JP5515219B2 - 光導波路形成用樹脂組成物、光導波路形成用樹脂フィルム、及びこれらを用いた光導波路 - Google Patents
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Description
ポリマー光導波路の形態として、光電気混載基板への適用を想定したガラスエポキシ樹脂基板上に作製するタイプや、ボード同士の接続を想定した硬い支持基板を持たないフレキシブルタイプが好適と考えられる。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の(メタ)アクリル重合体は波長850nmにおいて透明性を有するものの、信頼性の評価、例えば、高温高湿放置試験や温度サイクル試験後の光伝搬損失などの具体的な試験結果に関する記述はなく、明らかではない。同様に、耐熱性の評価、例えば、はんだリフロー試験後の光伝搬損失などの具体的な試験結果に関する記述もなく、明らかではない。
また、特許文献4に記載の(メタ)アクリル重合体は波長850nmにおいて透明性を有し、かつ高温高湿放置試験後の光伝搬損失も良好であるものの、耐熱性の評価、例えば、はんだリフロー試験後の光伝搬損失などの具体的な試験結果に関する記述はなく、明らかではない。
さらに、フレキシブル光導波路において、用途によっては強靭性も要求され、上記透明性、信頼性及び耐熱性に加えて、強靭性も兼ね備える光学材料用樹脂組成物が望まれていた。
すなわち、本発明は、(A)主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマー、(B)重合性化合物、並びに(C)重合開始剤を含む光学材料用樹脂組成物であって、(B)重合性化合物が、下記一般式(1)で表されるイソシアヌレート骨格を有する化合物を含む光導波路形成用樹脂組成物。
また、(B)成分である重合性化合物としては、イソシアヌレート骨格にさらに重合性基として少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する化合物を含むことが好ましく、特にエチレン性不飽和基がアクリロイル基及び/又はメタクリロイル基であることが好ましい。その中でも特に下記一般式(2)で表わされるイソシアヌレート骨格を有する化合物であることが好ましい。
このようなイソシアヌレート骨格を有する化合物を含有することで、樹脂組成物の耐熱性、耐湿性及び強靭性が高まり、例えばこの樹脂組成物を光導波路用として用いることで、光導波路に耐熱性と耐湿性を付与することができる。従って、リフロープロセスによる部品実装が可能になるとともに、ヒートショック耐性や耐湿熱性といった信頼性が得られる。さらに、この樹脂組成物を、クラッド層の材料として用いることで、クラッド層に強靭性を付与し、光導波路に耐屈曲性を付与することができる。従って、光導波路を小径で曲げて使用するような場合や小径で繰り返し曲げて使用する場合にも、光導波路に強靭性があって、割れや剥がれなどの問題が生じない。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートやアリール化ビニルが好適に挙げられる。
(メタ)アクリレートとして、単官能のもの、2官能のもの又は3官能以上の多官能のもののいずれも用いることができる。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点から、上記脂環式(メタ)アクリレート;上記芳香族(メタ)アクリレート;上記複素環式(メタ)アクリレートであることが好ましい。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点から、上記脂環式(メタ)アクリレート;上記芳香族(メタ)アクリレート;上記複素環式(メタ)アクリレート;上記脂環式エポキシ(メタ)アクリレート;上記芳香族エポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点から、複素環式(メタ)アクリレート;芳香族エポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
これらの化合物は、単独又は2種類以上組み合わせて用いることができ、さらにその他の重合性化合物と組み合わせて用いることもできる。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点から、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などの2官能フェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;上記各種の水添2官能フェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;上記各種の多官能フェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;上記各種の2官能脂環式アルコールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;上記2官能芳香族グリシジルエステル;上記2官能脂環式グリシジルエステル;上記2官能脂環式エポキシ樹脂;上記3官能以上の多官能脂環式エポキシ樹脂;上記3官能以上の多官能複素環式エポキシ樹脂;上記ケイ素含有2官能又は3官能以上の多官能エポキシ樹脂であることが好ましい。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点から、ヒドロキノン型オキセタン樹脂、レゾルシノール型オキセタン樹脂、カテコール型オキセタン樹脂、ビスフェノールA型オキセタン樹脂、ビスフェノールF型オキセタン樹脂、ビスフェノールAF型オキセタン樹脂、ビスフェノールAD型オキセタン樹脂、ビフェニル型オキセタン樹脂、ナフタレン型オキセタン樹脂、フルオレン型オキセタン樹脂などの2官能フェノールオキセタニルエーテル型オキセタン樹脂;上記各種の水添2官能フェノールオキセタニルエーテル型オキセタン樹脂;上記各種の多官能フェノールオキセタニルエーテル型オキセタン樹脂;上記各種の2官能脂環式アルコールオキセタニルエーテル型オキセタン樹脂;上記2官能芳香族オキセタニルエステル;上記2官能脂環式オキセタニルエステル;上記3官能以上の多官能複素環式オキセタン樹脂;上記ケイ素含有2官能又は3官能以上の多官能オキセタン樹脂であることが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができ、さらにその他の重合性化合物と組み合わせて用いることもできる。
