JP5513587B2 - ゲームサーバ、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステム、及び記録媒体 - Google Patents

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本発明は、通信ネットワークを介して接続された各端末からの操作データによって、仮想空間に存在する仮想ユーザの動作を管理するゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、プログラムゲームシステム、及びプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
近年、スマートフォンに代表される高機能な携帯端末の普及に伴い、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用して提供されるゲームとしてソーシャルネットワークゲーム(以下、ソーシャルゲームという。)が普及している。ソーシャルゲームは、端末を操作する実ユーザが、通信ネットワークを介して、ゲームサーバによって構築された仮想空間に存在する仮想ユーザを操作することによって、同一の仮想空間に存在する他の仮想ユーザとのコミュニケーションを取りながらオンラインでプレイするゲームである。
このようなソーシャルゲームの一態様として、仮想ユーザの行動やストーリーなどに基づき、例えばクエストパート、バトルパート、合成パート、ガチャパート、トレードパートなどの複数のゲームパートが組み合わさって一つのストーリーやシナリオが成立し、一つのゲームが構成されるカードゲームがある。
このような複数のゲームパートから構成されるカードゲームは、各パートを実行することで、数百種類など多種類のキャラクタが付された仮想的なカード(以下、単にカードという。)を仮想ユーザが取得し、仮想ユーザが取得したカードの中から、所定枚数からなるアイテムリスト(デッキともいう。)を作成する。より具体的には、デッキに搭載したカードのレベルアップやグループの選択を行いつつ、仮想空間上で出現する敵とカード同士で対戦することや、他の仮想ユーザとカードのトレードを行うなどして、カードを強化、収集していく。カード同士の対戦では、デッキを構成する各カードの攻撃力や防御力、所定のカードの組合せにより一定の効力を得るスキル(カードゲームや麻雀でいうところの「役」に当たる。)などに基づいて、敵に与えるダメージや勝敗が決する。
また、上述したカードゲームを含め、ソーシャルゲームでは、仮想ユーザが仮想空間上で獲得した仮想通貨や仮想アイテムを、現実のお金で転売して利益を得るといったリアルマネートレードを行う者が出てきており、問題となっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−253521号公報 特開2009− 89757号公報
上述したリアルマネートレードにより仮想アイテムを取得した悪意のある仮想ユーザと、通常にプレイしている善意の仮想ユーザとでは、レベル(強さ等)や所有する仮想アイテムにおいて極端な格差が生じてしまう。そのため、善意の仮想ユーザを操作する実ユーザは、不公平感を募らせ、ゲームを十分に楽しめない状況となっていた。そこで、ゲームへの興趣の低下を抑止する仕組みが望まれている。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、仮想空間で使用可能な仮想アイテムを仮想ユーザ間で交換する交換手法に工夫した施策を打つことで、リアルマネートレードとなりうる行為を抑止し、善意の実ユーザが、ゲーム全体への興趣が低下しないようにすることが可能なゲームサーバを提供することを目的とする。また、このゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、プログラムゲームシステム、及びプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
本発明に係るゲームサーバは、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、所有アイテムデータテーブルに記憶された仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間交換するための交換要求を、操作データから受け付ける交換受付部と、交換要求があると、第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる仮想アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる仮想アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する価値算出部と、第1のアイテム価値と第2のアイテム価値との価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定する価値差判定部と、価値差判定部により価値不適合であると判定された場合に、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信する確認通知データ送信部と、を備え、前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、前記価値差判定部は、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定することを特徴とする。
以上の態様において、能力値とは、仮想アイテム毎に、ゲーム進行の優位性を数値化した属性値であって、例えば、仮想ユーザがゲーム内で遭遇した敵との対戦時に勝敗決定の評価値となる対戦能力値、稀少度で規定されるゲーム内でのランク、ゲーム内ルールに従って強化される能力値の強化効率を数値又は順位付けしたものである。合成とは、仮想ユーザが所有する任意に選択した仮想アイテムを使用して、一の仮想アイテムに与えられている能力値を向上させるものである。また、アイテム価値とは、仮想アイテムの能力値を判断指標として、異なる仮想アイテム間で上位及び下位を評価可能な、仮想アイテムに与えられる属性である。アイテム価値の価値差とは、交換対象となる仮想アイテム間で、それぞれのアイテム価値を数値化した値又は順位付けした順位の差である。価値不適合とは、仮想ユーザ間で交換対象となるアイテム価値の価値差の大小に基づいて推測可能な、リアルマネートレードが介在しうる交換価値が不適合な状態である。具体的に、価値不適合とは、アイテム交換の取りやめ、他の仮想アイテムへの交換対象の変更などを促すことが望ましい状態である。
また、以上の態様において、所定の閾値とは、リアルマネートレードの介在となるアイテム交換であるか否かを判定するための判定指標であって、対象となる仮想アイテム間で、リアルマネートレードが介在しうるアイテム価値の価値差の下限値である。例えば、「SSレア」、「Sレア」、「レア」、「ノーマル」の四段階にランクが決められ、各ランクに対応するアイテム価値の値を「4」、「3」、「2」、「1」とした場合、所定の閾値を「1.5」に設定すると、「SSレア」と「レア」とを交換対象のとき、交換対象の仮想アイテムのアイテム価値の価値差が「1.5」より大きい「2」なので、価値不適合と判定する判定指標の一つとなる。
以上の態様では、交換対象となる仮想アイテムの能力値から算出したアイテム価値の価値差に基づいて、交換対象となる仮想アイテム間で価値不適合か否かを判断し、価値不適合の場合に、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、すなわち、アイテム価値が高い交換アイテムを出品する仮想ユーザを操作する端末に対して、例えばアイテム交換の取り止めを実ユーザに促す画像を端末に表示する表示データなどの、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信する。このようにして、仮想アイテムの能力値から算出したアイテム価値に基づいて、リアルマネートレードとなりうる行為を推測して抑止することで、仮想ユーザ間で、所有する仮想アイテムに極端な格差が生じてしまうのを防止し、善意の実ユーザが、ゲーム全体への興趣が低下しないようにすることができる。
また、以上の態様では、仮に、交換対象となる個々の仮想アイテム間の価値差が大きくても、アイテム交換によってアイテム価値が低い仮想アイテムを取得して、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な最大能力値が上がるのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定せずに、価値適合すなわち、交換を是として認めることができる。これに対して、以上の態様では、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な能力値の上限値が上がらないのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定し、価値不適合すなわち、交換を否として認めないようにすることができる。
また、本発明に係るゲームサーバの他の態様は、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間交換するための交換要求を、操作データから受け付ける交換受付部と、交換要求があると、第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の仮想アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する価値算出部と、第1のアイテム価値と第2のアイテム価値との価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定する価値差判定部と、価値差判定部により価値不適合であると判定された場合に、第1の交換アイテムと第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止する交換禁止部と、を備え、前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、前記価値差判定部は、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定することを特徴とする。
以上の態様では、交換対象となる仮想アイテムの能力値から算出したアイテム価値に基づいて価値不適合と判定した場合にアイテム交換を禁止する。このようにして、仮想アイテムの能力値から算出したアイテム価値に基づいて、リアルマネートレードとなりうる行為を推測して抑止することで、仮想ユーザ間で、所有する仮想アイテムに極端な格差が生じてしまうのを防止し、善意の実ユーザが、ゲーム全体への興趣が低下しないようにすることができる。
また、以上の態様では、仮に、交換対象となる個々の仮想アイテム間の価値差が大きくても、アイテム交換によってアイテム価値が低い仮想アイテムを取得して、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な最大能力値が上がるのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定せずに、価値適合すなわち、交換を是として認めることができる。これに対して、以上の態様では、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な能力値の上限値が上がらないのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定し、価値不適合すなわち、交換を否として認めないようにすることができる。
本発明に係るゲームサーバの好ましい態様では、仮想アイテムは、当該仮想アイテム固有の能力値として、ランク付けされており、価値算出部は、ランクの高低に基づいて第1のアイテム価値及び第2のアイテム価値を算出することを特徴とする。
以上の態様において、ランクとは、仮想アイテムに与えられた能力値の一種であって、例えば、稀少度、敵との対戦時に発揮可能な対戦能力値の上限値などゲーム内で予め定められた基準で順位付けられた属性である。ランクの高低とは、例えば、優位のものから「SSレア」、「Sレア」、「レア」、「ノーマル」の4段階にランク付けされている場合、「レア」は、「ノーマル」と比較してランクが高いことを意味する。また、以上の態様では、ランクの高低と相関関係にある値がアイテム価値として算出される。例えば、上述したように、「SSレア」、「Sレア」、「レア」、「ノーマル」の四段階にランクが決められている場合、それぞれのランクの高低と相関関係にある値である「4」、「3」、「2」、「1」をアイテム価値として算出することができる。
