JP5535788B2 - スタータモータ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば船外機のエンジン始動用に用いられるスタータモータに関するものである。
一般に、船外機のエンジンを始動させる際、スタータモータの出力軸に取り付けられたピニオンギヤと、クランクシャフトに取り付けられたリングギヤとを噛合いさせ、スタータモータの回転力をクランクシャフトに伝達することによりエンジンを始動させる。
この種のスタータモータは、磁極を有するヨーク内にアーマチュアが回転自在に支持されている。アーマチュアは、出力軸と、この出力軸に巻線が巻装されたアーマチュアコアと、出力軸のアーマチュアコアよりも一端側に設けられ、コンミテータとを備え、コンミテータにブラシが摺接されている。
コンミテータは円柱状に形成されたものであって、外周面に複数のセグメントが設けられており、各セグメントに巻線が接続されている。また、ブラシは、セグメントに摺接するようにコンミテータの径方向外側に配置されており、スプリングによって径方向内側に向かって、つまり、コンミテータ側に向かって付勢されている。そして、ブラシに電圧が印加されることにより、コンミテータを介して巻線に電流が供給され、出力軸が回転するようになっている。
一方、出力軸のアーマチュアコアよりも他端側には、ピニオンギヤがヘリカルスプライン嵌合されている。そして、出力軸が回転すると慣性力によってピニオンギヤが押出されてリングギヤと噛合い、出力軸の回転力がクランクシャフトに伝達される(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
ここで、船外機に用いられるスタータモータは、レイアウトの都合上縦置きに配置される場合が多い。すなわち、出力軸が鉛直方向に沿うようにスタータモータを配置し、コンミテータが鉛直方向下側に位置していると共に、リングギヤが鉛直方向上側に位置している。そして、リングギヤが出力軸の回転力を受けて鉛直方向上方、つまり、重力方向とは反対側に向かって押出される。
特開平4−148060号公報 特開2009−121430号公報
ところで、上述の従来技術にあっては、ピニオンギヤが押出された際、噛み合わせ位相のずれなどによってピニオンギヤが衝撃を受けると、出力軸にピニオンギヤの押出し方向とは反対側、つまり、鉛直方向下方に向かうスラスト反力が作用する。このスラスト反力により、出力軸が下方に向かって変位すると、これに伴ってコンミテータも下方に向かって変位する。
このような場合、コンミテータとブラシとの摺接位置が変化し、コンミテータに対するブラシの接触不良が生じる虞があるという課題がある。
また、コンミテータに対するブラシの接触不良が生じるとブラシの摩耗が促進され、ブラシの寿命が短くなるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、ブラシによる電流の供給安定化、およびブラシの延命化を図ることができるスタータモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、磁極を有するヨークハウジングと、前記ヨークハウジング内に回転自在に支持されている回転軸、前記回転軸に外嵌固定され、巻線が巻装されているアーマチュアコア、および前記回転軸の前記アーマチュアコアよりも一端側に外嵌固定され、前記巻線が接続されているディスクコンミテータを有するアーマチュアと、前記回転軸の前記アーマチュアコアよりも他端側に、前記回転軸と一体となって回転するように設けられ、エンジンのリングギヤに噛合可能なピニオンギヤを有するピニオン機構と、前記ディスクコンミテータに向かって付勢されながら前記ディスクコンミテータに摺接し、このディスクコンミテータを介して前記巻線に給電を行うブラシとを備え、前記回転軸の回転力を受けて前記ピニオン機構がエンジンのリングギヤ側に向かって押出されて前記リングギヤに前記ピニオンギヤが噛合されるスタータモータであって、前記ディスクコンミテータに対し、前記ブラシが前記ピニオン機構の押出し方向に向かって付勢されており、前記リングギヤへの前記ピニオンギヤの噛合い動作による衝撃によって前記回転軸に作用するスラスト力を前記ブラシで受けることを特徴とする。
このように構成することで、ピニオン機構の噛合い動作による衝撃によって、回転軸に、ピニオン機構の押出し方向とは反対側に向かうスラスト反力が作用した場合であっても、このスラスト反力をブラシで受けることが可能になる。このため、コンミテータにブラシを密着させることができ、コンミテータに対するブラシの接触不良を防止することができる。よって、ブラシによる電流の供給を安定させることができると共に、ブラシの延命化を図ることができる。
請求項2に記載した発明は、前記回転軸に前記ピニオン機構を螺合させことを特徴とする。
