JP5534089B1 - ボイラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】容量や効率特性の異なるボイラが混在するボイラシステムを効率の良い状態で運転すること。
【解決手段】複数のボイラ20を備えるボイラ群2と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4と、を備えるボイラシステム1であって、複数のボイラ20には、それぞれ、所定の負荷率の範囲に対応して複数の運転ゾーンが個別に設定されており、制御部4は、必要蒸発量が出力蒸発量よりも大きい場合に複数の運転ゾーンのうち最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する第1増加選択部451と、必要蒸発量が出力蒸発量よりも小さい場合に複数の運転ゾーンのうち最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する第1減少選択部461と、選択されたボイラの蒸気量を単位蒸気量分増加又は減少させる出力制御部48と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能なボイラを複数有するボイラ群を備えるボイラシステムに関する。
従来、複数の段階的な燃焼位置で燃焼可能なボイラを複数有するボイラ群と、要求される負荷に応じてボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムが提案されている。また、ボイラの燃焼量を連続的に増減させて蒸気の発生量を制御する、いわゆる比例制御方式のボイラシステムも提案されている。
例えば、特許文献1には、ボイラを、台数増加負荷ゾーン、最適運転負荷ゾーン及び台数減少負荷ゾーンの3つの負荷ゾーンに区分し、ボイラが台数増加負荷ゾーンで燃焼している場合に燃焼させるボイラの台数を増加させ、ボイラが台数減少負荷ゾーンで燃焼している場合に燃焼させるボイラの台数を減少させる比例制御ボイラの制御方法が提案されている。そして、この特許文献1で提案された比例制御ボイラの制御方法では、燃焼させるボイラの台数の増減を行った後には、燃焼している全てのボイラを均等な負荷率で運転させている。
特開平11−132405号公報
ここで、特許文献1で提案されている手法は、燃焼させるボイラの台数や燃焼負荷率に着目してボイラを制御することとしているため、全てのボイラの容量及び効率特性が同じ場合には適切な制御が可能になるものの、容量の異なるボイラや効率特性の異なるボイラが混在するボイラ群に適用した場合には適切な制御とはならない。
具体的には、容量(最大蒸気量)の異なる複数のボイラによりボイラ群を構成した場合、以下のような問題が生じる。一例として、2tボイラを3台と5tボイラを2台とで構成されるボイラ群において、燃焼台数4台、必要量160%で運転する場合を考える。
特許文献1で提案されている手法により燃焼しているボイラを均等な負荷率で運転させると、各ボイラへの燃焼指示は40%となる。このとき、燃焼させる4台のボイラを、2tボイラ3台と5tボイラ1台とした場合の出力蒸気量は4.4t(=2t×0.4×3台+5t×0.4×1台)となる一方で、2tボイラ2台と5tボイラ2台とした場合の出力蒸気量は5.6t(=2t×0.4×2台+5t×0.4×2台)となり、4台のボイラの選択パターンによって、160%に相当する出力蒸気量が異なることになる。
また、各ボイラに対する同じ1%の燃焼指示も、2tボイラだと20kg/h、5tボイラだと50kg/hのように容量に応じて異なるため、燃焼指示を増減させるボイラによって実際の出力蒸気量の変化量が異なることになる。
そのため、特許文献1で提案されている手法を容量の異なるボイラが混在するボイラ群に適用した場合には、制御が安定しない可能性がある。
また、効率特性の異なる複数のボイラによりボイラ群を構成した場合、以下のような問題が生じる。一例として、最適運転(高効率)ゾーンが、50〜70%のボイラと20〜40%のボイラと80〜100%のボイラとで構成されるボイラ群について考える。
特許文献1で提案されている手法では燃焼しているボイラを均等な負荷率で運転させるため、このようなボイラ群について適用した場合、1台のボイラは高効率で運転することができるものの、他のボイラは高効率で運転することができない。
そのため、特許文献1で提案されている手法を効率特性の異なるボイラが混在するボイラ群に適用した場合には、全てのボイラを高効率で運転することが困難になり、システム効率向上を期待することができない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、容量や効率特性の異なるボイラが混在するボイラ群であっても、効率の良い状態で運転させられるボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、複数の前記ボイラには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量が設定されると共に、前記複数のボイラには、それぞれ、所定の負荷率の範囲に対応して複数の運転ゾーンが個別に設定されており、前記制御部は、前記要求負荷に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する必要蒸気量算出部と、前記ボイラ群により出力される蒸気量である出力蒸気量を算出する出力蒸気量算出部と、前記必要蒸気量と前記出力蒸気量との偏差量を算出する偏差算出部と、前記必要蒸気量と前記出力蒸気量との大小を判定する大小判定部と、前記大小判定部により前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、蒸気量を増加させるボイラを選択する燃焼増加ボイラ選択部と、前記大小判定部により前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、蒸気量を減少させるボイラを選択する燃焼減少ボイラ選択部と、前記偏差算出部により算出された前記偏差量が前記燃焼増加ボイラ選択部又は前記燃焼減少ボイラ選択部により選択されたボイラの単位蒸気量以上であるかを判定する偏差量判定部と、前記偏差量判定部により前記偏差量が前記単位蒸気量以上であると判定された場合に、前記燃焼増加ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を前記単位蒸気量分増加させ、又は前記燃焼減少ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を前記単位蒸気量分減少させる出力制御部と、を備え、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記複数のボイラから、前記複数の運転ゾーンのうち最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する第1増加選択部と、を備え、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記複数のボイラから、前記複数の運転ゾーンのうち最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する第1減少選択部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記第1増加選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1増加選択部により選択された複数のボイラから、前記運転ゾーンの中における負荷率が最も低いボイラを選択する第2増加選択部を更に備え、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記第1減少選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1減少選択部により選択された複数のボイラから、前記運転ゾーンの中における負荷率が最も高いボイラを選択する第2減少選択部を更に備えることが好ましい。
また、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記第2増加選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第2増加選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の高いボイラを選択する増加優先順位選択部を更に備え、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記第2減少選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第2減少選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の低いボイラを選択する減少優先順位選択部を更に備えることが好ましい。
また、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記第1増加選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1増加選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の高いボイラを選択する増加優先順位選択部を更に備え、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記第1減少選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1減少選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の低いボイラを選択する減少優先順位選択部を更に備えることが好ましい。
また、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記大小判定部により前記必要蒸気量が蒸気量増加後の前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、前記複数のボイラから蒸気量を増加させるボイラに選択されていないボイラを選択する未選択増加ボイラ選択部を更に備え、前記第1増加選択部は、前記未選択増加ボイラ選択部により選択されたボイラのうち、最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択し、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記大小判定部により前記必要蒸気量が蒸気量減少後の前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、前記複数のボイラから蒸気量を減少させるボイラに選択されていないボイラを選択する未選択減少ボイラ選択部を更に備え、前記第1減少選択部は、前記未選択減少ボイラ選択部により選択されたボイラのうち、最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択することが好ましい。
また、蒸気量を増加させるボイラに選択されたボイラの順序、及び蒸気量を減少させるボイラに選択されたボイラの順序を記憶する順序記憶部を更に備え、前記未選択増加ボイラ選択部により選択されるボイラがなくなった場合、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記順序記憶部に記憶された順序で蒸気量を増加させるボイラを選択し、前記未選択減少ボイラ選択部により選択されるボイラがなくなった場合、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記順序記憶部に記憶された順序で蒸気量を減少させるボイラを選択することが好ましい。