本発明の(A)成分における(メタ)アクリルポリマーとは、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、及びこれらの誘導体を単量体とし、これを重合してなるポリマーをいう。該(メタ)アクリルポリマーは、上記単量体の単独重合体であってもよいし、また、これらのモノマーの2種以上を重合させた共重合体であってもよい。さらには、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記のモノマーと、上記以外のモノマーとを含む共重合体であってもよい。また、複数の(メタ)アクリルポリマーの混合物であってもよい。
本発明の(A)成分は主鎖にマレイミド骨格を有することを特徴とし、種々の化合物が挙げられるが、透明性及び耐熱性の観点から、下記一般式(3)及び(4)で表される繰り返し単位を有する(メタ)アクリルポリマーを用いることが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、透明性及びアルカリ性現像液による現像性の観点から(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)スクシネート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロイソフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロテレフタレートであることが好ましい。
また、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸を原料として用いて、共重合後にメタノール、エタノール、プロパノールなどの適当なアルコールによって開環し、一般式(6)で表される繰り返し単位に変換してもよい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
なお、R15、R16、R17及びR18における炭素数1〜20の有機基としては、上記一般式(3)及び(4)における有機基として記載したものと同様のものが例示される。
これらの中でも、透明性、耐熱性、及び反応性の観点から、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、透明性、耐熱性、及び反応性の観点から、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、透明性、耐熱性、及び反応性の観点から、(2−メチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(2−エチル−2−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
このようなその他の繰り返し単位を構成するのに用いられる原料として、例えばエチレン性不飽和基を有する化合物が挙げられ、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α,2−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、ビニルシクロヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルベンジルエーテル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどが挙げられる。
これらの中でも、透明性及び耐熱性の観点からスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α,2−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、N−ビニルカルバゾールが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
現像液としてアルカリ性水溶液と1種以上の有機溶剤からなるアルカリ性水系現像液を用いる場合、酸価が10〜260mgKOH/gであることが好ましい。酸価が10mgKOH/g以上であれば現像が容易で、260mgKOH/g以下であれば耐現像液性が低下することがない。以上の観点から、20〜250mgKOH/gであることがさらに好ましく、30〜200mgKOH/gであることが特に好ましい。
(C)成分の重合開始剤として、加熱又は紫外線、可視光線などの活性光線の照射によって重合を開始させるものであれば特に制限はなく、例えば、(B)成分の重合性化合物としてエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤などが挙げられ、(B)成分の重合性化合物として分子内に環状エーテル基を有する化合物を用いる場合、熱カチオン重合開始剤、光カチオン重合開始剤などが挙げられる。
それらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、ジアシルパーオキシド、パーオキシエステル、及びアゾ化合物であることが好ましい。
また、前記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
これらの中で、硬化性及び透明性の観点から、上記α−ヒドロキシケトン;上記グリオキシエステル;上記オキシムエステル;上記ホスフィンオキシドであることが好ましい。
