JP5507794B2 - 携帯電子機器 - Google Patents
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Description
LCDは、輝度がバックライトにより液晶パネルに入射される光量で制御されるのに対し、OLEDは、有機層に流れる電流により制御されるため、発光していない部分は完全に黒表示となりコントラストが非常に高いという特徴を持つ。
特許文献1には、データ表示の表示速度を設定し、設定された速度で画像を表示させる無線通信端末が開示されている。
特許文献2には、外部電源の接続を検知したときに表示の反転表示と非反転表示の切換えを行う表示装置が開示されている。
特許文献3には、表示エリアを複数に分割して時間に応じて表示エリアを変更する端末装置が開示されている。
特許文献4には、RGB各発光素子のうち、発光輝度の経時的劣化速度が大きい素子に対応する色ほど、画像の白表示部を構成するRGB比率が小さく成るように、計算により画像の白表示の色度座標を決定する携帯型電話機が開示されている。
図1に示されるように、携帯電話は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、音声処理部14と、表示部15と、操作部16とにより構成される。
また、制御部12は、所定値以上の階調差のある境界が所定画素数以上連続している場合にグラデーション処理を行い、所定画素数以上連続していない場合にはグラデーション処理を行わない。制御部12はまた、隣接する背景に対して所定値以上の階調差を有する表示オブジェクトが所定の面積以上ある場合にはグラデーション処理を行い、所定の面積以上ない場合にはグラデーション処理を行わない。いずれも詳細は後述する。
主制御部120は、表示部15に表示オブジェクトを、背景を伴って描画させるように制御する他、接続される通信部11、音声処理部14、表示部15、操作部16との間でデータ交換を行う制御部12としての制御中枢となる。
また、描画・表示制御部121は、上記した主制御部12による制御の下、後述する記憶部13に描画データを展開し、また、表示部15の表示タイミングに同期して記憶部13から描画データを読み出して表示部15に表示する。
記憶部13は、例えば、不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成されるものとする。
すなわち、音声処理部14は、マイクから入力される音声を増幅し、アナログ/デジタル変換を行い、更に符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して制御部12に出力する。
また、音声処理部14は、制御部12から供給される音声データに復号化、デジタル/アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカに出力する。
ここでは、表示部15として、複数の発光素子(R,G,Bの三原色ごとに一つずつ設けられる)にて一つのピクセル(表示素子)を構成し、このような表示素子が縦横に多数並べて構成され、当該複数の表示素子毎の発光状態を制御することにより画面の表示を行う有機ELディスプレイであって、具体的には、複数の発光素子にて一つの画素を構成し、当該複数の発光素子ごとの光量を調整することにより画素ごとに色を生成し、当該画素の集合体により画面表示を行う、所謂、有機EL表示デバイス(OLEDパネル)を用いることとする。
上記した制御部12の描画・表示制御部121により出力される映像信号(VIDEO)は、タイミング制御部151により、RGB信号、垂直同期(VD)および水平同期信号(HD)に分離される。このうち、RGB信号は、一旦、カラム駆動部152によりアナログラッチで保持された後、指定されたタイミングでOLEDパネル本体155のカラム本数分並列に一度に出力される。出力された信号は、それぞれ電圧から電流値に変換され、カラムを定電流駆動する。これにより、所定周期で表示更新が行われる。
具体的に、主制御部120は、まず、記憶部13のワーク領域132から所定長の描画データを取得して隣接する画素間の諧調差を計算し、所定値以上の階調差が連続するか否かを判定する(S302)。ここで、描画データはビットマップ形式で表現され、ヘッダに、ドット単位での色、ドット単位での座標値が含まれるものとする。そして、まず、同一階調の連続する画素を抽出し、これらの画素群に隣接する領域の階調との間に後述する所定値以上の階調差があれば、この階調差を有する画素群が所定数より多く連続しているかを判別する。続いて、主制御部120は、所定値以上の階調差が連続する領域が表示オブジェクトを構成すべく輪郭(所定の面積以上)を有していれば(S303“YES”)、その表示オブジェクトを特定し(S304)、当該表示オブジェクトと背景画像とを抽出する(S305)。これにより、大きな面積をベタ塗りするようなエリアであって、隣接するエリアとの階調差が大きいものについてのみを、後述するグラデーション処理することができる。そして、小さな文字や小さな画像についてはグラデーション処理することを回避するので、視認性に悪影響を与えずに済む。
例えば、色と階調が図4のテーブル(カラーパレット)に示す関係に定義されていたとする。すなわち、白を表示するためには、図4(a)に示されるように、RGBの各発光素子はいずれも階調255、黒を表示するためにはRGBの各発光素子はいずれも階調0とする。また、赤を表示するためには、図4(b)に示されるように、Rの発光素子のみ階調を255とし、GBの発光素子の階調を共に0とする。また、橙色を表示するためには、図4(c)に示されるように、Rの発光素子のみ階調を半分の128とし、GBの発光素子の階調を共に0にするものとする。
