JP4381097B2 - パチンコ機 - Google Patents
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ここで、大当りになるか否かは、始動入賞口に遊技球が入賞したときのカウンタのカウント値が予め設定された大当り値に合致するか否かの大当り抽選により行われる。上記カウンタは、パチンコ機の電源ON時等、所定時から例えば0〜1079を繰り返しカウントするものであって、大当り値として0〜1079までの数値中、3種類の数値が設定されていると、360分の1の確率で大当りになる。
また、予め定められた条件を満たすことによって図柄の変動表示時間を短縮させて、図柄変動表示をはかどらせ、あるいは大当り抽選結果を早く表示させるようにした機種も多い。
図柄変動表示のための始動入賞球の個数の記憶値(図柄変動表示保留球数記憶値)には上限が定められている。この上限値を超え、始動入賞球が無効となる事態は、図柄の変動表示時間の短縮(以下、変動時間短縮と略称する。)、つまり図柄変動表示をはかどらせることによって避けることができる。これによれば、単位時間当りの大当り抽選回数が増えて、大当りを生じさせやすくするので、遊技者にとって望むところである。
例えば変動時間短縮は、実行開始後、100回の図柄変動表示が行われるまでその状態を継続し、図柄変動表示回数が100回に達すると通常変動時間状態に戻る。
そこで従来、上記残回数を表示器に表示し、その報知を行うパチンコ機が提案された(例えば、特許文献1参照)。
このため、残回数報知の演出制御を多数回、種々の内容で行う場合に、主制御装置は残回数表示用の制御装置に頻繁にデータや信号を出力しなければならず、主制御装置の負荷が増大し、またリソースの消費も増大することになった。
残回数報知の演出制御は、主制御装置が行うパチンコ機全体の統括制御からすれば重要度は高くなく、にも拘わらず残回数報知の演出制御のために負荷やリソースの消費が増大することは、より重要度の高い制御を行わせるときの障害にもなりかねず、従来、この点についての改善が要望されていた。
なお、特許文献1における役物用CPU301がパチンコ機全体を統括制御する主制御装置に相当することは、同特許文献1の明細書中、段落番号[0084]〜[0085]の記述や、図3中の符号107が付された構成部分からも明らかである。
したがって、確率変動状態等の残回数報知の演出制御に係る負担を主制御装置から解放でき、主制御装置は、そのリソースを確率変動状態等の残回数報知の演出制御よりも重要度の高い他の制御に割り当てることができ、また主制御装置における負荷を削減することができる。加えて、残回数報知の演出制御を多数回、様々な内容で行わせることができるようになり、娯楽性を一層高めることができる。
また、主制御装置における変化後の遊技状態、つまり確率変動状態等の終了後の遊技状態に対して、演出制御手段が独自に設定している遊技状態(確率変動状態等、特にその残回数状態)が一致していない場合にそれらの不一致を吸収し、図柄表示装置の演出表示に対して遊技者が抱く違和感を解消できる。
図1は、本発明によるパチンコ機の一実施形態の要部を示す正面図である。
この図において、1はパチンコ機の盤面であり、この盤面1上には円弧状にレール2が取り付けられており、このレール2の内側には、遊技領域3が形成されている。レール2は、図示しないハンドルの操作により発射された遊技球(図示せず)を盤面1の左側上部から遊技領域3へ送り込むように案内する。
盤面1上のレール2の内側の最下部には、入賞しなかった遊技球が入球するアウト口9が設けられ、更に、上記各部品4〜8やアウト口9を避けた適宜箇所には、多数の遊技釘10(一部のみ図示)が打ち込まれている。
盤面1は透明ガラス板(図示せず)により覆われ、遊技球の遊技領域3からの離脱が阻止される。
これら3つの表示領域LA,CA,RAには各々図柄L,C,Rが表示されるが、表示される図柄L,C,Rは変動可能であり、また、変動開始すると所定時間後に停止するようになされている。この表示図柄L,C,Rは、ここでは3つの表示領域LA,CA,RA共に0〜9までの数字であり、変動表示時にはこの数字0〜9が繰返し表示される。表示図柄L,C,Rの変動は、始動入賞口5への遊技球の入賞により、つまり後述始動入賞球センサによる始動入賞球の検出に応じて行われる大当り抽選と共に、又は抽選直後に開始される。
