JP5531046B2 - 発酵生地の冷凍まんじゅう及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、発酵生地を用いた冷凍まんじゅうに関し、特に、包餡機を使用した包餡工程と、発酵工程と、蒸し工程と、凍結工程とを含む工程を経て冷凍保管され、喫食時に蒸しを必要とする発酵生地の冷凍まんじゅう及びその製造方法に関する。
従来、発酵生地の冷凍まんじゅうは、生地で餡を包んだ後、発酵させ、蒸してから急速凍結して冷凍保管している。生地で餡を包む工程は、手包みで行う場合と、包餡機を使用して行う場合とがある。このように製造された冷凍まんじゅうは、喫食時にせいろやスチームコンベクション等の蒸し器で15〜30分間、蒸す必要がある。
中華まんじゅうの製造方法には、たとえば特許文献1に記載の製法がある。特許文献1の中華まんじゅうの製法は、生地を発酵させる工程と、生地に餡を包んでほぼ丸く整形する工程と、整形したまんじゅうの表面上部に3方向にほぼ放射状に切込みを入れる工程と、蒸す工程とを備えている。
特開平6−90720号公報
包餡機で生地の表面をきれいに包餡した発酵生地の冷凍まんじゅうは、手包みで包餡した発酵生地の冷凍まんじゅうに比べて、喫食時に蒸したときにまんじゅうの表面にしぼみが発生することが多かった(約8.5%〜35%、表1参照)。凍結した発酵生地のまんじゅうを調理(蒸し)した時に、餡の温度上昇に伴って水分が蒸発し、生地内部の蒸気圧が上昇することによって発酵生地が風船のように膨張する。手包みで包餡すると生地の閉じ口が不完全になりやすいため蒸気が閉じ口から抜けていくが、包餡機で包餡すると餡が非常にきれいに包餡されることにより、その蒸気の通気孔がない。ゆえに調理(蒸し)終了時に、蒸気によって膨張していた生地が急激な温度変化により収縮し、しぼみの原因になると推測される。このようなしぼみは、味には影響を与えないがまんじゅうの外観を損ねるため、改善が望まれていた。
特許文献1の中華まんじゅうの製法は、発酵させ、整形したまんじゅうを蒸したときに、まんじゅうの脇に割れが生じないようにするための製法であって、冷凍まんじゅうを喫食時に蒸したときに生じるしぼみを軽減する方法については記載がない。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、喫食時に蒸しても生地にしぼみが生じにくい、包餡機を使用して包餡した発酵生地の冷凍まんじゅう及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法は、包餡機を使用して生地で餡を包む包餡工程と、発酵工程と、蒸し工程と、凍結工程と、をこの順で含む発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法であって、発酵工程以降、かつ、凍結工程後に、生地の表面に穴を設ける穴開け工程を含み、前記穴開け工程において、前記生地の表面に設ける穴の深さが、1mmから、まんじゅうの餡部に達しない深さであることを特徴とする。
ここでいう発酵生地とは、たとえば、小麦粉を主体として、ベーキングパウダー、ドライイースト、砂糖、塩、ショートニング、水を混捏して得られた生地を発酵させてなる、一般的な中華まんじゅう用の生地をいう。餡は特定の種類に限定されるものではなく、例えばあんこ、カスタード、肉などをいう。また、生地と餡の重量バランスおよびまんじゅうの大きさ・形状は、特定の条件に限定されるものではなく、包餡機で製造可能な範囲すべてを含む。
このような発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法によれば、喫食時に蒸したとき、まんじゅう内部で発生した蒸気が、生地の表面に設けた穴を通って外部へ排出されるので、発酵生地の急激な膨張を防ぐことができる冷凍まんじゅうを製造できる。これにより、調理(蒸し)が終了したまんじゅうが急激に収縮することがなくなるため、まんじゅうのしぼみが生じるのを軽減できる冷凍まんじゅうを提供できる。
また、穴開け工程は、そのタイミングがしぼみ軽減効果にとって重要で、発酵工程前に穴を開けると発酵中に穴が塞がってしまうおそれがあるため、本発明においては発酵工程以降に開ける。