このように構成することで、回転軸の回転力を受けてピニオン機構を押出す、所謂慣性飛び込み式のスタータモータに好適に用いることができる。また、ディスクコンミテータを用いることにより、従来のように円柱状のコンミテータを用いる場合と比較して、慣性飛び込み式のスタータモータの小型化を図ることが可能になる。
請求項3に記載した発明は、前記ピニオン機構が重力方向とは反対方向に向かって押出されるように配置したことを特徴とする。
このように構成することで、船外機としてスタータモータを縦置きに用いた場合、スラスト反力のみならず、アーマチュアの自重もブラシで受けることができる。このため、コンミテータに対するブラシの接触圧をさらに高めることができ、コンミテータとブラシとの間の接触抵抗を低減することができる。よって、ブラシによる電流の供給をより安定させることができる。
本発明によれば、ピニオン機構の噛合い動作による衝撃によって、回転軸に、ピニオン機構の押出し方向とは反対側に向かうスラスト反力が作用した場合であっても、このスラスト反力をブラシで受けることが可能になる。このため、コンミテータにブラシを密着させることができ、コンミテータに対するブラシの接触不良を防止することができる。よって、ブラシによる電流の供給を安定させることができると共に、ブラシの延命化を図ることができる。
本発明の実施形態におけるスタータモータの一部断面図である。 本発明の実施形態におけるスタータモータの要部拡大断面図である。
(スタータモータ)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、スタータモータの一部断面図である。
同図に示すように、スタータモータ1は、例えば、不図示の船舶用のエンジンの始動に必要な回転力を発生するための所謂慣性飛び込み式のスタータモータである。スタータモータ1は、フロントブラケット2(図1における上側)と、フロントブラケット2に一端部が固定される円筒状のステータ3と、ステータ3の他端部を閉塞するリヤブラケット4(図1における下側)と、ステータ3内に配置され、フロントブラケット2、およびリヤブラケット4に回転自在に支持されるアーマチュア5と、アーマチュア5の回転軸10の一端側(図1における上端側)に設けられているピニオン機構60とを備えている。
フロントブラケット2は、例えばアルミダイカスト等により略円板状に形成されたものであって、径方向中央に回転軸10を挿通可能な貫通孔15が設けられている。この貫通孔15を介し、回転軸10の一端がフロントブラケット2から突出している。貫通孔15のステータ3側には、回転軸10の一端部を回転自在に支持する軸受16が圧入固定されている。また、貫通孔15のピニオン機構60側に、オイルシール17が設けられている。
さらに、フロントブラケット2の外周縁には、ステータ3の一端が内嵌されるリング状の嵌合部2aがステータ3側に向かって突設されている。
また、フロントブラケット2の外周部には、ボルト19を挿通可能な挿通孔(不図示)が形成されている。この挿通孔にボルト19を挿通し、ステータ3を介してリヤブラケット4にボルト19が締結されることにより、フロントブラケット2がステータ3に固定されるようになっている。
ステータ3は、例えば鉄等により形成されたものであって、筒部21Aを有する略円筒状のヨーク21を備えている。ヨーク21のフロントブラケット2側の周縁には、嵌合部2aに嵌合可能な嵌合部3aが形成されている。一方、ヨーク21のリヤブラケット4側の周縁には、リヤブラケット4に内嵌可能な嵌合部3bが形成されている。
また、ヨーク21の内周側には、界磁用の瓦状に形成されたマグネット22が周方向に沿って複数固着されている。マグネット22には、例えば、ネオジウム系の希土類磁石などを用いることができる。
アーマチュア5は、回転軸10にアーマチュアコア11と、コンミテータ12とが外嵌固定されたものである。アーマチュアコア11は、例えば鉄心片を積層して製造され、回転軸10を中心にして放射状に延びる複数のティース6を有する。各ティース6間には、軸方向に長い蟻溝状のスロット7が形成されており、このスロット7を介してティース6に巻線13が巻装されるようになっている。
コンミテータ12は、略円板状に形成された所謂ディスク型コンミテータであって、回転軸10のアーマチュアコア11よりも他端側(図1における下端側)に外嵌固定されている。コンミテータ12のリヤブラケット4側の面には、複数のセグメント14が回転軸10を中心に放射状に配設されている。各々セグメント14間には、これらセグメント14間の絶縁を確保するためのスリット(不図示)が形成されている。また、各セグメント14には、巻線13の一端が接続されている。
