JP5528719B2 - 樹脂チップ - Google Patents

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Description

本発明は、接合面間が超音波溶着される一対の樹脂チップに関する。
従来の超音波溶着によるシールド処理方法としては、特許文献1に開示されるものがある。このシールド処理方法は、上チップと下チップからなる一対の樹脂チップと、芯線の外周が編組線で覆われたシールド電線と、芯線が被覆されたアース線とを用意し、下チップの上にシールド電線を配置し、そのシールド電線の上にアース線を交差するように載置し、さらにアース線の上から上チップを被せた状態で、上チップと下チップとの間に圧縮力を作用させつつ超音波加振する。
この超音波加振により、上下のチップと共にシールド電線及びアース線の絶縁外皮が振動エネルギーにより発熱して溶融除去され、アース線の芯線とシールド電線の編組線が電気的に接触される。その後、溶融した部位が固化されることにより、一対の樹脂チップの接合面同士が溶着されて、アース線の芯線とシールド電線の編組線との接触部分の周辺が密封される。
このシールド処理方法によれば、シールド電線やアース線の絶縁外皮の皮剥ぎを行う必要がなく、下チップ、シールド電線、アース線、上チップの順に組み付けて超音波加振を行えばよいので、工程数が少なく、複雑な手作業もなく、自動化が可能となる。
特開2005−32675号公報
ところで、このようなシールド処理方法において、一対の樹脂チップを超音波加振する際、先ず、下チップを下側支持台(アンビル)の上に位置決めした状態で載置し、上チップに超音波ホーンの先端部分を当接させる。そして、下側支持台と超音波ホーンとの間に挟持した上下チップを加圧しつつ超音波ホーンに超音波振動を印加して上下チップを振動させる。ここで、超音波ホーンの先端部分には外周を枠体で包囲して形成される浅い凹部が設けられ、この凹部に上チップの一部が嵌め込まれた状態で振動が印加される。
しかし、このような構造の超音波ホーンは、枠体と上チップとの間で摩擦が生じることにより、枠体と上チップとの隙間が次第に大きくなるため、超音波加振時において上下チップの接合部分の相対的な位置ずれが生じやすくなる。このように接合部分の位置ずれが生じると、例えば、特許文献1のように、上下チップの溝内にシールド電線を略半分ずつ収納する構造においては、超音波加振時に上チップが動くことでシールド電線が変形し、シールド電線の編組線とアース線の芯線との接触状態を不安定にするおそれがある。
そこで、本発明は、超音波加振する際に、超音波ホーンの摩耗に伴う樹脂チップ間のずれを抑制することを課題とする。
発明の樹脂チップは、樹脂製の上チップと下チップとを備え、上チップと下チップとの間に圧縮力を作用させつつ超音波加振することにより上チップと下チップとの接合面間が溶着される一対の樹脂チップにおいて、上チップと下チップは、接合面同士が間隔を開けて対向して配置されるように上チップと下チップが可橈性を有する連結部材で互いに連結され、この連結部材は、その長手方向の略中央に上チップと下チップの接合面間の空間に向かって屈曲する角部が形成され、この角部の長手方向の前後が直線状に形成されてなるものとする
このように上チップと下チップを互いに可橈性を有する連結部材で連結することにより、超音波加振の際には、上チップが動くと連結部材もそれに応じて弾性変形する。このため、上チップの動きは連結部材によって抑制される。ここで、連結部材には屈曲した角部が形成されているため、連結部材の変形自由度(変形方向)は、屈曲してない連結部材と比べて制限される。つまり、連結部材は、角部において屈曲角度が変化する方向の動きが容易になる分、他の方向の動きが抑制される。これにより、上チップは、超音波加振時において下チップとの接合面間がずれる方向の動きが連結部材によって抑制されるため、上下チップの接合面間の位置ずれを抑制することができる。