この図2に示すように、パチンコ機は、入賞球センサ21…、主制御装置22、演出制御装置23、図柄/音声制御装置24及びランプ制御装置25を備えている。また、大入賞口作動ソレノイド26及び賞球払出制御装置27等も備えている。
上記入賞球センサ21は、入賞球を検出するスイッチからなり、図1に示す盤面1に設けられた入賞口5〜7に一対一対応で設けられている。このうち21aは、始動入賞口5への入賞球を検出する始動入賞球センサである。
上記ROM22dには、CPU22bが読み込んで実行するパチンコ遊技のプログラム及びこのプログラムの実行時に必要なデータ等が格納されている。RAM22eは、上記プログラムの実行時の作業領域等に使用される。
CPU22bは、入賞球を検出すると、出力ポート22cを介して演出制御装置23や賞球払出制御装置27等に信号を出力し、あるいは大入賞口作動ソレノイド26を作動させ、入賞に対応した遊技処理を行う。
図柄/音声制御装置24は、演出制御装置23からの演出動作制御信号に基づき、種々の図柄(画像)を図柄表示装置4に表示させると共に、種々の効果音、合成音声をスピーカ等の音声出力装置24aから出力させる装置である。ランプ制御装置25は、演出制御装置23からの制御信号に基づき、図1に示す盤面1上の種々のランプ8,L1〜L4を点消灯させる装置である。
大入賞口作動ソレノイド26は、大当り動作時に作動して大入賞口6を開放させるソレノイドである。賞球払出制御装置27は、入賞に対応した賞球払出処理を行う装置である。
このような始動入賞球の数は、予め定められた個数、通常4個を上限としてメモリ、例えば主制御装置22のRAM22eに記憶され、記憶された1個の始動入賞球に係る図柄変動表示を終える毎に1個ずつ消化される(減じられる)。記憶された始動入賞球数(図柄変動表示保留球数記憶値)が消化され、4個未満となったときは、その時点から4個を上限として再び積算可能である。
上記保留球ランプL1〜L4は、このような図柄変動表示保留機能において、図柄変動表示保留球が現在いくつあるかを表示する。
すなわち確率変動機能は、予め定められた確率変動条件が充足されると、次回以降、所定回数、ここでは500回までの大当り抽選の際に大当りとする確率を、それまでの低い値(低確率)から高い値(高確率)に変動させる機能であり、主制御装置22はこのような確率変動機能を備える。
上記確率変動条件としては、図柄変動表示後の停止図柄が、大当りとされる特定図柄のうち特に定められた図柄(確率変動図柄)、例えば「1、1、1」、「3、3、3」又は「7、7、7」で停止すること等が設定される。
上記変動時間短縮条件としては、図柄変動表示後の停止図柄が、大当りとされる特定図柄のうち特に定められた図柄(変動時間短縮図柄)、例えば「5、5、5」又は「9、9、9」で停止することが設定される。保留球ランプL1〜L4が全て点灯したことを変動時間短縮条件として設定してもよい。
更に本発明において、演出制御装置23は、上述した基本的な演出制御を行う本体23aに加え、次に述べる残回数報知手段23bも備える。残回数報知手段23bは、主制御装置22から上記回数情報を1回受信することにより、上記確率変動又は変動時間短縮の残回数に係る複数種類の報知表示を、任意に設定された残回数カウント時点及び任意に設定された形態で図柄表示装置4に行わせる手段であり、演出制御装置23はこのような残回数報知手段23bも備えている。
すると、主制御装置22の変動時間短縮機能が作動し、遊技状態を、以後100回まで、図柄の変動表示時間を上記5秒から2.5秒に短縮させる変動時間短縮状態とする。
同時に、主制御装置22の回数情報出力手段22gは、上記変動時間短縮機能がその作動について設定した変動時間短縮をさせる回数情報、つまり、以後、100回まで図柄の変動表示時間を短縮させる旨の情報(基準残変動時間短縮回数コマンド)S4を1回だけ出力する。
この例では、残回数報知手段23bは、残回数の報知表示を残回数が100回(つまり回数情報S4の受信時)、90回、80回、…20回、10回、9回、8回、…1回とカウント(ダウンカウント)された時点に、図柄表示装置4に行わせる。