以上の熱及び光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
これらの中でも、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記ベンジルスルホニウム塩であることが好ましい。
これらの中でも、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記トリアリールスルホニウム塩であることが好ましい。
これらの熱及び光カチオン重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、樹脂ワニス中の固形分濃度は、通常10〜80質量%であることが好ましい。
本発明の光学材料用樹脂フィルムは、前記光学材料用樹脂組成物を用いており、前記(A)〜(C)成分を含有する光学材料用樹脂組成物を好適な支持フィルムに塗布することにより容易に製造することができる。また、前記光学材料用樹脂組成物が前記有機溶剤で希釈されている場合、樹脂組成物を支持フィルムに塗布し、有機溶剤を除去することにより製造することができる。
なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
光導波路形成用樹脂フィルムも、前記光学材料用樹脂フィルムと同様の方法によって製造することができる。
なお、コア部形成用樹脂フィルムの製造過程で用いる支持フィルムとしては、コアパターン形成に用いる露光用活性光線が透過するものであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、液晶ポリマーなどが挙げられる。
これらの中で、露光用活性光線の透過率、柔軟性、及び強靭性の観点から、上記ポリエステル及び上記ポリオレフィンであることが好ましい。さらに、露光用活性光線の透過率向上及びコアパターンの側壁荒れ低減の観点から、高透明タイプな支持フィルムを用いることがさらに好ましい。このような高透明タイプの支持フィルムとして、東洋紡績株式会社製コスモシャインA1517、コスモシャインA4100が挙げられる。
なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
図1の(a)に光導波路の断面図を示す。光導波路1は基材5上に形成され、高屈折率であるコア部形成用樹脂組成物からなるコア部2、並びに低屈折率であるクラッド層形成用樹脂組成物からなる下部クラッド層4及び上部クラッド層3で構成されている。
本発明の光導波路形成用樹脂組成物及び光導波路形成用樹脂フィルムは、光導波路1の下部クラッド層4、コア部2、及び上部クラッド層3のうち、少なくとも1つに用いることが好ましい。
以上の観点から、図1の(b)のように上部クラッド層3の外側に保護フィルムとしての機能を有する基材5が配置されていたり、図1の(c)のように下部クラッド層4及び上部クラッド層3の両方の外側に保護フィルムとしての機能を有する基材5が配置されていたりしてもよい。
なお、光導波路1に柔軟性や強靭性が十分に備わっているならば、図1の(d)のように、保護フィルムとしての機能を有する基材5が配置されていなくてもよい。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はないが、硬化後の下部クラッド層4の厚みが上記の範囲となるように厚みが調整される。
なお、温度85℃、湿度85%の高温高湿放置試験とはJPCA規格(JPCA−PE02−05−01S)に準じた条件で実施する高温高湿放置試験のことを意味する。
なお、温度−55℃と125℃の間の温度サイクル試験とはJPCA規格(JPCA−PE02−05−01S)に準じた条件で実施する温度サイクル試験のことを意味する。
なお、最高温度265℃のリフロー試験とはJEDEC規格(JEDEC JESD22A113E)に準じた条件で実施する鉛フリーはんだリフロー試験のことを意味する。
なお、光電気複合基板において、複合化するプリント配線板として、特に制限はなく、例えば、ガラスエポキシ基板、セラミック基板などのリジッド基板、ポリイミド基板、ポリエチレンテレフタレート基板などのフレキシブル基板などが挙げられる。
本発明の光導波路1を製造する方法として、特に制限はなく、例えば、光導波路形成用樹脂組成物又は光導波路形成用樹脂フィルムを用いて、基材上に光導波路形成用樹脂層を形成して製造する方法などが挙げられる。
光導波路形成用樹脂組成物が、好適な有機溶剤で希釈されている場合、必要に応じて樹脂層を形成後に、乾燥する工程を入れてもよい。乾燥方法としては、加熱乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。また、必要に応じてこれらを併用してもよい。
これらの中で、平坦性に優れ、線幅や線間の小さい微細パターンを有する光導波路が形成能という観点から、光導波路形成用樹脂フィルムを用いて積層法により製造する方法が好ましい。
まず、第1の工程として下部クラッド層形成用樹脂フィルムを基材5上に積層する。第1の工程における積層方法としては、特に制限はなく、例えば、ロールラミネータ又は平板型ラミネータを用いて加熱しながら圧着することにより積層する方法などが挙げられる。なお、本発明における平板型ラミネータとは、積層材料を一対の平板の間に挟み、平板を加圧することにより圧着させるラミネータのことを指し、例えば、真空加圧式ラミネータを好適に用いることができる。ここでの加熱温度は、20〜130℃であることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPaであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。下部クラッド層形成用樹脂フィルムに保護フィルムが存在する場合、保護フィルムを除去した後に積層する。
