JP2012007495A - 端子カバー、およびスタータモータ - Google Patents

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清崇 櫻井
Yuichi Tsuchiya
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Abstract

【課題】下方に突出するターミナルボルトの防水性、ターミナルボルトに対する絶縁性を確実に高めることができ、かつレイアウト性を向上できるターミナルカバー、およびスタータモータを提供する。
【解決手段】スタータモータ1の下部から突出されたターミナルボルト36を覆うためのターミナルカバー83であって、ターミナルボルト36の周囲を取り囲むように底壁84aと周壁84bとを有するカバー本体84と、周壁84bに一体成形され、ターミナルボルト36に一端が接続されるリード線をスタータモータ1の外面に沿って上方へと導く導出部85とを備え、導出部85の底部93に、導出部側水抜孔94を形成した。
【選択図】図2

Description

この発明は、端子カバー、およびこれを備えたスタータモータに関するものである。
エンジンの始動用として用いられるスタータモータとしては、給電端子が外部に向かって突出しており、この突出した給電端子と、スタータモータに給電を行うためのマグネットスイッチとがリード線によって電気的に接続されているものがある。このようなスタータモータは、配置場所によっては雨等の水分が給電端子に飛散する虞があるので、防水、および絶縁性を確保することを主目的として給電端子を覆う端子カバーが取り付けられている。
ここで、端子カバーを取り付けた場合であってもリード線を引き込む側から雨水等が浸入する虞があるので、端子カバー内に侵入した水を排水するための貫通孔を形成する場合がある。
例えば、水平に取り付けられたエンジンのクランクシャフトと平行なスタータギヤを有するスタータモータに密着して取り付けられ、スタータモータに備わる給電端子と、給電端子と接続するリード線との接続部を覆うカバー本体からなり、カバー本体は、上面部と側面部からなり、上面部の、外側に凸となる先端部分または側面部との角部に上面貫通孔が形成され、側面部の、スタータギヤの軸方向に対して左右両面のそれぞれにおいて、外側に凸となる先端部分またはスタータギヤと直交する面に側面貫通孔が形成され、側面貫通孔は、側面部の前記スタータモータの外周に近接して形成される端子カバーが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−206379号公報
しかしながら、上述の従来技術のような端子カバーを、スタータモータの下部から給電端子が突出しているものに適用しようとすると、端子カバー内に侵入した水を効率よく排水することが困難であるという課題がある。
また、給電端子とリード線との接続部を覆うカバー本体の外側の凸となる先端部分または側面部の角部に上面貫通孔を形成すると、この上面貫通孔と接続部とが互いに近接し、上面貫通孔から異物が侵入した場合に給電端子と接触する虞があり、給電端子に対する絶縁性を確保しにくいという課題がある。
さらに、端子カバー内に侵入した水を上面貫通孔に導くべく、カバー本体を外側が凸となるように形成している。このため、端子カバーが大型化し、スタータモータのレイアウト性が低下するという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、下方に突出する給電端子の防水性、給電端子に対する絶縁性を確実に高めることができ、かつレイアウト性を向上できる端子カバー、およびスタータモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、スタータモータの下部から突出された給電端子を覆うための端子カバーであって、前記給電端子の周囲を取り囲むように底壁と周壁とを有するカバー本体と、前記周壁に一体成形され、前記給電端子に一端が接続されるリード線を前記スタータモータの外面に沿って上方へと導く導出部とを備え、前記導出部の底部に、第1水抜孔を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、スタータモータの下部から突出された給電端子を覆うカバーにおいて、水が浸入しやすい導出部の底部に第1水抜孔を形成することにより、カバー本体に水を侵入しにくくすることができる。
