本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された端末にゲームを提供するゲームシステムに関する。具体的に、本実施形態のゲームシステムGは、図1に示すように、端末を操作する実ユーザにゲームを提供するゲームサーバ1と、ゲームサーバ1と通信ネットワークであるインターネット2を介して接続された端末3a、3b、3c、・・・、3n(以下、総称して端末3ともいう。)と、を含むコンピュータネットワークシステムである。ゲームサーバ1は、このゲームシステムGにより実現されるソーシャルネットワーキングゲームに関連する各種サービスを提供する側のコンピュータ(サーバコンピュータ)であり、端末3は、当該サービスの提供を受ける側のコンピュータで(クライアントコンピュータ)ある。
以下では、まず、実施形態の説明に先立って、本実施形態において用いる用語の定義を明確にし、さらに本実施形態において扱うソーシャルネットワーキングゲームの概要について説明した後、ゲームシステムGの構成及び処理内容について具体的に説明する。
(1)用語の定義
本実施形態において用いる用語の定義は以下の通りである。
「仮想世界」とは、このゲームシステムGを実現するためのプログラムをゲームサーバ1が実行することにより実現される仮想的な世界である。
「実ユーザ」とは、端末3を操作する実体、すなわち現実に生存する人である。
「仮想ユーザ」は、実ユーザに成り代わって仮想世界に存在し、実ユーザの端末3からの指示により行動するオブジェクトである。「仮想ユーザ」は、視覚的オブジェクトすなわち、仮想世界を表現した画像内に登場人物(モンスターや人、動物など)の画像の一つとして登場するオブジェクトであるか、仮想世界内に行動主体として存在するが視覚的には認識できない非視覚的オブジェクトであるかは問わない。
「集団行動」とは、同一の集団に所属する他の仮想ユーザと一緒にソーシャルネットワーキングゲームを進行するゲームプレイの一形態である。具体例として、「集団行動」とは、ソーシャルネットワーキングゲーム内での達成感を同一集団の所属メンバー同士で共有できるように、同一の集団に所属する仮想ユーザが、互いに交流しながら、仮想世界を冒険したり、仮想世界に現れた敵と対戦したりすることで、ゲーム内で使用可能なアイテムなどと交換可能な得点を集団に付与することで成立する行動である。なお、「集団行動」は、仮想ユーザが集団で行動することにより成立するゲームプレイであればよく、例えば同一集団の所属メンバー同士で共通の敵と対戦したり、所属メンバー同士で一緒に仮想世界を冒険したりする行動であってもよい。
「チーム」とは、実ユーザの意思決定によらずに、ゲームサーバ1によって自動的に仮想ユーザの所属先が決定される集団である。チームで行動する集団行動では、個々のチームメンバーの活動度が高いほど、強い敵が倒せるようになるなど集団行動を有利に進行していくことが可能となる。本実施形態では、期間限定のイベントとしてチームを自動的に編成するものとして説明するが、周期的又は任意のタイミングでチームを自動的に編成してもよい。
「ギルド」とは、上述した「チーム」と異なり、実ユーザの意思に基づいて仮想ユーザの所属先が決定される集団である。つまり、このような集団の一態様である「ギルド」は、上述した「チーム」と異なり、集団の作成、加入、離脱が実ユーザの意思に委ねられている。また、上述した「チーム」と同様に、ギルドで行動する集団行動では、個々のギルドメンバーの活動度が高いほど、より強い敵が倒せるようになる等、ゲームを有利に進行していくことが可能となる。
なお、「ギルド」や「チーム」との用語は、便宜上区別するものに過ぎず、例えば、ゲームのストーリーや世界観によっては、実ユーザの意思決定によって仮想ユーザの所属先が決定される集団を「チーム」と呼び、実ユーザの意思決定によらずに、仮想ユーザの所属先がゲームサーバ1によって決定される集団を「ギルド」と呼び、本実施形態とは逆の定義付けで用いることも可能である。
「カード」は、仮想世界内に存在するアイテムの一種である。カードは、ゲーム内で登場する人物、武器や防具などのトレーディングカードを表現した画像として仮想ユーザに提供され、そのカードを取得した仮想ユーザを操作する実ユーザの端末3に表示される。
(2)ソーシャルネットワーキングゲームの概要
まず、ゲームサーバ1からインターネット2を介して接続された端末3に提供されるソーシャルネットワーキングゲームについて、その概要を、図2を参照して説明する。
一般にソーシャルネットワーキングゲームは、実ユーザによる端末3の操作に応じた動作を行う仮想ユーザを介して、例えば、数百種類など多種類のキャラクタが付された仮想的なカード(以下、単にカードという。)の中から、所定枚数からなるカードのセット(以下、カードデッキという。)を作成するゲームである。より具体的には、カードデッキに搭載したカードのレベルアップや属性の選択を行いつつ、出現する敵とカード同士で対戦したり、他の仮想ユーザとカードのトレードを行うなどして、カードを強化、収集していくものである。カード同士の対戦では、カードデッキを構成する各カードの攻撃力や防御力、カードの組合せにより発動するスキルなどに基づいて、敵に与えるダメージや勝敗が決する。
このようなソーシャルネットワーキングゲームは、複数のパートを有機的に組み合わせることにより、全体として一つの世界観やストーリー性を持ったゲームとして成立する。本発明が適用された実施形態のソーシャルネットワーキングゲーム20は、図2に示すように、クエストパート21と、合成パート22と、バトルパート23と、ガチャパート24と、チームパート25と、ギルドパート26と、のゲーム要素としての各部分を備える。
クエストパート21は、「探索、探求、冒険」などの意義を有する「クエスト」という言葉が表すとおり、仮想世界に形成された仮想的な空間を仮想ユーザが探索して、新たなカードを獲得したり、仮想ユーザのレベルを向上させつつ進捗するゲームを構成する一部分である。クエストパート21では、仮想ユーザに所定のクエスト用ポイントが与えられ、仮想ユーザの移動、アイテムの獲得やレベルの向上などは、このクエスト用ポイントを消費することで行われる。また、クエストパート21では、バトル用ポイントを消費して仮想ユーザが所有するカードを用いることで、出現した敵と対戦が行われる。そして、敵を倒した仮想ユーザには、当該敵の強さや種類に応じて各種アイテムが付与される。
合成パート22は、仮想ユーザが所有しているカードを合成してカードの強さを表すレベルを上げることで、対戦時に敵に与える攻撃力や、敵からの攻撃を防御する防御力などを強化するパートである。
バトルパート23は、仮想ユーザが所有するカードを用いて、他の仮想ユーザを敵として対戦するパートであり、上述した各カードの攻撃力及び防御力に基づいて勝敗が決する。
ガチャパート24は、硬貨を自動販売機に投入してカプセル入りのおもちゃであるカプセルトイが出てくる様子を表した「ガチャガチャ(登録商標)」に由来するものであり、例えば、仮想ユーザが、硬貨の代わりに仮想的に与えられるガチャ用ポイントやガチャ用の権限を用いて、カード毎の出現率に基づいてランダムにカードを取得するパートである。
チームパート25は、実ユーザの意思決定によらずに、ゲームサーバ1によって自動的に仮想ユーザの所属先が決定される集団である「チーム」での活動を管理するパートである。具体的に、チームパート25では、構成メンバーである仮想ユーザがクエストパート21やバトルパート23などを進行することで得られるチームポイントの取得状況を管理するとともに、イベント終了後のチームポイントの取得状況に応じた報酬を付与する。
ギルドパート26は、上述したチームパート25と異なり、実ユーザの意思に基づいて仮想ユーザの所属先が決定される集団である「ギルド」での集団行動を管理するパートである。具体的に、ギルドパート26では、実ユーザの意思決定により仮想ユーザが所属するギルドが決定され、同一ギルドの構成メンバーである仮想ユーザがクエストパート21やバトルパート23などを進行することで、ギルドに付与されるギルドポイントの取得状況を管理するとともに、ギルドポイントの取得状況に応じた報酬を付与する。
