以下、本発明をパチンコ遊技機に適用した一実施形態を、図1〜図20に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10(以下、単に、遊技機10という。)では、遊技板11の前面に、ガイドレール12で囲まれた略円形の遊技領域R1が設けられている。
また、遊技板11の前面は、遊技機10の前面に開閉可能に取り付けられた前面枠10Zにて覆われ、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して遊技領域R1の全体が視認可能となっている。ガラス窓10Wの周囲には、装飾ランプ22が設けられ、ガラス窓10Wの上方の両側には、スピーカ25,25が備えられている。また、ガラス窓10Wより下方には、上皿26及び下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右端部には操作ノブ28が設けられている。そして、操作ノブ28を回動操作すると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。
上皿26の上部には、遊技者が押し下げ可能な操作ボタン29が備えられている。また、図示はしないが、操作ボタン29の側方には、上下左右に操作可能な十字キーが設けられている。
遊技板11のうち遊技領域R1の中央には、異形の遊技板表示窓11Hが貫通形成されており、その遊技板表示窓11Hに遊技板11の裏面側から液晶表示装置30が対向している。液晶表示装置30は、液晶モジュール(例えば、TFT−LCDモジュール)で構成され、その表示画面30G(本発明の「表示部」に相当する。)が、遊技板11の奥側に配置されている。後に詳説するように、表示画面30Gでは、遊技に関する演出が表示される。
遊技板11の前面中央には、表示画面30Gを囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技板11の前面側から遊技板表示窓11Hに嵌め込まれ、遊技板表示窓11Hの内側に張り出すと共に、遊技板11の前面から突出している。そして、遊技領域R1を流下する遊技球が、表示装飾枠23の外側を通過して表示装飾枠23の内側に進入しないように構成されている。
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、第1と第2の始動入賞口14A,14Bが、上下に間隔を開けて並べて設けられている。第1の始動入賞口14Aの右側には、大入賞口15が備えられ、その大入賞口15のさらに右側には、サイド入賞口21が設けられている。また、第1の始動入賞口14Aの左側には、ガイドレール12に沿って一般入賞口20が複数設けられている。各入賞口14A,14B,15,20の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域R1の下端に配置されたアウト口16に全て取り込まれる。
表示装飾枠23の右側には、始動ゲート18が設けられている。また、表示装飾枠23の左下方には、風車19が設けられている。なお、図示しないが、遊技領域R1には多数の障害釘が植設されている。
次に所要の各部位についてさらに詳説する。一般入賞口20及びサイド入賞口21は、所謂、ポケット構造をなして、遊技板11の前面から突出した部材上面に開放しており、遊技球が丁度1つ入球可能な大きさで上方に開口している。そして、一般入賞口20又はサイド入賞口21に遊技球が入ると、例えば、4個の遊技球が賞球として上皿26に払い出される。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄当否判定が行われ、普通図柄表示装置18X(図7参照)にて普通図柄が変動表示後に停止表示される。
普通図柄表示装置18Xの変動表示中に始動ゲート18を遊技球が通過した場合、その通過に起因した普通図柄表示装置18Xの変動表示は、最大で4回分まで保留記憶され、普通図柄表示装置18Xの変動表示が終了すると、その保留記憶に基づいて再び普通図柄表示装置18Xが変動表示される。なお、普通図柄の変動表示の保留記憶数は、普通図柄保留表示部(図示せず)にて表示される。
第1の始動入賞口14Aは、一般入賞口20やサイド入賞口21と同様に、ポケット構造になっていて、遊技球が1つずつ入ることが可能な大きさで上方に開口している。また、第2の始動入賞口14Bは、遊技球が1つずつ入ることが可能な大きさで前方に開口し、通常は、回動扉14Tにて前方が閉塞されることで、遊技球の入球が規制されている。回動扉14Tは、上述した普通図柄当否判定の結果が当たりとなったときに、所定時間だけ前側に倒される。このとき、回動扉14Tは、第2の始動入賞口14Bの側方から流下してきた遊技球を上面で受け止めて、第2の始動入賞口14Bへと誘導可能となる。なお、各始動入賞口14A,14Bに入った遊技球は、遊技板11に設けた図示しない貫通孔を通って、遊技板11の裏側に回収される。
各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球すると、例えば、4個の遊技球が賞球として上皿26に払い出されると共に、特別図柄当否判定が行われる。即ち、本実施形態では、各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球することで、特別図柄に関する当否判定権が発生する。特別図柄当否判定の判定結果は、特別図柄表示装置14X(図7参照)に表示され、表示画面30Gに、その判定結果に関連した判定演出が表示される。そして、判定結果が当りの場合には、判定演出の終了後、大当り遊技状態となって大当り遊技が実行される。これに対し、判定結果が外れの場合には、大当り遊技状態ではない通常遊技状態が続く。このように、遊技機10では、当否判定権の発生から特別図柄当否判定の判定結果が表示されるまでの当否判定遊技が複数回行われる。