また、端子カバーを、カバー本体と導出部とにより構成することで、リード線を確実にスタータモータの外面に沿って配索することができる。このため、リード線の弛みを抑制でき、リード線が周辺機器に引っ掛かってしまうのを抑制できるので、スタータモータの組み付け性を向上させることが可能になる。
請求項2に記載した発明は、前記底壁の前記導出部とは反対側の周縁近傍に第2水抜孔を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、カバー本体に第2水抜孔が形成されているので、カバー本体に水が侵入しても、この水を容易に排水することができる。しかも、第2水抜孔は、カバー本体における給電端子から最も離れた位置に形成されているので、例えば第2水抜孔から異物が侵入した場合であってもこの異物が給電端子に接触するのを防止でき、絶縁性を確実に確保できる。
請求項3に記載した発明は、前記底壁の内面側に、径方向外側から径方向中央に向かって漸次高さが高くなる凸部を形成し、この凸部の外周部を第1水路として構成し、前記第1水路に対応する位置に、前記第2水抜孔を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、カバー本体に侵入した水をカバー本体の外周側へと導くことができる。そして、第1水路によって水を第2水抜孔に容易に導くことができる。このため、従来のように、カバー本体に凸となる部分を形成することなく、確実に水を排水できる。よって、カバー本体の底壁を平坦に形成することができ、この結果、端子カバーの小型化を図ることができるので、スタータモータのレイアウト性を向上させることができる。
請求項4に記載した発明は、前記底壁、および前記導出部に、前記第1水路と前記第1水抜孔とを連通させる第2水路を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、端子カバー内に侵入した水を、第1水抜孔、および第2水抜孔の何れか一方に確実に導くことができる。このため、端子カバー内の排水性をより向上させることが可能になる。
請求項5に記載した発明は、前記第2水抜孔は、屈曲形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、第1水路から異物を侵入しにくくすることができる。このため、さらに給電端子に対する絶縁性を高めることが可能になる。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の端子カバーを備え、前記端子カバーよりも上方に、前記給電端子に給電を行うためのマグネットスイッチが配置され、このマグネットスイッチに、前記リード線の他端が接続されていることを特徴とするスタータモータとした。
このように構成することで、下部に給電端子が位置し、上部にマグネットスイッチが位置するような場合、すなわち、例えば船外機等に用いる場合に好適なスタータモータを提供することができる。
請求項7に記載した発明は、請求項6記載のスタータモータにおいて、前記スタータモータは、前記給電端子を囲繞する位置決め部材を備え、前記端子カバーは、前記位置決め部材の外周に装着されていることを特徴とする。
このように構成することで、位置決め部材に端子カバーを挿入する形で端子カバーを装着することができ、端子カバーの脱落を確実に防止できる。また、例え端子カバー内に水が浸入した場合であっても、給電端子に水が直接飛散されるのを阻止できる。
本発明によれば、スタータモータの下部から突出された給電端子を覆うカバーにおいて、水が浸入しやすい導出部の底部に第1水抜孔を形成することにより、カバー本体に水を侵入しにくくすることができる。
また、端子カバーを、カバー本体と導出部とにより構成することで、リード線を確実にスタータモータの外面に沿って配索することができる。このため、リード線の弛みを抑制でき、リード線が周辺機器に引っ掛かってしまうのを抑制できるので、スタータモータの組み付け性を向上させることが可能になる。