以上の態様では、上述したように仮想アイテムの能力値として定義される「ランク」の高低から算出したアイテム価値の差に基づいて、リアルマネートレードとなりうる行為を精度良く推測することができる。
本発明に係るゲームサーバの好ましい態様では、アイテムリストは、仮想ユーザの所有する仮想アイテムの中から選択した仮想アイテムであって、仮想ユーザが敵と対戦する所定数の仮想アイテムから構成され、各仮想アイテムの能力値は、他の仮想アイテムと合成することで、所定の最大対戦能力値まで増加可能な対戦能力値であり、アイテムリストを構成する仮想アイテムの対戦能力値から算出されるアイテムリストの対戦能力値の高低に基づいて、仮想ユーザが対戦する敵との勝敗が決定され、価値差判定部は、第1のアイテム価値と第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上であって、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大対戦能力値が、アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合に、価値不適合であると判定することを特徴とする。
以上の態様において、対戦能力値とは、仮想ユーザがゲーム内で遭遇した敵との対戦時に発揮し、勝敗決定を評価するための属性値であって、例えば、敵に与える攻撃力や敵からの攻撃を防御する防御力などを意味する。合成とは、仮想ユーザが所有する任意に選択した仮想アイテムを使用して、一の仮想アイテムに与えられている対戦能力値を向上させることで、敵との対戦時に発揮する仮想アイテムの能力を強化することを意味する。アイテムリストの対戦能力値の高低とは、個々のアイテムリストを用いて敵と対戦したときの優劣を示し、例えば第1のアイテムリストと比較して第2のアイテムリストの対戦能力値が高いとき、第2のアイテムリストを用いることで相対的に対戦を有利に進行できることを意味する。
以上の態様では、仮に、交換対象となる個々の仮想アイテム間の価値差が大きくても、アイテム交換によってアイテム価値が低い仮想アイテムを取得して、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な最大対戦能力値が上がるのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定せずに、価値適合すなわち、交換を是として認めることができる。これに対して、以上の態様では、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な対戦能力値の上限値が上がらないのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定し、価値不適合すなわち、交換を否として認めないようにすることができる。
以上のような本発明は、いずれの態様においても、上記ゲームサーバの発明を、そのゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、プログラムゲームシステム、及びプログラムを記録した記録媒体として捉えることも可能である。
本発明によれば、仮想空間で使用可能な仮想アイテムを仮想ユーザ間で交換する交換手法に工夫した施策を打つことで、リアルマネートレードとなりうる行為を抑止することで、仮想ユーザ間で、所有する仮想アイテムに極端な格差が生じてしまうのを防止し、善意の仮想ユーザを操作する実ユーザが、ゲーム全体への興趣が低下しないようにすることが可能なゲームサーバ、ゲームサーバの制御方法、プログラム、及びゲームシステムを提供することが可能となる。
本発明が適用されたゲームシステムのシステム構成を示す図である。 本発明が適用されたゲームサーバが提供するソーシャルゲームの構成について説明するための図である。 本発明が適用されたゲームサーバのハードウェア構成を示す図である。 本発明が適用されたゲームサーバが実行する各処理部の構成を示す図である。 第1に実施形態に係るトレードパートを実現するための具体的な構成について説明するための図である。 アイテムデータテーブルの具体例について説明するための図である。 トレードパートの操作用画像の表示例について説明するための図である。 トレードパートの操作用画像の表示例について説明するための図である。 属性データテーブルの具体例について説明するための図である。 所有カードデータテーブルの具体例について説明するための図である。 第1の実施形態に係るトレードパート処理部の手順について説明するための図である。 具体例1に係るトレードの開始処理の手順について説明するための図である。 具体例2に係るトレードの開始処理の手順について説明するための図である。 第1の実施形態に係るアイテム価値評価処理の手順について説明するための図である。 第2の実施形態に係るトレードパート処理部の手順について説明するための図である。 デッキ構築パート処理部の具体的な構成について説明するための図である。 デッキ構築パートの操作用画像の表示例について説明するための図である。 デッキアイテムデータテーブルの具体例について説明するための図である。 第3の実施形態に係るトレードパート処理部の手順について説明するための図である。 第3の実施形態に係るアイテム価値評価処理の手順について説明するための図である。 第4の実施形態に係るトレードパート処理部の手順について説明するための図である。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された端末にゲームを提供するゲームシステムに関する。具体的には、図1に示すように、本実施形態のゲームシステムGは、ユーザにゲームを提供するゲームサーバ1と、ゲームサーバ1と通信ネットワークであるインターネット2を介して接続された端末3a、3b、3c、・・・、3n(以下、総称して端末3ともいう。)と、を備える。
以下では、まず、実施形態の説明に先立って、本実施形態において用いる用語の定義を明確にし、さらに本実施形態において扱うソーシャルゲームの概要について説明した後、ゲームシステムGの構成及び処理内容について具体的に説明する。
(1)用語の定義
本実施形態において用いる用語の定義は以下の通りである。
「仮想空間」とは、ゲームの内容に基づいてゲーム中に形成される仮想の世界を示し、物理空間とは異なる空間を指す。端末3のディスプレイ(表示部)に表示される「仮想空間」は2次元であるが、他の端末3との繋がりも加わって形成される観念的空間は、2次元空間に限られない。
「実ユーザ」とは、端末を操作する実体、すなわち人に当たるものをいい、この実体である「実ユーザ」の端末におけるボタンやタッチ操作によって仮想空間において、ユーザに成り代わった、またはユーザの趣向や好みに応じて形成された、仮想実体を「仮想ユーザ」という。この「仮想ユーザ」には、例えば、旧来の将棋ゲームや麻雀ゲームのプレイヤのように、その仮想実体はゲーム上視認できないが、「実ユーザ」に成り代わった存在として駒や牌を仮想空間内で操作する場合も含まれる。「仮想ユーザ」には、また、ロールプレイングゲームや対戦ゲームにおいてゲーム上で表示され視認可能な特定のキャラクタが移動やアクションを起こすような場合も含まれる。さらに「仮想ユーザ」には、SNSにおけるアバターとして表示される仮想実体も含まれる。このように、本実施形態における「仮想ユーザ」は、仮想空間における仮想実体を広く表す用語として用い、それがゲーム上で具現化された仮想実体であるか、具現化されない影として機能する仮想実体であるかは問わない。
「ポイント」とは、仮想空間内において仮想ユーザに付与される点数であって、この点数を仮想ユーザが仮想空間内で消費することによって対象となるゲームパートを進捗させることができるものである。「仮想ユーザに関するゲームパートの進捗を要求する操作データ」とは、仮想ユーザに付与されているポイントを使用し、使用により消費されるポイントに応じて対象ゲームパートの進捗を要求する操作データである。また、「操作データの受信内容」は、例えば、操作データの受信回数、操作データが示す指示、操作データが示す決定などである。
「仮想アイテム」とは、仮想ユーザに与えられるアイテムであって、具体的には、敵との対戦時に攻撃又は防御に用いられるアイテムである。このような敵との対戦時に攻撃又は防御に用いられるアイテムの一例として、本実施形態では、稀少度、成長タイプ、最大攻撃力、最大防御力、最大レベル値、グループなどの固有の能力値が定義され、ゲームの内容などに基づいたキャラクタ画像が付されたカードを用いる。
「能力値」とは、ゲーム進行の優位性を数値化した属性値であって、具体的には、仮想ユーザがゲーム内で遭遇した敵との対戦時に勝敗決定の評価値となる対戦能力値、稀少度で規定されるゲーム内でのランク、ゲーム内ルールに従って強化される対戦能力値の強化効率を示す成長タイプなどを、数値化又は順位付けしたものである。
「対戦能力値」とは、仮想ユーザがゲーム内で遭遇した敵との対戦時に発揮し、勝敗決定を評価するための属性値であって、例えば、敵に与える攻撃力や敵からの攻撃を防御する防御力などである。また、攻撃力と防御力は、他のカードと合成することによって、最大攻撃力及び最大防御力まで変動可能に増加することができる。
「合成」とは、仮想ユーザが所有する任意に選択したカードを使用して、一の仮想アイテムに与えられている対戦能力値を向上させる、すなわち敵との対戦時に発揮する仮想アイテムの能力を強化することを意味する。
「ランク」とは、仮想アイテムに与えられた能力値の一種であって、例えば、稀少度、敵との対戦時に発揮可能な対戦能力値の上限値などゲーム内で予め定められた基準で順位付けられた属性である。本実施形態では、ランクは、ゲーム内で定められた稀少度の高い順番に、「SSレア」、「Sレア」、「レア」、「ノーマル」の四段階に順位付けられた属性を示すものとして説明する。
なお、仮想アイテムは、敵との対戦に用いられるカード以外にも、ゲームの内容によっては、後述するクエスト用ポイント又はバトル用ポイントを回復する回復アイテムや、対戦能力を向上させるような時限的な有効アイテムが想定され、このようなカード以外の個々のアイテムに対して、アイテム価値の評価指標として用いることが可能な能力値を定義することができる。
(2)ソーシャルゲームの概要
続いて、ゲームサーバ1からインターネット2を介して接続された端末3に提供されるソーシャルゲームについて、その概要を、図2を参照して説明する。
一般にソーシャルゲームは、実ユーザによる端末3の操作に応じた動作を行う仮想ユーザを介して、仮想空間内において、例えば、数百種類など多種類のキャラクタが付された仮想的なカード(以下、単にカードという。)の中から、所定枚数からなるカードのアイテムリスト(以下、デッキともいう。)を作成するゲームである。より具体的には、デッキに搭載したカードのレベルアップやグループの選択を行いつつ、仮想空間上で出現する敵とカード同士で対戦したり、他の仮想ユーザとカードのトレードを行うなどして、カードを強化、収集していくものである。カード同士の対戦では、デッキを構成する各カードの攻撃力や防御力、所定のカードの組合せにより一定の効力を得るスキル(カードゲームや麻雀でいうところの「役」に当たる。)などに基づいて、敵に与えるダメージや勝敗が決する。
なお、本実施形態では、仮想ユーザから所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストは、その一態様としてデッキと呼ぶが、これに限定されるものではない。例えば野球やサッカーなどのスポーツをモチーフにしたゲームではデッキの代わりにオーダーと呼ぶ態様など、「アイテムリスト」として、ゲームの内容によって異なる名称を用いるものを包含するものとする。
このようなソーシャルゲームは、複数のパートを有機的に組み合わせることにより、一つのストーリーやキャラクタを完成させ、全体として一つのゲームとして成立する。例えば、ソーシャルゲーム20は、図2に示すように、クエストパート21と、デッキパート22と、合成パート23と、バトルパート24と、ガチャパート25と、トレードパート26と、のゲーム要素としての各部分を備える。
クエストパート21は、「探索、探求、冒険」などの意義を有する「クエスト」という言葉が表す通り、仮想ユーザが仮想空間を探索して、探索中に出現する敵と対戦したり、新たなカードを獲得したり、仮想ユーザのレベル向上を行うことにより、進捗するゲームを構成する一部分である。クエストパート21では、仮想ユーザに所定のクエスト用ポイントが与えられ、仮想ユーザの移動、アイテムの獲得やレベルの向上などは、このクエスト用ポイントを消費することで行われる。また、クエストパート21では、バトル用ポイントを消費して仮想ユーザが所有するカードを用いることで、出現した敵と対戦が行われる。