なお、当否判定遊技の最中又は大当り遊技の最中に始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞した場合、その入賞に起因した当否判定権は、最大で4回分まで保留記憶され、入賞時に実行中の当否判定遊技が終了するか又は大当り遊技が終了すると、その保留記憶に基づいて再び、次の当否判定遊技が行われる。なお、当否判定権の保留記憶数は、例えば、表示画面30G内の特別図柄保留表示部(図示せず)にて表示される。
大入賞口15は、横長矩形に形成されて、常には、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、大当り遊技が行われると、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒されて大入賞口15が開放し、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1回の大当り遊技は、所定回数のラウンドが実行されるまで継続する。また、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が所定時間(例えば、29秒)に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が所定個数(例えば10個)入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。大入賞口15の内部には、入賞センサ(図示せず)が設けられており、入賞球数をカウントする。なお、大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき15個の遊技球が賞球として上皿26に払い出される。
なお、本実施形態では、大当り遊技には、大当り遊技の終了後に、普通図柄に関する当否判定と、特別図柄に関する当否判定とが共に、通常遊技状態よりも当りとなりやすい時短付き確変状態(以下、単に「確変状態」という。)に突入する確変付き大当り遊技と、通常遊技状態に戻る通常の大当り遊技の2種類が設けられている。確変状態は、確変付きの大当り遊技の終了後、予め定められたセット回数だけ大当り遊技が実行されるまで継続し、セット回数分の大当り遊技が実行されると終了する。即ち、本実施形態では、通常遊技状態で確変付きの大当り遊技に当選すると、大当りがセット回数だけ連チャンするようになっている。なお、以下では、通常遊技状態から確変付きの大当たり遊技を、適宜、「初回初当り」と呼ぶことにする。
表示画面30Gには、上述したように、特別図柄当否判定に関連した判定演出が行われる。具体的には、表示画面30Gの中央部には、通常、3つの特別図柄が横並びに停止表示されている。これら各特別図柄は、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄ごと、所定の種類のものが停止表示されている。そして、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞したこと条件として、これら3つの特別図柄が、変動表示(例えば、上下方向にスクロール表示)され、所定時間後に停止表示される。そして、停止した特別図柄32A〜32Cの組合せにより、特別図柄当否判定の結果を表示するようになっていて、例えば、特別図柄が全て同じ図柄(ゾロ目)の場合に、当りであることを示し、ゾロ目以外の組み合わせの場合に、外れであることを示すようになっている。
また、当否判定権の保留がない状態で、特別図柄当否判定の判定結果が報知されてから(即ち、当否判定遊技が終了してから)、予め設定された規定時間(例えば、20秒)、第1と第2の始動入賞口14A,14Bの何れにも遊技球が入球しない(即ち、当否判定権が発生しない)という客待ち条件が成立すると、表示画面30Gに客待ち画像が表示される。客待ち画像は、再生時間が一定のデモ画像であって、第1と第2の始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球して、当否判定遊技が再開されるまで、繰り返し表示される。
ところで、本実施形態では、通常遊技状態から確変付きの大当り遊技に当選して、確変状態になると、表示画面30Gに、演出時間が一定の単位演出が繰り返されるループ演出と、演出時間が単位演出よりも長い長期単位演出が繰り返される長期ループ演出との何れかが表示される。詳細には、本実施形態では、確変状態として、A〜Cモードの3つのモードが設けられ、AモードとBモードでは、ループ演出が表示され、Cモードでは、長期ループ演出が表示される。これらループ演出及び長期ループ演出は、確変状態中にのみ表示され、確変状態が終了すると、表示されなくなる。
より詳細には、AモードとBモードとでは、ループ演出における単位演出の演出時間が異なっていて、例えば、Aモードでは、30秒、Bモードでは、50秒となっている。また、Cモードでの長期単位演出の演出時間は、例えば、150秒となっている。なお、以下では、Aモード及びBモードにおけるループ演出をそれぞれ、Aモードシナリオ演出、Bモードシナリオ演出と、Cモードにおける長期ループ演出をCモードシナリオ演出と、適宜呼ぶことにする。