また、前記複数の運転ゾーンは、所定の範囲のボイラ効率で燃焼する場合における負荷率の範囲に対応して設定されることが好ましい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンと、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンと、を備えることとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置することとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置することとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置することとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置することとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンと、を備えることとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置することとしてもよい。
また、前記複数の運転ゾーンは、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置することとしてもよい。
また、前記単位蒸気量は、前記複数のボイラそれぞれに対して個別に設定されることが好ましい。
本発明によれば、容量や効率特性の異なるボイラが混在するボイラシステムを効率の良い状態で運転することができる。
本発明の一実施形態に係るボイラシステムの全体構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る台数制御装置の機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムの処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態のボイラシステムの処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る台数制御装置の機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの処理の流れを示すフローチャートである。 ボイラに設定する運転ゾーンの一例を示す図である。 ボイラに設定する運転ゾーンの一例を示す図である。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20と電気的に接続されている。この台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20の燃焼状態を制御する。台数制御装置3の詳細については、後述する。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼量を制御する。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気消費量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(後述の出力蒸気量)が不足すれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が減少することになる。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気消費量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が増加することになる。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定された蒸気圧の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する。
ここで、本実施形態のボイラシステム1を構成する複数のボイラ20について説明する。図2及び図3は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。
図2に示すように本実施形態のボイラ群2は、容量(最大蒸気量)の異なるボイラ20が混在して構成される。一例として、本実施形態では、1号機ボイラを2tボイラ、2号機ボイラを2.5tボイラ、3号機ボイラを3tボイラ、4号機ボイラを4tボイラ、5号機ボイラを6tボイラで構成することとしている。なお、本実施形態では、1号機ボイラから5号機ボイラの全てについて容量を異ならせているが、これに限られず、容量の異なるボイラ20が1又は複数混在することとしてもよい。また、以下において詳細に説明するボイラ制御方法は、容量の異なるボイラ20が混在する場合に好適であることはもちろんのこと、複数のボイラ20の容量が全て同じである場合であっても好適に適用可能である。
ボイラ20は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
比例制御ボイラとは、少なくとも、ボイラの燃焼を維持可能な最小燃焼状態S1からボイラを安全に燃焼可能な最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼量)が所定単位刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、ボイラ20の燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、ボイラ20(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼量が連続的に制御可能となっている。
より具体的には、図2に示すように、複数のボイラ20それぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、ボイラ20は、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変動可能となっている。
単位蒸気量Uは、ボイラ20の最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステム1における出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、ボイラ20の最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
一例として、本実施形態では、1号機ボイラの単位蒸気量を100kg/h(最大蒸気量の5%)とし、2号機ボイラの単位蒸気量を250kg/h(最大蒸気量の10%)とし、3号機ボイラの単位蒸気量を150kg/h(最大蒸気量の5%)とし、4号機ボイラの単位蒸気量を200kg/h(最大蒸気量の5%)とし、5号機ボイラの単位蒸気量を120kg/h(最大蒸気量の2%)としている。
なお、出力蒸気量とは、ボイラ群2により出力される蒸気量を示し、この出力蒸気量は、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値により表される。
また、本実施形態では、複数のボイラ20には、所定の範囲のボイラ効率で燃焼する場合における負荷率の範囲に対応して設定される複数の運転ゾーン、すなわち第1エコ運転ゾーンZ1と、第2エコ運転ゾーンZ2と、通常運転ゾーンZ3と、が設定されている。
第1エコ運転ゾーンZ1は、ボイラ効率(ボイラ20の熱効率)が第1閾値(例えば、98%)よりも高くなる負荷率の範囲であり、ボイラ20を燃焼させる上で、最も好ましい負荷率の範囲である。
第2エコ運転ゾーンZ2は、ボイラ効率が第1閾値と、この第1閾値よりも低い第2閾値(例えば、97%)との間となる負荷率の範囲である。この第2エコ運転ゾーンZ2は、図3に示すように、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンZ21と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンZ22と、を備える。
通常運転ゾーンZ3は、ボイラ効率が第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である。この通常運転ゾーンZ3は、図3に示すように、上側第2エコ運転ゾーンZ21よりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンZ31と、下側第2エコ運転ゾーンZ22よりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンZ32と、を備える。
ここで、本実施形態のボイラ群2は、効率特性の異なるボイラ20が混在して構成される。一例として、本実施形態では、1号機ボイラの第1エコ運転ゾーンZ1は負荷率40〜70%の範囲に設定され、2号機ボイラの第1エコ運転ゾーンZ1は負荷率50〜80%の範囲に設定され、3号機ボイラの第1エコ運転ゾーンZ1は負荷率30〜50%の範囲に設定され、4号機ボイラの第1エコ運転ゾーンZ1は負荷率40〜60%の範囲に設定され、5号機ボイラの第1エコ運転ゾーンZ1は負荷率70〜80%の範囲に設定されている。第2エコ運転ゾーンZ2及び通常運転ゾーンZ3についても同様に、1号機ボイラから5号機ボイラでは、それぞれ異なる負荷率の範囲に第2エコ運転ゾーンZ2及び通常運転ゾーンZ3が設定されている。
なお、本実施形態では、1号機ボイラから5号機ボイラの全てについて効率特性を異ならせているが、これに限られず、効率特性の異なるボイラ20が1又は複数混在することとしてもよい。また、以下において詳細に説明するボイラ制御方法は、効率特性の異なるボイラ20が混在する場合に好適であることはもちろんのこと、複数のボイラ20の効率特性が全て同じである場合であっても好適に適用可能である。
また、複数のボイラ20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図3に示すように、1号機ボイラから5号機ボイラのそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機ボイラの優先順位が最も高く、5号機ボイラの優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部4の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
なお、本実施形態では、負荷率を増加させる場合には、優先順位の高い順にボイラ20を選択することとし、負荷率を減少させる場合には、優先順位の低い順にボイラ20を選択することとしている。
以上説明したボイラ20は、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
次に、台数制御装置3の詳細について説明する。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