デッキ構築パート22は、仮想ユーザが敵と対戦するためのアイテムリストとして、仮想ユーザが所有しているカードの中から、1以上のカードを選択してデッキを構築するパートである。デッキは、カードを自由に入れ替え可能に構成され、ゲームの世界観などに基づいて決められたルールに従って、任意の枚数のカードから構成されるものである。
合成パート23は、仮想ユーザが所有しているカードを合成してカードの強さを表すレベルを上げることで、デッキに組み込まれた時に、敵に与える攻撃力や、敵からの攻撃を防御する防御力などを強化するパートである。
バトルパート24は、仮想ユーザが所有するカードが組み込まれたデッキを用いて、他の仮想ユーザを敵として対戦するパートであり、上述したデッキを構成する各カードの攻撃力及び防御力に基づいて勝敗が決する。
ガチャパート25は、硬貨を自動販売機に投入してカプセルに包装されたおもちゃであるカプセルトイが出てくる様子を表した「ガチャガチャ」(登録商標)に由来するものであり、例えば、仮想ユーザが、硬貨の代わりに仮想的に与えられるガチャ用ポイントやガチャ用の権限を用いて、カードごとの出現率に基づいてランダムにカードを取得するパートである。
トレードパート26は、自己の所有するカードから選択された交換アイテムと、他の仮想ユーザが所有するカードから選択された交換アイテムとを交換するパートである。各仮想ユーザは、このようなトレードパート26を利用し、他の仮想ユーザから取得した有利なカードをカードデッキに組み込むことで、対戦時に対戦相手に与える攻撃力や、対戦相手からの攻撃を防御する防御力などを強化することができる。
以上のような複数のパートから構成されるソーシャルゲーム20は、各パート単体が他のゲームパートから独立したものではなく、上述したように、各パートが互いに関係し合い、組み合わさることで、ゲーム全体としての意義を有するものとなっている。したがって、ソーシャルゲーム20では、仮想ユーザが各ゲームパートを有効に進捗させることで、全体として一つのゲームを進行させることができる。
(3)基本的なハードウェア構成
(3−1)端末の構成
以上のようなソーシャルゲーム20の定義に基づき、以下、本実施形態のゲームシステムGを実現するためのハードウェア構成について説明する。
図1に示すように、端末3は、例えば、無線通信部31と、液晶表示パネルなどにより形成される表示部32と、タッチ入力、キー入力により端末の操作を行う操作部33とを備え、例えばスマートフォンなどの携帯型無線通信端末により構成される。端末3は、無線通信部31により、携帯電話回線や無線LAN回線を用いてインターネット2に接続し、ウェブブラウザ上でゲームサーバ1とデータ通信を行う。また、端末3は、タッチパネル等の操作部32により、ウェブブラウザの画面を表示するとともに、画面上の表示に触れることで選択操作を行い、実ユーザからの操作を入力する。
このようなハードウェア構成を有する端末3では、例えば、予め登録したユーザIDと所定のパスワードとの組合せにより、端末の個体認証処理を行う。そして、端末3は、ゲームサーバ1との間での認証が完了すると、ゲームサーバ1からゲームを進行するのに必要なデータを受信するとともに、後述するように操作部32により受け付けた操作データをゲームサーバ1に送信する。
なお、端末3は、通信ネットワークであるインターネット2を介してゲームサーバ1と通信可能な通信装置であれば、携帯電話機、PDA、パーソナルコンピュータなどであってもよい。また、操作部32の例としてタッチパネルを挙げたが、もちろん物理的なキー操作によってカーソルなどを移動させて選択操作を行い、情報の入力を行うような構成を採用してもよい。
(3−2)ゲームサーバの概略構成
端末3と通信可能に接続されるゲームサーバ1は、例えば図3に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータにより実現される。すなわち、ゲームサーバ1は、図3に示すように、インターネット2を介して端末3と通信を行う通信インタフェース部11と、キーボードやマウスなどの実ユーザからの操作入力を受ける操作入力部12とを備える。また、ゲームサーバ1は、各種演算処理を行うCPUなどの演算処理部13と、演算処理データを一時的に記憶するSRAMやDRAMなどのメインメモリ14と、アプリケーションプログラム及び各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶装置15と、演算処理結果を表示するディスプレイ16とを備える。
ゲームサーバ1は、このようなソーシャルゲーム20を実ユーザに提供するためのプログラムを記憶装置15にインストールすることで、図4に示すような機能ブロックが実現される。
すなわち、ゲームサーバ1には、例えば図4に示すような、操作データ受信部11aと、ゲームデータ処理部100と、ゲームデータを管理するゲームデータ記憶部200とからなる機能が実現される。操作データ受信部11aは、通信ネットワーク2を通じて、端末3から送られてくる操作データを受信する手段である。ゲームデータ処理部100は、クエストパート処理部101とデッキ構築パート処理部102と合成パート処理部103とバトルパート処理部104とガチャパート処理部105とトレードパート処理部106とを有する。
ここで、クエストパート処理部101は、クエストパート21のデータ処理を行う。また、デッキ構築パート処理部102は、デッキ構築パート22のデータ処理を行う。また、合成パート処理部103は、合成パート23のデータ処理を行う。バトルパート処理部104は、バトルパート24のデータ処理を行う。ガチャパート処理部105は、ガチャパート25のデータ処理を行う。トレードパート処理部106は、トレードパート26のデータ処理を行う。
(4)第1の実施形態に係るトレードパート
このようなゲームサーバ1で処理される各パートのうち、以下では、まず、第1の実施形態に係るトレードパート26を実現する具体的な構成について、図5を参照して説明する。
(4−1)ゲームデータ記憶部の構成
まず、トレードパート26で用いるデータとして、ゲームデータ記憶部200は、図5に示すように、アイテムデータテーブル211と、トレード用表示画像テーブル212と、仮想ユーザデータ記憶部220とを有する。
アイテムデータテーブル211は、図6に示すように、例えば、アイテムの稀少度、成長タイプ、最大攻撃力、最大防御力、最大レベル値、グループ、キャラクタ画像など、アイテムに与えられた属性について、アイテムごとに識別可能なアイテムIDを付して、一覧で管理したものである。ここでは、アイテムとして、仮想空間内において、仮想ユーザに与えられる「仮想のカード」を想定し、このカードに戦士や選手などの何らかのキャラクタが表示されているものを想定している。
図6に示すように、各カードには、「アイテムID」として、カードごとに固有の数字が与えられている。
また、「稀少度」は、アイテムの稀少性を示すものであり、上述したように、稀少性の高い順に例えば「SSレア」、「Sレア」、「レア」、「ノーマル」などの、カード固有の能力値として、ランク付けがなされている。例えばゲームの内容によっては、カードの稀少性を際だたせるため、ランクが高いカードの方が、ランクが低いカードと比べて相対的に、後述する「最大攻撃力」、「最大防御力」、及び「最大レベル値」が高いといった態様を採用することもできる。また、同様のキャラクタについて、異なるランク付けした複数種類のカードを定義するといった態様を採用することもできる。このようにしてカード固有の能力値としてランク付けして、カードの稀少性の度合いである稀少度を設定することで、よりランクの高いカードが仮想ユーザに付与されたときに、この仮想ユーザを操作する実ユーザに対して、達成感や満足感を与えることができる。
「成長タイプ」は、「稀少度」と同様にアイテム固有の能力値であって、カード上に表示されるキャラクタを、レベルアップさせる場合における成長具合すなわち、強化効率を定義付けるものであり、「早熟型」であればはじめからレベルアップし易く、「普通型」であれば常に一定のペースでレベルの上昇がなされ、「晩成型」であれば最大レベルに近づくとレベルの上昇ペースが上がるといった態様である。
「最大攻撃力」と「最大防御力」とは、上記と同様に、カード上に表示されるキャラクタのレベル1の時からレベルアップを重ね最大レベル時に到達可能な攻撃力と防御力とを数値で表したカード固有の能力値である。
ここで、カードの攻撃力及び防御力は、他のカードと合成されることで増加可能であって、当該カードがデッキに組み込まれたときに仮想ユーザが敵との対戦において発揮しうる対戦能力値を表している。本実施形態では、バトルパート104により、デッキに組み込まれた各カードの対戦能力値の高低と、カードの組み合わせに基づいて発揮可能なスキルとに基づいて算出されるデッキの対戦能力値によって勝敗を決定する。
「最大レベル値」は、同様にカード固有の能力値の具体例を表すレベルの最大値を表したものであり、本実施形態では、合成パート103によってカード同士を合成することによって、カードのレベルアップがなされ、対戦能力値であるカードの攻撃力及び防御力が増加する。
「グループ」とは、カード上のキャラクタが人物を模したものか、動物を模したものか、昆虫を模したものかなど、キャラクタの特徴や性質に応じて分けられた分類を示すものである。なお、ゲームのルールによっては、カードに与えられる属性として「グループ」の要素を設けなくてもよいが、例えば、同一のグループのカードをデッキに組み込んだときのグループの組み合わせ方に基づいて、上述したスキルを発揮することで特定のカードの攻撃力を増加させ、敵との対戦を有利に進めることができるといった態様を採用することができる。
「キャラクタ画像」とは、カード上のキャラクタを表した画像データであり、このような画像データが組み込まれた表示処理データが、ゲームサーバ1から端末3に送信される。
例えば、図6に示すアイテムデータテーブル211では、アイテムIDが「10001」で識別されるカードについて、稀少度が「Sレア」であり、成長タイプが「早熟型」であり、最大攻撃力が「4000」であり、最大防御力が「4000」であり、最大レベル値が「70」であり、所属グループが「A」であることを示している。また、アイテムIDが「10002」で識別されるカードについて、稀少度が「Sレア」であり、成長タイプが「普通型」であり、最大攻撃力が「4000」であり、最大防御力が「4000」であり、最大レベル値が「70」であり、所属グループが「B」であることを示している。
トレード用表示画像テーブル212は、インターネット2を介して接続された端末3の表示部32にトレードパート26の処理内容を表示させるためのデータを記憶している。例えば、トレード用表示画像テーブル212は、図7(A)及び図7(B)にそれぞれ示すような、端末3からトレードの指示を受け付ける操作用画像400、450を表示するため、次のようなデータを記憶している。
すなわち、トレード用表示画像テーブル212には、図7(A)に示すような操作用画像400を表示するため、仮想ユーザが所有するカードに付された画像を表示する表示領域を定義した表示領域データ401、402、403、・・・と、各表示領域に表示されたカードを、交換アイテム又は被交換アイテムとして選択するためのアイコン画像データ411、412、413、・・・と、が記憶されている。
また、トレード用表示画像テーブル212には、図7(B)に示すような操作用画像450を表示するため、交換アイテムのカードを表示する表示領域を定義した表示領域データ451、452と、表示領域データ451、452で表示されるカードのトレードの遷移を示す表示データ453と、トレード処理を実行するためのアイコン画像データ454と、トレード処理を中止するためのアイコン画像データ455と、が記憶されている。
また、トレード用表示画像テーブル212には、図8(A)に示すようなトレードの禁止をユーザに視認させるための画像500を表示するため、交換アイテムのカードを表示する表示領域を定義した表示領域データ501、502と、表示領域データ501、502で表示されるカード交換の禁止を示す表示データ503と、トレード処理を禁止したことを確認させるための画像データ504と、が記憶されている。
さらに、トレード用表示画像テーブル212には、図8(B)に示すようなトレードの取り止めをユーザに促す画像550を表示するため、交換アイテムのカードを表示する表示領域を定義した表示領域データ551、552と、表示領域データ551、552で表示されるカードのトレードの遷移を示す表示データ553と、トレードの取り止めを促す画像データ553と、取り止め操作をするためのアイコン画像データ554と、トレードを実行するためのアイコン画像データ555と、が記憶されている。