下部クラッド層形成用樹脂層を光により硬化する際の活性光線の照射量は、0.1〜5J/cm2とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。また、活性光線が基材を透過する場合、効率的に硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射可能な両面露光機を使用することができる。また、加熱をしながら活性光線を照射してもよい。なお、光硬化後の処理として、必要に応じて50〜200℃の加熱処理を行ってもよい。
下部クラッド層形成用樹脂層を熱により硬化する際の加熱温度は、50〜200℃とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。
なお、下部クラッド層形成用樹脂フィルムの保護フィルムは、硬化前に除去しても、硬化後に除去してもよい。
活性光線の光源として、例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、水銀蒸気アークランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプなどの紫外線を有効に放射する光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプなどの可視光線を有効に放射する光源が挙げられる。
コア部2の露光は、コア部形成用樹脂フィルムの支持フィルムを介して行ってもよいし、また支持フィルムを除去してから行ってもよい。
現像方法としては、特に制限はないが、例えば、スプレー法、ディップ法、パドル法、スピン法、ブラッシング法、スクラッピング法などが挙げられる。また、必要に応じてこれらの現像方法を併用してもよい。
現像液としては、特に制限はなく、有機溶剤又は有機溶剤と水からなる準水系現像液などの有機溶剤系現像液;アルカリ性水溶液、アルカリ性水溶液と1種類以上の有機溶剤からなるアルカリ性準水系現像液などのアルカリ性現像液などが挙げられる。などを用いることができる。また、現像温度は、コア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、有機溶剤中には、表面活性剤、消泡剤などを混入させてもよい。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、準水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
これらの塩基は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜14であることが好ましい。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤などを混入させてもよい。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、アルカリ性準水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
洗浄方法として、特に制限はないが、例えば、スプレー法、ディップ法、パドル法、スピン法、ブラッシング法、スクラッピング法などが挙げられる。また、必要に応じてこれらの洗浄方法を併用してもよい。
前記有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。準水系洗浄液において、有機溶剤の濃度は通常、2〜90質量%とすることが好ましい。また、洗浄温度はコア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
上部クラッド層形成用樹脂層を光により硬化する際の活性光線の照射量は、0.1〜30J/cm2とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。また、活性光線が基材を透過する場合、効率的に硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射可能な両面露光機を使用することができる。また、必要に応じて加熱をしながら活性光線を照射してもよく、光硬化後の処理として加熱処理を行ってもよい。活性光線照射中及び/又は照射後の加熱温度は50〜200℃であることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
上部クラッド層形成用樹脂層を熱により硬化する際の加熱温度は、50〜200℃とすることが好ましいが、この条件には特に制限はない。
なお、上部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持フィルムの除去が必要な場合、硬化前に除去しても、硬化後に除去してもよい。
以上の工程で、光導波路1を作製することができる。
製造例1
[主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマーA−1の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート108質量部及び乳酸メチル27質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を80℃に上昇させ、N−シクロヘキシルマレイミド20質量部、ジシクロペンタニルメタクリレート47質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート59質量部、メタクリル酸22質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート72質量部、及び乳酸メチル18質量部の混合物を3時間かけて滴下後、80℃で3時間撹拌し、さらに120℃で1時間撹拌を続けて、室温まで冷却した。
続いて、ジブチルスズジラウリレート0.07質量部を加え、撹拌を行った。液温を50℃に上昇させ、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート23質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート14質量部の混合物を30分かけて滴下後、50℃で3時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマーA−1溶液(固形分42質量%)を得た。