ここで、ループ演出の表示中に客待ち条件が成立したときに、すぐに、客待ち画像が表示されると、遊技者に違和感を与えるという問題が起こり得る。このような問題を抑制するために、本実施形態では、客待ち画像の表示を開始するタイミングに工夫が施されている。
即ち、図2に示すように、ループ演出の表示中に客待ち条件が成立すると、その客待ち条件が成立すると、その客待ち条件が成立したときに表示中の単位演出が終了するまで、客待ち画像の表示を遅らせる。このように、本実施形態では、ループ演出において演出の節目となる単位演出の終了時に、表示画面30Gの表示が客待ち画像に切り替わるので、遊技者に違和感を与えることが抑制される。また、ループ演出の開始からすぐに客待ち条件が成立した場合であっても、ループ演出において繰り返し表示される単位演出の全体を遊技者に見せることが可能となる。
Aモード又はBモードで、客待ち画像が表示されているときに、当否判定権が発生すると、ループ演出が再び表示される。このときのループ演出では、Z3に示すように、1番目に表示される単位演出が始めから表示される。
ここで、客待ち画像の表示を遅らせているときに、始動入賞口14A,14Bの何れかに遊技球が入球して当否判定権が発生すると、客待ち条件が成立したときに表示中の単位演出が終了しても、ループ演出が続けて表示される(図4参照)。即ち、客待ち条件が成立しても、客待ち画像が表示されるまでに当否判定権が発生した場合には、客待ち画像は表示されないようになっている。これにより、当否判定権が発生したにも拘わらず、客待ち画像が表示されるといった不整合の発生が抑制される。
ところで、長期ループ演出が表示されている場合も、ループ演出の場合と同様にして、客待ち画像の表示を遅らせると、上述したように、長期単位演出の演出時間は、単位演出の演出時間と比較して、非常に長くなっているため、客待ち条件が成立したときに表示されている長期単位演出が終了するまでに、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球して次の当否判定権が発生する可能性が高く、長期ループ演出の実行中は、客待ち画像が全く表示されないという問題が起こり得る。このような問題の発生を抑制するため、本実施形態では、図5に示すように、長期ループ演出の表示中に客待ち条件が成立した場合には、すぐに、客待ち画像が表示されるようになっている。
なお、Aモード及びBモードのときと同様に、Cモードで客待ち画像が表示されているときにも、当否判定権が発生すると、長期ループ演出(Cモードシナリオ演出)が再び表示されるが、再表示されるときの長期ループ演出では、1番目に表示される長期単位演出が始めから表示されるわけではない。具体的には、図6に示すように、Cモードでは、長期ループ演出の途中で客待ち画像が表示されても、長期ループ演出用のタイマが作動し続け、長期ループ演出が再表示される場合には、そのタイマに従って演出が表示される。従って、長期ループ演出が再表示されるときには、客待ち画像が表示されていた時間だけスキップさせて表示される。このため、長期単位演出の途中から表示され得る。
上記した遊技機10の動作を実現するため、遊技機10には、各種基板が備えられ、それら基板が情報の処理を実行する。以下、各基板及びその情報処理の詳細について説明する。
図7には、遊技機10の電気的な構成が示されている。同図に示すように、符号50は、主制御回路50であって、CPU51AとRAM51B及びROM51C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータとサブ制御回路52を結ぶ入出力回路と、大入賞口15等が接続された中継回路57及び払出制御回路58等を結ぶ入出力回路とを備え、遊技に関わる主制御を行う。CPU51Aは、当否判定部、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、特別図柄当りや普通図柄当りに関する乱数等も生成し、制御信号をサブ制御回路52等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM51Bは、特別図柄用保留球数及び普通図柄用保留球数の記憶領域、CPU51Aで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU51Aの作業領域を備える。ROM51Cには、後述する主制御回路メインプログラムPG1(図8参照)や制御データ、特別図柄及び普通図柄の変動表示に関する図柄変動データ等が書き込まれている他、特別図柄当り及び普通図柄当りの判定値等が書き込まれている。
サブ制御回路52は、主制御回路50と同様に、CPU52AとRAM52B、ROM52C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータと主制御回路50を結ぶ入出力回路と、表示制御回路54、音声制御回路55及びランプ制御回路56等を結ぶ入出力回路を備えている。CPU52Aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、制御信号を表示制御回路54及びランプ制御回路56、音声制御回路55等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM52Bは、各種データの記憶領域とCPU52Aによる作業領域を有している。ROM52Cには、後述するサブ制御回路メインプログラムPG2(図10参照)、特別図柄の変動パターンテーブル、判定演出、確変状態におけるA〜Cモードシナリオ演出のデータ等が記憶されている。
