JP5504164B2 - 基板キャリアを移送するための方法および装置 - Google Patents

Description

関連出願

本出願は、２００７年１０月２２日に出願され、「ＭＥＴＨＯＤＳ ＡＮＤ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ ＦＯＲ ＴＲＡＮＳＰＯＲＴＩＮＧ ＳＵＢＳＴＲＡＴＥ ＣＡＲＲＩＥＲＳ」（代理人整理番号第１２９０８／Ｌ号（ＴＢＤ−０１１／Ｌ））と題された米国仮特許出願第６０／９８１，８１８号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

発明の分野

本発明は、コンベヤシステムにおける基板の移送に関し、より具体的には、電子デバイス製造システムにおいて基板キャリアを移送するための方法および装置に関する。

発明の背景

電子デバイス製造設備内のツールと種々のプロセス間で基板を移送する際、基板キャリアが使用されてもよい。このような基板キャリアは複数の基板を収容し、コンベヤシステム上を搬送され、そしてコンベヤシステムから容易に取り外し可能である。基板にダメージを与えずに基板を移送し、かつ、設備内の種々のツールや場所間で迅速に基板およびキャリアを搬送可能な効果的なコンベヤシステムが求められている。

一態様では、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置が提供される。該コンベヤ装置は、各ベルトセクションを延びる複数のＴ型補強具を使用して重ね継がれている複数のベルトセクションであって、該ベルトセクションが、該Ｔ型補強具の長さの一部に沿って該Ｔ型補強具を全体的に囲むベルトセクションと、該Ｔ型補強具の表面に沿ってロールするように適合された複数の支持ホイールとを含んでいる。

別の態様では、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置が提供される。該コンベヤ装置は、複数の閉スロットを含むベルトセクションと、該閉スロットに延びる複数のＴ型補強具とを含んでいる。

別の態様では、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置が提供される。該コンベヤ装置は、ベルトセクションの中心線の一方の側に間隔をあけられた２つのスロットを含むベルトセクションと、該スロットに延びる２つのレッグを含むＴ型補強具とを含む。

別の態様では、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置が提供される。該コンベヤ装置は、スロットで受容された複数のＴ型補強具を使用してベルトセクションの斜めに形成された端部に沿って重ね継がれた強化張力部材を含む複数の柔軟性ベルトセクションであって、該Ｔ型補強具が各柔軟性ベルトセクションを介して、かつ該柔軟性ベルトセクションの底部を越えて延びており、該柔軟性ベルトセクションが該Ｔ型補強具の長さの一部に沿って該Ｔ型補強具を全体的に囲んでおり、該柔軟性ベルトセクションの両側に平滑表面を含む複数の柔軟性ベルトセクションと、該Ｔ型補強具を該柔軟性ベルトに固定するための、該Ｔ型補強具の底部端部に取り付けられているクランプと、基板キャリアを保持するように適合された、該Ｔ型補強具の少なくとも幾つかに取り付けられているクレードルと、該Ｔ型補強具のクラウンの底部表面に沿ってロールするようになっている複数の支持ホイールと、該柔軟性ベルトセクションの両側の該平滑表面をロールするように適合された複数のガイドホイールとを含んでいる。

別の態様では、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置が提供される。該コンベヤ装置は、斜めに形成された端部、および、ベルトセクションの中心線のいずれかの側に間隔をあけられた複数の２個セットのスロットを含む柔軟性ベルトセクションと、各々がクラウン、および、該１セット２つの複数セットのスロットの少なくとも幾つかで受容された２つのレッグを含む複数のＴ型補強具と、該柔軟性ベルトセクションに該Ｔ型補強具を固定するための、該Ｔ型補強具の底部端部に取り付けられているクランプとを含んでいる。

さらなる態様では、複数のスロットを含むベルトを提供するステップと、Ｔ型補強具を該スロットで受け取るステップであって、該ベルトが、該Ｔ型補強具の少なくとも一部をこの長さに沿って全体的に囲むステップとを含む、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置を形成する方法が提供される。