また、本発明の樹脂チップは、樹脂製の上チップと下チップとを備え、上チップと下チップとの間に、導電線を被覆した複数の被覆電線を互いに交差するように重ね合わせた状態で挟持し、この状態で上チップと下チップとの間に圧縮力を作用させつつ超音波加振することにより、被覆電線同士が導通されると共に上チップと下チップの接合面同士が溶着される一対の樹脂チップにおいて、上チップと下チップは、接合面同士が間隔を開けて対向して配置されるように上チップと下チップが可橈性を有する連結部材で互いに連結され、この連結部材は、その長手方向の略中央に上チップと下チップの接合面間の空間に向かって屈曲する角部が形成され、この角部の長手方向の前後が直線状に形成されてなるものとする
このように上下チップの間に複数の被覆電線を挟持する場合においても、上下チップを連結部材で連結させることにより、上記と同様の作用により、超音波加振時における上下チップ間の位置ずれを抑制できるため、被覆電線の導電線同士の接触部分における電気的な接触状態を安定化させることができる。
また、本発明の樹脂チップは、樹脂製の上チップと下チップとを備え、上チップと下チップとの間に圧縮力を作用させつつ超音波加振することにより上チップと下チップとの接合面間が溶着される一対の樹脂チップにおいて、上チップと下チップは、各チップ同士の縁部が可橈性を有する連結部材で互いに連結され、この連結部材は、直線状に形成された長手方向の略中央に、この長手方向と直交する方向にのびるV溝が形成され、このV溝は、上チップと下チップの接合面同士を対向させる方向に連結部材を折り曲げたときに、この折り曲げ部の接合面側と反対の面に形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、上下チップを接合面同士で向き合うように配置させたとき、連結部材はV溝を介して屈曲した状態となる。このように屈曲した連結部材は、屈曲していない連結部材と比べて変形の自由度が制限される。このため、上チップは、超音波加振時において下チップとの接合面間がずれる方向の動きが連結部材によって抑制されるため、上下チップの接合面間の位置ずれを抑制することができる
本発明によれば、超音波加振する際に超音波ホーンの摩耗に伴う樹脂チップ間のずれを抑制することができる。
本発明の一実施形態を示し、一対の樹脂チップを超音波加振する際の配置例を示す図である。 本発明の一実施形態を示し、一対の樹脂チップの構成を示す図である。 本発明の一実施形態を示し、超音波加振後のシールド処理構造の断面を示す図である。 本発明の一実施形態を示し、一対の樹脂チップを連結する連結部材の構成を示す図である。 本発明の一実施形態を示し、一対の樹脂チップを連結する連結部材の構成を示す図である。 本発明の一実施形態を示し、一対の樹脂チップを連結する連結部材の構成を示す図である。 図1の超音波ホーンの外観を示す斜視図である。 超音波ホーンの先端部分に上チップが嵌め込まれた状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態を示し、一対の樹脂チップを連結する連結部材の構成を示す図である。 図8の樹脂チップを下側支持台にセットする方法を説明する図であり、正しくセットされた状態を示す図である。 図8の樹脂チップを下側支持台にセットする方法を説明する図であり、誤ってセットされた状態を示す図である。
以下、本発明が適用される樹脂チップの構成と、この樹脂チップを用いた被覆電線のシールド処理方法について図面を参照して説明する。
図1は一対の樹脂チップを超音波加振する際の配置例を示す図、図2は一対の樹脂チップの構成を示す図、図3は超音波加振後のシールド処理構造の断面図、図4〜図6は一対の樹脂チップを連結する連結部材の構成を示す図、図7は超音波ホーンの外観を示す斜視図、図8は超音波ホーンの先端部分に上チップが嵌め込まれた状態を示す断面図である。