図柄表示装置4による残回数の報知表示例としては、「あと*回つづく」(*印には100〜2の数字が入る。)や、「これで最後」あるいは「あと1回」等のような残回数のメッセージ文を、任意に設定した字体、色彩、装飾あるいは動きを伴って表示する形態が挙げられる。
これにより遊技者は、今後続く図柄変動表示の変動時間短縮回数を、多くの機会に様々な形態で知ることができ、遊技者の便宜が図られると共に、娯楽性が一層高められる。また主制御装置22からは、このような変動時間短縮の残回数報知の演出制御に係る負担が除かれ、主制御装置22は、そのリソースを変動時間短縮の残回数報知の演出制御よりも重要度の高い他の制御に割り当てることができる。
図3は図2中から本発明の要部を抜き出して示すブロック図、図4は図3中の主制御装置22における動作を説明するためのフローチャート、図5は同じく演算制御装置23における動作を説明するためのフローチャートである。
ここでは、変動時間短縮の残回数報知を行う場合であって、変動時間短縮条件として大当り抽選結果が大当りであった(図柄変動表示後の停止図柄が大当りとされる図柄になった)場合が設定され、かつ、100回の図柄変動表示が行われるまで変動時間短縮を継続する場合について説明する。また、残回数報知は大当り動作の終了後に行われることとする。
ステップ403では、大当り動作が終了したか否かを判定し、終了していれば次ステップ404に進む。大当り動作が終了していなければステップ402に戻り、大当り動作終了までこれを繰り返す(ステップ403→402→403)。
ステップ404では、主制御装置22の変動時間短縮機能が作動する。そして、その回数情報出力手段22gが、変動時間短縮機能の作動について設定された変動時間短縮をさせる回数情報S4を演出制御装置23に1回だけ出力し、主制御装置22における残回数報知表示に関する処理を終了する。回数情報S4は、ここではこの大当り動作後、100回まで図柄の変動表示時間を短縮させる旨の情報である。
なお主制御装置22は、例えば高確率かつ変動時間短縮状態から単なる(変動時間短縮を伴わない)低確率状態に、あるいは低確率かつ変動時間短縮状態から単なる低確率状態に、というように遊技状態に変化があれば、演出制御装置23に変化後の状態を表す状態情報S5を出力する。少なくとも変動時間短縮状態や確率変動状態が主制御装置22において終了した場合には、主制御装置22からその終了後の遊技状態を表す状態情報S5が出力される。
また、主制御装置22の本体22f内の回数カウントダウン手段22hは、回数情報S4の出力後、変動時間短縮の残回数のカウント動作(100〜0までのダウンカウント動作)を開始する。この回数カウントダウン手段22hのダウンカウント動作は、主制御装置22において図柄変動表示コマンドが1回生成される毎に1回行われる。
ステップ502では、回数カウントダウン手段23dにおけるカウント値N1が、残回数報知手段23b中の報知時点情報記憶部23cに記憶された報知時点情報と一致するか否かを比較手段23eにより判定する。
上記報知時点情報記憶部23cには、残回数の報知表示を、残回数が何回になった時に行わせるかの情報が記憶されている。ここでは、残回数が100回〜10回までは10回おきに1回、9回から0回までは毎回、残回数報知表示が行われるように報知時点情報が設定、記憶されている。
回数カウントダウン手段23dは、主制御装置22の変動時間短縮機能の作動後、つまり回数情報S4受信後、変動時間短縮の残回数のカウント動作を開始するカウント手段である。この回数カウントダウン手段23dは、主制御装置22の回数カウントダウン手段22hのカウント動作と必ずしも同期させる必要はなく、独自のカウント動作が可能であるが、100から順序よく0までダウンカウントすることは主制御装置22の回数カウントダウン手段22hと同様である。回数カウントダウン手段23dのダウンカウント動作は、演算制御装置23における独自の図柄変動表示コマンドが1回生成される毎に1回行われる。
なお、実際の変動時間短縮の残回数報知表示は、その図柄変動表示コマンドによる図柄変動表示の終了時に行われる。
ステップ502で一致しないと判定された場合には、ステップ504において、回数カウントダウン手段23dにおけるカウント値N1が0であるか否かを判定する。0でなければステップ502に戻り、0であれば次ステップ505に進む。