さらに別の態様では、基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置を形成する方法が提供される。該方法は、複数のベルトセクションを提供するステップであって、各ベルトセクションが斜めに形成された端部を含み、各斜めに形成された端部が複数のスロットを含むステップと、該スロットに延びる複数のＴ型補強具に該ベルトセクションを接合するステップとを含んでいる。

多数の他の態様が、本発明のこれらおよび他の態様にしたがって提供される。本発明の他の特徴部および態様は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲および添付の図面からより完全に明らかになるであろう。

図１は、本発明の基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置の斜視図である。 図２Ａは、本発明のコンベヤ装置の柔軟性ベルトセグメントの斜視図である。 図２Ｂは、図２Ａの柔軟性ベルトセグメントのセグメントの拡大斜視図である。 図３Ａは、本発明のＴ型補強具の実施形態の上部斜視図である。 図３Ｂは、図３ＡのＴ型補強具の実施形態の底部斜視図である。 図４Ａは、偏向させずに示されている、本発明のＴ型補強具を含む基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置のセグメントの平面図である。 図４Ｂは、偏向させずに示されている、本発明のＴ型補強具を含む基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置のセグメントの平面図である。 図４Ｃは、図４Ｂのコンベヤ装置のセグメントの一部の拡大平面図である。 図５Ａは、本発明の柔軟性ベルトへのＴ型補強具の組み付けを図示する、コンベヤ装置の実施形態の斜視図である。 図５Ｂは、本発明の柔軟性ベルトへのＴ型補強具の組み付けを図示する、コンベヤ装置の実施形態の斜視図である。 図５Ｃは、本発明の柔軟性ベルトへのＴ型補強具の組み付けを図示する、コンベヤ装置の実施形態の斜視図である。 図５Ｄは、本発明の柔軟性ベルトへのＴ型補強具の組み付けを図示する、コンベヤ装置の実施形態の斜視図である。 図６Ａは、本発明の接合ジョイントの組み付けを図示する、コンベア装置の実施形態の斜視図である。 図６Ｂは、本発明の接合ジョイントの組み付けを図示する、コンベア装置の実施形態の斜視図である。 図６Ｃは、本発明の接合ジョイントの組み付けを図示する、コンベア装置の実施形態の斜視図である。 図７は、本発明の蛇行組み付けを図示する、コンベヤ装置の実施形態の斜視図である。 図８は、本発明のガイドホイールの組み付けを図示する、コンベヤ装置の実施形態の斜視図である。 図９は、本発明のコンベヤ装置の実施形態の側部断面図である。

詳細な説明

本発明は、電子デバイスの製造で使用される基板キャリアに収容されている基板などの対象物を搬送するためのコンベヤ装置および方法を目的としている。コンベヤ装置は、Ｔ型補強具を含む柔軟性ベルトセクションを含んでいる。Ｔ型補強具は、ベルトに埋め込まれても、この長さの少なくとも一部に沿ってベルトによって囲まれてもよい。クレードルおよび／または基板キャリアなどの対象物は、Ｔ型補強具から、あるいはベルトセクション自体から吊り下げられてもよい。Ｔ型補強具は、ベルトセクション間にベルトの接合ジョイントを形成するために使用されてもよく、Ｔ型補強具は、重ね継がれるベルトセクションの斜めに形成された端部に形成されたスロットで受容されてもよい。ベルト内に埋め込むこと、またはスロットで受け取ることによって補強具を提供することによって、ガイドローラと接触するように、ベルトの両側に平滑表面を形成することができる。したがって、コンベヤ移動時の振動は削減可能である。

本発明の例示的実施形態のさらなる詳細は、図１〜図９を参照して本明細書で説明される。

以下の特定の実施形態は本発明の実施例として提供されており、本発明を実践するための幾つかの可能な手段を図示しているにすぎない。

図１を参照すると、本発明にしたがった高速移送システム用の本発明のコンベヤ装置１００が図示されている。コンベヤ装置１００は、接合ジョイント（接合ジョイント１０４が１つ図示されている）によって接続されている（例えば、ポリウレタンや他の適切な柔軟性ポリマー材料からなる）第１および第２のベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂなどの１つ以上の柔軟性ベルトセクションを含んでもよい。コンベヤ装置１００は、第１のベルトセクション１０２Ａの開始部を最終のベルトセクション１０２Ｂの端部に接合して、図１に示されている接合１０４などの接合を形成することによって、閉ループに形成されてもよい（蛇行閉ループを図示する図７を参照）。