したがって、このようにすれば、生地の表面に確実に穴が設けられるので、上記した発酵生地の冷凍まんじゅうを容易に製造でき、喫食のために蒸した際にしぼみの軽減された冷凍まんじゅうとなる。
また、前記穴開け工程は凍結工程後であることを特徴とする
柔らかい生地に穴を開けると、穴の周囲にへこみが生じる場合や、穴が所望の大きさに開けられない場合があり得るが、このように凍結後に穴を開けるようにすれば、生地が硬くなっているので所望の大きさの穴を開けやすく、また穴の周囲の生地がへこむ恐れもない。また、凍結前に穴を開けると凍結時などに穴がふさがる場合があるが、凍結後に穴を開けるとしっかりと所望の穴を開けることができ、穴がふさがりを防止できる。したがって、このような方法で製造した冷凍まんじゅうは、喫食時に蒸したとき、より確実に生地内部から蒸気を排出させることができるため、蒸し終了後のしぼみを軽減できる。その結果、しぼみやへこみのないきれいな形に蒸し上がる冷凍まんじゅうを提供できる。なお、この場合、穴開け工程の後にさらに凍結を行ってもよい。
また、前記穴開け工程において、前記生地の表面に設ける穴の深さが、1mmから、まんじゅうの餡部に達しない深さであることを特徴とする
このような発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法であれば、餡が例えばカスタードなど水分を多く含む餡を用いた冷凍まんじゅうの場合に、製造された冷凍まんじゅうを蒸したときに、まんじゅうからの餡部の飛び出しを防止する。
また、この発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法、前記穴開け工程において、その穴の径が、冷凍まんじゅうの表面から中央にかけて徐々に小さくなる穴を開ける工程であることが好ましい。
喫食時に蒸したとき、表面の穴がふさがりにくい穴を冷凍まんじゅうに設けることができる。この穴は、まんじゅう内部で発生した蒸気を外部に排出することを主目的とするため、表面の穴がふさがらなければ所定の効果を発揮できる。なお、このような穴を開けるには、例えば、先端に向けて徐々に細くなる錐体状である尖り部を有する穴開け器具を用いるとよい。
上記の課題を解決するために本発明に係る発酵生地の冷凍まんじゅうは、包餡機を使用して生地に餡を包む包餡工程と、発酵工程と、蒸し工程と、凍結工程とを含む製造工程を経て冷凍保管される発酵生地の冷凍まんじゅうであって、発酵工程以降、かつ、凍結工程後に、生地の表面に穴を設ける穴開け工程を含み、生地の表面に少なくとも1個の穴が設けられていて、その穴の深さが、1mmから、まんじゅうの餡部に達しない深さであることを特徴とする。
このような発酵生地の冷凍まんじゅうであれば、喫食時に蒸したとき、まんじゅう内部で発生した蒸気が、生地の表面に設けた穴を通って外部へ排出されるので、発酵生地の急激な膨張を防ぐことができる。その結果、調理(蒸し)が終了したまんじゅうが急激に収縮することがなくなるため、まんじゅうにしぼみが生じるのを軽減することが可能になる。穴の数は多いほどしぼみ軽減効果が高くなるが、穴がまんじゅうの外観を損ねることにもなるので、1つ以上であれば適当数でよい。
また、前記穴開け工程が凍結工程後であることを特徴とする。
このような方法で製造した冷凍まんじゅうは、喫食時に蒸したとき、より確実に生地内部から蒸気を排出させることができるため、蒸し終了後のしぼみを軽減できる。その結果、しぼみやへこみのないきれいな形に蒸し上がる冷凍まんじゅうを提供できる。なお、この場合、穴開け工程の後にさらに凍結を行ってもよい。
また、その穴の深さが、1mmから、まんじゅうの餡部に達しない深さであることを特徴とする
このような冷凍まんじゅうであれば、餡が例えばカスタードなど水分を多く含む餡を用いた場合に、蒸し時に生地のしぼみを抑えつつ、まんじゅうから餡が飛び出すことを防止する。
また、この発酵生地の冷凍まんじゅうは、その穴の径が1mmから20mmまでであることが好ましい。ここで穴の径および深さとは、喫食のために蒸す前の、冷凍まんじゅうのときに目視される穴の径および深さをいう。
