置で用いられ、本装置は1つ以上のノズルをプリントヘッドに備える。前記ノズルはFDM方式に類似のAM法による3Dプリントや、インクジェット方式の二次元および三次元の印刷に用いる。
<電子部品製造>
また電子部品等製造プロセスにおいても本願の方法や装置を用い材料を堆積させ製膜する用途で用いることを意図する。
電子部品プロセスに関連してノズルをAM法で用いる方式でなくレーザーノズルなど切削・除去加工を行うノズルを備えさせ、電子部品製造時に製膜した部分をレーザー加工により切り分け切除し、電極のパターニングに用いることを意図している。
特に太陽電池製造プロセスなど大面積にわたり製膜とパターニングが必要な部品に適応することを意図している。
記録ヘッドのノズルが描く軌道は具体例として円や長円や楕円であり、特に円であるときはノズルが円状に並ぶように配置して固定し、その固定された円状のノズル列をもつプリントヘッドを外部もしくはプリントヘッドに備えるモータにより回転させ、記録面を横切る円状の軌道を描くノズル列からインクを吐出し印刷を行う。
インクといった材料を吐出するほかに加工素子をノズルの代わりに配置すれば加工も行うことができる。
本発明では図1ACや図5Aに示すように、ノズルが1つならばノズルを円型ヘッド1の円周側に単体で1つ備えさせ、前記ヘッド1を回転(または移動)させ、記録面を横切る円状の軌道100Cを描くノズル100NZからインク12を記録面2へ吐出し印刷を行う。そしてノズルは吐出動作後にクリーニング部3を通過しクリーニングされ、再度記録面の上に移動し吐出してといった吐出とクリーニング動作を繰り返す。
本発明では図1Aや図1AAや図1ABに示すように、ノズルが1つ(100NZの時)ではなく2や3を超えて複数個のノズルをヘッド1にノズル列100のように備える時、プリントヘッド1を外部もしくはプリントヘッドに備えるモーターにより回転させ、記録面を横切る円状の軌道を描く複数のノズル(ノズル列100)からインク12を記録面2へ吐出し印刷を行うとともに印刷中もクリーニング部3をノズルが通過しクリーニングを行い、吐出とクリーニング動作を繰り返す。
図2C及び図5D に示すように、記憶ヘッドの軌道は円状の他には長円状(楕円状、オーバルトラック状)であってもよく、ノズルは軌道(4R、100R)上に1つ以上を配置し可動式にして、ノズル100NZを列車(カー、キャリア、キャリッジ)のように見立ててが長円状に並ぶようレールなどの軌道に配置し、ノズルを備えたカーをある原点位置から記録面を横切りクリーニング部を経て再度原点と記録面を横切り連続して印刷できるよう移動させ、ノズルは記録面を横切るときに印刷や加工を行う。この場合もノズルでは吐出動作とクリーニング動作を主走査を続けることで交互に実行される。
本発明のヘッドにはインクジェット方式のみならず3Dプリンタに見られる材料を押し出してノズルから吐出する方式(付加製造法、FDM方式)や、レーザー加工機における材料を加工する照射部(照射用レーザーノズル部)を備えたレーザー照射方式を用いてよい。
記録ヘッドはインクジェット方式のノズルを複数備えていてもよいしFDM(Fused Deposition Modeling/熱溶解積層方式)方式の材料吐出用ノズルを複数備えていてもよい。
既知の付加製造法にて用いられるノズルから材料を押し出す方式のノズルであればよい。
熱溶解していない材料(常温域で流動性を持つ材料)、例えば食品ペースト(クッキー生地やチョコレートペーストなどペースト状の製菓材料、製パン材料、生地材料など)、あるいは陶器や土器、建材などの無機素材/有機素材ペーストにより製造できる品目に本発明の走査方法を利用してよい。
本発明の走査方法を利用し記録面に生物由来の材料を吐出させるようしてもよく、例えば農業機械の用途で種子を吐出できるノズルの直径を備えたノズルから吐出させてもよい。
プリントヘッドにインクジェットノズルと食品材料用押出ノズルを備え、食品ペーストを押出ノズルで積層し、食品に食品着色料で印刷を施しオンデマンドな食品を出力してもよい。
本願では機械部品や電子部品を出力してもよい。本発明では大気圧下のみならず真空下でも動作させてもよい。真空下もしくは真空の宇宙空間で電子部品の材料を本発明のスキャン方法で材料吐出ノズルを持つヘッドを走査させ記録面の基板に堆積させてもよい。
<宇宙空間での利用と宇宙での電子部品や建築物構造物の出力>
本発明の方式は大気圧下のみならず、宇宙空間の無重力かつ真空下で動作させてもよい。
宇宙空間で用いる場合はヘッド1の回転を静止または打ち消す機構を備えてもよい。本願はシリアルプリンタのように左右に質量を振る運動は少ないが回転する運動が多い。
<●宇宙空間で打ち上げられた材料や基板を用いて製造される太陽電池>
宇宙空間は地上よりも高い真空であるので(地上のようにターボ分子ポンプ等を使わなくとも宇宙空間は真空になっているので)、真空プロセスを伴う一部の太陽電池や金属部品の製造(宇宙用部品・製品の出力)を宇宙ステーションなど基地のその場で行うメリットが宇宙にはあるかもしれない。
発明者個人の意見として、地上でフィルム型の太陽電池を製造し宇宙空間に打ち上げる場合と、宇宙にフィルム材料と電極や半導体など原材料を地上から宇宙へ打ち上げたのち宇宙空間のその場で宇宙の備える真空を用い太陽電池を製造する場合を比べると、
後者の原材料を打ち上げたのち宇宙空間のその場で宇宙の持つ真空を用い太陽電池を製造する場合のほうが真空ポンプの利用が少ないか不要になる可能性がある。
後者の場合は宇宙空間の備える真空を用いて蒸着などの材料を基板に吐出・噴出・照射・成膜・堆積させる真空プロセスをもつ太陽電池製造装置が必要になる。
<宇宙空間で真空ポンプのない真空プロセスにより太陽電池を製造とき>
宇宙ステーションや人工衛星などの太陽電池や宇宙太陽光発電用の太陽電池が故障などをして宇宙空間の宇宙ステーションで半導体や電極材料など原材料や基板等から太陽電池を製造して現地調達したいことがあるかもしれない。
例として地上から打ち上げた原材料や部品、基板を宇宙空間の真空環境を用いてオンデマンドに太陽電池を製造したいとき、
宇宙空間に太陽電池製造に用いる蒸着装置や、蒸着装置の原理で原子や分子を蒸気化し蒸着や昇華を行い金属電極や透明電極、無機半導体・有機半導体膜の成膜、半導体膜へのドーピングなど不純物の吐出打ち込み処理を行う装置(ここでは製造のための出力装置)を、地上で太陽電池製造時に真空プロセスに用いる真空槽を真空引きするポンプ(ターボ分子ポンプや油拡散ポンプといった真空ポンプ)を用いずに、宇宙空間の備える真空を太陽電池製造に利用して太陽電池を製造してよい。
地上の真空槽と宇宙空間では真空度を同じようにできたとしても、宇宙空間には半導体部品製造に悪影響を与える粒子が存在または飛行している恐れがあるので前記粒子の影響を遮る装置が製造プロセスに備えられていてもよい。
たとえば有機太陽電池の電極の蒸着などで真空槽の真空度を測定する電離真空計などから生じうる粒子等による有機半導体膜への影響を下げる機構を宇宙空間の真空を用いる製造装置に備えていてもよい。
真空中に除去したい粒子が電荷を帯びた粒子の場合、電場や磁場による粒子の除去が利用されうる。前記の製造を行う装置に物理的に衝突する微小なデブリがあるときは障壁などを設置して製造を行う装置へのデブリの衝突を防ぐ。ガンマ線やエックス線など光子の場合は密度の高い金属の障壁で遮蔽する。
<宇宙空間でのオンデマンド出力装置>
宇宙空間では前記の製造装置として利用できるスペースや質量が限られているかもしれない。そこで本願では前記の製造装置に本願の主張する特徴を持つプリンタ8を用いてもよい。
本願の特徴は、記録面2に材料吐出や材料の噴射、材料流体・材料ガス流体(蒸着プロセスや昇華プロセスにおける蒸発した粒子)の吐出を行う際に、吐出動作中においてもノズルクリーニングを行うことができる特性を持っていることであり、宇宙空間において太陽電池(プリンタ8により印刷プロセスに類似してロールツーロール製造を行うことを意図する、宇宙空間での真空を応用したフィルム型太陽電池)といった電子部品や宇宙用の構造物あるいは立体の製品・部品の造形を行うことに利用できうる。
前記装置及び前記方法により製造されたフィルム状(フィルム型)太陽電池は宇宙ステーション等宇宙構造物や宇宙太陽光発電に用いてもよい。
大気圧下または真空下でフィルム用太陽電池のように印刷プロセス(インクジェット印刷、ロールツーロールプロセス)に近い製造工程を持つキャパシタ(電解コンデンサ、セラミックコンデンサ)やピエゾアクチュエータ、二次電池(電解液式もしくは固体電解質式のリチウムイオン電池)といった素子が製造するときに大面積のフィルムや電極箔等の基板が投入され加工されていく電子部品の製造に本願のプリンタ8を用いてよい。
真空下では大気下と比べ酸素や窒素が実質存在しないので金属の焼結時に酸化などが起こらないことが期待できる。
本願ではプリンタ8のヘッド1にレーザーノズルと金属粒子(チタンを含む)を含む流体を吐出する吐出ノズルを備えさせ金属粉末を記録面2に吐出堆積しながら順次レーザーノズルより金属粒子を宇宙の備える真空下で焼結させ金属製の部品などを造形できる。
吐出ノズルの代わりに金属粉末を記録面2に供給し、ローラ等で積層厚さごとにならしレーザーノズルでレーザーを照射し焼結してもよい。金属粉末にかかわらず樹脂粉末も同様である。
<本発明のプリンタの接続例>
本発明は記録ヘッド1のノズル(複数ノズル列100、単体ノズル100NZ)が描く回転またはループする軌道(100、100C、100R、4R)に記録面2とクリーニング機構3を備えることを主要な特徴とするため、
ヘッド1に材料供給する吐出材料と材料供給経路(インクサブタンク11,インク供給路111、インク供給路112,インクタンク113、材料押出ポンプ110PP、ポンプ駆動回路1FDP)と、
ヘッド1に搭載された材料の吐出をノズル(10,100NZ)及びノズルのアクチュエータ100VA及びノズル駆動回路1FDNで制御する信号を送受信する経路(1WL、6WL)と、
ヘッド1を動作させる動力・電力を供給する経路(1PU、6P)が必要となる。
簡単な構成として図5Aから図5Fに1ノズルを備える場合の説明図を記載する。
<電力とデータの蓄積部>
本発明の用途は業務用に近いため停電にあってもプリンタが一時停止するまでに区切りの良い所まで動作することが求められるかもしれない。
そこでプリントヘッド1に蓄電装置1PUC(二次電池、キャパシタ)を備えて一時停電等による電力の変動を平滑化する手段を備えることが強く望ましい。
またヘッド1の1PUCに加えてプリンタ本体8に蓄電装置を備えてもよい。
またヘッド1にはプリンタ本体から通信により送られた印刷データや制御データなどを記録し蓄えプールする記憶装置1CU0(メモリ。例としてSRAM、DRAMなど揮発性メモリ、フラッシュメモリなど不揮発性メモリ)を備えることが強く望ましい。図5Cに示すようにコントローラー間で通信を行いデータを蓄える。
不揮発性メモリの場合、プリントデータをヘッド1に記憶させたのち電源が無くてもデータを記録でき、例えば印刷データがプロトタイプ兼オンデマンド製造用データであるとき、ヘッド1の不揮発メモリに記録させたデータでプロトタイプとしてプリンタで出力したのち、問題が無ければそのままデータを再度ロードせず(印刷データのコントローラー間での通信・移動・複製時間を削減して)オンデマンドに製品製造に移行できる。
不揮発性メモリが高速で大容量かつ書換可能回数が低くないものが必要である。一般に2021年時点で流通している不揮発メモリとしてフラッシュメモリがある。(他に強誘電体メモリなど読み書き速度や読み書き可能回数がフラッシュメモリよりも優れる記憶素子も存在する)
コストや動作速度・記憶容量の兼ね合いからコンピュータのメインメモリとして用いられるDRAMや中央演算装置CPUのキャッシュメモリとして内蔵される高速なSRAMをヘッド1に搭載する場合も考えられる。
<ヘッドへの吐出材料輸送>
回転するヘッド1に対し、吐出材料を供給する場合は流体ジョイント111(液体、気体、プラズマを含む)を用いればよく、単一の材料(単色)の場合は単色に対応したロータリージョイントを用いる。複数の材料(多色)の場合は対応するロータリージョイント111を用いる。
ロータリージョイント111を用いないときもヘッド1に単一もしくは複数の材料を供給できるよう対応する。図1BEのように対向するインク供給機構を設ける。