記憶部5は、台数制御装置3(制御部4)の制御により各ボイラ20に対して行われた指示の内容や、各ボイラ20から受信した燃焼状態等の情報、複数のボイラ20の運転ゾーンの設定に関する情報、複数のボイラ20の単位蒸気量Uの設定に関する情報、複数のボイラ20の優先順位の設定に関する情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報等を記憶する。
制御部4は、信号線16を介して各ボイラ20に各種の指示を行ったり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、5台のボイラ20の燃焼状態や優先順位を制御する。各ボイラ20は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該ボイラ20を制御する。
ここで、図4を参照して制御部4の詳細について説明する。図4は、制御部4の構成を示す機能ブロック図である。制御部4は、必要蒸気量算出部41と、出力蒸気量算出部42と、偏差算出部43と、大小判定部44と、燃焼増加ボイラ選択部45と、燃焼減少ボイラ選択部46と、偏差量判定部47と、出力制御部48と、を備える。
必要蒸気量算出部41は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、要求負荷に応じた必要蒸気量を算出する。
出力蒸気量算出部42は、ローカル制御部22から送信される各ボイラ20の燃焼状態に基いて、ボイラ群2により出力される蒸気量である出力蒸気量を算出する。
偏差算出部43は、必要蒸気量と出力蒸気量との偏差量を算出する。また、偏差算出部43は、後述の出力制御部48により、選択されたボイラ20の蒸気量が変更された場合には、必要蒸気量と、蒸気量変更後のボイラ群2の出力蒸気量と、の偏差量を算出する。
大小判定部44は、必要蒸気量と出力蒸気量との大小を判定する。
燃焼増加ボイラ選択部45は、第1増加選択部451と、第2増加選択部452と、増加優先順位選択部453と、を含んで構成され、大小判定部44により必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、蒸気量を増加(負荷率を増加)させるボイラを選択する。
具体的には、第1増加選択部451は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、複数のボイラ20から複数の運転ゾーンのうち最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。すなわち、第1増加選択部451は、より下側にある運転ゾーンに位置するボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。本実施形態では、運転ゾーンは下側から順に、下側通常運転ゾーンZ32、下側第2エコ運転ゾーンZ22、第1エコ運転ゾーンZ1、上側第2エコ運転ゾーンZ21、上側通常運転ゾーンZ31と設定されている。
また、第2増加選択部452は、第1増加選択部451により複数のボイラ20が選択された場合(最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラ20が複数存在する場合)に、運転ゾーンの中における負荷率が最も低いボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
また、増加優先順位選択部453は、第2増加選択部452により複数のボイラ20が選択された場合(最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置し、かつ、当該運転ゾーンの中における負荷率が最も低いボイラ20が複数存在する場合)に、これら複数のボイラ20の中から最も優先順位の高いボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。なお、増加優先順位選択部453は、第1増加選択部451により複数のボイラ20が選択された場合に、これら複数のボイラ20の中から最も優先順位の高いボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択することとしてもよい。すなわち、第1増加選択部451により複数のボイラ20が選択された場合に、第2増加選択部452を介することなく、増加優先順位選択部453が優先順位に基づいて蒸気量を増加させるボイラを選択することとしてもよい。
なお、「運転ゾーンの中における負荷率」とは、(現在の負荷率−運転ゾーンの下限負荷率)/{運転ゾーンの負荷率の範囲(=上限負荷率−下限負荷率)}により算出される値である。本発明は、効率特性の異なるボイラ20が混在するボイラ群2に対して好適に適応可能にするため、ボイラ20の負荷率ではなく、同一の運転ゾーンの中における負荷率を用いることとしている。例えば、第1エコ運転ゾーンZ1が負荷率40〜70%の範囲に設定された1号機ボイラと、第1エコ運転ゾーンZ1が負荷率50〜80%の範囲に設定された2号機ボイラとにおいて、1号機ボイラが55%、2号機ボイラが60%の負荷率で運転している場合を考える。この場合、蒸気量の増加に対して、負荷率が低い1号機ボイラは第1エコ運転ゾーンZ1内での燃焼状態を維持する余裕が50%しかない一方、負荷率が高い2号機ボイラは66%の余裕があることになり、負荷率が高い2号機ボイラの蒸気量を増加させたほうが、ボイラシステム1全体としての効率を高めることができる。そのため、単に負荷率を見るのではなく、運転ゾーンの中における負荷率を見ることで、各ボイラ20を効率的に運転することができる。
図4に戻り、燃焼減少ボイラ選択部46は、第1減少選択部461と、第2減少選択部462と、減少優先順位選択部463と、を含んで構成され、大小判定部44により必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、蒸気量を減少(負荷率を減少)させるボイラを選択する。
具体的には、第1減少選択部461は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、複数のボイラ20から複数の運転ゾーンのうち最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。すなわち、第1減少選択部461は、より上側にある運転ゾーンに位置するボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。
また、第2減少選択部462は、第1減少選択部461により複数のボイラ20が選択された場合(最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラ20が複数存在する場合)に、運転ゾーンの中における負荷率が最も高いボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。
また、減少優先順位選択部463は、第2減少選択部462により複数のボイラ20が選択された場合(最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置し、かつ、当該運転ゾーンの中における負荷率が最も高いボイラ20が複数存在する場合)に、これら複数のボイラ20の中から最も優先順位の低いボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。なお、減少優先順位選択部463は、第1減少選択部461により複数のボイラ20が選択された場合に、これら複数のボイラ20の中から最も優先順位の低いボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択することとしてもよい。すなわち、第1減少選択部461により複数のボイラ20が選択された場合に、第2減少選択部462を介することなく、減少優先順位選択部463が優先順位に基づいて蒸気量を減少させるボイラを選択することとしてもよい。
偏差量判定部47は、偏差算出部43により算出された偏差量が燃焼増加ボイラ選択部45又は燃焼減少ボイラ選択部46により選択されたボイラ20の単位蒸気量U以上であるかを判定する。
出力制御部48は、偏差量判定部47により偏差量が単位蒸気量U以上であると判定された場合に、燃焼増加ボイラ選択部45又は燃焼減少ボイラ選択部46により選択されたボイラ20の蒸気量を変動させる。具体的には、出力制御部48は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きい場合、燃焼増加ボイラ選択部45により選択されたボイラ20の蒸気量を単位蒸気量U分増加させ、また、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さい場合、燃焼減少ボイラ選択部46により選択されたボイラ20の蒸気量を単位蒸気量U分減少させる。
ここで、ボイラシステム1による複数のボイラ20の燃焼状態の制御の詳細について説明する。図5〜図15は、それぞれ、ボイラシステム1の第1実施形態に係る動作の概略を示す図である。
<パターン1>
まず、運転ゾーンに基づきボイラ20の蒸気量を変更させる動作、すなわち第1増加選択部451又は第1減少選択部461により蒸気量を増加又は減少させるボイラ20を選択する動作を、図5〜図8を参照して説明する。
図5に示すように、現在(基準時)において、1号機ボイラ、2号機ボイラ及び3号機ボイラが第1エコ運転ゾーンZ1に対応する範囲の負荷率で運転しており、4号機ボイラが上側第2エコ運転ゾーンZ21に対応する範囲の負荷率で運転しており、5号機ボイラが下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転している。このとき、出力蒸気量が10100kg/hである状態において、必要蒸気量が10300kg/hに増加した場合(図6参照)、必要蒸気量が9700kg/hに減少した場合(図7,図8参照)について考える。
必要蒸気量の増加時には、偏差算出部43は、出力蒸気量と必要蒸気量との偏差量(200kg/h)を算出し、大小判定部44は、出力蒸気量と必要蒸気量との大小から蒸気量を増加する必要があると判定する。
すると、燃焼増加ボイラ選択部45の第1増加選択部451は、1号機ボイラから5号機ボイラのうち最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーン(最も下側の運転ゾーン)に位置するボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。図5では、5号機ボイラの下側第2エコ運転ゾーンZ22が最も下側の運転ゾーンであるため、第1増加選択部451は、5号機ボイラを蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
続いて、偏差量判定部47は、偏差量が5号機ボイラの単位蒸気量U以上であるか判定するところ、図2を参照すると5号機ボイラの単位蒸気量Uは120kg/hであるため、偏差量判定部47は、偏差量(200kg/h)が5号機ボイラの単位蒸気量U以上であると判定する。その結果、図6に示すように、出力制御部48は、5号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加(3600kg/hから3720kg/hに増加)させ、これにより、出力蒸気量も10100kg/hから10220kg/hに増加することになる。
5号機ボイラの蒸気量が増加すると、偏差算出部43は、蒸気量増加後のボイラ群2の出力蒸気量(10220kg/h)に基づき偏差量(80kg/h)を算出し、大小判定部44は、その大小から蒸気量を増加する必要があると判定する。その後、第1増加選択部451が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する5号機ボイラを蒸気量を増加させるボイラとして選択するが、5号機ボイラの単位蒸気量U(120kg/h)が偏差量(80kg/h)よりも大きいため、必要蒸気量増加時の動作が終了する。