穴の径を1〜20mmとしたのは、径1mm未満では、蒸し時の生地の膨張などにより、穴が塞がるおそれがあり、そうすると、しぼみの軽減効果が十分に得られず、径20mmよりも大きいとしぼみの軽減効果は大きいものの、穴によってまんじゅうの外観が損なわれてしまうためである。なお、より好ましくは、1mm〜5mmであり、さらに外観を損なわないようするには、1mm〜3mmが好ましい。また、穴の深さ1mm未満では、しぼみの軽減効果が十分に得られないためである。なお、多量の水分を含む餡の場合は、確実に餡の噴出を防ぐため、穴が餡に達しない程度、具体的には穴の深さを1mm〜8mm程度としてもよい。
このような冷凍まんじゅうであれば、より確実にしぼみを軽減でき、しかも穴が目立たず、餡の噴出もないため、さらに外観のよいまんじゅうを提供できる。
また、この発酵生地の冷凍まんじゅうは、その穴の径が、冷凍まんじゅうの表面から中央にかけて、徐々に小さくなることが好ましい。
このような冷凍まんじゅうであれば、喫食時に蒸したとき、表面の穴がふさがりにくい。蒸したときに表面の穴がふさがらなければ、まんじゅう内部で発生した蒸気が表面の穴から外部へ排出できる。
また、この発酵生地の冷凍まんじゅうのように、その穴が冷凍まんじゅうの側面の下方かつ底面より上方の領域に設けられているとよい。
このような冷凍まんじゅうであれば、せいろやスチームコンベクション等の蒸し器の中で、隣接する冷凍まんじゅうや底面の敷き紙でその穴が塞がれることがないため、より確実に蒸気を排出することができ、その結果として効果的にしぼみを軽減することができる。また、穴を側面の下方に設けることで、冷凍まんじゅうの上部に穴を設ける場合に比べ、仕上がり時の外観も損ないにくい。また、うさぎなどの動物を模した冷凍まんじゅうであれば、しっぽや目、鼻、口などの位置に穴を設けて、穴をデザインの一部としてもよい。
以上のように、本発明に係る発酵生地の冷凍まんじゅうは、喫食時に蒸したとき、蒸し終了後のしぼみが軽減されてきれいな形に蒸し上がる。
また、本発明に係る発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法によれば、上記の冷凍まんじゅうを確実に、容易に製造できる。
本発明の一実施形態に係る冷凍まんじゅうの冷凍時の斜視図 本発明の一実施形態に係る冷凍まんじゅうの蒸し後の斜視図 本発明の一実施形態に係る穴開け器具の斜視図 本発明の一実施形態に係る冷凍まんじゅうの製造工程を示すフローチャート
以下、本発明に係る発酵生地の冷凍まんじゅうの実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の発酵生地の冷凍まんじゅうは、重量約40g(30g〜60g)のうさぎ型をしたまんじゅうであり、冷凍まんじゅうの側面の下方かつ底面より上方で、後方に2つの穴が形成されている。この穴は、径が約2mmで深さが約4mmである。なお、この穴は、図3に示す4mm程度の尖り部を有する金属製の穴開け器具により、冷凍まんじゅうの表面に尖り部を押し当てて形成される。
また、図3に示すように、穴開け器具の尖り部は、先端に向けて徐々に細くなる錐体状である。したがって、この穴開け器具により形成される穴は、冷凍まんじゅうの表面から中央にかけて徐々に小さくなる。穴がこのような形状であるため、蒸したときにも表面の穴がふさがりにくい(図2参照)。蒸したときに表面の穴がふさがらなければ、まんじゅう内部で発生した蒸気が生地の表面に設けた穴を通って外部へ排出されるので、発酵生地の急激な膨張を防ぐことができる。その結果、調理(蒸し)が終了したまんじゅうが急激に収縮することがなくなるため、まんじゅうにしぼみが生じるのを軽減することが可能になる。
次に、冷凍まんじゅうの製造工程について説明する。図4に示すように、冷凍まんじゅうを製造するには、まず、生地原料(小麦粉、ベーキングパウダー、ドライイースト、砂糖、塩、ショートニングおよび水)をミキサーで混捏して生地を作る。その後、包餡機にて餡をその生地で包餡し、まんじゅうを得る。得られたまんじゅうは成形したのち、発酵させ、スチーマーで15分〜30分間蒸す。なお、スチーマーにかえて、せいろで蒸してもよい。蒸したまんじゅうは一旦冷却してから、急速凍結後に、尖り部を有する金属製の穴開け器具や針等により生地の表面に穴を開ける。なお、生地の表面に穴を開ける工程は、冷却後、急速凍結前に行ってもよい。