表示制御回路54は、サブ制御回路52からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画面30Gで表示する表示画像(特別図柄、背景画像、キャラクター画像、文字画像、演出画像、客待ち画像等)のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、入出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示画面30Gに出力される。
ランプ制御回路56は、サブ制御回路52と接続され、サブ制御回路52から出力された装飾ランプ22等の電飾制御を行うための制御信号を中継するための回路である。
音声制御回路55は、サブ制御回路52から出力される制御信号に基づき、スピーカ25,25から発生されるBGMや演出時の音声の選択を行い、音声を制御する。
なお、各制御回路50,52,54〜58は、電源基板60からの電源供給を受けて作動する。
上記した本実施形態の遊技機10の動作を実現するため、主制御回路50、サブ制御回路52等は、前記した主制御回路メインプログラムPG1、サブ制御回路メインプログラムPG2等を実行して、情報を処理している。以下、主制御回路50及びサブ制御回路52における情報処理について説明する。
主制御回路50に備えたワンチップマイコンは、遊技機10の電源をオンすると、ROM51Cから図8に示した主制御回路メインプログラムPG1を取り出してランする。同図に示すように、主制御回路メインプログラムPG1がランされると、まずスタックの設定、定数設定、CPU51Aの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等を行う初期設定が行われる(S1)。なお、初期設定(S1)は、主制御回路メインプログラムPG1が、電源オン後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
図8に示すように、初期設定(S1)に次いで、後述する主制御回路割り込み処理(S5)が実行されるまでの残余時間には、以下のステップS2〜S4の各処理がループして行われる。具体的には、まず、割り込みが禁止され(S2)、タイマ割り込みが入って来ても割り込み許可となるまで割り込み処理を行わないようにさせる。続いて、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行される。この処理(S3)では、大当り判定等に用いられる乱数カウンタが更新され、更新されたカウンタ値は主制御回路50のRAM51Bの記憶領域に逐一記憶される。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が終了すると、割り込みが許可され(S4)、主制御回路割り込み処理(S5)が実行可能となる。
主制御回路割り込み処理(S5)は、CPU51Aに割り込みパルスが入力すると、例えば、4msec周期で繰り返して実行される。そして、主制御回路割り込み処理(S5)が終了してから、次に主制御回路割り込み処理(S5)が開始されるまでの残余処理期間中に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタ値の更新処理が複数回に亘って繰り返し実行される。また、割り込み禁止状態のときにCPU51Aに割り込みパルスが入力した場合は、主制御回路割り込み処理(S5)はすぐには開始されず、割り込み許可(S4)がされてから開始される。
次に、主制御回路割り込み処理(S5)について説明する。図9に示すように、主制御回路割り込み処理(S5)では、まず、出力処理(S10)が行われる。出力処理(S10)では、以下説明する各処理により主制御回路50の出力バッファに記憶された各コマンド(制御信号)等が、サブ制御回路52へ出力される。ここで出力されるコマンド(制御信号)には、変動パターンコマンド等が挙げられる。
出力処理(S10)に次いで、入力処理(S11)が行われる。入力処理(S11)では、主に遊技機10に取り付けられている各種センサ(例えば、普通図柄始動スイッチ、始動口センサ、その他センサ、スイッチ類等)が検知した場合の信号入力が行なわれる。続いて行われる動作タイマ減算処理(S12)では、動作タイマを減算する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S13)は、上記した主制御回路メインプログラムPG1のループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。即ち、乱数カウンタの更新処理は、主制御回路割り込み処理(S5)の実行期間と、その残余処理期間(主制御回路割り込み処理(S5)の終了後、次の主制御回路割り込み処理(S5)が開始されるまでの期間)の両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S13)に次いで、入賞検出処理(S15)が実行される。入賞検出処理(S15)では、始動入賞口14A,14Bに遊技球に入賞したかどうかを判断して、入賞した場合には、特別図柄保留球数を適宜更新する。