本実施形態では、被覆電線としてシールド電線とアース線を用い、シールド電線の編組線とアース線の芯線とを一対の樹脂チップを利用して電気的に接触させ、この接触部分を樹脂チップ間で封止することにより、所定のシールド処理構造を得る方法について説明する。尚、被覆電線の組み合わせとしては、シールド電線とアース線の組み合わせについて説明するが、本発明はこの例に限られるものではなく、他の被覆電線同士の組み合わせについても適用することができ、また、2本以上の被覆電線同士の接触についても適用することができる。
図1に示すように、本実施形態では、シールド電線1とアース線3を互いに直交するように重ね、その重ねた部分を一対の樹脂チップで挟持し、一対の樹脂チップを外側から加圧しつつ超音波加振する。
ここで、シールド電線1とは、例えば車両に搭載されているアンテナ等に接続される同軸ケーブルのことであり、1本の芯線9の外周を覆う絶縁内皮11と、この絶縁内皮11の外周を覆う導電体の編組線13と、この編組線13の外周を覆う絶縁外皮15とから構成される。アース線3は、1本の芯線17と、この芯線17の外周を覆う樹脂材の絶縁外皮19とから構成される。絶縁内皮11及び絶縁外皮15,19は合成樹脂製の絶縁体にて形成され、芯線9,17は編組線13と同様、導電体で形成される。
図2に示すように、一対の樹脂チップは、接合面(対向面)の形状が互いに異なる合成樹脂製のブロックであり、下チップ5aと上チップ5bが連結部材21により連結されて形成される。下チップ5aと上チップ5bの接合面には、シールド電線1を収容するシールド電線溝23a,23bがそれぞれ形成され、このシールド電線溝23a,23bと直交するように、アース線3を収容するアース線溝(図示せず)が形成されている。
また、下チップ5aと上チップ5bの接合面には、シールド電線溝23a,23bとアース線溝とがそれぞれ交差する位置において、シールド電線溝23aの両側にアース線保持突起部25aが設けられ、シールド電線溝23bの両側にはアース線保持突起部25bが設けられている。アース線保持突起部25a,25bは、アース線溝を上下チップの外側から溝方向にみたとき、アース線溝を横切るように配置されている。
さらに、上下チップの接合面には、アース線保持突起部25a,25bの外側位置を包囲するように、それぞれ環状の樹脂流入部27a,27bが形成されている。この樹脂流入部27a,27bは、アース線保持突起部25a,25b等から溶融した樹脂が流れ込むためのものであり、これによって溶融樹脂が超音波加振時に上下チップの外側に流出するのを阻止するようになっている。
また、樹脂流入部27a,27bより外側には、外縁面29a,29bが四隅にそれぞれ形成されている。つまり、上下チップは、互いの接合面同士を付き合わせ、その接合面間を加圧して超音波加振をすることにより、外縁面29aと外縁面29bが互いに溶着されると共に、アース線保持突起部25aとアース線保持突起部25bがアース線の芯線17を挟んで互いに溶着されるようになっている。
図1に示すように、超音波ホーン7は、下側支持台31と、この真上に配置されて超音波振動を発生する超音波ホーン本体33(これを超音波ホーンともいう。)とから構成される。下側支持台31及び超音波ホーン本体33は、いずれも別個に上下方向に移動自在に設けられている。下側支持台31の上面には下チップ5aが位置決めされた状態で、接合面を上方として保持されている。超音波ホーン本体33の先端部分には上チップ5bが接合面を下方として保持されている。
図7に示すように、超音波ホーン本体33の先端部分には、四方が枠体35で囲まれて先端側に開口する凹部37が設けられている。凹部37の幅寸法、つまり枠体35の内法寸法は、上チップ5bの外形よりも僅かに大きく設定され、凹部37の深さは上チップ5bの厚みよりも小さく設定されている。これにより、上チップ5bは、接合面と反対側の面が凹部37内の底面と接する状態で凹部37内に嵌め込まれ、超音波ホーン本体33に位置決めされる(図8)。
次に、本実施形態のシールド処理方法の手順について図1を参照して説明する。