開ける穴のサイズは、径が1mm〜3mm、深さが1mm〜8mmで、冷凍まんじゅうの餡部に達しない穴を開ける。また穴の位置は、冷凍まんじゅうの側面より下方かつ底面より上方、すなわち隣の冷凍まんじゅうや敷き紙によって塞がれない範囲で、1ヶ所〜3ヶ所の穴を開ける。
そして、できあがった冷凍まんじゅうを外観検査、調理・試食検査、衛生検査などの総合品質検査および目視検品を経て、合格した冷凍まんじゅうを包装し、箱詰めする。これを冷凍庫で冷凍保管しておき、必要なときに出荷する。
本発明に係る発酵生地の冷凍まんじゅうの実施例1〜7についてしぼみ発生率を検証し、穴を開けていない比較例のしぼみ発生率と比較した(下記表1参照)。実施例1〜7、比較例とも、同一の分量・種類の生地原料および餡(カスタード風味)を使用して冷凍まんじゅうを製造した。なお、本比較試験においては、それぞれの条件で200個の冷凍まんじゅうを用いてしぼみ発生率の検証を各5回行った(各条件で計1000個)。詳細を以下に述べる。
比較例
生地原料をミキサーで混捏後、包餡機にてカスタード風味餡をその生地で包餡して、まんじゅうの形にし、さらに成形した。そのまんじゅうを発酵させた後、スチーマーで15分〜30分間蒸し、いったん冷却させてから急速凍結して冷凍まんじゅうを得た。この冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は8.5%〜35%であった。
比較例と同様の製造工程で製造された冷凍まんじゅうの生地表面に、金属製の針を用いて、径:1〜3mm、深さ:7〜8mmの大きさの穴を1個開けた。穴の位置は、冷凍まんじゅうの側面より下方で、敷き紙に塞がれない位置である。この穴開け条件での冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は0%〜2.5%であった。これを、他の実施例2〜7の穴開け条件と比較する基準(現行基準)とした。
比較例の冷凍まんじゅうと同様の工程で製造された冷凍まんじゅうに、径:1〜3mm、深さ:1mmの穴を1個開けた。このように穴の深さを現行基準(実施例1)より浅くした冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は3.5%〜11%であった。
比較例の冷凍まんじゅうと同様の工程で製造された冷凍まんじゅうに、径:1〜3mm、深さ:中心までの穴を1個開けた。このように穴の深さを現行基準(実施例1)より深くした冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は0%〜1%であった。穴の深さを餡の中心部まで開けることにより、穴が浅い場合と比較し、しぼみ発生率を軽減することができる。
比較例の冷凍まんじゅうと同様の工程で製造された冷凍まんじゅうに、径:1〜3mm、深さ:7〜8mmの穴を3個開けた。このように、穴の数を現行基準(実施例1)より多くした冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は0%〜0.5%であった。穴の数を増やすことにより、穴が1つの場合と比較し、しぼみ発生率を軽減することができる。
実施例2の冷凍まんじゅうと同じロットの冷凍まんじゅう(すなわち、比較例の冷凍まんじゅうと同様の工程で製造された冷凍まんじゅう)に、径:1〜3mm、深さ:中心までの穴を、2個開けた。これは、ロットによるしぼみ発生のばらつきがない状態で、穴の深さと数の効果を検証したものである。このように穴の深さを深くし、個数を増やした冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は0%であった。穴の深さを餡の中心部まで開け、かつ、穴の数を増やすことにより、しぼみ発生率の軽減をより向上することができる。