複数のＴ型補強具１０６が、例えば、ベルト１０２のベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂの各々に埋め込まれてもよい。補強具１０６は、ベルト製造プロセス中に含まれても（例えば、成形される）、あるいは各ベルトセクションが製造された後に、ベルトセクションに形成されたスロットに挿入されてもよい（スロットは、図２Ａ〜２Ｂを参照してより詳細に説明される）。

Ｔ型補強具１０６は、ベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂより剛性の材料（例えば、アルミニウム、チタンなど）からなってもよい。補強具１０６は、剛性を大きく増大させたり、ｙ軸線を中心とした柔軟性を削減したりすることなく、ｘ軸線を中心に屈曲する際に、コンベヤ装置１００に剛性および抵抗を提供することができる。補強具１０６はベルトセクションの高さ（ｈ）より長くてもよいため、補強具は、完全に挿入される場合には、ベルトセクションの底部を超えて延びる。クランプ１０８は、Ｔ型補強具１０６の底部端部に取り付けられて、補強具をベルトセクション（例えば、１０２Ａ、１０２Ｂ）に固定することができる。ベルトセクションの底部を超えて延びる場合、補強具１０６および／または取り付けられたクランプ１０８は、対象物（例えば、基板キャリア１１２を保持するように適合されたクレードル１１０（破線））を取り付けるための搭載ポイントを提供可能である。キャリア１１２は、例えば、電子デバイス製造設備のステーション間に１つ以上の基板（図示せず）を移送可能である（図７参照）。

代替的に、補強具１０６の長さはベルトセクションの高さ（ｈ）以下であってもよいため、補強具は、挿入される場合、ベルトセクション（例えば、１０２Ａ、１０２Ｂ）の底部を超えて延びない。この場合、対象物は依然として、１つまたは複数のベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂに形成された１つ以上のホールを介して補強具１０６に取り付けられてもよい。対象物（例えば、基板キャリア）を搬送するようになっているクレードル１１０がＴ型補強具１０６の底部に取り付けられてもよい。代替的に、クレードル１１０は、ベルト１０２に直接取り付けられてもよい。Ｔ型補強具１０６へのクレードル１１０の取り付けは、ベルト１０２への取り付けよりもより強固な取り付けポイントを提供可能である。コンベヤ装置１００は、ベルトの平滑側に接触する複数のガイドホイールやローラを使用して、湾曲経路に沿って案内されてもよい（例えば、図８参照）。埋め込まれたＴ型補強具１０６を使用することの利点は、ガイドホイールがロール可能なベルト１０２の両側に平滑かつ連続的なベルト表面１１４があることである。これにより、潜在的な汚染粒子発生をもたらす可能性のある、ガイドホイール上の振動、雑音および／または摩耗を削減することができる。

コンベヤ装置１００は、Ｔ型補強具１０６の底部表面１１６と接触する追加支持ホイールによって、ｙ軸線に沿って垂直方向に支持可能である。このように、コンベヤ装置１００は、ワークエリア、例えば電子デバイス製造設備の上方に吊り下げられてもよく、また、例えば蛇行経路に沿って案内されてもよい。