仮想ユーザデータ記憶部220は、属性データテーブル221と、所有カードデータテーブル222と、デッキアイテムデータテーブル223と、を有する。
属性データテーブル221は、仮想ユーザに一意に割り振られた識別用IDである「20001」、「20002」、・・・によって管理される各仮想ユーザの属性データを記憶している。例えば、図9に示すように、属性データテーブル221は、識別用IDが「20001」、「20002」、・・・によりそれぞれ管理される仮想ユーザ毎に、属性情報として、レベル情報、クエスト用ポイント、バトル用ポイント、およびガチャ用ポイントを記憶している。
ここで、レベル情報は、ゲーム内での仮想ユーザの強さの段階を表す数値である。レベル1からゲームを開始すると、ゲームの進捗によりレベル2、レベル3と、この数値が増加する。例えば、レベル情報が「L6」の場合、仮想ユーザのレベルが第6段階目であることを示している。
なお、このレベルは、ゲーム中の一つの部分を構成するクエストパート21に固有のものが付されるというよりも、一つのゲーム全体で単一のレベルが付与されるものとする。また、ゲームによっては仮想ユーザとしてのレベルの概念が存在しなくてもよい。
クエスト用ポイントは、クエストパート21において、仮想ユーザが仮想空間を探索する際に、ステージ間を移動するに当たり、そのコストとして消費するポイントを示している。また、バトル用ポイントは、バトルパート22で仮想ユーザが他の仮想ユーザと対戦したり、クエストパート21によって仮想空間を探索している際に出現する敵に攻撃する際に、そのコストとして消費するポイントを示している。また、ガチャ用ポイントは、ガチャパート25で仮想ユーザがガチャを行ってアイテムを取得する際に、そのコストとして消費するポイントを示している。
例えば図9に示すような属性データテーブル221では、ユーザIDが「20001」で識別される仮想ユーザについて、レベルが「L6」であり、「クエスト用ポイント」を「70」ポイント所有し、「バトル用ポイント」を「120」ポイント所有し、「ガチャ用ポイント」を「290」ポイント所有していることを示している。また、ユーザIDが「20002」で識別される仮想ユーザについて、レベルが「L3」であり、「クエスト用ポイント」を「30」ポイント所有し、「バトル用ポイント」を「50」ポイント所有し、「ガチャ用ポイント」を「125」ポイント所有していることを示している。
上述した各ポイントは、ゲーム内容などに基づいて、例えば24時間毎など所定時間経過したときに仮想ユーザに付与すること、または、敵との対戦に勝利したときの報酬として仮想ユーザに付与することが可能である。このようなポイントの付与量を調整することで、各ゲームパートの進捗率を調整することも可能である。
所有カードデータテーブル222は、一意に割り振られた識別用IDである「20001」、「20002」、・・・によって管理される各仮想ユーザが取得したカードの識別データが記憶されている。例えば図10に示すように、所有カードデータテーブル222は、仮想ユーザ毎に、一意に割り当てられた所有カード識別用のIDである「C001」、「C002」、・・・、「C200」によって管理される200個のカード記憶領域が割り当てられる。そして、仮想ユーザがカードを取得した順番で、各カードの識別情報がカード記憶領域に書き込まれる。所有カードデータテーブル222を参照することで、各仮想ユーザが取得したカードの取得状況を認識することができる。
ここで、図10に示す「NULL」が記憶されたカード記憶領域とは、当該カード記憶領域にカードの識別データが記憶されていない状態、すなわち仮想ユーザがカードを取得していない状態を示している。例えば、「C200」で識別されるカード記憶領域において、ユーザID「20001」の仮想ユーザはカードを取得しているが、ユーザID「20002」の仮想ユーザはカードを取得していないという、取得状況を認識することができる。
また、所有カードデータテーブル222は、カード毎に、その対戦能力値として、レベル、攻撃力、及び防御力とを記憶している。例えば、図10に示すような所有カードデータテーブル222では、ユーザIDが「20001」で識別される仮想ユーザが、「C001」で識別されるカード記憶領域に、カードIDが「10394」で、レベルが「L5」で、攻撃力が「1000」で、防御力が「300」であるカードを取得していることを示している。また、「C002」で識別されるカード記憶領域に、カードIDが「14908」で、レベルが「L16」で、攻撃力が「1500」で、防御力が「1000」であるカードを取得していることを示している。
これらの対戦能力値は、カードの合成処理を行う合成パート処理部103によって強化される。具体的に、操作データ受信部11aによりカードを合成する要求を取得すると、合成パート処理部103は、所有カードデータテーブル222から対象カードを読み出して合成処理を行うことで、一の対象カードの対戦能力値を増加し、他の対象カードを削除するように、所有カードデータテーブル222のカード記憶領域を更新する。
なお、所有カードデータテーブル222は、一例として各仮想ユーザに割り当てられるカード記憶領域は200個としたが、これに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
(4−2)トレードパート処理部の構成
次に、トレードパート処理部106は、アイテム交換要求受付部61と、価値算出部62と、価値差判定部63と、データ更新部64と、交換禁止処理部65と、トレードパート用表示出力部66と、を備える。
アイテム交換要求受付部61は、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で仮想アイテムを交換するための交換要求を、操作データから受け付ける手段である。本実施の形態では、第1の仮想ユーザを操作する端末3により、自己が所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムが選択され、第2の仮想ユーザを操作する端末3により、自己が所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムが選択される。そして、第1及び第2の仮想アイテム間でアイテム交換するための交換要求を、第1及び第2の仮想ユーザを操作する端末3の両方から送信され、アイテム交換要求受付部61が受け付けることによってトレードが実行されるものとする。
なお、交換要求が第1及び第2の仮想ユーザの両方から受け付けられることでトレードが開始されるのであれば、交換アイテムの選択が一方の仮想ユーザにより行われるという態様を採用してもよい。
価値算出部62は、第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出する。また、価値算出部62は、第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する。具体的には、下記に示す具体例の処理に従って第1及び第2のアイテム価値を算出する。ここで、「アイテム価値」とは、カードに与えられた能力値を判断指標として、異なる仮想アイテム間で上位及び下位を評価可能な、仮想アイテムに与えられる属性である。
価値差判定部63は、価値算出部62により算出した第1のアイテム価値と第2のアイテム価値との価値差に基づいて、価値不適合であるか否かを判定する。具体的には、後述する具体例の処理に従って価値不適合であるか否かを判定する。ここで、「アイテム価値の価値差」とは、交換対象となるカード間で、それぞれのアイテム価値を数値化した値又は順位付けした順位の差である。また、「価値不適合」とは、仮想ユーザ間で交換対象となるアイテム価値の価値差の大小に基づいて推測可能な、リアルマネートレードが介在しうる交換価値が不適合な状態である。具体的に、価値不適合とは、アイテム交換すなわちトレード行為の取りやめ、他のカードへの交換対象の変更などを促すことが望ましい状態である。
データ更新部64は、価値差判定部63により価値不適合ではないと判定された場合に、第1の交換アイテムと、第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を許可する。アイテム交換を許可する場合、データ更新部64は、次のようにして所有カードデータテーブル222を更新する。すなわち、第1の交換アイテムの識別データを、第1の仮想ユーザのカード記憶領域から削除するとともに、第2の仮想ユーザのカード記憶領域に追加する。また、第2の交換アイテムの識別データを、第2の仮想ユーザのカード記憶領域から削除するとともに、第1の仮想ユーザのカード記憶領域に追加する。
交換禁止処理部65は、価値差判定部63により価値不適合であると判定された場合に、第1の交換アイテムと、第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止する。具体的には、交換禁止処理部65は、データ更新部64により、カードの交換要求に応じた所有カードデータテーブル222のデータ更新を行う処理を禁止する。
トレードパート用表示出力部66は、トレード用表示画像テーブル212に記憶されているデータに基づいて、トレードパート26の処理を実行させるための表示データを、インターネット2を介して接続された各端末3に送信する。
なお、トレードパート用表示出力部66が送信する表示処理データは、画像データだけではなく、端末3側に記憶されている画像データの表示を制御する表示制御データであってもよい。
(4−3)第1の実施形態に係るトレードパート処理部の処理工程
第1の実施形態に係るトレードパート処理部106の処理について、図11に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS1101において、トレードパート処理部106は、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で仮想アイテムを交換するための交換要求を受け付けるトレード開始処理を実行し、その後ステップS1102に進む。なお、具体的なトレード開始処理については後述する。
ステップS1102において、トレードパート処理部106は、価値算出部62により、第1及び第2の交換アイテムの能力値に基づいて第1及び第2のアイテム価値をそれぞれ算出し、価値差判定部63により、第1及び第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合を判定する。その後、ステップS1103に進む。なお、具体的なアイテム価値評価処理については後述する。
ステップS1103において、トレードパート処理部106は、ステップS1102により価値不適合と判定したか否かを判断し、価値不適合である場合にはステップS1104に進み(S1103:YES)、価値不適合ではない場合にはステップS1106に進む(S1103:NO)。
ステップS1104において、トレードパート処理部106は、トレードパート用表示出力部66により、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、すなわち、アイテム価値が高いカードを出品する仮想ユーザを操作する端末3に対して、例えばアイテム交換の取り止めを実ユーザに促す画像を端末に表示する表示データなどの、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信する。具体的に、トレードパート用表示出力部66は、トレード用表示画像テーブル212から、図8(B)に示すようなトレードの取り止めを実ユーザに促す画像550を表示するための表示処理データを読み出して、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末3に送信し、その後ステップS1105に進む。
なお、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末3だけでなく、アイテム価値が高い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末3に送信してもよい。
ステップS1105において、アイテム交換要求受付部61は、ステップS1104により確認通知データが送信された端末3から、トレードの実行を要求する操作データを受け付けたか否かを判断する。トレードの実行を要求する操作データを受け付けた場合にはステップS1106に進み(S1105:YES)、トレードの実行を要求する操作データを受け付けなかった場合には、第1及び第2の仮想ユーザ間でアイテムの交換を行うことなく、本処理工程を終了する(S1105:NO)。
