JP3151157U - 開状パン - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献1では、細長形状に成形された小分割後の平板状成形用パン生地の長手辺の一方の縁部に沿って、切り込みを多数設けて櫛歯形をした複数のひだ状小片を形成させ、長手方向の一端部から他端部までロール状に巻回して略円筒状体パン生地とするとともに、該略円筒状体パン生地の下方部分が隠れる深さを有する焼成カップ内に該ひだ状小片が上向きとなるように起立させて入れて製造される、花が咲いたような外観を呈してなる菓子パンの製造方法を提供している。
以上のように様々な先行技術によって花型パンが製造されてきたが、いずれも一定の手間を要する点で作業性に難があり、また形状的にも自然な花や葉の形を十分に表現できていないのが現状である。
したがって、本考案はより自然の花や葉に近く、焼型を使用することを要さず、極めて簡便に製造することが可能な花型パンをはじめとする開状パンを提供することを目的とする。
(1)分割丸目生地の頂点部付近を起点として垂直下方向へ結ばれる垂直線1と、垂直線1と平行な生地外に置かれた垂直線2とによって結ばれる垂直面に沿って、隙間が生地の底部に達することなく配され、さらに、該垂直面が垂直線1を起線として少なくとも3方向以上に存在するように成形された生地を、発酵し、焼成して得られることを特徴とする開状パン、
(2)形状が花型、葉型、星型又は手型である前記(1)記載の開状パン、
(3)分割丸目生地において、切断具が垂直線1に沿って挿入され、さらに垂直面に沿って切断されることにより垂直面に隙間が配される、前記(1)記載の開状パン、
(4)分割丸目生地において、切断具が垂直線1及び垂直面に沿って挿入されることにより垂直面に隙間が配される、前記(1)記載の開状パン、
(5)分割丸目生地において、生地表面が別の生地により包接されている前記(1)記載の開状パン、
(6)発酵後の開状の生地上部の中心付近にフィリングが配置され、次いで焼成して得られる前記(1)記載の開状パン、
(7)分割丸目生地の頂点部付近を起点として垂直下方向へ結ばれる垂直線1と、垂直線1と平行な生地外に置かれた垂直線2とによって結ばれる垂直面に沿って、隙間が生地の底部に達することなく配され、さらに、該垂直面が垂直線1を起線として少なくとも3方向以上に存在するように成形された生地を、発酵して得られることを特徴とする開状パンの成形生地、である。
本考案において、開状パンとは、花のように生地が外側に開いたような状態で製造されたパンをいう。開状パンの形状は特に限定されず、開状である限り好みの形状に成形することができる。具体的な形状としては、花型、葉型(クローバーやモミジのように複数枚の葉が集まったもの)、星型や手型などが挙げられる。
本考案はパンの分割丸目生地を特定の方法で成形して得られるものであるが、この成形に先立ってパン生地の調製を行う。このパン生地の原料の調製は、特に限定されないが以下に一般的な調製方法を例示する。
まず小麦粉、ライ麦粉や米粉等の穀粉、水及びイーストを用い、これに食塩、砂糖、調味料、マーガリン、牛乳等の原料を適宜配合し、これらの原料を混合し、混捏して行う。混捏の方法としては、手でこねる方法でもよいし、ミキサーなどの機械的手段を用いて行う方法でもよい。混捏することによりイーストが活性化されるので一次発酵が可能となる。一次発酵は、パン生地が乾燥しないようにして例えば発酵室温度25〜30℃で行う。一次発酵後必要に応じてパンチを行うが、これは一次発酵で生地の中に充満した炭酸ガスを抜くと共に、空気中の酸素を供給し、イーストの発酵を活発にし、生地表面と内部の温度を均一にするために行う。更に衝撃を与えることによって、生地相互間を引き締めることができる。一次発酵後生地の分割を行う。この時の生地重量は、開状パンのサイズによって適宜変えることができ、特に限定されないが、30〜100g程度が適当である。丸目を行った後、ベンチタイムを8〜20分程度とる。
次に、ベンチタイムで生地を休ませた後、再度丸目を行う。これによって得られた分割丸目生地の頂点部付近を起点として垂直下方向へ結ばれる垂直線(以下、「垂直線1」と称する。)と、垂直線1と平行な生地外に置かれた垂直線(以下、「垂直線2」と称する。)とによって結ばれる垂直面に沿って、隙間を生地の底部に達することなく配し、さらに該垂直面を垂直線1を起線として少なくとも3方向以上に存在させるように成形する。
ここで「頂点部付近」としているのは、必ずしも丸目生地の厳密な頂点である必要がないためであり、丸目生地の厳密な頂点からある程度ずれた点を起点とすることを何ら排除するものではない。むしろ厳密な頂点から少しずれた点をあえて起点とすることにより、もみじの葉のような、葉の大きさが不均一な形状を模した開状パンにすることが可能である。