なお、図5及び図6では、出力制御部48が5号機ボイラの蒸気量を増加するタイミングを、偏差量判定部47が偏差量が5号機ボイラの単位蒸気量U以上であると判定したタイミングとしているが、これは理解を容易にするためであり、実際には、出力制御部48は、偏差量判定部47が偏差量が5号機ボイラの単位蒸気量U以上でないと判定されたタイミングで、ボイラ20毎に単位蒸気量Uに基づいて計数しておいた蒸気量分だけ各ボイラの蒸気量を増加させることとしている(図16のステップST6参照)。以下、その他の動作例についても同様である。
また、必要蒸気量の減少時には、偏差算出部43は、出力蒸気量と必要蒸気量との偏差量(400kg/h)を算出し、大小判定部44は、出力蒸気量と必要蒸気量との大小から蒸気量を減少する必要があると判定する。
すると、燃焼減少ボイラ選択部46の第1減少選択部461は、1号機ボイラから5号機ボイラのうち最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーン(最も上側の運転ゾーン)に位置するボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。図5では、4号機ボイラの上側第2エコ運転ゾーンZ21が最も上側の運転ゾーンであるため、第1減少選択部461は、4号機ボイラを蒸気量を減少させるボイラとして選択する。
続いて、偏差量判定部47は、偏差量が4号機ボイラの単位蒸気量U以上であるか判定するところ、図2を参照すると4号機ボイラの単位蒸気量Uは200kg/hであるため、偏差量判定部47は、偏差量(400kg/h)が4号機ボイラの単位蒸気量U以上であると判定する。その結果、図7に示すように、出力制御部48は、4号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分減少(2800kg/hから2600kg/hに減少)させ、これにより、出力蒸気量も10100kg/hから9900kg/hに減少することになる。
4号機ボイラの蒸気量が減少すると、偏差算出部43は、蒸気量減少後のボイラ群2の出力蒸気量(9900kg/h)に基づき偏差量(200kg/h)を算出し、大小判定部44は、その大小から蒸気量を減少する必要があると判定する。その後、第1減少選択部461が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する4号機ボイラを蒸気量を減少させるボイラとして選択すると、偏差量判定部47は、偏差量(200kg/h)が4号機ボイラの単位蒸気量U(200kg/h)以上であると判定する。その結果、図8に示すように、出力制御部48は、4号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分減少(2600kg/hから2400kg/hに減少)させ、出力蒸気量も9900kg/hから9700kg/hに減少することになる。
これにより、蒸気量減少後のボイラ群2の出力蒸気量(9900kg/h)が必要蒸気量(9900kg/h)と一致することになるため(偏差量=0)、必要蒸気量の減少時の動作が終了する。
このように、本実施形態のボイラシステム1では、運転ゾーンに基づいて蒸気量を変更するボイラ20を選択することとしている。運転ゾーンは、ボイラ20に応じて適宜設定することができるため、ボイラシステム1では、容量や効率特性の異なるボイラ20が混在するボイラ群2であっても、各ボイラ20を効率良く運転させることができる。
<パターン2>
続いて、運転ゾーンに基づき蒸気量を変更させるボイラ20が複数存在する場合の動作、すなわち第2増加選択部452又は第2減少選択部462により蒸気量を増加又は減少させるボイラ20を選択する動作を、図9〜図13を参照して説明する。なお、以下では、パターン1と同様の動作については、説明を簡略化又は省略する。
図9に示すように、現在(基準時)において、1号機ボイラが第1エコ運転ゾーンZ1に対応する範囲の負荷率で運転しており、2号機ボイラ及び5号機ボイラが下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転しており、3号機ボイラ及び4号機ボイラが上側第2エコ運転ゾーンZ21に対応する範囲の負荷率で運転している。このとき、出力蒸気量が10200kg/hである状態において、必要蒸気量が10600kg/hに増加した場合(図10、図11参照)、必要蒸気量が9800kg/hに減少した場合(図12,図13参照)について考える。
必要蒸気量の増加時には、燃焼増加ボイラ選択部45の第1増加選択部451は、1号機ボイラから5号機ボイラのうち最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーン(最も下側の運転ゾーン)に位置するボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。図9では、2号機ボイラ及び5号機ボイラの下側第2エコ運転ゾーンZ22が最も下側の運転ゾーンであるため、第1増加選択部451は、2号機ボイラ及び5号機ボイラの2つを選択する。
第1増加選択部451により複数のボイラ20(2号機ボイラ及び5号機ボイラ)が選択されたため、燃焼増加ボイラ選択部45の第2増加選択部452は、2号機ボイラ及び5号機ボイラのうち、下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率が最も低いボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。図9では、5号機ボイラが下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率が75%の状態で運転しているのに対して、2号機ボイラは、下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率が50%の状態で運転しているため、第2増加選択部452は、2号機ボイラ及び5号機ボイラのうち2号機ボイラを、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
ここで、図2に示すように、2号機ボイラの単位蒸気量Uは250kg/hであり、偏差量(400kg/h)よりも小さい。そのため、図10に示すように、出力制御部48は、2号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加させ、出力蒸気量を10200kg/hから10450kg/hに増加させる。
このとき、2号機ボイラの蒸気量が1000kg/hから1250kg/hに増加したため、2号機ボイラの下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率も50%から100%に増加している。なお、下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率100%は、第1エコ運転ゾーンZ1の中における負荷率0%と同義であるが、説明を容易にするため、2号機ボイラは下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置しているものとする(以下同様に、運転ゾーンの境界については説明が容易となる運転ゾーンを採用するものとする)。
2号機ボイラの蒸気量が増加すると、偏差算出部43は、蒸気量増加後のボイラ群2の出力蒸気量(10450kg/h)に基づき偏差量(150kg/h)を算出し、大小判定部44は、必要蒸気量と出力蒸気量との大小から蒸気量を増加する必要があると判定する。その後、第1増加選択部451は、下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する2号機ボイラ及び5号機ボイラを選択する。
第1増加選択部451により複数のボイラ20が選択されたため、第2増加選択部452は、2号機ボイラ及び5号機ボイラのうち、下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率が最も低いボイラ20を、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。ここで、図10では、2号機ボイラの蒸気量が増加された結果、5号機ボイラのほうが下側第2エコ運転ゾーンZ22の中における負荷率が低くなっているため、第2増加選択部452は、5号機ボイラを蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
続いて、偏差量(150kg/h)が5号機ボイラの単位蒸気量U(120kg/h)以上であるため、図11に示すように、出力制御部48は、5号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加させ、出力蒸気量を10450kg/hから10570kg/hに増加させる。
その後、必要蒸気量と蒸気量増加後のボイラ群2の出力蒸気量の偏差量(30kg/h)から蒸気量を増加させるボイラとして再度5号機ボイラが選択されることになるが、単位蒸気量Uが偏差量よりも大きいため、蒸気を増加すべきでないと判定され、必要蒸気量増加時の動作が終了する。
また、必要蒸気量の減少時には、燃焼減少ボイラ選択部46の第1減少選択部461は、1号機ボイラから5号機ボイラのうち最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーン(最も上側の運転ゾーン)に位置するボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。図9では、3号機ボイラ及び4号機ボイラの上側第2エコ運転ゾーンZ21が最も上側の運転ゾーンであるため、第1減少選択部461は、3号機ボイラ及び4号機ボイラの2つを選択する。
第1減少選択部461により複数のボイラ20(3号機ボイラ及び4号機ボイラ)が選択されたため、燃焼減少ボイラ選択部46の第2減少選択部462は、3号機ボイラ及び4号機ボイラのうち、上側第2エコ運転ゾーンZ21の中における負荷率が最も高いボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。図9では、4号機ボイラが上側第2エコ運転ゾーンZ21の中における負荷率が50%の状態で運転しているのに対して、3号機ボイラは、上側第2エコ運転ゾーンZ21の中における負荷率が100%の状態で運転しているため、第2減少選択部462は、3号機ボイラ及び4号機ボイラのうち3号機ボイラを、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。
その後、3号機ボイラの単位蒸気量U(150kg/h)が偏差量(400kg/h)よりも小さいことから、図12に示すように、出力制御部48は、3号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分減少させ、出力蒸気量を10200kg/hから10050kg/hに減少させる。
このとき、3号機ボイラの蒸気量が1800kg/hから1650kg/hに減少したため、3号機ボイラの上側第2エコ運転ゾーンZ21における負荷率も100%から50%に減少している。
