以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下では、下記に示す順序で説明を行う。
1.本発明の実施形態に係るアプローチ
2.本発明の実施形態に係る情報処理装置
3.本発明の実施形態に係るプログラム
(本発明の実施形態に係るアプローチ)
本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する前に、まず、本発明の実施形態に係る情報処理装置(以下、総称して「情報処理装置100」とよぶ場合がある。)におけるユーザの利便性向上アプローチについて説明する。
[1]情報処理システムの概要
まず、情報処理装置100を有する本発明の実施形態に係る情報処理システム(以下、「情報処理システム1000」とよぶ。)の概要について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1000の概要を説明するための説明図である。
図1を参照すると、情報処理システム1000は、コンテンツ信号を送信するコンテンツ信号送信装置(外部装置。図1の符号200、300、…)と、入力された(あるいは、受信した)コンテンツ信号に基づく映像や音声を再生する情報処理装置100とを有する。また、コンテンツ信号送信装置200、300、…(以下、総称して「コンテンツ信号送信装置200」とよぶ場合がある。)と、情報処理装置100とは、通信インタフェース50、60、…で接続される。ここで、本発明の実施形態に係る「接続」とは、例えば、装置間において通信が可能な状態にある(あるいは、装置間において通信が可能な状態とする)ことをいう。また、コンテンツ信号送信装置200と情報処理装置100とは、それぞれ無線/有線で接続することができる。
ここで、上記コンテンツ信号とは、例えば、映像を表す映像信号および音声を表す音声信号が含まれる信号である。以下では、コンテンツ信号送信装置200から送信されるコンテンツ信号を「外部コンテンツ信号」とよび、また、外部コンテンツ信号に含まれる映像信号を「第2映像信号」、外部コンテンツ信号に含まれる音声信号を「第2音声信号」とよぶ。また、本発明の実施形態にかかる映像信号とは、静止画像を表す信号であってもよいし、動画像を表す信号であってもよい。なお、本発明の実施形態にかかるコンテンツ信号が、映像信号、または音声信号のいずれか一方を含む信号とすることができることは、言うまでもない。
情報処理システム1000における通信インタフェース50、60、…としては、例えば、デジタル映像信号と当該映像信号に付随するデジタル音声信号とを共に伝送可能なHDMI(または、無線HDMI)が挙げられるが、上記に限られない。例えば、情報処理システム1000は、D端子を用いた通信インタフェースおよび光デジタル音声端子を用いた通信インターフェースなど、映像信号と音声信号とをそれぞれ伝送する通信インタフェースによって、装置間を接続することもできる。以下では、通信インタフェース50、60、…として、HDMIを主に例に挙げて説明する。なお、本発明の実施形態に係る映像信号および音声信号は、デジタル信号に限られず、アナログ信号であってもよい。
通信インタフェース50、60、…がHDMIである場合、情報処理システム1000では、コンテンツ信号送信装置200がHDMIソース側に相当し、情報処理装置100がHDMIシンク側に相当する。
コンテンツ信号送信装置200は、外部コンテンツ信号を送信する。より具体的には、コンテンツ信号送信装置200は、例えば、記憶部(図示せず)や外部記録媒体(図示せず)から読み出された映像データおよび映像データに付随する音声データを、所定の方式でデコードする。ここで、上記所定の方式としては、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)方式などが挙げられる。そして、コンテンツ信号送信装置200は、例えば、ベースバンドの映像信号(映像データが示す映像に応じた映像信号)および音声信号(音声データが示す音声に応じた音声信号)を、HDMIソース(図示せず)を介して情報処理装置100へ送信する。ここで、HDMIソース(図示せず)は、HDMIに準拠した通信により、上記ベースバンドの映像信号と音信号とを複数チャネルの差動信号で情報処理装置100へ一方向に送信する。すなわち、HDMIソース(図示せず)は、コンテンツ信号送信装置200における送信部としての役目を果たす。
ここで、コンテンツ信号送信装置200としては、例えば、PCなどのコンピュータ、Blu−ray(登録商標)ディスク再生機(または、Blu−ray(登録商標)レコーダ)やDVDレコーダなどのディスク再生装置、プレイステーション(登録商標)シリーズなどのゲーム機などが挙げられるが、上記に限られない。
情報処理装置100は、例えば、第1の再生状態と、第2の再生状態と、再生待機状態という3つの映像信号と音声信号との再生に関する状態(以下、総称して「再生状態」という。)とを切り替える。
ここで、第1の再生状態とは、実行されているOSに基づいて映像信号、または映像信号および音声信号が再生される再生状態である。第1の再生状態において再生される映像としては、例えば、OSの実行により表示画面に表示される基本となる操作画面(いわゆる「デスクトップ画面」)や、OS上で動作する応用ソフトウェアにより表示される画面などが挙げられるが、上記に限られない。また、第1の再生状態において再生される音声としては、例えば、上記操作画面におけるユーザ操作に応じて出力される音声や、上記応用ソフトの実行に伴い再生された音声(例えば、映像データの再生に伴う音声)が挙げられる。第1の再生状態における映像信号や音声信号としては、例えば、記憶部(後述する)や外部記録媒体(図示せず)に記録されたコンテンツデータがデコードされた信号が挙げられるが、上記に限られない。以下、第1の再生状態に係る映像信号を「第1映像信号」とよび、第1の再生状態に係る音声信号を「第1音声信号」とよぶ。
また、第2の再生状態とは、入力された外部コンテンツ信号に基づく第2映像信号や第2音声信号が再生される再生状態である。ここで、情報処理装置100は、OSが起動(実行)されているか否かに依存せず、第2の再生状態を実現する(後述する。)。
また、再生待機状態とは、第1の再生状態、第2の再生状態のいずれにも該当しない再生状態である。再生待機状態としては、例えば、情報処理装置100のOSが起動していない待機状態であって、外部コンテンツ信号が入力されていない状態が挙げられる。
情報処理装置100は、上記のような3つの再生状態を、例えば、以下の(a)〜(d)のように選択的に切り替える。なお、以下では、“再生状態の切り替え”を、“再生状態の遷移(または、単に「遷移」)”とよぶ場合がある。
(a)再生待機状態から第1の再生状態への遷移
情報処理装置100は、例えば、再生待機状態のときにユーザによる電源ボタンの押下が検出されると、OSを起動する。OSが起動されることによって、情報処理装置100は、再生待機状態から第1の再生状態へと遷移する。
(b)再生待機状態から第2の再生状態への遷移
情報処理装置100は、例えば、再生待機状態のときにコンテンツ信号送信装置200から外部コンテンツ信号が送信されてきた場合には、OSを起動させることなく第2の再生状態に遷移させる。
(c)第1の再生状態と第2の再生状態との間の遷移
情報処理装置100は、例えば、ユーザによる切替デバイス(例えば、切替ボタン)の操作が検出されると、第1の再生状態と第2の再生状態とを切り替える。
(d)第1の再生状態/第2の再生状態から待機状態への遷移
情報処理装置100は、例えば、第1の再生状態/第2の再生状態における映像信号の入力が無くなったときは、所定の待ち時間待機する。そして、上記所定の時間経過後に映像信号の入力がないときは、再生待機状態へと遷移する。
情報処理装置100は、例えば、上記(a)〜(d)のように再生状態を切り替える。なお、本発明の実施形態に係る再生状態の切り替えの条件が、上記(a)〜(d)に例示したものに限られないことは、言うまでもない。ここで、情報処理装置100は、上記(b)に示すように、OSを起動することなく再生待機状態から第2の再生状態に遷移する。よって、情報処理装置100のユーザは、外部コンテンツ信号が表す映像や音声を、OSが起動されるまで待つことなく楽しむことができる。また、情報処理装置100は、上記(c)に示すように、第1の再生状態と第2の再生状態とを再生待機状態を介さずに切り替えることができるので、例えば、第1映像信号が表す映像と、第2映像信号が表す映像とを選択的に切り替えることができる。つまり、情報処理装置100は、OSの実行状態に依存せずに、コンテンツ信号送信装置200から出力される外部コンテンツ信号に基づく映像や音声を再生することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの利便性を向上を図ることができる。
また、本発明の実施形態に係る再生状態は、上記第1の再生状態、上記第2の再生状態に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置100には、外部装置から映像信号(第3映像信号)と音声信号(第3音声信号)とがそれぞれ入力され、情報処理装置100は、当該第3映像信号、第3音声信号を再生することができる(第3の再生状態)。
また、情報処理装置100は、例えば、第1映像信号と第2映像信号とをそれぞれ独立に再生させ、第1音声信号または第2音声信号のいずれか一方を再生させることもできる(第4の再生状態)。さらに、情報処理装置100は、例えば、第1映像信号、第2映像信号、および第3映像信号など複数の映像信号のうちの少なくとも2つの映像信号をそれぞれ独立に再生させ、再生されている映像信号に対応するいずれかの音声信号(第1音声信号/第2音声信号/第3音声信号)を再生させることもできる(第5の再生状態)。
ここで、上記第4の再生状態、第5の再生状態における複数の映像信号を独立して再生する方法としては、例えば、ピクチャー・イン・ピクチャー(Picture in Picture)を用いた方法が挙げられる。ピクチャー・イン・ピクチャーとは、メイン画面の一部の領域にサブ画面が配置され、それぞれ独立に映像(動画像/静止画像)が表示される表示手法である。なお、本発明の実施形態に係る第4の再生状態、第5の再生状態における複数の映像信号を独立して再生する方法は、ピクチャー・イン・ピクチャーを用いることに限られない。例えば、情報処理装置100は、一の表示画面の中に複数の映像を表示する他の表示手法を用いて、第4の再生状態、第5の再生状態を実現することができる。また、情報処理装置100は、複数の映像信号が示す映像を表示画面内の複数の領域にそれぞれ表示することもできる。
また、情報処理装置100は、例えば、ユーザによる切替デバイス(例えば、切替ボタン)の操作や後述する操作部116の操作に基づいて、第1の再生状態、第2の再生状態(または第3の再生状態)から、第4の再生状態または第5の再生状態へと切り替える。ここで、情報処理装置100は、例えばユーザの上記操作が検出されたとき複数の映像信号が存在しない場合など、第4の再生状態または第5の再生状態が実現できない場合には、例えば、第4の再生状態または第5の再生状態へと切り替えず復帰処理を行う。なお、本発明の実施形態に係る第1の再生状態、第2の再生状態(または第3の再生状態)から、第4の再生状態または第5の再生状態への切り替え方法が、上記に限られないことは、言うまでもない。
情報処理システム1000は、例えば、上記のような構成によって、コンテンツ信号送信装置200、300、…から出力される外部コンテンツ信号に基づく映像や音声を、情報処理装置100が連携して再生することができる。
[2]情報処理装置100におけるユーザの利便性向上アプローチ
次に、本発明の実施形態に係る情報処理装置100におけるユーザの利便性向上アプローチについて説明する。情報処理装置100は、上述した(a)〜(d)のような再生状態の切り替えを実現し、ユーザの利便性を向上させるために、例えば、以下の(1)、(2)の処理を行う。なお、以下では、情報処理装置100が、第1の再生状態と、第2の再生状態と、再生待機状態という3つの再生状態を切り替える場合を例に挙げて本発明の実施形態に係る利便性向上アプローチを説明する。
(1)再生状態変化判定処理
情報処理装置100は、例えば、現在の再生状態と、起動信号と、外部コンテンツ信号の入力に基づく検出信号(検出結果)と、第1映像信号と、切替信号とに基づいて、再生状態の変化を判定する。
ここで、情報処理装置100は、例えば、現在の再生状態を示す再生状態情報が示す情報に基づいて、現在の再生状態を認識する。例えば、情報処理装置100は、再生状態が遷移する毎に、再生状態情報を遷移先の再生状態を示す情報へと更新することによって、現在の再生状態を認識することができる。再生状態情報は、例えば、第1の再生状態、第2の再生状態、および再生待機状態が2ビットで表された情報とすることができるが、上記に限られない。なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における現在の再生状態の認識方法が、上記再生状態情報を用いることに限られないことは、言うまでもない。
また、起動信号とは、例えば、OSの実行に基づいて(後述する制御部102において)生成される信号である。起動信号は、例えば、OSの起動時に生成される。なお、本発明の実施形態に係る起動信号は、上記に限られず、例えば、OSが実行されているときに常時(あるいは定期的/非定期的に)生成されてもよい。起動信号が検出されることによって、情報処理装置100は、第1の再生状態での再生が可能なことを認識することができる。また、本発明の実施形態に係る情報処理装置100は、OSの実行に基づいて起動信号を生成することに限らない。例えば、情報処理装置100は、BIOS(Basic Input/Output System)の実行に基づいて、起動信号を生成することもできる。したがって、本発明の実施形態に係る起動信号は、基本ソフトウェアの実行に基づいて生成される信号と捉えることができる。
また、検出信号は、外部コンテンツ信号が検出されたことを示す信号(検出結果)である。検出信号が検出されることによって、情報処理装置100は、第2の再生状態での再生が可能なことを認識することができる。切替信号は、ユーザ入力に基づいて(後述する切替入力部112において)生成される信号である。切替信号が検出されることによって、情報処理装置100は、例えばユーザが第1の再生状態と第2の再生状態とを切り替えることを所望していることを認識することができる。
以下、より具体的に情報処理装置100における再生状態の変化の判定方法の一例について説明する。
(1−1)再生待機状態からの変化判定
再生待機状態であるときに、起動信号が検出された場合には、情報処理装置100は、再生待機状態から第1の再生状態へと変化したと判定する。また、情報処理装置100は、再生待機状態であるときに、検出信号が検出された場合には、再生待機状態から第2の再生状態へと変化したと判定する。
(1−2)第1の再生状態からの変化判定
