JP2883486B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JP2883486B2
JP2883486B2 JP4004774A JP477492A JP2883486B2 JP 2883486 B2 JP2883486 B2 JP 2883486B2 JP 4004774 A JP4004774 A JP 4004774A JP 477492 A JP477492 A JP 477492A JP 2883486 B2 JP2883486 B2 JP 2883486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ加工装置に関し、
特に、加工中自動的にノズルのクリーニングを行なうレ
ーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のレーザ加工装置を示す構成
図である。図において、1はレーザ発振器、2はレーザ
発振器1より照射されるレーザ光、3はレーザ光2を所
定の方向に反射するミラー、4はレーザ光2を集光する
集光レンズ、5は集光レンズ4の焦点位置にセットされ
る被加工物(以下、ワークという)、6はワーク5を保
持する保持体、7は集光レンズ4を有する加工ヘッド
で、その先端部にノズル8が装着されている。9は集光
レンズ4とワーク5の距離を検出するための倣いセン
サ、10は倣いセンサ9を上昇させるためのソレノイ
ド、11はワーク5をX軸方向に移動するX軸モータ、
12はワーク5をY軸方向に移動するY軸モータ、13
は加工ヘッド7をZ軸方向に移動するZ軸モータ、14
はX軸モータ11及びY軸モータ12によりXY方向に
移動される加工テーブル、15は加工テーブル14、加
工ヘッド7及びレーザ発振器1を制御するための装置で
ある制御盤、16は制御盤15に内蔵されている数値制
御装置(以下、NCという)で、中央処理装置(CP
U)17、NC16全体を制御するシステムプログラム
が記憶されているROM18、加工プログラムやパラメ
ータその他各種のデータが記憶されるRAM19、アナ
ログ信号やデジタル信号をNC16の外部機器と入出力
するためのインターフエイス(モータとのインターフェ
イスに相当するサーボアンプを含む)20、中央処理装
置17で処理されたデータを表示用の信号に変換するグ
ラフィック制御回路21、CRTあるいは液晶表示装置
等からなる表示器22から構成されている。23は各種
のキースイッチで構成されるキースイッチユニットで、
スイッチの信号はNC16に入力される。24はNC1
6から出力された信号によりオンオフするリレーユニッ
ト、25は自動電源遮断機能を有効にするためのスイッ
チ、26はレーザ加工装置への受電用のテストリード端
子付漏電遮断器(以下メインブレーカという)、27は
メインブレーカ26のテストリード端子(漏電発生時に
漏電遮断器が動作することを外部信号により確認するた
めの端子)に常閉接点を接続しているリレーである。ま
た、図では倣いセンサ9としてワーク5の表面に接触し
てワーク5の凹凸に合わせて上下に動く接触式センサを
示したが、これ以外にも静電容量式センサや光学センサ
あるいは渦電流式センサがある。
【0003】従来のレーザ加工装置は上記のように構成
されており、次にその動作について説明する。メインブ
レーカ27を投入すれば、レーザ加工装置全体に電気が
供給され運転準備可能状態となる。制御盤15からの指
令でレーザ発振器1はレーザ光2を照射する。照射され
たレーザ光2はミラー3により集光レンズ4に導びかれ
る。集光レンズ4によりレーザ光2は集光され(集光位
置を焦点位置という)、微小なスポット径になる。
【0004】一方、ワーク5と集光レンズ4との距離は
倣いセンサ9により検出され、検出信号は電気信号(以
下、焦点距離検出電圧という)に変換され、制御盤15
にて設定位置電圧と焦点距離検出電圧との比較を行い設
定位置になるようにZ軸モータ13を駆動し加工ヘッド
7を上下させる。この制御によりレーザ光2はワーク5
上に適正なスポットを結ぶことになり、大きなエネルギ
ーが一点に集中され、ワーク5に穴が形成されることに
なる。このワーク5を制御盤15からの指令によりX軸
モータ11とY軸モータ12で移動させることにより任
意形状の切断が可能になる。
【0005】このように、レーザ加工装置は非接触加工