3号機ボイラの蒸気量が減少すると、偏差算出部43は、蒸気量減少後のボイラ群2の出力蒸気量(10050kg/h)に基づき偏差量(250kg/h)を算出し、大小判定部44は、必要蒸気量と出力蒸気量との大小から蒸気量を減少する必要があると判定する。その後、第1減少選択部461は、上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する3号機ボイラ及び4号機ボイラを選択する。
第1減少選択部461により複数のボイラ20が選択されたため、第2減少選択部462は、3号機ボイラ及び4号機ボイラのうち、上側第2エコ運転ゾーンZ21の中における負荷率が最も高いボイラ20を、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。ここで、図12では、3号機ボイラの蒸気量が減少された結果、上側第2エコ運転ゾーンZ21の中における負荷率が、3号機ボイラ及び4号機ボイラで同一(50%)となっている。その結果、第2減少選択部462は、3号機ボイラ及び4号機ボイラを選択することになる。
第2減少選択部462により複数のボイラ20(3号機ボイラ及び4号機ボイラ)が選択されたため、燃焼減少ボイラ選択部46の減少優先順位選択部463は、3号機ボイラ及び4号機ボイラのうち、最も優先順位の低いボイラ20を選択する。図12では、3号機ボイラの優先順位は3位であり、4号機ボイラの優先順位は4位であるため、減少優先順位選択部463は、4号機ボイラを、蒸気量を減少させるボイラとして選択する。
続いて、4号機ボイラの単位蒸気量U(200kg/h)と偏差量(250kg/h)との比較の結果、図13に示すように、出力制御部48は、4号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分減少させ、出力蒸気量を10050kg/hから9850kg/hに減少させる。
その後、必要蒸気量と蒸気量減少後のボイラ群2の出力蒸気量の偏差量(50kg/h)から蒸気量を減少させるボイラとして再度3号機ボイラが選択されることになるが、単位蒸気量Uが偏差量よりも大きいため、蒸気を減少すべきでないと判定され、必要蒸気量減少時の動作が終了する。
このように、本実施形態のボイラシステム1では、運転ゾーンに基づく選択で複数のボイラ20が選択された場合には、運転ゾーンの中における負荷率に基づいて、蒸気量を変更するボイラ20を選択することとしている。効率特性の異なるボイラ20が混在する場合、複数のボイラ20のうち単に負荷率が高いボイラ20を、蒸気量を変更するボイラ20として選択しただけでは、各ボイラを効率的に運転することはできない。この点、本実施形態のボイラシステム1では、単に負荷率を見るのではなく、運転ゾーンの中における負荷率を見ることで、各ボイラ20を効率的に運転することができる。
なお、パターン2では、蒸気量を減少する場合に優先順位を用いる動作を例示したが、蒸気量を増加する場合であっても優先順位を用いてボイラ20を選択することが可能である。
<パターン2a>
続いて、運転ゾーンに基づき蒸気量を変更させるボイラ20が複数存在する場合の動作の別パターン、すなわち増加優先順位選択部453又は減少優先順位選択部463により蒸気量を増加又は減少させるボイラ20を選択する動作を、図9、図14、図15を参照して説明する。なお、以下では、パターン1,2と同様の動作については、説明を簡略化又は省略する。
図9に示すように、必要蒸気量の増加時には、2号機ボイラ及び5号機ボイラの下側第2エコ運転ゾーンZ22が最も下側の運転ゾーンであるため、第1増加選択部451は、2号機ボイラ及び5号機ボイラの2つを選択する。
第1増加選択部451により複数のボイラ20(2号機ボイラ及び5号機ボイラ)が選択されたため、燃焼増加ボイラ選択部45の増加優先順位選択部453は、2号機ボイラ及び5号機ボイラのうち、最も優先順位の高いボイラ20を選択する。図9では、2号機ボイラの優先順位は5位であり、5号機ボイラの優先順位は2位であるため、増加優先順位選択部453は、5号機ボイラを蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
その後、偏差量(400kg/h)が5号機ボイラの単位蒸気量U(120kg/h)以上であるため、図14に示すように、出力制御部48は、5号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加させ、出力蒸気量を10200kg/hから10320kg/hに増加させる。
なお、5号機ボイラの蒸気量が増加すると、蒸気量増加後のボイラ群2の出力蒸気量に基づき算出された偏差量に応じて、蒸気量を増加するボイラを再び選択することになるが、繰り返しになるため説明は省略する。
また、図9に示すように、必要蒸気量の減少時には、3号機ボイラ及び4号機ボイラの上側第2エコ運転ゾーンZ21が最も上側の運転ゾーンであるため、第1減少選択部461は、3号機ボイラ及び4号機ボイラの2つを選択する。
第1減少選択部461により複数のボイラ20(3号機ボイラ及び4号機ボイラ)が選択されたため、燃焼減少ボイラ選択部46の減少優先順位選択部463は、3号機ボイラ及び4号機ボイラのうち、最も優先順位の低いボイラ20を選択する。図9では、3号機ボイラの優先順位は3位であり、4号機ボイラの優先順位は4位であるため、減少優先順位選択部463は、4号機ボイラを蒸気量を減少させるボイラとして選択する。
その後、偏差量(400kg/h)が4号機ボイラの単位蒸気量U(200kg/h)以上であるため、図15に示すように、出力制御部48は、4号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分減少させ、出力蒸気量を10200kg/hから10000kg/hに減少させる。
なお、4号機ボイラの蒸気量が減少すると、蒸気量減少後のボイラ群2の出力蒸気量に基づき算出された偏差量に応じて、蒸気量を減少するボイラを再び選択することになるが、繰り返しになるため説明は省略する。
このように、運転ゾーンに基づく選択で複数のボイラ20が選択された場合には、優先順位に基づいて蒸気量を変更するボイラ20を選択することとしてもよい。このような選択であっても、運転ゾーンがボイラ20に応じて適宜設定されているため、容量や効率特性の異なるボイラ20が混在するボイラ群2であっても、各ボイラ20を効率良く運転させることができる。
続いて、本実施形態のボイラシステム1の動作を実現するための処理の流れについて、図16、図17を参照して説明する。図16、図17は、ボイラシステム1の処理の流れを示すフローチャートである。
初めに、処理の前準備として各ボイラ20に対して単位蒸気量Uの設定(ステップST1)及び運転ゾーンの設定(ステップST2)を行い、記憶部5の所定の領域に記憶する。
続いて、ステップST3において、制御部4は、必要蒸気量及び偏差量を算出する。すなわち、必要蒸気量算出部41が蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて要求負荷に応じた必要蒸気量を算出し、出力蒸気量算出部42が各ボイラ20の燃焼状態に基いて出力蒸気量を算出すると、偏差算出部43は、必要蒸気量と出力蒸気量との偏差量を算出する。
続いて、ステップST4において、制御部4は、蒸気量の変動が必要であるか否かを判定する。本実施形態では、制御部4は、偏差量が0である場合に蒸気量の変動が必要でないと判定し、偏差量が0でない場合に蒸気量の変動が必要であると判定する。蒸気量の変動が必要でない場合には、ステップST3の処理に戻り、蒸気量の変動が必要な場合には、続いてステップST5の処理に移る。
ステップST5において、制御部4は、蒸気量を変動するボイラ20を選択する変動ボイラ選択処理を行う。なお、変動ボイラ選択処理の詳細については、図17で後述する。
続いて、ステップST6において、制御部4は、各ボイラ20へ燃焼指示を出力し、各ボイラ20から出力される蒸気量を制御する。すなわち、出力制御部48は、ステップST5において選択されたボイラ20の蒸気量を単位蒸気量Uに基づき変動させる。
ステップST6の処理が終わると、制御部4は、ステップST3の処理に戻り、ステップST3〜ステップST6の処理を繰り返す。
次に、ステップST5における変動ボイラ選択処理の詳細について、図17を参照して説明する。
初めに、ステップST51において、制御部4は、蒸気量を増加する必要があるか、蒸気量を減少する必要があるかを判定する。この判定は、大小判定部44が判定した必要蒸気量と出力蒸気量との大小に基づいて行われる。すなわち、必要蒸気量の方が大きい場合には、蒸気量を増加する必要があると判定され、出力蒸気量の方が大きい場合には、蒸気量を減少する必要があると判定される。
蒸気量を増加する必要がある場合、ステップST52において、制御部4は、蒸気量増加候補ボイラを選択する。蒸気量増加候補ボイラの選択については、上述した通りであり、燃焼増加ボイラ選択部45は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率、及び優先順位に基づいて蒸気量を増加する候補となるボイラ20を選択する。
続いて、ステップST53において、制御部4(偏差量判定部47)は、偏差量が蒸気量増加候補ボイラとして選択されたボイラ20の単位蒸気量U以上であるか判定する。このとき、偏差量が単位蒸気量U以上である場合には、制御部4は、続いてステップST54の処理に移る。
ステップST54では、制御部4は、出力蒸気量を増加し、偏差量を減算する。すなわち、ステップST52で選択されたボイラ20に設定された単位蒸気量Uに基づき、出力蒸気量算出部42及び偏差算出部43は、出力蒸気量の増加及び偏差量の減算を行う。
ステップST54の処理が終わると、制御部4は、ステップST52の処理に戻り、ステップST53において偏差量が単位蒸気量U以上でないと判定されるまで、ステップST52〜ステップST54の処理を繰り返す。なお、ステップST53において偏差量が単位蒸気量U以上でないと判定されると、制御部4は、変動ボイラ選択処理を終了し、図16のステップST6の処理に移る。すなわち、ステップST6では、繰り返し行われたステップST52〜ステップST54(後述のステップST55〜ステップST57も同様)の処理に伴い選択された回数分だけ単位蒸気量Uに基づく蒸気量の変動が行われる。一般に、燃焼指示を受けてから実際にボイラ20から出力される蒸気量が変化するまでにはタイムラグがあるため、このような処理の流れによりこのタイムラグを考慮することなく蒸気量を変動するボイラ20を選択することができる。
続いて、蒸気量を減少する必要がある場合、すなわちステップST51においてNOと判定された場合、ステップST55において、制御部4は、蒸気量減少候補ボイラを選択する。蒸気量減少候補ボイラの選択については、上述した通りであり、燃焼減少ボイラ選択部46は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率、及び優先順位に基づいて蒸気量を減少する候補となるボイラ20を選択する。
続いて、ステップST56において、制御部4(偏差量判定部47)は、偏差量が蒸気量増加候補ボイラとして選択されたボイラ20の単位蒸気量U以上であるか判定する。このとき、偏差量が単位蒸気量U以上である場合には、制御部4は、続いてステップST57の処理に移る。他方、偏差量が単位蒸気量U以上でないと判定されると、制御部4は、変動ボイラ選択処理を終了し、図16のステップST6の処理に移る。
ステップST57では、制御部4は、出力蒸気量を減少し、偏差量を減算する。すなわち、ステップST52で選択されたボイラ20に設定された単位蒸気量Uに基づき、出力蒸気量算出部42及び偏差算出部43は、出力蒸気量の減少及び偏差量の減算を行う。