第1の再生状態のときに第1映像信号が検出されなくなった場合には、情報処理装置100は、所定の待ち時間待機する。そして、上記所定の待ち時間経過後にも第1映像信号が検出されない場合には、第1の再生状態から再生状態が変化したと判定する。ここで、第1映像信号は、上述したように第1の再生状態に係る映像信号である。例えば、OSが実行されているとき、情報処理装置100内には、例えば、OSの実行により表示画面に表示される基本となる操作画面(いわゆる「デスクトップ画面」)を示す第1映像信号が存在する。つまり、情報処理装置100は、第1映像信号の有無を検出することによって、第1の再生状態における映像の表示が可能か否かを判定することができる。したがって、情報処理装置100は、第1映像信号の有無を検出することによって、第1の再生状態から再生状態が変化したと判定することができる。
なお、情報処理装置100が、第1の再生状態からの変化判定に用いる信号は、第1映像信号に限られない。例えば、情報処理装置100は、OSの実行中に常時(あるいは定期的/非定期的に)生成される場合には、起動信号に基づいて第1の再生状態からの変化を判定することもできる。以下では、情報処理装置100が、第1映像信号に基づいて上記(1−2)の処理を行うものとして説明する。
(1−3)第2の再生状態からの変化判定
第2の再生状態のときに検出信号が検出されなくなった場合には、情報処理装置100は、所定の待ち時間待機する。そして、上記所定の待ち時間経過後にも検出信号が検出されない場合には、第2の再生状態から変化したと判定する。
(1−4)切替信号に基づく変化判定
情報処理装置100は、切替信号が検出されると、再生状態の変化が生じたと判定する。
(2)再生状態の切替処理
情報処理装置100は、上記(1)の処理における判定結果に応じて、例えば、以下の(2−1)〜(2−4)に示すように、選択的に再生状態を遷移させる。
(2−1)再生待機状態からの遷移
情報処理装置100は、上記(1−1)の判定において再生待機状態から第1の再生状態へと変化したと判定された場合には、第1映像信号に基づく映像と、第1音声信号に基づく音声を再生させる。なお、例えば、第1音声信号が存在しない場合、情報処理装置100は、第1映像信号に基づく映像のみを再生することができることは、言うまでもない。
また、情報処理装置100は、上記(1−1)の判定において再生待機状態から第2の再生状態へと変化したと判定された場合には、OSを起動させずに第2映像信号に基づく映像と、第2音声信号に基づく音声を再生させる。情報処理装置100におけるOSを起動させずに第2の再生状態を実現するための構成例については、後述する。なお、例えば、第2映像信号または第2音声信号が存在しない場合、情報処理装置100は、第2映像信号に基づく映像、または第2音声信号に基づく音声のいずれか一方を再生することができる。
(2−2)第1の再生状態からの遷移
上記(1−2)の判定において第1の再生状態から変化したと判定された場合、情報処理装置100は、例えば、検出信号の検出結果に基づいて遷移する再生状態を決定する。例えば、上記の場合において検出信号が検出されているときには、情報処理装置100は、第2の再生状態へと遷移する(後述する「復帰処理」と同様の処理。)。また、上記の場合において検出信号が検出されていないときには、情報処理装置100は、再生待機状態へと遷移する(タイムアウト)。
(2−3)第2の再生状態からの遷移
上記(1−3)の判定において第2の再生状態から変化したと判定された場合、情報処理装置100は、例えば、第1映像信号の検出結果に基づいて遷移する再生状態を決定する。例えば、上記の場合において第1映像信号が検出されているときには、情報処理装置100は、第1の再生状態へと遷移する(後述する「復帰処理」と同様の処理。)。また、上記の場合において第1映像信号が検出されていないときには、情報処理装置100は、再生待機状態へと遷移する(タイムアウト)。
(2−4)切替信号の検出に基づく遷移
上記(1−4)の判定において切替信号が検出されたと判定された場合には、情報処理装置100は、現在の再生状態に応じて遷移する再生状態を決定する。例えば、現在の再生状態が第1の再生状態である場合には、情報処理装置100は、第2の再生状態へと遷移させる。また、現在の再生状態が第2の再生状態である場合には、情報処理装置100は、第1の再生状態へと遷移させる。現在の再生状態が再生待機状態である場合には、情報処理装置100は再生状態を遷移させない。ここで、情報処理装置100は、例えば、記憶された再生状態情報に基づいて、現在の再生状態を認識することができるが、上記に限られない。
また、切替信号の検出に基づいて第1の再生状態と第2の再生状態との間で遷移させたとき、遷移先の再生状態による再生が行えない場合には、情報処理装置100は、元の再生状態に遷移させる(復帰処理)。上記のように復帰処理が行われることによって、例えばユーザが誤って切替操作を行った場合であっても、表示画面には映像が表示されることとなる。よって、情報処理装置100は、上記のように復帰処理を行うことによって、ユーザの利便性を向上させることができる。
情報処理装置100は、上記(2−1)の処理〜(2−4)の処理によって、再生状態を選択的に遷移させる。図2は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における再生状態の遷移の一例を示す説明図である。ここで、図2は、上記(2−1)の処理〜(2−4)の処理それぞれを図示したものである。以下、図2を参照して、上記(2−1)の処理〜(2−4)の処理について簡単に説明する。
〔A〕(2−1)の処理
情報処理装置100は、再生待機状態St0のとき起動信号が検出されると、第1の再生状態St1に遷移する。また、情報処理装置100は、再生待機状態St0のとき検出信号が検出されると、第2の再生状態St2に遷移する。再生待機状態St0のとき、き起動信号および検出信号が検出されない場合には、情報処理装置100は、再生待機状態St0から他の再生状態へと遷移しない。
〔B〕(2−2)の処理
情報処理装置100は、第1の再生状態St1のとき第1映像信号が検出されないときは、第1映像信号入力待ち状態St3に遷移する。そして、情報処理装置100は、所定の待ち時間待機する。情報処理装置100は、上記所定の待ち時間中に第1映像信号が再度検出された場合には、第1映像信号入力待ち状態St3から第1の再生状態St1へ遷移する。また、上記所定の待ち時間中に第1映像信号が検出されないとき、検出信号(すなわち、外部コンテンツ信号の入力に基づく信号)が検出されている場合には、情報処理装置100は、第1映像信号入力待ち状態St3から第2の再生状態St2へ遷移する。そして、上記所定の待ち時間中に第1映像信号が検出されないとき、検出信号(すなわち、外部コンテンツ信号の入力に基づく信号)が検出されない場合には、情報処理装置100は、第1映像信号入力待ち状態St3から再生待機状態St0へと遷移する。
〔C〕(2−3)の処理
情報処理装置100は、第2の再生状態St2のとき検出信号が検出されないときは、外部コンテンツ信号入力待ち状態St4に遷移する。そして、情報処理装置100は、所定の待ち時間待機する。情報処理装置100は、上記所定の待ち時間中に検出信号が再度検出された場合、すなわち外部コンテンツ信号が再度検出された場合には、外部コンテンツ信号入力待ち状態St4から第2の再生状態St2へ遷移する。また、上記所定の待ち時間中に検出信号が検出されないとき、第1映像信号が検出されている場合には、情報処理装置100は、外部コンテンツ信号入力待ち状態St4から第1の再生状態St1へ遷移する。そして、上記所定の待ち時間中に検出信号が検出されないとき、第1映像信号が検出されない場合には、情報処理装置100は、外部コンテンツ信号入力待ち状態St4から再生待機状態St0へと遷移する。
〔D〕(2−4)の処理
情報処理装置100は、第1の再生状態St1のとき切替信号が検出された場合には、第2の再生状態St2に遷移する。このとき、第2の再生状態St2における再生が行えないときは、外部コンテンツ信号入力待ち状態St4を介して、第1の再生状態St1へと遷移する(復帰処理)。
また、情報処理装置100は、第2の再生状態St2のとき切替信号が検出された場合には、第1の再生状態St1に遷移する。このとき、第1の再生状態St1における再生が行えないときは、第1映像信号入力待ち状態St3を介して、第2の再生状態St2へと遷移する(復帰処理)。
情報処理装置100は、例えば、起動信号、外部コンテンツ信号の入力に基づく検出信号(検出結果)、第1映像信号、および切替信号に基づいて、図2に示すように再生状態を遷移させることができる。
情報処理装置100は、例えば、上記(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)を行うことによって、再生状態を選択的に切り替える。したがって、情報処理装置100は、OSの実行状態に依存せずに外部コンテンツ信号が表す映像や音声を再生させることができる(第2の再生状態を実現できる)ので、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、情報処理装置100は、上記(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)によって再生状態を選択的に切り替えるので、再生状態の切り替えのためにコンテンツ信号送信装置200と通信を行う必要はない。つまり、情報処理装置100を有する情報処理システム1000は、従来の情報処理装置を備える情報処理システムのように、情報処理システムを構成する装置を、例えばCECラインを用いた通信など特定の機能を備える装置とする必要はない。したがって、情報処理装置100は、従来の技術が適用された従来の情報処理装置よりも、より汎用的に接続された装置間における連携を図ることができる。
[3]情報処理装置100における再生状態の切り替えに係る処理の具体例
次に、上記[2]で示したユーザの利便性向上アプローチに係る情報処理装置100における処理について、より具体的に説明する。図3は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における再生状態の切り替えに係る処理の一例を示す流れ図である。ここで、図3は、情報処理装置100の現在の再生状態が、再生待機状態である場合の処理の例を示している。
情報処理装置100は、OSが起動されたか否かを判定する(S100)。ここで、情報処理装置100は、例えば、OSの実行に基づいて生成する起動信号に基づいてステップS100の判定を行うことができる。ステップS100の処理は、第1の再生状態における再生が可能であるか否かの判定処理に相当する。
ステップS100においてOSが起動されたと判定されない場合には、情報処理装置100は、外部コンテンツ信号が検出されたか否かを判定する(S104)。ここで、情報処理装置100は、例えば、外部コンテンツ信号の検出に基づく検出信号(検出結果)によりステップS104の判定を行うことができる。ステップS104の処理は、第2の再生状態における再生が可能であるか否かの判定処理に相当する。
ここで、情報処理装置100とコンテンツ信号送信装置200とが、HDMIで接続されている場合、情報処理装置100は、例えば、TMDSにおけるクロック信号のクロックの変化に基づいて外部コンテンツ信号の入力を検出する。ここで、TMDSでは、赤の色信号、青の色信号、および緑の色信号という複数の色信号と、当該複数の色信号を同期させるためのクロック信号とが、リンクとして伝送される。つまり、上記クロック信号のクロックの変化(外部コンテンツ信号が入力されていない基準状態からの変化)が検出される場合には、複数の色信号も合わせて検出されたと捉えることができるといえる。よって、情報処理装置100は、上記クロック信号のクロックの変化を検出することによって、外部コンテンツ信号を検出することができる。
なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置100における外部コンテンツ信号の検出方法は、上記に限られない。例えば、外部コンテンツ信号が、映像信号と音声信号とをそれぞれ伝送する通信インタフェースによって伝送される場合には、情報処理装置100は、各信号が入力される端子の信号レベルの変化に基づいて、外部コンテンツ信号の検出を行うこともできる。
ステップS104において外部コンテンツ信号が検出されたと判定されない場合には、情報処理装置100は、ステップS100からの処理を繰り返す。なお、図3では、ステップS100の処理がステップS104の前に行われる例を示しているが、上記に限られない。例えば、情報処理装置100は、ステップS104の処理をステップS100の前に行うこともできる。上記の場合には、第2の再生状態における再生の優先度が、第1の再生状態における再生よりも高くなることとなる。
〔OSが起動されたと判定された場合〕
ステップS100においてOSが起動されたと判定された場合には、情報処理装置100は、OSの実行に基づく表示/音声出力、すなわち、第1映像信号、第1音声信号の再生を行う(S102;第1の再生状態への切替処理)。
<第1の再生状態への切替処理の概要>
ここで、ステップS102の処理、すなわち、第1の再生状態への切替処理の概要について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る第1の再生状態への切替処理の一例を示す流れ図である。ここで、図4は、後述する図6、図7に示す情報処理装置100における切替処理の概要を示しており、後述する再生状態切替制御部106が行う処理に相当する。
情報処理装置100は、表示部108へ伝達する映像信号を、制御部102から伝達される第1映像信号に切り替える(S200)。よって、情報処理装置100は、第1映像信号に応じた映像を、表示部108の表示画面に表示させることができる。
情報処理装置100は、制御部102から伝達される第1発光制御信号を表示部108に伝達させる(S202)。ここで、本発明の実施形態に係る発光制御信号とは、表示部108を構成する表示デバイスの各画素を選択的に発光させるための制御信号である。つまり、ステップS202において表示部108に伝達される第1発光制御信号は、第1の表示状態に係る第1映像信号に応じた映像を表示部108の表示画面に表示させるためのものである。
情報処理装置100は、音声出力部110に伝達する音声信号を制御部102から伝達される第1音声信号に切り替える(S204)。よって、情報処理装置100は、第1音声信号に応じた音声を、音声出力部110から出力させることができる。
ここで、図4では、ステップS200の処理の後にステップS202、S204の処理が行われる例を示しているが、ステップS200〜S204の処理はそれぞれ独立に行うことができる。したがって、情報処理装置100は、例えば、ステップS200〜S204の各処理を行う順序を任意に入れ替えることができ、また、ステップS200〜S204の処理それぞれを同期して行うこともできる。
