JP5517164B2 - バレルめっきによる3価クロムめっき方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バレルめっき法による3価クロムめっき方法、及び3価クロムめっき皮膜が形成された物品に関する。
クロムめっきは、装飾用、工業用など各種の分野で広く利用されており、主として、クロム成分として6価クロムを多量に含有するクロムめっき浴を用いてめっき処理が行われている。
しかしながら、6価クロムを含有するめっき浴(6価クロムめっき浴)は、250g/L程度という高濃度のクロム酸(CrO )を含有するために酸化力が非常に高く、バレルめっき法でめっき処理を行う場合には、被めっき物への通電が断続的に遮断されるので、この際に析出したクロムめっき皮膜の表面が不導体化して、形成されるクロムめっき皮膜にクモリなどの外観不良や密着不良が生じるという問題点がある。このため、6価クロムめっき浴によるバレルめっきは非常に困難であり、工業的に実用化するには至っていない。
また、6価クロムめっき浴を用いる場合には、めっき時に発生する6価クロムを含有するミストの有害性が問題となっており、作業環境の改善や廃水処理の効率などを考慮して、毒性の少ない3価クロム化合物を用いた3価クロムめっき浴が普及してきている(下記非特許文献1参照)。この様な3価クロムめっき浴は、めっき浴自身の酸化性が低いために、バレルめっき法では避けられない通電中断が起こった場合に、6価クロムめっき浴と比較して、外観不良や密着性の低下が生じ難いと考えられる。このため、3価クロムめっき浴を使用することによって、従来の6価クロムめっき浴では不可能であったバレルめっき法によるクロムめっきが可能になると期待される。
しかしながら、3価クロムめっき浴から形成されるクロムめっき皮膜は、6価クロムめっき浴から形成されるクロムめっき皮膜と比較して耐食性が劣ることが知られており、特に、バレルめっき法を適用した場合には、低電流密度部分において十分な耐食性を得ることが困難である。
表面技術Vol.56,No.6,2005 302p「クロムめっきの発展と環境問題」
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、3価クロムめっき浴を用いてバレルめっき法によってクロムめっき皮膜を形成する際に、良好な外観を有し、且つ耐食性にも優れたクロムめっき皮膜を形成できる新規なめっき方法を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、バレルめっき法によって半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを順次行った後、3価クロムめっき浴を用いてクロムめっきを行うことによって、良好な光沢外観と優れた耐食性を有するクロムめっき皮膜が形成されることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記のクロムめっき方法、及び3価クロムめっき皮膜が形成された物品を提供するものである。
1. バレルめっき法によって半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを順次行った後、3価クロム化合物を含む3価クロムめっき浴を用いてバレルめっき法によってクロムめっきを行うことを特徴とするクロムめっき方法であって、該3価クロムめっき浴が、水溶性3価クロム化合物、電導性塩、錯化剤及びpH緩衝剤を含有し、さらに、水溶性鉄化合物を鉄イオン濃度として20〜100ppm含有し、塩化物イオンを実質的に含まないめっき浴である、クロムめっき方法
2. 半光沢ニッケルを行うための半光沢ニッケルめっき浴が、ワット浴を基本浴としてブチンジオール及びその誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分を添加しためっき浴であり、光沢ニッケルを行うための光沢ニッケルめっき浴が、ワット浴を基本浴として、=C-SO2−結合を有する化合物を添加しためっき浴である、上記項1に記載のクロムめっき方法。
3. 半光沢ニッケルめっき皮膜、光沢ニッケルめっき皮膜、及び3価クロムめっき浴から形成されたクロムめっき皮膜が順次積層されてなる、上記項1に記載の方法によってクロムめっき皮膜が形成された物品。
4. 水溶性3価クロム化合物、電導性塩、錯化剤及びpH緩衝剤を含有し、さらに、水溶性鉄化合物を鉄イオン濃度として20〜100ppm含有し、塩化物イオンを実質的に含まない、バレルめっき法によるクロムめっき用3価クロムめっき浴。
本発明のクロムめっき方法は、バレルめっき法によってクロムめっきを行う方法において、半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを順次行った後、3価クロム化合物を含むクロムめっき浴を用いてクロムめっきを行うことを特徴とする方法である。
