JP5513753B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、図柄を変動表示させる図柄表示装置を備えたパチンコ遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機においては、枠の前面側に配設した遊技盤の略中央位置にカラーの液晶表示器(図柄表示装置)を配設すると共に、枠の裏面側に遊技の進行を制御する主制御基板や、主制御基板からの信号に基づき液晶表示器による図柄の表示を制御する演出制御基板、及び演出制御基板からの信号に基づき、遊技球の払出を制御する払出制御基板、液晶表示器の表示を制御する画像制御基板及び各種ランプの点灯を制御するランプ制御基板等が配設されている。
前記演出制御基板は、前記払出制御基板、画像制御基板及びランプ制御基板と共にサブ制御基板を構成し、各基板は、それぞれCPUやROM、RAM等を有している。そして、演出制御基板は、画像制御基板と双方向通信可能に接続され、ランプ制御基板と一方向通信可能に接続されて、演出制御基板から送信されるコマンドに基づいて所定の処理(動作)が行われるようになっている。なお、図柄制御基板とランプ制御基板等を有する公報としては、例えば特許文献1がある。
特開2003−190495号公報
このようなパチンコ遊技機にあっては、演出制御基板と画像制御基板及びランプ制御基板の制御が、図13〜図15に示す如く動作するようになっている。すなわち、演出制御基板は、図13に示すように、該制御基板のROMに記憶されたプログラムがスタート(S1011)すると、主制御基板から特別図柄コマンドや遊技状態コマンド等の演出コマンドを受信(S1012)し、図柄抽選やモード抽選等の演出抽選処理(S1013)を行う。そして、抽選により得られた特別図柄コマンド、遊技状態コマンド、飾り図柄コマンド、モード系コマンド及び予告系コマンド等からなる演出準備コマンドC1を画像制御基板に送信(S1014)する共に、ランプ制御基板にも同様の演出準備コマンドC2を送信(S1015)してエンド(S1016)となる。
また、画像制御基板は、図14に示すように、該制御基板のROMに記憶されたプログラムがスタート(S2011)すると、演出制御基板から演出準備コマンドC1を受信したか否かが判断(S2012)され、この判断S2012は「YES」になるまで繰り返される。そして、判断S2012で「YES」になると、受信した演出準備コマンドC1を元に、画像による演出を開始できる演出準備処理(S2013)を実行し、その後、演出準備処理が完了したか否かが判断(S2014)される。この判断S2014で「NO」の場合、すなわち、画像による演出準備処理が完了していない場合は、ステップS2013に戻り演出準備処理を継続して行い、また、演出準備処理が完了して判断S2014で「YES」になった場合は、液晶表示器による画像演出を開始(S2015)してエンド(S2016)となる。
さらに、ランプ制御基板は、図15に示すように、該制御基板のROMに記憶されたプログラムがスタート(S3011)すると、演出制御基板から演出準備コマンドC2を受信したか否かが判断(S3012)され、この判断S3012は「YES」になるまで繰り返される。そして、判断S3012で「YES」になると、受信した演出準備コマンドC2を元に、ランプによる演出を開始できる演出準備処理(S3013)を実行し、その後、演出準備処理が完了したか否かが判断(S3014)される。この判断S3014で「NO」の場合、すなわち、ランプによる演出準備処理が完了していない場合は、ステップS3013に戻り演出準備処理を継続して行い、また、演出準備処理が完了して判断S3014で「YES」になった場合は、ランプによる演出を開始(S3015)してエンド(S3016)となる。
つまり、従来のパチンコ遊技機においては、演出制御基板と画像制御基板及びランプ制御基板は、図16に示すように、画像制御基板の場合、演出制御基板のステップS1014で送信されるコマンドC1を受信した際にステップS2013の演出準備処理を行い、演出準備処理が終了した際にステップS2015の演出を開始するようになっている。また、ランプ制御基板の場合は、演出制御基板のステップS1015で送信されるコマンドC2を受信した際にステップS3013の演出準備処理を行い、演出準備処理が終了した際にステップS3015の演出を開始するようになっている。