また、垂直面に沿った切れ目は通常の成形方法であれば当然生地の頂点部付近を起点として生地の表面部に表れる。垂直面に沿った切れ目が下方向に深くなり、底部近くまで切断するほど、花弁となる部分が隣の花弁と接着するところが少なくなり、花の先端がシャープな形状となる。逆に垂直面に沿った切れ目が浅く、底部から離れて切断するほど、花の先端は丸みを帯びた形状になる。概して垂直面に沿った切断面の面積が大きいほどシャープな形状となる傾向である。
以上のようにして切れ目が入った領域には丸目生地の自然な弾性により隙間が生ずる(図3)。この隙間が次の発酵工程において重要となる。
また切断用の放射状の押し型を用いる場合は、生地の頂点部付近を中心に各垂直面に沿って下方向へ型を生地に押し込んで挿入すれば良い。この場合は一度に各垂直面に隙間が配されることとなるが、押し型の圧力によって丸目生地が扁平に変形し生地の高さが低くなり、また各垂直面に隙間が形成されず、生地がつながったままになってしまう場合がある。この場合、このままの状態で発酵させても生地が外側に開かないため、生地に手などで圧力をかけ、各垂直面に隙間を強制的に形成させ、再度略球状となるように成形するとよい。
上記生地の成形の前に、予め丸目生地の表面を別の生地により包接させておくことができる。別の生地としては、クッキー生地や別途に調製したパン生地を用いることができる。特に、クッキー生地で丸目生地を包摂して上記成形を行うと、クッキー生地の重みにより丸目生地が外側に開きやすくなるためか、次の発酵工程で花型に開いた生地のボリュームが有意に増加し、ボリューム感に富む開状パンを得られるのでより好ましい。また別途にパン生地を調製して生地を包摂する場合は、パン生地にチョコレートなどを加えて丸目生地とは別の色合いの生地を組合せると開状パンのバリエーションを増やすことが可能である。
以上のように成形した生地を二次発酵(「ホイロ」とも称する。)に供すると、成形時に配した垂直線1及び垂直面に沿った隙間が大きく開き、球状の生地であったのが花弁のような開状の生地に変化する。すなわち、二次発酵前は図3のような蕾の状態であるのが、二次発酵において切断された生地部分が膨張し、自重によって底部を基点として外側へと広がってくる。この様子は蕾から花が開く様子によく似ている。
二次発酵は常法に準じて条件を選択可能であるが、一例としては30〜40℃、50〜70分が挙げられる。
以上のようにして開状に成形された発酵生地は、冷蔵あるいは冷凍をして開状パンの成形生地の製品として提供することができる。この成形生地は使用時に焼成し、開状パンとすることができる。
二次発酵により開状に変化した生地を焼成することにより花型パンのような開状パンを得ることができる。焼成条件の一例としては、上火150〜240℃、下火170〜240℃、10〜20分といった条件が挙げられる。
強力粉100部、上白糖8部、食塩1.4部、脱脂粉乳2部、卵白5部、イースト4部、イーストフード0.1部、加工油脂(「デリソフト」、不二製油(株)製)10部、水55部をミキサーボールに入れ混捏し、パン生地を調製した。この時の捏ね上げ温度は26℃であった。
これを温度27℃、湿度78%に設定した恒温機にて一次発酵を60分間行った。次に、発酵後の生地を50gに分割して丸め、10分間のベンチタイムをとった。その後、再度丸め直し、ハサミを開いて一方の刃を頂点部付近から垂直下方向への垂直線1に沿って、底面までの距離の約80%差し込み、垂直線1と平行な生地外に置かれた垂直線2とによって結ばれる垂直面に沿うようにして、他方の刃で生地の外側から挟み込んで切断した。この操作を垂直線1を起線とし、最初の垂直面から72°ずつ回転させた新たな垂直面に沿ってさらに切断した。そうすると切断面には3mm程度の隙間が生じた。この操作を反復し、5つの垂直面に隙間を配した生地を得た。
得られた成形生地を温度38℃、湿度80%に設定したの恒温機にて二次発酵を1時間行ったところ、発酵中に隙間部分が大きく開き、花が開いたような開状に生地が変化した。発酵終了後に恒温器から発酵生地を取り出し、生地の中心部分にカスタードを絞って、窯で上火160℃、下火190℃にて13分間焼成し、5つの花弁を持つ花型パンを得た。
実施例1で得られた分割丸目生地を用いて、中心の1点から放射状に8方向への切断面を有する押し型で生地を押し切りした。しかし生地が押し型による上からの圧力によりやや扁平に変形し、切断面に沿って隙間が完全に形成されず、生地がつながったままであった。生地の底部を指で支えつつ、押し型が挿入された部分の生地を手で開き、さらに生地の側面部分を生地の中心に向かって手で押し込み、再度略球状となるように成形することによって、8つの垂直面に隙間を配した成形生地を得た。