インクを供給する方法については大気圧下、真空下でそれぞれに対応した方式をとることができる。真空下では配管を備えるロータリージョイントを用いることもできる。宇宙空間の無重力かつ真空下でも動作させる場合には流体を搬送するポンプやジョイントも変更する必要がある。
<ヘッドへの吐出信号通信>
吐出信号は非接触式の無線と接触式の有線を用いてヘッド1に伝えてよい。本発明では非接触式の通信方法を利用できることを重要な特徴とする。
回転するヘッド1にスリップリング等の接触式の方法でデータを伝える場合、スリップリングの稼働寿命やコストや通信の安定性を考慮する必要が生じる。
そこで本発明では回転もしくは移動するプリントヘッド1とプリンタ本体との通信方式は接触式通信ではなく非接触式通信を用いる事が好ましい。本発明で非接触通信の具体例は無線通信と光通信である。図5Aや図5Dでは1WL、6WLが前記非接触通信部に該当する。
無線通信には電波によるものと音波によるものがある。本発明では通信容量が印刷データ量に対し充足していればよい。既存の技術では無線通信の内、電波を用いることが出来る。
<補足>
先に述べたように本発明をインクジェット法を用い大面積、高解像度な3Dプリンタにもちいる場合、造形に必要なドット数が多くなることでデータ量が増大し、前記大容量のデータ転送をスリップリングで実現する必要が生じかねない。
本発明で第一に主張する走査方法とデータ通信にスリップリングを用いたプリンタを作ることも不可能ではない。しかしスリップリングには摩耗(接触によるブラシの摩耗)による寿命が存在することから本発明では非接触通信を用いる事が好ましい。スリップリングの寿命や価格、通信の高速性・安定性が解決される場合、該スリップリングは本発明に利用できうる。
本発明はプリンタとヘッド1との通信および電力供給、特に電力の供給にスリップリングの利用を認めないわけではない。プリンタとヘッドとの通信は非接触方式を用いるが、プリンタからヘッドへの電力の給電はスリップリングや端子を接触させる接触式を利用できる。接触式通信を使う場合考慮する点がある。
本発明では無線を用いたデータ転送と接点を用いた電力給電を組み合わせてヘッドを動作させる。プリンタ本体(プリンタコントローラ6)から接触式の電力供給をプリントヘッド1に行う場合には電力の平滑化を行う蓄電装置1PUCを備えさせることを特徴とする。
さて、本発明ではプリントヘッドとプリンタ本体との通信方式に関しては、3次元プリンタや大面積かつ高速な2次元イメージのデータ出力を行うために、大容量のデータ通信形式が取れる事が望ましく、無線については極超短波やマイクロ波より波長が小さく高周波数方向の電波と、赤外から可視光および紫外線による光通信を含む。
電波を用いる場合はプリントヘッドとプリンターの本体にそれぞれアンテナを備える。光通信を行う場合は光子のやり取りが行えるようプリントヘッドとプリンターの本体にそれぞれ光子を放出する素子と光子を受け取り信号を生成するディテクタを備える。具体例として光の放出にはLEDやレーザーダイオードを用い、光の検出にはフォトダイオードを用いる。
(本発明での電波は次の帯域である。超長波、長波、中波、短波、超短波、極超短波、マイクロ波、ミリ波、サブミリ波。)
本発明の記録ヘッド1と印刷方式を備えたプリンタ8は、ラインプリンタの利点を持ちノズルを多く持たせ、そのノズルを記録面を横切るように回転させることでマルチパスの様に記録面をスキャンさせ記録させつつ記録ヘッド1のノズル(10,100,100A,100B,100NZ)は記録面2とクリーニング部3を巡回することで印刷とクリーニングを交互に行うことができ、印刷の高速化とノズルのメンテナンス性を両立できるという利点がある。
図1Aでは円状のプリントヘッド1の下半分の円弧にあるノズル列100にて印刷を行うが、図2AAに示すようにノズル列100の下半分と上半分の両方の円弧にあるノズル列を用い、クリーニング3も記録面2に対し左右両側に設けてもよい(図2Aの下の図もしくは図2AAのようにクリーニング部を左右に備えていてもよい)。
発明者の個人的な意見として、ノズル列を上下2列(図2AAの右側面図のように)用いることでスピードファクターSFのキャリッジ操作数Crを片方向時の2から双方向時の1に低下させ、速度を2倍にできうる。
3次元プリンタにおいて造形物を造形する際に連続して印刷を行うことから印刷途中でのノズル不良による造形物の不良を本発明の方式によりノズルクリーニングを行い防ぐことができる。
そして3次元プリンタによる造形物やオンデマンド印刷、繊維製品、産業製品、電子部品製品に関する製品製造時のノズル不良と印刷不良の抑制に貢献する。
3次元プリンタにおいてノズルクリーニングの実行時に印刷を中止しクリーニングに時間を取られないようにするために、印刷とクリーニングを同時に行うことが可能になり印刷時間の低減に貢献する。
<注釈>
本発明はラインプリンタのようにノズルを多く搭載させ印刷の高速化を意図したものであったが、
それに付随してノズルクリーニングを行う場合にはノズルを随時クリーニングすることを行わせたことにより、
ノズルクリーニングが不足している場合のノズル不良による造形ミス・印刷ミスを予防できるよう、クリーニングを印刷動作中に行えるようにすることを意図している。
図1は記録面を横切り回転もしくはループする記録ヘッドを持つプリンタの説明図である。(実施例1) ノズルを備えたヘッドの走査方向及びクリーニング部とLmとDDhの関係図 インクジェットノズルを備えた走査方向及びクリーニング部とLmとDhの関係図 インクジェットノズルを備えた走査方向及びクリーニング部とLmとDhの関係図 単体の付加製造法もしくはインクジェット法により動作するノズル数Nzが1つである場合の説明図 オフキャリッジ方式のインク供給方式説明図 オフキャリッジ方式のインク供給方式説明図(平面図) オフキャリッジ方式のジョイントを用いたインク供給方式 オフキャリッジ方式の複数インク供給方式 オフキャリッジ方式の2色インク供給方式 オフキャリッジ方式の対向した多色インク供給を行う方式 オンキャリッジ方式の説明図 オンキャリッジ方式のインク供給方式説明図 オンキャリッジ方式の多色カートリッジとノズルを用いたインク供給方式 インク着弾の説明図とクリーニング部を記録面の片側もしくは両側に備える場合のクリーニング模式図 円弧状の吐出を行うノズル部を記録面に対し2か所持ちクリーニング部を記録面の両側に備える場合の説明図 3次元プリンタにおいてターンテーブル型記録面2の中心を軸に回転する記録面を利用する場合の説明図 楕円形のループする軌道にノズルを列車状に備えノズル列として、ノズル列を楕円形の軌道に沿って移動させ記録紙を横切りクリーニング部にてノズルクリーニングする場合の説明図 楕円状のノズル列を備えた円状のヘッドを回転させ、楕円の長軸の近傍付近のみクリーニングが行われる条件で印刷を試みる場合の説明図 3次元プリンタにおいてターンテーブル型記録面2を利用する場合の説明図(平面図) インクジェット方式での3次元プリンタでの説明図(プリンタ正面図) 3次元プリンタにてターンテーブル上で複数面付し造形する説明図 FDM方式での3次元プリンタでの説明図(プリンタ正面図) 2次元プリンタとして利用する場合の説明図(プリンタ正面図) 異なる材料の単色プリントヘッドを2機備え3Dプリントする場合の説明図(複数機の単色のヘッドを記録面上に備えて複数種類の材料を3Dプリントする場合の説明図) プリンタの構成説明図 プリンタとプリンタユーザー端末の説明図 オンキャリッジ方式でノズルが1つの場合のプリンタの説明図 オンキャリッジ方式でノズルが1つの場合のヘッド付近説明図 プリンタコントローラとヘッドコントローラの説明図 オンキャリッジ方式でオーバルトラック状のレール稼働のノズルが1つある時の説明図 1ノズルレーザー加工機の説明図 1ノズルレーザー加工機のヘッドの説明図
ラインヘッドの高速性を備えつつクリーニング機構を備えさせるという目的を、
記録ヘッド1にループした軌道(円状、オーバルトラック状、長円状、楕円状)を描くことの出来るノズル(10,100,100NZ,100LD)を1つまたは複数配置し、
前記ノズルをループに沿って回転または移動させ記録面2とクリーニング部3を走査(スキャン)させることで実現した。
本発明の留意点として産業用のプリンテッドエレクトロニクス用途や3次元プリンタ用途、新聞・雑誌・書籍印刷、繊維製品用途、オンデマンドかつ大量の印刷用途を意図してプリントヘッドの大型化と高速化を行うために考案しており、家庭用のシリアルプリンタに見られる小型さや経済性をこの発明では考慮していない。ヘッドを停止・休止させキャップする時間が少ない用途を想定している。
<プリントヘッド>
ヘッド1にはモーションセンサ1CSを搭載してもよい。ヘッド1に内蔵された記録ヘッド素子にモーションセンサ1CSを採用しヘッド素子の傾きを検出できてもよい。前記ヘッドに内蔵されたモーションセンサ1CSの測定情報をヘッド1やノズルの取り付け時の調整に役立ててもよい。モーションセンサ1CSにはヘッド1の傾きや水平を検出する水平器としてふるまう機能があってもよい。
本発明では記録面を横切るようにループするよう記録ヘッド素子10を複数配置する。プリンタ8のプリントヘッド1に組付けられたヘッド素子10の交換保守を考慮するとヘッドの素子を交換時の素子組付けを支援する手段があると好ましい。そこでヘッド素子10やヘッド1にモーションセンサ1CSを内蔵することでそれぞれの素子の傾きを検知することでヘッドの素子交換時に素子のアライメントを調整しやすくする。
本発明ではヘッド1やヘッド素子10のノズル面の傾きや位置情報を検出できることが好ましい。
プリントヘッド1に内蔵されたモーションセンサ1CSの情報はプリンタ8がヘッド1を主走査方向に走査し吐出・加工動作する際に利用してもよい。
ヘッド1のモーションセンサ1CSの情報は装置の動作保守にかかわるヒトの安全を確保するために用いてよい。
ヘッド1のモーションセンサ1CSの情報はプリンタ本体の情報やインクなど吐出情報、加工情報などと共にプリントサーバ8U、プリント用ユーザー端末8Uへ収集しプリンタを導入した事業者が装置の稼働状況をネットワーク経由で事業所内で共有し利活用してよい。
ヘッド1の素子の印刷方式はインクジェット方式の場合、1つ以上のノズルを備えたピエゾインクジェット方式やサーマルインクジェット方式あるいはインクにポンプ(例として図5Aの110PP)にて圧力をかけバルブ(図5Aの100VA)を開閉するバルブ開閉方式(バルブジェット方式)を利用してもよい。
100VAはバルブジェット方式ではバルブであるがピエゾインクジェット方式ではピエゾアクチュエータ素子でサーマルインクジェット方式では加熱素子であり、100VAはインクや流体材料の吐出を行わせるためのアクチュエータ素子である。
バルブ開閉時はインクジェット方式であればインクをノズルから吐出させ、あるいはディスペンサのようにノズルから押出・吐出・塗布し、スプレーのようにノズルから吐出・噴出・噴射・噴霧させてもよい。
ヘッドには温度を調節する機構を備え吐出もしくは射出する流体の温度と粘度を変更できてもよい。加熱により固体材料を液体や気体といった流体へ相転移させることができてもよい。
既報によれば固体ワックス材を加熱溶融させインクジェット方式で印刷する様式があり、本発明でも固体から溶融させた液体をインクに用いてもよい。
既知の真空蒸着法に類似してフィラメントなどで固体有機材料(色材など)を昇華させ、あるいは固体金属材料や固体半導体材料を溶融・蒸発させ蒸気がノズルから吐出されることをバルブ開閉・アクチュエータ操作により制御してもよい。
<ヘッドの動作する気圧>
本発明のプリンタは大気下で用いてもよいし、真空下で用いてもよい。
大気下では水性インクなど既知のインクや、FDM法もしくはペースト状の材料をノズルから送り出して製膜するAM法でもちいるプリントヘッドの方式が用いられる。
真空下で動作する場合、ノズルから吐出する流体は大気下での流体材料(宇宙構造物の建築を意図する金属や樹脂、セラミックの素材等)のほかに溶融液体や気体(ガス)、分子、原子、荷電粒子、光子含む基本粒子でもよい。
真空下を想定する分野として宇宙分野や真空下での製造プロセスを含む用途を想定する。また宇宙にあっては船外で製品および部品の製造への利用を意図する。