が可能であるためにプレス加工機等のような大きな騒音
を発生せず、この利点を生かして夜間無人自動運転が行
なわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レーザ加工
においては、加工ガスの流れが加工品質に大きく影響す
ることが周知で、特に厚板加工等の難加工においては、
加工ガス流が乱れると加工不良が発生し易い。また、加
工ガス流を乱す大きな要因としてノズルへのスパッタの
付着があり、加工開始時の穴明け(以下、ピアシングと
いう)の時や、加工異常が発生した時にスパッタが飛ん
でノズルに付着し続けると、加工不良が多発しやすくな
る。
【0007】そこで従来のレーザ加工装置では、作業者
が加工の途中に時々ノズルの先をブラシ等でクリーニン
グしていた。しかし、無人運転で連続加工を行なう時に
は作業者がノズルのクリーニングを行なうことができな
いので、加工不良が発生し易いという問題点があった。
【0008】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、加工中に自動的にノズルのクリー
ニングを行ない、加工不良を防ぐレーザ加工装置を得る
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るレーザ加
工装置は、レーザ光を発振するレーザ発振器と、このレ
ーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レン
ズを有する加工ヘッドと、この加工ヘッドの先端部に設
けられ上記集光レンズで集光したレーザ光を被加工物に
照射するノズルと、上記レーザ光による被加工物の加工
開始時の穴明け回数が設定回数に達したときに上記ノズ
ルを自動的に所定の位置に移動して上記ノズルのクリー
ニングを行ないクリーニングが終了すると上記ノズルを
自動的に元の位置に戻すクリーニング手段とを備え、ク
リーニング終了後、穴明け加工を継続するものである。
【0010】また、レーザ光を発振するレーザ発振器
と、このレーザ発振器から発振されたレーザ光を集光す
る集光レンズを有する加工ヘッドと、この加工ヘッドの
先端部に設けられ上記集光レンズで集光したレーザ光を
被加工物に照射するノズルと、加工異常の回数が設定回
数に達したときに上記ノズルを自動的に所定の位置に移
動して上記ノズルのクリーニングを行ないクリーニング
が終了すると上記ノズルを自動的に元の位置に戻すクリ
ーニング手段とを備え、レーザ加工中にクリーニングを
行なった場合にはクリーニング終了後、加工を継続する
ものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【作用】この発明におけるレーザ加工装置は、加工ヘッ
ドの先端部に設けられたノズルを、被加工物の加工開始
時の穴明け回数が設定回数に達することにより、または
加工異常の回数が設定回数に達することにより、所定の
位置に移動してクリーニングを行なう。
【0014】
【実施例】
実施例1. 図1は本発明の一実施例を示すノズルクリーニング処理
フロー図である。この図において、ステップS100で
ノズルクリーニング指令を入力すると、ステップS10
1で現在位置をメモリ上に記憶する。ステップS102
では加工ヘッド7とワーク5との干渉を避けるため、一
旦加工ヘッド7を適当な高さまで上昇する。次にステッ
プS103でX、Y軸をクリーニング用ブラシの位置に
移動し、ステップS104でクリーニング用のZ軸位置
に移動する。後述するクリーニング用ブラシは加工テー
ブル14上でワーク5の邪魔にならない位置に予め取り
付けられている。ステップS104で加工ヘッド7のノ
ズル8がクリーニング用ブラシの位置に到着したら、ス
テップS105でノズル8のクリーニングを行なう。ノ
ズル8のクリーニングにはブラシを回転させてもよい
し、加工ヘッド7側をブラシ上で移動させても良い。倣
いセンサ9に図5のような接触式を使用している場合
は、倣いセンサ9がクリーニングの邪魔になるので、ソ
レノイド10で倣いセンサ9を上昇させておく。ノズル
8のクリーニングが終るとステップS106でステップ
S102と同様にZ軸を再び上昇する。次にステップS
107でX、Y軸をステップS101で記憶した位置に
移動する。ステップS108で同様にZ軸をステップS