また、本発明によれば、カバー本体に第2水抜孔が形成されているので、カバー本体に水が侵入しても、この水を容易に排水することができる。しかも、第2水抜孔は、カバー本体における給電端子から最も離れた位置に形成されているので、例えば第2水抜孔から異物が侵入した場合であってもこの異物が給電端子に接触するのを防止でき、絶縁性を確実に確保できる。
さらに、本発明によれば、カバー本体に侵入した水をカバー本体の外周側へと導くことができる。そして、第1水路によって水を第2水抜孔に容易に導くことができる。このため、従来のように、カバー本体に凸となる部分を形成することなく、確実に水を排水できる。よって、カバー本体の底壁を平坦に形成することができ、この結果、端子カバーの小型化を図ることができるので、スタータモータのレイアウト性を向上させることができる。
本発明の実施形態におけるスタータモータの一部断面図である。 本発明の実施形態におけるターミナルカバーの取り付け状態を示す断面図である。 本発明の実施形態におけるターミナルカバーを示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。 本発明の実施形態におけるターミナルカバーに位置決め部材を取り付けた状態を示す平面図である。 本発明の実施形態におけるターミナルカバーの作用説明図である。
(スタータモータ)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、スタータモータの一部断面図である。
同図に示すように、スタータモータ1は、例えば、不図示の船舶用のエンジンの始動に必要な回転力を発生するための所謂慣性飛び込み式のスタータモータである。スタータモータ1は、フロントブラケット2(図1における上側)と、フロントブラケット2に一端部が固定される円筒状のステータ3と、ステータ3の他端部を閉塞するリヤブラケット4(図1における下側)と、ステータ3内に配置され、フロントブラケット2、およびリヤブラケット4に回転自在に支持されるアーマチュア5と、アーマチュア5の回転軸10の一端側(図1における上端側)に設けられているピニオン機構60とを備えている。
フロントブラケット2は、例えばアルミダイカスト等により略円板状に形成されたものであって、径方向中央に回転軸10を挿通可能な貫通孔15が設けられている。この貫通孔15を介し、回転軸10の一端がフロントブラケット2から突出している。貫通孔15のステータ3側には、回転軸10の一端部を回転自在に支持する軸受16が圧入固定されている。また、貫通孔15のピニオン機構60側に、オイルシール17が設けられている。
さらに、フロントブラケット2の外周縁には、ステータ3の一端が内嵌されるリング状の嵌合部2aがステータ3側に向かって突設されている。
また、フロントブラケット2の外周部には、ボルト19を挿通可能な挿通孔(不図示)が形成されている。この挿通孔にボルト19を挿通し、ステータ3を介してリヤブラケット4にボルト19が締結されることにより、フロントブラケット2がステータ3に固定されるようになっている。
ステータ3は、例えば鉄等により形成されたものであって、筒部21Aを有する略円筒状のヨーク21を備えている。ヨーク21のフロントブラケット2側の周縁には、嵌合部2aに嵌合可能な嵌合部3aが形成されている。一方、ヨーク21のリヤブラケット4側の周縁には、リヤブラケット4に内嵌可能な嵌合部3bが形成されている。
また、ヨーク21の内周側には、界磁用の瓦状に形成されたマグネット22が周方向に沿って複数固着されている。マグネット22には、例えば、ネオジウム系の希土類磁石などを用いることができる。
アーマチュア5は、回転軸10にアーマチュアコア11と、コンミテータ12とが外嵌固定されたものである。アーマチュアコア11は、例えば鉄心片を積層して製造され、回転軸10を中心にして放射状に延びる複数のティース6を有する。各ティース6間には、軸方向に長い蟻溝状のスロット7が形成されており、このスロット7を介してティース6に巻線13が巻装されるようになっている。
コンミテータ12は、略円板状に形成された所謂ディスク型コンミテータであって、回転軸10のアーマチュアコア11よりも他端側(図1における下端側)に外嵌固定されている。コンミテータ12のリヤブラケット4側の面には、複数のセグメント14が回転軸10を中心に放射状に配設されている。各々セグメント14間には、これらセグメント14間の絶縁を確保するためのスリット(不図示)が形成されている。また、各セグメント14には、巻線13の一端が接続されている。