ステップS1106において、データ更新部64は、トレードを実行して、次のようにデータを更新する。すなわち、データ更新部64は、第1の交換アイテムの識別データを、第1の仮想ユーザのカード記憶領域から削除するとともに、第2の仮想ユーザのカード記憶領域に追加するように、所有カードデータテーブル222を更新する。また、第2の交換アイテムの識別データを、第2の仮想ユーザのカード記憶領域から削除するとともに、第1の仮想ユーザのカード記憶領域に追加するように、所有カードデータテーブル222を更新する。この更新処理によって、仮想アイテムのトレードが完了し、本処理工程を終了する。
(4−3−1)トレードの開始処理について
(具体例1)
ステップS1101の具体例1の処理として、トレードパート処理部106は、図12に示すようなフローチャートに従って、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で仮想アイテムを交換するための交換要求を受け付けるトレード開始処理を実行する。
ステップS1201において、トレードパート用表示出力部66は、所有カードデータテーブル222を参照して、トレード用表示画像テーブル212の表示領域データ401、402、403、・・・で定義される各表示領域に第1の仮想ユーザが所有するカードのキャラクタ画像を表示するためのデータを、アイテムデータテーブル211から読み出す。そして、トレードパート用表示出力部66は、読み出したデータと、トレード用表示画像テーブル212のアイコン画像データ411、412、413を組み合わせて、上述した図7(A)に示すような操作用画像400を表示するための表示処理データを、第1の仮想ユーザを操作する端末3に送信し、ステップS1202に進む。このようにして、表示処理データを送信することにより、第1の仮想ユーザを操作する端末3に図7(A)に示される画像を表示する。
ステップS1202において、アイテム交換要求受付部61は、第1の仮想ユーザを操作する端末3から、第1の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けたか否かを判断する。第1の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けなかった場合にはステップS1202に戻り(S1202:NO)、第1の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けた場合にはステップS1203に進む(S1202:YES)。
ステップS1203において、トレードパート用表示出力部66は、所有カードデータテーブル222を参照して、トレード用表示画像テーブル212の表示領域データ401、402、403、・・・で定義される各表示領域に第2の仮想ユーザが所有するカードのキャラクタ画像を表示するためのデータを、アイテムデータテーブル211から読み出す。そして、トレードパート用表示出力部66は、読み出したデータと、トレード用表示画像テーブル212のアイコン画像データ411、412、413を組み合わせて、上述した図7(A)に示すような操作用画像400を表示するための表示処理データを、第2の仮想ユーザを操作する端末3に送信し、ステップS1204に進む。このようにして、表示処理データを送信することにより、第2の仮想ユーザを操作する端末3に図7(A)に示される画像を表示する。
ステップS1204において、アイテム交換要求受付部61は、第2の仮想ユーザを操作する端末3から、第2の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けたか否かを判断する。第2の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けなかった場合にはステップS1204に戻り(S1204:NO)、第2の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けた場合にはステップS1205に進む(S1204:YES)。
ステップS1205において、トレードパート用表示出力部66は、トレード用表示画像テーブル212の表示領域データ451で定義される表示領域に第1の交換アイテムを表示し、表示領域データ452で定義される表示領域に第2の交換アイテムを表示するためのデータを、アイテムデータテーブル211から読み出す。そして読み出したデータとトレード用表示画像テーブル212のアイコン画像データ454、455を組み合わせて、上述した図7(B)に示すような操作用画像450を表示するための表示処理データを、第1の仮想ユーザを操作する端末3に送信する。このようにして、表示処理データを送信することにより、第1の仮想ユーザを操作する端末3に図7(B)に示される画像を表示する。
また、ステップS1205において、トレードパート用表示出力部66は、トレード用表示画像テーブル212の表示領域データ451で定義される表示領域に第2の交換アイテムを表示し、表示領域データ452で定義される表示領域に第1の交換アイテムを表示するためのデータを、アイテムデータテーブル211から読み出す。そして読み出したデータとトレード用表示画像テーブル212のアイコン画像データ454、455を組み合わせて、上述した図7(B)に示すような操作用画像450を表示するための表示処理データを、第2の仮想ユーザを操作する端末3に送信する。このようにして、表示処理データを送信することにより、第2の仮想ユーザを操作する端末3に図7(B)に示される画像を表示する。
ステップS1206において、アイテム交換要求受付部61は、第1の仮想ユーザを操作する端末3と第2の仮想ユーザを操作する端末3との両方から、トレードの実行を行う操作データを受け付けたか否かを判断する。トレードの実行を行う操作データを受け付けた場合には、ステップS1101の処理を終了してステップS1102に進み(S1206:YES)、トレードの実行を行う操作データを受け付けなかった場合にはステップS1201に戻る(S1206:NO)。
(具体例2)
ステップS1101の具体例2の処理として、トレードパート処理部106は、図13に示すようなフローチャートに従って、第1の仮想ユーザがトレード条件を選択し、当該アイテム交換条件でトレード可能な第2の仮想ユーザから交換要求を受け付けることで、トレードを開始するようにしてもよい。
ステップS1301、S1302において、トレードパート処理部106は、それぞれステップS1201、S1202と同様の処理を行い、その後、ステップS1303に進む。
ステップS1303において、トレードパート用表示出力部66は、アイテムデータテーブル211を参照して、トレード用表示画像テーブル212の表示領域データ401、402、403、・・・で定義される各表示領域に、第1の仮想ユーザがトレードにより取得する第2の交換アイテム、すなわち第1の仮想ユーザを操作する第1の実ユーザが欲しいカードのキャラクタ画像を表示するためのデータを読み出す。そして、トレードパート用表示出力部66は、読み出したデータと、トレード用表示画像テーブル212のアイコン画像データ411、412、413を組み合わせて、上述した図7(A)に示すような操作用画像400を表示するための表示処理データを、第1の仮想ユーザを操作する端末3に送信し、ステップS1304に進む。
ステップS1304において、アイテム交換要求受付部61は、第1の仮想ユーザを操作する端末3から、第2の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けたか否かを判断する。第2の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けなかった場合にはステップS1304に戻り(S1304:NO)、第2の交換アイテムであるカードを選択する操作データを受け付けた場合にはステップS1305に進む(S1304:YES)。
ステップS1305において、トレードパート用表示出力部66は、トレード用表示画像テーブル212の表示領域データ451で定義される表示領域に第1の交換アイテムを表示し、表示領域データ452で定義される表示領域に第2の交換アイテムを表示するためのデータを、アイテムデータテーブル211から読み出す。そして読み出したデータとトレード用表示画像テーブル212のアイコン画像データ454、455を組み合わせて、上述した図7(B)に示すような操作用画像450を表示するための表示処理データを、トレード可能な第2の仮想ユーザを操作する端末3に送信する。ここで、「トレード可能な第2の仮想ユーザ」とは、ステップS1303、S1304により選択された第2の仮想アイテムを所有する仮想ユーザである。このようにして、表示処理データを送信することにより、第2の仮想ユーザを操作する端末3に図7(B)に示される画像を表示する。
ステップS1306において、アイテム交換要求受付部61は、第2の仮想ユーザを操作する端末3から、トレードの実行を行う操作データを受け付けたか否かを判断する。トレードの実行を行う操作データを受け付けた場合には、ステップS1101の処理を終了してステップS1102に進み(S1306:YES)、トレードの実行を行う操作データを受け付けなかった場合にはステップS1301に戻る(S1306:NO)。
(4−3−2)アイテム価値評価処理
ステップS1102の処理として、トレードパート処理部106は、図14に示すようなフローチャートに従って、第1及び第2のアイテム価値の価値差を評価するアイテム価値評価処理を行う。
ステップS1401において、価値算出部62は、アイテムデータテーブル211を参照して、第1の交換アイテム及び第2の交換アイテムのランクをそれぞれ読み出して、ステップS1402に進む。
ステップS1402において、価値算出部62は、ステップS1401により読み出した第1の交換アイテムのランクの高低に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、第2の交換アイテムのランクの高低に基づいて、第2のアイテム価値を算出し、ステップS1403に進む。ランクの高低とは、例えば、「ノーマル」、「レア」、「S」、「SS」の4段階にランク付けされている場合、「レア」は、「ノーマル」と比較してランクが高いことを意味する。また、価値算出部62は、ランクの高低と相関関係にある値をアイテム価値として算出する。例えば、カードのランクが「ノーマル」、「レア」、「S」、「SS」の場合、価値算出部62により算出されるアイテム価値を、ランクの高低と相関関係のある「1」、「2」、「3」、「4」とする。
ステップS1403において、価値差判定部63は、アイテム価値の価値差が所定の閾値より高いか否かを判断し、この価値差が所定の閾値より高い場合にはステップS1404に進み(S1403:YES)、この価値差が所定の閾値より高くない場合にはステップS1405に進む(S1403:NO)。ここで、「所定の閾値」とは、リアルマネートレードの介在となるアイテム交換であるか否かを判定するための判定指標であって、対象となる仮想アイテム間で、リアルマネートレードが介在しうるアイテム価値の価値差の下限値である。
本実施形態では、この所定の閾値として「1.5」に設定する。例えば、第1の交換アイテムのランクが「SSレア」で、第2の交換アイテムのランクが「レア」であった場合、第1のアイテム価値が「4」で第2のアイテム価値が「2」となり、アイテム価値の価値差が所定の閾値である「1.5」より高い「2」なので、ステップS1404に進む。これに対して、第1の交換アイテムのランクが「Sレア」で、第2の交換アイテムのランクが「レア」であった場合、第1のアイテム価値が「3」で第2のアイテム価値が「2」となり、アイテム価値の価値差が所定の閾値である「1.5」より高くはない「1」なので、ステップS1405に進む。なお、本実施形態では、上記の所定の閾値として「1.5」に設定したが、ゲームバランス、仮想ユーザのレベルなどに応じて適宜変更してもよい。
ステップS1404において、価値差判定部63は、第1及び第2の交換アイテム間の交換価値に著しい格差があるため、この交換価値が不適合であると判定し、当該ステップS1102の処理を終了してステップS1103に進む。
ステップS1405において、価値差判定部63は、第1及び第2の交換アイテム間の交換価値に大きな格差はないため、この交換価値が適合であると判定し、当該ステップS1102の処理を終了してステップS1103に進む。
このようにして、第1の実施形態に係るトレードパート処理部106は、仮想アイテムのランクを、アイテム価値を算出するための能力値の評価指標とし、この能力値から算出した交換アイテム間のアイテム価値の差が所定の閾値以上である場合には、交換価値が不適合であると判定する。このようにして、現実のお金で転売して利益を得るといったリアルマネートレードが介在しうる交換価値が不適合なトレード行為を正確に推測することができる。特に、第1の実施形態に係るトレードパート処理部106は、個々の交換対象アイテムに与えられた能力値を対比するという容易な評価手法により、交換価値が不適合なトレード行為を推測することができる点で好ましい。