情報処理装置100は、例えば、図4に示す処理によって、第1の再生状態を実現する。なお、図4に示す各処理による情報処理装置100のより詳細な動作、および構成については、後述する。
再度図3を参照して、情報処理装置100における再生状態の切り替えに係る処理について説明する。
〔外部コンテンツ信号が検出されたと判定された場合〕
ステップS104において外部コンテンツ信号が検出されたと判定された場合には、情報処理装置100は、外部コンテンツ信号に基づく表示/音声出力、すなわち、第2映像信号、第2音声信号の再生を行う(S106;第2の再生状態への切替処理)。
<第2の再生状態への切替処理の概要>
ここで、ステップS106の処理、すなわち、第2の再生状態への切替処理の概要について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る第2の再生状態への切替処理の一例を示す流れ図である。ここで、図5は、後述する図6、図7に示す情報処理装置100における切替処理の概要を示しており、図4に示す第1の再生状態への切替処理と同様に、後述する再生状態切替制御部106が行う処理に相当する。
情報処理装置100は、表示部108へ伝達する映像信号を、外部コンテンツ信号に基づく第2映像信号に切り替える(S300)。よって、情報処理装置100は、第2映像信号に応じた映像を、表示部108の表示画面に表示させることができる。
情報処理装置100は、外部コンテンツ信号に基づく第2発光制御信号を表示部108に伝達させる(S302)。ここで、第2発光制御信号は、第2の表示状態に係る第2映像信号に応じた映像を表示部108の表示画面に表示させるためのものである。ここで、情報処理装置100では、例えば、外部コンテンツ信号が含む第2映像信号の入力に基づいて、再生状態切替制御部106が第2発光制御信号を生成する。
情報処理装置100は、音声出力部110に伝達する音声信号を外部コンテンツ信号に基づく第2音声信号に切り替える(S304)。よって、情報処理装置100は、第2音声信号に応じた音声を、音声出力部110から出力させることができる。
情報処理装置100は、音声出力部110が備える増幅器(いわゆる「アンプ」)に対して電源電圧を供給させる(S306)。ここで、情報処理装置100では、OSの実行状態に依存せずに第2の再生状態を実現する。つまり、情報処理装置100では、第2の再生状態のときにOSが実行されているとは限らない。そこで、情報処理装置100は、第2の再生状態により再生を行う場合には、音声出力部110が備える増幅器に対して電源電圧を供給させるための処理を行う。よって、情報処理装置100は、第2音声信号が増幅された音声信号に応じた音声を、音声出力部110から出力させることができる。なお、ステップS306を実現するための情報処理装置100の構成例については、後述する。
ここで、図5では、ステップS300の処理の後にステップS302、S304、S306の処理が行われる例を示しているが、ステップS300〜S306の処理はそれぞれ独立に行うことができる。したがって、情報処理装置100は、例えば、ステップS300〜S306の各処理を行う順序を任意に入れ替えることができ、また、ステップS300〜S306の処理それぞれを同期して行うこともできる。
情報処理装置100は、例えば、図5に示す処理によって、第2の再生状態を実現する。なお、図5に示す各処理を実現する情報処理装置100の構成については、後述する。
再度図3を参照して、情報処理装置100における再生状態の切り替えに係る処理について説明する。ステップS102またはステップS106により再生待機状態から第1の再生状態または第2の再生状態へと遷移すると、情報処理装置100は、再生状態を切り替えるか否かを判定する(S108)。ここで、情報処理装置100は、例えば、第1の再生状態または第2の再生状態からの状態変化(上記(1−2)、(1−3)の処理)、または、切替信号(上記(1−4)の処理)に基づいて、ステップS108の処理を行うことができる。
ステップS108において再生状態を切り替えると判定されない場合には、情報処理装置100は、映像や音声の再生を終了するか否かを判定する(S116)。ここで、情報処理装置100は、例えば、所定の待ち時間中に、第1映像信号および検出信号が検出されない場合に、映像や音声の再生を終了すると判定することができるが、上記に限られない。
ステップS116において映像や音声の再生を終了すると判定されない場合には、情報処理装置100は、ステップS108からの処理を繰り返す。また、ステップS116において映像や音声の再生を終了すると判定された場合には、情報処理装置100は、映像や音声の再生を終了する。つまり、情報処理装置100における再生状態は、再生待機状態へと遷移する。
また、ステップS108において再生状態を切り替えると判定された場合には、情報処理装置100は、再生状態を切り替える(S110)。ここで、情報処理装置100は、上述した図4または図5に示す切替処理を行うことによって、第1の再生状態と第2の再生状態とを切り替えることができる。
ステップS110において再生状態の切り替えが行われると、情報処理装置100は、再生状態の切り替えが正常に行われたか否かを判定する(S112)。ここで、情報処理装置100は、例えば、再生状態の切り替え後所定の待ち時間中に第1映像信号または検出信号が検出されない場合に、再生状態の切り替えが正常に行われなかったと判定することができるが、上記に限られない。
ステップS112において再生状態の切り替えが正常に行われたと判定された場合には、情報処理装置100は、映像や音声の再生を終了するか否かを判定する(S116)。
また、ステップS112において再生状態の切り替えが正常に行われたと判定されない場合には、情報処理装置100は、再生状態を元の再生状態に切り替える(S114;復帰処理)。そして、情報処理装置100は、映像や音声の再生を終了するか否かを判定する(S116)。
情報処理装置100は、図3〜図5に示す処理を行うことによって、起動信号、外部コンテンツ信号の入力に基づく検出信号(検出結果)、第1映像信号、および切替信号に基づいて、再生状態を遷移させることができる。したがって、情報処理装置100は、図3〜図5に示す処理を行うことによって、OSの実行状態に依存せずに外部コンテンツ信号が表す映像や音声を再生させることができる(第2の再生状態を実現できる)ので、ユーザの利便性を向上させることができる。
(本発明の実施形態に係る情報処理装置)
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、上述した利便性向上アプローチによってユーザの利便性を向上させることができる。次に、上述した利便性向上アプローチを実現することが可能な、情報処理装置の構成について説明する。
以下では、上述した利便性向上アプローチを実現することが可能な情報処理装置として、第1の実施形態に係る情報処理装置〜第3の実施形態に係る情報処理装置を例に挙げて説明する。また、以下では、第1の実施形態に係る情報処理装置を「情報処理装置100」とよび、第2の実施形態に係る情報処理装置を「情報処理装置400」、第3の実施形態に係る情報処理装置を「情報処理装置600」とよぶ場合がある。
〔1〕第1の実施形態に係る情報処理装置
図6は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100の構成の一例を示す説明図である。ここで、図6では、情報処理システム1000を構成するコンテンツ信号送信装置200を併せて示している。
図6を参照すると、情報処理装置100は、制御部102と、外部入力部104と、再生状態切替制御部106と、表示部108と、音声出力部110と、切替入力部112と、記憶部114と、操作部116とを備える。また、情報処理装置100は、各構成要素を駆動させるための電源電圧を供給する電源(図6では図示せず)などを備えることができる。
また、情報処理装置100は、ROM(Read Only Memory;図示せず)や、RAM(Random Access Memory;図示せず)、通信部(図示せず)などを備えてもよい。情報処理装置100は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)により各構成要素間を接続することができる。ここで、ROMは、制御部102が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。RAMは、制御部102により実行されるプログラムなどを一次記憶する。通信部(図示せず)は、ネットワークを介して(あるいは、直接的に)外部装置と有線/無線で通信を行う役目を果たす。ここで、ネットワークとしては、例えば、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの有線ネットワーク、基地局を介した無線WAN(WWAN;Wireless Wide Area Network)や無線MAN(WMAN;Wireless Metropolitan Area Network)などの無線ネットワーク、あるいは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルを用いたインターネットなどが挙げられるが、上記に限られない。また、通信部(図示せず)としては、例えば、通信アンテナおよびRF回路(無線通信)や、IEEE802.15.1ポートおよび送受信回路(無線通信)、IEEE802.11bポートおよび送受信回路(無線通信)、あるいはLAN端子および送受信回路(有線通信)などが挙げられるが、上記に限られない。
制御部102は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)やチップセットなどで構成され、情報処理装置100全体を制御する。また、制御部102は、例えば、OSやBIOSなどの基本ソフトウェアを実行し、さらにOS上で各種アプリケーション(応用プログラム)を実行する。よって、制御部102は、情報処理装置100において、OSなどの基本ソフトウェアの実行に基づく第1映像信号、第1音声信号を出力する役目を果たすことができる。また、制御部102は、例えば、OSの起動時に起動信号を生成し、再生状態切替制御部106に伝達する。
また、制御部102は、第1映像信号を再生状態切替制御部106へ伝達し、第1音声信号を音声出力部110へと伝達する。また、制御部102は、第1映像信号の出力と同期して、第1発光制御信号を出力する。なお、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100は、上記に限られず、制御部102が、第1映像信号および第1音声信号を再生状態切替制御部106に伝達し、再生状態切替制御部106が第1音声信号を音声出力部110に伝達することもできる。
外部入力部104は、コンテンツ信号送信装置200などの外部装置と接続され、外部入力部104には、当該外部装置から送信される外部コンテンツ信号が入力される。ここで、外部入力部104としては、例えば、HDMI端子が挙げられるが、上記に限られない。外部入力部104に入力された外部コンテンツ信号は、再生状態切替制御部106へと伝達される。
再生状態切替制御部106は、上述した(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)を行うことによって、再生状態を選択的に切り替える役目を果たす。
より具体的には、再生状態切替制御部106は、制御部102から伝達される第1映像信号、または外部入力部104から伝達される外部コンテンツ信号に基づく第2映像信号を表示部108へ選択的に出力する。また、再生状態切替制御部106は、第2映像信号を表示部108へ出力する場合には、第2映像信号の出力と同期して第2発光制御信号を出力する。さらに、再生状態切替制御部106は、例えば、第1発光制御信号または第2発光制御信号を選択的に出力するセレクタ(例えば、後述するセレクタSEL2)に対して、出力する信号を選択させるための発光選択制御信号を出力する。よって、再生状態切替制御部106は、第1発光制御信号、または第2発光制御信号を、表示部108に伝達する映像信号に応じて選択的に伝達させることができる。
また、再生状態切替制御部106は、外部コンテンツ信号に基づく第2音声信号、および音声切替制御信号を音声出力部110へ伝達する。ここで、上記音声切替制御信号とは、音声出力部110において再生される音声信号を切り替えるための信号である。再生状態切替制御部106は、例えば、第2音声信号と同期して上記音声切替制御信号を音声出力部110に伝達することによって、音声出力部110から出力される音声の切り替えを制御することができる。
なお、図6では、制御部102が第1音声信号を音声出力部110へと伝達する構成を示しているが、上記に限られない。例えば、制御部102が、第1映像信号および第1音声信号を再生状態切替制御部106に伝達する構成である場合には、再生状態切替制御部106は、第1音声信号、または第2音声信号のいずれかを選択的に音声出力部110に伝達することもできる。上記の構成であっても、再生状態切替制御部106は、音声出力部110から出力される音声の切り替えを制御することができる。
表示部108は、情報処理装置100が備える表示手段である。表示部108には、映像信号(第1映像信号/第2映像信号)および発光制御信号(第1発光制御信号/第2発光制御信号)が伝達され、伝達される映像信号に応じた映像を表示画面に表示する。
ここで、表示部108としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display。液晶ディスプレイ)や有機ELディスプレイ(organic ElectroLuminescence display。または、OLEDディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)ともよばれる。)などの表示デバイスが挙げられるが、上記に限られない。なお、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100は、装置内に表示部108を備える構成(表示デバイスが一体化された構成)とすることができるが、上記に限られない。例えば、情報処理装置100は、表示デバイスを装置内に備えず、外部装置としての表示デバイスに第1映像信号または第2映像信号を選択的に出力することもできる。
音声出力部110は、伝達される第1音声信号または第2音声信号に応じた音声を出力する。ここで、音声出力部110は、例えば、オーディオコーデックや、DSP(Digital Signal Processor)、増幅器(アンプ)やスピーカなどから構成される音声出力デバイスが挙げられるが、上記に限られない。
切替入力部112は、切替信号を生成し、当該切替信号を再生状態切替制御部106に伝達する役目を果たす。切替入力部112としては、例えば、ボタンやスイッチなどの、ユーザが操作可能な操作デバイスが挙げられるが、上記に限られない。例えば、切替入力部112は、情報の表示と操作とが可能なタッチスクリーン(touch screen)で構成することもできる。