リヤブラケット4は、例えばアルミダイカスト等により有底筒状に形成されたものであって、外周部に刻設されている雌ネジ部23にボルト19が螺入されることにより、ステータ3に固定されるようになっている。リヤブラケット4の底部4Aには、径方向中央にボス部25がステータ3側に向かって突設されている。このボス部25には、アーマチュア5の回転軸10の他端を回転自在に支持するための軸受26が圧入されている。
リヤブラケット4の底部4Aの内側には、ブラシホルダ30が固定されている。ブラシホルダ30は有底筒状の樹脂成型品であり、底面39がリヤブラケット4の底部4Aに当接した状態で配置されている。ブラシホルダ30の径方向中央には、リヤブラケット4のボス部25の外周面を覆うように形成されたホルダボス30Aが突設されている。すなわち、リヤブラケット4に突設されたボス部25とブラシホルダ30に突設されたホルダボス30Aとによってアーマチュア5の回転軸10の他端を回転自在に支持する軸受けボスが構成された状態になっている。
また、リヤブラケット4には、ホルダボス30Aを囲むように4つのホルダ部31が一体に設けられている。ホルダ部31は軸方向に延びており、それぞれにコンミテータ12のセグメント14に摺接する導電性のブラシ32が軸方向に沿って進退自在に収容されている。
ブラシ32は、ホルダ部31内に配置されたスプリング33により、軸方向コンミテータ12側に向かって付勢されている。ブラシ32には、不図示のピグテールの一端が溶着などによって固定されている。このピグテールは、ホルダ部31の側部に形成されたスリット(不図示)から引き出される。
ここで、4つのブラシ32のうち、2つのブラシ32は、陽極側ブラシとして構成され、残りの2つのブラシ32は、陰極側ブラシとして構成されている。陰極側ブラシを構成する2つのブラシ32は、このブラシ32から引き出されたピグテールの他端が不図示のアース端子に接続されており、アース端子を介して接地された状態になっている。一方、陽極側ブラシを構成する2つのブラシ32は、このブラシ32から引き出されたピグテールの他端が給電板35に接続されている。給電板35は、ブラシホルダ30内に設けられており、リヤブラケット4に設けられているターミナルボルト(給電端子)36に接続されている。
ターミナルボルト36は、不図示の外部電源と給電板35とを電気的に接続するためのものであって、ボルト本体51と、ボルト本体51の基端に設けられ、ブラシホルダ30内に配置される頭部41とからなる。
ボルト本体51は、ブラシホルダ30、およびリヤブラケット4のそれぞれに形成された端子挿入孔42,43を介して内面側から外側へと突出している。ボルト本体51の先端側(図1における下端側)には、雄ネジ部52が刻設されており、ここにナット47が螺入されるようになっている。
また、ブラシホルダ30、およびリヤブラケット4のそれぞれに設けられた端子挿入孔42,43には、Oリング44が挿入されている。これによって、ターミナルボルト36のボルト本体51と端子挿入孔42,43との間の間隙がシールされる。
一方、リヤブラケット4の外側では、ターミナルボルト36に、樹脂ブッシュ45と、ストッパワッシャ46とを通した後でナット47を締め込んである。このように、ターミナルボルト36とナット47とにより、ブラシホルダ30とリヤブラケット4を挟み込んでいる。また、樹脂ブッシュ45には、ナット47を囲むように絶縁性の位置決め部材48が一体成形されている。
ここで、ターミナルボルト36には、リード線81の一端が接続され、このリード線81の他端は、フロントブラケット2側に設けられているマグネットスイッチ82に接続されている。マグネットスイッチ82は、不図示の外部電源に電気的に接続されており、不図示の制御部によってオン・オフ制御されるようになっている。これにより、外部電源の電力がリード線81、およびターミナルボルト36を介してブラシ32に供給される。
さらに、リヤブラケット4には、外側からターミナルボルト36のボルト本体51と、リード線81の一端との接続部分を覆うターミナルカバー83が取り付けられている。