A−1の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー株式会社製SD−8022/DP−8020/RI−8020)を用いて測定した結果、54,000であった。なお、カラムは日立化成工業株式会社製Gelpack GL−A150−S/GL−A160−Sを使用した。
A−1の酸価を測定した結果、70mgKOH/gであった。なお、酸価はA−1溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマーA−2の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート108質量部及び乳酸メチル27質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を80℃に上昇させ、N−シクロヘキシルマレイミド20質量部、ベンジルメタクリレート79質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート19質量部、メタクリル酸31質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート72質量部、及び乳酸メチル18質量部の混合物を3時間かけて滴下後、80℃で3時間撹拌し、さらに120℃で1時間撹拌を続けて、室温まで冷却した。
続いて、ジブチルスズジラウリレート0.07質量部を加え、撹拌を行った。液温を50℃に上昇させ、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート23質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート14質量部の混合物を30分かけて滴下後、50℃で3時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマーA−2溶液(固形分42質量%)を得た。
製造例1と同様な方法で、A−2の重量平均分子量及び酸価を測定した結果、それぞれ50,000、97mgKOH/gであった。
[主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマーA−3の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート108質量部及び乳酸メチル27質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を80℃に上昇させ、N−シクロヘキシルマレイミド20質量部、ベンジルメタクリレート90質量部、メタクリル酸39質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート72質量部、及び乳酸メチル18質量部の混合物を3時間かけて滴下後、80℃で3時間撹拌し、さらに120℃で1時間撹拌を続けて、室温まで冷却した。
続いて、ジブチルスズジラウリレート0.07質量部を加え、撹拌を行った。液温を50℃に上昇させ、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート23質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート14質量部の混合物を30分かけて滴下後、50℃で3時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマーA−3溶液(固形分42質量%)を得た。
製造例1と同様な方法で、A−3の重量平均分子量及び酸価を測定した結果、それぞれ45,000、100mgKOH/gであった。
[(メタ)アクリルポリマーA−4の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート108質量部及び乳酸メチル27質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を80℃に上昇させ、シクロヘキシルメタクリレート20質量部、ベンジルメタクリレート90質量部、メタクリル酸39質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート72質量部、及び乳酸メチル18質量部の混合物を3時間かけて滴下後、80℃で3時間撹拌し、さらに120℃で1時間撹拌を続けて、室温まで冷却した。
続いて、ジブチルスズジラウリレート0.07質量部を加え、撹拌を行った。液温を50℃に上昇させ、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート23質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート14質量部の混合物を30分かけて滴下後、50℃で3時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマーA−4溶液(固形分42質量%)を得た。
製造例1と同様な方法で、A−4の重量平均分子量及び酸価を測定した結果、それぞれ59,000、100mgKOH/gであった。
[(メタ)アクリルポリマーA−5の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート108質量部及び乳酸メチル27質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を80℃に上昇させ、シクロヘキシルメタクリレート20質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート47質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート59質量部、メタクリル酸22質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート72質量部、及び乳酸メチル18質量部の混合物を3時間かけて滴下後、80℃で3時間撹拌し、さらに120℃で1時間撹拌を続けて、室温まで冷却した。