入賞検出処理(S15)が終了すると、普通動作処理(S16)が行われる。主制御回路50は、この処理(S16)によって、普通図柄当りの判定や普通図柄表示装置18X(図7参照)での普通図柄の変動及び停止表示、普通図柄当りに基づく始動入賞口14Bにおける回動扉14Tの開閉を、サブ制御回路52を介さずに直接制御して、普通図柄当りに関する処理を行う。
普通動作処理(S16)に次いで行われる特別動作処理(S17)は、特別図柄表示装置14X(図7参照)の表示状態を直接制御する一方、サブ制御回路52を介して表示画面30G、装飾ランプ22、スピーカ25等を間接的に制御する。
特別動作処理(S17)が終了すると、保留球数処理(S18)と、本発明に深く関連しないその他の処理(S19)とを実行して、主制御回路割り込み処理(S5)から抜ける。そして、図8に示したように、次にCPU51Aに割り込みパルスが入力するまで、ステップS2〜ステップS4の処理が繰り返し実行され、割り込みパルスの入力を起因(約4msec後)に、再度、主制御回路割り込み処理(S5)が実行される。すると、上述の如く、前回、主制御回路割り込み処理(S5)が実行されたときにRAM51Bの出力バッファにセットされた制御データが、次に実行された主制御回路割り込み処理(S5)の出力処理(S10)において出力される。以上が、主制御回路50が実行する主制御回路メインプログラムPG1についての説明である。
次に、サブ制御回路52が実行するサブ制御回路メインプログラムPG2の処理について説明する。図10に示すように、サブ制御回路メインプログラムPG2では、まず、CPU初期化処理(S20)が行われ、スタックの設定、定数設定、CPU52Aの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントロー(図7参照)に電源をオンすると、電源基板60から電源断信号がサブ制御回路52に送信される。この電源断信号が送信されたときに、RAM52Bのバックアップデータの内容が正常かどうか判断する(S21)。正常であれば(S21でyes)、ステップS23へ進み、RAM52Bの内容が正常でなければ(S21でno)、RAM52Bを初期化し、各種フラグ及びカウンタ値がリセットされ(S22)、ステップS23へ進む。ステップS23では、ウォッチドッグタイマカウンタが初期化される(S23)。なお、これらステップS20〜S23は、サブ制御回路メインプログラムPG2が、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS20〜S23によって初期設定が終了すると、割込みが禁止され(S24)、乱数シード更新処理(S25)が実行される。この処理(S25)では、表示画面30Gで行われる演出を、複数の演出候補の中から選択する際に必要な乱数値が更新される。なお、この乱数値によって、上述の図柄変動演出及び特殊演出の内容が決定される。
次いで、表示制御回路54、音声制御回路55、ランプ制御回路56(図7参照)に各種コマンドを送信するコマンド送信処理(S26)を実行し、ウォッチドッグタイマカウンタの初期化(S27)、割込み許可(S28)を行う。そして、これら処理(S24〜S28)を無限ループで繰り返す。
サブ制御回路メインプログラムPG2では、上述したステップS24〜S28の無限ループに対して、受信割り込み処理(S29)、2msタイマ割込み処理(S30)、10msタイマ割込み処理(S31)が割り込んで実行される。サブ制御回路52が主制御回路50からストローブ信号を受けると、他の割込み処理(S30,S31)に優先して受信割込み処理(S29)が実行される。また、2msタイマ割込み処理(S30)は、10msタイマ割込み処理(S31)より優先して実行され、10msタイマ割込み処理(S31)は、2msタイマ割り込み処理(S30)間の残余時間に割り込んで実行される。
図11に示すように、受信割込み処理(S29)では、まず、ストローブ信号をチェックし(S291)、ストローブ信号がONでなければ(S291でNo)、そのままこの処理(S29)を抜ける。ストローブ信号がONであれば(S291でYes)、主制御回路50からサブ制御回路52に送信された制御信号(変動態様や特別図柄当否判定に関するデータ、コマンド等)を取り込み、RAM52Bに格納する(S292)。
2msタイマ割り込み処理(S30)は、サブ制御回路52に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する。図12に示すように、この処理(S30)では、ランプデータ出力処理(S301)、入力処理(S302)、駆動出力処理(S303)、ウォッチドッグタイマ処理(S304)を行う。
ランプデータ出力処理(S301)では、後で詳説する10msタイマ割り込み処理(S31)で作成したランプデータの出力を行う。入力処理(S302)では、10msタイマ割込み処理(S31)でスイッチ状態に基づく処理を実行するためのスイッチデータを作成して、そのスイッチデータをRAM52Bに入力する。駆動出力処理(S303)では、図示しない駆動役物等を駆動するための駆動用データを作成し、その出力を行う。ウォッチドッグタイマ処理(S304)では、ウォッチドッグタイマをリセットする。
10msタイマ割込み処理(S31)は、サブ制御回路52に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する。図13に示すように、10msタイマ割込み処理(S31)では、まず、スイッチ状態取得処理(S41)を行う。スイッチ状態取得処理(S41)では、2msタイマ割込み処理(S30)で作成したスイッチデータを10msタイマ割込み処理用のスイッチデータとして格納する。
