JP5514362B1 - マンホール用蓋の取付け構造と取付け及び取外し方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 マンホール用蓋は、蓋本体と蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、調整リングは、マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備え、マンホール口縁と調整リングとは、植設ネジ棒を植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定され、調整リングとマンホール用蓋とは、内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端が蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔を貫通してナット締めされ、連結ネジ棒の他端が内周面座ぐり内にてナット締めして固定されたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
以下、本明細書において「蓋」の用語は蓋本体と蓋受枠とを含む意味で用いる。
従来の取付け構造は、マンホール口縁(以下、単に口縁ともいう)を巡るように予め基部がマンホールの口縁部のコンクリートに埋め込まれた複数のネジ棒、例えばアンカーボルトに対して、各々相応するように蓋受枠のフランジ部に配設された通孔を相対的に挿し通して当該蓋受枠を口縁に宛がった後、前記通孔を貫通してフランジ部の上面側に露出したネジ棒(アンカーボルト)上端側からナットを嵌めてネジ締めすることで、蓋受枠従って蓋を、そのフランジ部を介してマンホール口縁に強固に固定する構造とされていた。
この調整リングには、当然のことながら、前記ネジ棒(アンカーボルト)の配設数や位置に応じて、当該ネジ棒(アンカーボルト)を通す通孔が適宜設けられている。
即ち、ナット部分を外すためには、先ず、当該ナット部分を被う舗装部材を破壊してナット部を露出させる作業が必要であり、露出させても、当該ナット部は上述のようにコンクリートやアスファルト等の舗装部材に埋設された状態で年月を経ているため、ナットが容易には回らず取り外し難く、ネジ棒ともどもナット部分をカッターで切断する必要があった。
この高さ調整の場合、マンホール用蓋は、上述のように、マンホール口縁に植設されたネジ棒で蓋受枠がナット締めで固定されている上に、当該ネジ棒上端側のナット締め部位が路面舗装部材に埋没されているため、当該ネジ棒からナットを取り外してから、蓋従って蓋受枠や調整リングをネジ棒から引き抜いて交換するというような取り外し作業は甚だ困難であり、仮に、これ等を引き抜いて交換しようとしても、ネジ棒自体が腐食や経年劣化により再使用し難いという場合も少なくない。
このような撤去手法では、撤去後に、改めて、マンホール口縁の破壊部分の補修や当該口縁のコンクリート面に新たなネジ棒を植設し直さねばならないという、厄介な後処理作業の手間も必要となってしまう。
用蓋の取付け構造に於いて、マンホール口縁に植設されたネジ棒を温存させたままで、当該蓋及びその蓋と一体化された蓋受枠や調整リングの取付けや取外しをナット締めやナットを外す手法にて容易にできるマンホール用蓋の取付け構造と当該蓋の取付け方法及び取外し方法の提供を目的とする。
前記マンホール用蓋は、蓋本体と当該蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、
前記調整リングは、前記マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、前記調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、当該各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備え、
前記マンホール口縁と前記調整リングとは、前記植設ネジ棒を前記植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定され、前記調整リングと前記マンホール用蓋とは、前記内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端が蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔を貫通してナット締めされ、前記連結ネジ棒の他端が前記内周面座ぐり内にてナット締めして固定されたことを特徴とするマンホール用蓋の取付け構造。
マンホール口縁に対して調整リングを介してマンホール用蓋を取り付けるマンホール用蓋の取付け方法に於いて、
前記マンホール用蓋は、蓋本体と当該蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、
前記調整リングは、
前記マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、
前記調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、
当該各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備えた構造とし、
先ず、マンホール口縁と調整リングとを、前記マンホール口縁に予め植設された植設ネジ棒前記植設ネジ棒を前記植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定し、
次に、前記調整リングと前記マンホール用蓋とを、前記内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端を蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔に貫通させてナット締めすると共に、前記連結ネジ棒の他端を前記内周面座ぐり内にてナット締めして固定することを特徴とするマンホール用蓋の取付け方法。