図に示すように、下チップ5aを下側支持台31の上に設置し、その下チップ5aのシールド電線溝23aの上にシールド電線1を載置する。続いて、アース線3をシールド電線1と交差させて重なるようにアース線溝に沿って配置し、さらにその上から上チップ5bを被せる。
次に、超音波ホーン本体33の凹部37に上チップ5bを嵌め込んだ状態で超音波ホーン本体33を降下させ、上下チップ間に圧縮力を作用させつつ超音波ホーンで加振する。これにより、シールド電線1とアース線3が重なる部分に振動エネルギーが集中し、シールド電線1の絶縁外皮15とアース線3の絶縁外皮19が加熱して溶融除去されることにより、シールド電線1の編組線13とアース線3の芯線17が接触して導通状態となる。同時に、上下チップの接合面となるアース線保持突起部25a,25b、外縁面29a,29bがそれぞれ溶着し、シールド電線1の編組線13とアース線3の芯線17の接触部分の周辺は密封される。このようにして、例えば、図3に示すようなシールド処理構造が形成される。
ところで、超音波ホーン本体33は、上チップ5bを凹部37に嵌め込んだ状態で、上下チップを加圧しつつ超音波加振するため、摩擦により枠体35の内側面が摩耗する。図8に示すように、枠体35の摩耗が進行し、例えば、点線で示した領域39まで枠体35の内側面が拡がると、上チップ5bと枠体35の内側面との隙間が大きくなり、上チップ5bの位置決め精度が低下する。その結果、超音波加振時には上チップ5bのガタつきが大きくなり、例えばシールド電線1の上半分(図3の上側)が上チップ5bの位置ずれによって変形することがある。
このようにシールド電線1が変形すると、シールド電線1の編組線13とアース線3の芯線17との接触状態が不安定になり、その接触部分における電気性能が低下するおそれがある。
これに対し、本実施形態では、上チップ5bと下チップ5aを互いに連結部材21で連結することにより、超音波加振時における上下チップの位置ずれを抑制するようにしている。
連結部材21は、上下チップ5と一体成形して得られるため、樹脂製で可橈性を有しており、例えば、上下チップ5を対向させて超音波加振するときに同じ方向を向く側面同士を連結して形成される。連結部材21には、その長手方向の略中央に所定の角度で屈曲する角部21aが形成されている。これにより、上下チップ5は互いの接合面間が間隔を開けて対向配置された状態で支持される(図2)。尚、連結部材21の角部21aの屈曲角度、長手方向の長さは、それぞれ上下チップ5の大きさ等に応じて適宜設定され、例えば、超音波加振の際に上下チップ5の接合面の位置ずれが最小となる範囲で設定される。
また、連結部材21の長手方向の断面形状は特に制限されるものではなく、連結部材21の長手方向と直交する方向の断面積を長手方向で均一に形成するようにしてもよいし、角部21aの断面積をその前後の連結部材21の断面積よりも小さく形成するようにしてもよい。
このように、本実施形態の上下チップ5は、可橈性の連結部材21で互いに連結されるため、超音波加振時において上チップ5bが動くと連結部材21もそれに連動して弾性変形する。このため、上チップ5bの動きは連結部材21によって抑制される。さらに、連結部材21には角部21aが形成されるため、連結部材21の変形自由度(変形方向)は、角部21aを有していない連結部材、例えば湾曲した状態の連結部材と比べて制限される。すなわち、連結部材21は、角部21aを中心とする屈曲角度が変化する方向の動きが容易になる分、その他の方向の動きが抑制される。このため、超音波加振時において、超音波ホーン本体33の枠体35が摩耗して枠体35と上チップ5bとの隙間が拡大したとしても、上チップ5bは、下チップ5aとの接合面間がずれる方向の動きが連結部材21によって抑制されるため、上下チップ5の接合面間のずれを効果的に抑制することができる。
本実施形態では、上下チップ5の接合面間が間隔を開けて対向して配置されるように、連結部材21が始めから屈曲して形成される例を説明したが、連結部材21は必ずしもこのように屈曲して形成されていなくてもよい。