記憶部114は、情報処理装置100が備える情報の記憶手段である。情報処理装置100は、記憶部114を備えることによって、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーション(応用ソフトウェア)、映像や音声を表すコンテンツデータ、現在の再生状態を示す再生状態情報など様々なデータ(情報)を記憶することができる。ここで、図6では、記憶部114が、コンテンツデータA120、コンテンツデータB122、アプリケーション124、OS126、…が記憶されている例を示している。
ここで、記憶部114としては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられるが、上記に限られない。
操作部116は、ユーザによる操作を可能とする情報処理装置100が備える操作手段である。情報処理装置100は、操作部116を備えることによって、情報処理装置100のユーザが所望する処理を情報処理装置100に行わせることができる。ここで、操作部116としては、例えば、キーボードやマウスなどの操作入力デバイスや、ボタン、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクタ、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられるが、上記に限られない。
情報処理装置100は、上記の構成によって、上述したアプローチを実現し、ユーザの利便性を向上させることができる。以下、情報処理装置100のハードウェア構成の一例を参照しながら、より具体的に上述したアプローチを実現することが可能な情報処理装置100の構成について説明する。
[情報処理装置100のハードウェア構成例]
図7は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示す説明図である。なお、図7では、説明の簡単化のために、図6に示す記憶部114、操作部116を省略している。また、図7では、各構成要素を駆動させるための電源電圧を供給する電源134を示しているが、構成要素それぞれに電源電圧を供給する電源電圧線は、一部を除き省略している。
図7を参照すると、情報処理装置100は、大きく分けると、マザーボード130と、アドオンボード132と、表示部108の役目を果たす表示デバイス154とを備える。
ここで、図7では、図6に示す構成要素の内、制御部102、音声出力部110がマザーボード130に備えられる構成を示している。また、図7では、図6に示す構成要素の内、外部コンテンツ信号の入力および再生状態の切替処理に係る、外部入力部104、再生状態切替制御部106、切替入力部112がアドオンボード132に備えられる構成を示している。上記のように、外部コンテンツ信号の入力および再生状態の切替処理に係る構成要素をアドオンボード(add-on board)の形で備えることによって、情報処理装置100は、外部コンテンツ信号の再生に係る機能の有効化/無効化が容易となる。例えば、アドオンボード132を備えない情報処理装置は、図7に示すグラフィックチップ144から第1映像信号が信号線LG1により直接表示デバイス154に伝達される。また、アドオンボード132を備えない情報処理装置は、グラフィックチップ144から出力される第1発光制御信号は、信号線LE1、および信号線LE1側が選択されたセレクタSEL2を介して、表示デバイス154に伝達される。
また、外部コンテンツ信号の入力および再生状態の切替処理に係る構成要素をアドオンボード132で実現することによって、外部コンテンツ信号の再生に係る機能を有する情報処理装置100と、当該機能を有さない情報処理装置との設計の共通化を図ることができる。なお、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100が、外部コンテンツ信号の入力および再生状態の切替処理に係る構成要素をマザーボードに備えることができることは、言うまでもない。
〔マザーボード130〕
マザーボード130は、制御部102と、音声出力部110と、電源134と、スイッチング部136と、発光制御信号選択部138とを備える。
制御部102は、MPU140と、チップセット142と、グラフィックチップ144とから構成される。
チップセット142は、例えば、MPU140の処理結果やチップセット142が備える処理回路の処理結果に基づいて、第1映像信号および第1発光制御信号をグラフィックチップ144に出力させ、また第1音声信号をオーディオコーデック156に出力させる。グラフィックチップ144は、チップセット142から伝達される命令に基づいて、例えば、記憶部114に記憶された各種データをデコードすることによって第1映像信号を出力し、第1映像信号と同期して第1発光制御信号を出力する。なお、図7では、音声出力部110がオーディオコーデック156を有する構成を示しているが、上記に限られず、制御部102がオーディオコーデック156を有してもよい。
また、チップセット142は、第1音声信号をオーディオコーデック156に出力させる場合には、信号線LS5を介してスイッチング部136に第2電源供給信号を伝達する。ここで、第2電源供給信号は、電源134から供給される電源電圧POWER2を音声出力デバイス160の増幅器(アンプ)へ伝達させるための信号である。
また、チップセット142は、例えばMPU140によりOSの起動時に生成された起動信号を、信号線L1を介して再生状態切替制御部106の切替制御部150へ伝達する。
上記の構成によって、制御部102は、第1映像信号、第1音声信号を選択的に出力する(出力させる)ことができる。
音声出力部110は、オーディオコーデック156と、DSP158と、音声出力デバイス160とから構成される。
オーディオコーデック156は、チップセット142から伝達される命令に基づいて、例えば、記憶部114に記憶された第1映像信号に対応するデータのデコードやデータ形式の変換などを行い、第1音声信号を出力する。ここで、オーディオコーデック156は、ハードウェアで実現することができ、またソフトウェアで実現することもできる。オーディオコーデック156がソフトウェアで実現される場合には、例えば、MPU140やDSP158によって実行される。
DSP158は、信号線LS2から伝達される音声切替制御信号に基づいて、伝達される第1音声信号、第2音声信号を選択的に音声出力デバイスに伝達する。また、DSP158は、出力する音声信号に対して、例えばエフェクト処理やノイズ除去処理など様々な処理を施すことができる。
音声出力デバイス160は、DSP158からの音声信号の伝達に応じて、音声信号に基づく音声を出力する。音声出力デバイス160は、増幅器(アンプ)やスピーカ、あるいは、外部装置としてのイヤホンが接続可能なイヤホンジャックなどを備える。ここで、図7では、音声出力デバイス160に電源134から出力される電源電圧POWER2が入力されているが、これは、増幅器への電源電圧の供給を示している。なお、上述したように、図7では、その他の構成要素に対する電源電圧の供給は省略している。
電源134は、情報処理装置100が備える電源供給手段であり、各構成要素を駆動させるための駆動電圧を供給する役目を果たす。なお、図7では、情報処理装置100がマザーボード130上に電源134を備える構成を示しているが、上記に限られないことは、言うまでもない。
スイッチング部136は、第2の再生状態において、音声出力デバイス160の増幅器へ伝達する電源電圧POWER2をOSの実行状態に依存せずに供給するために設けられる。スイッチング部136は、論理和演算回路とスイッチング素子SW1とを備える。論理和演算回路は、信号線LS5から伝達される第2電源供給信号と信号線LS4から伝達される第1電源供給信号との少なくとも一方が入力されると、電源電圧POWER2を選択的に音声出力デバイス160の増幅器に伝達させるための電源供給信号を出力する。スイッチング素子SW1は、論理和演算回路から出力される電源供給信号に基づいて、電源電圧POWER2を選択的に音声出力デバイス160の増幅器に伝達させる。スイッチング素子SW1としては、例えば、nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field effect transistor)が挙げられるが、上記に限られない。上記の場合、論理和演算回路から出力される電源電圧POWER2を音声出力デバイス160の増幅器に伝達させるための電源供給信号の信号レベルはハイレベルとなる。また、上記の場合、スイッチング部136は、信号線LS5から伝達される第2電源供給信号、または信号線LS4から伝達される第1電源供給信号のいずれか一方がハイレベルのとき、電源電圧POWER2が音声出力デバイス160の増幅器に伝達される。
上記の構成をとることによって、スイッチング部136は、第2の再生状態において、音声出力デバイス160の増幅器へ伝達する電源電圧POWER2をOSの実行状態に依存せずに供給することができる。よって、情報処理装置100は、第2の再生状態において、OSの実行状態に依存せずに第2音声信号に基づく音声を音声出力部110から出力することができる。
発光制御信号選択部138は、セレクタSEL2を備え、信号線LS3から伝達される発光選択制御信号に基づいて、信号線LE1から伝達される第1発光制御信号、または信号線LE2から伝達される第2発光制御信号を選択的に表示デバイス154へ出力する。
〔アドオンボード132〕
アドオンボード132は、外部入力部104の役目を果たす外部入力端子146と、再生状態切替制御部106と、切替入力部112の役目を果たす切替スイッチ162とを備える。
外部入力端子146は、コンテンツ信号送信装置200などの外部装置から送信される外部コンテンツ信号を受信する。ここで、外部入力端子146としては、例えば、HDMI端子が挙げられるが、上記に限られない。例えば、外部入力端子146は、映像信号(第3映像信号)が入力されるD端子、および音声信号(第3音声信号)が入力される光デジタル音声端子で構成することもできる。また、外部入力端子146は、アナログ信号の映像信号(第3映像信号の一例)が入力されるコンポジット端子、およびアナログ信号の音声信号(第3音声信号の一例)が入力されるアナログ音声端子で構成することもできる。なお、上記の場合、第3映像信号、第3音声信号が再生される再生状態は、第2の再生状態に対応する第3の再生状態と捉えることができる。図7では、情報処理装置100が、外部入力端子146としてHDMI端子を備える場合を例に挙げて説明する。
また、図7では、情報処理装置100が、1つの外部入力端子146を備える構成を示しているが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置は、複数の外部入力端子を備えることもできる。
再生状態切替制御部106は、レシーバ148(外部コンテンツ信号検出部)と、切替制御部150と、映像信号選択部152とを備える。なお、再生状態切替制御部106は、信号線LG1から伝達される第1映像信号を検出して検出結果を切替制御部150へ伝達する第1映像信号検出部(図示せず)をさらに備えることができる。
レシーバ148は、外部入力端子146が受信した外部コンテンツ信号に基づく第2映像信号を信号線LG2から出力し、外部コンテンツ信号に基づく第2音声信号を信号線LA1から出力する。
また、レシーバ148は、外部コンテンツ信号の入力を検出し、外部コンテンツ信号の入力に基づく検出信号(検出結果)を信号線L2を介して切替制御部150に伝達する。ここで、レシーバ148は、例えば、TMDSにおけるクロック信号のクロックの変化に基づいて外部コンテンツ信号の入力を検出することができるが、上記に限られない。また、レシーバ148は、例えば、外部コンテンツ信号が入力されたか否かを示す1ビットの信号を検出信号として出力するが、上記に限られない。例えば、レシーバ148は、外部コンテンツ信号に基づく第2映像信号そのものを検出信号として出力することもできる。レシーバ148としては、例えば、HDMIレシーバが挙げられるが、上記に限られない。
切替制御部150は、例えば、現在の再生状態を表す再生状態情報と、各信号線から伝達される各種信号に基づいて、例えば、以下の〔a〕〜〔d〕の処理によって再生状態を遷移させる。また、切替制御部150は、再生状態が遷移されると、例えば再生状態情報を更新させる。ここで、上記各種信号としては、例えば、信号線L1から伝達される起動信号、信号線L2から伝達される検出信号、信号線L3から伝達される切替信号、信号線LG1に伝達された第1映像信号の検出信号(図示せず)が挙げられる。
〔a〕再生待機状態から第1の再生状態への遷移
再生待機状態のとき起動信号が伝達されると、切替制御部150は、信号線LS1を介して、映像信号選択部152が備えるセレクタSEL1に第1映像信号を選択的に出力させるための映像信号切替制御信号を伝達する。上記映像信号切替制御信号が伝達されることによって、セレクタSEL1からは、信号線LG1から伝達される第1映像信号が出力される。
また、切替制御部150は、信号線LS2を介して、音声出力部110が備えるDSP158に第1音声信号を選択的に出力させるための音声切替制御信号を伝達する。上記音声切替制御信号が伝達されることによって、DSP158からは、オーディオコーデック156から伝達される第1音声信号が出力される。
さらに、切替制御部150は、信号線LS3を介して、発光制御信号選択部138が備えるセレクタSEL2に第1発光制御信号を選択的に出力させるための発光選択制御信号を伝達する。上記発光選択制御信号が伝達されることによって、発光制御信号選択部138からは、信号線LE1から伝達される第1発光制御信号が出力される。
切替制御部150が上記の処理を行うことによって、表示デバイス154には第1映像信号および第1発光制御信号が伝達されて第1映像信号に基づく映像が表示され、また、音声出力部110からは第1音声信号に基づく音声が出力される。したがって、情報処理装置100の再生状態は、再生待機状態から第1の再生状態へと遷移される。
〔b〕再生待機状態から第2の再生状態への遷移
再生待機状態のとき検出信号が伝達されると、切替制御部150は、信号線LS1を介して、映像信号選択部152が備えるセレクタSEL1に第2映像信号を選択的に出力させるための映像信号切替制御信号を伝達する。上記映像信号切替制御信号が伝達されることによって、セレクタSEL1からは、信号線LG2から伝達される第2映像信号が出力される。
また、切替制御部150は、信号線LS2を介して、音声出力部110が備えるDSP158に第2音声信号を選択的に出力させるための音声切替制御信号を伝達する。上記音声切替制御信号が伝達されることによって、DSP158からは、信号線LA2から伝達される第2音声信号が出力される。