真空下で太陽電池等電子デバイスを製造する際にヘッド部分やヘッド部分を含む本願のプリンタを真空下に配置して、有機半導体材料、電極材料、透明電極材料をノズルより基板へ昇華・蒸着・衝突。堆積・製膜させてもよい。
既知の手法では有機半導体を真空下で加熱しガスもしくは分子の流れとなった有機半導体を基板(製膜を行いたい基板、記録面)にあてることで製膜する。
本発明ではヘッドに加熱部分を備えるか、インクタンクの代わりに材料を加熱したガスを蓄えさせるなどして、蒸気化した材料をプリントヘッドのノズル部までポンプで圧力をかけて送り出し、ノズル部ではバルブによる開閉を行うバルブジェット方式(バルブ開閉による吐出制御方式)を行い記録面の望みの位置に材料を吐出・噴出させる。
あるいはカドミウムテルル太陽電池のような化合物系太陽電池の製造に利用される近接昇華法などの真空化または減圧下の成膜手法において、記録面である基板の望みの位置に製膜する手段として本発明が利用されてもよく、無機半導体材料を真空下で製膜する分野においても真空下で無機材料を加熱し蒸気化(ガス化・気体化)して、バルブによる開閉を行うバルブジェット方式(バルブ開閉による吐出制御方式)に類似の方法でノズルから吐出あるいは噴出する材料ガスを記録面である基板に吹き付けて半導体膜を製膜してもよい。
ヘッドの印刷方式はインクジェット方式の他にFDM(Fused Deposition Modeling/熱溶解積層方式)またはFFF(Fused filament fabrication )の付加製造法(Additive Manufacturing)の3Dプリンタにおいて記録ヘッドに用いられる流体材料や溶融樹脂等を射出するノズルを複数ノズル列100部分に用いてもよい。
本発明のプリントヘッドは付加製造法に利用されうる。この場合、流動性のある材料をノズルから吐出させるための押出機・射出機・エクストルーダーを持っていてもよい。(図5Bの110PPはAM方式ではペーストなど流動性材料を押出する押出機、エクストルーダーにもなりうる)
AM方式・FDM方式では溶融したプラスチックを主に吐出させるが、このほかに本発明で付加製造法で吐出する材料として流動性をもつペースト・スラリー・ジェル・材料であってもよい。ノズルから吐出するのに構わない程度(ノズル抜けしない、ノズル径よりも小さい程度)の繊維もしくは粒子をペーストに含んでいてもよい。
本発明では付加製造法で用いるノズルを備え、クッキーなどの生地、チョコレートなどの生地をふくむ水分や油分を含む流動性のあるペースト材料や人工肉等に用いられる溶解したたんぱく質材料を吐出できる。
ヘッド素子(10,100,100A,100B,100NZ)を記録面を横切るようにループするよう走査し記録面2に材料の付加を行って記録させる場合に、付加製造法(AM法)で樹脂もしくは流動性材料を射出しているノズルをクリーニング部3にてクリーニングしノズルの状態を清浄な状態に保つことで材料を安定的に積層する事に貢献する。
インクを吐出する方式には静電インクジェット方式を用いてもよい。静電力により材料を吐出させてもよい。
インクなど流体材料の吐出の力に、ヘッド1がループもしくは回転することによる遠心力を用いる方式を用いてもよい。
遠心力により吐出材料を加圧する場合は吐出材料がノズルから飛び出るのを防止するバルブやゲート・アクチュエータを備えていてもよい。
前記バルブやゲート・アクチュエータはノズル1つに対し1つ以上あって回路によりデジタル的に開閉操作できてよい。
本発明はヘッド1がループする際にヘッド1のノズル部、あるいは吐出されたインク液滴(流動性材料)に遠心力が生じうる。そこでノズル部において吐出前と吐出中、飛翔中のインク液滴(や、付加製造用材料)の振る舞いや軌道を考慮する必要がある。
ヘッド1が円型で記録紙を横切るように回転する場合、すなわち図1Aの場合にインク液滴の質量m[kg]とヘッドの回転角速度Vomg[rad/sec]とヘッド1の回転半径r(r=Dh/2)[m]を用いて、
遠心力F=mr(Vomg)
となることは明らかであり、インク液滴が望みの記録面の位置に着弾し、かつヘッド1のノズルをクリーニングし続けられるようVomgを決定する必要がある。本発明ではVomgは零ではない事を特徴とする。
前記Vomgがゼロに近い時、本発明はノズル列の位置が固定された、ノズルが移動しない(Vomg=0)のシングルパスのラインヘッド方式に近づく。
Vomgが大きくなると単位時間あたりに、ある記録面近傍に多くのノズルが記録面の上を横切り、インクを吐出した後クリーニング部でクリーニングを受け印刷動作する。複数のマルチなノズルが記録面をパスできる。ただし吐出されたインクが遠心力のかかる方向に移動するので着弾地点が変化する。
Vomgが大きすぎるとき、ノズルのメニスカス付近でインクが静止しようとするしようとする力の釣り合いを、遠心力や遠心力による押し出し圧力が壊すときインクがノズルから放出される。(ヘッドが遠心分離機や遠心式のポンプになってしまう場合にインクがヘッド1から出てしまう恐れがある。FDM方式のペースト状流動性材料の場合もヘッド1の遠心力が大きすぎる場合で、かつノズルを開閉制御するゲートが無い場合にノズルから出てしまう恐れがある)
本発明ではVomgはプリンタの主走査速度、副走査速度、プリントヘッドの動作周波数、ノズル数、材料の物性、環境条件等により変わる。印刷時また加工時にVomgは少なくともゼロではないことを特徴とする。
<ドットを記録する場合の座標>
既知のX軸Y軸を走査させるプリンタやレーザー加工機ではX軸とY軸の大きさから2次元の望みの位置を表現することの容易な方式である。
一方本発明の円型のヘッドとノズル列を用いる図1Aでは遠心力によるインクなど吐出後の材料に印加される事を考慮し、120や120Bのように円弧上にノズルがインクやレーザーを照射しドットが記録される特徴がある。
<ノズル・ノズル列・ノズル配置>
本発明においてノズルは吐出する方式に応じて変化する。付加製造法で用いるノズルとインクジェット法で用いるノズルや吐出部は形状や大きさは異なる。(例えばFDM方式など3Dプリンタにおいて材料を押出・射出する方式のノズルの直径は一般的にインクジェット方式のノズルよりも大きい。)
また本発明において記録ヘッド1(プリントヘッド1)のノズル列は、図1Aや図1Aや図1AA、図1Bのノズル列100や100Aや100Bのように円状(環状)に配置されていればよく、100Aや100Bや100のノズル列は円状に一列有るとは限らず、円状に複数かつ、あるピッチPで配列されたノズル列でよい。
ノズル数Nzは少なくとも1つ以上あればよい。ノズル数Nzは1つ以上であることを本発明の大きな特徴とする。
ノズルが1つ(100NZ)であっても記録面2を1つのノズルがループしてインク吐出による印刷を行いながら横切り、クリーニング3でクリーニングを受け再度同じ工程を繰り返す際に、記録ヘッドが主走査方向に速く回転させ、かつその主走査方向への回転速度に追随できる高い駆動周波数fをノズルが備えている場合には高速な印刷を行うことができ、本発明を実施できる。
しかし本発明で意図するインクジェットプリンタとしての高速化を行おうとするときノズル数は1では足りないのでノズル数は1以上であり実際はノズル数は数百を超えていく。
本発明ではノズル数はインクジェット法やFDM方式あるいは付加製造法のどちらでも2あるいは3以上が好ましく、インクジェット法であれば2の4乗を超える。(しかしノズル数が1でも本発明の走査方法の実施はできる)
非特許文献1によればインクジェット方式について2000年代以降ノズル数は2の10乗を超えており、本発明もその規模を超えるノズル数を備えることができる。
一方で本発明をピエゾ式あるいはバルブジェット式の単ノズルかつ特殊なインクを用いる用途、あるいはFDM法やAM法による3Dプリント用途では、ノズルが1つ以上で2から3あるいは2の4乗以内でもよい恐れがあるので、本発明ではノズル数Nzは1つ以上を備えていればよい。
図1Aは材料を吐出させるノズルの場合を示しているが、吐出用ノズルの代わりにレーザーダイオードを素子として配置し、紫外線硬化樹脂や金属粉末で満たされた記録面2を走査しレーザーダイオード等の素子で印字・焼結・定着・加工する場合でも同様である。
つまり円状に複数かつピッチPで配列した素子列でもよい。素子列はレーザーダイオードでもよいしレーザーダイオードやレーザー発振素子と接続されたレーザーノズル100LDやノズル列でもよい。
レーザー素子をある駆動周波数fでパルス駆動しピークパワーを利用するよう用いてよい。レーザー加工用のレーザー照射ノズル100LDをプリントヘッド1に材料吐出ノズルの代わりに配置してもよい。
ノズル(オリフィスや流路、センサや加熱素子やアクチュエータ)を含むインクジェット素子は円状に半導体プロセス用シリコン基板などに配列されMEMS技術、フォトリソグラフィなどで作られたノズルやオリフィス、流路、IC回路、センサ素子等が集積されていると本発明ではノズル面の水平がシリコン基板の面のレベルで取れているので好ましいが、
現実的にはヘッド1のノズル列100を実現するためにピエゾあるいはサーマル方式のインクジェット素子を作りこんだ長方形チップ(インクジェットチップ、インクジェットヘッド素子、大型プリンタにおいてスタガ配列を作るために利用されるヘッド素子、インクジェットのノズルと流路と吐出機構を作りこんだ長方形チップ)を円状に配列してもよい。
ここで述べるヘッド素子(10、11)について誤解を防ぐため具体的なプリンタヘッドの例を示すと、
・オフキャリッジ型では、
エプソン社(型番L1440等)、コニカミノルタ社(型番KM1024a等)
・オンキャリッジ型では、
キヤノン社 (型番PF-05等)、ヒューレットパッカード社(型番C6602A 等)となる。
※既知のインクジェット方式のシリアルプリンタにおいて行われるスタガ配列ヘッドに類似して入れ違いの配置を円状に続けてヘッドを構築してもよく、図1Aを例に説明する場合、円状に配列したインクジェットノズル100Aや100の円の軌道に沿って入れ違いに(ジグザグ配置に、スタガ配置に)ヘッド素子(インクジェットのノズルと流路と吐出機構を作りこんだ長方形チップ)を配置してもよい。この場合でもヘッド1には加速度センサを備え素子やヘッドの傾きを検出できてもよい。
1つのノズルのみ(単ノズルのヘッド素子、シングルノズル)であるバルブジェット素子や静電インクジェット、ピエゾインクジェット、サーマルインクジェットの素子を円状に1列もしくは複数の列にあるピッチPごとに配列してもよい。
インクジェットチップにはピッチPで配列したノズルを備えてもよく、本発明では円周に複数のノズル列を備えた、帯状のノズル列が配置されていてもよい。(これは前述の入れ違いに長方形のヘッド素子を並べた場合に円状かつ帯状のノズル列ができることを意図する記述である。)
本発明は、図2Cや図1CBや図1BEや図1Aのように、1つのノズルまたは1つのインクジェットチップといった吐出を行う素子を円状や長円状あるいは楕円状のループする軌道に配置し、前記軌道に沿って吐出する素子を列車(カー、キャリア、キャリッジ)のように見立てて動かしてもよい。
図2Cの100Rはノズル列100を動かす際に利用するレール・軌道である。100Rはヘッド素子への電力供給を行い、4または4Rはヘッド素子をループした軌道に沿って移動させる駆動部分であり、レールやベルトを備える。
4Rはノズル100NZを備えるヘッドをカーに見立てて移動するレールとベルトなどを備える。
<硬化・定着・表面処理>
プリントヘッド1には吐出した材料が記録面到達した時、材料に対応した既知の方法にて、硬化ないし定着させる機構をヘッド1が備えてもよい。
その例として当発明のプリントヘッド1の方式で3Dプリンティングを行う際に紫外線硬化インクを紫外線LEDで硬化させ、硬化した際にローラーでならし積層できるよう印刷ヘッドに紫外線LEDやローラーをヘッドに備えてもよい。
水溶性接着剤をピエゾ方式もしくはサーマル方式のインクジェット法で吹き付けながら立体造形用の粉末を硬化・定着・接着する場合も同様である。
3Dプリンタにおいて積層されたレイヤー間の接着性を高めるためにプリントヘッドに吐出装置に加えUVオゾン処理やプラズマ照射といった装置をヘッドに備えていてもよい。
電子部品材料では次の工程に向けた処理がヘッドで行えてもよい。例えば塗布できる半導体材料や電極材料を製膜した後にUVオゾン処理を行い次の工程に備えてもよい。