図4〜図6に、直線状に形成される連結部材21の例を示す。これらの連結部材21には、その長手方向の途中で長手方向と直交する方向の断面積が小さくなる部位が設けられている。尚、図4〜図6は、いずれも上下チップが接合面を上に向けて配置されている。
図4の連結部材21は、その長手方向の略中央で、かつ、上下チップ5の接合面同士を対向させる方向に折り曲げたときに外周面となる位置に、長手方向と直交する方向に延びる断面V字の溝41が形成されている。
この構成によれば、上下チップ5の接合面同士を対向配置させるため、連結部材21を長手方向の途中で折り曲げなければならない。しかし、この連結部材21には溝41が形成されるため、連結部材21は溝41を介して屈曲した状態となる。このように、溝41を介して屈曲した連結部材21は、屈曲角度が変化する方向の動きが容易になる分、その他の方向の動きが抑制されるため、例えば、溝41が形成されずに湾曲した状態の連結部材21と比べて変形の自由度が制限される。このため、超音波ホーン本体33の枠体35が摩耗して、その枠体35と上チップ5bとの隙間が拡大しても、上チップ5bは、下チップ5aとの接合面間がずれる方向の動きが連結部材21によって抑制されるため、上下チップ5の接合面間のずれを効果的に抑制することができる。
加えて、このように連結部材21を直線状で形成することにより、上下チップ5と連結部材21との一体成形を容易にすることができ、例えば、成形品質を安定化させることができる。尚、溝41の断面形状は、V字状に形成されているが、これに限られるものではない。
図5は、連結部材21の他の例を示す図である。図に示すように、連結部材21は、連結部材21を折り曲げたときに外周面となる位置に台形状の溝43aを設けると共にその裏側の内周面の位置にも同じ台形状の溝43bを設けている。このように、連結部材21の長手方向の所定位置において、外周面と内周面にそれぞれ溝43a,43bを設けることにより、連結部材21は、この溝43a,43bを介して屈曲した状態となり、連結部材21を折り曲げるときの負荷を低減することができる。加えて、連結部材21は、溝43a,43bを介して屈曲角度の変化する方向の動きが容易になる分、その他の動きを抑制することができるため、上下チップの接合面間のずれをより効果的に抑制することができる。尚、溝43a,43bの形状は、台形状に限られるものではない。
図6は、連結部材21のさらに他の例を示す図である。図に示すように、連結部材21は、図4,5で示したように、溝を形成する場合に限られず、長手方向の略中央に例えば円形の貫通穴45を設けるようにしてもよい。これによれば、連結部材21は、貫通穴45を挟んだ両側の残肉部を介して屈曲されるため、上記例と同様の作用効果を得ることができる。
尚、図4〜図6では、連結部材21が直線状で形成される例を示したが、例えば、図1の連結部材21の屈曲部分(角部21a)に、図4〜図6のいずれかの形状を適用させ、屈曲部分に溝や貫通穴を形成した構造とすることもできる。
以上述べたように、本実施形態によれば、上下チップは連結部材21を介して連結されているため、超音波加振時における上チップ5bと下チップ5aの接合部分のずれを抑制することができる。これにより、複数の被覆電線を交差させて重ねた状態で上下チップの間に挟持し、その上下チップ間を加圧させつつ超音波加振することにより形成されるシールド処理構造において、被覆電線の導電線同士の接触部分における電気的な接触状態を安定化させることができる。
また、上下チップを連結する連結部材21には、屈曲させた角部21aや、連結部材21の長手方向と直交する方向の断面積が長手方向で減少する部位を設けているため、超音波ホーン本体33の枠体35が摩耗して、枠体35と上チップ5bとの隙間が拡大しても、上チップ5bは、下チップ5aとの接合面間がずれる方向の動きが抑制されるため、上下チップの接合部分のずれをより効果的に抑制することができる。