したがって、画像制御基板とランプ制御基板による演出準備が完了するまでの時間が、そのコマンド数や工数の違いによって異なる場合があり、このような場合に、画像制御基板による画像の演出開始タイミングT1とランプ制御基板によるランプの演出開始タイミングT2にズレt(図16参照)が発生し、遊戯者が演出に違和感を感じる虞がある等、パチンコ遊技の興趣を十分に高めることが難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、画像制御手段とランプ制御手段の演出開始タイミングのズレの発生を防止して、画像による演出開始とランプによる演出開始を同期させることが可能なパチンコ遊技機を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、遊技の進行を制御する主制御手段(25)と、該主制御手段が一方向通信可能に接続され主制御手段から演出コマンドを受信して演出抽選処理を行い演出準備コマンドを送信可能な演出制御手段(27)と、該演出制御手段と双方向通信可能に接続され演出制御手段から演出準備コマンドを受信した際に演出準備処理を行い図柄表示装置(9)に所定の図柄を表示させる画像制御手段(29)と、前記演出制御手段と双方向通信可能に接続され演出制御手段から演出準備コマンドを受信した際に演出準備処理を行い所定のランプ(31、32)を点灯させるランプ制御手段(30)と、を備え、前記図柄表示装置の図柄が予め定められた配列で揃って停止したときに、大当たり状態が発生するパチンコ遊技機(1)において、前記演出制御手段(27)は、前記画像制御手段(29)とランプ制御手段(30)から演出準備完了コマンド(C3、C4)を受信した際に、演出開始コマンド(C5、C6)を画像制御手段(29)とランプ制御手段(30)にそれぞれ同時に送信し、前記画像制御手段(29)とランプ制御手段(30)は、演出制御手段(27)から演出開始コマンド(C5、C6)を受信した際に前記演出準備処理で処理した演出をそれぞれ開始することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記演出制御手段(27)が、前記主制御手段(25)が一方向通信可能に接続され演出に関する信号を処理すると共にVDP(38)が一方向通信可能に接続された演出制御用CPU(36)と、前記VDPが双方向通信可能に接続され画像に関する信号を処理する画像制御用CPU(37)とを備え、前記VDPの周期で前記演出制御用CPUと画像制御用CPUにVBLANK割り込みを同時に行うことを特徴とする。また、請求項3に記載の発明は、前記演出制御用CPU(36)が、VBLANK割り込みの数をカウントアップし、その数が予め設定した所定フレーム数となった際に、前記画像制御用CPU(37)に所定のコマンドを送信することを特徴とする。さらに、請求項4に記載の発明は、前記演出コマンドが、特別図柄コマンドと遊技状態コマンドであり、前記演出抽選処理が、図柄抽選、モード系抽選であり、前記演出準備コマンドが、特別図柄コマンド、遊技状態コマンド、飾り図柄コマンド、モード系コマンド及び予告系コマンドであることを特徴とする。
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、演出制御手段が、画像制御手段とランプ制御手段から演出準備完了コマンドを受信した際に、演出開始コマンドを画像制御手段とランプ制御手段にそれぞれ送信し、画像制御手段とランプ制御手段が、演出制御手段から演出開始コマンドを受信した際に演出準備処理で処理した演出をそれぞれ開始するため、演出制御手段から同時に送信される演出開始コマンドに基づき、画像制御手段とランプ制御手段がそれぞれ演出を開始することができ、図柄表示装置による演出とランプによる演出を同期させることができて、例えばパチンコ遊技の興趣を十分に高めることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、VDPからVBLANK割り込みが演出制御用CPUと画像・音声制御用CPUに同時に行われるため、演出制御用CPUと画像・音声制御用CPU(VDP)の周期のずれを防止することができる。また、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、演出制御用CPUがVBLANK割り込みの数をカウントアップし、その数が予め設定した所定フレーム数となった際に画像制御用CPUを介してVDPに所定のコマンドを送信するため、例えばVDPの1フレーム毎にVBLANK割り込みを行うことができて、演出と画像のずれを確実に防止することができる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3に記載の発明の効果に加え、演出コマンドや演出抽選処理及び演出準備コマンドとして、所望の演出が可能な所定のコマンドや抽選処理を使用できて、図柄表示装置とランプとにより多彩な演出を得ることができる。