このようなクロムめっき方法によれば、複雑な形状の被めっき物を処理対象とする場合であっても、低電流密度の部分まで良好な外観を有するクロムめっき皮膜を形成することができ、しかも形成されるクロムめっき皮膜は耐食性にも優れたものとなる。
以下、まず、本発明のめっき方法において使用する各めっき浴について具体的に説明する。
(1)半光沢ニッケルめっき浴
本発明では、半光沢ニッケルめっきを形成するためのニッケルめっき浴としては、特に限定はなく、公知の半光沢ニッケルめっき浴を用いることができる。通常、半光沢ニッケルめっき浴は、ワット浴と称される硫酸ニッケル、塩化ニッケル及びホウ酸を主成分とするニッケルめっき浴に、二次光沢剤と称されるレベリング効果を付与する添加剤を含有したものであり、光沢ニッケルめっき浴に含まれる一次光沢剤と称される硫黄含有化合物を含まないめっき浴である。
ワット浴の組成については、特に限定的ではないが、例えば、NiSO・7HOを 250〜400g/L程度、NiCl・6HOを40〜50g/L程度、ホウ酸を30〜50g/L程度含有するめっき浴が代表的なものである。
二次光沢剤の種類については特に限定的はなく、公知の二次光沢剤を使用することができる。この様な二次光沢剤としては、下記(i)〜(iv)項に記載した化合物を例示できる。これらの化合物は一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
(i)ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類等のC=O結合を有する化合物、
(ii)アルケンカルボン酸エステル、アルケンアルデヒド類、クマリン、その誘導体等のC=C結合を有する化合物、
(iii)アセチレン誘導体、ブチンジオール、その誘導体等の
Figure 0005517164
を有する化合物、
(iv)アジン、チアジン、染料、イミダゾール等のC=N結合を有する化合物、
(v)エチレンシアノヒドリン等の
Figure 0005517164
を有する化合物。
本発明では、特に、二次光沢剤としては、ブチンジオール及びその誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物を用いることが好ましい。ブチンジオールの誘導体としては、ブチンジオールエトキシレート、ブチンジオールジエトキシレート、ブチンジオールモノプロポキシレート、ブチンジオールプロピレングリコール混合物、ヘキシンジオール等を例示できる。
これらの二次光沢剤の添加量については特に限定はなく、使用する二次光沢剤の種類に応じて、通常用いられている添加量の範囲内で使用すればよい。例えば、ブチンジオール及びその誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物については、0.01〜3g/L程度の添加量とすることができる。
(2)光沢ニッケルめっき浴
光沢ニッケルめっき皮膜を形成するための光沢ニッケルめっき浴についても、公知の光沢ニッケルめっき浴を用いることができる。
光沢ニッケルめっき浴の具体例としては、上記したワット浴に対して、一次光沢剤と称される硫黄を含有する化合物と、半光沢ニッケルめっき浴と同様の二次光沢剤を添加しためっき浴を挙げることができる。一次光沢剤としては、硫黄を含有する化合物を用いることができ、具体例としては、ベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸類、p-トルエンスルホンアミド等の芳香族スルホンアミド、サッカリン等のスルホンイミド類等の=C-SO2−結合を有する化合物を挙げることができる。これらの一次光沢剤については、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
また、光沢ニッケルめっき浴に添加する二次光沢剤としては、上記した半光沢ニッケルめっき浴用の二次光沢剤と同様の化合物を用いることができる。
一次光沢剤と二次光沢剤の添加量については、使用する光沢剤の種類に応じて、通常用いられている範囲から適宜決めればよいが、例えば、一次光沢剤及び二次光沢剤共に、0.01〜3g/L程度の範囲とすることができる。
(3)3価クロムめっき浴
3価クロムめっき液としては、クロム成分として3価クロム化合物を含むクロムめっき浴であればよく、具体的な組成については特に限定はないが、特に、塩化物イオンを含まない3価クロムめっき浴を用いることが好ましい。この様な3価クロムめっき浴としては、クロム成分として、硫酸クロム(III)などの水溶液3価クロム化合物を含み、電導性塩として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを含み、錯化剤として、ギ酸、酢酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;グルコン酸等の脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸;リンゴ酸等の脂肪族ヒドロキシジカルボン酸;クエン酸等の脂肪族ヒドロキシトリカルボン酸;これらの塩類などを含むめっき浴を例示できる。更に、pH緩衝剤として、ホウ酸、酸化ホウ素、ホウ酸ナトリウムなどを含んでいても良い。これらの各成分の濃度については、特に限定的ではないが、例えば、3価クロム化合物については、10〜100g/L程度(Crとして3〜30g/L程度)、電導性塩については、30〜300g/L程度、錯化剤については、5〜50g/L程度、pH緩衝剤については、10〜100g/L程度の3価クロムめっき浴を例示できる。