ステップST57の処理が終わると、制御部4は、ステップST55の処理に戻り、ステップST56において偏差量が単位蒸気量U以上でないと判定されるまで、ステップST55〜ステップST57の処理を繰り返す。
以上説明した第1実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)複数のボイラ20のそれぞれに運転ゾーンを設定し、制御部4は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きい場合により下側にある運転ゾーンに位置するボイラ20を蒸気量を増加させるボイラとして選択し、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さい場合により上側にある運転ゾーンに位置するボイラ20を蒸気量を減少させるボイラとして選択することとした。これにより、効率特性の異なるボイラ20が混在していたとしても、ボイラ効率の悪いボイラ20から順に蒸気量を変動させることができ、ボイラシステム1全体としての効率を向上させることができる。
また、ボイラシステム1では、複数のボイラ20のそれぞれに単位蒸気量Uを設定し、制御部4は、選択したボイラ20の蒸気量を単位蒸気量U分変動させることとした。これにより、必要蒸気量が変動した場合のボイラ20の蒸気量の変動を単位蒸気量U毎に行うことができるため、複数のボイラ20の負荷率を平準化でき、ボイラシステム1の圧力安定性を向上させることができる。
(2)運転ゾーンに基づく選択で複数のボイラ20が選択された場合に、制御部4は、選択された複数のボイラ20のうち、運転ゾーンの中における負荷率が最も低いボイラ20を蒸気量を増加させるボイラとして選択し、運転ゾーンの中における負荷率が最も高いボイラ20を蒸気量を減少させるボイラとして選択することとした。これにより、効率特性の異なるボイラ20が混在していたとしても、より好適なボイラ20を蒸気量を変動するボイラとして選択するため、各ボイラ20を効率的に運転することができ、ボイラシステム1全体としての効率を向上させることができる。
(3)運転ゾーンの中における負荷率に基づく選択で複数のボイラ20が選択された場合に、制御部4は、選択された複数のボイラ20のうち、優先順位に基づいて蒸気量を変動させるボイラを選択することとした。これにより、複数のボイラ20が等しい状態で燃焼している場合であっても、いずれかのボイラ20の蒸気量を変動させられるので、必要蒸気量の変動に応じて、適切に出力蒸気量を変動させられる。
(4)なお、制御部4は、運転ゾーンに基づく選択で複数のボイラ20が選択された場合に、選択された複数のボイラ20のうち、優先順位に基づいて蒸気量を変動させるボイラを選択することとしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係るボイラシステム1について、図18〜図27を参照して説明する。第2実施形態に係るボイラシステム1は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率及び優先順位に基づいて蒸気量を変動させるボイラ20を選択する点で第1実施形態と同様であるが、これらに基づく選択で同じボイラ20が連続して選択される可能性を低減させる仕組みを備える点で第1実施形態に係るボイラシステム1と異なる。
第2実施形態に係るボイラシステム1の全体構成、及びボイラ群2の概略は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。一方、第2実施形態に係るボイラシステム1の台数制御装置3の構成は、第1実施形態と異なるため、図18を参照して、第2実施形態の台数制御装置3について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、符号を同一にし、説明を省略する。
台数制御装置3の制御部4は、第1実施形態の構成に加え、未選択増加ボイラ選択部454と、未選択減少ボイラ選択部464とを更に備える。また、台数制御装置3の記憶部5は、順序記憶部51を備える。
未選択増加ボイラ選択部454は、大小判定部44により必要蒸気量が蒸気量増加後の出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、複数のボイラ20のうち、燃焼増加ボイラ選択部45により選択され、かつ、偏差量判定部47により偏差量が単位蒸気量U以上であると判定されたボイラ(以下、「選択増加ボイラ」と呼ぶ)以外のボイラを選択する。なお、選択増加ボイラ以外のボイラを、以下では「未選択増加ボイラ」と呼ぶ。
未選択減少ボイラ選択部464は、大小判定部44により必要蒸気量が蒸気量減少後の出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、複数のボイラ20のうち、燃焼減少ボイラ選択部46により選択され、かつ、偏差量判定部47により偏差量が単位蒸気量U以上であると判定されたボイラ(以下、「選択減少ボイラ」と呼ぶ)以外のボイラを選択する。なお、選択減少ボイラ以外のボイラを、以下では「未選択減少ボイラ」と呼ぶ。
順序記憶部51は、選択増加ボイラとして選択された複数のボイラ20の順序、及び選択減少ボイラとして選択された複数のボイラ20の順序を記憶する。
そして、燃焼増加ボイラ選択部45は、未選択増加ボイラがなくなった後に、大小判定部44により必要蒸気量が蒸気量増加後の出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、順序記憶部51に記憶された順序で蒸気量を増加させるボイラを選択する。
また、燃焼減少ボイラ選択部46は、未選択減少ボイラがなくなった後に、大小判定部44により必要蒸気量が蒸気量減少後の出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、順序記憶部51に記憶された順序で蒸気量を減少させるボイラを選択する。
ここで、燃焼増加ボイラ選択部45を構成する第1増加選択部451及び未選択増加ボイラ選択部454の処理の順序は、任意に設定することができる。すなわち、未選択増加ボイラ選択部454が未選択増加ボイラを選択した後に、第1増加選択部451がこれら未選択増加ボイラの中から運転ゾーンに基づきボイラ20を選択することとしてもよく、また、第1増加選択部451が運転ゾーンに基づくボイラ20を選択した後に、未選択増加ボイラ選択部454が第1増加選択部451により選択されたボイラ20の中から未選択増加ボイラを選択することとしてもよい。
未選択増加ボイラ選択部454の処理を第1増加選択部451の処理の前に行う構成によれば、最も下側にある運転ゾーンに対応する範囲で運転するボイラ20のみが順次蒸気量を増加させるボイラとして選択されることになり、第1増加選択部451の処理を未選択増加ボイラ選択部454の処理の前に行う構成によれば、運転ゾーンに関わらず全て(5台)のボイラ20が順次蒸気量を増加させるボイラとして選択されることになる。
例えば、1号機ボイラから3号機ボイラが第1エコ運転ゾーンZ1に対応する範囲の負荷率で運転し、4号機ボイラ及び5号機ボイラが下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転している状況において、下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転している4号機ボイラ及び5号機ボイラが既に選択増加ボイラである場合について考える。
未選択増加ボイラ選択部454、第1増加選択部451の順に処理を行った場合、未選択増加ボイラ選択部454は、1号機ボイラから5号機ボイラの中から未選択増加ボイラを選択することになり、1号機ボイラから3号機ボイラが未選択増加ボイラとして選択され、結果として、1号機ボイラから3号機ボイラのいずれかが蒸気量を増加させるボイラとして選択されることになる。
他方、第1増加選択部451、未選択増加ボイラ選択部454の順に処理を行った場合、第1増加選択部451は、運転ゾーンに基づくボイラ20の選択により、4号機ボイラ及び5号機ボイラを選択する。このとき、4号機ボイラ及び5号機ボイラは、選択増加ボイラであるため、未選択増加ボイラが既になく、燃焼増加ボイラ選択部45は、順序記憶部51に記憶された順序で蒸気量を増加させるボイラを選択することになる。その結果、4号機ボイラ及び5号機ボイラのいずれかが蒸気量を増加させるボイラとして選択されることになる。
なお、燃焼減少ボイラ選択部46についても同様に、第1減少選択部461及び未選択減少ボイラ選択部464の処理の順序は、任意に設定することができる。
続いて、第2実施形態に係るボイラシステム1による複数のボイラ20の燃焼状態の制御の詳細について説明する。図19〜図25は、それぞれ、ボイラシステム1の第2実施形態に係る動作の概略を示す図である。なお、図19〜図25では、蒸気量を増加させる動作についてのみ説明しているが、蒸気量を減少させる動作も基本的に同じであるため、その説明を省略する。
<パターン3>
まず、未選択増加ボイラ選択部454、第1増加選択部451の順に処理を行う場合の動作を、図19〜図23を参照して説明する。
図19に示すように、現在(基準時)において、1号機ボイラから5号機ボイラの全てが未選択増加ボイラであり、1号機ボイラ、2号機ボイラ及び3号機ボイラが第1エコ運転ゾーンZ1に対応する範囲の負荷率で運転しており、4号機ボイラ及び5号機ボイラが下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転している。このとき、出力蒸気量が7300kg/hである状態において、必要蒸気量が7500kg/hに増加した場合について考える。
1号機ボイラから5号機ボイラの全てが未選択増加ボイラであるため、燃焼増加ボイラ選択部45は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率及び優先順位に基づいて1号機ボイラから5号機ボイラの中から蒸気量を増加させるボイラ20を選択する。図19では、4号機ボイラ及び5号機ボイラが、下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転し、かつ、5号機ボイラの方が4号機ボイラよりも運転ゾーンの中における負荷率が低いため、燃焼増加ボイラ選択部45は、5号機ボイラを蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
5号機ボイラの単位蒸気量Uは偏差量よりも小さいため、図20に示すように、出力制御部48は、5号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加(2400kg/hから2520kg/hに増加)させ、5号機ボイラを選択増加ボイラとする。
また、制御部4は、記憶部5の順序記憶部51に5号機ボイラが最初に選択されたことを示す順序を記憶する。
続いて、5号機ボイラの蒸気量を増加した後に、必要蒸気量が7500kg/hから7700kg/hに増加したとする。この場合、5号機ボイラが選択増加ボイラであり、1号機ボイラから4号機ボイラが未選択増加ボイラであるため、燃焼増加ボイラ選択部45は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率及び優先順位に基づいて1号機ボイラから4号機ボイラの中から蒸気量を増加させるボイラ20を選択する。
図20では、4号機ボイラが、下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転しているため、4号機ボイラが蒸気量を増加させるボイラとして選択されることになる。