また、切替制御部150は、信号線LE2を介して、第2発光制御信号を発光制御信号選択部138が備えるセレクタSEL2に伝達する。そして、切替制御部150は、信号線LS3を介して、発光制御信号選択部138が備えるセレクタSEL2に第2発光制御信号を選択的に出力させるための発光選択制御信号を伝達する。上記発光選択制御信号が伝達されることによって、発光制御信号選択部138からは、信号線LE2から伝達される第2発光制御信号が出力される。
さらに、切替制御部150は、電源電圧POWER2を選択的に音声出力デバイス160の増幅器に伝達させるために、信号線LS4を介して、第1電源供給信号をスイッチング部136の論理和演算回路に伝達する。上記第1電源供給信号が伝達されることによって、スイッチング部136からは、OSの実行状態に依存せずに電源電圧POWER2が音声出力デバイス160の増幅器に伝達される。
切替制御部150が上記の処理を行うことによって、表示デバイス154には第2映像信号および第2発光制御信号が伝達されて第2映像信号に基づく映像が表示され、また、音声出力部110からは第2音声信号に基づく音声が出力される。また、切替制御部150が上記の処理を行うことによって、情報処理装置100は、OSの実行状態に依存せずに第2の再生状態が実現される。したがって、情報処理装置100は、OSの実行状態に依存せずに、再生待機状態から第2の再生状態へと遷移させることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
〔c〕第1の再生状態と第2の再生状態との間の遷移
第1の再生状態、または第2の再生状態のとき切替信号が検出されると、切替制御部150は、現在の再生状態および遷移先の再生状態に応じて、映像信号切替制御信号、音声切替制御信号、第2発光制御信号、第1電源供給信号を対応する信号線に出力する。切替制御部150が上記の処理を行うことにより、情報処理装置100は、上記〔a〕、〔b〕と同様の動作によって、第1の再生状態、または第2の再生状態を実現することができる。したがって、情報処理装置100は、第1の再生状態と第2の再生状態との間で再生状態を遷移させることができる。
〔d〕第1の再生状態/第2の再生状態から待機状態への遷移
第1の再生状態、または第2の再生状態のとき、映像信号(第1の映像信号、または第2映像信号)の入力が検出されなくなったときは、切替制御部150は、所定の待ち時間待機する。そして、上記所定の時間経過後に映像信号の入力が検出されないときは、切替制御部150は、再生待機状態へと移行する処理を行う。ここで、切替制御部150における上記再生待機状態へと移行する処理としては、例えば、セレクタSEL1、セレクタSEL2の選択位置を予め定められた待機位置とさせることなどが挙げられるが、上記に限られない。
切替制御部150が上記〔a〕の処理〜〔d〕の処理を行うことによって、図2に示す再生状態の遷移が実現される。したがって、切替制御部150は、再生状態切替制御部106において、上記(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)を実質的に行う役目を果たす。つまり、切替制御部150は、再生状態の変化を判定する状態変化判定部と、第1の再生状態と第2の再生状態とを選択的に切り替える再生処理切替部として機能する。
映像信号選択部152は、セレクタSEL1を備え、切替制御部150から信号線LS1介して伝達される映像信号切替制御信号に基づいて、第1映像信号または第2映像信号を選択的に出力する。
再生状態切替制御部106は、上記のような構成によって、上記(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)を実現させることができる。
切替スイッチ162は、ユーザが操作可能な操作入力デバイスであり、操作入力に応じて、切替信号を信号線L3を介して切替制御部150で伝達する。ここで、切替スイッチ162としては、例えば、押しボタン式のスイッチや、タッチセンサなどが挙げられるが、上記に限られない。
情報処理装置100は、例えば、図7に示すハードウェア構成によって、上述した利便性向上アプローチを実現する。なお、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成が、図7に示す構成に限られないことは、言うまでもない。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100は、再生状態切替制御部106を備え、上記(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)を行うことによって、再生状態を選択的に切り替える。例えば、情報処理装置100は、再生待機状態から第2の再生状態に遷移させるときには、表示部108の表示画面に表示される映像、音声出力部110から出力される音声を、外部コンテンツ信号に基づく第2映像信号、第2音声信号に切り替える。ここで、情報処理装置100における第2の再生状態への切り替え処理は、外部コンテンツ信号の入力に応じて再生状態切替制御部106がOSの実行状態に依存せずに行う。よって、情報処理装置100のユーザは、コンテンツ信号送信装置200などの外部装置から外部コンテンツ信号を送信させれば、外部コンテンツ信号に応じた映像、音声を情報処理装置100を用いて楽しむことができる。したがって、情報処理装置100は、OSの実行状態に依存せずに外部コンテンツ信号が表す映像や音声を再生させることができる(第2の再生状態を実現できる)ので、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、情報処理装置100は、再生状態切替制御部106が再生状態の切り替えを制御するので、例えば、表示デバイス154用の電源スイッチを備えなくても、外部コンテンツ信号の入力に応じて外部コンテンツ信号に応じた映像を表示させることができる。よって、情報処理装置100は、OSを起動させるためのスイッチ(例えば、PCの電源スイッチ)と、表示デバイス154用の電源スイッチとの双方を備える必要はないので、複数の電源ボタンを備えることによるユーザの利便性の低下を防止することができる。また、上記構成により、情報処理装置100は、消費電力の低減を図ることができる。
さらに、情報処理装置100は、上記(1)の処理(再生状態変化判定処理)、および(2)の処理(再生状態の切替処理)によって再生状態を選択的に切り替えるので、再生状態の切り替えのためにコンテンツ信号送信装置200と通信を行う必要はない。つまり、情報処理装置100を有する情報処理システム1000は、従来の情報処理装置を備える情報処理システムのように、情報処理システムを構成する装置を、例えばCECラインを用いた通信など特定の機能を備える装置とする必要はない。したがって、情報処理装置100は、従来の技術が適用された従来の情報処理装置よりも、より汎用的に接続された装置間における連携を図ることができる。
〔2〕第2の実施形態に係る情報処理装置
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、例えば図6に示す構成によって、再生状態の選択的な切り替えを実現し、ユーザの利便性を向上させることができる。しかしながら、本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成は、例えば図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100の構成に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置は、選択的に切り替えられる再生状態に応じた処理を行うことによって、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
例えば、リモートコントローラ(remote controller)などの外部装置から送信された音量の調整に関する音量調整情報が受信されたとき、情報処理装置が再生状態によらず第1音声信号、および第2音声信号(または第3音声信号)の双方の再生音量が調整する場合を想定する。このとき、情報処理装置は、ユーザが音量の調整を所望した音声信号以外の音声信号の再生音量も調整してしまうので、再生状態の切り替えが行われたときに再生される音声信号の再生音量がユーザの意図しない状態となることが起こりうる。また、上記の場合、ユーザは、再生音量の調整を再度行わなければならないため、ユーザの利便性を損ねる恐れがある。
そこで、次に、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置として、受信した音量調整情報と再生状態とに基づいて再生音量を調整する対象(例えば、第1音声信号、第2音声信号など)を選択的に切り替えることによりユーザの利便性をさらに向上させることが可能な、情報処理装置400について説明する。
ここで、本発明の実施形態に係る音声調整情報は、例えば、再生音量を上げる、または下げるレベルを規定する情報とすることができるが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る音声調整情報は、最大音量に対する割合など、再生音量を直接的に規定する情報であってもよい。また、本発明の実施形態に係る音声調整情報は、例えば、消音の状態(いわゆる、ミュート状態)とさせる情報を含むことができる。
[第2の実施形態に係る利便性向上アプローチの概要]
図6を参照して説明したように、第1の実施形態に係る情報処理装置100では、制御部102が第1音声信号を音声出力部110へ伝達する。ここで、制御部102は、再生状態切替制御部106のように再生状態を選択的に切り替える機能を有さないので、任意の時点における再生状態を直接的に把握することはできない。つまり、仮に制御部102に音声調整情報が伝達された場合、制御部102は、第1音声信号の再生音量を音声調整情報に応じて調整すべきか否かを直接的に認識することはできない。
また、情報処理装置100では、再生状態切替制御部106が外部から入力された音声信号(例えば第2音声信号、第3音声信号)を音声出力部110へ伝達する。ここで、再生状態切替制御部106は、再生状態を選択的に切り替える機能を有するので、任意の時点における再生状態を把握することができる。つまり、仮に再生状態切替制御部106に音声調整情報が伝達された場合には、再生状態切替制御部106は、外部から入力された音声信号の再生音量を音声調整情報に応じて調整すべきか否かを直接的に認識することが可能である。
第2の実施形態では上記に着目し、情報処理装置400が、再生状態に基づいて外部装置から受信した音声調整情報を選択的に制御部に伝達し、選択的に第1音声信号の再生音量を調整することによって、上記のようなユーザの利便性の低下の防止を図る。
より具体的には、情報処理装置400は、外部装置から送信される音声調整情報を受信する受信部をさらに備える。そして、上記受信部は、図6に示す再生状態切替制御部106と同様に再生状態を選択的に切り替える機能を有する再生状態切替制御部から伝達される伝達制御信号に基づいて、受信した音量調整情報を制御部へ選択的に伝達する。
ここで、本発明の実施形態に係る伝達制御信号とは、音量調整情報を制御部へ伝達するか否かを規定する信号であり、例えば信号レベル(ハイレベル/ローレベル)により制御部へ伝達するか否かが規定される。また、本発明の実施形態に係る伝達制御信号は、第2の実施形態に係る再生状態切替制御部が再生状態に応じて生成し、受信部に伝達される。本発明の実施形態に係る伝達制御信号の一例については、後述する。
第2の実施形態では、上記のように、再生状態に応じて生成される伝達制御信号に基づいて、受信部が受信した音量調整情報を制御部へ選択的に伝達することによって、再生音量を調整する対象を選択的に切り替え、ユーザの利便性をさらに向上させる。
なお、再生音量を調整する対象を選択的に切り替える他の方法としては、例えば、リモートコントローラなどの外部装置が、再生音量を調整する対象ごとの音量調整情報を送信し、情報処理装置が当該対象ごとの音量調整情報に基づいて再生音量を調整することが挙げられる。しかしながら、上記の方法を用いる場合には、リモートコントローラなどの外部装置は、再生音量を調整する対象ごとに異なる音量調整情報を送信する機能を有する必要がある。また、上記の方法を用いる場合には、上記再生音量を調整する対象ごとに異なる音量調整情報を送信する機能を有することに起因して、音量調整情報を送信するためにより複雑な操作をユーザに要求しなければならないことが起こりうる。よって、上記他の方法を用いたとしてもユーザの利便性を向上できるとは限らない。
これに対して、上記第2の実施形態に係る利便性向上アプローチを用いる場合には、外部装置は、再生音量を調整する対象によらず1つの音量調整情報を送信すればよい。よって、上記第2の実施形態に係る利便性向上アプローチを用いる場合には、外部装置が再生音量を調整する対象ごとに異なる音量調整情報を送信する機能を有する必要はない。また、上記第2の実施形態に係る利便性向上アプローチを用いる場合には、上記の方法を用いる場合のようにより複雑な操作をユーザに要求しなくても、ユーザが音量の調整を所望した音声信号の再生音量を調整することができる。
[情報処理装置400の構成の一例]
次に、上記第2の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現することが可能な、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400の構成例について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400の構成の一例を示す説明図である。ここで、図8では、情報処理システム1000を構成するコンテンツ信号送信装置200と、音量調整情報を選択的に送信することが可能な外部装置500とを併せて示している。また、図8では、外部装置500として、ユーザが操作可能なリモートコントローラを示しているが、上記に限られない。
図8を参照すると、情報処理装置400は、受信部402と、制御部404と、外部入力部104と、再生状態切替制御部406と、表示部108と、音声出力部110と、切替入力部112と、記憶部114と、操作部116とを備える。また、情報処理装置400は、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様に、各構成要素を駆動させるための電源電圧を供給する電源(図8では図示せず)などを備えることができる。
また、情報処理装置400は、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様に、ROM(図示せず)や、RAM(図示せず)、通信部(図示せず)などを備えてもよい。
ここで、情報処理装置400は、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能を有する。以下では、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能の実現に係る構成については、説明を省略(または簡略化)する。