3価クロムめっき浴には、更に、水溶性鉄化合物を添加することによって、低電流密度域のつきまわり性が向上する。このような水溶性鉄化合物としては、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、硫酸アンモニウム鉄等を例示できる。鉄化合物の添加量については、3価クロムめっき浴中の鉄イオン濃度として20〜100ppm程度とすることが好ましく、30〜70ppm程度とすることがより好ましい。
更に、3価クロムめっき浴には、必要に応じて、光沢剤として、SO基又はSO基を有する化合物を添加してもよく、また公知のミスト防止剤を添加しても良い。
バレルめっき方法
本発明のめっき方法では、まず、バレルめっき法によって上記した半光沢ニッケルめっき浴及び光沢ニッケルめっき浴を用いて、半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを順次行う。
半光沢ニッケルを行う前には、常法に従って、被めっき物に対して、脱脂、酸活性などの通常の前処理を行えばよい。
被めっき物の種類については特に限定はなく、基本的には、導電性を有する材料であれば特に限定なくめっきを行うことができる。例えば、鉄鋼、真鍮などの銅合金、ステンレス鋼などについても、常法に従って適切な前処理を行うことでめっき処理を行うことができる。
使用するバレルめっき装置についても特に限定はなく、公知のバレルめっき装置を用いることができる。
半光沢ニッケルめっきの条件については、例えば、めっき浴の浴温40〜60℃程度、pH4.0〜4.5程度として、電圧5〜8V程度で60〜180分程度バレルめっきを行えばよい。この場合、最も膜厚が薄くなる低電流密度部分においても最低膜厚として2〜3μm程度の半光沢ニッケルめっき皮膜が形成される条件とすることが好ましい。半光沢ニッケルめっき皮膜の膜厚の上限については特に限定はないが、通常、5μm程度とすればよい。
光沢ニッケルめっきの条件については、例えば、めっき浴の液温40〜60℃程度、pH3.8〜5.0程度として、電圧5〜8V程度で30〜60分程度バレルめっきを行えばよい。この場合、最も膜厚が薄くなる低電流密度部分においても最低膜厚として0.5μm程度以上の光沢ニッケルめっき皮膜が形成される条件とすることが好ましい。光沢ニッケルめっき皮膜の膜厚の上限については特に限定はないが、通常、3μm程度とすればよい。
上記した方法で半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを順次行った後、3価クロムめっき浴を用いて、バレルめっき法によって3価クロムめっき皮膜を形成する。3クロムめっきの条件は特に限定的でないが、例えば、3価クロムめっき浴のpHを3〜4程度、液温を40〜50℃程度として、電圧5〜10V程度で15〜30分程度めっきを行えばよい、形成されるクロムめっき皮膜の膜厚は、0.05μm程度以上とすることが好ましく、通常、0.1〜0.2μm程度の範囲とすればよい。
本発明によれば、3価クロムめっき浴を用いてバレルめっき法によってクロムめっき皮膜を形成する際に、良好な光沢外観と優れた耐食性を有するクロムめっき皮膜を形成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
被めっき物として軟鋼製のねじ(長さ:1.5cm程度)を用い、常法により、脱脂、電解脱脂、酸活性を行った後、山本鍍金試験器製のミニバレル(容量:200ml)に200gを投入した。
次いで、上記した被めっき物を入れたバレルを、硫酸ニッケル300g/L、塩化ニッケル45g/L、ホウ酸45g/L、及びヘキシンジオール0.05g/Lを含む半光沢ニッケルめっき浴に浸漬して、浴温50℃、pH4.2、浴電圧8V(平均電流5〜7A程度)の条件で定電圧電解によって60分間バレルめっきを行い(バレルの回転数は5rpm、以下同様である)、半光沢ニッケルめっき皮膜を形成した。形成された半光沢ニッケルめっき皮膜の膜厚は、平均5μm程度であった。
次いで、半光沢ニッケル処理を行った後のバレルを、硫酸ニッケル280g/L、塩化ニッケル40g/L、ホウ酸40g/L、サッカリン2g/L及びブチンジオール0.05g/Lを含む光沢ニッケルめっき浴に浸漬して、浴温50℃、pH4.2、浴電圧8V(平均電流5〜7A程度)の条件で定電圧電解によって40分間バレルめっきを行い、光沢ニッケルめっき皮膜を形成した。形成された光沢ニッケルめっき皮膜の膜厚は、平均3μm程度であった。