以上のような複数のパートから構成されるソーシャルネットワーキングゲーム20は、各パート単体が他のゲームパートから独立したものではなく、上述したように、各パートが互いに関係し合い、組み合わせることで、ゲーム全体としての意義を有するものとなっている。したがって、ソーシャルネットワーキングゲーム20では、仮想ユーザが各ゲームパートを有効に進捗させることで、全体として一つのゲームを進行させることができる。
(3)基本的なハードウェア構成
次に、このゲームシステムGを実現するためのハードウェア構成について説明する。
(3−1)端末の構成
図1に示すように、端末3は、例えば、無線通信部31と、液晶表示パネルなどにより形成される表示部32と、タッチ入力、キー入力により端末の操作を行う操作入力部33と、を備え、例えばスマートフォンなどの携帯型無線通信端末により構成される。端末3は、無線通信部31により、携帯電話回線や無線LAN回線を用いてインターネット2に接続し、ウェブブラウザ上でゲームサーバ1とデータ通信を行う。また、端末3は、タッチパネル等の操作入力部33により、ウェブブラウザの画面を表示するとともに、画面上の表示に触れることで選択操作を行い、実ユーザからの操作を入力する。
このようなハードウェア構成を有する端末3では、例えば、予め登録したユーザIDと所定のパスワードとの組合せにより、端末3の認証処理を行う。ゲームサーバ1との間での認証が完了すると、端末3は、ゲームサーバ1からゲームを進行するのに必要なデータを受信するとともに、後述するように操作入力部33により受け付けた操作データをゲームサーバ1に送信する。
なお、端末3は、通信ネットワークであるインターネット2を介してゲームサーバ1と通信可能な通信装置であれば、携帯電話機、PDA、パーソナルコンピュータなどであってもよい。また、操作入力部33の例としてタッチパネルを挙げたが、もちろん物理的なキー操作によってカーソルなどを移動させて選択操作を行い、情報の入力を行うような構成を採用してもよい。
(3−2)ゲームサーバの概略構成
端末3と通信可能に接続されるゲームサーバ1は、例えば図3に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータにより実現される。すなわち、ゲームサーバ1は、図3に示すように、インターネット2を介して端末3と通信を行う通信インタフェース部11と、キーボードやマウスなどの実ユーザからの操作入力を受ける操作入力部12と、を備える。また、ゲームサーバ1は、各種演算処理を行うCPUなどの演算処理部13と、演算処理データを一時的に記憶するSRAMやDRAMなどのメインメモリ14と、アプリケーションプログラム及び各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶装置15と、演算処理結果を表示するディスプレイ16と、を備える。
ゲームサーバ1は、前述したソーシャルネットワーキングゲーム20を実ユーザに提供するためのプログラムを記憶装置15にインストールすることで、図4に示すような機能ブロックが実現される。
すなわち、ゲームサーバ1には、例えば図4に示すような、操作データ受信部11aと、ゲームデータ送信部11bと、ソーシャルネットワーキングゲーム20上で構築される仮想世界を実現する仮想世界実現部100と、ソーシャルネットワーキングゲーム20に必要な各種データを記憶しているゲームデータ記憶部200とからなる機能が実現される。操作データ受信部11aは、インターネット2を通じて、端末3から送られてくる操作データを受信する手段である。ゲームデータ送信部11bは、仮想世界実現部100によって処理したゲームデータを端末3に送信する手段である。仮想世界実現部100は、クエストパート処理部101と合成パート処理部102とバトルパート処理部103とガチャパート処理部104とチームパート処理部105とギルドパート処理部106とを有する。
ここで、クエストパート処理部101は、クエストパート21のデータ処理を行う。また、合成パート処理部102は、合成パート22のデータ処理を行う。バトルパート処理部103は、バトルパート23のデータ処理を行う。ガチャパート処理部104は、ガチャパート24のデータ処理を行う。チームパート処理部105は、チームパート25のデータ処理を行う。ギルドパート処理部106は、ギルドパート26のデータ処理を行う。
(4)第1の実施形態
このようなゲームサーバ1で処理される各パートのうち、以下では、第1の実施形態に係るチームパート25を実現する具体的な構成及び処理内容について、図5を参照して説明する。
(4−1)ゲームデータ記憶部の構成
まず、ゲームデータ記憶部200は、図5に示すように、アイテムデータテーブル201が記憶されており、さらに仮想ユーザデータ記憶領域210と、チームデータ記憶領域220と、が形成されている。
(アイテムデータテーブル)
アイテムデータテーブル201は、図6に示すように、例えば、アイテムの稀少度、成長タイプ、最大攻撃力、最大レベル値、グループ、キャラクタ画像など、アイテムに与えられた性質について、アイテムごとに識別可能なアイテムIDを付して、一覧で管理したものである。ここでは、アイテムとして、仮想世界において、仮想ユーザに与えられる「仮想のカード」を想定し、このカードに戦士や選手などの何らかのキャラクタが表示されているものを想定している。
図6に示すように、各アイテムには、「アイテムID」として、アイテムごとに固有の数字が与えられている。
また、「稀少度」は、アイテムの稀少性を示すものであり、稀少性の高い順に例えば「SSレア」、「Sレア」、「レア」、「ノーマル」などのランク付けがなされている。例えばゲームの内容によっては、カードの稀少性を際だたせるため、ランクが高いカードの方が、ランクが低いカードと比べて相対的に、後述する「消費ポイント」、「最大攻撃力」、及び「最大レベル値」が高いといった態様を採用することもできる。
「消費ポイント」は、敵と対戦するときに消費するバトル用ポイントである。例えばゲームの内容によっては、消費ポイントによって敵との対戦の仕方に多様性を持たせるため、消費ポイントが高いカードの方が、消費ポイントが低いカードと比べて相対的に、後述する「最大攻撃力」、及び「最大レベル値」が高いといった態様を採用することもできる。
「最大攻撃力」は、上記同様に、カード上に表示されるキャラクタのレベル1の時からレベルアップを重ね最大レベル時に到達可能な攻撃力を数値で表したものである。ここで、カードの攻撃力は、当該カードがデッキに組み込まれたときに仮想ユーザが敵との対戦において発揮しうる対戦能力値の具体例を表している。本実施形態では、バトルパート104により、デッキに組み込まれた各カードの能力値に基づいて勝敗を決定する。
「最大レベル値」は、同様にカードの能力値の具体例を表すレベルの最大値を表したものであり、本実施形態では、合成パート103によってカード同士を合成することによって、カードのレベルアップがなされ、カードの攻撃力が増加する。
例えば、図6に示すアイテムデータテーブル201では、アイテムIDが「10001」で識別されるカードについて、稀少度が「Sレア」であり、消費ポイントが「5」であり、最大攻撃力が「4000」であり、最大レベル値が「70」であることを示している。また、アイテムIDが「10002」で識別されるカードについて、稀少度が「Sレア」であり、成長タイプが「普通型」であり、消費ポイントが「5」であり、最大攻撃力が「4000」であり、最大レベル値が「70」であることを示している。
(仮想ユーザデータ記憶領域)
仮想ユーザデータ記憶領域210には、仮想ユーザ属性データテーブル211と所有アイテムデータテーブル212と、操作結果記憶部213とが記憶されている。