情報処理装置400が備える外部入力部104、表示部108、音声出力部110、切替入力部112、記憶部114、および操作部116それぞれは、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100の対応する構成要素と同様の機能、構成を有することができる。
受信部402は、外部装置500から送信される音量調整情報を受信する。ここで、受信部402は、例えば赤外線通信によって、外部装置500から送信された音量調整情報を受信するが、上記に限られない。例えば、受信部402は、IEEE802.15.1やIEEE802.11bなどを用いた外部装置500との無線通信や、LANなどを用いた外部装置500との有線通信によって、音量調整情報を受信することもできる。
また、受信部402は、受信した音量調整情報を再生状態切替制御部406に伝達し、再生状態切替制御部406から伝達される伝達制御信号に基づいて当該音量調整情報を制御部404へ選択的に伝達する。ここで、本発明の実施形態に係る伝達制御信号は、再生状態切替制御部406が再生状態に応じて生成し、再生状態切替制御部406から受信部402に伝達される。
ここで、制御部404は、伝達される音量調整情報に基づいて第1音声信号の再生音量を調整する音量調整信号を音声出力部110へ伝達する。または、制御部404は、伝達される音量調整情報に基づいて、再生音量が調整された第1音声信号を音声出力部110へ伝達する。つまり、情報処理装置400では、受信部402が受信した音量調整情報を制御部404へ伝達しなければ、たとえ音量調整情報が受信された場合であっても第1音声信号の再生音量の調整はされない。
また、再生状態切替制御部406は、図6に示す再生状態切替制御部106と同様に、再生状態を選択的に切り替える機能を有する。つまり、再生状態切替制御部406は、音量調整情報が伝達されたときの再生状態を把握することができる。よって、再生状態切替制御部406は、例えば第2の再生状態、第3の再生状態など、外部から入力された音声信号(例えば第2音声信号、第3音声信号)を音声出力部110へ伝達する場合、選択的に当該音声信号の音量を調整する音量調整信号を音声出力部110へ伝達することができる。または、再生状態切替制御部406は、伝達される音量調整情報に基づいて、再生音量が調整された上記音声信号を選択的に音声出力部110へ伝達することができる。
したがって、受信部402が再生状態に応じて生成された伝達制御信号に基づいて選択的に制御部404に音量調整情報を伝達することにより、情報処理装置400は、受信した音量調整情報と再生状態とに基づいて、音量を調整する対象を選択的に切り替えることができる。
制御部404は、図6に示す制御部102と同様の機能を有する。また、制御部404は、音量調整情報が伝達された場合には、当該音量調整情報に基づいて、第1音声信号の再生音量を調整する音量調整情報に応じた音量調整信号、または、音量調整情報に応じて再生音量が調整された第1音声信号を音声出力部110へ伝達する。
再生状態切替制御部406は、図6に示す再生状態切替制御部106と同様の機能を有する。また、再生状態切替制御部406は、再生状態に応じた伝達制御信号を生成し、当該伝達制御信号を受信部402へ伝達する。
より具体的には、再生状態切替制御部406は、第1音声信号を再生させる再生状態である場合に、音量調整情報を制御部404へ伝達させる伝達制御信号を受信部402へ伝達する。また、再生状態切替制御部406は、第1音声信号を再生させる再生状態ではない場合には、音量調整情報を制御部404へ伝達させないための伝達制御信号を受信部402へ伝達する。
ここで、本発明の実施形態に係る第1音声信号を再生させる再生状態としては、例えば、下記の(I)〜(III)の再生状態が挙げられるが、本発明の実施形態に係る第1音声信号を再生させる再生状態は、下記に限られない。
(I)第1の再生状態である場合
(II)第4の再生状態である場合において、再生させる音声信号が第1音声信号であるとき
(III)第5の再生状態である場合において、再生させる音声信号が第1音声信号であるとき
〔本発明の実施形態に係る伝達制御信号の一例〕
図9は、本発明の第2の実施形態に係る再生状態切替制御部406が受信部402へ伝達する伝達制御信号の第1の例を示す説明図である。ここで、図9は、音量調整情報を受信部402へ伝達させる伝達制御信号がハイレベルの信号(図9の「H」)で表され、音量調整情報を受信部402へ伝達させないための伝達制御信号がローレベルの信号(図9の「L」)で表される場合を示している。
また、図9では、第1映像信号に対応する映像(動画像/静止画像)として「PC」の画面が表示画面に表示される場合(第1の再生状態の一例)を示している。また、図9は、第2映像信号が例えばHDMI端子を介して外部から入力された映像信号であり、当該映像信号に対応する映像として「HDMI」の画面が表示画面に表示される場合(第2の再生状態の一例)を示している。同様に、図9は、第3映像信号が例えばコンポジット端子を介して外部から入力された映像信号であり、当該映像信号に対応する映像として「VIDEO」の画面が表示画面に表示される場合(第3の再生状態の一例)を示している。
図9に示すように、再生状態切替制御部406は、第1の再生状態の場合にハイレベルの伝達制御信号を受信部402へ伝達し(上記(I)の場合)、その他の場合にはローレベルの伝達制御信号を受信部402へ伝達する。
なお、再生状態切替制御部406が受信部402へ伝達する伝達制御信号は、図9に示す第1の再生状態〜第3の再生状態に対応する伝達制御信号に限られない。例えば、再生状態切替制御部406は、さらに第4の再生状態、第5の再生状態に対応する伝達制御信号を受信部402へ伝達することもできる。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る再生状態切替制御部406が受信部402へ伝達する伝達制御信号の第2の例を示す説明図である。ここで、図10は、図9に示す第1の例と同様に、音量調整情報を受信部402へ伝達させる伝達制御信号がハイレベルの信号(図10の「H」)で表され、音量調整情報を受信部402へ伝達させないための伝達制御信号がローレベルの信号(図10の「L」)で表される場合を示している。
また、図10では、情報処理装置400が、ピクチャー・イン・ピクチャーにより第4の再生状態、第5の再生状態を実現する場合を例に挙げて示している。ここで、図10に示す「親画面」はメイン画面に対応し、図10に示す「子画面」は、メイン画面の一部の領域に配置されるサブ画面に対応する。
また、図10に示す「音声選択」とは、ピクチャー・イン・ピクチャーにおけるメイン画面とサブ画面とのどちらの音声を出力するかを規定しており、当該「音声選択」は、例えばユーザによる切替デバイスの操作や操作部116の操作に基づいて決定される。また、情報処理装置400は、ユーザの上記操作に基づく決定に対応する音声信号を音声出力部110から出力させる。ここで、図10の「音声出力」に示す「PC」とは第1音声信号が出力されることを示し、また、図10の「音声出力」に示す「HDMI」、「VIDEO」はそれぞれ第2音声信号、第3音声信号が出力されることを示している。
また、図10では、図9に示す第1の例と同様に、「PC」が第1映像信号に対応する映像、「HDMI」が第2映像信号に対応する映像、「VIDEO」が第3映像信号に対応する映像が表示画面に表示される場合をそれぞれ示している。
図10に示すように、再生状態切替制御部406は、上記(I)〜(III)の場合、すなわち第1音声信号を再生させる再生状態の場合に、ハイレベルの伝達制御信号を受信部402へ伝達し、その他の場合にはローレベルの伝達制御信号を受信部402へ伝達する。
再生状態切替制御部406は、例えば、図9、図10に示すように、第1音声信号を再生させる再生状態の場合に、ハイレベルの伝達制御信号を受信部402へ選択的に伝達する。なお、再生状態切替制御部406が受信部402へ伝達する伝達制御信号が、図9、図10に示す例に限られないことは、言うまでもない。
なお、図8では、制御部404が第1音声信号を音声出力部110へと伝達する構成を示しているが、上記に限られない。例えば、制御部404が、第1映像信号および第1音声信号を再生状態切替制御部406に伝達する構成である場合には、再生状態切替制御部406は、第1音声信号、第2音声信号、または第3音声信号のいずれかを選択的に音声出力部110に伝達することもできる。上記の構成であっても、再生状態切替制御部406は、音量調整情報が伝達されたときの再生状態を把握することができるので、伝達される音量調整情報に基づいて、音声出力部110に伝達する上記音声信号の音量を調整する音量調整信号を音声出力部110へ伝達することができる。または、再生状態切替制御部406は、伝達される音量調整情報に基づいて、再生音量が調整された上記音声信号を選択的に音声出力部110へ伝達することができる。
情報処理装置400は、上記の構成によって、第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能に加え、受信した音量調整情報と再生状態とに基づいて再生音量を調整する対象を選択的に切り替えることができる。したがって、情報処理装置400は、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
〔情報処理装置400のハードウェア構成例〕
図11は、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400のハードウェア構成の一例を示す説明図である。なお、図11では、説明の簡単化のために、図8に示す記憶部114、操作部116を省略している。また、図11では、各構成要素を駆動させるための電源電圧を供給する電源134を示しているが、図7と同様に、構成要素それぞれに電源電圧を供給する電源電圧線は、一部を除き省略している。
また、情報処理装置400は、第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能を有する。以下では、図7に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様のハードウェア構成については、説明を省略(または簡略化)する。
図11を参照すると、情報処理装置400は、大きく分けると、マザーボード420と、アドオンボード422と、表示デバイス154とを備える。ここで、図11では、図8に示す構成要素の内、受信部402、制御部404、音声出力部110がマザーボード420に備えられる構成を示している。また、図11では、図8に示す構成要素の内、外部入力部104、再生状態切替制御部406、切替入力部112がアドオンボード422に備えられる構成を示している。なお、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400が、外部コンテンツ信号の入力および再生状態の切替処理に係る構成要素をマザーボードに備えることができることは、言うまでもない。
<マザーボード420>
マザーボード420は、赤外線受光部424と、制御部404と、音声出力部110と、電源134と、スイッチング部136と、発光制御信号選択部138とを備える。
赤外線受光部424は、受信部402として機能し、外部装置500から送信される音量調整情報を受信する。ここで、図11では、赤外線受光部424が外部装置500と赤外線通信を行う機能を有する場合を例に挙げているが、上記に限られない。
また、赤外線受光部424は、受信した音量調整情報を信号線LS6を介して切替制御部434に伝達し、信号線LS7を介して切替制御部434から伝達される伝達制御信号に基づいて、受信した音量調整情報を選択的にチップセット426へ伝達する。
ここで、赤外線受光部424と切替制御部434とを接続する信号線LS6としては、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)が挙げられるが、上記に限られない。例えば、赤外線受光部424と切替制御部434とは、USB(Universal Serial Bus)やI2C(Inter-Integrated Circuit)など、情報(データ)の送受信が可能な様々な手段で接続することができる。また、赤外線受光部424と切替制御部434とは、様々な信号方式で情報の送受信を行うことができる。
また、図11では、赤外線受光部424とチップセット426とがUSBで接続される構成を示しているが、上記に限られない。例えば、赤外線受光部424とチップセット426とは、UARTやI2Cなど情報の送受信が可能な様々な手段で接続することができる。
また、赤外線受光部424からチップセット426へと選択的に伝達される情報は、音量調整情報に限られない。例えば、赤外線受光部424は、任意のコマンドや情報を、任意の条件にて選択的にチップセット426へ伝達することもできる。また、赤外線受光部424は、受信した音量調整情報を選択的にチップセット426へ伝達するだけでなく、例えば、チップセット426へ伝達するコマンドや情報を条件に応じて変換もしくは他のものに置き換えることもできる。さらに、赤外線受光部424は、例えば、切替制御部434から伝達される信号をトリガとして、リモートコントローラなどの外部装置500からの音量調整情報が受信されない場合であっても、チップセット426へ任意のコマンドや情報を伝達することもできる。
赤外線受光部424は、例えば、外部装置500との通信機能を実現する通信デバイスや、受信した音量調整情報などの情報の選択的な伝達機能などの各種機能を実現する各種処理回路により構成されるが、上記に限られない。
制御部404は、MPU140と、チップセット426と、グラフィックチップ144とから構成される。
チップセット426は、図7に示すチップセット142が有する機能を有する。また、チップセット426は、伝達される音量調整情報に基づいて第1音声信号の音量を調整する音量調整信号をオーディオコーデック156に伝達するが、上記に限られない。例えば、チップセット426は、伝達される音量調整情報に基づいて、第1音声信号をデジタル信号処理することにより、再生音量が調整された第1音声信号をオーディオコーデック156に伝達する機能を有していてもよい。また、チップセット426は、第1音声信号の音量を調整する音量調整信号を、例えばDSP158や音声出力デバイス160など音声出力部110を構成する他の構成要素に伝達することもできる。
<アドオンボード422>
アドオンボード422は、外部入力部104の役目を果たす外部入力端子146、428、および430と、再生状態切替制御部406と、切替入力部112の役目を果たす切替スイッチ162とを備える。
外部入力端子428は、外部装置から送信されるアナログ信号の映像信号(第3映像信号の一例)を受信する。ここで、外部入力端子428としては、例えば、コンポジット端子が挙げられるが、上記に限られない。また、外部入力端子430は、外部装置から送信されるアナログ信号の音声信号(第3音声信号の一例)を受信し、受信した音声信号をDSP158へ伝達する。ここで、外部入力端子430としては、例えば、アナログ音声端子が挙げられるが、上記に限られない。