10msタイマ割り込み処理(S31)では、スイッチ状態取得処理(S41)が終了すると、メインコマンド解析処理(S44)が実行される。この処理(S44)では、上述の受信割込み処理(S29)(図11参照)で受信したコマンドの解析処理及び動作設定を行う。
具体的には、図14に示すように、メインコマンド解析処理(S44)では、まず、受信したコマンドが客待ち待機に関するコマンドであるか否かを判断する(S51)。客待ち待機に関するコマンドである場合(S51でYes)には、客待ち処理(S52)を実行して、この処理(S44)を抜ける。
図15に示すように、客待ち処理(S52)では、まず、確変中であるか否かを判断し(S521)、確変中でない場合(S521でNo)には、客待ちシナリオをセット(S524)してから、客待ちフラグをONにセット(S523)して、この処理(S52)を抜ける。また、確変中である場合(S521でYes)には、確変中のモードがCモードであるか否かを判断する(S522)。そして、Cモードである場合(S522でYes)には、上述と同様に、客待ちシナリオをセット(S524)してから、客待ちフラグをONにセット(S523)して、この処理(S52)を抜ける。一方、Cモードでない場合、即ち、Aモード又はBモードである場合(S522でNo)には、客待ちフラグをONにセット(523)して、この処理(S52)を抜ける。このように、Aモード又はBモードの場合には、客待ち処理(S52)を実行中に、客待ちフラグがONされるものの客待ちシナリオはセットされず、表示画面30Gに客待ち画像は表示されない。
図14に示すように、メインコマンド解析処理(S44)では、受信したコマンドが客待ちに関するコマンドでない場合(S51でNo)、そのコマンドが遊技状態の指定に関するコマンドであるか否かを判断する(S53)。遊技状態の指定に関するコマンドである場合(S53でYes)には、状態指定処理(S54)を実行して、この処理(S44)を抜ける。
受信したコマンドが遊技状態の指定に関するコマンドでない場合(S53でNo)には、変動パターンに関するコマンドであるか否かを判断する(S55)。変動パターンに関するコマンドである場合(S55でYes)には、変動処理(S56)を実行して、この処理(S44)を抜ける。
図16に示すように、変動処理(S56)では、まず、状態指定フラグが低確率状態のフラグであるか否かを判断する(S71)。そして、低確率状態のフラグである場合(S71でYes)には、受信した変動コマンドに従って、予告抽選やコマンドの設定、送信等の処理(S72)、シナリオコマンドの設定(S73)を行って、この処理(S56)を抜ける。状態指定フラグが低確率状態のフラグでない場合(S71でNo)には、高確率/時短あり状態のフラグであるか否かを判断し(S74)、高確率/時短あり状態のフラグでない場合(S74でNo)には、この処理(S56)を抜ける。一方、高確率/時短あり状態のフラグである場合(S74でYes)には、第2の始動入賞口14Bへの入賞に起因した変動コマンドであるか否かを判断する(S75)。そして、ステップS75でYesの場合には、次述する確変変動処理(S76)を実行してから、この処理(S56)を抜け、ステップS75でNoの場合には、そのまま、この処理(S56)を抜ける。
図17に示すように、確変変動処理(S76)では、まず、客待ちフラグがONでかつ客待ち状態であるか否か、即ち、表示画面30Gに客待ち画像を表示中であるか否かを判断する(S761)。客待ち画像を表示中でない場合(S761でNo)には、客待ちフラグをOFFに設定(S765)して、この処理(S76)を抜ける。
客待ち画像を表示中である場合(S761でYes)には、確変中のモードがAモードであるか否かを判断し(S762)、Aモードである場合(S762でYes)には、Aモードシナリオを設定し(S763)、シナリオタイマをAモードシナリオの演出時間(30秒)に対応した値にセット(S764)する。そして、客待ちフラグをOFFに設定(S765)してから、この処理(S76)を抜ける。Aモードでない場合(S762でNo)には、Bモードであるか否かを判断し(S766)、Bモードである場合(S766でYes)には、Aモードのときと同様に、Bモードシナリオの設定(S767)、シナリオタイマのセット(S768)を行い、客待ちフラグをOFFに設定(S765)してから、この処理(S76)を抜ける。なお、ステップS768では、シナリオタイマは、Bモードシナリオの演出時間(50秒)に対応した値にセットされる。
一方、確変中のモードがAモードでもBモードでもない場合(S762でNo、S766でNo)には、Cモードであるか否かを判断し(S769)、Cモードでなければ(S769でNo)、客待ちフラグをOFFに設定(S765)してから、この処理(S76)を抜ける。Cモードである場合(S769)には、Cモードシナリオ用の処理(S770)を実行してから、客待ちフラグをOFFに設定(S765)し、この処理(S76)を抜ける。具体的には、ステップS770では、図6で説明したように、Cモードシナリオ演出を客待ち画像が表示されていた時間だけスキップさせて表示する処理をおこなう。
図14に示すように、メインコマンド解析処理(S44)では、受信したコマンドが変動パターンに関するコマンドでない場合(S55でNo)、そのコマンドが大当り遊技のオープニングに関するコマンドであるか否かを判断する(S57)。大当り遊技のオープニングに関するコマンドである場合(S57でYes)には、オープニング処理(S58)を実行して、この処理(S54)を抜ける。