仮想ユーザ属性データテーブル211は、仮想ユーザの属性を示す属性データを、仮想ユーザに一意に割り振られた識別用のユーザIDによって管理している。ここで、「仮想ユーザの属性」とは、仮想世界で定義された規則、すなわちゲームのルールに従って、操作データを仮想ユーザ毎に個別に変動する情報を定量化したものである。具体例として、図7に示すように、仮想ユーザ属性データテーブル211は、仮想ユーザ毎に、レベル情報、クエスト用ポイント、バトル用ポイント、およびガチャ用ポイント、到達フィールド、最大攻撃力、および、攻撃密度を記憶している。
レベル情報は、ゲーム開始段階から累積される累積能力値であって、ゲーム内での仮想ユーザの強さを定量的に表現した数値である。レベル1からゲームを開始すると、ゲームの進捗によりレベル2、レベル3と、この数値が増加する。例えば、レベル情報が「L6」の場合、仮想ユーザのレベルが第6段階目であることを示している。なお、このレベルは、ゲーム中の一つの部分を構成するクエストパート21に固有のものが付されるというよりも、一つのゲーム全体で単一のレベルが付与されるものとする。また、ゲームによっては仮想ユーザとしてのレベルの概念が存在しなくてもよい。
クエスト用ポイントは、クエストパート21において、仮想ユーザが仮想世界に構築された仮想的な空間を探索する際に消費するポイントを示している。また、バトル用ポイントは、バトルパート23で仮想ユーザが他の仮想ユーザと対戦を行ったり、クエストパート21によって仮想的な空間を探索している際に出現する敵に攻撃する際に消費するポイントを示している。また、ガチャ用ポイントは、ガチャパート24で仮想ユーザがガチャを行ってアイテムを取得する際に消費するポイントを示している。上述した各ポイントは、ゲーム内容などに基づいて、例えば24時間毎など所定時間経過したときに仮想ユーザに付与すること、または、敵との対戦に勝利したときの報酬として仮想ユーザに付与することが可能である。このようなポイントの付与量を調整することで、各ゲームパートの進捗率を調整することも可能である。
「到達フィールド」とは、上記の「レベル情報」と同様に、ゲーム開始段階から累積される累積能力値であって、ゲーム内で仮想ユーザに課せられた任務の進捗状況を数値化したゲーム内の進行度である。具体的には、「到達フィールド」は、クエストパート21において、クエスト用ポイントの消費に応じて仮想ユーザが到達したフィールドの到達位置を示す。仮想ユーザ属性データテーブル211では、例えば6番目のフィールドに到達しているときをF(6)で表している。
「最大攻撃力」は、対戦に用いる仮想アイテムの選択によって変動し、端末3からのバトルパート23に関する操作によって発揮される操作単位能力値であって、カード毎に設定された所定のバトル用ポイントの消費に応じて敵との対戦において勝敗を決定する対戦能力値である。
攻撃密度は、上記の「最大攻撃力」と同様に、端末3からのバトルパート23に関する操作によって発揮される操作単位能力値である。すなわち、攻撃密度は、単位ポイント消費数当たりのバトル用ポイントで発揮する攻撃力であって、具体的には、「最大攻撃力」を、最大攻撃力を発揮するのに消費するバトル用ポイントで除した値である。すなわち、1ポイントのバトル用ポイントで発揮する対戦能力値の対戦密度である。
例えば、図7に示す仮想ユーザ属性データテーブル211では、ユーザIDが「20001」の仮想ユーザについて、レベルが「L6」であり、「クエスト用ポイント」を「70」ポイント所有し、「バトル用ポイント」を「120」ポイント所有し、「ガチャ用ポイント」を「290」ポイント所有し、「到達フィールド」が「F(6)」であり、「最大攻撃力」が「29489」であり、「攻撃密度」が「3484」であることを示している。
なお、仮想ユーザ属性データテーブル211は、上述した情報に限定されず、端末3からの操作データを仮想世界で定義された規則に従って変換した仮想ユーザの属性を示す情報であれば、他の情報を記憶してもよい。ゲーム内容によっては敵との対戦時に発揮する対戦能力値として攻撃力以外に防御力が規定される場合があり、この場合に、仮想ユーザ属性データテーブル211は、防御力や、1ポイントのバトル用ポイントで発揮する防御力を示す防御密度などを記憶してもよい。
所有カードデータテーブル212は、一意に割り振られた識別用IDである「20001」、「20002」、・・・によって管理される各仮想ユーザが取得したカードの識別データが記憶されている。所有カードデータテーブル212は、例えば図8に示すように、各仮想ユーザに、一意に割り当てられた所有カード識別用のIDである「C001」、「C002」、・・・、「C200」によって管理される200個のカード記憶領域が割り当てられる。そして、仮想ユーザがカードを取得した順番で、各カードの識別情報がカード記憶領域に書き込まれる。所有カードデータテーブル212を参照することで、各仮想ユーザが取得したカードの取得状況を認識することができる。
ここで、図8に示す「NULL」が記憶されたカード記憶領域とは、当該カード記憶領域にカードの識別データが記憶されていない状態、すなわち仮想ユーザがカードを取得していない状態を示している。例えば、「C200」で識別されるカード記憶領域において、ユーザID「20001」の仮想ユーザはカードを取得しているが、ユーザID「20002」の仮想ユーザはカードを取得していないという、取得状況を認識することができる。
また、所有カードデータテーブル212は、カード毎に、その能力値として、レベル及び攻撃力を記憶している。例えば、図8に示すような所有カードデータテーブル212では、ユーザIDが「20001」で識別される仮想ユーザが、「C001」で識別されるカード記憶領域に、カードIDが「10394」で、レベルが「L5」で、攻撃力が「1000」であるカードを取得していることを示している。また、「C002」で識別されるカード記憶領域に、カードIDが「14908」で、レベルが「L16」で、攻撃力が「1500」であるカードを取得していることを示している。
これらの能力値は、カードの合成処理を行う合成パート処理部103によって強化される。具体的に、操作データ受信部11aによりカードを合成する要求を受け付けると、合成パート処理部103は、所有カードデータテーブル212から対象カードを読み出して合成処理を行うことで、一の対象カードの能力値を増加し、他の対象カードを削除するように、所有カードデータテーブル212のカード記憶領域を更新する。
なお、所有カードデータテーブル212は、一例として各仮想ユーザに割り当てられるカード記憶領域は200個としたが、これに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
操作結果記憶部213は、後述する操作履歴管理部51による更新処理に応じて、各仮想ユーザの操作結果が記憶されている。図9に示すように、操作結果記憶部213は、「仮想ユーザの操作結果」として、1週間前から現在までの、操作回数、累積能力値の上昇度、単位操作能力値の変動度が記憶されている。このような仮想ユーザの操作結果に基づいて、過去のゲーム内における仮想ユーザの活動度合いを評価することで、ゲーム内において成立する集団行動に対して今後期待される仮想ユーザの活動度合い(操作回数、操作頻度など)を推定することが可能となる。
たとえば、「操作回数」が多いほど、「累積能力値の上昇度」の一例である「レベルの増加数」が大きいほど、対象期間においてゲーム全体を楽しんでいたとみなし、実ユーザのゲーム全体の意気込みの強度を定量的に推測することができる。
「フィールド進行数」は、「累積能力値の上昇度」の一例であって、この数値が大きいほど、対象期間においてクエストパート21で課された任務をより進行したかったものとみなし、実ユーザのクエストパート21に対する意気込みの強度を定量的に推測することができる。
「最大攻撃力の変動数」は、「単位操作能力値の変動度」の一例であって、対象期間の初期の最大攻撃力とその終期の最大攻撃力との差分である。この数値が高いほど、バトルパート23でより有利な条件で敵と対戦したいという、バトルパート23に対する意気込みの強度を定量的に測定することができる。