リヤブラケット4は、例えばアルミダイカスト等により有底筒状に形成されたものであって、外周部に刻設されている雌ネジ部23にボルト19が螺入されることにより、ステータ3に固定されるようになっている。リヤブラケット4の底部4Aには、径方向中央にボス部25がステータ3側に向かって突設されている。このボス部25には、アーマチュア5の回転軸10の他端を回転自在に支持するための軸受26が圧入されている。
リヤブラケット4の底部4Aの内側には、ブラシホルダ30が固定されている。ブラシホルダ30は有底筒状の樹脂成型品であり、底面39がリヤブラケット4の底部4Aに当接した状態で配置されている。ブラシホルダ30の径方向中央には、リヤブラケット4のボス部25の外周面を覆うように形成されたホルダボス30Aが突設されている。すなわち、リヤブラケット4に突設されたボス部25とブラシホルダ30に突設されたホルダボス30Aとによってアーマチュア5の回転軸10の他端を回転自在に支持する軸受けボスが構成された状態になっている。
また、リヤブラケット4には、ホルダボス30Aを囲むように4つのホルダ部31が一体に設けられている。ホルダ部31は軸方向に延びており、それぞれにコンミテータ12のセグメント14に摺接する導電性のブラシ32が軸方向に沿って進退自在に収容されている。
ブラシ32は、ホルダ部31内に配置されたスプリング33により、軸方向コンミテータ12側に向かって付勢されている。ブラシ32には、不図示のピグテールの一端が溶着などによって固定されている。このピグテールは、ホルダ部31の側部に形成されたスリット(不図示)から引き出される。
ここで、4つのブラシ32のうち、2つのブラシ32は、陽極側ブラシとして構成され、残りの2つのブラシ32は、陰極側ブラシとして構成されている。陰極側ブラシを構成する2つのブラシ32は、このブラシ32から引き出されたピグテールの他端が不図示のアース端子に接続されており、アース端子を介して接地された状態になっている。一方、陽極側ブラシを構成する2つのブラシ32は、このブラシ32から引き出されたピグテールの他端が給電板35に接続されている。給電板35は、ブラシホルダ30内に設けられており、リヤブラケット4に設けられているターミナルボルト(給電端子)36に接続されている。
ターミナルボルト36は、不図示の外部電源と給電板35とを電気的に接続するためのものであって、ボルト本体51と、ボルト本体51の基端に設けられ、ブラシホルダ30内に配置される頭部41とからなる。
ボルト本体51は、ブラシホルダ30、およびリヤブラケット4のそれぞれに形成された端子挿入孔42,43を介して内面側から外側へと突出している。ボルト本体51の先端側(図1における下端側)には、雄ネジ部52が刻設されており、ここにナット47が螺入されるようになっている。
また、ブラシホルダ30、およびリヤブラケット4のそれぞれに設けられた端子挿入孔42,43には、Oリング44が挿入されている。これによって、ターミナルボルト36のボルト本体51と端子挿入孔42,43との間の間隙がシールされる。
一方、リヤブラケット4の外側では、ターミナルボルト36に、樹脂ブッシュ45と、ストッパワッシャ46とを通した後でナット47を締め込んである。このように、ターミナルボルト36とナット47とにより、ブラシホルダ30とリヤブラケット4を挟み込んでいる。また、樹脂ブッシュ45には、ナット47を囲むように絶縁性のリング部材48が一体成形されている。
(ピニオン機構)
ピニオン機構60は、クラッチ61と、ピニオンギヤ62とを有しており、回転軸10の一端側(図1における上端側)の外周に取り付けられている。より具体的には、回転軸10のフロントブラケット2から突出している部位であって、かつフロントブラケット2寄りに、ヘリカルスプライン63が形成されており、ここに、クラッチ61を構成する有底筒状のクラッチハウジング64が螺合されている。
クラッチハウジング64の底部64Aには、回転軸10のヘリカルスプライン63に噛合うヘリカルスプライン65が形成されている。
クラッチハウジング64の内側には、回転軸10の周囲を取り囲むように筒状に形成されたクラッチインナ66が回転軸10に対してスライド移動可能に外嵌されている。また、クラッチインナ66は、クラッチローラ67を介し、クラッチハウジング64に対して軸方向に変位不能、かつ相対回転可能に係合されている。さらに、クラッチハウジング64の開口部64Bには、この開口部64Bを閉塞するようにホルダ68が設けられており、この上からクラッチカバー59で周囲が覆われている。
ホルダ68は、クラッチハウジング64内への塵埃の侵入を防止するためのものであって、略環状に形成されており、内周縁にシールリング68Aが設けられている。ホルダ68の径方向中央には、クラッチインナ66が軸方向外側に向かって突出されており、クラッチインナ66の外周面がシールリング68Aの内周縁に摺接した状態になっている。