すなわち演算制御装置23は、ステップ501において1回、回数情報S4を受信するだけで、ステップ502〜504において残回数報知表示が行われる。具体的には、残回数が100回〜10回までは10回おきに1回、9回から0回までは毎回、残回数報知表示が行われる。また残回数報知表示は、演算制御装置23において残回数に応じて任意に設定された形態で行われる。
遊技状態が変化しているか否かの判定は、主制御装置22からの状態情報S5の変化を監視する状態情報監視手段23f及び判定手段23gが行う。
ここで状態情報監視手段23fは、ステップ501における回数情報S4受信時の遊技状態を状態情報S5を記憶すると共に、その後の状態情報S5も記憶し、記憶された回数情報S4受信時の状態情報S5と最新の状態情報S5が一致するか否か(状態変化があったか否か)の信号を出力する。
判定手段23gは、回数カウントダウン手段23dにおけるカウント値N1=0を比較手段23eを介して受けると共に、状態情報監視手段23fからの状態変化があったか否かの信号を受け、ステップ505における判定を行う。
ステップ505において遊技状態が変化していないと判定された場合には、ステップ506で適宜の報知表示コマンド、ここでは変動時間短縮状態の継続演出コマンドS12を図柄表示装置4に送る(ステップ506)。そして現在の遊技状態、つまり変動時間短縮状態が継続する旨の「まだまだつづく」等のメッセージ文を図柄表示装置4に表示させる。このステップ506の処理は、ステップ505における判定結果がYesとなるまで連続して、又は間欠的に継続し(継続ルーチンは図示省略)、Yesとなれば直ちに残回数報知表示制御の停止処理を行い(ステップ507)、残回数報知表示処理を終了する。
また上述実施形態では、残回数報知を図柄表示装置4でのみ行う場合について述べたが、これに加えて又はこれに代えて音声出力装置24aで行うようにしてもよい。音声出力装置24aで行う場合には報知内容は音声によるものとなり、残回数は合成音声で報知される。
主制御装置22及び演出制御装置23相互間、あるいは演出制御装置23及び図柄/音声制御装置24相互間の情報,コマンド等の信号ラインの本数は、図3に示す例に限定されることはない。図3においては、説明の便宜上、各々2本描いたが、この本数以外でもよいことは勿論である。
Claims (1)
- 始動入賞口に遊技球が入賞することにより、予め定められた確率で大当りとする大当り抽選を行い、図柄表示装置に図柄を変動表示させ、所定時間後に前記図柄の変動表示を停止させ、パチンコ機各部をその停止させた図柄に応じた遊技状態に制御する主制御装置を備え、
該主制御装置は、予め定められた確率変動条件が充足されると次回以降、所定回数までの上記大当り抽選について大当りとなる確率を高い値に変動させる確率変動機能、又は予め定められた変動表示時間短縮条件が充足されると次回以降、所定回数までの上記大当り抽選に基づき行われる図柄の変動表示の時間を短縮させる変動表示時間短縮機能を備えたパチンコ機において、
前記主制御装置と前記図柄表示装置との間に演出制御手段を備え、
前記主制御装置は、前記確率変動機能又は変動表示時間短縮機能の作動時に、それらの機能がその作動について設定した確率変動又は変動表示時間短縮をさせる回数情報を1回出力する回数情報出力手段を備え、
前記演出制御手段は、前記主制御装置からの前記回数情報を受信することにより、前記確率変動又は変動表示時間短縮の残回数に係る複数種類の報知を、任意に設定された残回数カウント時点及び内容で前記図柄表示装置又は該演出制御手段で制御可能な音声出力装置に行わせる残回数報知手段を備え、
該残回数報知手段は、
前記残回数カウントが0となったときに、前記主制御装置における遊技状態について、前記回数情報の受信時と現時点との間で変化があるか否かを判定し、
変化があれば前記図柄表示装置又は音声出力装置が行う残回数に係る報知を終了させ、
変化がなければ前記確率変動機能又は変動表示時間短縮機能の作動状態が継続する旨の報知を、前記残回数に係る報知とは相違させて前記図柄表示装置又は音声出力装置に行わせる判定手段を備えることを特徴とするパチンコ機。
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