得られた成形生地を実施例1と同様にして二次発酵、焼成を行い、8つの花びらを持つ花型パンを得た。
実施例1で得られた分割丸目生地を用いて、実施例2と同様にして中心の1点から放射状に8方向への切断面を有する押し型で生地を押し切りした。しかし生地が押し型による上からの圧力によりやや扁平に変形したため、切断面に沿って隙間が完全に形成されず、生地がつながったままであった。次にこの生地をそのまま実施例1と同様にして二次発酵を行ったが、発酵中に最後まで花のように開くことはなかった。
以上より、発酵中に花のように生地が外側に開くためには、扁平な平たい生地でなく、丸目生地のように球状で、水平方向の長さに対して、ある程度の生地の高さが必要であり、なおかつ、切断面に隙間が形成されている必要があると考えられた。
A1 垂直線1
A2 垂直線2
B1〜B5 垂直面1〜5
◆ 生地の頂点部付近
● 生地の底部
Claims (7)
- 分割丸目生地の頂点部付近を起点として垂直下方向へ結ばれる垂直線1と、垂直線1と平行な生地外に置かれた垂直線2とによって結ばれる垂直面に沿って、隙間が生地の底部に達することなく配され、さらに、該垂直面が垂直線1を起線として少なくとも3方向以上に存在するように成形された生地を、発酵し、焼成して得られることを特徴とする開状パン。
- 形状が花型、葉型、星型又は手型である請求項1記載の開状パン。
- 分割丸目生地において、切断具が垂直線1に沿って挿入され、さらに垂直面に沿って切断されることにより垂直面に隙間が配される、請求項1記載の開状パン。
- 分割丸目生地において、切断具が垂直線1及び垂直面に沿って挿入されることにより垂直面に隙間が配される、請求項1記載の開状パン。
- 分割丸目生地において、生地表面が別の生地により包接されている請求項1記載の開状パン。
- 発酵後の開状の生地上部の中心付近にフィリングが配置され、次いで焼成して得られる請求項1記載の開状パン。
- 分割丸目生地の頂点部付近を起点として垂直下方向へ結ばれる垂直線1と、垂直線1と平行な生地外に置かれた垂直線2とによって結ばれる垂直面に沿って、隙間が生地の底部に達することなく配され、さらに、該垂直面が垂直線1を起線として少なくとも3方向以上に存在するように成形された生地を、発酵して得られることを特徴とする開状パンの成形生地。
Priority Applications (1)
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JP2009001976U JP3151157U (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | 開状パン |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009001976U JP3151157U (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | 開状パン |
Publications (1)
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JP3151157U true JP3151157U (ja) | 2009-06-11 |
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ID=54855575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009001976U Expired - Lifetime JP3151157U (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | 開状パン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3151157U (ja) |
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2009
- 2009-03-31 JP JP2009001976U patent/JP3151157U/ja not_active Expired - Lifetime
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