図２Ａおよび図２Ｂを参照すると、ベルトセクション（例えば、１０２Ａ）は、Ｔ型補強具１０６を挿入するための、ｙ軸線に沿って延びる１つ以上の垂直スロット２１８を有してもよい。スロット２１８は、矩形または正方形の断面を有するホールなどの任意の形状であってもよい。スロット２１８は断面に４つの側面を含んでもよい。特に、スロット２１８は、補強具の長さの少なくとも一部に沿ってＴ型補強具１０６の半径方向周縁を全体的に囲むように、閉鎖されてもよい。例えば、ベルトの長手方向長さに沿った各補強具の場所は、ベルトのセクション１０２Ａの中心線のいずれかの側に配置可能な２つのスロット２１８を有してもよい。一部の実施形態では、スロット２１８は、ベルトのセクション１０２Ａの中心線を中心に対称に配置されてもよく、また、ｙ軸線に沿った垂直方向にベルトセクション１０２Ａを介して全体的に延びてもよい。この構成によって、例えば、１つ以上の張力部材２２０が中心線に沿って配置され、かつベルトのベルトセクション１０２Ａの長さに沿って延びることができる。

一部の実施形態では、張力部材２２０は、鎖状鋼鉄、ケブラーコード、または他のこのような適切な材料から作られてもよい。ベルトセクション１０２Ａの中心線に沿って１つ以上の張力部材２２０を配置することにより、ベルトのベルトセクション１０２Ａの屈曲剛性を大きく増大させることなく、さらなる張力剛性を提供することができる。また、Ｔ型補強具１０６を挿入するための２つの対称スロット２１８を提供することは、左側および右側への屈曲に、実質的に同じである屈曲剛性を提供することができる。加えて、ベルトセクション１０２Ａの断面厚さ（ｔ）は底部から上部まで実質的に均一であってもよい。したがって、上部、底部、および両者間の全ポイントにおける屈曲剛性はおよそ同じであってもよく、これにより、ベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂが均一に屈曲可能であることを保証することができる。例えば、上部の剛性のほうが大きい場合、ベルトセクションは、底部よりも上部においてより大きな半径で屈曲する傾向があり、場合によっては、コンベヤ装置に取り付けられたクレードル１１０、および、クレードルによって搬送される基板キャリアなどの対象物の水平移動をもたらしうる面外変形をもたらすことがある。

加えて、図２Ａに最も良く示されているように、ベルトセクション１０２Ａの端部２２２は、一方または両方の端部に角度付きカットを含んでもよいため、ベルト端部２２２は、ベルトセクションの上部および／または底部２２４、２２６に９０度以外の角度で形成される。例えば、第１の角度２２７が約２０度〜約７０度、あるいは約４０度〜５０度で測定されることもある。他の角度も使用可能である。角度付きカットは、本明細書で後述されるように、ベルトセクションの容易な接合を提供可能である。それぞれの当接ベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂの整列をさらに支援するために、整列特徴部２２８が、張力ゾーンを提供可能な１つまたは両方のベルト端部２２２に付加されてもよい。張力ゾーンは、ベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂの端部２２２と上部２２４および／または底部２２６間の接合が、比較的浅い鋭角で出現せず、むしろ、例えば第１の角度２２７より大きくてもよい第２の角度２３０で出現するように、幾何学的特徴部を提供可能である。第２の角度２３０は、例えば約６０度〜１２０度で測定可能であり、一部の実施形態では約９０度であってもよい。他の角度も使用可能である。

次に図３Ａおよび図３Ｂを参照すると、Ｔ型補強具１０６のそれぞれ上部および底部の斜視図が図示されている。Ｔ型補強具１０６は、ベルトセクションに形成されている平行スロット２１８に挿入可能なフォーク型レッグ３３２を有してもよい。種々の対象物を取り付けるためのホール３３４などの特徴部が、フォーク型レッグの底部にあってもよい。取り付けられた対象物は、図１に最も良く示されているように、ベルトセクションおよび／または基板キャリア１１２などのワークピースを搬送するためのクレードル１１０からＴ型補強具１０６が滑り落ちるのを防止するためのクランプ１０８などのクランプを含んでもよい。一部の実施形態では、クレードルはクランプ１０８に接続可能である。