「攻撃密度の変動数」は、「単位操作能力値の変動度」の一例であって、対象期間の初期の攻撃密度と終期の攻撃密度との差分である。この数値が高いほど、デッキに組み込まれたカードが合成パート22により強化されているとみなすことができる。すなわち、この数値が高いほど、カードの合成を頻繁に行っているものとみなし、合成パート22に対する意気込みの強度を定量的に推測することができる。
具体的には、図9に示すように、操作結果記憶部213は、1週間前から現在までの対象期間の仮想ユーザごとの操作結果として、操作回数、レベルの増加数、フィールドの進行数、最大攻撃力の変動数、及び、攻撃密度の変動数を記憶している。例えば、図9では、ユーザIDが「20001」の仮想ユーザについて、操作回数が「100回」であり、レベルの増加数が「2」であり、「フィールド進行数」が「2」であり、「最大攻撃力の変動数」が「+510」であり、「攻撃密度」が「+15」であることを示している。
なお、図9では、操作結果記憶部213が、過去1週間の操作結果を記憶しているが、これに限定されず、過去2日間や、ゲーム開始時から現在までの期間など、任意の対象期間における操作結果を記憶してもよい。例えば、ゲーム内容によっては、集団行動を行う時間帯が予め設定されている場合がある。この場合には、集団行動を行う時間帯における操作回数が多いほど、その時間帯でゲームを楽しんでいたとみなすことができる。そこで、特定時間帯におけるゲーム全体に対する意気込みの強度を推測するため、操作結果記憶部213は、例えば、過去1週間のうち、集団行動を行う時間帯での操作回数の累積値を、特定時間帯でのゲームに対する意気込みの推測指標となり得る「仮想ユーザの操作結果」として記憶してもよい。
また、操作結果記憶部213は、過去1週間における「クエスト用ポイント」、「合成用ポイント」及び「バトル用ポイント」の消費数を、対応ゲームパートに対する意気込みの推測指標となり得る「仮想ユーザの操作結果」として記憶してもよい。
(チームデータ記憶領域)
チームデータ記憶領域220には、チーム属性データテーブル221とチーム内交流データテーブル222とが記憶されている。
チーム属性データテーブル221は、仮想世界に存在する各チームの属性を示すチーム属性データを、チーム毎に記憶している。例えば図10に示すように、チーム属性データテーブル221は、チーム毎に、チームを識別するためのチームIDと、チームが獲得したチームポイントと、チームの構成メンバー情報とを記憶している。ここで、チームが獲得したチームポイントは、構成メンバーがゲームパートを進行することにより付与されるポイントである。構成メンバー情報は、仮想ユーザを識別する仮想ユーザIDと、後述するチームパート処理部105によりチーム編成段階で算出される「意気込み強度」と、を記憶している。
「意気込み強度情報」とは、上述した操作結果記憶部213により記憶された操作結果に基づいて推測可能な、集団行動に対する「やる気(意欲)」の強さ、換言すれば集団編成後に期待される集団行動の操作回数又は操作頻度の度合いを、数値化又は順位付けしたものである。上述したように、ソーシャルネットワーキングゲーム20では、仮想ユーザが各ゲームパートを有効に進捗させることで、全体として一つのゲームを進行させるので、このような集団行動に対する「意気込み強度情報」は、過去の仮想ユーザの操作結果に基づいて推定することが可能である。
例えば図10に示すチーム属性データテーブル221では、チームIDが「30111」であるチームについて、「チームポイント」の獲得数が「1600」であり、「メンバー1」として、ユーザIDが「21828」で「意気込み強度」が「2.2」である仮想ユーザが所属していることを示している。また、チームIDが「30111」であるチームについて、「メンバー5」としてユーザIDが「21928」で「意気込み強度」が「2.1」である仮想ユーザが所属していることを示している。
チーム内交流データテーブル222は、構成メンバー内で行われたメッセージなどのテキストデータを管理するテーブルであって、例えば図11に示すように、投稿日時と、送信元と、テキストデータとを対応付けて記憶している。ここで、送信元として仮想ユーザのユーザIDが書き込まれる。例えば、図11に示すようなチーム内交流データテーブル222では、「20XX/08/14 08:21」(投稿日時)に、ユーザIDが「20203」(送信元)である仮想ユーザが、「おはよう〜今日もポイント稼ごう」を表したテキストデータを掲示板用メッセージとして投稿したことを示している。
(4−2)チームパート処理部の構成
次に、チームパート処理部105の具体的な構成について説明する。図5に示すように、チームパート処理部105は、操作結果管理部51と、意気込み推定部52と、チーム編成部53と、チームプレイ実現部54と、チームパート用画像送信部55と、を備える。
操作結果管理部51は、操作結果記憶部213に記憶される操作結果を示す各種データを管理する。具体的に、操作結果管理部51は、実ユーザの端末3から受信した操作データの操作内容に基づいて、操作結果記憶部213に記憶される各種データを更新する。
意気込み推定部52は、操作結果記憶部213に記憶された仮想ユーザの操作結果に基づいて、仮想ユーザ毎の意気込み強度情報を推定する。具体的には、図9に示すような、過去1週間に操作された仮想ユーザの操作回数が多いほど、過去1週間におけるレベルの増加数、フィールド進行数が多いほど、「意気込みが強い」と推測することが可能である。また、過去1週間における最大攻撃力や攻撃密度の変動数が高いほど、「意気込みが強い」と推測することが可能である。
チーム編成部53は、仮想ユーザを操作する実ユーザの意思によらず自動的に意気込み強度情報に基づいて、複数の仮想ユーザを組み合わせてチームを編成する。具体的に、チーム編成部53は、意気込み強度が所定の範囲で一致する仮想ユーザを複数組み合わせてチームを編成する。具体的には、後述する処理工程で示すように、「意気込み強度が所定の範囲で一致している」とは、例えば、編成される集団の仮想ユーザ数等に基づいて設定された所定の数値範囲に、意気込み強度が入っていることをいう。このような処理により、チームは、実ユーザが自分の意思により、自己が操作する仮想ユーザの加入、脱退が行われるギルドと異なり、実ユーザの意思によらずゲームサーバ1側で自動的に編成されるという仕組みになっている。
チームプレイ実現部54は、同一チームに所属する他の仮想ユーザと一緒にゲームを進行する集団行動を実現する集団行動実現部である。具体的に、チームプレイ実現部54は、操作データ受信部11aからの操作データにより、掲示板表示領域1203に表示されるメッセージを受け付け、受け付けたメッセージをチーム内交流データテーブル222に書き込む処理を行う。また、チームプレイ実現部54は、構成メンバーである各仮想ユーザのゲームパートでの行動状況に基づいて、チームポイントを付与するように、チーム属性データテーブル221を更新する。また、チームプレイ実現部54は、獲得したチームポイントの獲得状況に応じて、構成メンバーに所定の報酬を付与する。
チーム用画像送信部55は、チームデータ記憶領域220に記憶されたデータを参照して、例えば図12に示すような、チームパートでの操作を行うためのチームパート操作画像1200を表示させるためのデータを、インターネット2を介して接続された各端末3に送信する。具体的に、チームパート操作画像1200には、チームが獲得したポイントの取得状況を表示するポイント表示領域1201と、チーム内で行われたメッセージを表示する掲示板表示領域1202と、メッセージ書き込み操作用のアイコン1203が組み込まれている。また、チームパート操作画像1200には、構成メンバーのアバター画像1211、1221と、ハンドルネーム1212、1222とを表示する表示領域が組み込まれている。