受信したコマンドが大当り遊技のオープニングに関するコマンドでない場合(S57でNo)には、大当り遊技のラウンドに関するコマンドであるか否かを判断する(S59)。ラウンドに関するコマンドである場合(S59でYes)には、ラウンド処理(S60)を実行して、この処理(S44)を抜ける。
図18に示すように、ラウンド処理(S60)では、まず、受信したコマンドが初回初当りでのラウンドに関するコマンドであるか否かを判断し(S601)、初回初当り(通常遊技状態から確変付き大当り遊技となる当り)でのラウンドに関するコマンドでない場合(S601でNo)には、この処理(S60)を抜ける。
一方、初回初当たりでのラウンドに関するコマンドである場合(S601でYes)には、初回初当りのラウンド演出を設定し(S602)、その大当り遊技後に突入する確変状態におけるモードの選択(S603)を行う。なお、モードの選択は、ランダムに行われてもよいし、遊技者に任意に選択させてもよい。
モードの選択(S603)が終了すると、次いで、選択されたモードがAモードであるか否かを判断し(S604)、Aモードである場合(S604でYes)には、確変中に表示画面30Gに表示させる演出をAモードシナリオにセットすると共に、Aモードシナリオの演出時間(30000ms)にシナリオタイマをセットして(S605)この処理(S60)を抜ける。選択されたモードがAモードでない場合(S604でNo)には、Bモードであるか否かを判断する(S606)。そして、Bモードである場合(S606でYes)には、確変中に表示画面30Gに表示させる演出をBモードシナリオにセットすると共に、Bモードシナリオの演出時間(50000ms)にシナリオタイマをセットして(S607)、この処理(S60)を抜ける。選択されたモードがBモードでもない場合(S606でNo)には、確変中に表示画面30Gに表示させる演出をCモードシナリオにセットすると共に、Cモードシナリオの演出時間(150000ms)にシナリオタイマをセットして(S608)この処理(S60)を抜ける。
図14に示すように、メインコマンド解析処理(S44)では、受信したコマンドがラウンドに関するコマンドでない場合(S59でNo)、そのコマンドが、大当り遊技のセット回数に関するコマンドであるか否かを判断する(S61)。セット回数に関するコマンドである場合(S61でYes)には、セット回数を設定(S62)して、この処理(S54)を抜ける。
受信したコマンドがセット回数に関するコマンドでない場合(S61でNo)には、賞球に関するコマンドであるか否かを判断する(S63)。賞球に関するコマンドである場合(S64でYes)には、賞球コマンド処理(S60)を実行して、この処理(S44)を抜ける。賞球に関するコマンドでない場合(S65でNo)には、その他の処理範囲内のコマンドであるか否かを判断し(S65)、処理範囲内のコマンドである場合(S65でYes)には、受信したコマンドに合わせて抽選やコマンドのセット等(S66)を実行してから、この処理(S44)を抜ける。処理範囲内のコマンドでない場合(S65でNo)には、そのまま、この処理(S44)を抜ける。
以上が、メインコマンド解析処理(S44)に関する説明である。図14に示すように、10msタイマ割込み処理(S31)では、メインコマンド解析処理(S44)が終了すると、メインシナリオ制御処理(S45)を実行する。
図19に示すように、メインシナリオ制御処理(S45)では、まず、現在実行中の演出の残り時間の指標であるタイマを1減算する(S82)。なお、ここで、メインシナリオ制御処理は、10msタイマ割り込み処理(S31)の一部として実行されるので、タイマは10m毎に1減算される。
Sステップ82でタイマが減算されると、次いで、減算後のタイマが0であるか否かを判断する(SS83)。減算後のタイマが0でない場合(S83でNo)には、この処理(S45)を抜ける。一方、減算後のタイマが0である場合(S83でYes)には、シナリオ処理(S84)を実行してから、この処理(S45)を抜ける。
図20に示すように、シナリオ処理(S84)では、まず、確変中であるか否かを判断し(S841)、確変中でない場合(S841でNo)には、シナリオに従って演出コマンドの設定、送信(S848)を行ってから、この処理(S84)を抜ける。一方、確変中である場合(S841でYes)には、客待ちフラグがONであるか否かを判断する(S842)。そして、客待ちフラグがONである場合(S842でYes)には、客待ちシナリオをセット(S843)してから、この処理(S84)を抜ける。客待ちフラグがONでない場合(S842でNo)には、確変中のモードがAモードであるか否かを判断し(S844)、Aモードである場合には、Aモードシナリオを設定(S845)して、この処理(S84)を抜ける。Aモードでない場合(S844でNo)には、Bモードであるか否かを判断し(S846)、Bモードである場合(S846でYes)には、Bモードシナリオを設定(S847)して、この処理(S84)を抜ける。AモードでもBモードでもない、即ち、Cモードである場合(S845でNo、S846でNo)には、シナリオに従って演出コマンドの設定、送信(S848)を行ってから、この処理(S84)を抜ける。