続いて、ジブチルスズジラウリレート0.07質量部を加え、撹拌を行った。液温を50℃に上昇させ、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート23質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート14質量部の混合物を30分かけて滴下後、50℃で3時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマーA−5溶液(固形分42質量%)を得た。
製造例1と同様な方法で、A−5の重量平均分子量及び酸価を測定した結果、それぞれ56,000、70mgKOH/gであった。
[コア部形成用樹脂ワニスCOV−1の調合]
(A)主鎖にマレイミド骨格を含む(メタ)アクリルポリマーとして、前記A−1溶液(固形分42質量%)143質量部(固形分60質量部)、(B)重合性化合物として、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製A−BPE−6)20質量部、p−クミルフェノキシエチルアクリレート(新中村化学工業株式会社製A−CMP−1E)20質量部及び(C)重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア2959)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア819)1質量部を広口のポリ瓶に秤量し、撹拌機を用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌して、コア部形成用樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製PF020)及び孔径0.5μmのメンブレンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製J050A)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過した。続いて、真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度200mmHgの条件で15分間減圧脱泡し、コア部形成用樹脂ワニスCOV−1を得た。
上記コア部形成用樹脂ワニスCOV−1を、PETフィルム(東洋紡績株式会社製A1517、厚み16μm)の非処理面上に塗工機(株式会社ヒラノテクシード製マルチコーターTM−MC)を用いて塗布し、80℃で10分及び100℃で10分乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製A31、厚み25μm)を貼付け、コア部形成用樹脂フィルムCOF−1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が、50μmとなるように調節した。
(A)主鎖にマレイミド骨格を含む(メタ)アクリルポリマーとして、前記A−1溶液(固形分42質量%)143質量部(固形分60質量部)、(B)重合性化合物として、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製A−BPE−6)20質量部、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(新中村化学工業株式会社製A−9300)20質量部、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製A−CHD−4E)20質量部及び(C)重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア2959)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製イルガキュア819)1質量部を広口のポリ瓶に秤量し、撹拌機を用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌して、コア部形成用樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製PF020)及び孔径0.5μmのメンブレンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製J050A)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過した。続いて、真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度200mmHgの条件で15分間減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1を得た。
上記クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1を、PETフィルム(東洋紡績株式会社製A4100、厚み50μm)の非処理面上に、コア層形成用樹脂フィルムと同様な方法で塗布乾燥し、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が、下部クラッド層形成用樹脂フィルムでは25μm、上部クラッド形成用樹脂フィルムでは75μm、並びに屈折率及び透過率測定用硬化フィルムでは50μmとなるように調節した。
前記コア部形成用樹脂フィルムCOF−1及びクラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1に、紫外線露光機(大日本スクリーン株式会社製MAP−1200−L)を用い、紫外線(波長365nm)を2000mJ/cm2照射した。続いて、保護フィルム(A31)を除去し、130℃で1時間乾燥を行った後、支持フィルム(A1517又はA4100)を除去して厚み50μmの硬化フィルムを得た。