以上のような構成からなるチームパート処理部105は、操作データなどに応じてチームデータ記憶領域220を更新するとともに、チームデータ記憶領域220に記憶されたデータを参照することで、端末3にチームパート操作画像1200を送信する。
(4−3) チームパート処理部で行われる処理工程
以上のような構成からなるチームパート処理部105は、具体的には、図13に示すようなフローチャートに従ってチームを編成し、編成したチームを構成するメンバーのチームプレイを管理する。
ステップS1301において、チームパート処理部105は、意気込み推定部52により、操作データから得られた仮想ユーザの操作結果に基づいて意気込み強度情報を算出する。例えば、操作結果記憶部213に記憶された「操作回数」と、「レベルの増加数」と、「フィールドの進行数」と、「最大攻撃力の変動数」と、「攻撃密度の変動数」と、をそれぞれ0〜10点で評価する。ここで、仮想ユーザの操作結果を示すそれぞれ値が大きい程、評価値が高くなるように評価し、評価値の平均値を意気込み強度として算出する。
図10に示す具体例では、ユーザIDが「21828」の仮想ユーザの「操作回数」の評価値が「2.3」、「レベルの増加数」の評価値が「2.2」、「フィールドの進行数」の評価値が「2.1」、「最大攻撃力」の評価値が「2.2」、「攻撃密度」の評価値が「2.2」である場合、評価値の平均値である「2.2」を意気込み強度として算出する。
本ステップにおいて、意気込み推定部52は、上述したように、「所定の期間」における仮想ユーザの操作結果を表す各値を用いることで、仮想ユーザごとに、集団行動に対する意気込み強度情報を精度よく推定することができる。
なお、意気込み強度は、仮想ユーザの操作結果と相関関係が成立するように推定すれば、上述した算出処理に限定されるものではない。例えば、意気込み推定部52は、操作結果を示す各値で評価可能なゲームパートとチームプレイに対する意気込みとの関係度合いに基づいて複数の評価値を加重平均化した値を意気込み強度としたり、「操作回数」のみを用いて意気込み強度を推定したりするなど、仮想ユーザの操作結果を示す値のうちの1以上の値に基づいて意気込み強度を推定してもよい。また、意気込み推定部52は、たとえば過去1週間における集団行動を行う時間帯での操作回数の累積値、過去1週間における各ポイントの消費数を用いて意気込み強度を推定してもよい。ステップS1301の処理を終了した後は、ステップS1302に進む。
ステップS1302において、チームパート処理部105は、具体的には後述する図14に示すような編成処理に従って、ステップS1301により推定した意気込み強度に基づき、実ユーザの意思によらずに自動的に複数の仮想ユーザを組み合わせてチームを編成し、その後ステップS1303に進む。
ステップS1303において、チームパート処理部105は、具体的には後述するポイント処理に従って、チームポイントを付与するようにチーム属性データテーブル221を更新して、更新結果に応じたチームメンバーに報酬を付与して、チームパート処理部105に係る処理を終了する。
(4−3−1) チーム編成処理(ステップS1302)
上述したように、チームパート処理部105は、ステップS1302において、具体的には、図14に示す処理に従って、複数の仮想ユーザを組み合わせてチームを編成する。
ステップS1401において、チーム編成部53は、意気込み強度が所定の範囲で一致する仮想ユーザを選択してチームを編成し、その後ステップS1402に進む。図10では、ユーザIDが「22344」、「24394」、・・・、「24456」である仮想ユーザが、意気込み強度が「2.1〜2.3」の範囲で一致する条件を満たし、チームIDが「30112」であるチームを編成する例を示している。また、ユーザIDが「25839」、「29430」、・・・、「21034」である仮想ユーザが、意気込み強度が「6.5〜6.7」の範囲で一致する条件を満たし、チームIDが「31934」であるチームを編成する例を示している。
ステップS1402において、チーム編成部53は、上述したステップS1401により編成したチーム構成を示す編成報告用画像データを、各チームに所属する仮想ユーザを操作する端末3に送信して、ステップS1302の処理を終了してステップS1303に進む。
具体的に、ステップS1402により送信される編成報告用画像データは、例えば図15に示すように、イベント名を表示する表示領域1501と、所属先のチームが決まったことを示す表示領域1502と、構成メンバーのアバター画像1511、1512、1513と、ハンドルネーム1521、1522、1523とが組み込まれている。このような編成報告用画像データ1500をチーム編成後に端末3に送信することで、実ユーザの意思によって自主的に他の仮想ユーザと集団を組まなくても、集団行動に対する意気込みの強さが同程度のメンバー同士で集団行動を行うことができる。
(4−3−2) チームポイント処理(ステップS1303)
上述したように、チームパート処理部105は、ステップS1303において、具体的には、図16に示す処理に従って、チームポイントを付与するようにチーム属性データテーブル221を更新して、更新結果に応じたチームメンバーに報酬を付与して、本処理工程を終了する。
ステップS1601−1〜ステップS1601−5(以下、総称してステップS1601ともいう。)において、チームプレイ実現部54は、チームの構成メンバーであるチームメンバー1〜5のそれぞれが、チームポイントの付与対象となるゲームパート、例えばクエストパート21又はバトルパート23を実行したか否かを判断し、実行していない場合(S1601:NO)には当該ステップS1601に戻り、実行した場合(S1601:YES)にはステップS1602に進む。
ステップS1602において、チームプレイ実現部54は、チームメンバーが実行したゲームパートの実行結果に応じてチームポイントを付与するように、チーム属性データテーブル221を更新して、ステップS1603に進む。例えば、あるチームメンバーがクエストパート21において新たなフィールドに到達した場合やバトルパート23において敵に対して勝利した場合など、その実行結果の困難度に応じたチームポイントを対象チームに付与する。
ステップS1603において、チームプレイ実現部54は、チーム編成部53によって編成されたチームイベントが終了したか否か、すなわち、チームでの活動期間が終了したか否かを判断する。チームイベントが終了していない場合(S1603:NO)にはステップS1601に戻り、チームイベントが終了した場合(S1603:YES)にはステップS1604に進む。
ステップS1604において、チームプレイ実現部54は、チームでの活動期間においてチームメンバーが協力して獲得したチームポイントの累積値に基づいて、チームメンバーにそれぞれ報酬を付与し、ステップS1605に進む。例えば、終了時の獲得したチームポイントが「5000〜9999」であった場合には、クエスト用ポイントを回復させる「クエスト用ポイント回復アイテム」を各チームメンバーに付与するように、所有アイテムデータテーブル212を更新する。
なお、報酬の付与は、イベント終了後ではなくチームポイント更新後であってもよい。また、報酬の付与は、チームメンバーに均等ではなく、チームポイントの獲得比率等のチームに対する貢献度に基づいて、メンバー間で差異があってもよい。
ステップS1605において、チームパート処理部105は、チームイベント内での各チームが獲得したチームポイントのランキングを通知するチームイベント結果報告用の画像を表示する表示データをチームパート用画像送信部55により端末3に送信し、本処理工程を終了する。
具体的に、当該ステップS1505において、チームパート用画像送信部55は、例えば図17に示すような、イベント名を表示する表示領域1701と、チームポイントと特典に関する情報を表示する表示領域1702とが組み込まれた結果報告用画像1700を端末3に送信する。また、結果報告用画像1700には、チームポイントの獲得比率等のチームに対する貢献度の順番に、構成メンバーのアバター画像1711、1721と、ハンドルネーム1712、1722とを表示する表示領域が組み込まれている。