印刷物や素子の製造に用いるときに定着・硬化処理や表面処理をヘッド1で行えてもよい。
本発明では記録ヘッド1がインクジェットといった吐出用途に限らず、LED素子やレーザー素子など光子や粒子の照射ノズルを吐出ノズルの代わりに円状に配置して、記録紙2もしくは記録部分2に供給される紙や粉末材料を光により変化させ印刷や造形に用いてよい。
ヘッド1で3Dプリンティングを行うときに金属粉末や樹脂粉末、光硬化樹脂を供給する場合に記録ヘッド1が備えるレーザーノズルから照射する光を材料に照射し反応・加熱・変化させ、結合・融着・硬化・焼結させてもよい。
これは感熱紙式のサーマルプリンタにおいて感熱紙をサーマルヘッドで印字し印刷物とする概念(材料をダイレクトにノズルから吐出するのではなく、記録面に材料を備える例)と類似する。
本発明のプリントヘッド1を感熱紙や3Dプリンティング用の光硬化樹脂や材料粉末といった記録紙を光学ヘッドで印刷データに従って硬化・焼結させ印刷物・造形物とする。
本発明は走査方法を含む。インクジェット方式やFDM方式(付加製造法)のように材料を記録面2の上を走査する記録ヘッド(プリントヘッド1)から直接吐出して定着させてもよいし、サーマルプリンタ方式のように記録部に記録材料を供給され、そこへ記録ヘッド1を走査しヘッド1から光、電磁波、プラズマ、加速粒子などを放出し記録材料を反応させて定着させてもよい。本発明の走査方法を用い二次元および三次元の製品製造や加工に用いてもよい。
具体的には本発明によるプリンタにおいても感熱紙においては光にて加熱し印字することができ、紫外線硬化樹脂については紫外線LEDや紫外線レーザーを用いて硬化させることができる。
赤外線や可視光線、紫外線のもつ光子のエネルギーでは困難な反応を起こすためにヘッド1からエックス線といった放射線を用いて材料に化学反応(例として放射線重合)を起こしてもよい。
ヘッド1から荷電粒子を加速してもよく、大気下、真空下で荷電粒子を照射、あるいは加速して材料に打ち込みしてもよい。
光子をプリントヘッドに備えた素子からレーザーなどの形態で照射し金属粉体を加熱させてもよい。熱風やフレーム(炎、バーナー)を吐出後の材料にあてて処理をしてもよい。
ドットインパクトプリンタに類似して、ヘッド1に備えたピン等打刻装置で記録面2を打撃し出力に用いてもよいし、レーザーノズルの代わりにピン等で機械的切削加工を行えてもよい。
レーザープリンタに類似して、感光ドラムにヘッド1から感光できる波長の光子によるレーザーを照射し帯電させトナー等を付着するなど既知の用途に利用できる。
<インクカートリッジとインク供給>
ヘッド1にインクジェットによる吐出機構を採用するとき、ヘッド1へのインク供給方式はオンキャリッジ方式とオフキャリッジ方式の両方を利用できる。
オンキャリッジ式ではインクタンクがヘッド1に内蔵されるのでオフキャリッジ方式のようにロータリージョイント111といった回転体であるヘッド1にインク流体を供給する機構を搭載しなくてもよい。
オフキャリッジ方式ではインクをインクタンクからヘッドへ供給するポンプと流路を備えてよい。オフキャリッジ方式ではロータリージョイント111や回転体にインク流体を供給する機構(例として111F1、111F2)を搭載する必要があるが、インクをインクタンク113からヘッドのノズルまで供給できる。
本発明をオフキャリッジ方式で利用する場合にインクをインクタンク113からキャリッジの記録ヘッド素子10まで接続するジョイント機構111や111F、ポンプ110PPが必要となる。ポンプはインクタンク113からノズル10までインクの流路の間に備えておいてもよい。110PPは1つの例である。
(なおインクジェット方式のみならずFDM方式(付加製造法)でもオンキャリッジ方式とオフキャリッジ方式が取れる。)
オフキャリッジ方式の場合、プリントヘッド1に一種類の材料もしくはインクを供給してもよいし、複数種類のインクを供給してもよい。
<単色印刷>
1種類のインクで印刷を行うとき、
オフキャリッジ式では、ジョイントを用いる場合は図1BBに示すようにインクタンク113から112、111を経由し回転するヘッド1のインクをサブタンク11やノズル10へ供給する。
他にジョイント111を使わない場合には図1BEのようにインク供給側111F1とインク受け取り側111F2に分離し、111F2のインク受け取り流路に111F1のインク供給側がインク・材料を落下ないしは滴下、吐出、投入し回転するヘッド1にインクや材料を補充・供給する。
インクの投入もプリンタコントローラ6とヘッドコントローラ1CUが通信し合い、1CUに接続されたインクタンクセンサ1LVMによりインク流路のタンク容量から補充量・投入量を決定してよい。
インク流路を制御するコントローラー(1CU、6など)とバルブやポンプといったアクチュエータがあってもよい。インク流路のインクを移動する方法は既知の方法を用いることができる。
※例えばインクに分散された顔料や粒子径の大きい沈殿しやすい機能性粒子が自然に沈殿しないようインク流路にポンプやバルブと流路を備えタンクや流路内の粒子が沈殿しつくさないように循環させる方法があることは既知の方法である。
<多色印刷>
複数種類のインク(吐出材料)による印刷を行う場合、単色印刷時の事柄に従いつつ、
オフキャリッジ式では、インクタンク113Fから複数種類のインクをヘッドに送りヘッドのジョイント部111Fにてインクを分配し各色インクに対応したプリントヘッド1に供給する。
ジョイント111Fを使わない場合には図1BEのようにインク供給側111F1とインク受け取り側111F2に分離し、111F2のインク受け取り流路に111F1のインク供給側がインク・材料を落下ないしは滴下、吐出、投入し回転するヘッドに複数種類のインクや材料を供給する。
(オンキャリッジ式では単色、多色を問わずインクがサブインクタンク11の形でヘッド1に搭載される。)
<負圧形成>
ヘッド1とインクタンクを接続する際にヘッドや流路へインクに負圧を形成する機構を搭載してもよい。例えばフォーム体による負圧形成方式や風船とばねによる負圧形成方式でもよい。そして負圧形成を行う部分はキャリッジのヘッドやサブインクタンクに搭載されていてもよい。ヘッド1には異物を除去するフィルタを備えてもよい。
<キャリッジの移動制御方式>
本発明の記録面2を横切るようにループするよう記録ヘッド素子10を複数配置しラインヘッド様とするとき、前記複数配置された記録ヘッド素子10を搭載したヘッド1はエンコーダを用いて制御してもよい。
ロータリエンコーダやリニアエンコーダといったエンコーダを利用し機構、特に駆動機構4や記録面搬送等機構(20や、5)といった主走査機構および副走査機構を制御することはインクジェットプリンタやレーザープリンタを含む印刷機にとっては既知の内容であるがここに記載する。
具体例として、本発明の記録面を横切るようにループするよう記録ヘッド素子を搭載しエンコーダ制御用センサ(例として光学エンコーダに対しては光センサ、磁気エンコーダに対しては磁気センサ)を記録ヘッドもしくは記録ヘッドを搭載したオンキャリッジもしくはオフキャリッジなヘッドに搭載し、リニア型のスケールを印刷機側(加工機側)のループする軌道に取り付け、印刷時にヘッドが記録面を横切るようにループする際のヘッドのモーション情報や位置情報を検出し印刷時の主走査や副走査の制御に用いてよい。
主走査を行う駆動機構4のモーター40や副走査を行うに記録面2の搬送機構20にロータリスケール、ロータリーエンコーダを取り付けモータ駆動制御に利用してよい。
3Dプリンタとして本発明を利用する場合も高さ方向(Z軸方向)に走査を行う機構にエンコーダを用いてよいし、主走査(X方向)および副走査(Y方向)を行う機構にエンコーダを用いてよい。
<キャリッジの方式>
記録面を横切るようにループするよう記録ヘッド素子10、100NZを複数配置するときにオンキャリッジもしくはオフキャリッジなヘッド1もしくはヘッド型ロボット1を複数台ループする軌道上に配置してもよい。
前記ヘッド型ロボット1はライントレース型ロボットのように、軌道上に備えられたエンコーダでモーション情報や位置情報を検出してもよい。エンコーダはリニアエンコーダを用いてよい。ヘッド1を駆動する際にモータ用にエンコーダ(ロータリエンコーダ)を用いてよい。
例えば、記録面2を横切るようにループするよう、円形(真円形)のディスク基板の円周側に記録ヘッド素子10を円状に連なるように搭載しディスク基板の側面(例えば図5Bの1PUや1の側面)にリニアスケールを巻きながら円を一周するように張りつけ、
ヘッド1の側面を駆動機構4とモータ40によって動かすことでヘッド1を回転させつつ、駆動機構4に付属させたリニアエンコーダでヘッド1のリニアスケールを読み取り位置を検出に利用して印刷を行ってもよい。
図1A、図1AA、図1ABに示す円形のターンテーブル型のプリントヘッド1について、
円周側に記録ヘッド素子10を図1BDや図1BEあるいは図1CBのようにヘッド1の円周側に円状に連なるように搭載し、
インクを内蔵したオンキャリッジ、もしくはインクタンクとジョイントにより接続したオフキャリッジのターンテーブル型プリントヘッド1としてもよい。
ターンテーブル型プリントヘッド1はターンテーブルの円周部分を駆動機構4により回転させてノズル部100が記録面2を横切るように走査させインクを吐出させ印刷を行ってもよい。
<主走査の軌道>
記録面2を横切るようにループする軌道は円形、オーバルトラック形、楕円形、長円形、円形(真円形)であってもよい。
※ループした軌道には円形や楕円形のほかにアラビア数字の8の字を一筆書きで1点を交差しながらなぞる軌道を作り、オーバルトラック型と同様に記録面を横切りつつノズルクリーニングを行うクリーニング部を配置するも考えられる。
アラビア文字の8の字のループ経路はループ時に交差する点が一つある例であって交差する点が1を超え複数ある場合も存在する。
ただし本発明の実施例ではシンプルな形状である円形やオーバルトラック状の形状を示す。
<ノズルを固定した場合>
ノズルを固定してヘッド1(この場合ヘッド1は円盤もしくは円柱状のターンテーブル型ヘッド1になる)を動かすときはノズル列の形状(ループする軌道)は円形とする。
なおターンテーブル型のヘッド1にノズルが複数ではなく1つのみ搭載していてもヘッド1が回転することでノズルは本発明で主張する記録面を横切るループした円状の軌道を描いて吐出印刷・加工を行えるので、主走査の軌道にはノズルは1つ以上あればよい。
<ノズルを移動させる場合>
ノズルを移動させヘッドを固定するときはループする軌道は好ましくはオーバルトラック形、長円形、あるいは楕円形とする。
ノズルを搭載したカーを前記ループする軌道に連結された列車のように搭載させ動かす場合はノズル列もオーバルトラック形、長円形、あるいは楕円形となる。
図1Aは円形、図2Cはオーバルトラック形である。図1ではループする軌道として楕円形を記載している。
※先述の段落に記述したように、アラビア文字の8の字を描くようなループする軌道がある場合も考えられるが、
軌道を非接触通信によって運転を制御され架線によって給電される列車が走るものと見立てて考えると、
前記8の字型軌道においてもノズルが1つなどノズルが少ない場合に8の字の交差する部分でノズルを乗せたカー(キャリア)が衝突しなければ利用できうる。そして8の字に限らずループした経路で交差する点を含む軌道が用いられうる。
しかし本願では交差する点を含むループする軌道よりは交差しない楕円形やオーバルトラック型そして円形を製造や制御のシンプルさの面から用いることができる。
<ヘッドの形成>
図1Aや図1AAのようにループする軌道が円形である時、ヘッド1を製造する場合は円状にインクジェットチップ・インクジェット素子プレート・インクジェットヘッド素子(これはノズルを複数備えたインクジェットヘッド素子10で、例として図1BEの10FMー11FMや10FC-11FCに示すノズルやサブインクタンクを備えたヘッド素子10)を円周方向に複数円状に並べてノズル列100、100Aを形成する。
コンパクトディスクのような円盤の形状をした基板を利用し、円盤状の基板にプリントに用いるインクジェットチップやセンサ(インク温度センサ、モーションセンサ)や吐出機構の駆動回路などIC部品、非接触通信部品、インク流路等を搭載し形成し図1BE等のようなプリントヘッド1とする。