得られた硬化フィルムの温度25℃における波長830nmでの屈折率をプリズムカプラ(SAIRON TECHNOLOGY社製、SPA−4000)を用いて測定した。
得られた硬化フィルムの温度25℃における波長400nmでの透過率を分光光度計(株式会社日立製作所製U−3410 Spectrophotometer)を用いて測定した。以下の基準で評価した。
○:80%以上
×:80%未満
得られた硬化フィルムの5%質量減温度を、熱重量−示差熱分析(Thermogravimetry−Differential Thermal Analysis:TG−DTA)装置(セイコーインスツル株式会社製 EXSTAR6000 TG/DTA6300)を用いて、空気中で測定温度範囲30〜600℃、昇温速度10℃/minで測定した。以下の基準で評価した。
○:250℃以上
×:250℃未満
得られた硬化フィルム(幅10mm、長さ70mm、つかみ具間距離50mm)のフィルム引張り試験を、引張り試験機(株式会社オリエンテック製 RTM−100)を用いて、温度25℃、引張り速度5mm/minで、JIS K 7127に準拠して行い、以下に示す式により引張り破断伸び率を求めた。また、評価は以下の基準により行った。
引張り破断伸び率(%)=(破断時のつかみ具間距離−初期のつかみ具間距離)/初期のつかみ具間距離×100
○:5%以上
×:5%未満
紫外線露光機(大日本スクリーン株式会社製MAP−1200−L)を用い、下部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1に紫外線(波長365nm)を2000mJ/cm2照射し、保護フィルム(A31)を除去することによって、下部クラッド層4を形成した。
次いで、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、前記紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を200mJ/cm2照射して、コア部2(コアパターン)を露光した。80℃で5分間露光後加熱を行った後、支持フィルム(A1517)を除去し、1質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて現像した。続いて、0.3質量%硫酸水溶液を用いて洗浄した後、さらに純水を用いて洗浄し、100℃で1時間加熱乾燥した。
表1に示す配合比に従ってコア部形成用感光性樹脂ワニスCOV−2〜5を調合した。同様に、表2に示す配合比に従ってクラッド層形成用感光性樹脂ワニスCLV−2〜5を調合した。実施例1と同様な方法で、コア部形成用感光性樹脂フィルムCOF−2〜5及びクラッド層形成用感光性樹脂フィルムCLF−2〜5を作製した。これらの硬化フィルムの屈折率、透過率、5%質量減温度、及び引張り破断伸び率を測定した結果を表1及び表2に示す。
続いて、これらの光導波路形成用樹脂フィルムを用いて、実施例1と同様な方法で、光導波路を作製した。光導波路の作製に用いたコア部形成用樹脂フィルム及びクラッド層形成用樹脂フィルムの組合せを表3に示す。
*2:製造例2で作製した(メタ)アクリルポリマー溶液
*3:製造例3で作製した(メタ)アクリルポリマー溶液
*4:製造例4で作製した(メタ)アクリルポリマー溶液
*5:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製)
*6:エトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート(東亞合成株式会社製)
*7:p−クミルフェノキシエチルアクリレート(新中村化学工業株式会社製)
*8:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
*9:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
*10:波長830nm、25℃、フィルム厚み50μmの条件で測定
*11:○…80%以上、×…80%未満、波長400nm、25℃、フィルム厚み50μmの条件で測定
*12:○…250℃以上、×…250℃未満
*13:○…5%以上、×…5%未満
*14:製造例5で作製した(メタ)アクリルポリマー溶液
*15:エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(新中村化学工業株式会社製)
*16:カプロラクトン変性エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(東亞合成株式会社製)
*6:エトキシ化イソシアヌル酸ジアクリレート(東亞合成株式会社製)
*17:エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製)
*18:水添ビスフェノールA型エポキシアクリレート(新中村化学工業株式会社製)
*8:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
*9:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)
*10:波長830nm、25℃、フィルム厚み50μmの条件で測定
*11:○…80%以上、×…80%未満、波長400nm、25℃、フィルム厚み50μmの条件で測定
*12:○…250℃以上、×…250℃未満
*13:○…5%以上、×…5%未満
実施例1〜6及び比較例1で得られた光導波路(導波路長10cm)の光伝搬損失を、光源に波長850nmの光を中心波長とするVCSEL(EXFO社製FLS−300−01−VCL)、受光センサ(株式会社アドバンテスト製Q82214)、入射ファイバ(GI−50/125マルチモードファイバ、NA=0.20)及び出射ファイバ(SI−114/125、NA=0.22)を用いて、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm)により測定し、以下の基準で評価した。