本発明に係わるパチンコ遊技機の正面図 同その制御系のブロック図 同演出制御基板の動作を示すフローチャート 同画像制御基板の動作を示すフローチャート 同ランプ制御基板の動作を示すフローチャート 同図3〜図5の各フローチャートを関係を示す図 同演出制御基板の変形例を示すブロック図 同変形例のVDPと演出制御用CPU及び画像・音声制御用CPUの接続状態の説明図 同変形例の動作の一例を示すフローチャート 同変形例のVBLANK割り込みのタイミングを示す説明図 同変形例の他の説明図 同変形例の100フレーム毎に図柄表示装置にコマンドを送信する場合の説明図 従来のパチンコ遊技機における演出制御基板の動作を示すフローチャート 同画像制御基板の動作を示すフローチャート 同ランプ制御基板の動作を示すフローチャート 同図13〜図15の各フローチャートを関係を示す図
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は、本発明を適用したパチンコ遊技機の一実施形態を示し、図1がその正面図、図2が制御系のブロック図、図3が演出制御基板の動作を示すフローチャート、図4が画像制御基板の動作を示すフローチャート、図5がランプ制御基板の動作を示すフローチャート、図6が演出制御基板の変形例を示すブロック図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、外枠2の前面にガラス扉3を有する前面枠4が開放可能に配設され、この前面枠4の内側には遊技盤5が配設されている。また、前面枠4は、その下方右隅部に発射ハンドル6が配設されると共に中央下部に打球供給皿7が配設されている。前記遊技盤5は、その遊技領域中の略中央部に、図柄表示装置としてのカラーの液晶表示器9が配設されている。
この液晶表示器9の中央位置の下方には始動入賞口10が配設されると共に、その両側に普通入賞口11やゲート12が配設され、さらに始動入賞口10の下方には、電動チューリップ13と大入賞口14が開放可能に配設されている。また、液晶表示器9の左右は後述する盤ランプ31等が内蔵された装飾カバー15で覆われると共に、液晶表示器9の上部には役物装置16が配設されている。さらに、打球供給皿7の例えば正面には演出ボタン17が配設され、また、遊技盤5の下方右隅部には、特別図柄保留ランプ18、普通図柄保留ランプ19、特別図柄表示器20、普通図柄表示器21(図2参照)等が配設されている。
図2は、前記パチンコ遊技機1の制御系のブロック図を示している。以下、これについて説明する。パチンコ遊技機1は、パチンコ遊技の基本的な動作(遊技の進行)を制御し始動条件成立時に図柄変動コマンドや各種コマンドを送信する主制御手段としての主制御基板25と、この主制御基板25に接続されたサブ制御基板26を備えている。サブ制御基板26は、主制御基板25から送信されるコマンドに基づいて液晶表示器9で表示される図柄の変動等を制御する演出制御手段としての演出制御基板27と、主制御基板25から送信されるコマンドに基づいて遊技球の払出を制御する払出制御基板28を有している。
また、サブ制御基板26は、前記演出制御基板27に双方向通信可能に接続され演出制御基板27から送信されるコマンドに基づいて液晶表示器9に所定の図柄を表示したりスピーカ33で再生される音声を制御すると共に、演出制御基板27に後述する演出準備完了コマンド送信する画像制御手段としての画像制御基板29と、前記演出制御基板27に双方向通信可能に接続され演出制御基板27から送信されるコマンドに基づいて枠ランプ31や盤ランプ30の点灯を制御すると共に、演出制御基板27に演出準備完了コマンドを送信するランプ制御手段としてのランプ制御基板30を有している。
なお、前記主制御基板25は、CPUとROM及びRAMを有し、その入力側に、前記始動入賞口10に配設された始動口スイッチ10a、前記普通入賞口11に配設された普通入賞口スイッチ11a、前記ゲート12に配設されたゲートスイッチ12a、前記大入賞口14に配設された大入賞口スイッチ14a等が接続されている。また、主制御基板22の出力側には、前記電動チューリップ13に配設された電チューソレノイド13a、前記大入賞口14に配設された大入賞口ソレノイド14b、前記特別図柄保留ランプ18、普通図柄保留ランプ19、特別図柄表示器20及び普通図柄表示器21等が接続されている。
前記払出制御基板28は、CPUとROM及びRAMを有し、その出力側には払出駆動モータ28aが接続されている。また、前記ランプ制御基板29は、CPUとROM及びRAMを有し、その出力側に枠ランプ31と盤ランプ32が接続されると共に前記役物装置16が接続されている。