生地原料をミキサーで混捏後、包餡機にてカスタード風味餡をその生地で包餡して、まんじゅうの形にし、さらに成形した。そのまんじゅうを発酵させた後、スチーマーで15〜30分間蒸し、いったん冷却させてから、現行基準(実施例1)と同様の大きさの穴、すなわち径:1〜3mm、深さ:7〜8mmの穴を1個、まんじゅうの側面より下方で、敷き紙に塞がれない位置に開けた。その後、急速凍結して冷凍まんじゅうを得た。このように穴開けを凍結前に行った冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は13%〜23.5%であった。
実施例5のまんじゅうと同じロットのまんじゅう(すなわち、凍結前に穴をあけるまんじゅう)に、径:1〜3mm、深さ:中心までの穴を1個開けたのち、凍結して冷凍まんじゅうを得た。これは、ロットによるしぼみ発生のばらつきがない状態で、穴の深さの効果を検証したものである。このように凍結前に穴開けを行い、さらに穴の深さを深くした冷凍まんじゅうを蒸したところ、しぼみ発生率は0%〜3.5%であった。
表1に、実施例1〜7による冷凍まんじゅうを200個ずつ、各5回(計1000個)蒸したときのしぼみ発生率を、比較例の穴のない冷凍まんじゅうのしぼみ発生率とともに示す。
表1に示すように、穴のない冷凍まんじゅうを蒸すと、8.5%〜35%の割合でしぼみが発生したが(比較例)、凍結後に穴を開けた冷凍まんじゅうを蒸した場合、しぼみ発生率は大幅に下がった(実施例1〜5)。穴は1mm程度の深さでも効果があり(実施例2)、穴の数は1個でも効果があることがわかった(実施例1〜3)。穴を2個以上開けるとさらにしぼみ発生率が下がることと(実施例4および5)、穴が深いほど(まんじゅうの中心までの深さ)その効果が高いこともわかった(実施例3および5)。
また、凍結前に穴を開けてから凍結した冷凍まんじゅうでも、蒸した後のしぼみ発生率がある程度下がることがわかった(実施例6および7)。
このように、発酵生地の冷凍まんじゅうは、生地の表面に穴を開ける穴開け工程を凍結工程前または凍結工程後に設けることによって、喫食のために蒸したときの生地のしぼみが軽減できる。とくに凍結工程後に穴開け工程を設けた冷凍まんじゅうは、しぼみ軽減効果が顕著に現れる。
以上のとおり、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。とくに、凍結工程後に穴を開けた後、さらに凍結工程を繰り返すことも本発明の範囲内に含まれる。

Claims (6)

  1. 包餡機を使用して生地で餡を包む包餡工程と、発酵工程と、蒸し工程と、凍結工程と、をこの順で含む発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法であって、
    発酵工程以降、かつ、凍結工程後に、生地の表面に穴を設ける穴開け工程を含み、
    前記穴開け工程において、前記生地の表面に設ける穴の深さが、1mmから、まんじゅうの餡部に達しない深さであることを特徴とする、発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法。
  2. 請求項において、
    前記穴開け工程は、その穴の径が、冷凍まんじゅうの表面から餡部に向けて徐々に小さくなる穴を開ける工程であることを特徴とする発酵生地の冷凍まんじゅうの製造方法。
  3. 包餡機を使用して生地に餡を包む包餡工程と、発酵工程と、蒸し工程と、凍結工程とを含む製造工程を経て冷凍保管される発酵生地の冷凍まんじゅうであって、
    発酵工程以降、かつ、凍結工程後に、生地の表面に穴を設ける穴開け工程を含み、
    生地の表面に少なくとも1個の穴が設けられていて、
    その穴の深さが、1mmから、まんじゅうの餡部に達しない深さであることを特徴とする、発酵生地の冷凍まんじゅう。
  4. 請求項3において、
    その穴の径が、1mmから20mmまでであることを特徴とする、発酵生地の冷凍まんじゅう。
  5. 請求項3または4において、
    その穴の径が、冷凍まんじゅうの表面から中央にかけて、徐々に小さくなることを特徴とする発酵生地の冷凍まんじゅう。
  6. 請求項3乃至5のいずれか一項において、
    その穴が冷凍まんじゅうの側面の下方かつ底面より上方の領域に設けられていることを特徴とする発酵生地の冷凍まんじゅう。
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