そして、4号機ボイラの単位蒸気量Uは偏差量よりも小さいため、図21に示すように、出力制御部48は、4号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加(1200kg/hから1400kg/hに増加)させ、4号機ボイラを選択増加ボイラとする。
また、制御部4は、記憶部5の順序記憶部51に4号機ボイラが2番目に選択されたことを示す順序を記憶する。
続いて、4号機ボイラの蒸気量を増加した後に、必要蒸気量が7700kg/hから7800kg/hに増加したとする。この場合、4号機ボイラ及び5号機ボイラが選択増加ボイラであり、1号機ボイラから3号機ボイラが未選択増加ボイラであるため、燃焼増加ボイラ選択部45は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率及び優先順位に基づいて1号機ボイラから3号機ボイラの中から蒸気量を増加させるボイラ20を選択する。
図21では、1号機ボイラ、2号機ボイラ、3号機ボイラのいずれも第1エコ運転ゾーンZ1で運転しており、運転ゾーンの中における負荷率も1号機ボイラ及び2号機ボイラが最も低いため、燃焼増加ボイラ選択部45は、最も優先順位の高い1号機ボイラを蒸気量を増加させるボイラとして選択する。
そして、1号機ボイラの単位蒸気量Uは偏差量よりも小さいため、図22に示すように、出力制御部48は、1号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加(1000kg/hから1100kg/hに増加)させ、1号機ボイラを選択増加ボイラとする。
また、制御部4は、記憶部5の順序記憶部51に1号機ボイラが3番目に選択されたことを示す順序を記憶する。
その後、更に必要蒸気量が増加した場合には、燃焼増加ボイラ選択部45は、未選択増加ボイラの中から運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率及び優先順位に基づいて蒸気量を増加させるボイラを選択することになる。図23に示すように、本動作例では、次に2号機ボイラが選択され、最後に3号機ボイラが選択されることになる。これにより、1号機ボイラから5号機ボイラの全てが選択増加ボイラとなると、選択の有無がクリアされ、1号機ボイラから5号機ボイラの全てが未選択増加ボイラにリセットされる。
そして、更に必要蒸気量が増加し、蒸気量を増加するボイラを選択する必要がある場合には、燃焼増加ボイラ選択部45は、順序記憶部51に記憶された順序に従い、蒸気量を増加させるボイラを選択する。本動作例では、5号機ボイラ、4号機ボイラ、1号機ボイラ、2号機ボイラ、3号機ボイラの順に選択されることになる。
このようなパターン3の動作によれば、同じボイラの蒸気量が連続して増加することを防止できるため、各ボイラ20の負荷率変動を抑制することができ、安定性を高めることができる。
<パターン3a>
続いて、第1増加選択部451、未選択増加ボイラ選択部454の順に処理を行う場合の動作を、図19〜図21、図24、図25を参照して説明する。
図19〜図21までの流れは、パターン3と同一であり、必要蒸気量の増加に伴い5号機ボイラ、4号機ボイラの順に蒸気量を増加させるボイラとして選択されている。その後、図21に示すように、必要蒸気量が7700kg/hから7800kg/hに増加したとする。この場合、必要蒸気量が増加しているため、第1増加選択部451は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率及び優先順位に基づいて1号機ボイラから5号機ボイラの中から蒸気量を増加させるボイラ20を選択する。
図21では、4号機ボイラ及び5号機ボイラが、下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転しているため、第1増加選択部451は、4号機ボイラ及び5号機ボイラを選択する。ここで、4号機ボイラ及び5号機ボイラは選択増加ボイラであるものの、下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転しているボイラ20は4号機ボイラ及び5号機ボイラ以外になく、また、下側第2エコ運転ゾーンZ22よりも下側の運転ゾーンに対応する範囲の負荷率で運転しているボイラ20も存在しない。そこで、制御部4は、選択の有無をクリアし、4号機ボイラ及び5号機ボイラを未選択増加ボイラにリセットする。
その後、燃焼増加ボイラ選択部45は、順序記憶部51に記憶された順序に従い5号機ボイラを、蒸気量を増加させるボイラとして選択する。そして、5号機ボイラの単位蒸気量Uは偏差量よりも小さいため、図24に示すように、出力制御部48は、5号機ボイラの蒸気量を単位蒸気量U分増加(2520kg/hから2620kg/hに増加)させ、5号機ボイラを選択増加ボイラとする。
その後、更に必要蒸気量が増加した場合には、燃焼増加ボイラ選択部45は、未選択増加ボイラの中から順序記憶部51に記憶された順序に従い蒸気量を増加させるボイラを選択することになる。図25に示すように、本動作例では、次に4号機ボイラが選択される。なお、4号機ボイラ及び5号機ボイラの蒸気量を増加させることを繰り返すと、いずれ運転ゾーンが下側第2エコ運転ゾーンZ22から第1エコ運転ゾーンZ1に切り替わることになる。図25では、タイミング100の時点で4号機ボイラの運転ゾーンが下側第2エコ運転ゾーンZ22から第1エコ運転ゾーンZ1に切り替わる。そして、4号機ボイラの運転ゾーンが切り替わると、下側第2エコ運転ゾーンZ22に対応する範囲の負荷率で運転するボイラ20が5号機ボイラのみとなるため、タイミング100以降は、5号機ボイラのみが蒸気量を増加させるボイラとして選択されることになる。
このようなパターン3aの動作によれば、ボイラ効率の悪いボイラ20から順に蒸気量を変動させることができ、ボイラシステム1全体としての効率を向上させることができる。
続いて、第2実施形態のボイラシステム1の動作を実現するための処理の流れについて説明する。なお、第2実施形態のボイラシステム1は、変動ボイラ選択処理(図16のステップST5)以外の処理は第1実施形態のボイラシステム1と同様であるため、説明を省略する。
初めに、ステップST501において、制御部4は、蒸気量を増加する必要があるか、蒸気量を減少する必要があるかを判定する。
蒸気量を増加する必要がある場合、ステップST502において、制御部4は、未選択増加ボイラの中から蒸気量増加候補ボイラを選択する。蒸気量増加候補ボイラの選択については、上述した通りであり、燃焼増加ボイラ選択部45は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率、優先順位、選択増加ボイラとなった順序に基づいて蒸気量を増加する候補となるボイラ20を選択する。
続いて、ステップST503において、制御部4(偏差量判定部47)は、偏差量が蒸気量増加候補ボイラとして選択されたボイラ20の単位蒸気量U以上であるか判定する。このとき、偏差量が単位蒸気量U以上である場合には、制御部4は、続いてステップST504の処理に移り、偏差量が単位蒸気量U以上でない場合には、制御部4は、変動ボイラ選択処理を終了し、図16のステップST6の処理に移る。ステップST504では、制御部4は、出力蒸気量を増加し、偏差量を減算する。
続いて、ステップST505において、制御部4は、ステップST502で選択されたボイラ20を選択増加ボイラとし、選択増加ボイラとなった順序を順序記憶部51に記憶する。続いて、ステップST506において、制御部4は、未選択増加ボイラが存在するか否かを判定する。このとき、未選択増加ボイラが存在する場合には、制御部4は、ステップST502の処理に戻る。他方、未選択増加ボイラが存在しない場合には、制御部4は、選択増加ボイラを未選択増加ボイラにリセットし、ステップST502の処理に戻る。
続いて、蒸気量を減少する必要がある場合、すなわちステップST501においてNOと判定された場合、ステップST508において、制御部4は、未選択減少ボイラの中から蒸気量減少候補ボイラを選択する。具体的には、燃焼減少ボイラ選択部46は、運転ゾーン、運転ゾーンの中における負荷率、優先順位、選択減少ボイラとなった順序に基づいて蒸気量を減少する候補となるボイラ20を選択する。
続いて、ステップST509において、制御部4(偏差量判定部47)は、偏差量が蒸気量増加候補ボイラとして選択されたボイラ20の単位蒸気量U以上であるか判定する。このとき、偏差量が単位蒸気量U以上である場合には、制御部4は、続いてステップST510の処理に移り、偏差量が単位蒸気量U以上でない場合には、制御部4は、変動ボイラ選択処理を終了し、図16のステップST6の処理に移る。ステップST510では、制御部4は、出力蒸気量を減少し、偏差量を減算する。
続いて、ステップST511において、制御部4は、ステップST508で選択されたボイラ20を選択減少ボイラとし、選択減少ボイラとなった順序を順序記憶部51に記憶する。続いて、ステップST512において、制御部4は、未選択減少ボイラが存在するか否かを判定する。このとき、未選択減少ボイラが存在する場合には、制御部4は、ステップST508の処理に戻る。他方、未選択減少ボイラが存在しない場合には、制御部4は、選択減少ボイラを未選択減少ボイラにリセットし、ステップST508の処理に戻る。
以上説明した第2実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(5)制御部4は、出力蒸気量の変動が必要な場合に、未だ選択増加ボイラ又は選択減少ボイラではないボイラ20から優先して蒸気量を変動させることとした。これにより、同じボイラの蒸気量が連続して変動することを防止できるため、各ボイラ20の負荷率変動を抑制することができ、安定性を高めることができる。
(6)制御部4は、複数のボイラ20の全てが選択増加ボイラ又は選択減少ボイラとなった場合には、選択増加ボイラ又は選択減少ボイラとなったボイラ20の順序に基づき、蒸気量を変動させるボイラを選択することとした。これにより、制御部4の処理負担を軽減させることができる。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、所定の範囲のボイラ効率で燃焼する場合における負荷率の範囲に対応して設定される複数の運転ゾーンとして、第1エコ運転ゾーンZ1と、上側第2エコ運転ゾーンZ21と、下側第2エコ運転ゾーンZ22と、上側通常運転ゾーンZ31と、下側通常運転ゾーンZ32と、を設定することとしているが、運転ゾーンの設定はこれに限るものではない。
すなわち、図27に示すように、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンZ21と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンZ22と、上側第2エコ運転ゾーンZ21よりも負荷率の高い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、下側第2エコ運転ゾーンZ22よりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンZ32を設定しないこととしてもよい。