101で記憶した位置に移動する。以上でノズル8をク
リーニングし、元の位置に戻った事になる。このあとプ
ログラムの実行を継続すれば、元の位置に戻っているの
で加工の継続に問題はない。
【0015】さらに図2により上記処理の様子を説明す
る。図2において5はワーク、7a〜7dは加工ヘッ
ド、8a〜8dはノズル、28はノズルクリーニング用
のブラシである。加工ヘッド7が7aの位置でノズルク
リーニング指令を受けると、ステップS101で7aの
X,Y,Z位置をメモリ上に記憶する。ステップS10
2では7bのように適当な高さまで上昇する。次にステ
ップS103で7cのようにX,Y軸をクリーニング用
の位置に移動し、ステップS104でクリーニング用の
位置の7dに移動する。ステップS104でブラシ位置
への移動が完了したときに、ステップS105でノズル
8のクリーニングを行なう。ノズル8のクリーニングが
終るとステップS106で7cの位置に再び上昇する。
次にステップS107でX,Y軸をステップS101で
記憶した位置をもとに7bに移動する。ステップS10
8で7aの位置に移動する。以上でセンサチェック後、
元の位置に戻った事になる。このあと加工を継続する。
なお上記の例ではノズル8のクリーニングにブラシ28
でこする方法を示したが、ブラシ28以外のクリーニン
グの方法でもかまわない。
【0016】以上の自動ノズルクリーニング動作はプロ
グラム上にノズルクリーニング用の指令コード(Gコー
ド、Mコード等)を予め挿入しておき、NC16がその
指令を入力した時に実行すればよいが、ノズル8の汚れ
る程度を予め予想してプログラムに指令コードを挿入す
るのは面倒であり、また予想に反してノズル8が汚れな
かった場合にはノズルクリーニング動作は加工時間の無
駄になることも考えられる。以下にノズルクリーニング
の必要性をレーザ加工装置自身で判断させる場合の実施
例を説明する。
【0017】実施例2.図3はピアシング回数によりノ
ズルクリーニングを行なう場合の一実施例の処理フロー
図である。ステップS200で加工プログラムの指令を
1ブロック入力すると、ステップS201で指令内容を
解析し、ステップS202で実行する。通常以上の処理
を繰り返して加工プログラムを実行していく。ただし、
ステップS201の解析により、入力された指令がピア
シング用の指令の場合、ステップS203の判定によ
り、ステップS204に処理が移る。ステップS204
ではピアシング回数をカウントし、ステップS205に
おいてその回数と予め設定されている回数とを比較す
る。ピアシング回数が予め設定されている回数に達して
いない場合は、そのままステップS202でピアシング
用指令を実行する。ピアシング回数が設定回数に達した
場合はステップS206で図1に示した自動ノズルクリ
ーニング動作を行ない、ステップS207ではステップ
S204でカウントしていた回数をクリアする。ノズル
クリーニング後はステップS202でピアシング用指令
を実行し、以後加工を継続する。以上の処理により、プ
ログラムにノズルクリーニング用の指令コードを挿入し
なくても、ピアシングによるスパッタ汚れを見越して自
動的にノズルがクリーニングされる。
【0018】実施例3.図4は加工異常の発生回数によ
りノズルクリーニングを行なう場合の一実施例の処理フ
ロー図である。ステップS300で加工異常が発生する
と加工を一時停止し、ステップS301で加工異常の回
数をカウントする。加工異常の発生を判断する方法とし
ては、光や音等で加工状況をモニタする方法が既に公知
であるのでここでは省略する。次にステップS302で
はカウントされた加工異常の発生回数と予め設定されて
いる回数とを比較する。加工異常の発生回数が設定回数
に達していない場合は、そのままステップS303で加
工異常の対策後再起動を実行し、以後ステップS304
に示すように加工を継続する。自動的に発生異常の対策
をして再起動を行なう方法は、本出願人の出願に係る特
願平2ー115212号等に述べられており、その説明
を省略する。ステップS302で加工異常の発生回数が
設定回数に達していると判定された場合は、ステップS
305で図1に示した自動ノズルクリーニング動作を行
ない、ステップS306ではステップS301でカウン
トしていた加工異常の発生回数をクリアする。ノズルク
リーニング後はステップS303、S304で再起動を