より詳細には、Ｔ型補強具１０６は、１つ以上のレッグ３３２からなる直立部分３３６と、それぞれ第１および第２の水平支持３４０、３４２からなる「Ｔ」のクラウン３３８とを含んでもよい。水平支持３４０、３４２は、直立部分３３６から水平に延びてＴ型を形成する。直立部分３３６およびクラウン３３８は、一体型の１ピース構造、あるいは２ピース構造からなってもよいため、クラウン３３８はピン止め、ねじ止め、ボルト締めまたは他の方法で直立部分１３６に締結されてもよい。タブ３３４はベルトのいずれかの側に配置されてもよいため、直立部分３３６とクラウン３３８間の界面領域のさらなる強度増強を提供することができる。以下でより詳細に説明されるように、水平支持３４０、３４２は、各支持が直立部分３３６の前部を超えて長手方向前方に延びるように、非対称オフセットプロファイル形状を含んでもよい。クラウン３３８の底部表面１１６は概して平面であってもよい。

次に図４Ａ〜図４Ｃを参照すると、Ｔ型補強具１０６の複数の平面図が図示されている。Ｔ型補強具１０６のクラウン３３８の底部表面１１６は垂直支持ホイール（図示せず）にあってもよいため、隣接するクラウン間のギャップが表面の破壊をもたらすこともあり、雑音および／または振動、場合によっては粒子の発生を招くこともある。したがって、クラウン３３８のプロファイル形状は、各補強具のクラウン間のギャップを最小化し、選択された屈曲半径（「設計半径」）でバンドセクションの屈曲を可能にするのに十分な間隙を提供するように選択されてもよい。

ｙ軸線を中心に屈曲するベルトセグメントを図示する図４Ｂに示されているように、クラウンプロファイルは、屈曲半径が設計半径に等しい場合にクラウン３３８の一方の側が互いに接触するように選択される。動作時に、最小屈曲半径は、クラウンが決して接することがないのを保証する設計半径よりわずかに大きいこともあるが、それは、接触は、摩耗、粒子、雑音および振動をもたらしうるからである。

加えて、図４Ｃに最も良く示されているように、クラウン３３８の縁部プロファイルは、クラウン３３８の縁部４４８が、クラウンが垂直ガイドホイールと接触するエリアにおいて、接触タイヤライン４５２に対して角度４５０で位置決めされるように選択されてもよい。このように、ホイールは常に少なくとも１つのクラウンと接触しており、一方のクラウンから次のクラウンに引っ張られると、隣接するクラウンと接触する。このことは、動作の平滑さを改良し、雑音を削減し、振動を削減することができる。

図５Ａ〜図５Ｄを参照すると、Ｔ型補強具１０６をベルト１０２に挿入するプロセスが描かれている。Ｔ型補強具１０６の各々は、（図５Ａおよび５Ｂに示されているように）補強具１０６のフォーク型レッグ３３２をベルトの２つの平行スロットにスライドさせることによって、ベルト１０２に挿入可能である。補強具１０６は、各補強具１０６がベルト１０２に正確に同じ間隔で挿入されるのを保証するために、ベルト１０２の上部表面２２４と接触するまでスライドする。これによって各クラウン３３８の底部表面は、隣接するクラウンと本質的に同一平面になり、これにより、垂直支持ホイールがロールする平滑で平らな表面が提供される。

加えて、クランプ１０８は、補強具１０６が使用時にベルトセクションからバックしないことを保証するために、（図５Ｄに示されているように）フォーク型レッグの底部の取り付け特徴部を使用して、補強具１０６に搭載可能である。

図６Ａ〜図６Ｃを参照すると、ベルトセクションを接合してコンベヤ装置１００を形成するプロセスが示されている。コンベヤ装置１００は、具体的な製造、移送および操作用途に適した任意の長さであってもよい。ベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂの両端部は、上記のように、ベルトセクションの端部が一緒にされ、端部が実質的にギャップを有することなく、かつ実質的に示されているような重複なしで整列するように、実質的に斜めに成形される。ベルトセクションの端部は、図６Ａ〜図６Ｃに示されているように、両方のベルトセクション１０２Ａ、１０２Ｂのスロット２１８にＴ型補強具１０６のレッグ３３２を挿入することによって、共に保持される。このことは、ガイド／ドライブホイールを妨害する可能性のあるベルトセクションの側面に締結具を必要としない接合方法を提供する。同様に、設計は、ｘ軸線を中心とする剛性やｙ軸線を中心とする柔軟性などの、接合ジョイント１０４のエリアにおけるベルトの屈曲特性に大きく影響することはない。