プリント時には円盤状基板のプリントヘッド1を外部から駆動機構4を用いて回転させ、インク(吐出材料)と電力を供給し、非接触通信によりプリンタ本体からプリントヘッドにプリントデータを送信し、記録面2に印刷を行う。
(なおプリントヘッド1がモーター40を備え機構4に沿って移動・回転してもよい。プリントヘッド1が二次電池とモータ40を備え、ヘッドとモータ側に充電された電力により駆動機構4のレールやベルト、ガイド、リニアスケールを利用しながら回転してもよい。)
<ヘッドとノズルの走査する軌道の注意点>
本発明では円状のノズル列を備えるヘッドを駆動機構4によって回転させることに触れている。
ここで、円状のノズル列ではなく楕円形や長円形のノズルを配置して形成したプリントヘッドをノズルを固定しヘッドを回転させ印刷に利用しようとする場合、
例えば図2Dに示す場合、楕円状のノズル列100を回転させたときにクリーニング部3に達する楕円の長軸上の頂点近傍のノズル以外クリーニングできない(楕円状ノズル列の頂点以外の全てのノズルがクリーニングできない)ので、本発明の課題から逸脱してしまう。
従って本発明では、ヘッドを回転させる設計では、図2Dに示す楕円状のノズル列ではなく図1Aに示す円状に配列したノズルを備えるヘッドを回転させる事が好ましい。
ただし、図2Dに示すときでも、楕円状ノズル列の頂点部分2か所は記録面横2を切るループする軌道の上を通り印刷を行うことができるので本発明の印刷に利用できる。前記の場面では楕円状ノズル列の頂点部分2か所は円盤状のヘッドの円周側に2か所、円の中心部を挟んで向かい合う形でノズルを備えるヘッド(ノズルを2つだけ備えるヘッド)と同じ状態になる。
本発明では円状にノズルを配列する際にノズル数が1つあるいは2つであっても副走査速度よりも主走査速度が大きい時(ヘッド1が高速で何回も単位時間に回転し記録面2を主走査できるとき)に、記録面2を横切るループする軌道の上をノズル1つが高速で主走査され、その1つのノズルが高速な駆動周波数fを持つならば、全てのノズルの内、楕円状ノズル列の頂点部分2か所以外が未稼働であっても印刷動作とクリーニング動作を行うことが出来うる。
このような経緯から、本発明ではノズルの個数に関して1つ以上のノズル数(少なくとも1を超えるノズル数であれば記録面に記録は可能であり、本発明で意図する印刷の高速化を意図すれば1を超え2から8以上、インクジェットでは数十ノズル以上)でループする軌道を横切る事に加えクリーニング部を通る事を主張する。
<ノズルが動く場合の軌道>
前記の円状に配置したノズル列を持つヘッド1を回転させずに、ヘッド1やヘッド駆動機構4に支持され搭載されたノズルをループする軌道に沿って(列車のように)移動させ印刷する場合も考えられる。
図2Cや図5Dに示すように、ループする軌道がオーバルトラック状の場合はレール型のループに記録ヘッドとインクタンクを内蔵した自走式オンキャリッジヘッド1(インクジェット機能付きライントレース型ロボットまたはインクジェット機能付きロボットカー)を複数台列車の様に連結させ駆動ベルトとエンコーダに組付け、オンキャリッジヘッド1のループ体100を作り、前記ループ体を記録面を横切るように移動・走査させ記録面2へインクジェット方式により印刷を行うことができる。
図2Cはオーバルトラックな長円形の軌道を利用した説明図として示したが、ノズルをループした軌道に沿って動かす場合は、ループする軌道が円状あるいは楕円形であっても、同様にノズルを動かし印刷させることが可能である。
ノズルが軌道上にあって動くことができるとき、ループしていればよいので円や楕円といった軌道に限らず、三角形や四角形、六角形、多角形のようなループ(閉鎖した環状の経路)を持つ軌道であれば本発明を実施できる。8の字のようにループし交差する点のある軌道も存在する。
自走するオンキャリッジヘッド(インクジェットロボット)の場合に軌道にはヘッドを記録面から退避させる退避路があってもよい。退避路に格納したヘッドをキャップしてもよい。
オンキャリッジヘッドの場合は、ヘッド1に搭載されたノズル10に固有の材料やインクの種類を備えていてもよい。具体的にはオンキャリッジヘッドにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクタンクをそれぞれ搭載し、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出できるノズルを合わせて搭載し多色印刷を1つのプリントヘッド1で行えるようにしてもよい。
図1CBはシアン・マゼンタ・イエロー・ブロックの4色インクをオンキャリッジ方式で用いるときの説明図である。
オフキャリッジヘッドの場合は、複数材料もしくはインクを供給する手段を備えていてもよい。
具体的にはオンキャリッジヘッドにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ搭載しシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの順にヘッド並べて多色印刷を1つのプリントヘッドで行えるようにしてもよい。
図1BD及び図1BEはオフキャリッジ方式かつ2色のインクを備える場合の説明図である。
本発明のヘッドは必ずしも自走するオンキャリッジヘッドでなくともよい。
自走しないオンキャリッジヘッドであっても、自走しないオフキャリッジヘッドでも、プリンタ側のヘッドを駆動するモータ40により動かされてもよい。ループする軌道はヘッドが巡回できる軌道でよい。
オフキャリッジヘッドでは、インクタンクから供給する際に多種類のインクを供給できるジョイント111やプリントヘッド上部からインクを投入・注入できる流路(111F1、111F2)等を備えたプリントヘッド1が必要である。
<円状のループする軌道での条件>
本発明の記録面を横切るようにループする軌道の例として前述の図1Aに示す円形(真円形)がある。真円形のヘッドにおいてヘッド1の外周部分に円形に備えられたノズル列100があるとき、ノズル列100を円と考え、ノズル列100の直径Dhで記録紙の主走査方向の幅Lmである場合に本発明では長さの関係はDh>Lmである。
ノズル列100の円の形状に沿ってノズルはループした経路を描いて走査され吐出・加工動作とノズルクリーニングをヘッド1が主走査方向に回転し続けることで交互に行う。
<プリントヘッドのメンテナンス機構>
ヘッド1のノズルおよびヘッドが記録面2と向き合う面のクリーニング方法は既知の方法を用いてよい。
ゴム製のブレードを用いたワイピングを利用してもよく、スポンジ状のローラーをクリーニングに用いてもよい。図1Aに示すようにクリーニング部3はクリーニングエレメント30を備えている。
ここでクリーニングエレメント30はゴム製ブレードやスポンジ状ローラーといったノズルのクリーニング動作により消耗する部品である。クリーニング法やクリーニングエレメントは既知の方法に従う。
ノズルクリーニングはインクジェットに関しては例えばゴムブレードによるワイピングを行うが、
FDM等に用いるインクジェットノズルよりもノズルの吐出させる部分の直径が大きいノズルでは、ノズル吐出部をワイピングするほかにノズル内部の流路に材料が変化して残ってノズル抜けになる事がありうる。
FDMのノズルではノズルの吐出部の径が細い針金を通して流路を針金などで突いてクリーニングでき、本発明でもクリーニング部3に吐出部が大きく流路に材料が蓄積または堆積してしまう場合に備えた針金等を用いるクリーニング機構を用いてもよい。(溶融した樹脂の変化した蓄積物や、ガス製の材料や蒸着蒸気を流路からノズルを経て吐出させた場合に、流路やノズル内部あるいはノズルの近傍に堆積した材料を針金などクリーニングエレメントにより取り除けるようにしてもよい。)
クリーニング部3はクリーニングの結果排出された材料等を回収する機構を備えてよい。
<クリーニング部・クリーニングエレメントの個数及び交換>
クリーニングエレメント30はクリーニング部3に2つ以上備えていてもよい。クリーニング部3は図2Aや図2AAに示すようにプリンタに2つ以上備えていてもよい。クリーニングエレメント30はプリントヘッド1が稼働している間に取り換える機構(エレメントをヘッド1の下部もしくは近傍から退避させヒトや機械により交換できるようにする取り換え機構)を備えていてもよい。
業務用印刷あるいは3Dプリントを行う場合に、長期にわたり動作するときクリーニングエレメント30を定期的に取り替えたい場合に前記取り換え機構を備えていると好ましい。
<クリーニングの動作時間>
ノズルへのクリーニングはノズル列(例としてノズル列100)を円状に主走査させる際に常時行ってもよいし、ある間隔ごとに行ってもよい。
インクジェット素子等のノズルはノズル表面の摩耗などによる耐久性が問題になる恐れもあり、
大きなノズル直径をもつ真鍮や銅や樹脂セラミックによってできたFDM方式のノズルでは常時クリーニングでも問題ないかもしれないが、
インクジェットノズルでは常時クリーニングエレメントでインクジェットノズルの表面をクリーニングし続けることは困難である恐れもあり、
その場合は本発明の意図に沿い、ノズル抜けをしないある間隔を実機開発で決定し、前記間隔でノズルクリーニング用のエレメント30を上下させヘッド1のノズル列100の一部にある間隔時間にわたり押し当てて主走査させてノズル列100のすべてクリーニングする形態をとることもできる。
<注釈>
円状のヘッド1の円周方向にはノズルがありクリーニング部3にてクリーニングされるが、ヘッド1の中心部分はノズルがないのでクリーニング部3でクリーニングされない。
しかし長く動作している中にヘッド1の中心部分にミスト状のインク等が付着する恐れがある。
ヘッド1の中心付近にミスト状のインクが生じる場合には帯電防止機構や、ミストを吸収し印刷ジョブの無い定期保守時に回収できるトラップ機構を備えてもよい。
<クリーニング部での材料吐出と観察>
クリーニング部3でノズルクリーニングを行うほかに、クリーニング部3にてノズルからインクを吐出しノズル内のインクを常にインクタンクのインクを同じように保つ事が出来てもよい。
例えばノズル内のインクは印刷中に材料の沈殿や乾燥などで変化する恐れがあるので、プリント動作中に予防的にインクを微量捨てるための吐出動作をしてもよい。インクの材料沈殿・乾燥等に対応する既知の方法を用いてもよい。
吐出したインクの状態をクリーニング部3に備えたノズル観察カメラによって観察しノズル抜けやインク的の飛翔の状態を観察してよい。
<キャップ>
プリントヘッド1を長期間使用しない場合はヘッドのノズルをキャップする必要が生じる。本発明ではヘッドの備え付けられた部分をキャップする。
ヘッドもしくはヘッド部分を含むプリンタ筐体に密閉機構を備えていると好ましい。(本発明ではキャップ機構について課題がある。)
既知の方法であるがプリントをしておらず、キャップ状態あるいは長期停止が予期される場合でもインクの吐出やクリーニングをプリンタがコントローラーの制御に従い無人で行ってもよい。
ヘッドのクリーニング部3にヘッドのインク吐出状態を観察するカメラを備えてもよい。
ヘッドのインクの吐出具合を確認するためインクジェットヘッド1にイメージセンサを持たせカメラとして動作させ、2次元のプリンターとしての印刷状態や3次元プリンターの造形状態を撮影してもよい。
記録面2から印刷後・加工後に副走査方向へ送り出された印刷物をカメラで撮影してもよい。
前記カメラをヘッドのヘッド素子の交換時に印刷物の出来上がりを確認するために利用してもよい。
<メディアの供給/搬送/排出機構>
2次元の印刷用途に関して、本発明の記録ヘッドを備えたキャリッジは常に一方向に回転しておりその回転方向を主走査方向とすると、メディアは副走査方向に搬送される。搬送には既知の搬送法(ローラ、ベルト、ドラム)を用いる。
メディアは既知の記録紙を用いたインクジェットプリンタ方式ではA4判等の記録紙をストレートパス、Uターンパスで搬送してもよい。インクジェット方式のフォーム印刷機に見られるロール状メディアを用いてもよい。
印刷されたメディアを搬出する際に印刷面の印刷内容や品質を確認するためヘッド1を備えるプリンタはカメラを備えてもよい。
メディアは看板に用いる耐候性のフィルムや布等繊維でもよい。半導体部品の基材や金属、シリコン基板、結晶基板、セラミックス基板、ガラス基板、木材そして食品の表面といった既知の機材に印刷してもよく、既知の搬送方法とメディアを用いてもよい。