行ない、加工を継続する。加工異常が発生するたびにノ
ズルクリーニングを行なう場合は加工異常回数のカウン
トは必要ない。以上の処理により、加工異常によるスパ
ッタ汚れを見越して自動的にノズル8がクリーニングさ
れる。
【0019】実施例4.なお、以上の説明ではピアシン
グ回数によりノズルクリーニングを行なう実施例と、加
工異常回数によりノズルクリーニングを行なう実施例を
示したが、この両者を組み合せて、ピアシング回数と加
工異常回数の和により、ノズルクリーニングの実施を判
断してもよいことは、上記実施例2、実施例3から容易
に類推できる。
【0020】実施例5.また、作業者が、ノズルクリー
ニングを操作盤等のキースイッチ入力から指令し、図1
に示した処理を行なえば、スイッチ入力一つでノズルク
リーニング作業を簡単に行うことができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明のレーザ加工
装置は、加工中に自動的にノズルのクリーニングを行な
えるようにしたので、連続加工中のノズルのスパッタ汚
れによる加工不良を防ぐことができる大きな効果があ
る。また、操作盤等のキースイッチ一つでノズルクリー
ニングができるようにしたので、作業者がクリーニング
作業を行なう場合も作業が簡単になるという効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるレーザ加工装置のノ
ズルクリーニングの処理フロー図である。
【図2】本発明の実施例1におけるレーザ加工装置のノ
ズルクリーニング処理による動作を説明する図である。
【図3】本発明の実施例2におけるピアシング回数によ
りノズルクリーニングを行なう処理のフロー図である。
【図4】本発明の実施例3における加工異常発生回数に
よりノズルクリーニングを行なう処理のフロー図であ
る。
【図5】レーザ加工装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 レーザ光 4 集光レンズ 7 加工ヘッド 8 ノズル 28 ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−264272(JP,A) 特開 平2−263583(JP,A) 実開 昭59−95633(JP,U) 実公 平1−17430(JP,Y2) 実公 平2−4795(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 26/16 B23K 9/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発振するレーザ発振器、この
    レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レ
    ンズを有する加工ヘッド、この加工ヘッドの先端部に設
    けられ上記集光レンズで集光したレーザ光を被加工物に
    照射するノズル、上記レーザ光による被加工物の加工開
    始時の穴明け回数が設定回数に達したときに上記ノズル
    を自動的に所定の位置に移動して上記ノズルのクリーニ
    ングを行ないクリーニングが終了すると上記ノズルを自
    動的に元の位置に戻すクリーニング手段を備え、クリー
    ニング終了後、穴明け加工を継続することを特徴とする
    レーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 レーザ光を発振するレーザ発振器、この
    レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レ
    ンズを有する加工ヘッド、この加工ヘッドの先端部に設
    けられ上記集光レンズで集光したレーザ光を被加工物に
    照射するノズル、加工異常の回数が設定回数に達したと
    きに上記ノズルを自動的に所定の位置に移動して上記ノ
    ズルのクリーニングを行ないクリーニングが終了すると
    上記ノズルを自動的に元の位置に戻すクリーニング手段
    を備え、レーザ加工中にクリーニングを行なった場合に
    はクリーニング終了後、加工を継続することを特徴とす
    るレーザ加工装置。
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