また、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンZ21と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンZ22と、下側第2エコ運転ゾーンZ22よりも負荷率の低い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、上側第2エコ運転ゾーンZ21よりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンZ31を設定しないこととしてもよい。
また、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する第2エコ運転ゾーンZ2と、第2エコ運転ゾーンZ2よりも負荷率の低い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンZ21及び上側通常運転ゾーンZ31を設定しないこととしてもよい。
また、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する第2エコ運転ゾーンZ2と、第2エコ運転ゾーンZ2よりも負荷率の高い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンZ22及び下側通常運転ゾーンZ32を設定しないこととしてもよい。
また、ボイラ20には、第1エコ運転ゾーンZ1、第2エコ運転ゾーンZ2、及び通常運転ゾーンZ3の3種類の運転ゾーンを設定することとしているが、設定する運転ゾーンの種類を2種類又は4種類以上にすることとしてもよい。一例として、図28に示すように、第1エコ運転ゾーンZ1と通常運転ゾーンZ3とをボイラ20に設定し、第2エコ運転ゾーンZ2を設定しないこととしてもよい。
すなわち、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンZ31と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンZ32と、を設定し、第2エコ運転ゾーンZ2を設定することなくボイラ20に2種類の運転ゾーンを設定することとしてもよい。
また、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、上側通常運転ゾーンZ31を設定しないこととしてもよい。
また、第1エコ運転ゾーンZ1と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、下側通常運転ゾーンZ32を設定しないこととしてもよい。
また、複数のボイラ20に対して設定する運転ゾーンの種類は、複数のボイラ20で共通としてもよく、ボイラ20毎に異ならせることとしてもよい。
1…ボイラシステム、2…ボイラ群、20…ボイラ、3…台数制御装置、4…制御部、41…必要蒸気量算出部、42…出力蒸気量算出部、43…偏差算出部、44…大小判定部、45…燃焼増加ボイラ選択部、451…第1増加選択部、452…第2増加選択部、453…増加優先順位選択部、46…燃焼減少ボイラ選択部、461…第1減少選択部、462…第2減少選択部、463…減少優先順位選択部、47…偏差量判定部、48…出力制御部

Claims (16)

  1. 負荷率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
    複数の前記ボイラには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量が設定されると共に、
    前記複数のボイラには、それぞれ、所定の負荷率の範囲に対応して複数の運転ゾーンが個別に設定されており、
    前記制御部は、
    前記要求負荷に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する必要蒸気量算出部と、
    前記ボイラ群により出力される蒸気量である出力蒸気量を算出する出力蒸気量算出部と、
    前記必要蒸気量と前記出力蒸気量との偏差量を算出する偏差算出部と、
    前記必要蒸気量と前記出力蒸気量との大小を判定する大小判定部と、
    前記大小判定部により前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、蒸気量を増加させるボイラを選択する燃焼増加ボイラ選択部と、
    前記大小判定部により前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、蒸気量を減少させるボイラを選択する燃焼減少ボイラ選択部と、
    前記偏差算出部により算出された前記偏差量が前記燃焼増加ボイラ選択部又は前記燃焼減少ボイラ選択部により選択されたボイラの単位蒸気量以上であるかを判定する偏差量判定部と、
    前記偏差量判定部により前記偏差量が前記単位蒸気量以上であると判定された場合に、前記燃焼増加ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を前記単位蒸気量分増加させ、又は前記燃焼減少ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を前記単位蒸気量分減少させる出力制御部と、を備え、
    前記燃焼増加ボイラ選択部は、
    前記複数のボイラから、前記複数の運転ゾーンのうち最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する第1増加選択部と、を備え、
    前記燃焼減少ボイラ選択部は、
    前記複数のボイラから、前記複数の運転ゾーンのうち最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する第1減少選択部と、を備えるボイラシステム。
  2. 前記燃焼増加ボイラ選択部は、
    前記第1増加選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1増加選択部により選択された複数のボイラから、前記運転ゾーンの中における負荷率が最も低いボイラを選択する第2増加選択部を更に備え、
    前記燃焼減少ボイラ選択部は、
    前記第1減少選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1減少選択部により選択された複数のボイラから、前記運転ゾーンの中における負荷率が最も高いボイラを選択する第2減少選択部を更に備える請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 前記燃焼増加ボイラ選択部は、
    前記第2増加選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第2増加選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の高いボイラを選択する増加優先順位選択部を更に備え、
    前記燃焼減少ボイラ選択部は、
    前記第2減少選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第2減少選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の低いボイラを選択する減少優先順位選択部を更に備える請求項2に記載のボイラシステム。
  4. 前記燃焼増加ボイラ選択部は、
    前記第1増加選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1増加選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の高いボイラを選択する増加優先順位選択部を更に備え、
    前記燃焼減少ボイラ選択部は、
    前記第1減少選択部により複数のボイラが選択された場合に、該第1減少選択部により選択された複数のボイラから、最も優先順位の低いボイラを選択する減少優先順位選択部を更に備える請求項1に記載のボイラシステム。
  5. 前記燃焼増加ボイラ選択部は、
    前記大小判定部により前記必要蒸気量が蒸気量増加後の前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合に、前記複数のボイラから蒸気量を増加させるボイラに選択されていないボイラを選択する未選択増加ボイラ選択部を更に備え、
    前記第1増加選択部は、前記未選択増加ボイラ選択部により選択されたボイラのうち、最も低い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択し、
    前記燃焼減少ボイラ選択部は、
    前記大小判定部により前記必要蒸気量が蒸気量減少後の前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合に、前記複数のボイラから蒸気量を減少させるボイラに選択されていないボイラを選択する未選択減少ボイラ選択部を更に備え、
    前記第1減少選択部は、前記未選択減少ボイラ選択部により選択されたボイラのうち、最も高い負荷率の範囲に対応する運転ゾーンに位置するボイラを選択する請求項1〜4のいずれかに記載のボイラシステム。
  6. 蒸気量を増加させるボイラに選択されたボイラの順序、及び蒸気量を減少させるボイラに選択されたボイラの順序を記憶する順序記憶部を更に備え、
    前記未選択増加ボイラ選択部により選択されるボイラがなくなった場合、前記燃焼増加ボイラ選択部は、前記順序記憶部に記憶された順序で蒸気量を増加させるボイラを選択し、
    前記未選択減少ボイラ選択部により選択されるボイラがなくなった場合、前記燃焼減少ボイラ選択部は、前記順序記憶部に記憶された順序で蒸気量を減少させるボイラを選択する請求項5に記載のボイラシステム。
  7. 前記複数の運転ゾーンは、所定の範囲のボイラ効率で燃焼する場合における負荷率の範囲に対応して設定される請求項1〜6のいずれかに記載のボイラシステム。
  8. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンと、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンと、を備える請求項7に記載のボイラシステム。
  9. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する請求項7に記載のボイラシステム。
  10. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する請求項7に記載のボイラシステム。
  11. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する請求項7に記載のボイラシステム。
  12. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する請求項7に記載のボイラシステム。
  13. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンと、を備える請求項7に記載のボイラシステム。
  14. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する請求項7に記載のボイラシステム。
  15. 前記複数の運転ゾーンは、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する請求項7に記載のボイラシステム。
  16. 前記単位蒸気量は、前記複数のボイラそれぞれに対して個別に設定される請求項1〜15のいずれかに記載のボイラシステム。
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