3Dプリンタにおいては材料の粉末をインクにより接着硬化して3次元に積層する場合は、既知の方法でメディアとなる粉末を供給してローラーなどでならし積層してよい。
3Dプリンタにおいて紫外線硬化インクを用いるときは(出力物の)紫外線硬化用の紫外線光源(紫外線LEDや紫外線レーザーを好ましく使うが他に紫外線を発するランプ)をプリントヘッド1に備えていてもよい。
本発明はプリンテッドエレクトロニクス分野においてディスプレイ、インクジェット素子、電子部品、半導体素子の製造に用いてもよく、前記エレクトロニクス製品の基材である平板のガラスやフィルム、電子回路基板、シリコンウェハといった基板を搬送してもよい。
インクに遺伝情報物質や生物的な材料を含ませ3Dプリンティングにより立体物を出力したり食品、製薬および生体組織や人工骨や人工歯の製造に用いてもよい。
図3Bのプリンタにおいてプリントヘッド1で記録面2に塗布した液体材料についてターンテーブル型記録面2をスピンコータ様に高速回転させてスピンコート法のように製膜してもよい。半導体製造のレジストや無機薄膜、有機薄膜の成膜に用いてよい。
<3Dプリンタにおける造形ステージ2の搬送方法と造形方法>
3Dプリンタの造形時に造形速度を向上させるにはプリントヘッドの印刷速度を増加させるとともに造形用ステージ2(造形用ベッド2)の搬送機構も高速化する必要がある。
3Dプリンタ方式ではFDM方式では一回の走査後の積層厚さが100マイクロメートルオーダーで、インクジェット方式では一層が十数マイクロメートルオーダーであり、インクジェット方式は積層厚さがFDM方式よりも薄く高精細だが目標の高さの立体を作るには走査回数・積層回数がFDM方式よりも必要になる特徴がある。
本発明ではプリントヘッドが印刷面を横切ることを実現するために円状のターンテーブル型プリントヘッド1を用いることができるが、造形用ステージ2においても記録面2としてターンテーブル型造形用ステージ2を利用できる(図2B、図3B、図3C、図3Dを参照)。
ターンテーブル型記録面を利用する意図は、記録面を1方向の副走査回転方向に回転させ、間欠なく(途切れなく)インクの積層と造形を行うためである。図3Bに円状のターンテーブル型プリントヘッド1とターンテーブル型造形用ステージ2の配置を示す。
ターンテーブル型造形ステージ2についてもターンテーブル型プリントヘッド1と同じくエンコーダにより位置決めと制御を行ってもよい。
実物大の模型もしくは自動車及びその部品、住宅関連の部材を造形する際に自動車用ターンテーブルを造形用ステージ2及びメディア搬送機構として本発明のプリントヘッド1とともにプリンタ8(図3B)に用いることができる。
(紫外線硬化式や接着式の3Dプリントではそのインクの定着する速度の範囲内で本発明の造形を行う。)
ターンテーブル型造形ステージ2について、ターンテーブル型プリントヘッド1と同じく加速度センサなどモーションセンサを記録面2の円周方向に備え、造形ステージの記録面の傾きを検知しヒトに知らせることができてもよい。
FDM法では造形ステージの傾きが3Dプリント時の初期のプリントミスの原因となることがあり(収縮を吸収するラフトを3Dプリント冒頭に造形することで回避できる場合もあるが、3Dプリンタにおいては初期状態でステージの水平などを取れていることが前提であって必要なので)本発明のヘッドとステージを備えるプリンタにおいてもヘッド1とステージ2の傾きを検出し3Dプリントに支障が無いかユーザーに知らせる手段を備えてよい。
<コントローラー>
図4Aにプリンタの構成図を示す。処理するイメージのデータ量によっては処理速度の高い制御演算装置や、大容量かつ高速のメモリーと高速な通信経路が必要になる。印刷時の信号をプリンタからプリントヘッドに伝える方式は無線通信方式あるいは非接触通信方式を用いてもよい。(図5A、図5B、図5Cも参照)
前述のようにFDM方式よりもインクジェット方式は積層厚さが薄く、解像度が高くなるのでイメージデータ量も増大する。イメージデータ量に従って吐出するべきインクジェットのインク滴数・ドット数も増大する。
プリンタ内部やプリンタ外部のユーザー端末8Uの通信装置82Uやネットワーク8Nあるいは出力装置84Uを介してユーザー端末の指示に応じプリンタに印刷させる。(ユーザー端末8Uはコンピュータ端末やスマートフォンなどでもよいしプリントサービス用サーバでもよい。)
プリンタ8はコントローラを複数持っていてもよい。プリントヘッド1やプリンタ本体にそれぞれコントローラを備えてもよい。プリントヘッド1に内蔵されたモーションセンサ1CSの信号はプリントヘッド1に内蔵したヘッドコントローラ1CUで処理し、プリンタ本体のコントローラ6に通信装置を介して伝えてもよい。
コントローラはコンピュータの五大装置として演算、制御、記憶、入出力(通信装置含む)機能を備え、電源や蓄電装置を備える。
<インターフェースと通信経路>
ユーザー端末8U(ユーザーの電子計算機)からプリンタコントローラ6を通じてヘッド1へ送信される場合の、8Uから6までの印刷データ伝達方式は有線、無線のどちらでもよい。6に備えられたインターフェース7を用いてよい。
プリンタ8にはユーザーが手入力しプリンタの状態を表示し動作時に警告音を発するコンソール6IOCを備えてもよい。
好ましくはユーザ端末とプリンタ端末が非接触の通信手段を備えていればよい。
<ヘッドとプリンタの通信>
図5Cに示すように、プリンタ本体に内蔵されたプリンタコントローラ6と記録面2を横切ってループし回転するヘッド1のヘッドコントローラ1CUの間では無線によるデータ伝達を好ましく用いる。
利用する無線の電波帯は既知の無線技術で利用できる。具体的には2.4Ghz帯や5Ghz帯、あるいは60Ghz帯が利用できる。
高周波数である場合無線が遮られる恐れはあるが利用できるバンドが増え伝達できるデータ量が増加し、高解像度あるいは体積の広い造形物の印刷に役立つ。(電磁波の周波数を高くすると次第に電波から赤外線から可視光線へと近づく。本発明では非接触通信に電波による無線通信と、赤外行や可視光による非接触な光の送受信による光通信を含めてよい。)
本発明でヘッド1への印刷データ伝達方式に無線を使うことが好ましい理由は、有線の場合に接触式にて信号伝えるスリップリング等を利用する必要が生じるからである。一方で無線の場合はスリップリングが無くともプリンタとプリントヘッドの間で非接触通信ができるからである。
(安価で高信頼性かつ耐久性のあるスリップリング等回転体に信号を伝える手段が有る場合には非接触方式でなくとも本発明は実施できる。)
無線のほかに光子を用いた通信を行ってもよく、具体的には紫外光や先述の可視光、赤外光の発光ダイオードやレーザーとフォトディテクタを用いてヘッドとプリンタ間で(ヘッドコントローラーとプリンタコントローラ―の間で)情報を非接触に送受信できればよい。
ヘッド1はプリンタ8(プリンタコントローラ6)から電源をとってもよいし、ヘッド1に電源および電池やキャパシタといった蓄電装置1PUCを備え、プリンタから電力供給を受けて電池やキャパシタに蓄電し情報処理や制御及び印刷加工のために電力を消費してもよい。
本発明のヘッド1には蓄電装置(1PUC)を備えることが好ましい。ヘッド1にはインクジェット素子や素子を動かす温度調整回路やシフトレジスタ等ロジック回路・駆動回路を動作させる必要があり、プリントヘッド1とプリンタ間(プリンタコントローラ6間)での通信やデータの記憶などを行う必要がある。
そこで電力を一時的な給電の停止であってもヘッド1の動作を安定して行うため、二次電池を用いて充電して蓄電するか、キャパシタへの蓄電が行える蓄電回路1PUCを備えてよい。蓄電装置1PUCは電力供給を平滑化する機能を備える。
ヘッド1にモータ40が備え付けられており、蓄電装置1PUCでモータ40が駆動させてもよい。
ヘッド1へ電力を供給する場合、記録面2を横切ってループし回転する軌道に電力線を備えて供給してもよい。ヘッド1に接触方式で給電・充電をしてもよい。(例えば図5Dではヘッドを列車に見立てて、100Rを架線及び軌道に見立てて、4Rを列車をけん引するベルト式駆動機構に見立てて架線から電力供給を受け駆動する様子を記載している)
ヘッド1とプリンタコントローラ―間で非接触による電力給電(非接触による充電)を行う装置を備えさせ給電を行ってもよい。
二次電池・キャパシタといった蓄電装置1PUCをヘッド1に備えつつ、ヘッド1を駆動するプリントヘッド支持及び駆動機構4に対して備えてもよい。
ヘッド1はコンピュータの5大装置である演算、制御、記憶、入出力装置を備え、非接触通信にて印刷イメージデータをRAMやROMといった記憶装置に記憶してデータを蓄え、印刷時にデータを読み取り、データに従い吐出を行ってもよい。
ヘッド1は非接触通信を行う為、時として通信障害や機器の瞬間的不良が生じ通信できない場合であっても記憶装置に蓄えられたデータに従って印刷を行えることが好ましい。ヘッド1にはデータの処理や記録の観点からも蓄電装置が供えられえていると好ましい。
蓄電装置1PUCに加えプリント予定の印刷データをプリントヘッド1の記憶装置1CU0に予め通信によりデータを受け取り記憶して蓄えていてもよい。
<ヘッド及びキャリッジの搬送機構>
記録面2を横切ってループし回転する軌道をヘッド1が動くとき、軌道を動くためのモータ40がヘッド1に備えられていてもよいし、軌道もしくはヘッド筐体をプリンタに備え付けたモータ40や40で動かされるギヤ・ベルト・チェーンといった動力伝達要素にて動かして駆動装置4によりヘッド1を移動・回転・ループさせてもよい。
ここで軌道はレールやパイプもしくはチェーンやベルトといった伝達を行う機械要素やヘッド駆動機構(プリントヘッド支持機構及び駆動機構4、プリントヘッド回転機構4)を用いてもよい。
本発明ではプリントヘッド1を機構4を用いて円状に回転させる場合(ノズルは動かさずノズルを支持するヘッドを動かす場合)と、プリントヘッド1の長円や楕円状などに並んだノズルを機構4を用いて軌道方向に動かす場合(ヘッドは固定し、ヘッド内のノズルを循環させ動かす場合)が存在する。
ループし回転する軌道とはヘッド1のあるノズルが始点から記録面2そしてヘッドクリーニング部3を通り再び始点に戻る輪や環状の軌道である。
<制御回路>
制御を行うコントローラ6は通信装置として有線及び無線の通信装置を持っていてもよい。コントローラ6はプリントヘッド1やユーザー端末8Uと通信する手段を備える。
プリントヘッド1が無線通信により印刷イメージをコントローラ6から受信してもよい。有線方式で受信してもよい。本発明は好ましくは非接触の通信を行う。
<多数ヘッドによる印刷>
本発明に用いる記録面を横切ってループし回転する軌道を描いてノズルから材料を吐出するプリントヘッド1を複数配置して印刷してもよい。
具体的には4色インクを用いたカラー印刷を行う場合はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に対応する4つのプリントヘッド1を記録紙2の搬送方向(副走査方向)配置し印刷に用いてもよい。
図1BEのようにプリントヘッド1に複数の色のインクを搭載し1台のプリントヘッドでカラー印刷を行ってもよいし、図1BBや図1CAに記載の単色のプリントヘッド1を4色用いてカラー印刷を行ってもよい。
本発明のヘッドを他の製造工程と組み合わせ、印刷・加工された製品の生産に用いてもよい。
二次元印刷のほか3Dプリンタにおいても記録面2がターンテーブル型であるとき、例えば図3Fのように1つのヘッド1は樹脂材料(主材料)で、もう1つのヘッド1は取り除きやすいサポート材(副材料)を3Dプリントしてもよい。
<安全装置>
本発明に用いるヘッドはトルクの大きいモータ40を用いることができ、記録面を横切ってループし回転する軌道を描いて動くため、回転するプリンタへ利用者が巻き込まれることを防ぐ安全装置を備えることが特に望ましい。
プリントヘッド1にヒトが巻き込まれる事のないように、動作するプリントヘッド部を筐体で包むなどしてヒトが機械に巻き込まれないようにする事が特に好ましい。
プリントヘッド部1にはコンピュータや加速度センサ、モーションセンサ1CSを備えてもよく、前記のセンサはヘッドの水平などを測定するとともに、ヘッドが記録面のメディアやヒトなど外部の物体と接触したときに外力を検知することに利用出来うる。