図７および図８を参照すると、組み立てられたコンベヤ装置１００はｙ軸線を中心に柔軟性があるため、コンベヤを形成するために重ね継がれたベルトセクションの閉ループは、複数のワークステーション（例えば、ステーション７６０、７７０）への蛇行経路７５５に沿って案内されてもよい。基板キャリア１１２などのワークピースは、補強具またはベルトセクションに直接取り付けられるクレードル１１０で搬送可能である。このように、コンベヤ装置１００は、キャリアをロードおよびアンロードするワークステーションに対してワークピース（例えば、基板キャリア）を移動させるために使用可能である。また、コンベヤ装置１００は、Ｔ型インサートの剛性ゆえにｘ軸線を中心に堅固であるため、コンベヤの経路の湾曲セグメントを介してワークピースの重量を移動させることによってもたらされた求心力は、ワークピースが高速で移動する場合に、コンベヤの相当の屈曲や偏向をもたらすことはない。

経路７５５に沿ったコンベヤ装置１００の案内は、水平ガイドホイール８７５を使用することによって達成可能である。より多数のガイドホイール８７５が、曲線の内径に、より少数のガイドホイールが外径に使用されてもよい。

上記特徴部に対して代替的または付加的に、本発明のコンベヤ装置の一部の実施形態は以下の特徴部を含んでもよい。

Ｔ型補強具９０６はベルトセクション９０２に完全または部分的に埋め込まれてもよく、また、図９のコンベヤ装置９００に示されているように締結具を使用してベルトに取り付けられなくてもよい。むしろ、Ｔ型補強具は、成形または押し出し成型プロセス時にベルトセクションに事前挿入されてもよい。ベルトセクション９０２の両側は、例えば完全に平滑であってもよい。図９に示されているように、ベルトセクションは、ベルトの垂直な中央平面を中心に対称であってもよいため、ｙ軸線を中心とする等しい屈曲剛性を有することになる。ベルトセクションは、ｙ軸線に沿った垂直方向の厚さが実質的に均一であってもよいため、ベルトの上部および底部におけるｙ軸線を中心とする屈曲剛性は同じであり、このことは、ベルトセクションおよびコンベヤがベルトの長さに沿って均一に屈曲することを保証する。ベルトセクションを作るのに使用される材料は静電散逸的であってもよいため、コンベヤが稼働しても静電荷はビルドアップしない。ガイドホイールの一部または全部は導電性であってもよく、接地経路に電気接続されてもよいため、ベルトセクションで発生した全静電荷は接地に流れる可能性がある。

ベルトセクションの側部表面全体が平滑であってもよいため、ガイドホイールは、可能な限りベルトセクションの上部および底部の近くに位置決めされてもよく、この配置は、ターン移動する場合に、クレードルおよび搬送対象物からの求心力によってもたらされる屈曲モーメントを最小化する。

本発明のコンベヤ装置は、対象物の容易な取り付けと、装置の表面と接触しているドライブホイールを介する容易な駆動を可能にする。補強具をベルトに取り付けるために締結具がベルトの一方の側に使用される設計では、ベルトは、締結具のエリアで案内も駆動もされないため、結果としてこのような設計は、最適なガイド／ドライブホイール配置を許容しない。

上記の説明は本発明の例示的実施形態のみを開示している。本発明の範囲内にある上記で開示された装置および方法の修正は、当業者には容易に明らかになるであろう。例えば、本明細書に説明されている装置および方法は他の用途でも使用可能であり、また他の環境でも使用可能である。本発明はまた、他の材料や構成を利用して実現可能である。