(ターミナルカバー)
図2は、ターミナルカバーの取り付け状態を示す断面図、図3は、ターミナルカバーを示し、(a)は上面図、(b)は下面図である。また、図4は、ターミナルカバーに位置決め部材を取り付けた状態を示す平面図である。
ターミナルカバー83は、ターミナルボルト36への水W(図5参照)の飛散を防止すると共に、ターミナルボルト36の絶縁性を確保するためのものである。ターミナルカバー83は、ターミナルボルト36のボルト本体51先端の周囲を取り囲むように有底筒状に形成されたカバー本体84と、カバー本体84の一側に一体成形された筒状の導出部85とを有している。
カバー本体84は底壁84aが平坦に形成されており、この底壁84aがターミナルボルト36の軸方向外側に向くように配置されている。底壁84aには、径方向中央の大部分に凹部86が形成されている。凹部86の底部の全体には、径方向外側から径方向中央に向かって漸次高さが高くなるように凸部87が形成されている。この凸部87の頂点Pがターミナルボルト36のボルト本体51と対向した状態になっている。また、凹部86に凸部87を形成することによって、凸部87の外周部に平面視略環状の溝88が形成された状態になる。この溝88は、カバー本体84に侵入した水W(図5参照)を案内する水路としての役割を有している。
溝88の導出部85とは反対側には、底壁84aを貫通する本体側水抜孔89が3箇所形成されている。本体側水抜孔89は屈曲形成されたものであって、溝88から径方向外側に向かって形成された第1孔89aと、第1孔89aの先端から斜めに底壁84aの外側に向かって形成された第2孔89bとが連通した状態になっている。
また、カバー本体84の底壁84aには、溝88と導出部85との間に凹部91が形成されており、この凹部91を、溝88と導出部85との間の水路として構成している。
導出部85は、ターミナルボルト36に一端が接続されているリード線81を、リヤブラケット4の外面に沿って案内し、リード線81の他端をマグネットスイッチ82側(図2における上側)へと導くためのものである。導出部85は、カバー本体84の周壁84bから径方向外側に向かって延出する筒状の連結部85aと、連結部85aの先端からマグネットスイッチ82側(図2における上側)に向かって軸方向に沿って延出する筒状の導出部本体85bとを有し、これらが一体成形されている。
連結部85aと導出部85bは、互いに内部が連通している。また、連結部85aとカバー本体84の凹部91とが連通されている。さらに、連結部85aの長さは、その先端がリヤブラケット4よりも径方向外側に位置するように設定されている。これにより、導出部本体85bとリヤブラケット4との干渉が回避される。
導出部本体85bのマグネットスイッチ82側の開口部95には、外フランジ部92が形成されている。一方、導出部本体85bの外フランジ部92とは反対側の底部93であって、かつ連結部85aとは反対側には、導出部側水抜孔94が立設されている。この導出部側水抜孔94は、導出部本体85bの内部と連通している。
このような構成のもと、リヤブラケット4にターミナルカバー83を取り付けると、図4に示すように、カバー本体84の開口部84cに位置決め部材48が内嵌された状態になる。すなわち、カバー本体84の開口部84cと位置決め部材48とが密着する。このため、カバー本体84と位置決め部材48との間の水密性が高まり、両者84,48の間からカバー本体84内部への水W(図5参照)の浸入を抑制することができる。
(ピニオン機構)
図1に戻り、アーマチュア5の回転軸10の一端側(図1における上端側)に設けられているピニオン機構60は、クラッチ61と、ピニオンギヤ62とを有しており、回転軸10の一端側(図1における上端側)の外周に取り付けられている。より具体的には、回転軸10のフロントブラケット2から突出している部位であって、かつフロントブラケット2寄りに、ヘリカルスプライン63が形成されており、ここに、クラッチ61を構成する有底筒状のクラッチハウジング64が螺合されている。
クラッチハウジング64の底部64Aには、回転軸10のヘリカルスプライン63に噛合うヘリカルスプライン65が形成されている。