このように、クラッチ61は、クラッチハウジング64、クラッチインナ66、クラッチローラ67、およびホルダ68を主な構成としている。そして、クラッチ61は、クラッチハウジング64とクラッチインナ66との間に生じるトルク差、および回転速度差が所定値以内の場合、互いに回転力を伝達する一方、トルク差、および回転速度差が所定値を越えた場合、回転力の伝達が遮断されるように構成されている。
クラッチインナ66の先端部、つまり、ホルダ68から突出した端部には、ピニオンギヤ62が一体成形されている。
ピニオンギヤ62は、不図示のエンジンのリングギヤ69に噛合うことにより、回転軸10の回転力をリングギヤ69に伝達してエンジンを始動させるためのものである。ピニオンギヤ62は、回転軸10に対してスライド移動自在に外嵌されている。
回転軸10の一端には、ストッパ71が外嵌されている。ストッパ71は、回転軸10の一端に取り付けられている止め輪72により、抜け方向への移動が規制されている。ストッパ71の抜け方向が規制されることにより、ピニオン機構60の抜け方向も規制される。また、ストッパ71とピニオンギヤ62との間には、回転軸10の周囲を取り囲むように形成されたリターンスプリング73が設けられている。このリターンスプリング73によって、ピニオンギヤ62に常時フロントブラケット2側に向かって押し戻される力が付勢される。
(スタータモータの動作)
次に、図1、図2に基づいて、スタータモータ1の動作について説明する。
図2は、スタータモータ1の要部拡大断面図である。
図1、図2に示すように、スタータモータ1は、例えば、不図示の船体に、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きされる。
このような状態では、ブラシ32は、鉛直方向下側から鉛直方向上側に向かってスプリング33により付勢され、コンミテータ12のセグメント14に摺接した状態になる。すなわち、アーマチュア5は、スプリング33に付勢されているブラシ32に支持された状態になる。
このような状態で、船舶のエンジンを始動すべく、イグニションスイッチをオンすると、ターミナルボルト36を介してブラシ32に電圧が印加され、コンミテータ12を介してアーマチュア5の巻線13に電流が供給される。
すると、アーマチュアコア11に磁界が形成され、ヨーク21のマグネット22との間に磁気的な反発力や吸引力が作用し、回転軸10が回転する。回転軸10が回転することにより、回転軸10のヘリカルスプライン63に噛合うクラッチハウジング64が連れ回り、クラッチ61に慣性力が作用する。そして、慣性力によってピニオン機構60がリターンスプリング73のバネ力に抗し、ヘリカルスプライン63に沿うように回転しながら、リングギヤ69側、つまり、重力方向とは反対側の上方に向かって押し出される。
このとき、ピニオンギヤ62とリングギヤ69との噛合わせ位相がずれていると、リングギヤ69にピニオンギヤ62が歯当たりして噛合わない。このような場合、リングギヤ69にピニオンギヤ62が衝突することにより、ピニオン機構60が衝撃を受ける。すると、アーマチュア5にピニオン機構60の押出し方向とは反対側、つまり、鉛直方向下方に向かってスラスト反力F1(図1参照)が作用し、アーマチュア5が僅かに鉛直方向下方に向かって変位する(図1、図2における矢印Y1参照)。
ここで、コンミテータ12の下方にはブラシ32が配置されており、このブラシ32がスプリング33によって、鉛直方向下側から鉛直方向上側に向かって付勢、つまり、ピニオン機構60の押出し方向に向かって付勢されている。このため、アーマチュア5が僅かに鉛直下方に向かって変位することにより、スプリング33が圧縮され、コンミテータ12とブラシ32との接圧が僅かに高まる。つまり、コンミテータ12に対するブラシ32の摺接位置が変化することがない。
一方、リングギヤ69にピニオンギヤ62が噛み合うと、回転軸10の回転に伴ってピニオンギヤ62がリングギヤ69へ十分に噛み合う位置まで移動する。すると、回転軸10の回転力がピニオン機構60を介してリングギヤ69に伝達され、これによってエンジンが起動する。
エンジンが起動し、ピニオンギヤ62の回転速度が回転軸10の回転速度を上回ると、クラッチ61が作用してピニオンギヤ62が空転する。これにより、エンジンが起動することによるリングギヤ69の回転力が回転軸10に伝達されてしまうことを防止できる。