このように、本実施形態では、Aモード又はBモードの場合、それら各モードのシナリオ(単位演出)が終了したときに実行されるシナリオ処理(S84)のステップS843で客待ちシナリオがセットされる。従って、Aモード又はBモードの場合には、単位演出が終了したタイミングで表示画面30Gに客待ち画像が表示される。
図13に示すように、10msタイマ割込み処理(S31)では、メインシナリオ制御処理(S45)が終了すると、Sw処理(S46)、ランプ処理(S47)を実行した後、ウォッチタイマカウンタを初期化(S48)する。そして、本発明に深く関係しないその他の処理(S29)を行い、この処理(S31)を抜ける。Sw処理(S46)では、スイッチ有効期間の管理及び動作設定を行う。また、上述のスイッチ状態取得処理(S41)で格納したデータを元に戻す処理を行う。ランプ処理(S47)では、ランプデータの作成及び演出時間の管理を行う。以上が、サブ制御回路52が実行するサブ制御回路メインプログラムPG2の処理についての説明である。
なお、本実施形態では、メインコマンド解析処理(S44、図14参照)及びメインシナリオ制御処理(S45、図19参照)を実行しているときのサブ制御回路52が本発明の「ループ演出表示制御手段」、「客待ち表示制御手段」及び「長期ループ演出制御手段」に相当する。また、客待ち処理(S52、図15参照)及び確変変動処理(S76、図17参照)を実行しているときのサブ制御回路52が本発明の「客待ちフラグ制御手段」に相当する。
遊技機10の構成に関する説明は以上である。次に、遊技機10の作用効果について説明する。本実施形態の遊技機10では、各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球して当否判定権が発生すると、その当否判定権に起因して特別図柄当否判定が行われ、その判定結果に関する判定演出が表示画面30Gに表示される。そして、当否判定権の発生から判定結果が報知されるまでの当否判定遊技が複数回に亘って行われる。
そして、当否判定遊技の終了から、予め設定された基準時間、各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球しない(即ち、当否判定権が発生しない)客待ち条件が成立すると、客待ちフラグがオンされ、この客待ちフラグがオンであることを条件にして、表示画面30Gに客待ち画像が表示される。
また、遊技機10では、確変付きの大当り遊技に当選して、確変状態となると、A〜Cモードの何れかのモードが選択され、Aモード又はBモードが選択されると、確変状態中に、演出時間が一定の単位演出が繰り返されるループ演出(Aモードシナリオ演出、Bモードシナリオ演出)が表示画面30Gに表示され、Cモードが選択されると、確変状態中に、単位演出よりも演出時間が長い長期単位演出が繰り返される長期ループ演出(Cモードシナリオ演出)が表示画面30Gに表示される。
ここで、本実施形態では、ループ演出の表示中に客待ちフラグがオンとなった場合、その客待ちフラグのオン時に表示中の単位演出が終了してから客待ち画像が表示されるので(図2参照)、単位演出の途中で急に客待ち画像に表示されることがなくなる。これにより、ループ演出から客待ち画像に切り替わる際に、遊技者に違和感を与えることが抑制可能となる。
一方、長期ループ演出の表示中に客待ちフラグがオンとなった場合には、その客待ちフラグのオン時に表示中の長期単位演出の終了を待たずに客待ち画像が表示される(図5参照)。ここで、長期単位演出の演出時間は、単位演出の演出時間よりも長いので、遊技者に客待ち画像を見せる機会が著しく減少することを抑制可能となる。
また、本実施形態では、客待ち画像の表示中に始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球して、ループ演出が再開されるときには、その再開時のループ演出で1番目に表示される単位演出が始めから表示されるので(図3参照)、客待ち画像からループ演出に表示が切り替わる際に遊技者に違和感を与えることが抑制可能となる。
さらに、客待ち画像の表示を遅延させている間に、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球した場合には、客待ちフラグがオフされるので、当否判定権が発生したときに表示中の単位演出が終了したとき、客待ち画像は表示されずに、単位演出が繰り返される(図4参照)。即ち、ループ演出が続けて表示される。これにより、当否判定権が発生したにも拘わらず客待ち画像が表示され続けるといった不整合の発生を抑制することが可能となる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を示したが、スロットマシンに適用してもよい。なお、この場合、ループ演出及び長期ループ演出は、アシストタイムやリプレイタイムで表示される構成としてもよい。
(2)上記実施形態において、客待ち画像から長期ループ演出が再び表示されるときに、1番目に表示される長期単位演出を始めから表示する構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、ループ演出及び長期ループ演出は、確変状態で表示される演出であったが、通常遊技状態に表示されてもよい。その一例としては、複数回の当否判定遊技に亘って、キャラクターが演出上の目標を達成するように動作する演出が挙げられる。
(4)上記実施形態において、長期ループ演出が表示されているときも、客待ち条件が成立したときに表示中の長期単位演出が終了してから客待ち画像を表示させる構成としてもよい。