図3〜図5は、前記演出制御基板27、画像制御基板29及びランプ制御基板30の動作を示すフローチャートである。以下、これについて説明する。先ず、前記演出制御基板27は、図3に示すように、該制御基板27のROMに記憶されているプログラムがスタート(S101)すると、主制御基板25から特別図柄コマンドや遊技状態コマンド等の演出コマンドを受信(S102)し、図柄抽選やモード抽選等の演出抽選処理(S103)を行う。そして、抽選により得られた特別図柄コマンド、遊技状態コマンド、飾り図柄コマンド、モード系コマンド及び予告系コマンド等からなる演出準備コマンドC1を画像制御基板29に送信(S104)する共に、ランプ制御基板30にも演出準備コマンドC2を送信(S105)する。
前記演出準備コマンドとしての特別図柄コマンドとは、通常状態、大当たり(通常・確変)、小当たり、ハズレ等の図柄を指定するコマンドであり、前記遊技状態コマンドとは、低確率状態、高確率状態、時短短縮状態を指定するコマンドである。また、前記飾り図柄コマンドとは、特別図柄コマンドから抽選された液晶表示器9の画面に表示される図柄の種類を指定するコマンドであり、前記モード系コマンドとは、機種特有の背景や演出態様の背景モードを指定するコマンドある。さらに、前記予告系コマンドとは、リーチへの発展度や大当たりの信頼度等の意味を持つキャラクターを指定するコマンドである。なお、演出準備コマンドとして、前記特別図柄コマンド、遊技状態コマンド、飾り図柄コマンド、モード系コマンド、予告系コマンドの他に、液晶表示器9やランプ31、32等の演出機器が予め決められた動作を行うシナリオを指定するための演出パターンコマンドを付加することも可能である。
演出制御基板27は、演出準備コマンドC1、C2を画像制御基板29とランプ制御基板30に送信すると、画像制御基板29とランプ制御基板30が演出準備を完了するまで待つ待機処理(S106)を行い、画像制御基板29から演出準備完了コマンドC3を受信したか否かが判断(S107)される共に、ランプ制御基板30から演出準備完了コマンドC4を受信したか否かが判断(S108)される。そして、判断S107及び判断S108で「NO」の場合は、ステップS106に戻って待機し、判断S107と判断S108で共に「YES」の場合に、画像制御基板29に演出開始コマンドC5を送信(S109)すると共に、ランプ制御基板30に演出開始コマンドC6を送信(S110)してエンド(S111)となる。
なお、ステップS104、S105、判断S107、S108、ステップS109、S110においては、画像制御基板29へのコマンド送信等をランプ制御基板30よりも先に図示したが、これは説明の便宜上であって、これらのステップは実際には並行して実行される。このフローチャートにより、演出制御基板27から画像制御基板29とランプ制御基板30に演出開始コマンドC5、C6が同時に送信されることになる。
また、前記画像制御基板29は、図4に示すように、該制御基板29のROMに記憶されているプログラムがスタート(S201)すると、演出制御基板27から演出準備コマンドC1を受信したか否かが判断(S202)され、この判断S202は「YES」になるまで繰り返される。そして、判断S202で「YES」になると、受信した演出準備コマンドC1を元に、画像による演出を開始できる演出準備処理(S203)を実行し、その後、演出準備処理が完了したか否かが判断(S204)される。
この判断S204で「NO」の場合、すなわち、画像による演出準備処理が完了していない場合は、ステップS203に戻り演出準備処理を継続し、また、演出準備処理が完了して判断S204で「YES」になった場合は、演出準備完了コマンドC3を演出制御基板27に送信(S205)する。その後、演出制御基板27から演出開始コマンドC5を受信したか否かが判断(S206)され、この判断S206は「YES」になるまで繰り返されて、演出制御基板27から演出開始コマンドC5を受信して判断S206で「YES」になると、液晶表示器9による演出を開始(S207)してエンド(S208)となる。なお、画像制御基板29にはスピーカ33が接続されて演出に関する音声の発生が制御されていることから、液晶表示器9による演出画像と同期してスピーカ33から所定の演出音が再生されることになる。
さらに、前記ランプ制御基板30は、図5に示すように、該制御基板30のROMに記憶されているプログラムがスタート(S301)すると、演出制御基板27から演出準備コマンドC2を受信したか否かが判断(S302)され、この判断S302は「YES」になるまで繰り返される。そして、判断S302「YES」になると、受信した演出準備コマンドC2を元に、ランプによる演出を開始できる演出準備処理(S303)を実行し、その後、演出準備処理が完了したか否かが判断(S304)される。