加えて、本実施形態によれば、上下チップを連結部材21で連結させているため、例えば、上チップ5bと下チップ5aとの接合面間の形状が異なる場合において、誤って、上チップ同士、あるいは、下チップ同士を組み合わせて接合してしまうような作業ミスを防ぐことができる。
次に、本発明を適用してなる他の実施形態について説明する。
本実施形態は、上下チップ5を連結部材で連結させる点で上記の実施形態と共通しているが、連結部材の構造において、上チップ5bと連結する部分と下チップ5aと連結する部分の形状が互いに異なる点で、上記の実施形態と相違する。尚、本実施形態において、上記の実施形態と構成が共通する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図9は上下チップを連結する連結部材をその後ろ側から見たときの構成を示す図、図10,11は上下チップを超音波加振する際に下側支持台にセットする方法を説明する図である。
図9に示すように、本実施形態の連結部材51は、その長手方向と直交する方向の断面積が、下チップ5aと連結される部分と上チップ5bと連結される部分とで異なっている。すなわち、連結部材51は、長手方向の断面が矩形に形成されており、上チップ5b側から下チップ5a側に向かう途中で、連結部材51の長手方向の略中央に向かって、その長手方向と直交する方向の断面積が次第に減少するテーパ部分53を有している。このため、連結部材51は上チップ5bと連結される部分51bの断面積が相対的に大きく、下チップ5aと連結される部分51aの断面積が相対的に小さくなっている。
一方、このように上下チップの連結部材51を形成することに加えて、超音波ホーン7の下側支持台31には、所定の溝幅、つまり、連結部材51の下チップ5aと連結される部分51aは嵌合するが、上チップ5bと連結される部分51bは嵌合しない範囲の溝幅を有するスリットを設けるようにする。
図10に示すように、下チップ5aを下側支持台31に載置する場合、連結部材51の下チップ5aと連結される部分51aは下側支持台31のスリット55に嵌合されるため、下チップ5aは下側支持台31に位置決めされてセットされる。これに対し、図11に示すように、上チップ5bを誤って下側支持台31に載置する場合、連結部材51の上チップ5bと連結される部分51bは、下側支持台31のスリット55と干渉して嵌合されないため、上チップ5bが下側支持台31に誤ってセットされることを防ぐことができる。
加えて、本実施形態によれば、超音波加振時において、上下チップを折り曲げるとき、連結部材51は、テーパ部分53における長手方向と直交する方向の断面積が最小となる位置を介して折り曲げられるため、上記の実施形態と同様、超音波加振時における上下チップの接合面間のずれを効果的に抑制することができる。
1 シールド電線
3 アース線
5a 下チップ
5b 上チップ
7 超音波ホーン
13 編組線
15,19 絶縁外皮
17 芯線
21,51 連結部材
21a 角部
33 超音波ホーン本体
35 枠体
37 凹部
41,43 溝
45 貫通穴
55 スリット

Claims (1)

  1. 樹脂製の上チップと下チップとを備え、
    前記上チップと前記下チップとの間に圧縮力を作用させつつ超音波加振することにより前記上チップと前記下チップとの接合面間が溶着される一対の樹脂チップにおいて、
    前記上チップと前記下チップは、該チップ同士の縁部が可橈性を有する連結部材で互いに連結され、
    前記連結部材は、直線状に形成された長手方向の略中央に、長手方向と直交する方向にのびるV溝が形成されてなり、
    前記V溝は、前記上チップと前記下チップの接合面同士を対向させる方向に前記連結部材を折り曲げたときに、この折り曲げ部の前記接合面側と反対の面に形成されていることを特徴とする樹脂チップ。
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