したがって、本発明はこの例示的実施形態と関連して開示されてきたが、以下の特許請求の範囲によって定義されるように、他の実施形態も本発明の主旨および範囲内にあることが理解されるはずである。

１００…コンベヤ装置、１０２Ａ、１０２Ｂ…ベルトセクション、１０４…接合ジョイント、１０６…Ｔ型補強具、１０８…クランプ、１１０…クレードル、１１２…基板キャリア、１１４…ベルト表面、１１６…底部表面、１３６…直立部分、２１８…スロット、２２０…張力部材、２２２…端部、２２４…ベルトセクションの上部、２２６…ベルトセクションの底部、２２７…第１の角度、２３０…第２の角度、３３２…フォーク型レッグ、３３６…直立部分、３３８…クラウン、３４０、３４２…水平支持、７５５…蛇行経路、７６０、７７０…ステーション、８７５…ガイドホイール、９００…コンベヤ装置、９０２…ベルトセクション、９０６…Ｔ型補強具。

Claims (14)

1. 基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置であって、
   各ベルトセクションを介して延びる複数のＴ型補強具を使用して重ね継がれている複数のベルトセクションであって、前記Ｔ型補強具の長さの一部に沿って前記Ｔ型補強具を完全に囲むベルトセクションと、
   前記Ｔ型補強具はその下端が前記複数のベルトセクションの底部を越えて延びることと、
   前記Ｔ型補強具の表面に沿ってロールするように適合された複数の支持ホイールと、
   を備えるコンベヤ装置。
2. 前記ベルトセクションが柔軟性ポリマー材料を備える、請求項１に記載のコンベヤ装置。
3. 前記ベルトセクションが強化張力部材を備える、請求項１に記載のコンベヤ装置。
4. 前記Ｔ型補強具は、ｘ軸線を中心に屈曲する際に、前記ベルトセクションより堅固である、請求項１に記載のコンベヤ装置。
5. 前記Ｔ型補強具が前記ベルトに成形される、請求項１に記載のコンベヤ装置。
6. 前記Ｔ型補強具が、前記ベルトセクションに形成されたスロットに挿入される、請求項１に記載のコンベヤ装置。
7. 前記Ｔ型補強具を前記ベルトセクションに固定するために、前記Ｔ型補強具の底部端部に取り付けられているクランプをさらに備える、請求項１に記載のコンベヤ装置。
8. 前記Ｔ型補強具に取り付けられており、かつ基板キャリアを保持するように適合されたクレードルをさらに備える、請求項１に記載のコンベヤ装置。
9. 前記Ｔ型補強具が前記ベルトセクションに埋め込まれており、前記ベルトセクションが、複数のガイドホイールがロール可能な前記ベルトセクションの両側に平滑なベルト表面を含む、請求項１に記載のコンベヤ装置。
10. 前記支持ホイールが、前記Ｔ型補強具のクラウンの底部表面と接触する、請求項１に記載のコンベヤ装置。
11. 前記Ｔ型補強具のクラウンが、前記支持ホイールの接触タイヤラインに対して一定の角度で形成された縁部を含む、請求項１に記載のコンベヤ装置。
12. 複数のＴ型補強具が、接合ジョイントを形成するために、前記ベルトセクションの斜めに形成された端部に形成されているスロットに受容される、請求項１に記載のコンベヤ装置。
13. 基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置であって、
    複数の閉スロットを含むベルトセクションと、
    前記閉スロットに延びる複数のＴ型補強具と、
    前記Ｔ型補強具は、各Ｔ型補強具の下端が前記ベルトセクションの底部を越えて延びることと、
    を備えるコンベヤ装置。
14. 基板キャリアを移送するためのコンベヤ装置を形成するための方法であって、
    複数のスロットを含むベルトセクションを提供するステップと、
    Ｔ型補強具を前記スロットで受け取るステップであって、前記ベルトセクションが、前記Ｔ型補強具の少なくとも一部をこの長さに沿って完全に囲むステップと、
    を備え、
    前記Ｔ型補強具は、各Ｔ型補強具の下端が前記ベルトセクションの底部を越えて延びている、
    方法。

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