クラッチハウジング64の内側には、回転軸10の周囲を取り囲むように筒状に形成されたクラッチインナ66が回転軸10に対してスライド移動可能に外嵌されている。また、クラッチインナ66は、クラッチローラ67を介し、クラッチハウジング64に対して軸方向に変位不能、かつ相対回転可能に係合されている。さらに、クラッチハウジング64の開口部64Bには、この開口部64Bを閉塞するようにホルダ68が設けられており、この上からクラッチカバー59で周囲が覆われている。
ホルダ68は、クラッチハウジング64内への塵埃の侵入を防止するためのものであって、略環状に形成されており、内周縁にシールリング68Aが設けられている。ホルダ68の径方向中央には、クラッチインナ66が軸方向外側に向かって突出されており、クラッチインナ66の外周面がシールリング68Aの内周縁に摺接した状態になっている。
このように、クラッチ61は、クラッチハウジング64、クラッチインナ66、クラッチローラ67、およびホルダ68を主な構成としている。そして、クラッチ61は、クラッチハウジング64とクラッチインナ66との間に生じるトルク差、および回転速度差が所定値以内の場合、互いに回転力を伝達する一方、トルク差、および回転速度差が所定値を越えた場合、回転力の伝達が遮断されるように構成されている。
クラッチインナ66の先端部、つまり、ホルダ68から突出した端部には、ピニオンギヤ62が一体成形されている。
ピニオンギヤ62は、不図示のエンジンのリングギヤ69に噛合うことにより、回転軸10の回転力をリングギヤ69に伝達してエンジンを始動させるためのものである。ピニオンギヤ62は、回転軸10に対してスライド移動自在に外嵌されている。
回転軸10の一端には、ストッパ71が外嵌されている。ストッパ71は、回転軸10の一端に取り付けられている止め輪72により、抜け方向への移動が規制されている。ストッパ71の抜け方向が規制されることにより、ピニオン機構60の抜け方向も規制される。また、ストッパ71とピニオンギヤ62との間には、回転軸10の周囲を取り囲むように形成されたリターンスプリング73が設けられている。このリターンスプリング73によって、ピニオンギヤ62に常時フロントブラケット2側に向かって押し戻される力が付勢される。
(スタータモータの動作)
次に、図1に基づいて、スタータモータ1の動作について説明する。
図1に示すように、スタータモータ1は、例えば、不図示の船体に、ピニオン機構60が鉛直方向上方を向くように、かつ回転軸10が鉛直方向に沿うように縦置きされる。すなわち、ターミナルボルト36が鉛直方向下方に向かって突出し、これを覆うターミナルカバー83も鉛直下方に位置することになる。また、ターミナルカバー83の導出部85は、開口部95が鉛直方向上方を向いた状態になる。
このような状態で、船舶のエンジンを始動すべく、不図示のイグニションスイッチをオンすると、マグネットスイッチ82が作動し、ターミナルボルト36を介してブラシ32に電圧が印加される。そして、コンミテータ12を介してアーマチュア5の巻線13に電流が供給される。すると、アーマチュアコア11に磁界が形成され、ヨーク21のマグネット22との間に磁気的な反発力や吸引力が作用し、回転軸10が回転する。
回転軸10が回転することにより、回転軸10のヘリカルスプライン63に噛合うクラッチハウジング64が連れ回り、クラッチ61に慣性力が作用する。そして、慣性力によってピニオン機構60がリターンスプリング73のバネ力に抗し、ヘリカルスプライン63に沿うように回転しながら、リングギヤ69側、つまり、重力方向とは反対側の上方に向かって押し出される。すると、リングギヤ69にピニオンギヤ62が噛み合い、回転軸10の回転力がピニオン機構60を介してリングギヤ69に伝達される。そして、エンジンが起動する。
エンジンが起動し、ピニオンギヤ62の回転速度が回転軸10の回転速度を上回ると、クラッチ61が作用してピニオンギヤ62が空転する。これにより、エンジンが起動することによるリングギヤ69の回転力が回転軸10に伝達されてしまうことを防止できる。
さらに、回転軸10の回転が安定すると、ピニオン機構60に作用する慣性力が弱まる。すると、この慣性力よりもリターンスプリング73のバネ力が上回ると共に、ピニオン機構60の自重により、ピニオン機構60が鉛直方向下方に向かって押し戻される。そしてこの後、スタータモータ1を停止する。