さらに、回転軸10の回転が安定すると、ピニオン機構60に作用する慣性力が弱まる。すると、この慣性力よりもリターンスプリング73のバネ力が上回ると共に、ピニオン機構60の自重により、ピニオン機構60が鉛直方向下方に向かって押し戻される。そしてこの後、スタータモータ1を停止する。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、スタータモータ1を、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きした状態において、コンミテータ12の下方にブラシ32が位置するように構成し、さらに、スプリング33によって、ブラシ32を鉛直方向下側から鉛直方向上側に向かって、つまり、ピニオン機構60の押出し方向に向かって付勢するので、リングギヤ69にピニオン機構60が噛合う際の衝撃によって、回転軸10にスラスト反力が作用した場合であっても、このスラスト反力をブラシ32で受けることが可能になる。このため、コンミテータ12にブラシ32が密着し、コンミテータ12に対するブラシ32の接触不良を防止することができる。よって、ブラシ32による電流の供給を安定させることができると共に、ブラシ32の延命化を図ることができる。
しかも、ブラシ32がスラスト反力のみならず、アーマチュア5の自重も受けることになるので、コンミテータ12に対するブラシ32の接触圧をさらに高めることができる。このため、コンミテータ12とブラシ32との間の接触抵抗を低減することができ、ブラシ32による電流の供給をより安定させることができる。
また、回転軸10に、ピニオン機構60をヘリカルスプライン63,65を用いて螺合させ、ピニオン機構60に作用する慣性力を利用してピニオン機構60をリングギヤ69側に向かって押出すように構成している。これに加え、コンミテータ12をディスク形状を有する所謂ディスク型コンミテータにより構成している。このため、従来の円柱状のコンミテータを用いる場合と比較して慣性飛び込み式のスタータモータ1の小型化を図ることが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、スタータモータ1を、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きした場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、回転軸10が水平方向に沿うようにスタータモータ1を横置きにした場合であっても、本実施形態を好適に用いることができる。すなわち、スタータモータ1を横置きした場合であっても、ピニオン機構60の噛合い動作によって生じるアーマチュア5のスラスト反力をブラシ32で受けることができる。このため、コンミテータ12に対するブラシ32の接触不良を防止できる。
また、上述の実施形態では、回転軸10にピニオン機構60がスプライン嵌合されており、ピニオン機構60に作用する慣性力を利用してピニオン機構60をリングギヤ69側に向かって押出す場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、慣性力を利用せずに、ピニオン機構60を押出す機構を別途設けてもよい。
さらに、回転軸10に別途出力軸を相対回転不能に取り付け、この出力軸とピニオン機構60とをスプライン嵌合させるように構成してもよい。
1 スタータモータ
5 アーマチュア
10 回転軸
11 アーマチュアコア
12 コンミテータ(ディスクコンミテータ)
13 巻線
21 ヨーク(ヨークハウジング)
22 マグネット(磁極)
32 ブラシ
33 スプリング
60 ピニオン機構
61 クラッチ
62 ピニオンギヤ
63,65 ヘリカルスプライン
69 リングギヤ

Claims (3)

  1. 磁極を有するヨークハウジングと、
    前記ヨークハウジング内に回転自在に支持されている回転軸、前記回転軸に外嵌固定され、巻線が巻装されているアーマチュアコア、および前記回転軸の前記アーマチュアコアよりも一端側に外嵌固定され、前記巻線が接続されているディスクコンミテータを有するアーマチュアと、
    前記回転軸の前記アーマチュアコアよりも他端側に、前記回転軸と一体となって回転するように設けられ、エンジンのリングギヤに噛合可能なピニオンギヤを有するピニオン機構と、
    前記ディスクコンミテータに向かって付勢されながら前記ディスクコンミテータに摺接し、このディスクコンミテータを介して前記巻線に給電を行うブラシとを備え、
    前記回転軸の回転力を受けて前記ピニオン機構がエンジンのリングギヤ側に向かって押出されて前記リングギヤに前記ピニオンギヤが噛合されるスタータモータであって、
    前記ディスクコンミテータに対し、前記ブラシが前記ピニオン機構の押出し方向に向かって付勢されており、前記リングギヤへの前記ピニオンギヤの噛合い動作による衝撃によって前記回転軸に作用するスラスト力を前記ブラシで受けることを特徴とするスタータモータ。
  2. 前記回転軸に前記ピニオン機構を螺合させことを特徴とする請求項1に記載のスタータモータ。
  3. 前記ピニオン機構が重力方向とは反対方向に向かって押出されるように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスタータモータ。
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