○:0.3dB/cm以下
×:0.3dB/cmより大きい
実施例1〜6及び比較例1で得られた光導波路(導波路長10cm)を、高温高湿試験機(エスペック株式会社製PL−2KT)を用いて、JPCA規格(JPCA−PE02−05−01S)に準じた条件で温度85℃、湿度85%の高温高湿放置試験を1000時間実施した。
高温高湿放置試験実施後の光導波路の光伝搬損失を、前記と同様の光源、受光素子、入射ファイバ及び出射ファイバを用いて測定し、以下の基準で評価した。
○:0.3dB/cm以下
×:0.3dB/cmより大きい
実施例1〜6及び比較例1で得られた光導波路(導波路長10cm)を、温度サイクル試験機(楠本化成株式会社製ETAC WINTECH NT1010)を用いて、JPCA規格(JPCA−PE02−05−01S)に準じた条件で温度−55℃と125℃の間の温度サイクル試験を1000サイクル実施した。詳細な温度サイクル試験条件を表4に示す。
○:0.3dB/cm以下
×:0.3dB/cmより大きい
実施例1〜6及び比較例1で得られた光導波路(導波路長10cm)を、リフロー試験機(古河電気工業株式会社製サラマンダXNA−645PC)を用いて、IPC/JEDEC J−STD−020Bに準じた条件で最高温度265℃のリフロー試験を3回実施した。詳細なリフロー条件を表5、リフロー炉内の温度プロファイルを図2に示す。
○:0.3dB/cm以下
×:0.3dB/cmより大きい
実施例1〜6及び比較例1で得られた(導波路長10cm)を、屈曲耐久試験機(株式会社大昌電子製)を用い、曲げ角度0〜180°、曲げ半径2mm、屈曲速度0.5秒の条件で屈曲耐久試験を行った後に、光導波路の破断の有無を観察し、以下の基準で評価した。
○:破断せず
×:破断
以上の結果を表6に示す。
*20:○…破断せず、×…破断
2.コア部
3.上部クラッド層
4.下部クラッド層
5.基材及び/又は保護フィルム
Claims (12)
- (A)主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマー、(B)重合性化合物、及び(C)重合開始剤を含む光導波路形成用樹脂組成物であって、
(B)重合性化合物が、下記一般式(2)で表されるイソシアヌレート骨格を有する化合物を含み、
(A)主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマーが下記一般式(3)〜(6)で表される少なくとも1種の繰り返し単位を有し、
(A)成分の(メタ)アクリルポリマーにおいて、下記一般式(3)で表される繰り返し単位の含有率は1〜70モル%であり、下記一般式(4)で表される繰り返し単位の含有率は20〜90モル%であり、下記一般式(5)で表される繰り返し単位の含有率は1〜60モル%であり、
(C)重合開始剤がα−ヒドロキシケトン、グリオキシエステル、オキシムエステル、及びホスフィンオキシドから選択される少なくとも1つを含み、
(A)主鎖にマレイミド骨格を有する(メタ)アクリルポリマーの配合量が(A)成分及び(B)成分の総量に対して10〜85質量%であり、
(B)重合性化合物の配合量が(A)成分及び(B)成分の総量に対して15〜90質量%であり、
(C)重合開始剤の配合量が(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.01〜10質量部である光導波路形成用樹脂組成物。
- 前記光導波路形成用樹脂組成物を重合、硬化してなる硬化フィルムの、温度25℃における波長830nmでの屈折率が、1.400〜1.700である請求項1に記載の光導波路形成用樹脂組成物。
- 前記光導波路形成用樹脂組成物を重合、硬化してなる厚み50μmの硬化フィルムの、温度25℃における波長400nmでの透過率が80%以上である請求項1又は2に記載の光導波路形成用樹脂組成物。
- (A)成分の(メタ)アクリルポリマーにおいて、前記一般式(6)で表される繰り返し単位の含有率は、3〜60モル%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路形成用樹脂組成物。
- 前記(A)成分の(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量は、1,000〜3,000,000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路形成用樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路形成用樹脂組成物を用いた光導波路形成用樹脂フィルム。
- 下部クラッド層、コア部、上部クラッド層の少なくとも1つを請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路形成用樹脂組成物を用いて形成した光導波路。
- 下部クラッド層、コア部、上部クラッド層の少なくとも1つを請求項6に記載の光導波路形成用樹脂フィルムを用いて形成した光導波路。
- 光伝搬損失が、0.3dB/cm以下である請求項7又は8に記載の光導波路。
- 温度85℃、湿度85%の高温高湿放置試験を1000時間実施後の光伝搬損失が、0.3dB/cm以下である請求項7〜9のいずれかに記載の光導波路。
- 温度−55℃と125℃の間の温度サイクル試験を1000サイクル実施後の光伝搬損失が、0.3dB/cm以下である請求項7〜10のいずれかに記載の光導波路。
- 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後の光伝搬損失が、0.3dB/cm以下である請求項7〜11のいずれかに記載の光導波路。
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