この判断S304で「NO」の場合、すなわち、枠ランプ31や盤ランプ32による演出準備処理が完了していない場合は、ステップS303に戻り演出準備処理を継続し、また、演出準備処理が完了して判断S304で「YES」になった場合は、演出準備完了コマンドC4を演出制御基板27に送信(S305)する。その後、演出制御基板27から演出開始コマンドC6を受信したか否かが判断(S306)され、この判断S306は「YES」になるまで繰り返される。そして、演出制御基板27から演出開始コマンドC6を受信して判断S306で「YES」になると、前記ランプ31、32による演出を開始(S307)してエンド(S308)となる。
図6は、前記図3〜図5の各フローチャートの関係を示している。この図から明らかなように、前記画像制御基板29は、演出制御基板27のステップS104で送信される演出準備コマンドC1をステップS202で受信し、ステップS204で演出準備処理が終了しても、従来のように直ちに演出を開始することはなく、演出制御基板27からステップS109で送信される演出開始コマンドC5をステップS206で受信した際に、演出を開始することになる。また同様に、前記ランプ制御基板30も、演出制御基板27のステップS105で送信される演出準備コマンドC2をステップS302で受信し、ステップS304で演出準備処理が終了しても、従来のように直ちに演出を開始することはなく、演出制御基板27からステップS109で送信される演出開始コマンドC6をステップS206で受信した際に、演出を開始することになる。
したがって、演出制御基板27がステップS109とステップS110で、演出開始コマンドC5、C6を画像制御基板29とランプ制御基板30に同時に送信することで、画像制御基板29による演出開始のタイミングT1とランプ制御基板30による演出開始タイミングT2が図6に示すように略完全に一致(同期)した状態となる。つまり、演出制御基板27の各種コマンドによる画像制御基板29の演出開始とランプ制御基板30の演出開始とが略同時に行われることになる。
なお、以上の説明においては、画像制御基板29とランプ制御基板30に対する演出準備コマンドC1、C2、演出準備完了コマンドC3、C4及び演出開始コマンドC5、C6を識別化したが、これは説明の便宜上であって、各制御基板29、30に対するコマンドは同一のコマンドが使用されるが、画像専用とランプ専用のコマンドを使用することも勿論可能である。
ところで、図2のブロック図においては、サブ制御基板26上の演出制御基板27と画像制御基板29を別体として説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば演出制御基板27を図7に示すように構成することもできる。以下、この演出制御基板の変形例について説明する。
図7に示す演出制御基板27は、主制御基板25の主CPU25aに一方向通信可能に接続された演出制御用CPU36と、この演出制御用CPU36に双方向通信可能に接続された画像・音声制御用CPU37と、この画像・音声制御用CPU37に双方向通信可能に接続されたVDP38及び音声チップ39等を備えている。この演出制御基板27によれば、演出制御用CPU36、ROM40、RAM41、RTC42等により演出制御手段が構成され、画像・音声制御用CPU37、ROM43、RAM44、VDP38等によって画像制御手段が構成されている。
なお、前記演出制御用CPU36は、予告等の抽選を行ったり、メイン制御基板25から受信したコマンドを処理してプログラミングを含む各制御部にコマンドを送信したり、あるいは時計専用のチップである前記RTC42の時間(日時)をチェックする等の働きを主にするようになっている。また、前記画像・音声制御用CPU37は、演出制御用CPU36から受信したコマンドを解析・処理して指令を送ったり、演出制御用CPU36から変動開始時に受信したコマンドに沿ってタイミング良くVDP38に指令を送り、例えばステップアップのランプの開始タイミングを指令したり、スーパーリーチの開始タイミングを指令する等の働きを主にするようになっている。さらに、前記VDP38は、画像・音声制御用CPU37からプログラム等により受信したコマンド等の指令に沿って実際に絵を描く働きをするようになっている。
そして、前記演出制御基板27は、VDP38と演出制御用CPU36が一方向通信可能に接続されており、VDP38からVBLANK割り込みが演出制御用CPU36と画像・音声制御用CPU37に同時に行われるようになっている。このVBLANK割り込みにより、演出制御用CPU36の周期(4ms)と画像・音声制御用CPU37の周期(33.33ms)を同期させることができる。以下、このVBLANK割り込み処理を、図8〜図12に基づいて説明する。