(ターミナルカバーの作用)
次に、図5に基づいて、ターミナルカバー83の作用について説明する。
図5は、ターミナルカバーの作用説明図である。
図5に示すように、スタータモータ1を、例えば、不図示の船舶用のエンジンの始動用に用いると、ターミナルカバー83の導出部85は、開口部95が鉛直方向上方を向いた状態になる。このため、開口部95とリード線81との間から水Wが浸入してしまう場合がある。
このような場合、導出部85内に侵入した水Wは、導出部本体85bの内周面を伝って導出部側水抜孔94を介して外部に排水される。この他に、導出部85内に挿入されているリード線81を伝って、カバー本体84側に水Wが侵入する場合がある。ここで、カバー本体84の底壁84aには、凸部87が形成されているので、カバー本体87に侵入した水Wは、水路として機能している溝88に案内される。このとき、凸部87の頂点Pがターミナルボルト36のボルト本体51と対向する位置に形成されているので、カバー本体84に侵入した水Wがボルト本体51に接触しにくい。
溝88に案内された水Wは、本体側水抜孔89を介して外部に排水される。また、カバー本体84には、底壁84aに凹部91が形成され、これが水路として機能するので、溝88と導出部85との間の近傍に存在する水Wも本体側水抜孔89、および導出部側水抜孔94の何れかに導かれ、排水される。
ここで、各水抜孔89,94から逆にターミナルカバー83内に水や異物が浸入し、これら水や異物がターミナルボルト36に接触する虞がある。しかしながら、凸部87の外周部に形成されている溝88に本体側水抜孔89が形成されていると共に、導出部本体85bの外フランジ部92とは反対側に導出部側水抜孔94が形成されているので、これら水抜孔89,94を介して内部に侵入する水や異物がターミナルボルト36に接触しにくい。すなわち、各水抜孔89,94は、ターミナルボルト36から最も離反した位置に形成されているので、各水抜孔89,94を介して異物がターミナルボルト36に接触することを阻止できる。
これに加え、本体側水抜孔89は、溝88から径方向外側に向かって形成された第1孔89aと、第1孔89aの先端から斜めに底壁84aの外側に向かって形成された第2孔89bとが連通形成されたものであるので、外部から内部へ水や異物が浸入しにくくなっている。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、水Wが浸入しやすいターミナルカバー83の導出部85に導出部側水抜孔94を形成することにより、カバー本体84に水Wを侵入しにくくすることができる。また、カバー本体84に本体側水抜孔89が形成されているので、カバー本体84に水Wが浸入しても、この侵入した水Wを容易に排水することができる。しかも、本体側水抜孔89は、カバー本体84におけるターミナルボルト36から離れた位置に形成されているので、ターミナルカバー83の絶縁性を確実に確保できる。
また、カバー本体84の底壁84aに凸部87を形成し、この凸部87の外周部に形成された平面視略環状の溝88を、水Wを案内する水路として機能させている。このため、カバー本体84に侵入した水Wをカバー本体84の外周側へと導くことができると共に、溝88によって水Wを容易に本体側水抜孔89に導くことができる。このため、従来のように、カバー本体84に凸となる部分を形成することなく、確実に水Wを排水できる。よって、カバー本体84の底壁84aを平坦に形成することができ、この結果、ターミナルカバー83の小型化を図ることができるので、スタータモータ1のレイアウト性を向上させることができる。
さらに、ターミナルカバー83の連結部85aとカバー本体84の凹部91とが本体側水抜孔89と導出部側水抜孔94とに跨る水路として機能するので、ターミナルカバー83内に侵入した水Wを確実に各水抜孔89,94の何れかに導くことができる。このため、ターミナルカバー83内の排水性をより向上させることが可能になる。
そして、本体側水抜孔89を、第1孔89aと第2孔89bとにより構成することで、外部から内部へ水や異物が浸入しにくく、さらに確実に、ターミナルボルト36に水や異物が接触することを阻止できる。
