JP2012007494A - スタータモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヨーク21と、ヨーク21内に回転自在に支持されている回転軸10、巻線13が巻装されているアーマチュアコア11、およびコンミテータ12を有するアーマチュア5と、回転軸10のアーマチュアコア11よりも他端側に設けられているピニオン機構60と、コンミテータ12に向かって付勢されながらコンミテータ12に摺接し、このコンミテータ12を介して巻線13に給電を行うブラシ32とを備え、回転軸10の回転力を受けてピニオン機構60がエンジンのリングギヤ69側に向かって押出されるスタータモータ1であって、コンミテータ12に対し、ブラシ32がピニオン機構60の押出し方向に向かって付勢されている。
【選択図】図1
Description
この種のスタータモータは、磁極を有するヨーク内にアーマチュアが回転自在に支持されている。アーマチュアは、出力軸と、この出力軸に巻線が巻装されたアーマチュアコアと、出力軸のアーマチュアコアよりも一端側に設けられ、コンミテータとを備え、コンミテータにブラシが摺接されている。
一方、出力軸のアーマチュアコアよりも他端側には、ピニオンギヤがヘリカルスプライン嵌合されている。そして、出力軸が回転すると慣性力によってピニオンギヤが押出されてリングギヤと噛合い、出力軸の回転力がクランクシャフトに伝達される(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
このような場合、コンミテータとブラシとの摺接位置が変化し、コンミテータに対するブラシの接触不良が生じる虞があるという課題がある。
また、コンミテータに対するブラシの接触不良が生じるとブラシの摩耗が促進され、ブラシの寿命が短くなるという課題がある。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、スタータモータの一部断面図である。
同図に示すように、スタータモータ1は、例えば、不図示の船舶用のエンジンの始動に必要な回転力を発生するための所謂慣性飛び込み式のスタータモータである。スタータモータ1は、フロントブラケット2(図1における上側)と、フロントブラケット2に一端部が固定される円筒状のステータ3と、ステータ3の他端部を閉塞するリヤブラケット4(図1における下側)と、ステータ3内に配置され、フロントブラケット2、およびリヤブラケット4に回転自在に支持されるアーマチュア5と、アーマチュア5の回転軸10の一端側(図1における上端側)に設けられているピニオン機構60とを備えている。
また、フロントブラケット2の外周部には、ボルト19を挿通可能な挿通孔(不図示)が形成されている。この挿通孔にボルト19を挿通し、ステータ3を介してリヤブラケット4にボルト19が締結されることにより、フロントブラケット2がステータ3に固定されるようになっている。
また、ヨーク21の内周側には、界磁用の瓦状に形成されたマグネット22が周方向に沿って複数固着されている。マグネット22には、例えば、ネオジウム系の希土類磁石などを用いることができる。
ブラシ32は、ホルダ部31内に配置されたスプリング33により、軸方向コンミテータ12側に向かって付勢されている。ブラシ32には、不図示のピグテールの一端が溶着などによって固定されている。このピグテールは、ホルダ部31の側部に形成されたスリット(不図示)から引き出される。
ボルト本体51は、ブラシホルダ30、およびリヤブラケット4のそれぞれに形成された端子挿入孔42,43を介して内面側から外側へと突出している。ボルト本体51の先端側(図1における下端側)には、雄ネジ部52が刻設されており、ここにナット47が螺入されるようになっている。
一方、リヤブラケット4の外側では、ターミナルボルト36に、樹脂ブッシュ45と、ストッパワッシャ46とを通した後でナット47を締め込んである。このように、ターミナルボルト36とナット47とにより、ブラシホルダ30とリヤブラケット4を挟み込んでいる。また、樹脂ブッシュ45には、ナット47を囲むように絶縁性のリング部材48が一体成形されている。
ピニオン機構60は、クラッチ61と、ピニオンギヤ62とを有しており、回転軸10の一端側(図1における上端側)の外周に取り付けられている。より具体的には、回転軸10のフロントブラケット2から突出している部位であって、かつフロントブラケット2寄りに、ヘリカルスプライン63が形成されており、ここに、クラッチ61を構成する有底筒状のクラッチハウジング64が螺合されている。
クラッチハウジング64の底部64Aには、回転軸10のヘリカルスプライン63に噛合うヘリカルスプライン65が形成されている。
ピニオンギヤ62は、不図示のエンジンのリングギヤ69に噛合うことにより、回転軸10の回転力をリングギヤ69に伝達してエンジンを始動させるためのものである。ピニオンギヤ62は、回転軸10に対してスライド移動自在に外嵌されている。
次に、図1、図2に基づいて、スタータモータ1の動作について説明する。
図2は、スタータモータ1の要部拡大断面図である。