前記VDP38は、演出制御用CPU36に一方向通信可能に接続されることにより、図8に示すように、演出制御用CPU36と画像・音声制御用CPU37に、VBLANK割り込みS1が同時に入るように構成されている。そして、演出制御基板27は、図9に示すように動作するようなっている。すなわち、メインループが開始(S501)されると、先ず、VBLANK割り込みが有りか否かが判断(S502)され、この判断S502は「YES」になるまで繰り返される。
なお、VBLANK割り込みとは、液晶表示器9の描画を更新するために、液晶表示器9の画面上に何も描画(表示)しない垂直帰線期間(VBLANK)内に行われる割り込みである。このVBLANK割り込みは、図10に示すように、画像・音声制御用CPU37の指令でVDP38により液晶表示器9に実際に描かれる描画が、例えば10msの描画G1から20msの描画G2と変化しメインループの周期である33.33msの描画G3が終了する毎に発生するようになっている。
そして、図9に示す前記判断S502で「YES」になると、すなわち、図10に示す描画G3のようにVDP38により液晶表示器9の描画が終了し、VBLANK割り込みが発生すると、コマンドの受信処理(S503)を行う。その後、アニメーション制御処理(S504)を行う共に音声再生用処理(S505)行って、液晶表示器9に画像表示を行うと共にスピーカ32により音声を再生(S506)する。そして、ステップS506が実行されると、メインループが終了(S507)し、ステップS501に戻り、次のVBLANK割り込みの発生を待つことになる。
このような構成により、図11に示すように、VDP38から33.33ms(1フレーム)の周期で、画像・音声制御用CPU37と演出制御用CPU36にVBLANK割り込みS1が同時に入り、画像・音声制御CPU37の周期と演出制御用CPU36の周期を同期させることができる。したがって、例えば100フレーム毎に演出制御用CPU36から画像・音声制御用CPU37にコマンドを送る場合、図12に示すように、VDP38からのVBLNK割り込みS1をカウントアップし、そのカウント数が100となった位置(つまり33.33×100=3333ms)で演出制御用CPU36から画像・音声制御用CPU37にコマンドが送信される。これにより、演出制御用CPU36の周期を画像・音声制御用CPU37(VDP38)の周期と同期させることができる。
この演出制御基板27においても、演出制御用CPU36が図3に示す動作をし、画像・音声制御用CPU37が図4に示す動作することになる。なお、この変形例の演出制御基板27においては、画像と音声を処理可能な画像・音声制御用CPU37を使用する構成に限らず、画像専用のCPUと音声専用のCPUを使用した構成とすることも勿論可能である。
このように、前記パチンコ遊技機1によれば、演出制御基板27が、画像制御基板29とランプ制御基板30から演出準備完了コマンドC3、C4を受信した際に、演出開始コマンドC5、C6を画像制御基板29とランプ制御基板30にそれぞれ送信し、画像制御基板29とランプ制御基板30が、演出制御基板27から演出開始コマンドC5、C6を受信した際に演出準備処理で処理した演出をそれぞれ開始することができる。
特に、ランプ制御基板30が演出制御基板27に双方向通信可能に接続されていることから、ランプ制御基板30が演出準備処理を完了した時点で演出準備完了コマンドを演出制御基板27に確実に送信することができる。その結果、演出制御基板27から同時に送信される演出開始コマンドC5、C6に基づいて、画像制御基板29とランプ制御基板30がそれぞれ演出を開始することができ、液晶表示器9よる画像演出とランプ31、32によるランプ演出を同期させることが可能となる。
また、演出制御基板27が主制御基板25から受信する演出コマンドや、演出制御基板27で演出抽選される演出抽選処理、及び演出抽選処理で得られた演出準備コマンドとして、所望の演出が可能な所定のコマンドや抽選処理が使用されるため、液晶標示器9や枠ランプ31、盤ランプ32等により多彩な演出を行うことができる等、パチンコ遊技の興趣を十分に高めることができる。
また、演出制御基板27を、図6に示すように構成することにより、次のような作用効果を得ることができる。すなわち、演出制御基板27のVDP38が、画像・音声制御用CPU37に双方向通信可能に接続されると共に演出制御用CPU36に一方向通信可能に接続され、このVDP38からVBLANK割り込みS1が演出制御用CPU36と画像・音声制御用CPU37に同時に行われるため、演出制御用CPU36と画像・音声制御用CPU37(VDP38)の周期のずれを防止することができる。
その結果、演出制御用CPU36による制御とVDP38による液晶表示器9の表示画像とを同期させることができて、演出制御基板27から送信されるコマンドに応じて液晶表示器9に画像をずれなく表示することができて、例えば演出ボタン17による操作と表示との間にずれがなくなり、遊技者に遊技中に違和感や不快感を与えることを抑制することができて、パチンコ遊技の興趣を一層高めることが可能となる。