(5)第2の実施形態に係るトレードパート
次に、第1の実施形態とは異なる第2の実施形態に係るトレードパート26について説明する。第2の実施形態に係るトレードパート26の処理を行うトレードパート処理部106の構成は、上述した図5に示されるような、第1の実施形態に係るトレードパート処理部106の構成と同様なので、その説明を省略する。
(5−1)第2の実施形態に係るトレードパート処理部の処理
第2の実施形態に係るトレードパート処理部106の処理について、図15に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS1501において、トレードパート処理部106は、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で仮想アイテムを交換するための交換要求を受け付けるトレード開始処理を実行し、その後ステップS1502に進む。なお、具体的なトレード開始処理については上述した図12又は図13に示した処理と同様なので、その説明を省略する。
ステップS1502において、トレードパート処理部106は、価値算出部62により、第1及び第2の交換アイテムの能力値に基づいて第1及び第2のアイテム価値をそれぞれ算出し、ステップS1503に進む。なお、具体的なアイテム価値評価処理については上述した図14に示した処理と同様なので、その説明を省略する。
ステップS1503において、トレードパート処理部106は、ステップS1502により価値不適合と判定したか否かを判断し、価値不適合である場合にはステップS1504に進み(S1503:YES)、価値不適合ではない場合にはステップS1506に進む(S1503:NO)。
ステップS1504において、第1の交換アイテムと第2の交換アイテムとの価値が不適合であるので、交換禁止処理部65は、第1の交換アイテムと、第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止する。また、トレードパート用表示出力部66は、トレード用表示画像テーブル212に記憶されているデータに基づいて、トレードの禁止を実ユーザに視認させるための画像500を表示するための表示データを、インターネット2を介して接続された各端末3に送信する。
具体的に、トレードパート用表示出力部66は、表示領域データ501、503にそれぞれ第1及び第2の交換アイテムのキャラクタ画像を挿入した画像500を表示するための表示処理データを、第1の仮想ユーザを操作する端末3に送信する。また、トレードパート用表示出力部66は、表示領域データ501、503にそれぞれ第2及び第1の交換アイテムのキャラクタ画像を挿入した画像500を表示するための表示処理データを、第2の仮想ユーザを操作する端末3に送信し、本処理工程を終了する。このようにして、表示処理データを送信することにより、第2の仮想ユーザを操作する端末3に図8(A)に示される画像500を表示する。
ステップS1505において、トレードを実行し、データ更新部64は、第1の交換アイテムの識別データを、第1の仮想ユーザのカード記憶領域から削除するとともに、第2の仮想ユーザのカード記憶領域に追加するように、所有カードデータテーブル222を更新する。また、第2の交換アイテムの識別データを、第2の仮想ユーザのカード記憶領域から削除するとともに、第1の仮想ユーザのカード記憶領域に追加するように、所有カードデータテーブル222を更新する。この更新処理によって、仮想アイテムのトレードが完了し、本処理工程を終了する。
このようにして、第2の実施形態に係る処理では、リアルマネートレードとなりうる行為を推測して、現実のお金で転売して利益を得るといったリアルマネートレードが介在しうる交換価値が不適合なトレード行為を精度良く推測して、推測結果に基づいてトレードを禁止することができる。特に、第2の実施形態に係るトレードパート処理部106は、上述した第1の実施形態と同様に、個々の交換対象アイテムに与えられた能力値を対比するという容易な評価手法により、交換価値が不適合なトレード行為を推測することができる点で好ましい。
(6)第3の実施形態に係るトレードパート
次に、第1及び第2の実施形態とは異なる第3の実施形態に係るトレードパート26について説明する。第3の実施形態に係るトレードパート26では、上述した第1及び第2の実施形態と異なり、価値算出部62により、デッキ構築パート22により構築されるデッキに関する情報に基づいて、取得対象のカードのアイテム価値を評価する。第3の実施形態では、トレードパート処理部106に係る具体的な処理内容に先立ち、図16を参照して、デッキ構築パート22の処理を行うために、ゲームデータ記憶部200とゲームデータ処理部100とが備える具体的な構成について説明する。なお、トレードパート処理部106の構成は、上述した図5に示されるような、第1の実施形態に係るトレードパート処理部106の構成と同様なので、その説明を省略する。
(6−1)デッキ構築パートに係る構成
(6−1−1)デッキ構築用表示画像テーブル
ゲームデータ記憶部200は、図16に示すように、デッキ構築用表示画像テーブル213を有する。デッキ構築用表示画像テーブル213は、インターネット2を介して接続された端末3の表示部32にデッキ構築パート22の処理内容を表示させるためのデータを記憶している。例えば、デッキ構築用表示画像テーブル213は、図17(A)及び図17(B)にそれぞれ示すような、端末3からデッキを構築すべき旨の指示を受け付ける操作用画像300、350を表示するため、次のようなデータを記憶している。
すなわち、デッキ構築用表示画像テーブル213には、図17(A)に示すような操作用画像300を表示するため、デッキを構成する各ポジション1、2、3、・・・のカードに付された画像を表示する表示領域を定義した表示領域データ301、302、303、・・・と、各ポジション1、2、3、・・・にそれぞれ組み込まれているカードを入れ替える要求を実行するためのアイコン画像データ311、312、313、・・・とが記憶されている。
また、デッキ構築用表示画像テーブル213には、図17(B)に示すように、各ポジションに組み込むカードを選択する操作用画像350を表示するため、所有カードを表示する表示領域を定義した表示領域データ351、352、353、・・・と、各表示領域に表示されたカードの組み込み要求を実行するためのアイコン画像データ361、362、363、・・・とが記憶されている。
(デッキアイテムデータテーブル)
また、仮想ユーザデータ記憶部220は、デッキアイテムデータテーブル223をさらに備える。デッキアイテムデータテーブル223は、各仮想ユーザが構築したデッキを構成するそれぞれポジションに組み込まれたカードの識別情報を記憶している。例えば図18に示す具体例のように、デッキアイテムデータテーブル223は、ユーザID20001、20002、・・・で識別される仮想ユーザが構築したデッキの情報として、デッキを構成する各ポジションの識別情報を記憶している。なお、ゲームのルールによっては、一の仮想ユーザが複数パターンのデッキを構築する態様を採用してもよく、この場合には、個々の仮想ユーザに複数パターンのデッキ情報の記憶領域が、デッキアイテムデータテーブル223に割り当てられることとなる。
例えば図18に示すデッキアイテムデータテーブル223では、ユーザIDが20001で識別される仮想ユーザが構築したデッキについて、ポジションP1に「10394」(カードID)のカードが組み込まれ、ポジションP2に「14908」(カードID)のカードが組み込まれていることを示している。
また、操作データ受信部11aが受け付けた操作データによって、仮想ユーザと敵との対戦が開始されると、対戦処理を行うバトルパート処理部104は、所有カードデータテーブル222とデッキアイテムデータテーブル223とから、デッキを構成する各カードの攻撃力及び防御力を読み出す。そして、バトルパート処理部104は、デッキに組み込まれた各カードの対戦能力値の高低と、カードの組み合わせ方によって発揮する「スキル」とに基づいて算出されるデッキの対戦能力値により、敵との勝敗を決定する。
(6−1−2)デッキ構築パート処理部の構成
デッキ構築パート処理部102は、図15に示すように、デッキパート用表示出力部102aと、デッキアイテム設定部102bと、を備える。
デッキパート用表示出力部102aは、デッキパート用表示画像テーブル213に記憶されているデータに基づいて、デッキ構築パート22の処理を実行させるためのデータを、インターネット2を介して接続された各端末3に送信する。
具体的には、デッキパート用表示出力部102aは、所有カードデータテーブル222に記憶されている情報を参照して、デッキパート用表示画像テーブル213の表示領域データ301、302、303、・・・、351、352、353・・・で定義される各表示領域に表示するキャラクタ画像をアイテムデータテーブル211から読み出す。そして、デッキパート用表示出力部102aは、読み出したデータと、デッキパート用表示画像テーブル213のアイコン画像データ311、312、313、・・・、361、362、363、・・・を組み合わせて、上述した図17に示すような操作用画像300、350を表示するための表示処理データを、端末3に送信する。
なお、デッキパート用表示出力部102aが送信する表示処理データは、画像データだけではなく、端末3側に記憶されている画像データの表示を制御する表示制御データであってもよい。
デッキアイテム設定部102bは、操作データ受信部11aからのデータに基づいて、デッキを構成する各ポジションのカードを入れ替える要求と、入れ替えたカードをデッキに組み込む要求とを操作データ受信部11aから受け付ける。そして、デッキアイテム設定部102bは、受け付けた要求に応じて、デッキを構成するカードを変更するように、デッキアイテムデータテーブル223を更新する。
(6−2)第3の実施形態に係るトレードパート処理部の処理工程
第3の実施形態に係るトレードパート処理部106の処理について、図19に示すフローチャートに従って説明する。
ステップS1901において、トレードパート処理部106は、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で仮想アイテムを交換するための交換要求を受け付けるトレード開始処理を実行し、その後ステップS1902に進む。なお、具体的なトレード開始処理については上述した図12又は図13に示した処理と同様なので、その説明を省略する。
ステップS1902において、トレードパート処理部106は、価値算出部62により、第1及び第2の交換アイテムの能力値に加えて、更にデッキ構築パート22により構築されるデッキに関する情報に基づいて、第1及び第2のカードのアイテム価値を評価し、ステップS1903に進む。なお、具体的なアイテム価値評価処理については、後述する。
ステップS1902の後に実行されるステップS1903〜ステップS1906の各ステップについては、上述した第1の実施形態に係るステップS1103〜ステップS1106(図11参照)と同様なので、その説明を省略する。
(ステップS1902)
次に、ステップS1902で実行されるアイテム価値評価処理について、図20に示すフローチャートに従って説明する。ここで、図20に示すフローチャートに従った処理のうち、ステップS2001、S2002の各処理については、上述した第1の実施形態に係るステップS1401、S1402(図14参照)の各処理と同様なので、その説明を省略し、ステップS2002の後に進むこととなるステップS2003以降の処理について説明する。
ステップS2003において、価値差判定部63は、アイテム価値の価値差が所定の閾値より高いか否かを判断し、この価値差が所定の閾値より高い場合にはステップS2004に進み(S2003:YES)、この価値差が所定の閾値より高くない場合にはステップS2008に進む(S1603:NO)。
ステップS2004において、価値算出部62は、デッキアイテムデータテーブル223を参照して、第1及び第2の仮想ユーザのうち、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているデッキを構成するそれぞれポジションに組み込まれたカードの識別情報を読み出し、ステップS2005に進む。
ステップS2005において、価値算出部62は、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが構築しているデッキに、取得対象の交換アイテムを組み込んだときのデッキ全体で到達しうる最大攻撃力を算出し、ステップS2006に進む。