その後、40%硫酸クロム(III)35g/L(Crとして3.5g/L)、シュウ酸2水和物8.5g/L、ホウ酸60g/L、硫酸ナトリウム200g/L、及びサッカリン3g/Lを含み、更に、硫酸鉄(III)をFe量として50ppm含む3価クロムめっき浴を用い、光沢ニッケル処理を行った後のバレルを該3価クロムめっき浴に浸漬して、浴温40℃、pH3.5、浴電圧8Vの条件で定電圧電解によって30分間バレルめっきを行い、3価クロムめっき皮膜を形成した。形成された3価クロムめっき皮膜の膜厚は平均0.1μm程度であった。
実施例2
光沢ニッケルめっき浴として、硫酸ニッケル300g/L、塩化ニッケル40g/L、ホウ酸40g/L、サッカリン2g/L、及びブチンジオールエトキシレート0.05g/Lを含むめっき浴を用いること以外は、実施例1と同様にして、半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを行った後、3価クロムめっきを行った。
比較例1
実施例1に記載した方法おいて、半光沢ニッケルめっきを行うことなく、光沢ニッケルめっきのメッキ時間を1時間とすること以外は、実施例1と同様にして、3価クロムめっき皮膜を形成した。
比較例2
実施例1で用いた半光沢ニッケルめっき浴に代えて、光沢剤を含まないワット浴(硫酸ニッケル:240g/L、塩化ニッケル:45g/L、ホウ酸:30g/L pH=4.5)を用い、浴温45℃、浴電圧8V(平均電流5〜7A程度)の条件で定電圧電解によって3時間バレルめっきを行うこと以外は、実施例1と同様にして、光沢ニッケルめっき及び3価クロムめっきを行った。
比較例3
実施例1で用いた半光沢ニッケルめっき浴に代えて、光沢剤を含まないスルファミン酸ニッケル浴(スルファミン酸ニッケル:320g/L、臭化ニッケル:10g/L、ホウ酸:30g/L、pH=3.5)を用い、浴温45℃、浴電圧8V(平均電流5〜7A程度)の条件で定電圧電解によって3時間バレルめっきを行うこと以外は、実施例1と同様にして、光沢ニッケルめっき及び3価クロムめっきを行った。
以上の方法で得られた各3価クロムめっき皮膜について、下記の方法で皮膜外観と耐食性を評価した。結果を下記表1に示す。
* 皮膜外観
目視で皮膜外観を観察し、全体が良好な光沢を有する場合を○印、無光沢の部分が存在する場合を×印で示す。
*耐食性
JIS Z2371による塩水噴霧試験によって、5個の試料について、耐食性試験を行い、錆が発生するまでの時間を測定した。
Figure 0005517164
以上の結果から明らかなように、実施例1及び実施例2では、半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを行った後、3価クロムめっきを行うことによって、光沢のある良好な外観を有し、且つ耐食性に優れた3価クロムめっき皮膜をバレルめっき法によって形成することができた。
これに対して、比較例1に示すように、3価クロムめっき皮膜の下地として光沢ニッケルめっき皮膜のみを形成した場合には、形成される3価クロムめっき皮膜は、外観は光沢を有したが、耐食性は劣るものであった。
また、比較例2および3に示すように、ニッケルめっき皮膜を2層形成した場合であっても、無光沢ニッケルめっきを行った後、光沢ニッケルめっきを行う場合には、良好な光沢外観を有する3価クロムめっき皮膜を形成することは難しく、耐食性も劣る結果であった。

Claims (4)

  1. バレルめっき法によって半光沢ニッケルめっき及び光沢ニッケルめっきを順次行った後、3価クロム化合物を含む3価クロムめっき浴を用いてバレルめっき法によってクロムめっきを行うことを特徴とするクロムめっき方法であって、該3価クロムめっき浴が、水溶性3価クロム化合物、電導性塩、錯化剤及びpH緩衝剤を含有し、さらに、水溶性鉄化合物を鉄イオン濃度として20〜100ppm含有し、塩化物イオンを実質的に含まないめっき浴である、クロムめっき方法
  2. 半光沢ニッケルを行うための半光沢ニッケルめっき浴が、ワット浴を基本浴としてブチンジオール及びその誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分を添加しためっき浴であり、光沢ニッケルを行うための光沢ニッケルめっき浴が、ワット浴を基本浴として、=C-SO2−結合を有する化合物を添加しためっき浴である、請求項1に記載のクロムめっき方法。
  3. 半光沢ニッケルめっき皮膜、光沢ニッケルめっき皮膜、及び3価クロムめっき浴から形成されたクロムめっき皮膜が順次積層されてなる、請求項1に記載の方法によってクロムめっき皮膜が形成された物品。
  4. 水溶性3価クロム化合物、電導性塩、錯化剤及びpH緩衝剤を含有し、さらに、水溶性鉄化合物を鉄イオン濃度として20〜100ppm含有し、塩化物イオンを実質的に含まない、バレルめっき法によるクロムめっき用3価クロムめっき浴。
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