また、ターミナルカバー83をカバー本体84と導出部85とにより構成することで、ターミナルボルト36とマグネットスイッチ82とを電気的に接続するためのリード線81を確実にスタータモータ1の外面に沿って配索することができる。このため、リード線81の弛みを抑制でき、リード線81が周辺機器に引っ掛かってしまうのを抑制できる。よって、スタータモータ1の船体への組み付け性を向上させることが可能になる。
さらに、位置決め部材48が一体成形されている樹脂ブッシュ45を、ターミナルボルト36、およびナット47と共に共締めし、位置決め部材48に外嵌されるようにターミナルカバー83を取り付けている。このため、ターミナルカバー83の取り付け代を十分確保することができ、ターミナルカバー83の脱落を確実に防止できる。また、例えターミナルカバー83に水Wが挿入した場合であっても、ターミナルボルト36に水が直接飛散されるのを阻止できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、スタータモータ1を船舶用のエンジンの始動用に用いる場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、スタータモータ1を配置した状態において、ターミナルボルト36が下方に向かって突出した状態になる場合に本実施形態のターミナルカバー83を好適に用いることができる。
また、上述の実施形態では、カバー本体84の底壁84aに本体側水抜孔89を3箇所形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、カバー本体84の底壁84aに少なくとも1つ本体側水抜孔89が形成されていればよい。さらに、カバー本体84の底壁84aに本体側水抜孔89を4箇所以上形成してもよい。
1 スタータモータ
36 ターミナルボルト(給電端子)
81 リード線
82 マグネットスイッチ
83 ターミナルカバー(端子カバー)
84 カバー本体
84a 底壁
84b 周壁
85 導出部
85a 連結部(第2水路)
85b 導出部本体
87 凸部
88 溝(第1水路)
89 本体側水抜孔(第2水抜孔)
89a 第1孔
89b 第2孔
91 凹部(第2水路)
93 底部
94 導出部側水抜孔(第1水抜孔)

Claims (7)

  1. スタータモータの下部から突出された給電端子を覆うための端子カバーであって、
    前記給電端子の周囲を取り囲むように底壁と周壁とを有するカバー本体と、
    前記周壁に一体成形され、前記給電端子に一端が接続されるリード線を前記スタータモータの外面に沿って上方へと導く導出部とを備え、
    前記導出部の底部に、第1水抜孔を形成したことを特徴とする端子カバー。
  2. 前記底壁の前記導出部とは反対側の周縁近傍に第2水抜孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載の端子カバー。
  3. 前記底壁の内面側に、径方向外側から径方向中央に向かって漸次高さが高くなる凸部を形成し、この凸部の外周部を第1水路として構成し、
    前記第1水路に対応する位置に、前記第2水抜孔を形成したことを特徴とする請求項2に記載の端子カバー。
  4. 前記底壁、および前記導出部に、前記第1水路と前記第1水抜孔とを連通させる第2水路を形成したことを特徴とする請求項3に記載の端子カバー。
  5. 前記第2水抜孔は、屈曲形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の端子カバー。
  6. 請求項1〜請求項4の何れかに記載の端子カバーを備え、
    前記端子カバーよりも上方に、前記給電端子に給電を行うためのマグネットスイッチが配置され、
    このマグネットスイッチに、前記リード線の他端が接続されていることを特徴とするスタータモータ。
  7. 請求項6記載のスタータモータにおいて、
    前記スタータモータは、前記給電端子を囲繞する位置決め部材を備え、
    前記端子カバーは、前記位置決め部材の外周に装着されていることを特徴とするスタータモータ。
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