図1Aから図1Eは記録面を横切ってループし回転する軌道を描くプリントヘッドの説明図である。図2Aから図2Bはプリントヘッドを駆動した際のヘッドの回転方向とインクの着弾図である。(図に関しては遠心力については小さくできる無視できる速度の前提で記述。)
図3Aから図3Dは円状のターンテーブル型プリントヘッドとターンテーブル型造形用ステージのを用いた3Dプリンタの説明図である。
図1AAに示すように、プリントヘッド1のノズル列100(ノズル列100A)は具体的には円状に配置されており、
原点100A1から記録面2を横切るように移動し100A2から100A3の位置において印刷を行い、
記録面2を横切った後に100A4点にてプリントヘッドのノズルをクリーニング部3によりクリーニングして、
100A5から100A6の点を通り原点100A1に戻る形でのループする軌道を持ち、
再度、原点100A1から記録面2の上の100A2ー100A3間を横切るように移動し印刷を行い、記録面2を横切った後に100A4点を通るときプリントヘッドのノズルがクリーニング部3によりクリーニングされ100A5、100A6を経て原点100A1点に戻ることを繰り返すことで印刷を行う。
<クリーニング部3の設置場所>
ここで他の段落でも述べているが、クリーニング部3は100A4のほかに100A1の付近に備えてもよい。100A4と100A1は記録面の外であり円状の軌道にあるのでクリーニング部3を設置できる。
<印刷や加工のための主走査を行う箇所>
図1AAに示すようにヘッド1のノズルが記録面2の上の100A2ー100A3間を横切るように移動し印刷・加工を行いクリーニング部3を通過するときノズルクリーニングを行う。
他に記録面2の上の100A5ー100A6間を横切るように移動し印刷・加工を行うことができる。
さらに100A5ー100A6間で印刷・加工を行った後、記録面を副走査に送り出して100A2ー100A3間を横切るように移動し印刷・加工を行う事ができる。ノズル列を100A2ー100A3間と100A5ー100A6間の2列にわたって(2つの円弧にわたって)印刷や加工といった出力動作に使うことでキャリッジ走査数Crを低下させ、印刷速度を二倍にできうる。
図1AAを用い、円状のプリントヘッド1にて説明を行ったが、ノズルが動く時の軌道が円形や長円形、楕円形、オーバルトラック状であっても、記録面2の上をノズルが移動する際に、主走査方向の正の向きに移動する往路部分と反対向きに移動する復路部分が記録面の上を通過するとき印刷を行う形でノズル列を2列使うことでキャリッジ走査数Crを低下させ、印刷速度を2倍にできうる。
本発明では図1AAに記載のように、あるいは先に述べたノズル列を上下2列使うこと(少なくともノズル列を2列以上、2つの円弧にわたって使うこと)ができる。
図3Bと図3Eはそれぞれ3次元と2次元の印刷用途でのプリンタの説明例である。図3Bは3Dプリンタ用途、図3Eは2次元の印刷用途の例である。
図3Eに記載のプリンタは門型マシニングセンタと類似した構造で、図3EのプリンタにZ軸の走査機構を加え3Dプリンタ用途に転用してもよい。
図3Eに記載のプリンタは記録面に紙やフィルム、基板、物体などの印刷対象を乗せ、印刷対象を副走査方向に送り出して印刷対象の表面を記録面2として印刷を行う。
前記の説明は例であって、プリンタそのものが門型洗車機や列車のように車輪を持って2つ以上のレールに沿って副走査方向に移動し、レール(副走査のための機構)に挟まれた記録面2に該当する領域部分へ印刷を行っても問題はない。
図3Eの門型洗車機の説明に関連して、プリントヘッド1とインクタンクが搭載されたオンキャリッジ型ヘッドにローラを付属させ、ヒトの手でもってなぞることでバーコードやイメージを印刷できるハンディインクジェットプリンタのように、当発明のプリンタの図3Eのヘッド保持支柱に車輪もしくはローラーを備えさせ、基礎部を除いて、屋外・屋内の物体の表面を通過させるだけで印刷ができるようにしてもよい。
前記本発明のプリンタの図3Eのヘッド保持支柱に車輪もしくはローラーを備えさせ、基礎部を廃して、印刷もしくは材料を吐出したい表面を通過させるだけで印刷ができるようにした2次元用プリンタでもよく、
前記プリンタは運動場など競技場のラインパウダーを搭載したラインカー(ライン引き)のように、インクカートリッジと本発明のプリントヘッド、ヘッド主走査用の駆動機構、クリーニング部、モーションセンサ部、印刷前後記録面撮影センサを収めた筐体にラインカーのような車輪を取り付け人がラインを引くだけでインクジェットヘッドのクリーニングを行いながらプリントを行う装置であってもよい。
図3Bと図3Eについてヘッド1は記録面2および地面に対して水平である。しかし省スペース化等を意図してヘッド1と記録面2(記録箇所2)が地面に対し垂直で有る場合も考えられる。
宇宙では無重力である事が想定されるが、地上では地球の中心に向け地上にある質量を持つ物体に重力がかかる。重力によりインク・材料やプリンタの機構、構造材、駆動機構が影響を受ける。
図3Eの2次元用途の印刷機の場合ヘッド1のノズル面が地面に対し水平でない場合がありうる。ヘッド1のノズル面が地面に対し垂直である2次元用途の印刷機では省スペース化が期待できる。
図3Bや図3Cの3次元プリンタの場合、自動車部品あるいは自動車ボディなどの重量物を載せて回転させられるターンテーブル型記録面2(記録ベッド)を用いる場合は、ヘッド1のノズル面は記録面及び地面に対し水平である方が好ましい。
造形には既知の3次元プリンタの方法、サポート材や保持構造の利用、積層用の圧延ローラーなどを利用してよい。
(3次元プリンタ用途で、記録面2が垂直である場合、造形中の重量物を記録面2に地上での重力を受けつつ垂直に保持させるには記録面2にチャック装置やサポート材・ラフトによる保持構造が必要になるかもしれない。)
図1ACおよび図5Aと図5Bと図5Cと図5Dは本発明の方法を満たし、前記方法を用いるプリンタまたは出力装置の例であり、最もシンプルな構成の1つであって、
プリントヘッド1に搭載したノズルが1つのみで、ノズルは記録面を横切りクリーニング部3を通る円形等のループした軌道に沿ってノズルがスキャンを行い、アクチュエータにはソレノイドバルブを用いポンプで圧送されたインクを吐出する形態である。
なお図5Aは例であり、図5Aにおいてソレノイドバルブを用いない場合はインクタンクを負圧に保ちピエゾアクチュエータや加熱素子といったアクチュエータ素子100VAを用い、インクタンクからサブインクタンクへポンプによりインクを輸送しインク滴をノズルから既知のインクジェット方式で吐出させる。
ノズル100NZがインクジェット方式であれば印刷用途に、ノズル100NZが押出ポンプ110PPにて押し出されたペースト状の材料を吐出する場合にはAM方式またはFDM方式の3Dプリンタもしくは塗布装置となる。
(注)ソレノイドバルブをアクチュエータ100VAの例に示したのは試作で用いる際にノズルが複数備えるインクジェットヘッド素子10は単価が高く個人の用途では購入に難があり、一方でポンプで加圧したソレノイドバルブやダイアフラム型ピエゾアクチュエータ板を用いてインクの吐出を行うことは安価かつ発明者が100NZや100VAを理解しながら試作出来るので本発明では用いた。
試作用に、電子ブザーなどで用いられるダイアフラム型ピエゾアクチュエータもシングルノズルの100VAと100NZを作る用途に試験的に用いることもできる。
本来は駆動周波数fやノズル数Nzの大きいヘッド素子10(プリントヘッド素子)を用いることが好ましい。
他の段落でも述べたように本発明は実現に必要なノズルが1つ以上有ればよいので、ソレノイドバルブ等によるシングルノズルのヘッドでも方法や装置を実施できる。
図5Fはオンキャリッジ方式でオーバルトラック状のレールの上を移動するノズルを備えるヘッドが1つある時の説明図である。レールの上をノズルを搭載したカーが移動することを除けば実施例3と同じである。
図5Eと図5Fはノズルから材料を吐出するのではなく、レーザーを記録面の加工する箇所へ照射する構成の加工装置または出力装置の説明図であり、図5Eは1つのノズルをヘッドに備えるレーザー加工機の説明図で、図5Fは図5Eのヘッド1の説明図である。
レーザー加工機に本発明を用いるとき、ラスターイメージに基づいてヘッド1のノズルからレーザーを記録面2に照射して加工を行う。
本発明はベクターイメージに基づいてX軸Y軸に走査するステージを備えるレーザー式のプロッタを意図していない。
付加製造法による出力装置例である図5Aや図5Dあるいは除去加工法に利用できる出力装置例である図5Eでは、記録面とヘッドの間21があり、前記21は大気圧下でも真空下でもよく、宇宙空間の備える真空下を21に用いてもよい。
宇宙の真空下で太陽電池と言った電子部品製造に真空プロセスが必要な場合、フィルム基板やガラスあるいはシリコンなど半導体基板に、半導体材料や透明電極材料、金属電極材料、レジストなどパターニング材料を太陽電池を製造するためのオンデマンド印刷装置(出力装置)から吐出させて吐出印刷法により製造してもよいし、
既存の太陽電池製造で行われる方法と装置として、スピンコータによる基板へのレジスト材の塗布・露光・パターニングを行ってよい。
製膜された機能膜や電極膜のパターニング・部分的な除去に本発明の走査法を用いてレーザー加工を行ってもよい。
宇宙空間の備える真空を用いた基板一面への蒸着やCVD法、スパッタ法、昇華法、近接昇華法を用いた半導体膜成膜、不純物の打ち込みによるドーピング、半導体以外の機能膜の製膜、透明電極・金属電極パターニング成膜といった半導体製造プロセスと装置を宇宙空間の備える真空下で行ってよい。
出力装置8(プリンタ8)を宇宙ステーションなど宇宙空間にある大気下施設内(ヒトのいない大気圧条件の施設)に備え、
水や溶剤など真空下で蒸発する成分を含むインクジェット印刷法などのプロセスによるパターニングを基板に行った後、
宇宙ステーションから宇宙空間へパターニング等印刷の終了した基板を搬送し、前記基板に半導体層や電極層を蒸着・スパッタリング・昇華・CVDなどしてよい。
例えば発明者が知る限りの構成のフィルムタイプの有機薄膜太陽電池を宇宙空間で製造することを実施しようとする場合には、
前提としてロケット打ち上げ時の質量のコストから太陽電池製造の材料は質量が少なく省資源で製造できることが好ましく、
フィルム型基板を用い、吸光係数が高く、光を吸収する半導体層の厚さを小さくし半導体層材料を低減し打ち上げコストの削減に繋がると考え、直接遷移型の化合物半導体や有機半導体(ないしは色素)を用いた太陽電池を製造する前提で次の(1)と(2)に記述する。
※なおここでは太陽電池製造を宇宙の供える真空を用い電子部品を製造する例としているが、宇宙空間の備える真空を用い、有機EL方式を用いたディスプレイ製品の製造、半導体素子やプロセッサ・メモリ・ICの製造、二次電池の製造、フィルムコンデンサや積層セラミックコンデンサ、電解コンデンサなどキャパシタの製造、抵抗器の製造、電子基板の回路の製造を行うときも太陽電池製造と同様に本発明を用いる。
(1)有機薄膜太陽電池、有機無機ハイブリッド太陽電池の場合には、
1.フィルム基板を準備する。
2A.フィルム基板に透明電極材のITOを宇宙空間の真空である箇所の真空を利用して蒸着装置の真空槽や本願の装置の21部分を真空にして真空下で蒸着・スパッタなどで製膜する。(ITOはインジウムスズ酸化物)
2B.2Aを使わないでフィルム基板にドープされた導電性高分子を分散させたインクを塗布・乾燥・製膜する。塗布にはスピンコータや印刷法、インクジェット法を用いてよい。
3.製膜した2Aや2Bの導電性電極に前処理を行う。
4A.3の導電性電極にポリ3ヘキシルチオフェンP3HT等導電性高分子とフラーレン系のPCBM([6,6]-Phenyl-C61-butyric Acid Methyl Ester)を最適化された重量比でクロロベンゼンなど有機溶媒と混ぜて溶解させ、スピンコーターや印刷法、有機溶剤に耐えられるプリント部やプリントヘッドを備えたオフセット印刷やインクジェット法で発電層を印刷・乾燥・製膜する。
●宇宙構造物の一室で大気下で溶剤を用いて印刷プロセスで行う場合には大気下に蒸発した溶剤を回収するプロセスが必要になる事が予想される。
宇宙空間の真空である箇所の真空を利用して蒸着装置や本願の装置の21部分を真空にして用いる場合はドライプロセスを多用する方式の太陽電池が前記方法に適しているかもしれない。