例えば、予めゲーム上で定められたルールによって、他の仮想ユーザから取得する交換アイテムであるカードのポジションが「4」のみ組込可能な場合、価値算出部62は、仮想ユーザが構築しているデッキのうち、「4」のポジションに組み込まれているカードと交換アイテムとを入れ替えて、デッキの最大攻撃力を算出する。具体例として、既存のデッキに組み込まれた各カードの最大攻撃力の合計値が「10000」、このデッキのポジション「4」に組み込まれたカードの最大攻撃力が「400」、取得対象のカードの最大攻撃力が「500」とすると、上記のカードの入れ替えに応じた最大攻撃力の増加分である「100」が新たに加算した値である「10100」を、デッキの最大攻撃力として算出する。
なお、上記の具体例では、個々のカードの最大攻撃力を単に合算した値をデッキの最大攻撃力として算出しているが、カードの組み合わせによって特定のカードの最大攻撃力を向上させるゲームのルールを採用している場合には、このルールに従ってカードの最大攻撃力を合算したデッキの最大攻撃力を算出すればよい。また、各仮想ユーザが複数のデッキを構築しているときは、各デッキに対して上述した交換アイテムを入れ替えて最大攻撃力を算出すればよい。また、攻撃力は、上述したように、敵との対戦を有利に進めるための対戦能力値を示す値であって、具体的には合成パート24によってカードを合成することにより強化可能な値である。このような対戦能力値として、本処理工程では、便宜上、カードの攻撃力を用いることとするが、これに限定されない。すなわち、対戦能力値として、レベル、防御力を用いる態様にも適用可能である。
ステップS2006において、価値差判定部63は、ステップS2005により、仮想ユーザが現に構築しているデッキに、他方の仮想ユーザからの交換アイテムを組み込んだときのデッキの最大攻撃力が、交換アイテムを組み込む前に比べて高くなるか否かを判断する。ここで、最大攻撃力が増加しない場合にはステップS2007に進み(S2006:NO)、最大攻撃力が増加する場合にはステップS2008に進む(S2006:YES)。
ステップS2007において、価値差判定部63は、ステップS2003により第1及び第2の交換アイテム間に所定の閾値より高い価値差があると判定された後、さらに、ステップS2006によりアイテム価値が低い交換アイテムを取得した仮想ユーザにとってデッキの構築に有利なトレードではないものと判定したため、この交換価値が不適合であると判定し、ステップS1902の処理を終了して、ステップS1903に進む。
ステップS2008において、価値差判定部63は、ステップS2003により第1及び第2の交換アイテム間に所定の閾値より高い価値差があると判定されたため、または、ステップS1906により取得対象の仮想アイテムが仮想ユーザにとってデッキの構築に有利なトレードであるものと判定されたため、このトレードのアイテム交換価値が適合であると判定し、ステップS1902の処理を終了して、ステップS1903に進む。
このようにして、ステップS1902で実行される第3の実施形態に係るアイテム価値評価処理では、アイテム価値が低い交換アイテムを取得し、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの対戦能力値の高低に基づいて、トレードの交換価値が不適合であると判定する。ここで、「アイテムリストの対戦能力値の高低」とは、個々のアイテムリストを用いて敵と対戦したときの優劣を示し、例えば第1のアイテムリストと比較して第2のアイテムリストの対戦能力値が高いとき、第2のアイテムリストを用いることで相対的に対戦を有利に進行可能であることを意味する。
第3の実施形態に係るアイテム価値評価処理では、個々の仮想アイテムを対比するだけではなく、取得対象の仮想アイテムをアイテムリストに組み込んだときの対戦能力値の変化に基づいて、現実のお金で転売して利益を得るといったリアルマネートレードが介在しうる交換価値が不適合なトレード行為を精度良く推測することができる。このようにして、精度よく不適合なトレード行為を推測可能なので、第3の実施形態に係るトレードパート26では、善意の実ユーザによって操作されるトレード行為が不適合と判断されることを防止しつつ、リアルマネートレードが介在しうる価値が不適合なトレード行為を抑止することができる。
なお、ステップS1902で実行されるアイテム価値評価処理では、対戦能力値の一例として攻撃力を用いたが、これに限定されるものではない。例えば攻撃力の代わりにレベル又は防御力を用いてもよい。さらに、対戦能力値を表した各パラメータを重み付け加算した評価値を算出し、この評価値を用いて、交換アイテムを組み込んだときのデッキが到達しうる最大対戦能力値の高低を評価するといった態様を採用してもよい。
(7)第4の実施形態に係るトレードパート
次に、第1乃至第3の実施形態とは異なる第4の実施形態に係るトレードパート26について説明する。第4の実施形態に係るトレードパート26の処理を行うトレードパート処理部106の構成は、上述した図5に示されるような、第1の実施形態に係るトレードパート処理部106の構成と同様なので、その説明を省略する。
第4の実施形態に係るトレードパート26では、上述した第3の実施形態と同様に、価値算出部62により、デッキ構築パート22により構築されるデッキに関する情報に基づいて、取得対象のカードのアイテム価値を評価する。この評価結果に基づいて、第4の実施形態に係るトレードパート26では、上述した第2の実施形態と同様に、交換価値が不適合なトレード行為を推測して、推測したトレードを禁止する。第4の実施形態に係るトレードパート26の具体的な処理については、図21に示すようなフローチャートに従って説明する。
ステップS2101において、トレードパート処理部106は、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で仮想アイテムを交換するための交換要求を受け付けるトレード開始処理を実行し、その後ステップS2102に進む。なお、具体的なトレード開始処理については上述した図12又は図13に示した処理と同様なので、その説明を省略する。
ステップS2102において、トレードパート処理部106は、上述した第3の実施形態と同様に、第1及び第2の交換アイテムの能力値に加えて、更にデッキ構築パート22により構築されるデッキに関する情報に基づいて、第1及び第2のカードのアイテム価値を評価し、ステップS2103に進む。なお、具体的なアイテム価値評価処理については、上述した図20に示した処理と同様なので、その説明を省略する。
ステップS2102の後に実行されるステップS2103〜ステップS2105の各ステップについては、上述した第2の実施形態に係るステップS1503〜ステップS1505(図15参照)と同様なので、その説明を省略する。
このようにして、ステップS1902で実行される第3の実施形態に係るアイテム価値評価処理では、取得対象となる仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの対戦能力値に基づいて、トレードの交換価値を評価する。このようにして、現実のお金で転売して利益を得るといったリアルマネートレードが介在しうる交換価値が不適合なトレード行為を精度良く推測することができる。精度よく不適合なトレード行為を推測可能なので、第4の実施形態に係るトレードパート26では、善意の実ユーザによって操作されるトレード行為が不適合と判断されることを防止しつつ、リアルマネートレードが介在しうる価値が不適合なトレード行為を禁止することができる。
(8)効果
以上のような本実施形態において、ゲームサーバ1によれば、仮想アイテムの能力値から算出したアイテム価値に基づいて、リアルマネートレードとなりうる行為を推測して抑止することで、仮想ユーザ間で、所有する仮想アイテムに極端な格差が生じてしまうのを防止し、善意の実ユーザが、ゲーム全体への興趣が低下しないようにすることができる。
また、本実施形態において、ゲームサーバ1によれば、仮想アイテムの能力値から算出したアイテム価値に基づいて、リアルマネートレードとなりうる行為を推測して抑止することで、仮想ユーザ間で、所有する仮想アイテムに極端な格差が生じてしまうのを防止し、善意の実ユーザが、ゲーム全体への興趣が低下しないようにすることができる。
また、本実施形態において、ゲームサーバ1によれば、仮想アイテムのランクを能力値とし、この能力値から算出したアイテム価値の差に基づいて、リアルマネートレードとなりうる行為を精度良く推測することができる。
また、本実施形態において、ゲームサーバ1によれば、第1のアイテム価値と第2のアイテム価値との差が所定の閾値以上か否かに基づいて、アイテムの交換の価値が不適合であるかを容易な手法により判定することができる。
また、本実施形態において、ゲームサーバ1によれば、仮に、交換対象となる個々の仮想アイテム間の価値差が大きくても、アイテム交換によってアイテム価値が低い仮想アイテムを取得して、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの能力値が上がるのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定せずに、価値適合すなわち、交換を是として認めることができる。これに対して、取得した仮想アイテムを組み込んだアイテムリストの到達可能な最大対戦能力値が上がらないのであれば、リアルマネートレードとなりうる行為と推定し、価値不適合すなわち、交換を否として認めないようにすることができる。
(9)その他
本発明は、デッキに組み込まれることを想定したカードに限定されるものではなく、例えば、任意に選択した1以上のカードを用いて敵と対戦するようなルールを採用したゲームに適用することができる。また、カードに限定されるものではなく、他の仮想アイテムに適用可能である。例えば、ゲーム上のストーリーやシナリオ等によっては、仮想空間で使用可能な仮想アイテムとして仮想的なコインなども用いることができる。
また、本発明は、カード同士など、同様の機能を有する仮想アイテム間でのトレードに限定されず、例えばカードの能力値から算出されるアイテム価値と、回復アイテムの能力値から算出されるアイテム価値との価値差に基づいて、異なる機能を有する仮想アイテム間での交換の際に、リアルマネートレードとなりうる行為が介在しているか否かを推測することも可能である。
1 ゲームサーバ
11a 操作データ受信部
61 アイテム交換要求受付部
62 価値算出部
63 価値差判定部
64 データ更新部
65 交換禁止処理部
66 トレードパート用表示出力部
211 アイテムデータテーブル
212 トレード用表示画像テーブル
213 デッキ構築用表示画像テーブル
221 属性データテーブル
222 所有カードデータテーブル
223 デッキアイテムデータテーブル

Claims (12)

  1. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間交換するための交換要求を、前記操作データから受け付ける交換受付部と、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する価値算出部と、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との差に基づいて価値不適合であるか否かを判定する価値差判定部と、
    前記価値差判定部により価値不適合であると判定された場合に、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信する確認通知データ送信部と、を備え
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値差判定部は、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定することを特徴とするゲームサーバ。
  2. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間交換するための交換要求を、前記操作データから受け付ける交換受付部と、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する価値算出部と、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との差に基づいて価値不適合であるか否かを判定する価値差判定部と、
    前記価値差判定部により価値不適合であると判定された場合に、前記第1の交換アイテムと前記第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止する交換禁止部と、を備え