また、演出制御用CPU36がVBLANK割り込みの数S1をカウントアップし、その数が予め設定した所定フレーム数となった際に画像・音声制御用CPU37を介してVDP38に所定のコマンドを送信するようにすれば、例えばVDP38の1フレーム毎にVBLANK割り込みを行うことができて、演出と画像のずれを確実に防止することができる。
さらに、VDP38が演出制御用CPU36に直接一方向通信可能に接続されているため、配線構造を簡略して演出制御基板27を安価に形成することができる。また、演出制御基板27に演出制御用CPU36とROM40等が実装されると共に、画像・音声制御用CPU37とVDP38やROM43等が実装されているため、1枚の基板27上に、従来の演出制御基板と画像・音声制御基板が一体化された状態となっており、基板の枚数を低減して、パチンコ遊技機1のコストダウンを図ることが可能となる。
なお、前記実施形態における遊技盤5等のパチンコ遊技機の形態、パチンコ遊技機1全体のブロック図、及び演出制御基板27のブロック図等は一例であって、例えば使用するCPU等の部品に応じて、適宜のブロック図を採用する等、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することができる。
本発明は、遊技盤に液晶表示器からなる図柄表示装置が配設されると共に各種装飾ランプを備えた全てのパチンコ遊技機に利用できる。
1・・・パチンコ遊技機、9・・・液晶表示器(図柄表示装置)、17・・・演出ボタン、25・・・主制御基板(主制御手段)、25a・・・主CPU、26・・・サブ制御基板、27・・・演出制御基板(演出制御手段)、28・・・払出制御基板、29・・・画像制御基板(画像制御手段)、30・・・ランプ制御基板(ランプ制御手段)、30a・・・ランプCPU、36・・・演出制御用CPU(演出制御手段)、37・・・画像・音声制御用CPU(画像制御手段)、38・・・VDP、39・・・音声チップ、C1、C2・・・演出準備コマンド、C3、C4・・・演出準備完了コマンド、C5、C6・・・演出開始コマンド、S1・・・VBLANK割り込み。

Claims (4)

  1. 遊技の進行を制御する主制御手段と、該主制御手段が一方向通信可能に接続され主制御手段から演出コマンドを受信して演出抽選処理を行い演出準備コマンドを送信可能な演出制御手段と、該演出制御手段と双方向通信可能に接続され演出制御手段から演出準備コマンドを受信した際に演出準備処理を行い図柄表示装置に所定の図柄を表示させる画像制御手段と、前記演出制御手段と双方向通信可能に接続され演出制御手段から演出準備コマンドを受信した際に演出準備処理を行い所定のランプを点灯させるランプ制御手段と、を備え、前記図柄表示装置の図柄が予め定められた配列で揃って停止したときに、大当たり状態が発生するパチンコ遊技機において、
    前記演出制御手段は、前記画像制御手段とランプ制御手段から演出準備完了コマンドを受信した際に、演出開始コマンドを画像制御手段とランプ制御手段にそれぞれ同時に送信し、前記画像制御手段とランプ制御手段は、演出制御手段から演出開始コマンドを受信した際に前記演出準備処理で処理した演出をそれぞれ開始することを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記主制御手段から一方向通信可能に接続され演出に関する信号を処理すると共にVDPが一方向通信可能に接続された演出制御用CPUと、前記VDPが双方向通信可能に接続され画像に関する信号を処理する画像制御用CPUとを備え、前記VDPの周期で前記演出制御用CPUと画像制御用CPUにVBLANK割り込みを同時に行うことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記演出制御用CPUは、VBLANK割り込みの数をカウントアップし、その数が予め設定した所定フレーム数となった際に、前記画像制御用CPUに所定のコマンドを送信することを特徴とする請求項2に記載のパチンコ遊技機。
  4. 前記演出コマンドが、特別図柄コマンドと遊技状態コマンドであり、前記演出抽選処理が、図柄抽選、モード系抽選であり、前記演出準備コマンドが、特別図柄コマンド、遊技状態コマンド、飾り図柄コマンド、モード系コマンド及び予告系コマンドであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
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