マンホール口縁に対して調整リングを介してマンホール用蓋が取り付けられたマンホール用蓋の取付け構造が、
前記マンホール用蓋は、蓋本体と当該蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、
前記調整リングは、
前記マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、
前記調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、
当該各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備え、
前記マンホール口縁と前記調整リングとは、前記植設ネジ棒を前記植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定され、
前記調整リングと前記マンホール用蓋とは、前記内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端が蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔を貫通してナット締めされ、前記連結ネジ棒の他端が前記内周面座ぐり内にてナット締めして固定された
マンホール用蓋の取外し方法において、
先ず、前記調整リングと前記マンホール用蓋とを固定した連結ネジ棒の前記内周面座ぐり内のナットを外してマンホール用蓋を調整リングから外し、
次に、マンホール口縁と調整リングとを固定した植設ネジ棒のナットを外して調整リングをマンホール口縁から外すことを特徴とするマンホール用蓋の取外し方法。
ボルト)を使って、蓋従ってその蓋本体と一体化された蓋受枠や調整リングをナット締めの手法だけで迅速且つ容易に取付けることができる。
ボルト)を温存したままで、蓋従ってその蓋本体と一体化された蓋受枠や調整リングをナット外し手法だけで迅速且つ容易に取外すことができると共に、新たなマンホール用蓋の交換作業を効率的に行うことができる。
即ち、蓋本体11の一端側が蓋受枠12の筒状本体121の上端側開口部122を開閉自在に塞ぐようにヒンジ構造123で蓋本体11と連結されて一体化されおり、蓋本体11の他方端側即ち開放端側が筒状本体121の開口部122の口縁にロック機構124を介して係脱自在に係合されている。
尚、生コンクリートを施す場合には、施工空間に露出する上記の植設ネジ棒、連結ネジ棒やナット等、殊に、植設ネジ棒30のナット31の取付け取り外しに支障のないように、当該ネジ棒やナットに直接接触しないように施工するのが好適である。
即ち、先ず、マンホール口縁40と調整リング50とを固定するために、マンホール口縁40に予め植設された植設ネジ棒30を植設ネジ棒用貫通孔51に通してマンホール口縁40に調整リング50を重ねて植設ネジ棒30の上端側からナット31を締めて固定する。
このようにして、マンホール口縁40に調整リング50を介してマンホール用蓋10は取り付けられる。
即ち、先ず、調整リング50とマンホール用蓋10とを固定した連結ネジ棒54の内周面座ぐり52内のナット57を外して、マンホール用蓋10を調整リング50から外し、次に、マンホール口縁40と調整リング50とを固定した植設ネジ棒30のナット31を外して、調整リング50をマンホール口縁40から外す。
尚、蓋受枠12と調整リング50の間に介在する補助調整部材(図示せず)は、植設ネジ棒のナットの取付け取り外しに支障のないように施された生コンクリートが固化したコンクリート層であってもよい。
この場合、構造上当然のことながら、マンホール用蓋10のフランジ部125のフランジ部通孔55側から所要の長さのボルトを挿し込み、内周面座ぐり52内に達したボルトの下端側にナットが施されることになり、この下端側ナット(図示せず)だけの締め付けや外しの作業だけで、マンホール用蓋の取付けや取外しを迅速かつ容易に行うことができる。
11 蓋本体
12 蓋受枠
125 フランジ部(蓋受枠)
30 植設ネジ棒(ネジ棒)
31 ナット(植設ネジ棒)
40 マンホール口縁
50 調整リング
51 植設ネジ棒用貫通孔
52 内周面用座ぐり
53 連結ネジ棒用通孔
54 連結ネジ棒
56 ナット(連結ネジ棒上端)
57 ナット(連結ネジ棒下端)
60 金属製枠体
61 凸部(金属製枠体)
Claims (19)
- マンホール口縁に対して調整リングを介してマンホール用蓋を取り付けるマンホール用蓋の取付け構造に於いて、
前記マンホール用蓋は、蓋本体と当該蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、
前記調整リングは、前記マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、前記調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、当該各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備え、
前記マンホール口縁と前記調整リングとは、前記植設ネジ棒を前記植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定され、前記調整リングと前記マンホール用蓋とは、前記内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端が蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔を貫通してナット締めされ、前記連結ネジ棒の他端が前記内周面座ぐり内にてナット締めして固定されたことを特徴とするマンホール用蓋の取付け構造。 - 調整リングに設けられる内周面用座ぐりは、金属製枠体を埋め込みして形成されたことを特徴とする請求項1に記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 金属製枠体は一面が開口された正六面体であることを特徴とする請求項2に記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 金属製枠体の外面に、当該枠体の上方への引き抜けの抵抗となる凸部を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 凸部は平板状であることを特徴とする請求項4に記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 調整リングの植設ネジ棒用貫通孔の上端側に、当該貫通孔を貫通した植設ネジ棒の上端に宛がわれるナットを操作可能なナット用座ぐりが、当該調整リングの上面側から下方へと向けて、当該調整リングの上面に当接されるフランジ部の底面に植設ネジ棒の上端や当該植設ネジ棒の上端に宛がわれるナットに接触しない深さに、設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 蓋受枠は、マンホール口の内径と同様の内径の筒状本体と当該筒状本体の下端外周側にフランジ部とを備え、当該フランジ部に植設ネジ棒を通す植設ネジ棒用通孔を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 内周面用座ぐりには連結ネジ棒及びナットの腐食防止剤が充填されたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 蓋受枠と調整リングの間、又は/及び、調整リングとマンホール口縁との間に、補助調整部材を介在させたことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 蓋受枠と調整リングの間に介在する補助調整部材は、植設ネジ棒のナットの取付け取り外しに支障のないように施された生コンクリートが固化したコンクリート層であることを特徴とする請求項9に記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- マンホール口縁に対して調整リングを介してマンホール用蓋を取り付けるマンホール用蓋の取付け方法に於いて、
前記マンホール用蓋は、蓋本体と当該蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、
前記調整リングは、前記マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、前記調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、当該各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備えた構造とし、
先ず、マンホール口縁と調整リングとを、前記マンホール口縁に予め植設された植設ネジ棒前記植設ネジ棒を前記植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定し、
次に、前記調整リングと前記マンホール用蓋とを、前記内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端を蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔に貫通させてナット締めすると共に、前記連結ネジ棒の他端を前記内周面座ぐり内にてナット締めして固定することを特徴とするマンホール用蓋の取付け方法。 - 蓋受枠と調整リングの間、又は/及び、調整リングとマンホール口縁との間に、補助調整部材を介在させたことを特徴とする請求項11に記載のマンホール用蓋の取付け方法。
- 蓋受枠と調整リングの間に介在する補助調整部材は、植設ネジ棒のナットの取付け取り外しに支障のないように施された生コンクリートが固化したコンクリート層であることを特徴とする請求項12に記載のマンホール用蓋の取付け方法。
- マンホール口縁に対して調整リングを介してマンホール用蓋が取り付けられたマンホール用蓋の取付け構造が、前記マンホール用蓋は、蓋本体と当該蓋本体に一体的に連結された蓋受枠とを備え、
前記調整リングは、前記マンホール口縁に予め植設された複数の植設ネジ棒を調整リング軸方向に貫通させる複数の植設ネジ棒用貫通孔と、前記調整リングの内周面に外周面側へと向かって延在するように設けられた複数の内周面座ぐりと、当該各内周面座ぐり内から調整リング軸方向の上方に向かって貫通するように設けられた内周面座ぐり通孔とを備え、
前記マンホール口縁と前記調整リングとは、前記植設ネジ棒を前記植設ネジ棒用貫通孔に通してマンホール口縁に調整リングを重ねて植設ネジ棒上端側からナット締めして固定され、前記調整リングと前記マンホール用蓋とは、前記内周面座ぐり通孔に通した連結ネジ棒の一端が蓋受枠に予め設けられた連結ネジ棒用通孔を貫通してナット締めされ、前記連結ネジ棒の他端が前記内周面座ぐり内にてナット締めして固定されたマンホール用蓋の取外し方法において、
先ず、前記調整リングと前記マンホール用蓋とを固定した連結ネジ棒の前記内周面座ぐり内のナットを外してマンホール用蓋を調整リングから外し、
次に、マンホール口縁と調整リングとを固定した植設ネジ棒のナットを外して調整リングをマンホール口縁から外すことを特徴とするマンホール用蓋の取外し方法。 - 蓋受枠と調整リングの間、又は/及び、調整リングとマンホール口縁との間に、補助調整部材を介在させたことを特徴とする請求項14に記載のマンホール用蓋の取外し方法。
- 蓋受枠と調整リングの間に介在する補助調整部材は、植設ネジ棒のナットの取付け取り外しに支障のないように施された生コンクリートが固化したコンクリート層であることを特徴とする請求項15に記載のマンホール用蓋の取外し方法。
- 連結ネジ棒に代えてボルトを用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載のマンホール用蓋の取付け構造。
- 連結ネジ棒に代えてボルトを用いたことを特徴とする請求項11乃至請求項13の何れかに記載のマンホール用蓋の取付け方法。
- 連結ネジ棒に代えてボルトを用いたことを特徴とする請求項14乃至請求項16の何れかに記載の
マンホール用蓋の取外し方法。
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