以上のような第1の実施形態に係るチームパート25では、実ユーザの意思によらず、仮想ユーザの操作結果に基づいて推定した集団行動に対する意気込みの強さが同程度の複数の仮想ユーザを自動的に組み合わせる。これにより、第1の実施形態に係るチームパート25では、集団行動に対する意気込みの強さが同程度のメンバー同士によってチームプレイが活発に行われ、チームが実質的に機能することとなる。したがって、第1の実施形態に係るチームパート25では、ギルドのように、実ユーザの意思によって自主的に他の仮想ユーザと集団を組まなくても、ゲーム制作者が集団行動で意図するゲームの楽しさ、つまり、集団行動で想定されるソーシャルネットワーキングゲーム上の興趣を、実ユーザに対して容易に享受させることができる。
(5) 第2の実施形態
次に、第1の実施形態と異なる第2の実施形態に係るチームパート25を実現するための構成及び処理内容について説明する。第2の実施形態に係るチームパート25では、上述した第1の実施形態と異なり、ギルドパート26での活動内容を考慮してチームを編成する。よって、第2の実施形態では、チームパート処理部105に係る具体的な処理内容に先立ち、図18を参照して、ギルドパート26の処理を行うために、ゲームデータ記憶部200と仮想世界実現部100とが備える具体的な構成について説明する。
(5−1)ギルドパートを実現するための構成
(5−1−1)ギルドデータ記憶領域
ギルドデータ記憶領域230には、ギルド属性データテーブル231とギルド内交流データテーブル232とが記憶されている。
ギルド属性データテーブル231は、仮想世界に存在する各ギルドに一意に割り振られた識別用のギルドIDである「30001」、「30002」、「30003」、・・・によって管理されるギルドの属性を示すギルド属性データを記憶している。例えば図19に示すように、ギルド属性データテーブル231は、ギルド毎に、ギルドが獲得したギルドポイントと、獲得した称号と、ギルドの構成メンバー情報とを記憶している。ここで、ギルドが獲得したギルドポイントは、構成メンバーがゲームパートを進行することにより付与されるポイントである。称号は、ギルドに所属する仮想ユーザを操作する端末3の表示部32に表示される情報である。構成メンバー情報は、仮想ユーザを識別する仮想ユーザIDと、その仮想ユーザに付与されたギルド内での役職とを含む情報である。
例えば、図19に示すようなギルド属性データテーブル231では、ギルドIDが「30001」で識別されるギルドについて、「ギルドポイント」の獲得数が「1392」であり、「称号」が「○の覇軍」であり、「メンバー1」としてユーザIDが「21828」で役職が「マスター」である仮想ユーザが所属し、「メンバー2」としてユーザIDが「23857」で役職が「サブマスター」である仮想ユーザが所属していることを示している。
ギルド内交流データテーブル232は、構成メンバーに対して一括送信される掲示板用メッセージなどのテキストデータを管理するテーブルであって、上述したチーム内交流データテーブル222と同様、例えば図11に示すように、投稿日時と、送信元と、メッセージなどのテキストデータとを対応付けて記憶している。
(5−1−2)ギルドパート処理部の構成
次に、ギルドパート処理部106の具体的な構成について説明する。図18に示すように、ギルドパート処理部106は、ギルドパート用画像送信部61と、ギルドメンバー変更受付部62と、ギルドプレイ実現部63と、を備える。
ギルドパート用画像送信部61は、ギルドデータ記憶領域230に記憶されたデータを参照して、例えば図20に示すような、ギルドパート26での操作を行うためのギルドパート操作画像2000を表示させるためのデータを、インターネット2を介して接続された各端末3に送信する。具体的に、ギルドパート操作画像2000には、ギルド名や称号を表示するギルド名表示領域2001と、ギルドが獲得したポイントの取得状況を表示するポイント表示領域2002と、ギルド内で行われたメッセージを表示する掲示板表示領域2003と、メッセージ書き込み操作用のアイコン2004が組み込まれている。また、ギルドパート操作画像2000には、構成メンバーのアバター画像2011、2021と、ハンドルネーム2012、2022とを表示する表示領域が組み込まれている。
ギルドメンバー変更受付部62は、操作データ受信部11aからの操作データにより、つまり、端末3を操作する実ユーザの意思により、実ユーザの意思に基づいて仮想ユーザの所属先を決定する要求、具体的には対象ギルドへの加入、脱退、これらの承認などの要求を受け付ける。ギルドメンバー変更受付部62は、受け付けた要求に応じてギルド属性データテーブル231を更新することで、ギルドの構成メンバーを変更する。つまり、ギルドは、まず、ある実ユーザが、自己が操作する仮想ユーザを「ギルドマスター」とする「○○ギルド」として立ち上げ、この「○○ギルド」に対して、他の各実ユーザが自分の意思により、自己が操作する仮想ユーザを加入、脱退する仕組みになっている。
ギルドプレイ実現部63は、同一ギルドに所属する他の仮想ユーザと一緒にゲームを進行する集団行動を実現する集団行動実現部である。具体的に、ギルドプレイ実現部63は、操作データ受信部11aからの操作データにより、掲示板表示領域1903に表示されるメッセージを受け付け、受け付けたメッセージをギルド内交流データテーブル232に書き込む。また、ギルドプレイ実現部63は、ギルド内交流データテーブル232に書き込まれたメッセージを読み出して、ギルドに所属する仮想ユーザを操作する端末3に送信する。また、ギルドプレイ実現部63は、ギルドの構成メンバーである各仮想ユーザのゲームパートでの活動状況に基づいて、ギルドポイントを付与するように、ギルド属性データテーブル231を更新する。また、ギルドポイント処理部54は、獲得したギルドポイントの獲得状況に応じて、構成メンバーに所定の報酬を付与する。
以上のような構成からなるギルドパート処理部106は、操作データなどに応じてギルドデータ記憶領域230を更新するとともに、ギルドデータ記憶領域230に記憶されたデータを参照することで、端末3にギルドパート操作画像2000を送信する。
(5−2)第2の実施形態に係るチームパートを実現するための構成
第2の実施形態に係るチームパート25を実現するための構成については、上述した第1の実施形態の構成のうち、次に示すようなチーム属性データテーブル221で管理する情報と、チーム編成部53で行われるチーム編成処理とが異なる。
(チーム属性データテーブル)
第2の実施形態では、同一のギルドに所属して過去に交流を行ってきたコアメンバーをチームメンバーとして含むようにチームを編成するため、チーム属性データテーブル221で管理する情報が第1の実施形態と異なる。例えば図21に示すように、上述した第1の実施形態と同様に、チームIDとチームポイントと構成メンバー情報とを記憶し、さらに構成メンバー情報として、仮想ユーザがコアメンバーか否かを示すフラグを記憶している。ここで、図21中の「コア」の欄において、コアメンバーである場合はフラグを「1」に設定し、コアメンバーではない場合にはフラグを「0」に設定することによって、チームの構成メンバーがコアメンバーか否かを識別することができる。
例えば図21に示すチーム属性データテーブル221では、チームIDが「30111」であるチームについて、「チームポイント」の獲得数が「1600」であり、「メンバー1」として、ユーザIDが「21828」で「意気込み強度」が「2.3」で「コア」のフラグが「1」であるコアメンバーの仮想ユーザが所属していることを示している。また、チームIDが「30111」であるチームについて、「メンバー5」としてユーザIDが「21928」で「意気込み強度」が「2.1」で「コア」のフラグが「0」であるコアメンバーではない仮想ユーザが所属していることを示している。