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値差判定部は、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定することを特徴とするゲームサーバ。
  3. 前記仮想アイテムは、当該仮想アイテム固有の能力値として、ランク付けされており、
    前記価値算出部は、ランクの高低に基づいて前記第1のアイテム価値及び前記第2のアイテム価値を算出することを特徴とする請求項1又は2記載のゲームサーバ。
  4. 前記アイテムリストは、仮想ユーザの所有する仮想アイテムの中から選択した仮想アイテムであって、該仮想ユーザが敵と対戦する所定数の仮想アイテムから構成され
    前記各仮想アイテムの能力値は、他の仮想アイテムと合成することで、所定の最大対戦能力値まで増加可能な対戦能力値であり
    前記アイテムリストを構成する仮想アイテムの対戦能力値から算出されるアイテムリストの対戦能力値の高低に基づいて、前記仮想ユーザが対戦する敵との勝敗が決定され、
    前記価値差判定部は、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上であって、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大対戦能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合に、価値不適合であると判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゲームサーバ。
  5. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で交換するための交換要求を、前記操作データから受け付けるステップと、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出するステップと、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定するステップと、
    前記価値不適合であると判定した場合に、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信するステップと、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値不適合であるか否かを判定するステップでは、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定する処理を通信ネットワークに接続されたコンピュータにより実行することを特徴とするゲーム制御方法。
  6. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で交換するための交換要求を、前記操作データから受け付けるステップと、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出するステップと、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定するステップと、
    前記価値不適合であると判定された場合に、前記第1の交換アイテムと前記第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止するステップと、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値不適合であるか否かを判定するステップでは、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定する処理を通信ネットワークに接続されたコンピュータにより実行することを特徴とするゲーム制御方法。
  7. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で交換するための交換要求を、前記操作データから受け付けるステップと、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出するステップと、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定するステップと、
    前記価値不適合であると判定した場合に、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信するステップと、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値不適合であるか否かを判定するステップでは、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定する処理を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  8. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを、第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で交換するための交換要求を、前記操作データから受け付けるステップと、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出するステップと、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定するステップと、
    前記価値不適合であると判定された場合に、前記第1の交換アイテムと前記第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止するステップと、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値不適合であるか否かを判定するステップでは、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定する処理を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  9. ゲームサーバと、
    前記ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された1以上の端末とから構成され、
    前記ゲームサーバは、
    通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間交換するための交換要求を、前記操作データから受け付ける交換受付部と、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する価値算出部と、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定する価値差判定部と、
    前記価値差判定部により価値不適合であると判定された場合に、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信する確認通知データ送信部と、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値差判定部は、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定し、
    前記端末は、前記交換要求を受け付ける操作入力部と、前記確認通知データを表示する表示部と、を有することを特徴とするゲームシステム。
  10. ゲームサーバと、
    前記ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された1以上の端末とから構成され、
    前記ゲームサーバは、
    通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間交換するための交換要求を、前記操作データから受け付ける交換受付部と、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出する価値算出部と、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定する価値差判定部と、
    前記価値差判定部により価値不適合であると判定された場合に、前記第1の交換アイテムと、前記第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止する交換禁止部と、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値差判定部は、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定し、
    前記端末は、前記交換要求を受け付ける操作入力部を有することを特徴とするゲームシステム。
  11. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で交換するための交換要求を、前記操作データから受け付けるステップと、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出するステップと、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定するステップと、
    前記価値不適合であると判定した場合に、少なくともアイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザを操作する端末に対して、アイテム交換の確認を促す確認通知データを送信するステップと、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値不適合であるか否かを判定するステップでは、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定する処理を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
  12. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
    所有アイテムデータテーブルに記憶された前記仮想ユーザ毎に所有する仮想アイテムを第1の仮想ユーザと第2の仮想ユーザとの間で交換するための交換要求を、前記操作データから受け付けるステップと、
    前記交換要求があると、前記第1の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第1の交換アイテムの能力値に基づいて、第1のアイテム価値を算出するとともに、前記第2の仮想ユーザが所有する仮想アイテムから交換対象となる第2の交換アイテムの能力値に基づいて、第2のアイテム価値を算出するステップと、
    前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値の価値差に基づいて価値不適合であるか否かを判定するステップと、
    前記価値不適合であると判定された場合に、前記第1の交換アイテムと前記第2の交換アイテムとの間におけるアイテム交換を禁止するステップと、を有し、
    前記仮想ユーザが所有する仮想アイテムの中から所定数の仮想アイテムを選択したアイテムリストが、アイテムリストデータテーブルに記憶され、
    前記仮想アイテムには、ゲーム進行の優位性を数値化した値であって、他の仮想アイテムと合成することで所定の最大能力値まで増加可能な能力値が設定されており、
    前記ゲーム進行は、前記アイテムリストに組み込まれた仮想アイテムの能力値に基づいて算出されるアイテムリストの能力値によって決定され、
    前記価値不適合であるか否かを判定するステップでは、前記第1のアイテム価値と前記第2のアイテム価値との価値差が所定の閾値以上である場合には前記アイテムリストデータテーブルを参照し、アイテム価値が低い交換アイテムを取得する仮想ユーザが現に構築しているアイテムリストに、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込んだときのアイテムリストの到達可能な最大能力値が、該アイテム価値が低い交換アイテムを組み込む前に比べて高くならない場合、価値不適合であると判定する処理を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。
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