再生状態切替制御部406は、レシーバ148と、ビデオデコーダ432と、切替制御部434と、映像信号選択部436と、PinP処理部438(図11では、PinPと表している。)とを備える。
ビデオデコーダ432は、外部入力端子428から伝達されるアナログ信号の映像信号をデジタル信号にデコードし、映像信号選択部436へ出力する。また、ビデオデコーダ432は、外部入力端子428から伝達されるアナログ信号の映像信号を検出し、検出信号(検出結果)を切替制御部434に伝達する。
切替制御部434は、図7に示す第1の実施形態に係る切替制御部150と同様に、現在の再生状態を表す再生状態情報と、各信号線から伝達される各種信号に基づいて再生状態を遷移させる。
また、切替制御部434は、現在の再生状態に応じた伝達制御信号を生成し、伝達制御信号を信号線LS7を介して赤外線受光部424へ伝達する。ここで、切替制御部434は、例えば、所定の時間が経過するごとに、現在の再生状態に応じた伝達制御信号を生成して伝達制御信号を赤外線受光部424へ伝達するが、上記に限られない。
また、切替制御部434は、例えば第2の再生状態、第3の再生状態など、外部から入力された音声信号(例えば第2音声信号、第3音声信号)がDSP158へ伝達される場合、選択的に当該音声信号の音量を調整する音量調整信号をDSP158へ伝達する。
なお、図11では示していないが、レシーバ148や外部入力端子430から音声信号が切替制御部434に伝達される構成である場合には、切替制御部434が、伝達される音量調整情報に基づいて音声信号を処理する機能を有していてもよい。上記の場合には、切替制御部434は、伝達される音量調整情報に基づいて再生音量が調整された音声信号を選択的にDSP158へ伝達することができる。
また、切替制御部434は、例えば、ユーザが第4の再生状態、第5の再生状態への切り替えを要求した場合には、映像信号選択部436が備えるセレクタSEL1に複数の映像信号を選択的に出力させるための映像信号切替制御信号を伝達する。ここで、切替制御部434は、例えば、切替スイッチ162から伝達される切替信号や、操作部116から伝達される操作信号(図示せず)に基づいて、映像信号切替制御信号を選択的にセレクタSEL1に伝達する。
さらに、切替制御部434は、例えば、ユーザが第4の再生状態、第5の再生状態への切り替えを要求した場合には、ピクチャー・イン・ピクチャー表示をさせるための処理制御信号をPinP処理部438に伝達する。ここで、切替制御部434は、例えば、切替スイッチ162から伝達される切替信号や、操作部116から伝達される操作信号(図示せず)に基づいて、切替信号や操作信号に応じた処理制御信号を選択的にPinP処理部438に伝達する。
映像信号選択部436は、セレクタSEL1を備え、切替制御部434から伝達される映像信号切替制御信号に基づいて、第1映像信号、第2映像信号、第3映像信号の少なくとも1つの映像信号を選択的に出力する。
PinP処理部438は、切替制御部434から伝達される処理制御信号に基づいて、セレクタSEL1から伝達される映像信号を処理し、処理した映像信号を表示デバイス154へ伝達する。情報処理装置400は、PinP処理部438が処理制御信号に基づいて選択的に映像信号を処理することによって、ピクチャー・イン・ピクチャー表示を実現する。なお、本発明の実施形態に係るピクチャー・イン・ピクチャー表示を実現するための構成が、図11に示す構成例に限られないことは、言うまでもない。
情報処理装置400は、例えば、図11に示すハードウェア構成によって、上述した第2の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現する。なお、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400のハードウェア構成が、図11に示す構成に限られないことは、言うまでもない。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400は、上述した第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能、構成を有する。したがって、情報処理装置400は、第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の効果を奏する。
また、情報処理装置400は、再生状態に応じて生成される伝達制御信号に基づいて、受信部402が受信した音量調整情報を制御部404へ選択的に伝達することによって、再生音量を調整する対象を選択的に切り替える。よって、情報処理装置400では、ユーザが音量の調整を所望した音声信号以外の音声信号の再生音量が併せて調整されることが防止されるので、ユーザの利便性の低下を防止することができる。したがって、情報処理装置400は、第1の実施形態に係る情報処理装置100が奏する効果に加え、さらに再生状態に応じて再生音量を調整する対象を選択的に切り替えることによって、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
〔3〕第3の実施形態に係る情報処理装置
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、第2の実施形態に係る情報処理装置400のように、選択的に切り替えられる再生状態に応じた処理を行うことによって、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。しかしながら、本発明の実施形態に係る選択的に切り替えられる再生状態に応じた処理を行うことが可能な情報処理装置は、第2の実施形態に係る情報処理装置400に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る情報処理装置が、表示画面に対するユーザ操作を検出することが可能なタッチスクリーンを備える場合、再生状態に応じてタッチスクリーンに対するユーザ操作を選択的に無効とすることもできる。ここで、表示画面に対するユーザ操作としては、例えば、ユーザが表示画面に触れるユーザ操作(ユーザの接触操作)や、ユーザの近接操作などが挙げられるが、上記に限られない。以下では、例えば、表示画面に対するユーザの接触操作や近接操作などを、総称して「ユーザ操作」とよぶ場合がある。
例えば、第1の再生状態のときにはOSの実行に基づく第1映像信号が示す映像が表示画面に表示されるため、タッチスクリーンに対するユーザ操作を有効にすれば、ユーザは、当該ユーザ操作により所望する様々な処理を情報処理装置にさせることができる。ここで、情報処理装置がタッチスクリーンを備える場合には、例えばユーザが表示画面に不意に触れることなどによる誤操作が生じる恐れがある。しかしながら、情報処理装置が第1の再生状態である場合、当該再生状態はユーザによる操作がなされることが前提とされているため、仮に誤操作が生じたとしても、ユーザの利便性を大きく損ねる可能性は低い。よって、上記の場合には、情報処理装置がタッチスクリーンを備え、当該タッチスクリーンに対するユーザ操作を有効とすることによって、ユーザの利便性を向上できる可能性がある。
一方、例えば第2の再生状態など、外部装置から入力された映像信号が示す映像が表示画面に表示される場合には、タッチスクリーンに対するユーザ操作を有効とすることが、却ってユーザの利便性を損ねる可能性がある。例えば、外部装置から入力された映像信号が、例えば映画などストーリー性を有するコンテンツを示す映像信号である場合には、上記誤操作により当該映像信号の再生が中断される、異なるシーンが再生されるなど、ユーザの視聴を阻害する事態が生じうる。よって、本発明の実施形態に係る情報処理装置がタッチスクリーンを備える場合、再生状態に起因してユーザの利便性を損ねる可能性があることから、ユーザの利便性を向上できるとは限らない。
そこで、次に、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置として、再生状態に基づいて表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化することによりユーザの利便性をさらに向上させることが可能な、情報処理装置600について説明する。
[第3の実施形態に係る利便性向上アプローチの概要]
上述したように、第1の実施形態に係る情報処理装置100の制御部102は、OSやBIOSなどの基本ソフトウェアを実行し、さらにOS上で各種アプリケーション(応用プログラム)を実行する。よって、情報処理装置100の表示部108を、タッチスクリーンなどの操作制御部で構成する場合には、タッチスクリーンが検出する、例えば、ユーザの接触操作や近接操作などのユーザ操作に応じた検出信号を制御部102が処理することにより、ユーザ操作に応じた処理を実現することが可能である。ここで、本発明の実施形態に係る操作制御部とは、表示画面に対するユーザ操作に応じて変化する検出情報を検出(生成)する機能を有する構成要素である。また、本発明の実施形態に係る操作制御部は、例えば、表示デバイスとタッチパネルなどのタッチデバイスとが一体となった構成をとることができ、また、表示デバイスとタッチパネルなどのタッチデバイスとが別体の構成(例えば、表示デバイスに外付けのタッチパネルが設けられる場合)をとることもできる。なお、本発明の実施形態に係る情報処理装置が、例えば表示デバイスとタッチデバイスとを別体に備える構成を有する場合には、本発明の実施形態に係る情報処理装置は、図6に示す表示部108と、本発明の実施形態に係る操作制御部とをそれぞれ備えていると捉えることもできる。
上述したように、制御部102は、再生状態切替制御部106のように再生状態を選択的に切り替える機能を有さないので、任意の時点における再生状態を直接的に把握することはできない。よって、再生状態に基づいて表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化するためには、制御部102に現在の再生状態を把握させる必要がある。
第3の実施形態では、情報処理装置600の再生状態切替制御部が現在の再生状態を制御部に通知することにより、制御部に現在の再生状態を把握させて表示画面に対するユーザ操作の選択的な無効化を実現し、ユーザの利便性のさらなる向上を図る。
より具体的には、情報処理装置600は、図6に示す再生状態切替制御部106と同様に再生状態を選択的に切り替える機能を有し、さらに再生状態に応じた操作制御信号を制御部へ伝達する再生状態切替制御部を備える。ここで、本発明の実施形態に係る操作制御信号とは、操作制御部におけるユーザ操作を有効とするか否かを規定する信号であり、例えば信号レベル(ハイレベル/ローレベル)によりユーザ操作の有効化/無効化が規定される。本発明の実施形態に係る操作制御信号の一例については、後述する。
そして、制御部は、再生状態切替制御部から伝達される操作制御信号に基づいて、操作制御部から伝達される検出情報を選択的に処理し、表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化する。
第3の実施形態では、上記のように、再生状態切替制御部が再生状態に応じた操作制御信号を制御部へ伝達し、制御部は、当該操作制御信号に応じて操作制御部から伝達される検出情報を選択的に処理する。したがって、情報処理装置600は、再生状態に基づいて表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化することにより、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
[情報処理装置600の構成の一例]
次に、上記第3の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現することが可能な、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600の構成例について説明する。図12は、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600の構成の一例を示す説明図である。ここで、図12では、情報処理システム1000を構成するコンテンツ信号送信装置200を併せて示している。
図12を参照すると、情報処理装置600は、操作制御部602と、制御部604と、外部入力部104と、再生状態切替制御部606と、音声出力部110と、切替入力部112と、記憶部114と、操作部116とを備える。また、情報処理装置600は、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様に、各構成要素を駆動させるための電源電圧を供給する電源(図12では図示せず)などを備えることができる。
また、情報処理装置600は、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様に、ROM(図示せず)や、RAM(図示せず)、通信部(図示せず)などを備えてもよい。
ここで、情報処理装置600は、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能を有する。以下では、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能、構成については、説明を省略(または簡略化)する。
情報処理装置600が備える外部入力部104、音声出力部110、切替入力部112、記憶部114、および操作部116それぞれは、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100の対応する構成要素と同様の機能、構成を有することができる。
操作制御部602は、表示画面に対するユーザ操作(例えば、ユーザの接触操作または近接操作)に基づく検出情報を検出する。そして、操作制御部602は、検出した検出情報を制御部604へ伝達する。ここで、本発明の実施形態に係る検出情報としては、例えば、静電容量の変化に応じた値(例えば、操作制御部602が静電式タッチパネルで構成される場合)や、検出された位置を示す座標の情報が含まれるが、検出情報に含まれる情報(データ)は上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る検出情報は、操作制御部602を構成するタッチデバイスの種類に応じた検出値を含むことができる。
制御部604は、図6に示す制御部102と同様の機能を有する。また、制御部604は、操作制御部602から検出信号が伝達された場合には、再生状態切替制御部606から伝達される操作制御信号に応じて当該検出情報を選択的に処理し、表示画面に対するユーザ操作(操作制御部602を用いた操作)を選択的に無効化する。