(5−3) チームパート処理部で行われる処理工程
第2の実施形態において、チームパート処理部105は、具体的には、図22に示すようなフローチャートに従ってチームを編成し、構成メンバーのチームプレイを管理する。
ステップS2201において、チームパート処理部105は、上述した第1の実施形態に係るステップS1301と同様にして、意気込み推測部52により、仮想ユーザの操作結果に基づいて意気込み強度情報を算出する。その後、ステップS2202に進む。
ステップS2202において、チームパート処理部105は、具体的には後述する図23に示すようなチーム編成処理に従って、ステップS2201により算出した意気込み強度情報に基づき、実ユーザの意思によらずに自動的に複数の仮想ユーザを組み合わせてチームを編成し、その後ステップS2203に進む。
ステップS2203において、チームパート処理部105は、上述した第1の実施形態に係るステップS1303と同様にして、チームポイントを付与するようにチーム属性データテーブル221を更新して、更新結果に応じたチームメンバーに報酬を付与して、チームパート処理部105に係る処理を終了する。
(5−3−1) チーム編成処理(ステップS2202)
チームパート処理部105は、図23に示す処理に従い、コアメンバーをチームメンバーとして含むように、複数の仮想ユーザを組み合わせてチームを編成する。
ステップS2301において、チーム編成部53は、同一ギルドに所属する仮想ユーザから、意気込み強度が所定の範囲で一致するメンバーをコアメンバーとして選択して、ステップS2302に進む。「コアメンバー」は、同一ギルドに所属して過去に共同で行動した仮想ユーザであればよいが、意気込み強度が所定の範囲で一致する条件を満たすことが、チーム編成後のチームプレイを活性化する観点から好ましい。
図21に示す具体例では、ユーザIDがそれぞれ「21828」、「23944」である仮想ユーザが、同一ギルドに所属し、かつ、意気込み強度が、「2.1〜2.3」の範囲で一致するので、上述したコアメンバーの条件を満たすという例を示している。同様に、ユーザIDがそれぞれ「28384」、「23405」である仮想ユーザが、同一ギルドに所属し、かつ、意気込み強度が、所定の範囲として「6.5〜6.7」の範囲で一致するので、上述したコアメンバーの条件を満たすという例を示している。
ステップS2302において、チーム編成部53は、コアメンバーの組み合わせ毎に、コアメンバーと意気込み強度が所定の範囲で一致する仮想ユーザを、コアメンバーの所属ギルドと他のギルドから選択してチームを編成し、その後ステップS2303に進む。
上述した図21に示す具体例では、ユーザIDがそれぞれ「21828」、「23944」であるコアメンバーと異なるギルドに所属し、これらコアメンバーの意気込み強度の平均値である「2.25」を中心とした範囲、例えば2.1〜2.4の範囲で一致する仮想ユーザとして、ユーザIDが「21928」で意気込み強度が「2.1」である仮想ユーザを選択して、チームIDが「30111」であるチームを編成する例を示している。同様にして、ユーザIDがそれぞれ「28384」、「23405」であるコアメンバーと異なるギルドに所属し、これらコアメンバーの意気込み強度の平均値である「6.55」を中心とした範囲、例えば6.4〜6.7の範囲で一致する仮想ユーザとして、ユーザIDが「23950」で意気込み強度が「6.7」である仮想ユーザを選択して、チームIDが「31933」であるチームを編成する例を示している。チーム属性データテーブル221は、当該ステップS2102によりコアメンバーとして選択された仮想ユーザに対応するフラグを「1」に設定する。
なお、上記の具体例では、「コアメンバーと意気込み強度が所定の範囲で一致する仮想ユーザ」として、コアメンバーと異なるギルドに所属し、かつコアメンバーに対して推定された意気込み強度の平均値を中心とした所定の範囲で一致する仮想ユーザを選択しているが、これに限定されるものではない。例えば、「コアメンバー以外のチームメンバー」として、コアメンバーに対して推定された意気込み強度を母集団としたときの中央値、最頻値などの他の基準値と適合する仮想ユーザを選択してもよい。また、このような基準値以外にも、少なくとも一のコアメンバーに対して推定された意気込み強度と一致する仮想ユーザを選択してもよい。
ステップS2303において、チーム編成部53は、チームに属していない仮想ユーザがあるか否かを判断する。チームに属していない仮想ユーザがある場合(S2303:YES)にはステップS2304に進み、チームに属していない仮想ユーザがない場合(S2303:NO)にはステップS2304に進む。
ステップS2304において、チーム編成部53は、異なるギルドに所属し、かつ、意気込み強度が所定の範囲で一致する仮想ユーザを選択してチームを編成し、その後ステップS2205に進む。上述した図21に示す具体例では、IDが「22344」、「24394」、・・・、「24456」である仮想ユーザについて、意気込み強度が「2.1〜2.3」の範囲で一致する条件を満たし、チームIDが「30112」であるチームを編成する例を示している。また、IDが「25839」、「29430」、・・・、「21034」である仮想ユーザについて、意気込み強度が「6.5〜6.7」の範囲で一致する条件を満たし、チームIDが「31934」であるチームを編成する例を示している。
ステップS2305において、チーム編成部53は、上述した第1の実施形態に係るステップS1402と同様に、ステップS2304により編成したチーム構成を示す編成報告用画像データを、各チームに所属する仮想ユーザを操作する端末3に送信して、ステップS2202の処理を終了してステップS2203に進む。
以上のような第2の実施形態において、チーム編成部53は、チームのコアメンバーとして、同一のギルドに所属して過去に交流を行ってきたと推測し得る仮想ユーザを通じて、新たに編成したチーム全体の交流を短時間かつ効率よく促進することができる。
なお、図23に示した処理では、ステップS2301で、同一ギルドからコアメンバーを選択しているが、チーム編成時にコアメンバーとして選択可能な集団であれば、その編成過程の如何を問わない。例えば、本実施形態において、ステップS2301の選択処理に代えて、「チーム編成部53によって既に編成されたチーム」の中からコアメンバーを選択する選択処理を行うことによって、既存のチームから新たなチームを再編成してもよい。
(5−4)変形例
第2の実施形態においては、ギルドパート26での活動内容を考慮してチームを編成すればよく、次のような変形例に係る処理を行うようにしてもよい。
すなわち、変形例では、チーム編成部53が、上述した図23に示す処理のうち、ステップS2301〜S2303を省略して、ステップS2304とステップS2305とを行うことでチームを編成する。このようにして、変形例では、チーム編成部53が、実ユーザの意思に基づいて所属先が決定されているギルドから仮想ユーザを抽出して、意気込み強度が所定の範囲で一致する複数の仮想ユーザからなる新たな集団を編成する。
したがって、変形例によれば、ゲーム上での活動度合いが似通ったギルドメンバーとなり得る仮想ユーザを探すことが難しかったり、煩わしかったりする等の理由により、単独又は非常に少数の仮想ユーザでギルドプレイを続けている仮想ユーザに対して、意気込みの強度が同程度の他の仮想ユーザとともにチームプレイをさせることで、集団行動で想定されるソーシャルネットワーキングゲーム上の興趣を向上させることができる。
(6)第3の実施形態
次に、第1及び第2の実施形態と異なる第3の実施形態に係るチームパート25を実現するための構成及び処理内容について説明する。