図1、図2に示すように、スタータモータ1は、例えば、不図示の船体に、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きされる。
このような状態では、ブラシ32は、鉛直方向下側から鉛直方向上側に向かってスプリング33により付勢され、コンミテータ12のセグメント14に摺接した状態になる。すなわち、アーマチュア5は、スプリング33に付勢されているブラシ32に支持された状態になる。
すると、アーマチュアコア11に磁界が形成され、ヨーク21のマグネット22との間に磁気的な反発力や吸引力が作用し、回転軸10が回転する。回転軸10が回転することにより、回転軸10のヘリカルスプライン63に噛合うクラッチハウジング64が連れ回り、クラッチ61に慣性力が作用する。そして、慣性力によってピニオン機構60がリターンスプリング73のバネ力に抗し、ヘリカルスプライン63に沿うように回転しながら、リングギヤ69側、つまり、重力方向とは反対側の上方に向かって押し出される。
さらに、回転軸10の回転が安定すると、ピニオン機構60に作用する慣性力が弱まる。すると、この慣性力よりもリターンスプリング73のバネ力が上回ると共に、ピニオン機構60の自重により、ピニオン機構60が鉛直方向下方に向かって押し戻される。そしてこの後、スタータモータ1を停止する。
したがって、上述の実施形態によれば、スタータモータ1を、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きした状態において、コンミテータ12の下方にブラシ32が位置するように構成し、さらに、スプリング33によって、ブラシ32を鉛直方向下側から鉛直方向上側に向かって、つまり、ピニオン機構60の押出し方向に向かって付勢するので、リングギヤ69にピニオン機構60が噛合う際の衝撃によって、回転軸10にスラスト反力が作用した場合であっても、このスラスト反力をブラシ32で受けることが可能になる。このため、コンミテータ12にブラシ32が密着し、コンミテータ12に対するブラシ32の接触不良を防止することができる。よって、ブラシ32による電流の供給を安定させることができると共に、ブラシ32の延命化を図ることができる。
例えば、上述の実施形態では、スタータモータ1を、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きした場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、回転軸10が水平方向に沿うようにスタータモータ1を横置きにした場合であっても、本実施形態を好適に用いることができる。すなわち、スタータモータ1を横置きした場合であっても、ピニオン機構60の噛合い動作によって生じるアーマチュア5のスラスト反力をブラシ32で受けることができる。このため、コンミテータ12に対するブラシ32の接触不良を防止できる。
さらに、回転軸10に別途出力軸を相対回転不能に取り付け、この出力軸とピニオン機構60とをスプライン嵌合させるように構成してもよい。
5 アーマチュア
10 回転軸
11 アーマチュアコア
12 コンミテータ(ディスクコンミテータ)
13 巻線
21 ヨーク(ヨークハウジング)
22 マグネット(磁極)
32 ブラシ
33 スプリング
60 ピニオン機構
61 クラッチ
62 ピニオンギヤ
63,65 ヘリカルスプライン
69 リングギヤ
Claims (3)
- 磁極を有するヨークハウジングと、
前記ヨークハウジング内に回転自在に支持されている回転軸、前記回転軸に外嵌固定され、巻線が巻装されているアーマチュアコア、および前記回転軸の前記アーマチュアコアよりも一端側に外嵌固定され、前記巻線が接続されているディスクコンミテータを有するアーマチュアと、
前記回転軸の前記アーマチュアコアよりも他端側に設けられているピニオン機構と、
前記ディスクコンミテータに向かって付勢されながら前記ディスクコンミテータに摺接し、このディスクコンミテータを介して前記巻線に給電を行うブラシとを備え、
前記回転軸の回転力を受けて前記ピニオン機構がエンジンのリングギヤ側に向かって押出されるスタータモータであって、
前記ディスクコンミテータに対し、前記ブラシが前記ピニオン機構の押出し方向に向かって付勢されていることを特徴とするスタータモータ。 - 前記回転軸に前記ピニオン機構を螺合させ、このピニオン機構を前記回転軸に沿って押出すように構成すると共に、
前記ディスクコンミテータに対して、前記回転軸の軸方向に沿って前記ブラシを摺接させたことを特徴とする請求項1に記載のスタータモータ。 - 前記ピニオン機構が重力方向とは反対方向に向かって押出されるように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスタータモータ。
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JPS63178743A (ja) * | 1987-01-14 | 1988-07-22 | Nippon Denso Co Ltd | スタ−タ |
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