ここで、制御部604は、例えば、BIOSや、OS上で実行される表示画面に対するユーザ操作の有効化/無効化の制御アプリケーション(例えば、常駐型のアプリケーション)などを実行させることによって、操作制御部602から伝達される検出情報を選択的に処理する。
より具体的には、例えば、制御部604により実行されるBIOSは、操作制御信号の信号レベル(または、値)が変化するごとに、制御アプリケーションに操作制御信号の信号レベルを通知する。また、例えば、OSの起動時やサスペンド/レジューム時には、制御アプリケーションがBIOSを介さずに操作制御信号の信号レベルを取得する。そして、制御部604により実行される制御アプリケーションは、操作制御信号の信号レベルに応じて、検出信号を処理するためのAPI(Application Programming Interface)を呼び出すことにより、検出情報を選択的に処理する(または他のアプリケーションに処理させる)。
上記のように検出情報を選択的に処理することによって、制御部604は、表示画面に対するユーザ操作の有効化/無効化を制御することができる。なお、本発明の実施形態に係る制御部604における検出情報の選択的な処理方法が、上記に限られないことは、言うまでもない。
再生状態切替制御部606は、図6に示す再生状態切替制御部106と同様の機能を有する。また、再生状態切替制御部606は、再生状態に応じた操作制御信号を生成し、当該操作制御信号を制御部604へ伝達する。
より具体的には、再生状態切替制御部606は、第1映像信号を主体的に再生させる再生状態である場合に、操作制御部602におけるユーザ操作を有効とするための操作制御信号を制御部604へ伝達する。また、再生状態切替制御部606は、第1映像信号を主体的に再生させる再生状態ではない場合には、操作制御部602におけるユーザ操作を無効とするための操作制御信号を制御部604へ伝達する。
ここで、本発明の実施形態に係る第1映像信号を主体的に再生させる再生状態としては、例えば、下記の(i)〜(iii)の再生状態が挙げられるが、本発明の実施形態に係る第1映像信号を主体的に再生させる再生状態は、下記に限られない。例えば、再生状態切替制御部606は、第2の実施形態に係る再生状態切替制御部406と同様に、第4の再生状態、第5の再生状態の場合であって再生させる音声信号が第1音声信号であるときに、第1映像信号を主体的に再生させる再生状態であると判定することもできる。
(i)第1の再生状態である場合
(ii)第4の再生状態である場合
(iii)第5の再生状態である場合において、第1映像信号が再生されるとき
〔本発明の実施形態に係る操作制御信号の一例〕
図13は、本発明の第3の実施形態に係る再生状態切替制御部606が制御部604へ伝達する操作制御信号の一例を示す説明図である。ここで、図13は、操作制御部602におけるユーザ操作を有効とするための操作制御信号がローレベルの信号(図13の「L」)で表され、操作制御部602におけるユーザ操作を無効とするための操作制御信号がハイレベルの信号(図13の「H」)で表される場合を示している。
また、図13では、図9と同様に、「PC」が第1映像信号に対応する映像、「HDMI」が第2映像信号に対応する映像、「VIDEO」が第3映像信号に対応する映像が表示画面に表示される場合をそれぞれ示している。また、図13では、情報処理装置600が、ピクチャー・イン・ピクチャーにより第4の再生状態を実現する場合を例に挙げて示している。
図13に示すように、再生状態切替制御部606は、第1映像信号を主体的に再生させる再生状態の場合に、ローレベルの操作制御信号を制御部604へ選択的に伝達する(図13では、上記(i)、(ii)の場合を示している。)。なお、再生状態切替制御部606が制御部604へ伝達する操作制御信号は、図13に示す操作制御信号に限られないことは、言うまでもない。
情報処理装置600は、上記の構成によって、第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能に加え、さらに再生状態に基づいて表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化することができる。したがって、情報処理装置600は、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
〔情報処理装置600のハードウェア構成例〕
図14は、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600のハードウェア構成の一例を示す説明図である。なお、図14では、説明の簡単化のために、図8に示す記憶部114、操作部116を省略している。また、図14では、各構成要素を駆動させるための電源電圧を供給する電源134を示しているが、図7と同様に、構成要素それぞれに電源電圧を供給する電源電圧線は、一部を除き省略している。
また、情報処理装置600は、第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能を有する。以下では、図7に示す第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様のハードウェア構成については、説明を省略(または簡略化)する。
図14を参照すると、情報処理装置600は、大きく分けると、操作制御部602として機能する表示デバイス154およびタッチデバイス610と、マザーボード612と、アドオンボード614とを備える。ここで、図14では、図12に示す構成要素の内、制御部604、音声出力部110がマザーボード612に備えられる構成を示している。また、図14では、図12に示す構成要素の内、外部入力部104、再生状態切替制御部606、切替入力部112がアドオンボード614に備えられる構成を示している。なお、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600が、外部コンテンツ信号の入力および再生状態の切替処理に係る構成要素をマザーボードに備えることができることは、言うまでもない。また、上述したように、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600では、表示デバイス154が表示部106として機能し、タッチデバイス610が操作制御部602として機能すると捉えることもできる。
タッチデバイス610は、表示デバイス154上に設けられ、表示画面に対する1または2以上のユーザの操作(例えば、ユーザの接触操作)を検出する。そして、タッチデバイス610は、検出結果に応じた検出情報をチップセット616へ伝達する。
ここで、タッチデバイス610としては、例えば、静電式のタッチパネルや、感圧式のタッチパネル、光学式のタッチパネルなどが挙げられるが、上記に限られない。
<マザーボード612>
マザーボード612は、制御部604と、音声出力部110と、電源134と、スイッチング部136と、発光制御信号選択部138とを備える。
制御部604は、MPU140と、チップセット616と、グラフィックチップ144とから構成される。
チップセット616は、図7に示すチップセット142が有する機能を有する。また、チップセット616には、検出信号がタッチデバイス610から伝達され、操作制御信号が信号線LS8を介して切替制御部618から伝達される。ここで、図14では、タッチデバイス610とチップセット616とがUSBで接続される構成を示しているが、上記に限られない。例えば、タッチデバイス610とチップセット616とは、UARTやI2Cなど情報の送受信が可能な様々な手段で接続することができる。また、図14では、操作制御信号が信号線LS8を介して伝達される構成を示しているが、上記に限られない。例えば、操作制御信号は、USBなど切替制御部618とチップセット616との間で情報の送受信が可能な様々な手段により、チップセット616に伝達されてもよい。
また、チップセット616は、MPU140により実行される(またはチップセット616が実行する)例えばBIOSなどの各種アプリケーションと連携して、検出情報を選択的に処理する。
制御部604は、上記構成によって、操作制御信号に応じて検出情報を選択的に処理し、表示画面に対するユーザ操作(操作制御部602を用いた操作)を選択的に無効化する。
<アドオンボード614>
アドオンボード614は、外部入力部104の役目を果たす外部入力端子146と、再生状態切替制御部606と、切替入力部112の役目を果たす切替スイッチ162とを備える。
再生状態切替制御部606は、レシーバ148と、切替制御部618と、映像信号選択部152とを備える。なお、図14では、第4の再生状態、第5の再生状態の実現に係る構成(例えば、図11に示す第2の実施形態に係る映像信号選択部436、PinP処理部438など)を示していないが、第3の実施形態に係るアドオンボードは、当該構成を備えることもできる。
切替制御部618は、図7に示す第1の実施形態に係る切替制御部150と同様に、現在の再生状態を表す再生状態情報と、各信号線から伝達される各種信号に基づいて再生状態を遷移させる。
また、切替制御部618は、現在の再生状態に応じた操作制御信号を生成し、操作制御信号を信号線LS8を介してチップセット616へ伝達する。ここで、切替制御部618は、例えば、所定の時間が経過するごとに、現在の再生状態に応じた操作制御信号を生成して操作制御信号をチップセット616へ伝達するが、上記に限られない。
また、切替制御部618は、図11に示す切替制御部434と同様に、第4の再生状態、第5の再生状態への切り替えに係る処理を行うこともできる。
情報処理装置600は、例えば、図14に示すハードウェア構成によって、上述した第3の実施形態に係る利便性向上アプローチを実現する。なお、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600のハードウェア構成が、図14に示す構成に限られないことは、言うまでもない。例えば、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600は、図14に示す表示デバイス154とタッチデバイス610とを一体のデバイスとして備えることもできる。
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600は、上述した第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の機能、構成を有する。したがって、情報処理装置600は、第1の実施形態に係る情報処理装置100と同様の効果を奏する。
また、情報処理装置600は、再生状態に応じて生成される操作制御信号に基づいて、制御部604が操作制御部602から伝達される検出情報を選択的に処理し、表示画面に対するユーザ操作(操作制御部602を用いた操作)を選択的に無効化する。情報処理装置600では、再生状態に応じて選択的に表示画面に対するユーザ操作を有効化/無効化することができるので、操作制御部602を用いた操作が誤操作であった場合における利便性の低下を緩和することが可能となる。よって、情報処理装置600は、操作制御部602を備える場合におけるユーザの利便性の向上を図ることができる。したがって、情報処理装置600は、第1の実施形態に係る情報処理装置100が奏する効果に加え、さらに再生状態に基づいて表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化することによって、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
[第3の実施形態に係る情報処理装置の変形例]
本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置の構成は、図12に示す構成に限られない。例えば、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置は、さらに、上述した第2の実施形態に係る情報処理装置400に係る機能、構成を有することもできる。
上記の構成により、第3の実施形態の変形例に係る情報処理装置は、上記第3の実施形態に係る情報処理装置600が奏する効果に加え、さらに再生状態に応じて再生音量を調整する対象を選択的に切り替えることによって、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
以上、本発明の実施形態に係る情報処理システム1000を構成する構成要素として、第1の実施形態に係る情報処理装置100、第2の実施形態に係る情報処理装置400、第3の実施形態に係る情報処理装置600を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、PCや表示デバイスを備える一体型PC、ノート型PCなどのコンピュータ、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などの携帯型通信装置、WALK MAN(登録商標)などの映像/音楽再生装置(または、映像/音楽記録再生装置)、PlayStation Portable(登録商標)などの携帯型ゲーム機、カー・ナビゲーション装置などのナビゲーション装置、など様々な機器に適用することができる。
(本発明の実施形態の情報処理装置に係るプログラム)
コンピュータを、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置100として機能させるためのプログラムによって、OSの実行状態に依存せずに外部装置から送信された信号が表す映像や音声を再生させ、ユーザの利便性の向上させることができる。
また、コンピュータを、本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置400として機能させるためのプログラムによって、第1の実施形態に係る情報処理装置100として機能させるためのプログラムが奏する効果に加え、さらに音量調整情報と再生状態とに基づいて音量を調整する対象を選択的に切り替え、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
また、コンピュータを、本発明の第3の実施形態に係る情報処理装置600として機能させるためのプログラムによって、第1の実施形態に係る情報処理装置100として機能させるためのプログラムが奏する効果に加え、さらに再生状態とに基づいて表示画面に対するユーザ操作を選択的に無効化し、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記では、コンピュータを、本発明の第1〜第3の実施形態に係る情報処理装置100、情報処理装置400、情報処理装置600として機能させるためのプログラム(コンピュータプログラム)が提供されることを示したが、本発明の実施形態は、さらに、上記各プログラムを記憶させた記憶媒体も併せて提供することができる。
上述した構成は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、当然に、本発明の技術的範囲に属するものである。