第3の実施形態において、チームパート処理部105は、具体的には、図24に示すようなフローチャートに従って、チーム編成部53によりチームを編成し、チームを編成した後には、チームを構成するメンバーの行動に応じてチームデータ記憶領域220を更新するとともに、チームデータ記憶領域220に記憶されたデータを参照することで、端末3にチームパート操作画像1200を送信する。
ステップS2401において、チームパート用画像送信部55は、チームイベント開始用画像を表示する表示用データを端末3に送信して、その後ステップS2402に進む。
具体的に、当該ステップS2401において、チームパート用画像送信部55は、例えば図25に示すような、ゲーム内で開催されるチームイベントの名称を表示する表示領域2501と、チームポイントに応じて付与される報酬に関する情報を表示する表示領域2502とが組み込まれたチームイベント開始用画像2500を端末3に送信する。また、チームイベント開始用画像2500には、チームイベントに対する実ユーザの意気込みを表した意気込み入力情報として獲得目標とする目標チームポイントを入力する数値入力領域2503と、目標チームポイントの入力を確定する確定操作用アイコン2504と、目標チームポイントの入力をスキップしてチームイベントを開始するスキップ操作用アイコン2505とが組み込まれている。
ここで、「意気込み入力情報」とは、実ユーザの意思で設定したゲーム内での「達成目標」、ゲームに対する「やる気(意欲)」を定量的に評価可能に表した情報である。「意気込み入力情報」の具体例としては、ゲーム内で仮想ユーザが獲得可能なポイントの獲得目標を数値化した目標獲得ポイントである。なお、目標獲得ポイント以外にも実ユーザの意思によって選択可能に「やる気」の度合いを多段階に順位付けした順位を「意気込み入力情報」として用いてもよい。
他の例として、チームパート用画像送信部55は、当該ステップS2401において、意気込み入力情報の入力を促すため、他の態様のチームイベント開始用画像を端末3に送信してもよい。例えば、図26に示すような、イベント名を表示する表示領域2601と、チームポイントに応じて付与される報酬に関する情報を表示する表示領域2602とが組み込まれた変形例に係るチームイベント開始用画像2600を端末3に送信してもよい。ここで、チームイベント開始用画像2600には、上述した意気込み入力情報の他の例として、対象チームイベントに対する実ユーザの「やる気」の度合いを4段階で表現したチェックボックスを実ユーザに選択させるための選択用表示領域2603と、チェックボックスの選択操作を確定する確定操作用アイコン2604と、チェックボックスの選択操作をスキップしてチームイベントを開始するスキップ操作用アイコン2605とが組み込まれている。
ステップS2402において、チームパート処理部105は、端末3から、意気込み入力情報の入力があったか否かを判断する。具体的には、端末3から、チームイベント開始用画像2500の数値入力領域2503に、目標チームポイントが入力され、確定操作用アイコン2504のタッチ操作により確定した目標チームポイントを示す操作データが、ゲームサーバ1に送信されてきたか否かを判断する。あるいは、端末3から、チームイベント開始用画像2600の選択用表示領域2603のチェックボックスが選択され、確定操作用アイコン2604のタッチ操作により確定した「やる気」を示す操作データが、ゲームサーバ1に送信されてきたか否かを判断する。
ここで、意気込み入力情報の入力があった場合にはステップS2403に進み、意気込み入力情報の入力がなかった場合にはステップS2404に進む。
ステップS2403において、意気込み推定部52は、仮想ユーザの操作結果と意気込み入力情報とに基づいて意気込み強度を算出する。例えば、操作結果記憶部213に記憶された「操作回数」、「レベルの増加数」と、「フィールドの進行数」と、「最大攻撃力の変動数」と、「攻撃密度の変動数」と、目標チームポイントとをそれぞれ0〜10点で評価し、その評価の平均値を意気込み強度として算出する。すなわち、図9又は図20に示す具体例において、IDが「21828」の仮想ユーザの「操作回数」の評価値が「2.2」、「レベルの増加数」の評価値が「2」、「フィールドの進行数」の評価値が「2」、「最大攻撃力の変動数」の評価値が「2」、「攻撃密度の変動値」の評価値が「2」、目標チームポイントの評価値が「3」である場合、評価値の平均値である「2.2」を意気込み強度として算出する。
なお、意気込み強度は、上述した算出処理に限定されず、仮想ユーザの操作結果の評価値と、「目標チームポイント」と相関関係が成立するように推定すれば、上述した算出処理に限定されるものではない。
ステップS2404において、意気込み推定部52は、上述した第1の実施形態に係るステップS1301と同様にして、仮想ユーザの操作結果に基づいて意気込み強度を算出する。例えば、「操作回数」と、「レベルの増加数」と、「フィールドの進行数」と、「最大攻撃力の変動数」と、「攻撃密度の変動数」とをそれぞれ10段階とする。すなわち、仮想ユーザの操作結果を示すそれぞれ値が大きいほど、評価値が高くなるように評価し、その評価値の平均値を意気込み強度として算出して、ステップS2404の処理を終了し、ステップS2405に進む。
なお、意気込み強度は、仮想ユーザの操作結果の評価値に対して単調変化するように推定すれば、上述した算出処理に限定されるものではない。例えば、意気込み推定部52は、操作結果を示す各値で評価可能なゲームパートとチームプレイに対する意気込みとの関係度合いに基づいて複数の評価値を加重平均化した値を意気込み強度としたり、「操作回数」のみを用いて意気込み強度を推定したりするなど、仮想ユーザの操作結果を示す値のうちの1以上の値に基づいて意気込み強度を推定してもよい。
ステップS2405において、チームパート処理部105は、上述した図14に示したような第1の実施形態と同様のチーム編成処理、又は、上述した図23に示したような第2の実施形態と同様のチーム編成処理に従って、ステップS2404により算出した意気込み強度に基づき、実ユーザの意思によらずに自動的に複数の仮想ユーザを組み合わせてチームを編成し、その後ステップS2406に進む。
ステップS2406において、チームパート処理部105は、上述した第1の実施形態に係るステップS1303と同様にして、チームポイントを付与するようにチーム属性データテーブル221を更新して、更新結果に応じたチームメンバーに報酬を付与して、チームパート処理部105に係る処理を終了する。
以上のような第3の実施形態において、意気込み推定部52は、過去の操作データの操作結果だけでなく、操作データから受信した意気込み入力情報に基づいて、集団行動に対する意気込み強度情報をより正確に推定することができる。特に、第3の実施形態によれば、実ユーザが具体的な所属先のチームを選択しなくても、実ユーザの意思で操作入力した意気込み入力情報に基づき、個々の仮想ユーザに対して、より適した仮想ユーザとともに集団を編成することができる。
(7)その他
以上、本実施形態に係るゲームサーバ、ゲーム提供方法、プログラム及びゲームシステムについて述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施形態では、ソーシャルネットワーキングゲーム20がチームパート25とギルドパート26との2つのゲームパートにより集団行動が成立するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、1つのゲームパートにより集団行動が成立するようにしてもよい。すなわち、ゲームサーバは、例えば上記のギルドパート26のような、実ユーザの意思により仮想ユーザの所属先が決められる集団行動を実行するゲームパートを設けることなく、仮想ユーザの操作結果に基づいて推定した意気込み強度情報から自動的に集団を編成して、集団行動を実行するようにしてもよい。また、ゲームサーバは、実ユーザの意思により仮想ユーザの所属先が決められていた集団を任意のタイミングで解散して、仮想ユーザの操作結果に基づいて推定した意気込み強度情報から自動的に集団を再編成するようにしてもよい。