この場合、主制御部120は、ステップS306にて、RGBの各発光素子のそれぞれで3階調ずつ背景色に近づけるグラデーションパターンを生成し、描画・表示制御部121を起動して記憶部13の表示メモリ領域133に描画する。ここでは、主制御部120は、上記したグラデーション処理を3画素単位程度であらかじめ指定されるグラデーション領域分だけ繰り返し実行し、生成されたグラデーションパターンを、描画・表示制御部121により都度記憶部13の表示メモリ領域133に描画する。
この場合、主制御部120は、ステップS306にて、R発光素子以外のGBの発光素子のそれぞれで3階調ずつ背景色に近づけるグラデーションパターンを生成し、描画・表示制御部121を起動して記憶部13の表示メモリ領域133に描画する。
なお、表示オブジェクトが枠線等の狭い領域しか持たない場合、主制御部120は、生成されるグラデーションパターンの数を減らし、あるいはグラデーション領域を1画素単位に下げる処理を実行する。つまり、主制御部120は、ステップS303で判定される表示オブジェクトの面積に応じてグラデーション領域の比率を変化させる制御も実行する。
また、RGB3つの発光素子毎、背景とアイコンとの階調差を演算し、その差の合計が例えば“200”等、所定値以上であればグラデーション処理を実行し、所定値以下の場合にグラデーション処理を実行しないように制御してもよい。例えば、R発光素子の階調差が“64”、G発光素子の階調差が“32”、B発光素子の階調差が“0”の場合、合計階調差が“96”であるため、この場合はグラデーション処理を実行しない。
ところで、ステップS302からステップS309までの処理において、描画データとして、ビットマップ形式のものを例に処理を示したが、ステップS301において、主制御部120が描画データをさらに詳細に判別することにより、より有利な描画処理を行うことが可能である。例えば、ワーク領域132において、次に描画処理する予定の描画データがビットマップデータ以外のもの、すなわちJPEG(Joint Photographic Experts Group)やMPEG(Moving Picture Experts Group)などのデータの場合には、ステップS302からステップS306の処理を行わず、通常の指定色のまま次の表示タイミングにて表示を行うというステップS307の処理を行うよう制御する。これにより、写真や動画といったデータにグラデーション処理してしまうことを防止できる。
また、主制御部120は、描画するデータにテキストや記号が含まれていた場合にも、ステップS302からステップS306の処理を行わず、通常の指定色のまま次の表示タイミングにて表示を行うというステップS307の処理を行うよう制御する。さらに、所定の背景に対して指定されたオブジェクトを描画するというFlash(商標)のような描画データの場合には、オブジェクトがテキストや記号ではなく、単色のビットマップデータの場合にのみステップS302からステップS306の処理を施すように制御すれば、テキストなどの読解の必要な重要なデータはグラデーション処理されずに快適にユーザは読み取ることが出来る。
上記したグラデーション処理および描画処理の後(S306)、描画・表示制御部121は、表示タイミングの到来を待って(S308“YES”)、記憶部13の表示メモリ領域133に描画された表示データを読み出し、表示部15(OLEDパネル)に表示することにより所望の表示を得る。
すなわち、例えば、黒背景に白アイコンの表示パターンがOLEDパネルに焼き付くと、焼付き部分の輪郭がくっきりと見える。このため、制御部12がそのパターンの階調解析を行い、隣接する画素の階調差が所定値以上であるパターンがあれば、その部分の階調を順次低減するグラデーション処理を施し記憶部13に描画することで、表示の際、焼付きが発生しても輪郭部分の表示がぼやけるため、背景色と表示オブジェクトとの色の組み合わせを変更することなく、焼付き現象が生じることを極力回避することができる。
また、背景と表示オブジェクトと境界における階調差の判別を、RGB各発光素子の描画データから抽出し、所定値以上の階調差があればグラデーション処理を、対象となる画素のR、G、B描画データを補正することにより行うことで、階調の変化を滑らかに設定することができる。
なお、上記した本発明の実施の形態によれば、携帯電子機器として携帯電話を例示したが、携帯電話に限らず、PDA(Personal Digital Assistants)、やゲーム機等にも同様に適用が可能である。また、本発明の携帯電子機器が持つ各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。例えば、主制御部120における処理や、描画・表示制御部121におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。
Claims (1)
- 複数の表示素子を有し、当該複数の表示素子ごとの発光状態を制御することにより表示を行う表示部と、
前記表示部に、表示オブジェクトおよび背景画像を描画させるように制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示オブジェクトと前記背景画像のそれぞれについて、RGBそれぞれの階調の平均値又は合計値を計算し、その差である階調差が、焼付き現象が生じるくらい大きいものについてグラデーション処理するように前記表示部を制御する
ことを特徴とする携帯電子機器。
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