印刷法で用いる溶剤は地上のようにインクやペーストの溶剤として容易に供給・利用できず、質量を持つ溶剤を地上と同じく使おうとすると、溶剤を宇宙に打ち上げるコストがかかり、ウェットプロセスを宇宙空間で多用すると太陽電池の基板や材料と製造装置(製造装置は例えば本願の出力装置8)以外に溶剤を追加し打ち上げる必要が出てしまう。
また宇宙空間の大気圧下の室内の閉鎖系で溶剤利用と溶剤の回収、溶剤の循環を繰り返すことが予想され、溶剤を回収する機構を製造装置や太陽電池製造を行う宇宙構造体の1室に備えることも必要になるかもしれない。
このように溶剤を用いる印刷等によるウェットプロセスは宇宙空間では利用しにくくなる恐れがあり、前記を踏まえ、宇宙空間で太陽電池を作るには、宇宙空間の備える真空を利用したドライプロセスを多用する方式の太陽電池を製造する事が必要かもしれない。
(なお既報のように地上で印刷法により製造した太陽電池(フィルム型のタイプを含む)を、地上の発電所や宇宙に打ち上げて輸送し、発電を行いたい現場に組み込む場合には、印刷法などウェットプロセスを用いるほうが地上に真空を作り製膜をしないので製造が容易かもしれない。前記場合にも本願のプリンタ8を用い、8Uの指示によりコントローラ6によりデジタル制御を行い印刷・パターニングをして基板上の目的の部分に材料を吐出し製膜を行い太陽電池製造に利用する事を意図する)
4B.3の導電性電極に単分子の有機半導体(既知のn型としてフラーレンC60系統の半導体を、p型の例として亜鉛フタロシアニンZnPc)を蒸着または昇華させ基板に堆積させ発電層を製膜させる。前記化合物は例であって太陽光の吸収・電荷分離・キャリア輸送のできる有機半導体層を発電層として形成できる材料を用いればよい。
(有機半導体や色素を用いる場合でも、4Aでは有機溶媒を用いるのに対し、4Bはドライプロセスなので宇宙空間や宇宙構造体の室内環境では溶剤の蒸気の発生がなく利用しやすいかもしれない。)
4C.3の導電電極に有機無機ハイブリッド半導体膜(既知の例として発電層に無機ペロブスカイトを用いホール輸送材としてSpiro-OMeTADを用いる)を、
宇宙空間の真空である箇所の真空を利用して蒸着装置の真空槽や本願の装置の21部分を真空にして真空下で蒸着などで製膜する。(4Bと同じく4Cもドライプロセスで行うことができる)
5.4Aから4Cに記載の発電層製膜後の基板を乾燥が必要な場合、加熱や真空引き等で乾燥する。
6.5の後、発電層を製膜した基板を所定の温度で加熱しアニーリングする。
7.6の基板に金属電極を宇宙の備える真空を用いて真空環境で電極材を蒸着し製膜する。
8.7の基板を再度アニーリングしたり性能をテストするために検査装置で発電のテストを行う。
9.素子が完成する。
(2)CIGS太陽電池の場合は
1.基板準備
2.真空下で金属電極製膜、パターニング
3.真空下でCuGa層の成膜
4.真空下でインジウム層の成膜
5.真空下でセレン化
6.ウェットプロセスでCdsバッファ層製膜
7.真空下でZnOの窓層を製膜、パターニング、透明電極形成
8.検査後、素子が完成する。
となる。
ここで例として記述したCIGS太陽電池の製造には真空プロセスが多いが、一部ウェットプロセスを含んでおり、本発明で宇宙の備える真空を用いる場合は宇宙空間から宇宙構造物等の大気圧下の室内空間に基盤を搬送させウェットプロセスを行う必要がある。
本発明は太陽電池の製造を宇宙空間の真空部分が備える真空を用い、真空下のみで行えると好ましいが、太陽電池の方式によっては宇宙の真空下と宇宙構造物内の大気圧下の両方の圧力環境を用いて太陽電池の製造を行ってもよい。そして前記太陽電池を宇宙太陽光発電用に用いてよい。
本発明の方法やプリンタ8は実施例6の(1)や(2)のように地上の大気圧下や宇宙空間の真空部分が備える真空下(地上での真空ポンプで真空引きされた真空下含む)の圧力下になるよう、記録面ノズル間21の大気圧・環境を制御できてよい。
プリンタ8はドライプロセスとウェットプロセスに用いることができ、コンピュータにより制御されたオンデマンドにパターン化された記録面を作り出し、限られた材料と、宇宙構造物等の限られたスペースの中でノズルクリーニングを行い動作中にノズルをクリーニングでき、ラインプリンタの高速性を持たせようとする出力装置である。
限られた空間であっても高速かつノズルクリーニングが間欠なく行われ動作する出力装置となることを意図している。
<真空下蒸着での蒸着による蒸発粒子を吐出するノズルのクリーニング>
真空下で蒸着・昇華する際に、材料の加熱により生じた原子・分子の粒子をプリンタ8のヘッド1のノズルから吐出・放出させ基板に照射させる場合、材料を噴出させるノズルやノズル内のアクチュエータにも蒸着による粒子があたって膜が堆積・製膜される恐れがあり、
印刷・蒸着・昇華・レーザー加工中のプリンタ8であっても、ノズルに製膜された膜をクリーニング部3にて機械装置によりクリーニングして、製膜動作をノズル清掃の為に止めないようにする事が望ましいかもしれない。
この場合、ノズルとノズル内部のバブル開閉・ノズル動作を行うアクチュエータをクリーニング部3でクリーニングできてもよい。
ノズル、バルブ、インクタンクまでの流路の内ノズルやバルブと材料の蓄積しやすい流路を一貫してクリーニングする機構を備えてもよい。
例えばFDM方式のプリンタはノズルメンテナンスをヒトの手で行う際に細い針金などでノズルからエクストルーダの間を突き押してノズルからエクストルーダの間の流路に滞留し蓄積した不良な箇所や材料を取り除く事が行えるが、
真空において真空蒸着を行うノズルにおいても材料がノズルからノズルアクチュエータ及び流路の間で蓄積する場合には針金型又はロッド状、箒などに用いる糸状のクリーニングエレメントによりノズル図まりを解消するよう堆積材料を突いて又はかきとってノズル清掃を行ってもよい。
大気下及び真空下で本願のプリンタ8のノズル(FDMノズル、付加製造法(AM法)のノズル、真空蒸着用蒸発粒子吐出ノズル)をクリーニングするためのクリーニングエレメント30に針金等の糸状・棒状・ロッド上のエレメントを用いてノズルをクリーニングしてよい。
真空中でレーザー加工を行おうとする加工機8についてもレーザーノズルが加工時に加工面2の一部をレーザーで削り飛ばしたときのダストなどで覆われてしまうとノズルから粒子として光子をレーザーにて照射できないのでクリーニング機構が必要である。
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。
2次元イメージ印刷用のプリンタおよび3Dプリンタの高速化に寄与する。
本発明のプリンタは2次元及び3次元の印刷あるいは材料の積層をデジタルデータに従いより速く行う事を意図したものであり、2次元分野では紙の書籍や新聞といった既知の大面積印刷分野、製品の表面への印刷、産業分野、電子部品製造に、3次元分野ではロボットや自動車、試作、医療分野への応用に寄与する。
本発明は地上や宇宙空間で電子部品製造や電子回路・半導体回路製造に利用されうるかもしれない。
溶剤インクを用いた屋外看板・ポスター、紫外線硬化樹脂インクを用いた産業製品への印刷、繊維製品への捺染や着色を行う用途、電子部品などでの製造工程、インク材料を吐出させる既知の用途に応用できる。
1 プリントヘッド
10 記録ヘッドノズル
100 ノズル列
100A 円状に配置したインクジェットノズル
100B 円状に配置したFDMノズル、AM法によるノズル
100NZ 1つだけのノズル
100C 1つだけの固定ノズルが回転する場合の円型軌道
100R 可動ノズルの移動するループ軌道(電力給電用架線含みうる)
11 インクサブタンク
111 ジョイント(ロータリージョイント)
112 オフキャリッジ式におけるインク供給路
113 インクタンク
12 吐出されたインク
120 インク着弾後の記録面
2 記録紙、記録面
20 記録面の搬送機構(5と同様、副走査用モータ含む)
3 クリーニング部(メンテナンス部分)
30 クリーニングエレメント
4 駆動機構(プリントヘッド駆動部および支持部)
40 駆動機構のモータ(プリントヘッド駆動モータ、主走査用)
5 メディア供給搬送排出部
6 コントローラー
7 インターフェース
8 プリンタ本体
8U ユーザー端末
8N ネットワーク
9 印刷物、出力したイメージもしくは立体
90B FDMにより積層する際のノズル100Bより吐出している層
<図5A、図5B、図5C、図5D、図5E、図5Fの符号等>
1 プリントヘッド
100VA ノズル駆動または開閉アクチュエータ
100NZ ノズル、ヘッド1について1つのみのノズル
100NZP ノズル流路
110 サブインクタンク
110PP 材料押出ポンプ(インク供給口を備えてよい)
113 材料タンク
100LD レーザーノズル、レーザー照射素子
1PU ヘッドの電力受電部分及び電源部、蓄電部、配線
1PUC ヘッドに備える蓄電装置
100C 1つだけの固定ノズルが回転する場合の円型軌道
100R 可動ノズルの移動するループ軌道(電力給電用架線含みうる)
1CU ヘッドコントローラー
1CU0 1CUの記憶装置(RAM、ROM)
1CU1 1CUの制御演算処理装置(CPU、MPU、マイコン)
1CU2 1CUの通信装置
1TR ヘッドの非接触通信部、無線通信部(1CU2に含まれる)
1WL ヘッドのワイヤレス通信素子(1CU2に含まれる)
1CU3 1CUの入力装置
1CS ヘッド傾き検知センサ、加速度センサ、モーションセンサ(1CU3に含む)
1LVM インクタンク残量計、マテリアルタンク残量計(オプション)
1CU4 1CUの出力装置
1FD ヘッドの流路駆動回路(ノズル駆動、ポンプ駆動)
1FDN ノズル駆動回路
1FDP ポンプ駆動回路、材料押出駆動回路(エクストルーダ駆動回路)
12 吐出後の材料、インク滴、蒸着時に蒸発・吐出・飛翔する粒子
120 インク着弾後の記録面(材料吐出後記録面)
120B レーザー照射後の記録面
2 記録面、記録紙
20または5 記録面の搬送機構・供給機構、副走査機構
21 記録ヘッドと記録面の間における大気下または真空の環境
4 駆動機構、主走査機構
40 駆動機構のうちモータ
4R 駆動機構のうちレール方式にてノズル搭載車を移動させる機構
6 プリンタコントローラ
60 6の記憶装置(RAM,ROM)
61 6の制御演算処理装置(CPU、MPU、マイコン)
62 6の通信装置
6WL プリンタコントローラの非接触通信素子(62に含まれる)
63 6の入力装置
64 6の出力装置
6IOC プリンターの制御盤、コンソール
6P ヘッドへの電力送電部分、給電部分
7 プリンタインターフェース
8 プリンタ(プリンタ端末)
8U ユーザ端末

Claims (2)

  1. 宇宙空間に存在する部品の材料と
    宇宙空間に存在する前記部品の製造装置を用いて、
    前記部品を製造する製造方法であって、
    宇宙空間の真空部分の備える真空または真空環境を
    前記部品製造の真空プロセスにおいて
    製膜又はパターニングする装置の真空槽または真空の環境に用い、
    前記部品を製造する事を特徴とした、前記部品製造方法であって、
    前記製造装置に備えられた1つ以上の、
    蒸着プロセスでの蒸気を含む流体、又は、光子であってもよい粒子の、
    吐出が可能なノズルと、
    副走査により走査される、又は、送り出される記録面と、
    前記ノズルをクリーニングできるクリーニング部分と、
    前記ノズルを主走査させる経路を備える前記製造装置に関して、
    前記主走査させる経路は、前記ノズルを、
    前記記録面を通るように走査させた後、
    前記クリーニング部分を通るように走査させ、
    再び前記記録面を通るように走査させる、
    ループし循環した前記経路を備える特徴を持つ走査方法を利用する、
    前記製造装置を用いた前記部品の製造方法。
  2. 前記ノズルが蒸着プロセスにおける蒸気を含む流体を吐出したときに、
    前記ノズルに堆積した製膜材料を除去するための除去手段を備えた、
    前記ノズルをクリーニングできる前記クリーニング部分を用いる、
    前記製造装置を用いた請求項1に記載の製造方法。
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